2012年11月15日木曜日

2012/11/15

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南相馬、来年一部で稲作再開へ 試験田、基準下回る

 福島県南相馬市は福島第1原発事故で見合わせたコメの作付けを来年に一部再開する方向で検討を始めた。作付けは3年ぶり。
 旧警戒区域を含む市内130カ所の田で試験栽培したコメから検出された放射性セシウムの値が国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を下回ったことを受けた。12月中旬までに作付け範囲を確定させたいとしている。
 再開は最終的に農業者らでつくる市地域農業再生協議会で決定する。水田除染や用水確保などが条件となり、限定的な再開になるとみられる。
 試験栽培ではセシウムを吸着するゼオライトやセシウムの稲への移行を抑える塩化カリウムを土に混ぜ込む低減措置を取った。同市の2010年産米の作付面積は4840ヘクタールで収量は2万5900トン。



20121115日木曜日

福島産の馬肉、基準値超え 宮城の農場で飼育

 福島県会津美里町産の馬肉から国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル) を超す放射性セシウムが検出された問題で、馬肉の馬が2011年12月~ことし9月に宮城県の農場で飼育されたことが14日、分かった。福島県は宮城県で の飼育期間に摂取した野草などが原因となった可能性があるとの見方を示している。
 宮城県の農場の所在市町村は明らかにされていない。農林水産省は「農場や馬主の特定につながるとして宮城県が非公表を望んでいる」と説明している。
 福島県によると、馬は元競走馬のサラブレッド牝馬。宮城県の農場で繁殖用に飼育され、ことし9月に会津美里町の肥育農場に移った。11月8日に県食肉流通センター(郡山市)に出荷され、馬肉から115ベクレルが検出された。
  県は肥育農場の飼料を調査した結果、セシウム検出値は暫定許容値(1キログラム当たり100ベクレル)未満だった。県畜産課は「馬肉の基準値超過の原因は 肥育農場では確認できなかった」とし、宮城県での飼育期間に放射能汚染された可能性を指摘している。宮城県も同様の見方を福島県に伝えているという。



20121115日木曜日

三春のコメから360ベクレル

20121115
 ●今年の最大値、旧石沢村の出荷自粛を要請
 県は14日、三春町・旧沢石村でとれたコメから基準値(1キロあたり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。全 量全袋検査の結果、3袋でスクリーニングレベル(同78ベクレル)を超えるセシウムが検出されたため、詳細検査をした結果、340~360ベクレルを検出 した。360ベクレルは今年の最大値。
 県は同日付で旧沢石村のコメの出荷自粛を要請した。
 また、県は同日、穀類のモニタリング検査の結果、南相馬市・旧石神村と郡山市・旧高野村の大豆計3点(同130~520ベクレル)、南相 馬市・旧石神村の小豆1点(同110ベクレル)で、いずれも100ベクレルを超えるセシウムを検出したと発表した。大豆は今年末までの経過措置として暫定 規制値(同500ベクレル)が適用されているが、県は安全性を考慮し、100ベクレルを超える大豆を生産した旧市町村について、出荷自粛を要請した。小豆 とともに、出荷自粛要請は昨年の原発事故後、初めてという。

安中と桐生のニホンジカから基準値超放射性セシウム 群馬

2012.11.15 02:08
 県環境森林部は、安中市と桐生市で捕獲されたニホンジカから国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える最大210ベクレルの放射性セシウ ムが検出されたと発表した。野生鳥獣肉ではイノシシとツキノワグマが県全域で出荷制限がされているが、ニホンジカについては当面、自家消費などを自粛する よう呼びかけている。また、県農政部は、基準値を安定的に下回った烏川(川田橋上流)のイワナと薄根川のヤマメについて出荷制限が解除されたと発表した。
2012111515

宮城の農場で食べた野草原因か 福島のセシウム検出馬肉


福島県郡山市の県食肉流通センターで処理された馬の肉から国の基準値を超える放射性セシウムが検出されたことについて、県は14日、馬が飼育されていた宮城県の農場での放牧中に食べた野草などが原因で汚染した可能性が否定できない、と発表した。
 馬が出荷までの2カ月間飼育されていた福島県会津美里町の肥育農場では、飼料などの管理は適正だった。馬は元競走馬で、肉用に転用される前の9カ月間飼われていた競走馬繁殖農場を宮城県が調べたところ、汚染原因である疑いが判明したという。

