2012年11月25日日曜日

2012/11/25

 

関西電力値上げ 家庭用12%、企業向け20%で最終調整

2012.11.23 22:17
 関西電力が26日に政府に認可申請する電気料金の値上げ幅を、平均12%程度で最終調整していることが23日、分かった。政府の認可の必要のない企業向け料金は平均20%前後の値上げを検討していることも判明。いずれも来年4月からの実施を目指す。
 原発停止で代替となる火力発電用の燃料費が経営を圧迫しており、関電は値上げで業績悪化に歯止めをかけたい考えだ。
 関電は26日午前に開く取締役会で値上げ申請を決定し、その後、経済産業省に料金改定の認可申請を行う予定。人件費を2割超削減するなどの経営合理化策を盛り込んだ事業計画も提示し、平成25年度の黒字転換を目指す。
 関電は7月に再稼働した大飯原発3、4号機(福井県おおい町)に加え、高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働を想定している。しかし、計画通りに高浜3、4号機の再稼働が進まなければ、再び値上げを行う必要に迫られる。
 政府は申請を受けた後、料金改定の基となる人件費や燃料費などのコストが妥当か査定する。関電の経営合理化に余地があると判断されれば、値上げ幅が申請より圧縮される可能性がある。

 

九州電力、値上げ幅8.5%に圧縮へ

2012.11.24 02:06
 ■原発4基の再稼働前提、人件費1割減
 九州電力が27日に予定している電気料金の値上げ申請で、家庭向けの上げ幅を平均8・5% 程度で最終調整していることが23日、分かった。料金算出の前提となる原発再稼働を1基増やして4基とし、人件費を1割程度削減することで、10%前後を 想定していた値上げ幅を圧縮する。来年4月からの値上げを目指す。
                   ◇
 経済産業相の認可を伴う値上げは昭和55年以来となる。認可が不要な工場など大口向けの料金も、業種や規模により10~20%、平均で15%前後値上げする。
 値上げ申請に伴い、九電は社員の本給に加え、手当や福利厚生の大幅なカット、新卒採用の抑制を実施する。取締役の報酬削減幅もこれまでの35%から50%程度に拡大する。人件費の年間削減幅は計150億~160億円を見込み、労使交渉も本格化させる。
  値上げ幅は保有する原発6基のうち、25年度中に4基程度を再稼働させることを前提にして算出した。川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1、2号機を早期に再 稼働し、玄海原発(佐賀県玄海町)の2~4号機のうち2基も順次再稼働するとの前提で、赤字の要因となった燃料費の圧縮を図る。
 九電は原発停止による燃料費や購入電力料の増加で、平成24年9月中間連結決算は1495億円の最終赤字に陥り、10月に瓜生道明社長が値上げを表明していた。関西電力も26日に値上げ申請する方針だ。

 

九州電力値上げ 「厳格審査」 枝野経産相強調

2012.11.23 02:00
 枝野幸男経済産業相は22日の閣議後の記者会見で、関西電力と九州電力が家庭向け電気料金の値上げを申請する方針であることについて「申請があった場合、国民生活に大きな影響を与えるという観点から、基準に従い厳格に審査したい」と強調した。
 経産省の専門家委員会が人件費や燃料費などを査定するが、実際の値上げ幅は申請より圧縮される可能性がある。経産相は「適切な対応ができるようシミュレーションしている」と述べるにとどめた。
 両社は、原発停止に伴う火力発電の燃料費負担が経営の重荷になっており、関電は26日、九電は27日に値上げを申請する。

 

電気値上げに8割が「料金転嫁できず」 大商が企業にアンケート

2012.11.22 18:04
 大阪商工会議所は22日、関西電力が検討している電気料金の値上げが経営に与える影響を関西の企業に尋ねたアンケートで、約8割の企業が、値上げによるコストの増加を商品やサービス価格に転嫁することは「ほとんどできない」と答えたと発表した。
 このため77・6%の企業が、対応策として節電を検討しているとした。
  関電は企業向け料金を来年4月から平均15~25%程度値上げする方針。どの程度の値上げ幅なら関電管内の工場やオフィスの縮小・移転を検討するか尋ねる と、36・2%が「地域密着型事業のため縮小・移転は困難」と回答した。ただ「10%未満の値上げで検討」との回答も6・9%あった。
 アンケートは今月19日に大商が実施したセミナーに参加した企業が対象で、90社のうち58社が回答。大半が中小企業だった。

電気料金:家庭向け、関電12%値上げ 九電は8%で調整−−4月目指す

毎日新聞 2012年11月24日 東京朝刊
 関西電力は23日、電気料金の値上げについて、家庭向けを平均12%前後、企業向けを平均19%前後とすることで最終調整に入った。九州電力は家庭向けを8%台、企業向けを14%台の値上げで最終調整を進めている。家庭向け電気料金の値上げは政府の認可が必要なため、関電は26日、九電は27日、経済産業省に申請する。両社とも、企業向け、家庭向けともに来年4月の値上げ実施を予定している。
 停止中の原発の代替となる火力発電用の燃料費負担がかさみ、両社とも12年9月中間連結決算の最終(当期)損失が過去最大となるなど業績が悪化。経営改善のため値上げは不可避と判断した。
 関電は、値上げ申請の際に示す今後3年間の事業計画に、稼働中の大飯原発3、4号機(福井県おおい町) に加え、高浜原発3、4号機(同県高浜町)の稼働を記載する。高浜原発の稼働で発電コストを下げる狙い。九電も、停止中の玄海原発(佐賀県玄海町)の2基 など原発4基の再稼働を計画に盛り込む方針だ。稼働時期は、原子力規制委員会が新しい原発の安全基準を示すとされる来年7月以降を見込む。
 また、事業計画には、社員の給与カットを含めた人件費の削減などの効率化策も盛り込む方針だ。【横山三加子、中山裕司、小倉祥徳】

九電値上げ8・5%程度 人件費を1割以上削減

2012.11.23 12:31
 九州電力が27日に予定している電気料金の値上げ申請で、家庭向けの上げ幅を平均8・5%程度で最終調整していることが23日、分かった。来年4月からの実施を目指す。人件費を1割以上削減し、利用者に理解を求める。
 値上げが実施されれば、1980年以来。申請後、経済産業省の専門家委員会などが査定を行うため、実際の値上げ幅は申請より圧縮される可能性がある。政府の認可が必要ない企業向けの料金も15%前後値上げする方針。
 値上げ申請に伴い、基本給に加え、手厚い手当や福利厚生の大幅なカット、新卒採用数の抑制などを実施する。取締役の報酬削減幅もこれまでの35%から50%程度に広げる。
 値上げ幅は保有する原発6基のうち、4基程度を来年度以降に再稼働させると想定して算定した。川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1、2号機を早期に再稼働し、玄海原発(佐賀県玄海町)も順次再稼働するとの前提で燃料費の圧縮を図る。
 九電は原発停止による燃料費や購入電力料の増加で、2012年9月中間連結決算は純損失が1495億円と過去最悪になっていた。

九電値上げ、27日に認可申請へ

九州電力は、電気料金の値上げについて、27日に経済産業省へ認可申請する方針を固めた。家庭向けの値上げ幅は平均10%台前半で最終調整してお り、経産省などの審査を経て来年4月の実施を目指す。認可の必要がない企業などの大口向けは10%台後半とする方向で、家庭向けと同時に値上げしたい考え だ。
 値上げ幅を算定する前提として、来年度中に川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1、2号機に加え、玄海原発(佐賀県玄海町)4基のうち1基程度の再稼働を盛り込む方針だ。
 電力業界では東京電力が今年5月、家庭向けで平均10・28%の値上げを申請したが、経産省などの査定で人件費などの追加削減を要請され、最終的に8・46%に圧縮された。九電も追加リストラを求められ、値上げ幅を申請時より引き下げられる可能性が高い。
(2012年11月21日  読売新聞)

 

関西の中小企業、電力値上げ「転嫁困難」8割 大商が調査

2012/11/23 0:48

 関西電力が電気料金を引き上げた場合、関西の中小企業の8割が製品やサービスの販売価格にほとんど転嫁できないと考えていることが、大阪 商工会議所のアンケート調査で分かった。大商は「安定供給もままならないうえに値上げでは地域の経済や雇用への影響が大き過ぎる」として、安全が確認され た原子力発電所の早期再稼働を求めている。
 22日発表の調査結果によると「ほぼ全額転嫁できる」と回答したのは全体の2%にとどまった。9割以上の会社が電力値上げによる収益悪化を懸念している。このため8割の企業が「工場・オフィスでの節電努力」を検討。「人件費を削減する」と答えた企業も1割あった。
 関電は企業向けの電気料金を来年4月から20%程度値上げする方針。仮に20%の値上げが決まった場合、アンケートに回答した22%の企業 が「関電管内の事業拠点の移転・縮小を検討する」とした。その半面、「地域密着型事業のため移転・縮小は困難」とした企業も36%に上った。
 調査は今月19日、大商が開いたセミナーに参加した90社を対象に実施。大半が大阪府内に本社を置く中小企業で、64%に当たる58社から回答を得た。

関電12%、九電8.5% 値上げ申請へ最終調整 4月実施

 関西電力は電気料金の値上げ申請に関し、家庭向けの上げ幅を平均12%程度とする方向で詰めの調整をしていることが二十三日、分かった。九州電力 が同8・5%程度で最終調整していることも判明した。両社とも来年四月からの実施を目指す。関電は二十六日、九電は二十七日に申請する予定だ。
 九電、関電共に値上げが実施されれば、一九八〇年以来。経済産業省の専門家委員会などが査定を行い、実際の値上げ幅は申請より圧縮される可能性がある。
 政府の認可が必要ない企業向けは関電が平均20%前後、九電は15%前後の上げ幅とする方向だ。
 関電は値上げ申請と同時に事業計画も示す。保有する原発十一基のうち、今年七月に再稼働した大飯原発3、4号機(福井県おおい町)に加え、高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働を想定している。
 社員の給与水準引き下げによる人件費削減などの経営合理化策を打ち出し、二〇一三年度の黒字転換を目指す。原発の再稼働が進まない場合は、再値上げの可能性も残る。
 一方、九電は人件費を一割以上削減する。基本給に加え、手厚い手当や福利厚生の大幅なカット、新卒採用数の抑制などを実施。取締役の報酬削減幅もこれまでの35%から50%程度に広げる。
 九電の値上げ幅は、保有する原発六基のうち四基程度を来年度以降に再稼働させると想定し算定した。川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1、2号機を早期に再稼働し、玄海原発(佐賀県玄海町)も順次再稼働させ、燃料費の圧縮を図る。
 両社は原発停止に伴い、代替する火力発電の燃料費が増加し、収支が大幅に悪化している。関電は一二年九月中間連結決算の純損益が千百六十七億円の大幅赤字。九電は過去最大の千四百九十五億円の赤字だった。
 関電は当初、二十六日の取締役会で値上げ申請を決定、二十七日に九電とともに申請する方向だったが、二十六日に前倒しする。

関電、値上げ申請12%軸…家庭用

関西電力が26日に申請する電気料金の値上げ幅が、家庭用で平均12%前後となることが23日分かった。来年4月の実施を目指す。経済産業省は約 4か月かけて審査する予定で、実際の上げ幅は申請時の幅を下回る可能性もある。国の認可が不要な企業向けも同時に約20%値上げする。
 関電は新料金の原価を算定する期間(2013~15年度)の事業計画も提出し、人件費や広告費の削減などで1000億円超の経費削減も盛り込む。
 関電は現在稼働中の大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)以外の原発が再稼働しない場合、家庭向けで18%、企業向けで27%の値上げが必要になると試算していた。
 今回の事業計画では経費の削減幅を上乗せしたほか、高浜原発3、4号機(同県高浜町)を念頭に来夏以降に原発2基が新たに再稼働することを前提と した。ただ、現状では大飯3、4号機以外の再稼働は見通せていない。計画通りに原発が再稼働できなければ、再び値上げを迫られる可能性もある。
(2012年11月24日  読売新聞)

九電値上げ幅、家庭向けは8・5%

九州電力は、27日に予定している電気料金の値上げ申請で、家庭向けの上げ幅を平均8・5%程度とする方針を固めた。来年4月からの実施を目指 す。経済産業省などが料金の妥当性を審査するため、実際の上げ幅は申請時より引き下げられる可能性がある。政府の認可が必要ない企業などの大口向けは平均 14%程度値上げする方向で、家庭向けと同時に実施したい考えだ。
 値上げ申請に伴い、九電は社員の給与や各種手当のカット、新卒採用の抑制による人員減などで人件費を1割以上削減する。2011年度の九電単体の 人件費1679億円に対し、新料金の原価算定期間(13~15年度)の3年間で平均200億円程度減らす方針だ。高水準との批判が強い人件費を削り、利用 者に理解を求める。発電所の補修費用や広告宣伝費などのコスト圧縮策も申請時に盛り込むほか、社宅や保養所などの資産売却も進める考えだ。
(2012年11月23日  読売新聞)

玄米から基準超セシウム 福島の旧下川崎村

2012年11月24日 10時27分配信
県は23日、平成24年産米の全袋検査で、福島市旧下川崎村の農家が生産した玄米2袋から、食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える170〜180ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
旧下川崎村は全袋検査などの管理計画に基づくことを条件に作付けが認められた事前出荷制限区域のため、県は旧市町村単位の出荷自粛は求めない。
県はこの他、福島市の旧福島市と旧下川崎村、伊達市の旧堰本村と旧富野村、郡山市旧日和田町の玄米6袋の詳細検査を実施した。
セシウムは全て検出下限値未満か基準値以下で、最大値は92ベクレルだった。

放射性セシウム:今年産米から基準超−−福島・旧下川崎村 /福島

毎日新聞 2012年11月24日 地方版
 県は23日、福島市の南部、旧下川崎村の農家1軒で生産された今年産米から国の新基準値(1キロあたり 100ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。水田畑作課によると、農家はコシヒカリとコガネモチの計18アールを作付け。収穫された計 22袋のうち、コガネモチ2袋から同170〜180ベクレルを検出した。【蓬田正志】

脱原発・河村氏、生活と合流へ協議

2012/11/24 22:52
日本経済新聞 電子版
 新党「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(脱原発)の共同代表に就く河村たかし名古屋市長は24日、「国民の生活が第一」(小沢 一郎代表)との連携について、「こうなったら一緒にやった方がよい。連携だけよりも国民にわかりやすい」と述べ、合流に向けた協議を始めたことを明ら…

 

河村・亀井氏ら、生活などと「大同団結」の構え




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減税日本代表の河村たかし名古屋市長や、山田正彦元農相、亀井静香元金融相らの新党は今後、脱原発や消費増税反対などを旗印に、「国民の生活が第一」などとの「大同団結」を模索する構えだ。
 「中道リベラル勢力の結集」ととらえる向きもあり、衆院選の構図に影響を与える可能性がある。
 「大きい政党を作ることを念頭に置いている」(河村氏)
 「理念・政策で一致していけるものが結束し、選挙戦を戦う。この集団を大きくしていく」(亀井氏)
 22日夜、都内のホテルで記者会見した山田、亀井、河村3氏は、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加などを掲げる日本維新の会(代表・石原慎太郎前東京都知事)と一線を画した、新たな第3極勢力の結集に意欲を示した。
 第3極の動きは、橋下徹大阪市長が率いた日本維新の会を中心に展開してきた。抜群の知名度を誇る橋下氏との連携が、「『勝ち組』に入る早道だ」とみられたからだ。
 その橋下氏は、石原氏率いる太陽の党との合流を選択。先に固まっていた太陽の党と河村氏らの減税日本との合流は破談となった。橋下氏が、政策の不一致を理由に、河村氏との合流に反対したためだ。
 維新の会には、亀井氏について「守旧派のイメージが強い」と批判的な意見が多い。河村氏の新党について「維新の会に受け入れられなかったメンバーが手を組んだ」との見方がある。
 河村氏らが、連携相手と考える「国民の生活が第一」の小沢代表は、石原氏と確執が深い。河村氏らの新党が「生活」と組んだ場合、維新の会との距離はいっそう広がる可能性がある。
 河村氏らの新党関係者は「維新の会と、それと選挙協力を進めるみんなの党をチームAとすれば、我々はチームBとして輪を広げ、対抗する」と語る。
 政策面では、手厚い社会保障を主張し、社会的弱者に配慮するなど、「中道リベラル」の路線を取る見通しだ。立場が近い「生活」のほか、みどりの風、社民党などとの連携を視野に入れている。
 小沢氏は、第3極が、統一の首相候補を立てて連携する「オリーブの木」構想を温めてきた。すでに、減税日本や社民党、新党大地・真民主などと超党 派グループ「国民連合」を結成し、〈1〉改正消費税法の廃止〈2〉10年後までに原発ゼロ〈3〉TPP交渉参加に反対――の3項目を衆院選の「共同公約」 案とする方向で協議を進めていた。小沢氏はここに来て、動きを活発にしており、22日に反原発を掲げるみどりの風の谷岡郁子共同代表らと国会内で会談し た。こうした動きが、河村氏らの取り組みとリンクする可能性がある。
 また、社民党の又市征治副党首は22日の記者会見で、「『生活』や減税日本などとは政策がおおむね一致してきているので、選挙で一定の協力が行われるのは当然だ」と述べた。
 ただ、衆院選公示の12月4日までに残された時間は少ないため、選挙区調整や共通公約などにとどまるとの見方が出ている。
(2012年11月23日17時30分  読売新聞)
総選挙に向け「第3極」に新たな動き 政策への各党の応酬も激化
河村名古屋市長率いる「減税日本」と、亀井元金融担当相らの「反TPP党」が22日夜、東京都内で会見し、新党結成を正式に発表した。
22日夜、また新たな動きを見せた第3極。
「減税日本」と「反TPP・脱原発・消費増税凍結を実現する党」が合流し、新党結成会見が行われた。
気になる党名は「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」。
河村共同代表は「党の名前がどえりゃー、なぎゃーですけど。これはですね、ようけ参加してきましたら、当然変わってきます、名前は」と述べた。
政策の違いなどから、日本維新の会との合流を断念したばかりの減税日本と、政党要件を満たす5人以上の国会議員の確保が難航していた反TPP。
今後、国民の生活が第一やみどりの風などとの連携を模索し、新たな第3極の結集を目指す構え。
こうした中、22日、社民党は選挙公約を発表した。
社民党の福島党首は「脱原発・反消費税・反TPPは、とても大事なことで、社民党はもうこれはぶれない。『第4極』の要として、社民党は頑張れるというふうに思っております」と述べた。
一方、政権公約を21日に発表した自民党の安倍総裁は、政権奪還への強い意欲を示した。
安倍総裁は「わたしたちは、できることしか書きません。書いたことは、必ず実行していくことをお約束を申し上げたい」と述べた。
しかし、自民党が政権公約に、憲法を改正して、自衛隊を国防軍とすることなどを盛り込んだことに、自民党と選挙協力する公明党の山口代表が、否定的な考えを示している。
山口代表は「専守防衛に徹するかぎり、この自衛隊の存在は合憲であると、私たちは考えております。長年定着した自衛隊という名称を、ことさら変えるという必要性は、今はないものと思います」と述べた。
また野田首相は、日銀法の改正も視野に入れ、大胆な金融緩和を行うとする自民党の経済政策を批判した。
野田首相は「建設国債を日銀に直接引き受けさせる? そんな政権を日本に作っていいんですか、皆さん。あり得ません」と述べた。
日に日に激しさを増す政策に対する各党の応酬。
民主党は、29日にマニフェストを発表する方針。
(11/23 00:35