三春町のコメで基準値超え=福島

 福島県は14日、2012年産米の全袋検査で、三春町旧沢石村地区のコメから食品の新基準値(1キロ100ベクレル)を超える最大360ベクレルと、新米検査で最も高い濃度の放射性セシウムが検出されたと発表した。
 基準値超のコメは8例目で、県は三春町旧沢石村地区のコメの出荷自粛を要請。同地区の農家1戸が生産したコメ3袋(1袋30キロ)を検査したところ、340~360ベクレルと全て基準値を超えた。(2012/11/14-22:26

アズキで基準超セシウム=福島

 福島県は14日、南相馬市旧石神村地区で採れたアズキから食品の新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える110ベクレルの放射性セシウムが検出 されたと発表した。出荷前だったため、出荷自粛を要請した。県内のアズキの出荷自粛要請は、原発事故後初という。(2012/11/14-22:08

20121115()
霞ケ浦・放射性物質対策 市民団体、県選出国会議員に質問
アンケート6項目
東 京電力福島第1原発事故で霞ケ浦流域に降下した放射性物質が56の流入河川を通じ湖に蓄積されているとして、飲用水や水産資源への影響に危機感を募らせる 市民団体「いのちの水・霞ケ浦を守る市民ネットワーク」(助川弘之、飯島博共同代表)14日、霞ケ浦の放射能汚染への対応を問うアンケートを、県選出国 会議員18人全員に送付したと発表した。
アンケートは霞ケ浦の放射能汚染問題で、(1)これまで国会質問などの活動をしてきたか(2)常陸川水門(逆水門)の開放時間を増やし、放射性物質の排出 を促す管理の必要性(3)国会議員として今後具体的にどのように対応していくか-など6項目について、30日までに回答するよう求めている。回答は、同会 ネットワークを構成するNPO法人アサザ基金のホームページなどを通じて公表される。
同ネットワークは、アンケート実施中に衆院が解散された場合は、現職だけでなく元職や新人にも回答を依頼する方針だ。
飯島博共同代表は「対策を講じるようこれまで県に3度申し入れたが、国の方針待ちという回答が繰り返された。ならば国会議員を通じて国の姿勢をただすしかない」と、今回のアンケートの目的を説明している。

国会議員18人にアンケート送付 霞ケ浦の放射能汚染 茨城

2012.11.15 02:03
 東京電力福島第1原発事故の影響で流域河川から霞ケ浦に放射性物質が流入している問題で、市民団体「いのちの水・霞ケ浦を守る市民ネットワーク」(共同代表、飯島博・アサザ基金代表理事)は14日、県内選出の国会議員18人に対しアンケートを送付した。
 アンケートでは、霞ケ浦の放射能汚染問題に対して具体的にどう対応するか、河川から放射性物質の流入を阻止する対策が必要か-など6項目について尋ねた。回答期限は今月30日。結果を取りまとめ、ホームページなどで公表する。

県が原子力機構に配管点検要請

日本原子力研究開発機構の施設で、放射性物質の漏えいや火災が相次いだことを受け、県は14日、同機構に、県内4事業所で配管の総点検と火災予防 対策を行うよう要請した。22日までに実施計画を策定し、12月21日までに結果報告するよう求めており、同機構の林直美・安全統括部長は「早急に計画を 立て、点検に入りたい」と話した。
 4事業所は、原子力科学研究所、核燃料サイクル工学研究所(東海村)、大洗研究開発センター(大洗町)、那珂核融合研究所(那珂市)。要請文を手 渡した県の泉幸一・生活環境部長は「県民の原子力に対する不安を払拭するよう、対応を早くお願いしたい」と求めた。林・安全統括部長は「真摯(しんし)に 計画的に実施し、再発防止と安全向上に努めたい」と述べた。
 同機構の施設では、9月からの約2か月で、配管からの放射性物質の漏えいが3件、火災が1件発生。特に漏えいは、いずれも放射性物質を取り扱わない非管理区域で起きたため、県は事態を重くみていた。
20121115日  読売新聞)