「減税日本」「反TPP」合流 小沢氏との連携も(11/22 17:01)


 今度は、「減税日本」と「反TPP」が合流することになりました。

 日本維新の会との合流を断念した減税日 本の河村代表は22日夜、都内で反TPPを掲げる亀井静香元国民新党代表や山田元農水大臣と会談し、新党結成で合意します。新党の名前は「減税日本・反 TPP・脱原発を推進する党」で、河村氏と山田氏が共同代表を務めます。また、小沢代表が率いる国民の生活が第一との連携も検討していて、日本維新の会と は別の第三極結集を目指す考えです。一方、新党改革の舛添代表が記者会見し、週明けにも選挙公約を発表する考えを示しました。

小沢氏“第4極”で生き残りへ 「脱・反」3連発を旗印も弱い発信力 

2012.11.22

小沢氏は、維新ら第3極と距離を置く勢力の結集を狙うのか【拡大】
 既成政党に対峙する立場ながら、第3極の雄である、石原慎太郎代表と橋下徹代表代行(大阪市長)率いる「日本維新の会(維新)」との連携構想から 外れた中小政党が、「脱原発」「反消費税増税」「反TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)」を旗印に連携する動きがある。さながら、脱・反3連発の「第4 極」といえそうだ。

 「どの党でもいい。脱原発を推進する候補を選んでほしい。そのチームによる政権もあり得る」

 「国民の生活が第一(生活)」の山岡賢次代表代行は21日、「脱原発法制定全国ネットワーク」が衆院議員会館で開いた集会でこう訴えた。山岡氏は、生活の小沢一郎代表の側近である。

 集会には、社民党の福島瑞穂党首や、減税日本(代表・河村たかし名古屋市長)の小泉俊明幹事長も参加。この席で、生活と社民両党は、12月16日投開票の東京都知事選で、前日弁連会長の宇都宮健児氏(65)を支持すると表明した。

 また、維新との合流が白紙となった減税日本は、民主党を離党した山田正彦元農水相が代表を務め、国民新党前代表の亀井静香氏も参加する新党「反TPP・脱原発・消費増税凍結を実現する党(反TPP)」と合流する方向で調整に入ったという。

 「第4極」連携のキーマンとみられるのは、やはり、生活の小沢代表だ。これまで、国民的人気がある橋下代表時代の維新を含めた、緩やかな結集「オリーブの木」を主張してきたが、「小沢嫌い」で知られる石原氏が維新代表に就任したことで、方向修正を余儀なくされている。

 小沢氏は、社民党の福島氏、減税日本の河村氏、反TPPの亀井、山田両氏と、良好な関係を築いている。

  政治評論家の浅川博忠氏は「孤立化を避けようとする動きのようだが、第4極の党首らは、石原、橋下両氏に比べて人気も発信力も弱い。維新側が『役者集団』 とすれば、『弱者集団』という位置付けでは。資金力も弱く、選挙区調整も簡単ではない。相乗効果は低く、先細りを少し食い止めるだけではないか」と語って いる。

「反TPP」 「減税」合流 結党を宣言 (2012年11月23日)









 山田正彦元農相と亀井静香前国民新党代表、名古屋市の河村たかし市長は22日、東京都内で記者会見し、新党「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」 の結党を宣言した。山田氏と亀井氏が立ち上げた「反TPP・脱原発・消費増税凍結を実現する党」(反TPP)と、河村氏が代表の「減税日本」が合流。山田 氏と河村氏が共同代表、亀井氏が幹事長に就く。

エネルギー政策 「脱原発」の大衆迎合を排せ(11月25日付・読売社説)

◆電力安定確保の観点で選択を◆
 国民生活と経済成長に不可欠な電力をどのように安定的に確保するか。衆院選でエネルギー政策は大きな争点となる。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、各党の原発政策が注目される。
 「脱原発」か、否か、という単純な二項対立では、資源小国・日本の諸課題を解決できない。各党は景気や雇用、地球環境、核不拡散など多角的な視点から、地に足の着いた論戦を展開すべきだ。
 ◆無責任な民主党の公約◆
 福島の事故で原発の安全に対する国民の不安は高まった。原発の安全性を向上させ、再発防止に万全を期さなければならない。
 エネルギー自給率が4%の日本が、全電源の約3割を占める原発をただちに放棄するのは非現実的だ。
 ムードに流されて安易に脱原発に走れば、「経済の血液」である電力供給が弱体化する。日本経済の将来に禍根を残しかねない。
 各党と有権者は、重大な選択の岐路に立っていることを自覚して選挙に臨む必要がある。
 懸念されるのは脱原発を掲げる政党が目立つことだ。国民の不安に乗じて支持拡大を狙う大衆迎合ではないか。
 民主党は政府が「革新的エネルギー・環境戦略」で打ち出した2030年代の「原発ゼロ」を、政権公約(マニフェスト)に盛り込むという。経済への打撃を軽視した、欠陥だらけの「戦略」をそのまま公約するのは問題だ。
 民主党政権の「脱原発路線」の影響で、ほとんどの原発が再稼働できていない。老朽化した火力発電所をフル稼働する綱渡りの中、液化天然ガス(LNG)など燃料の輸入が急増し、年3兆円もの国富が流出し続けている。
 工場が海外移転する産業空洞化も加速し、国内雇用は危機に直面している。民主党は自らの“電力失政”への反省が足りない。
 自民党の安倍総裁は、民主党の「原発ゼロ」方針を「極めて無責任だ」と批判した。科学的に安全性が確認できた原発は政府が責任を持って再稼働させると明言したのは、政権復帰を目指す責任政党として妥当な姿勢である。
 自民党の公約が、中長期的なエネルギー構成を10年かけて決めるとしているのはスピード感に欠ける。原発を有効活用する明確な方針を打ち出すべきだ。あわせて核廃棄物の処理について検討を進めることが欠かせない。
 民主、自民の両党に次ぐ「第3極」を目指す日本維新の会が、石原慎太郎前東京都知事の率いる太陽の党と合流した際、「30年代に原発全廃」の従来方針を取り下げたのは結構な判断だった。
 だが、新たな政策が「新しいエネルギー需給体制の構築」というだけでは、あいまい過ぎる。
 一方、即時あるいは早期の原発ゼロを主張するのが、国民の生活が第一や共産党などである。
 ◆再生エネ過信は禁物だ◆
 反原発派は夏のピーク時に停電しなかったため「原発なしで電気は足りる」と主張するが、生産停滞や電力料金の上昇などの悪影響を無視した的外れな見解だ。
 脱原発のマイナス面も率直に有権者に示して選択を求める誠実な姿勢が求められる。
 ほとんどの党は、原発の代替電源として太陽光や風力など再生可能エネルギーを挙げる。再生エネの普及に期待したいが、水力を除けば全発電量の1%強にすぎない。すぐに原発に代わる主要電源に育つと見るのは甘すぎる。
 当面は石炭やLNGなど火力発電の増強で対応せざるを得まい。火力発電の増加による温室効果ガス排出や大気汚染など、環境問題に触れずに、「脱原発」を唱えるのはご都合主義である。
 発電燃料を原油に頼り、停電の危機に陥った石油ショックの教訓は重い。原発を含む多様な電源の選択肢を持つことが大切だ。
 ◆外交・安保にも影響が◆
 政府・民主党の「原発ゼロ」方針には、核燃料サイクルを同時に進める矛盾について欧米から疑問が呈された。米国は原子力の平和利用や核不拡散に支障が出かねないとして、強い懸念を示した。
 再処理した核燃料を発電に使わないと、核兵器に転用できるプルトニウムの保有量が、再処理で増え続けることになるからだ。
 日米原子力協定で認められているプルトニウム保有という特別な権利も、アジアにおける米核政策のパートナーの地位も、日本は同時に失う恐れがある。外交・安全保障の観点からも、安易な「脱原発」は避けるべきである。
2012年11月25日5時25分

「脱原発」、十数人を擁立へ 減税・反TPP合流の新党


 「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」(脱原発)は次期衆院選の1次公認として、新顔を含めた十数人を近く発表する方向となった。共同代表の河村たかし名古屋市長が立候補を模索する愛知2区(名古屋市北東部)は空白区のままとする。
 脱原発は、旧減税日本と亀井静香前国民新党代表らが立ち上げた新党(反TPP)が合流して22日に発足した。減税日本はすでに前職と元職の4人を公認、 反TPPも前職2人の公認を決めており、この計6人はそのまま脱原発の公認候補者となる。脱原発は24日、公認予定の新顔10人前後を東京都内に集め、政 策の勉強会と選挙ポスター用の写真撮影などを行った。
 また、旧減税日本が愛知3区(名古屋市南東部)で擁立する方向で調整していた熊田篤嗣前衆院議員は、熊田氏が前回衆院選まで選挙区としていた大阪1区 (大阪市中心部)からの立候補を希望しており、同区での公認とする。大阪1区は日本維新の会の党本部があり、衆院選ではかつて合流を目指した維新と正面か ら対決する構図となる。
(2012年11月25日01時19分  読売新聞)

【衆院選2012 福井】
3区 塚本氏(維新)「自然減で原発ゼロに」

2012.11.24 02:14
 日本維新の会から出馬する塚本崇氏は23日、県庁で記者会見を開き、「既存政党による制度で、頑張りが報われないことが多い。子供が育ったときに 誇れる国にしたい」と抱負を語った。原子力政策については「再稼働判断の責任を明確にし、40年廃炉を軸に自然減による原発ゼロを目指す」と訴えた。
 また「安全基準が定まらず、再稼働判断の責任が不明確」と政府や原子力規制委員会の遅れを指摘。一方で「原発は安全性確保のため高コストになり、自然減でゼロになる」と語った。
 今夏、関西広域連合の大飯原発再稼働がなくても電力が足りたという試算に「食品メーカー勤務として、夜間や休日に仕事をするなど工夫の積み重ねで達成された。そこを見ずに“足りた”という議論は、足元が見えていない」と安易な議論を批判した。
 3区では、民主前職の松宮勲氏、自民前職の高木毅氏、共産新人の山本雅彦氏が立候補する予定。

原発安全新組織 民間力で世界最高水準へ

2012.11.25 03:16 主張
 福島第1原発事故の教訓を踏まえ、民間の力で日本の原子力発電の安全性を世界最高の水準にまで高めることを目指す「原子力安全推進協会」(松浦祥次郎代表)が設立された。
 電力会社や原子力関連メーカーなど123法人で組織されていた日本原子力技術協会を発展解消し、原発を保有する電力会社に対して、より強力で実効的な安全対策を指導できる新組織へ体制を抜本的に改めた。
 業界組織でありながら、母体からの不介入が確保され、客観的な立場から電力会社を評価しつつ提言や勧告を行えるのが特徴だ。
 現場の原子力発電技術の細部にまで精通した事業者らの手による自主的な安全性向上への取り組みであり、成果に期待したい。
 原子力安全推進協会の活動の第1の柱は「ピアレビュー」、つまり専門家が第三者の立場で原発施設の運営状況や設備の状態などを確認する仕組みだ。最良事例と比較するなどして、個々の原発で行われている取り組みをさらに引き上げるための改善策を示す。
  第2の柱は社長会議の開催だ。原発を持つ電力会社社長全員に年4回集まってもらう。代理出席は認めない。松浦代表が改善すべき点のある原発に指摘を行い、 その社長から対策実行の確約を取り付ける。他の社長も問題の所在の認識を共有することで、業界全体のレベルアップが期待できる。
 改善の進捗(しんちょく)状況の確認や支援には、発電所長や幹部と対等に議論できる能力を備えた人材を充てることになっている。国会事故調でも指摘された能力の逆転による「規制の虜(とりこ)」という事態は起こらない仕組みだ。
 原子力安全推進協会には、発足にあたって掲げた自主改善策をたゆみなく遂行してもらいたい。その成否には、日本のエネルギー安全保障の明日がかかっている。
 この活動が軌道に乗れば、国の原子力規制委員会は、透明性を保ちながら協会の力を活用してもよいのでないか。防災計画に用いる放射能の拡散予測でミスが続くなど、国民の信頼を損なう事態が起きている。独立性の看板にこだわるあまり、孤立に陥ってしまう愚は避けるべきだ。
 協会の松浦代表は元原子力安全委員長だ。安全委の敗北体験を臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の範に照らし、安全文化の深化に邁進(まいしん)してもらいたい。

社説:大飯原発の断層 運転止めて調査が筋だ

毎日新聞 2012年11月25日 02時30分
 敷地内に活断層はあるのか、ないのか。白黒の決着がつかないまま、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の稼働が続いている。
 原子力規制委員会は、関電に追加調査を指示し、その結果を踏まえて稼働の是非を判断する方針だが、活断層が動くことがあれば重大な事故につながりかねない。追加調査を進めるとしても、運転を止めてから行うのが筋だろう。規制委は稼働停止を関電に要請すべきだ。
 島崎邦彦・委員長代理と関係学会から推薦された専門家4人で作る規制委の調査団は今月上旬、現地調査を行い、2度の評価会合を開いた。
 現地調査では、敷地北端の調査溝(トレンチ)から地層のずれが見つかった。関電は地滑りが原因だと主張 した。調査団も、活断層なのか地滑りなのかで意見が分かれたが、活断層の可能性を否定する専門家はいなかった。現行の原発耐震設計審査指針が「活断層」と する「12万〜13万年前以降」に動いた点については意見が一致した。現時点では「ずれ」が活断層である疑いは否定できないことになる。
 だが、規制委の田中俊一委員長は「何の根拠もなしにこういったものを簡単に判断できるほど世の中は甘く はない」と語り、全国で唯一稼働中の大飯原発の停止を、直ちに求めることを否定した。調査前に田中委員長は「濃いグレーの場合もそれなりの判断をする」と 話していたが、どの段階から濃いグレーになるのかもはっきりしない。規制委との意見交換会に出席した有識者から、停止を求める声が出たのは当然だ。
 そもそも大飯原発3、4号機は、政府が暫定的にまとめた安全基準に従って7月に再稼働された。事故時の対策拠点となる免震棟建設など時間がかかる対策は後回しで、地域防災計画の見直しもできていない。活断層の現地調査も、本来なら再稼働前に実施すべきだった。
 東日本大震災をきっかけとした原発周辺の断層再評価作業の過程で、活断層が見逃されていた可能性のある 原発が相次いで浮上している。規制委は福井県の日本原子力発電敦賀原発など5施設も現地調査する。見逃しの背景に、電力会社と規制当局のもたれ合いがな かったかも、あわせて検証を進める必要がある。
 島崎委員長代理は大飯原発の追加調査について「データがきちんとそろえば一致した結論に至る」と言う が、他の原発の調査を含め、活断層の存在が否定できないケースも出て来るはずだ。その際に、最優先されなければならないのが、国民の安全だ。規制委は、 「グレー」判定にとどまる原発に対しても、稼働停止や廃炉を求めていくべきである。

自民党の原発政策

2012年11月23日 23:36
自民党の臨時総務会で政権公約が承認され、発表されました。
かつては原発推進一本槍だった自民党も、この政権公約では原発政策を大きく変えることになりました。
もちろんまだ100点ではありません。しかし、原発利権をひたすら擁護していた、以前のマイナス点しかつかないような政策から大きく目指す方向を変えつつあります。
たぶん、今回の政権公約のエネルギー政策は、70点はつけられるのではないかと思います。
以下、自民党の政権公約のエネルギー部分を解説します。
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エネルギー政策の安全第一主義の徹底

東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故は、その甚大な被害によってわが国だけではなく、全世界に放射能の脅威を示すこととなりました。  これまで原子力政策を推進してきたわが党は、このような事故を引き起こしたことに対してお詫びするとともに、今なお被災されている方々に対して心よりお見舞いを申し上げます。
自民党が、政権公約の中で初めてこれまでの原子力政策の非を認め謝罪をしました。
 今後のエネルギー政策の根本に「安全第一主義」(テロ対策を含む)を据え、特に原子力政策に関しては、権限、人事、予算面で独立した規制委員会による専門的判断をいかなる事情よりも優先します。

福島に津波は来ないという想定がなされていたように、原発にはテロリストは来ないという想定で、再稼働などが行われています。自民党は、テロ対策も含む安全対策が行われねばならないということを明確にしました。

当面のエネルギー政策

全てのエネルギーの可能性を徹底的に掘り起こし、社会・経済活動を維持するための電力を確実に確保するとともに、原子力に依存しなくても良い経済・社会構造の確立を目指します。 原子力比率50%などと言っていた自民党が、原子力依存からの脱却を目指すようになりました。まだ「脱原発」というよりは「脱原子力依存」です。しかし、大きな方向転換であるのは間違いないと思います。
 そのため、当面の最優先課題として、3年間、再生可能エネルギーの最大限の導入、省エネの最大限の推進を図ります。
昨年、菅政権が提出したいいかげんな再生可能エネルギーの固定価格買取制度の法案を自公で修正し、成立させました。再生可能エネルギーそのものの可能性とそれがもたらす新しい産業の可能性を徹底的に追及します。
 原子力発電所の再稼働の可否については、順次判断し、全ての原発について3年以内の結論を目指します。安全性については、原子力規制委員会の専門的判断に委ねます。
原発の再稼働には、まず、新しい安全基準の策定が必要です。そして新しい安全基準に適合するかどうかの確認が必要です。さらに活断 層等の調査のように電力会社がいい加減にやってきたものの再調査も必要です。きちんとその作業をするためには時間が掛かります。それに3年ぐらいかかるだ ろうという目安をだしました。
そういうことを考えれば、大飯原発のように、簡単に再稼働をすることはできません。自民党は、仮に再稼働するにしても、それには時間が掛かることをはっきりと申し上げ、安全をしっかり確認します。
 なお、規制委員会により安全でないと判断された原発分については、太陽光や風力等の再生可能エネルギーの徹底的導入、省エネルギーの徹底的推進、 環境負荷の少ないLNG火力発電所の立地推進、高効率石炭火力発電所の活用推進、産出国との交渉方法見直し等による化石燃料の調達コスト低減、電力会社間 の電力融通、既存石炭火力の活用などによって当面必要なエネルギーを確保します。

現在及び将来に責任の持てるエネルギー戦略の確立

中長期的エネルギー政策として、将来の国民生活に責任の持てるエネルギー戦略の確立に向け、判断の先送りは避けつつ、遅くとも10年以内には将来にわ たって持続可能な「電源構成のベストミックス」を確立します。その判断に当たっては、規制委員会が安全だと判断する新たな技術的対応が可能か否か見極める ことを基本にします。

「脱原発依存」であることは、はっきりと掲げましたが、「脱原発」の時期について明確にできなかったのは減点です。しかし、これまでのような原発推進ありきでのエネルギー政策からは転換しました。脱原発に向けて、現実的な道筋をつけていけるように努力し続けます。
 いかなる事態・状況においても社会・経済活動を維持するための電力が不足することのないよう、多少の時間は要しても将来の技術動向等を見極めた「責任ある戦略」を立案します。

適正な電気料金体系の構築

電気料金のあり方については、事業者が発電施設の安全確保と安定した電力供給を行うための費用を確保する一方、国民生活や中小零細企業等の経営に影響を与えない配慮が両立可能となるような適正な料金体系を構築し、国民の誰もが納得できるものとします。  電力卸市場への事業者の新規参入を促進し、競争的環境の中で消費者が電気料金を選択できるようにします。

電力会社の地域独占を改めることを明確にしました。電力卸市場への新規参入の促進には、当然に、発送電分離も含まれます。

 なお、現行の総括原価方式についてはその問題点を明らかにしながら、料金体系のあり方と併せて、その見直しも含めて検討します。
電力族は一言言いたいかもしれませんが、現行の総括原価方式そのものの見直しも含みます。

原子力立地地域における地域振興に関する研究体制の整備

原子力立地地域の経済が原子力発電所等に雇用の面を含め経済的に大きく依存している状況に鑑み、今後のわが国のエネルギー政策における原子力の位置付け が同地域の将来に大きな影響を与えることは間違いありません。地域の「あり方」を早期に模索し、あらゆるエネルギー政策にも対応できるよう地域振興のあり 方を検討する必要があります。  そこで、今後の「あるべき原発立地」や「地域振興のあり方」等を模索するため、産学官の連携の下、研究体制を整備する一環として、「原発立地地域振興券級センター」(仮称)を設立します。
この一項を入れたのは極めて大きな意味があります。つまり、原発や再処理工場、高速増殖炉などをやめるような方向転換しても、その立地地域には迷惑をかけないということを明確にしています。
「あらゆるエネルギー政策にも対応できる地域振興のあり方」ということは、原発をやめた、再処理をやめた後のその地域の振興策を国が責任を持つということです。
国のエネルギー政策が変わっても、国の政策に協力してくれてきた地域を同じように支えていくことに変わりはありません。その対応を研究していくことにしました。これは脱原発するためには必ず必要な一歩です。
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自民党のエネルギー政策議員連盟は、明確に再処理をやめ、将来的に脱原発を果たし、再生可能エネルギーを促進していこうという政策を掲げています。
私と神奈川第16選挙区支部長の牧島かれんさん等が共同代表を務め、柴山昌彦代議士が事務局長、平将明代議士や岩屋毅代議士をはじめ多くの自民党所属の国会議員および選挙区支部長が活動しています。
自民党エネルギー政策特命委員会の核燃料サイクル小委員会(岩屋毅小委員長)も再処理路線には大きな疑問を投げかけています。
311までは、自民党内で原発政策に異議を唱える議員は一人だけだったかもしれません。しかし、今やその状況は変わりました。原子力立国などを唱えていた加納時男元参議院議員のような考え方のほうが今や自民党内でも異端です。
もちろん、まだ自民党のエネルギー政策は不十分かもしれませんが、自民党政権になればまた昔と同じように原発が推進されるというほどひどくはありません。

維新、かすむ目玉政策 脱原発・献金即時禁止…

2012/11/24 22:28
日本経済新聞 電子版

 日本維新の会が目玉として掲げていた主要政策を相次いで軌道修正している。合流した石原慎太郎前東京都知事ら太陽の党のベテランに配慮 し、時期を明記しての原発ゼロ方針や企業献金の禁止などをあいまいにした。衆院選を有利に戦うために政策よりも第三極の結集を優先する姿勢には、維新内部 からも疑問の声が出ている。
 維新の橋下徹代表代行は24日、遊説先の松山市で記者団に「政策が変節しているとか言われるが、中身は何も…

官々愕々
官僚に操られる原子力規制委

2012年11月24日(土) 古賀 茂明

古賀茂明「日本再生に挑む」

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〔PHOTO〕gettyimages
関西電力大飯原子力発電所3、4号機の活断層問題。専門家会合で結論が出ず、最終判断の時期も示されなかった。大飯原発は動き続ける。
 今、原子力規制委員会は官僚によって仕切られる組織になりつつある。その兆候は、この夏、委員長候補だった田中俊一氏が国会で所信表明する場面に 現れていた。大飯原発再稼動について、田中氏は、「活断層があれば止める」という趣旨の発言をした。一見前向きに見えるが、この言い方では、活断層の存在 が証明されなければ動かしてよいということになる。私は、最初から官僚にうまくはめられたな、と思った。
 本来は、「活断層がないことがはっきりわからない限り止める」というべきだった。安全のためには「クロ」の場合はもちろん「グレー」の場合も止め るべきだからだ。おそらく、官僚は、「止める」という言葉を入れることによって、田中氏をうまく誘導して上記の発言をさせたのではないか。こうして一度間 違った方針を設定してしまったので、これを撤回することは難しくなった。
 また、霞が関には、「スケジュールを制するものが勝者」という鉄則がある。今回の調査にもそれが当てはまる。
 調査の段取りは事務方の原子力規制庁が仕切る。調査を日帰りとすることで、東京から遠い大飯原発では十分時間がなく、関西電力が掘った溝を1~2時間でざっと見るということにしてしまった。
 さらにこの鉄則は、安全基準の抜本見直しについても当てはまる。委員会は、来年3月までに骨格を示し、夏までには最終案をまとめると言わされてし まった。日本の安全基準は世界標準から程遠く、何十年も遅れている。これを新たに作るとなると、大変な作業になるが、放射性物質拡散予測の度重なるミスで もわかる通り、今の事務方には能力がない。7月までの短期間では、彼らは電力会社に教えてもらって作るしかない。結局、委員は自ら対外的にコミットしたス ケジュールに縛られ、事務方から「時間がありません」と脅されて、現行安全基準の微修正程度のもので了解するしかなくなる。
 他にも問題がある。安全基準が厳しくなった時にそれを既存の原発に適用するバックフィットと呼ばれる規制について、多くの国では猶予期間を設けて いる。しかし、日本の場合、重要な対策がなされていない原発ばかりだ。そんなものに猶予期間を設けるということはあってはならない。しかし、ある委員は、 猶予期間を設けるという話をさせられてしまっている。
 これらは全て夏から仕組まれていた事務方のシナリオ通りで、その裏には電力会社や電力族議員がいる。これまでの構造と何一つ変わっていない。では、どうしたらいいのか。
 まず、委員の人選をやり直す。10名以上の候補を第三者委員会で選び、国会で十分議論をしたうえで5人の委員を決定する手続きにすべきだ。新任委員は今までの委員会の決定には縛られず、真に独立した活動を始めればよい。
 また、委員が外国人も含めた自前のスタッフを持てるようにする。
 さらに、規制庁の人事権を実質的に完全に委員会が持つことにすればよい。併せて、規制庁の職員のノーリターンルールに例外を認めないこととして、 今いる職員が経産省などの親元に戻れないことにすべきだ。それで初めて、規制庁の職員は委員会の方を向いて仕事をすることになる。
 しかし、その前に、原発推進の自民党が政権についたら・・・・・・。そう思うと、八方ふさがり。暗澹たる気分になってくるのである。
『週刊現代』2012年12 月1日号より

大飯原発「確実に活断層だ」 現地調査団の渡辺氏

2012年11月23日 21:12 カテゴリー:科学・環境

 関西電力大飯原発の敷地内にある断層について、講演で説明する原子力規制委現地調査団の渡辺満久東洋大教授=23日午後、大阪市中央区
関西電力大飯原発(福井県)の敷地内にある断層が活断層かを調べている原子力規制委員会現地調査団の渡辺満久東洋大教授が23日、大阪市内で講演し「三浦 半島(神奈川県)の活断層とよく似た破砕帯で、確実に活断層だ」と主張した。7日に開かれた調査団の評価会合では結論に至らず、さらに調査することになっ た。
 渡辺氏は現地調査の際の写真などを示しながら「活断層の可能性があるという点ではみんな一致した」「私はクロだと判断したが、残念ながら追加調査することになった」と説明した。
 さらに、今夏に大飯原発が面する小浜湾で音波探査を実施した結果、海底の地形に断層活動による変形がみられたと報告。

大飯原発:追加調査、月内にスタート 活断層の疑い

毎日新聞 2012年11月22日 21時44分
 福井県おおい町の関西電力大飯原発の敷地内にある断層(破砕帯)に活断層の疑いが指摘されている問題 で、関電は22日、来年2月までの追加調査計画を原子力規制委員会に提出した。この結果に基づいてさらに追加調査計画を立てるといい、当初は今年の年内と していた最終報告は大幅にずれ込みそうだ。
 活断層の可能性について、規制委の調査団が今月2日に現地で調査し、同4日と7日に協議したが、結論に至らず、関電に追加調査を求めていた。規制委の指示に基づき、既に設けたトレンチ(溝)の拡幅や追加のボーリング調査を月内に始める。
 具体的には、▽敷地内北側にある台場浜トレンチの幅を南に5メートル程度広げ、長さを東西に計40メー トル余り延ばす▽延長後の同トレンチの周辺13カ所でボーリング▽山頂トレンチを北に延長し、北側4カ所でボーリング−−を実施。破砕帯の広がりの範囲 や、地層の滑りと破砕帯との連動の可能性を確認する。
 関電は「最大公約数的といえる調査内容だが、有識者メンバーから十分な評価を得られるように準備したい」としている。【松野和生】

大飯原発の断層追加調査計画を提出 年内にもトレンチ拡張を完了 関電

2012.11.22 18:45
 関西電力は22日、大飯原発(福井県)の敷地内を走る断層の一種「破砕帯」が、活断層か否かを調べる追加調査計画を原子力規制委員会に提出した。計画では年内に原子炉北側の試掘溝(トレンチ)の拡張工事を終え、来年2月にはすべての追加調査が完了する予定。
規制委が11月に行った現地調査では、北側トレンチで見つかった地層のずれが活断層か地滑りかが最大の争点となっており、年内にも再調査が行われる可能性がある。
  関電の計画では、ずれの原因を特定するため、12月中に北側トレンチを東に約1メートル、西に約40メートル、南に約5メートル広げる。また、活断層の可 能性が指摘されているF-6と呼ばれる破砕帯の位置を特定するため、来年2月までに計23本のボーリング調査などを行う予定という。
  • 大飯「活断層」判断を保留 生産縮小 モノづくり力の危機
  • 「明確な活断層だ」「まだ断定できない」…大飯原発会合詳報 
  • 「断層」か「地滑り」か? 議論長期化も、大飯原発
  • 大飯、活断層の判断先送り 原子力規制委、7日に再検討
  • 「活断層」判断なら運転停止要請も…大飯原発、規制委の法的根拠あいまい

    燃料取り出し完了に10年超 福島第1原発、準備本格化も道遠く

    2012.11.24 21:48 (1/2ページ)
     東京電力は、福島第1原発3号機から使用済み燃料を取り出す準備を本格化し始めた。燃料貯蔵プールに誤って鉄骨を落下させた教訓から、遠隔操作に よるクレーン作業訓練を今月中にも開始。放射性物質の拡散を防ぐため、原子炉建屋に1500トンの鉄骨カバーを設置する計画もある。1~6の各号機のプー ルに保管されている燃料は5千体以上。全部を取り出すには10年以上かかる長い道のりだ。
     高熱を帯びた使用済み燃料などは、建屋の上部に あるプールに冷却用の水で満たされている。しかし再び震災が起きてプールが損傷する可能性も否定できず、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「早く降ろし て、乾式キャスク(金属製の容器)に移すべきだ」と危険性を指摘してきた。
     3号機のプールには事故のがれきが積もり、水素爆発による建屋 の大破で燃料交換機(長さ約10メートル、重さ約30トン)も水没。今年9月には、クレーンでがれき撤去中に鉄骨(長さ約7メートル、重さ約470キロ) を落下させており、規制委は今月20日、「プールの冷却水を喪失した場合を踏まえ、不測の事態に十分備えておくこと」と指示した。東電はクレーンの遠隔操作技術の練度を高めるため、3号機の西側に鉄骨を入れたプールの模型をつくり、訓練を重ねる。さらに天井が吹き飛んだ建屋を 覆うカバーを設置。大きさは高さ約54メートル、南北約19メートル、東西約57メートルと巨大で、上部はクレーンを設置できるような円筒形になってい る。
     ただ、水深約12メートルのプール内はがれきの散乱で視界が約2・5メートルしかない。プールに566体ある燃料を損傷させないようにがれきの撤去を優先するため、カバー設置の時期のめどはたっていない。
     東電の工程表では3号機からの燃料取り出しの開始を平成26年度末としているが、燃料交換機をどのように引き上げるかの手順も決まっておらず、計画通りいくかは不透明だ。
     燃料取り出しが一番早く計画されている4号機では、今年7月に未使用の燃料2体を試験的に搬出した。ただ敷地内の共用プールに十分な空き場所が確保できないため、取り出しは来年末からになるという。
     燃料取り出しは廃炉作業の初歩段階だが、3、4号機以外は具体的な取り出し計画が決まっておらず、取り出し後も燃料の移送先やその後の処理などさまざまな課題が山積している。(原子力取材班)


    脱原発後退と批判 日本維新に民主・細野氏「旗を降ろした」

    2012.11.24 14:17 衆院選
     民主党の細野豪志政調会長は24日、兵庫県宝塚市で街頭演説し、日本維新の会が脱原発依存に取り組む姿勢を後退させたと批判した。「エネルギー革 命を一緒にできるのではないかと維新の橋下徹代表代行に期待したが、石原慎太郎前東京都知事と一緒になる際、その旗を降ろした」と述べた。
     同時に「石原氏は核武装のシミュレーションをしたらいいと言っている。われわれの主張とは百八十度違う」と指摘。自民党が政権公約に国防軍保持を盛り込んだことについても「戦後の歴史を覆すもので、間違っている」と強調した。

    原発事故、現場の姿描く=東電社員ら実名証言-ノンフィクション作家が出版







    インタビューに答えるノンフィクション作家の門田隆将さん=19日、東京都中央区
     事故のさなか、構内で必死の作業に当たった現場の姿を知ってほしい-。東日本大震災の大津波で昨年3月、水素爆発を起こした東京電力福島第1原発にいた東電社員や関係者が、当時の様子を実名で証言した単行本が出版された。
     タイトルは「死の淵を見た男」。著者のノンフィクション作家門田隆将さんは、第1原発の吉田昌郎前所長(57)と東電、協力企業の現場社員、自衛隊をはじめ、菅直人前首相、原子力安全委員会の班目春樹委員長(当時)ら90人を超える関係者を取材した。
      「3.11」から水素爆発直後までの1週間を中心に、現場の中枢だった第1原発の免震重要棟や1、2号機の中央制御室にいた社員らが電源喪失の極限状況の 中で対処した様子などを実名の証言を基につづった。菅前首相が震災2日目の朝、第1原発を訪れた際のやりとりも載せている。
     実名での証言について、1、2号機の当直長として作業に当たった東電社員伊沢郁夫さん(54)は、同社を通じ「現場が恐怖を感じながら何を思い、どう行動したかを忠実に取り上げると聞いて応じた」とコメントした。
     4号機建屋の地下で津波に襲われ亡くなった東電社員寺島祥希さん=当時(21)=の父一行さん(48)は、取材に対し「過酷な現場と闘い、しっかり働いた社員がいたことを分かってほしいと思った」と語った。
     門田さんは「未曽有の事故に毅然(きぜん)と立ち向かった現場の人を描きたかった。第1原発では闘いが今も続いており、作品を通じ原発事故の真実を知ってもらえれば」と話している。
     東電は幹部を除く社員について、プライバシーや家族への配慮から原則匿名を要望しており、「取材過程で本人が実名を了承したと考えているが、社として匿名をお願いする立場は変わらない」としている。(2012/11/24-18:35)

    維新公約に「脱原発依存」【12衆院選】

     日本維新の会の橋下徹代表代行は24日、松山市内で記者団に、近くまとめる衆院選公約に「脱原 発依存」を明記する方針を明らかにした。維新は当初、「2030年代の原発全廃」を公約に盛り込もうとしていたが、太陽の党との合流を決めた際の政策合意 から脱落。維新の脱原発路線を疑問視する声が出ていたことを考慮したとみられる。
     橋下氏は「(公約に書く)『30年代ゼロ』というところが『脱原発依存』に変わっただけで、中身は何も変わっていない」と強調した。 (2012/11/24-23:00)
    2012年11月24日(土)

    脱原発 各党の姿勢は? 反原連ポスター


     首都圏反原発連合(反原連)が開始した「脱原発『あなたの選択』キャンペーン」は、「今回の総選挙は『脱原発』にとっては正念場! いまこそ連 携・団結して脱原発議員を国会へ送りこもう!」というもので、フライヤー(ビラ)とポスターは、「どの政党、どの議員が本当に脱原発を果たしてくれるの か」を考える資料として作製されました。
     反原連は、「原発即時ゼロ」を訴えている立場から15政党の政策を評価。各党の政策が一覧で紹介され、「脱原発」「段階的脱原発」「原発維持に近い脱原発」「原発維持/推進」の印がつけられています。フライヤーは、次のように呼びかけています。
     「国政選挙を前にして、政権党である民主党をはじめ、ほとんどの政党が、日本は今後『脱原発』に向かうべきだと、言葉では表明しています。しか し、各党の具体的な政策を見てみると、多くの政党は、本気で『脱原発』を行う意志があるようには見えません。日本から原発をなくすために、私たち有権者は どの政党に未来を託せばいいのでしょうか。この一覧を参考にして、しっかりと各政党の姿勢を見極めてください」
     フライヤーは反原連のサイトからPDFファイルとして入手できます(A4サイズ)。フライヤーは50枚から、ポスター(B2サイズ)は1枚から、反原連に請求することができます。送料を含めて無料。
     「脱原発『あなたの選択』キャンペーン」のサイト http://coalitionagainstnukes.jp/?page_id=1855

    東日本大震災:福島第1原発事故 健康調査検証、30日に初会合−−原子力規制委

    毎日新聞 2012年11月24日 東京夕刊
    東京電力福島第1原発事故を受け福島県が実施している「県民健康管理調査」の検証に、国の原子力規制委員会(田中俊一委員長)が乗り出す。専門家5人の検討チームを設け、30日に初会合を開き、事故後の住民の健康管理のあり方について年内に提言をまとめる。
     調査は、全県民205万人余の外部・内部被ばく放射線量を推定するため、行動記録や自家栽培野菜の摂取 の有無などを問診票で聞く。記入量が多く「当時を覚えていない」などと県民の不満・批判が強く、回収率は22・9%(8月現在)と低いままだ。現状の背景 や改善点を探るためチーム設置を決めた。
     規制委によると、メンバーは中村佳代子規制委員や福島県立医大の大津留晶教授(放射線医学)、県医師会副会長らで、線量の推計や甲状腺検査の方法などを議論する。【神保圭作

    「脱原発」どこに託す

    2012年11月24日
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    約200人が脱原発や女川原発の再稼働反対を訴えた=23日、仙台市青葉区
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    共産の角野達也氏=22日、仙台市青葉区
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    社民の桑島崇史氏=22日、仙台市青葉区
    原発依存の電力供給体制の見直しや、原発の存廃が12月の総選挙の大きな争点になるなか、「脱原発」を訴えるデモが23日、仙台市中心部であった。原発に反対する市民団体や子ども連れの母親ら約200人が、太鼓やギターを鳴らしながら原発の廃止や再稼働反対を訴えた。

     首相官邸前での毎週金曜のデモにならい、仙台市でも7月下旬から金曜日にデモが繰り広げられている。17回目のこの日は、参加者から総選挙をきっかけに脱原発を進めようという呼びかけが相次いだ。

     デモを主催する「みやぎ金曜デモの会」代表の会社員西新太郎さん(49)は「国民の安全安心のため、脱原発は何を置いても論じられるべきだ。各党の公約で、原発についてどう考えているかを見て判断してほしい」と語りかけた。

     青葉区の主婦岡崎今日子さん(39)は2歳から9歳までの子ども3人を連れて参加した。「子どもたちが安心して暮らせるようにするのが親の責任。総選挙では、どの政党や候補者がぶれずに『脱原発』を実現できるか見極めたい」と話していた。

    ○共産と社民、埋没を懸念

     第三極という新興勢力に注目が集まるにつれ、「老舗」の共産党、社民党が2大政党と第三極のはざまに埋没する懸念を強めている。脱原発、消費増税反対といった主要争点で、第三極と主張が似通う面もあるだけに、独自色の打ち出し方が課題になっている。

    ○離合集散を批判

     「第三極と言われるが、政党がくっついたり離れたり。本当に信用できるのはどの党か」。1区で共産から立つ予定の角野達也氏は政党の離合集散への批判を強めている。
     共産は今回、全6選挙区に擁立する。2009年には1、4区に絞り込み、政権交代に間接的に協力したのとは対照的だ。

     いまの課題は他党との違いをどう示すのかだ。脱原発や環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加反対などは、社民党や「国民の生活が第一」と重なる。みんなの党とも、脱原発や増税反対では似通いがちだ。

     政策が重なる印象を、中島康博県委員長は「そうは思わない」と否定。消費増税も単に反対でなく、「富裕層への増税で財源を確保する」と訴え、立党90周年の節目の選挙戦に臨む。

    ○雇用問題に焦点

     「安い賃金で働かされ、雇用も不安定。若い人の労働条件を変える。これを第一に訴えたい」。1区で立候補する予定の社民、桑島崇史氏は「雇用」に焦点を当てる演説が多い。

     社民も共産と同じく、他党との差別化が課題だ。

     1区に新顔を立てる生活とは、脱原発、消費増税反対、反TPPで重なる。生活を率いる小沢一郎氏が幹事長だった当時の民主と、社民が連立 政権を組んでいた経緯を踏まえれば、政策に共通点があるのは当然ともいえ、社民の岸田清実県連幹事長は「違いが見えにくいのも事実」と認める。

     こうしたなか、桑島氏は「脱原発は社民の方が『老舗』。私自身、非正規雇用の経験もあり、労働問題でも他党と一線を画したい」と意気込む。(長嶋晶子)

    ○1区の立候補予定者

    郡  和子55民前(2)復興政務官

    土井  亨54自元(1)〈元〉県議

    横田 匡人47生新 〈元〉仙台市議

    角野 達也53共新 党県委員

    林  宙紀35み新 〈元〉キャスター

    桑島 崇史33社新 党県職員

    東日本大震災:福島第1原発事故 来月1日、募金診療所が開院 甲状腺検査機器備え、被ばく不安に対応−−福島市太田

    毎日新聞 2012年11月24日 東京夕刊
     東京電力福島第1原発事故に伴う被ばくへの健康不安に応えようと、市民らが募金活動をした「ふくしま共 同診療所」が12月1日、福島市太田町に開院する。18歳以下を対象にした県の甲状腺検査用機器も備え、セカンドオピニオンを提供して不安解消を目指す。 呼び掛け人の一人で「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の佐藤幸子代表は「住民の心のよりどころになる診療所を目指したい」と話している。
     3階建てビルの1階部分約40坪を改装し、二つの診察室やレントゲン室を設けた。内科と放射線科があ り、甲状腺検査もできる超音波診断装置を導入し、希望すれば尿・血液検査なども受けられる。松江寛人・元国立がんセンター病院医師が院長に就き、県外の医 師4人も非常勤で勤務するという。
     県の甲状腺検査では、子どもに結節やのう胞が見つかっても大半が2次検査不要と判定され、保護者から「検査結果が分かりにくい」などの声が上がっている。低線量被ばくによる健康不安を抱えている県民も多い。
     診療所は県内外の市民や医師14人が呼び掛け人となり建設委を発足、1月から約4000万円の寄付金を集め開院にこぎつけた。70年代に相次いで白血病を発症した広島の被爆2世らが開設した広島市の「高陽第一診療所」をモデルにした。 チェルノブイリ原発事故では、4〜5年後に小児の甲状腺がんの増加が確認された。松江医師は「影響が出るとすればこれから。症状は甲状腺だけとも限らず 観察が必要」と話す。診療は毎週火、木、金、土曜日。問い合わせは同診療所(024・573・9335)へ。【蓬田正志】

    日本政府は福島原発事故の被害の小ささをアピールし、原発推進にチェンジせよ


    福島原発の事故以後、初めて日本企業(日立製作所)が海外で建設受注権を得たリトアニアの原発建設計画が、頓挫しそうだ。

    GVK BIO、インドで最大級の放射性標識施設を設立

    読了時間:約 2分7秒  2012年11月24日 PM08:13

    GVK BIOがインドで最大の放射性標識施設を設立したと発表

    アジア地域の中では一流といわれているのが、創薬研究開発組織のGVKバイオサイエンシズ(GVK BIO)である。そのGVK BIOが今回インドで新たな施設を設立した。インド政府内にある原子力エネルギー規制委員会によって、 3H、14C標識化合物を合成する事業の実施許可を得たと発表した。
    GVK BIOの新しい施設ではGLPを順守しており、現時点では最先端の設備を備えている。また医薬品の創薬や開発、農薬や獣医薬品に関しての研究や、化粧品、香料や香水類、スペシャルティなどの分野を手掛けている企業の要求を満たすことができるようになっている。
    GVK BIOの最高経営責任者(CEO)は今回の新施設設立に関して、「当社の顧客に対して化学分野でのサービスを拡大しており、放射性標識のサービスを提供す るように要求してきた。今回は顧客の声を聞くことにより、放射性標識の分野ではインド最大となる最先端施設を設立することが出来た。この施設ではインド原 子力エネルギー規制委員会から法令上の許可をすべて取得することができている。」と述べている。
    (この画像はイメージです)

    GVKバイオサイエンシズとはどういった組織か

    GVKバイオサイエンシズというのは、アジア周辺では一流の開発業務を受託する機関である。GVK BIOでは研究開発の価値をつなげていくことにより、広い範囲のサービスを単位ごとに、あるいは総合的な形で提供している。
    ディスカバリーのサービスとしては化学や生物学、インフォマティクスなどを含んでいる。開発サービスにおいては臨床研究や臨床薬理学、プロセス研究 開発を行っている。200社近い顧客があるGVK BIOの多様なポートフォリオでは、製薬だけでなくバイオテクノロジーや農業、ライフサイエンスなど各幅広い分野での世界最大級の企業や一流の研究機関を 含んだ組織である。
    ▼外部リンク

    【岐路を問う】原発闘争の町に不安

    2012年11月24日
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    芦浜原発をめぐり推進派と反対派に割れた漁港=南伊勢町
    東日本大震災の発生直前の昨年初め、「芦浜」の記憶が残る南伊勢町に、不穏な空気が流れた。

     《また中部電力が動いているらしい》

     うわさは本当だった。しばらく経った2月下旬、中部電は、原発の新規立地方針を公表した。具体的な場所は示さなかったものの、「芦浜」を抱える南伊勢、大紀両町に方針について事前説明していたことも明らかになった。

    ■賛否真っ二つ

     旧南島町(現南伊勢町)は、芦浜原発をめぐる反対闘争で37年間揺れ続けた。推進か反対か、親兄弟でさえ真っ二つに割れた。当時、県内約 81万人余の反対署名を集約した地元の歯科医、大石琢照さん(56)は、計画の白紙撤回後、ある漁師に言われた。「墓場に入っても元には戻らん」

     それでも、撤回から10年の時が流れ、大石さんは「雪解け」に向かっていると感じていた。その平穏を破りかねない動きだった。それから約2週間後、東日本大震災が起き、東京電力福島第一原発の惨状が伝えられた。

     「ひとごとじゃない」と思った。

    ■国立公園外に

     県南部は「伊勢志摩」「吉野熊野」の二つの国立公園に指定されている。公園内の開発には「縛り」がかかるが、芦浜はいずれにも含まれていない。

     「伊勢志摩」の場合、1977年2月に旧南勢町の海岸部が新たに国立公園に加わった際、芦浜など旧南島町は含まれなかった。当時、旧南勢 町職員だった随筆家の川口祐二さん(80)は「風光明媚(ふうこうめいび)な場所なのに」と、けげんに思った。その約4カ月後、政府は芦浜を「要対策重要 電源」に指定。闘争が再燃した経緯もある。

     「芦浜」の計画用地は約350万平方メートル。このうち6割近くが南伊勢町だが、今も中部電が所有する。

     福島の事故から9カ月後、小山巧・南伊勢町長は町議会で「中部電に所有地の(町への)寄付を打診したい」との考えを示した。町は44年 12月7日、東南海地震による大津波に遭った。その光景を忘れられない川口さんが「中部電の土地がある限り、不安は消えない」と言うように、町の空気を反 映した答弁とみられた。

     ただ、その後は動きがない。大紀町と歩調を合わせる必要があるという事情もあるものの、ある町幹部が言う。「政府は原発新設を認めない方針を示した。不安は差し迫っていない」

     だが、大石さんは福島第一原発の事故が起きる前、ある会合で自民系県議が「(原発を)受け入れていれば、経済は落ち込まずに済んだのに」と発言したことが気にかかる。

     川口さんは昨年6月、山口県上関(かみのせき)町の祝島(いわいしま)を聞き書きのため訪れた。同町には中国電力が上関原発を計画しており、祝島の9割を超える島民が30年間、対岸の原発計画に反対している。

     島民は言った。「お金の保証にはなるけど、命の保証はない。事故があったらどこに逃げるんだ」

     芦浜の37年間と、現在を重ね合わせ、川口さんは思う。「いずれ事故は風化する。経済成長ばかりにとらわれすぎていると、やがて原発必要論も出てくるのではないか。本当に必要なのか。口先だけでなく、この選挙で根本的に議論してほしい」(中村尚徳)

    ◎芦浜原発 

     旧南島町(現南伊勢町)と旧紀勢町(現大紀町)境の熊野灘沿岸の芦浜に、135万キロワット級の原発2基建設を中部電力が計画。1963 年に持ち上がり、いったんは白紙に戻ったが再燃。国内の原発計画で最も長い約37年間の歳月を経て、2000年2月、北川正恭知事(当時)の決断を受けて 撤回された。

    チェルノブイリ原発事故 作業員と消防士33名小腸壊死で死亡

    2012.11.24 16:00


     白澤卓二氏は1958年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。アンチエイジングの第一人者として著書やテレビ出演も多い白 澤氏が、モスクワ郊外のオブニンスク医学放射線研究所を訪ね、チェルノブイリ原発事故の教訓を活かした再生医療の取り組みについて話を聞いた。
     * * *
     同研究所の放射線治療細胞学研究部門のコノプリャニコフ教授は、放射線に対して最も感受性が高い幹細胞に注目し、30年近く幹細胞の基礎研究と臨床研究を続けている。
     原発事故当時、チェルノブイリ原発の4号原子炉で働いていた作業員と事故現場に駆けつけた消防員の計33名は、モスクワの病院に運ばれ骨髄移植を 受けた。幹細胞は放射線に対して最も感受性が高いために、幹細胞の分裂が盛んな骨髄や小腸は、放射線を受けると最も重篤な臓器障害を発症する。
     小腸は、幹細胞が豊富に存在し、常に「若さ」を保ち続ける「不老」の臓器と考えられているが、チェルノブイリの事故のように大量の放射線に急性暴 露すると臓器が壊死(えし)を起こしてしまう。骨髄は移植できるが、小腸は移植できないため、モスクワの病院に運ばれた作業員と消防員は全員、小腸の壊死 によって死亡したという。
     コノプリャニコフ教授はこのチェルノブイリ原発事故より学んだ教訓から、幹細胞が放射線障害の克服にも応用できる可能性に注目した。間葉系幹細胞という骨や軟骨、血管、筋肉に分化できる幹細胞を骨髄より採取し、試験管内で細胞培養する技術を確立した。
     たとえば、放射線治療を受けた乳がん患者が正常な肺に放射線を浴びて放射線肺炎を合併することがある。そうした患者に間葉系(かんようけい)幹細 胞移植をしたところ、肺炎が劇的に改善した。これまでに2000例以上の幹細胞移植を安全に行い、クローン病や重症の心不全患者にも劇的な効果があったと いう。
    ※週刊ポスト2012年11月30日号

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