20121115()
原子力機構に総点検要請 県、東海の施設きょう調査

【写真説明】原子力機構の林直美安全統括部長(中央)に総点検の要請文を手渡す泉幸一県生活環境部長=県庁

日 本原子力研究開発機構(原子力機構)の大洗町と東海村の施設で、放射能漏れや火災が9月から約2カ月間に4件相次いだのを受け、県は14日、同機構関係者 を県庁に呼び、県内4事業所で放射性物質を送る全配管と防火管理体制の総点検を文書で要請した。県は同日、大洗町の施設で関係10市町村と立ち入り調査を 行った。
県は、同機構に対し、県内4事業所で放射性物質を送る全配管の健全性と、電気設備を含めた防火管理体制の総点検を要請。22日までに実施計画を提出し、1221日までに総点検の結果を報告するよう求めた。
泉幸一県生活環境部長は「福島第1原発事故以降、原子力に対する不安が増す中、4件の事故は誠に遺憾。県民の不安を払(ふっ)(しょく)するため、早急に対応してほしい」と述べた。
同機構の林直美安全統括部長は「県民にご心配を掛け、申し訳なく思っている。今後こういうことがないよう、管理を強化していきたい」と陳謝した。
県は15日、東海村の施設で関係9市町村と立ち入り調査を行う。
東海村の同機構核燃料再処理施設では96日に、大洗町の材料試験炉JMTRでは1025日と119日に、それぞれ非管理区域の配管表面から微量の放 射性物質が検出された。さらに同日には、東海村の原子力科学研究所試験施設で配電盤内のブレーカーのコイルを焦がす火災があった。



原子力機構トラブル続出で県 4事業所総点検要請 茨城

2012.11.15 02:03
 県は14日、県内施設の非管理区域から放射性物質が検出されるなどトラブルが相次いでいる日本原子力研究開発機構(原子力機構)に対し、県内全4 事業所の総点検を早急に実施するよう要請した。要請書では、放射性物質を移送するすべての配管と火災発生防止のための作業手順や防火管理態勢について総点 検を実施し、12月21日までに報告を求めた。
 この日、県庁で泉幸一県生活環境部長が「福島第1原発の事故以降、原発に対する県民の不安は大きい。早急な対応を求めたい」として、原子力機構の林直美安全統括部長に要請書を手渡した。
 林安全統括部長は「計画的に総点検を実施し、施設の健全性を評価したい」と話した。
 原子力機構では、9月6日に東海研究開発センター(東海村)で、10月25日と11月9日には大洗研究開発センター(大洗町)で非管理区域の配管から微量の放射性物質を検出。11月9日には東海研究開発センターで火災が発生した。
 県はトラブルのあった2事業所について、14、15日に関連自治体とともに立ち入り調査を実施する。

拡散予測図 孫請け業者が計算

201211140704
 原子力規制委員会が先月公表した原発事故時の放射性物質の拡散予測図に相次いで誤りがあった問題で、規制委の前身、経済産業省の旧原子力安全・保 安院が、原子力安全基盤機構(JNES)に作業を丸投げし、JNESはさらに孫請けのコンサルタント会社に随意契約で、ほぼ丸投げしていた。原発周辺の気 象データは規制される側の電力会社頼み、予測も外部頼みでは、規制委の能力が疑われそうだ。
 規制委事務局の原子力規制庁によると、孫請けの会社は、日本原子力研究開発機構の出身者が設立したシー・エス・エー・ジャパン(東京都港区)。民間信用調査機関によると、売上高の半分をJNESに依存している。
 旧保安院から指示を受けたJNESは今年四月、「作業の緊急性がある」などとして、シー社と九百七十六万円で随意契約。シー社の社員がJNESのコンピューター室に出向き、予測作業を行っていたという。
 今回の予測では、放射性物質が拡散する方位がずれていたり、風向きが正反対になっていたりする誤りが続出。規制委は総点検をJNESに指示した。
 電力会社によって気象データを記録する様式が異なるのに、様式を整えずに予測したのがミスの大きな原因の一つ。シー社へ丸投げしたことで意思疎通がうまくいかなかった可能性もある。
 田中俊一規制委委員長は外部頼みの姿勢を問題視し、「自らデータを検証できるような仕組みが必要だ」と規制庁に指示。同庁は今後、電力会社の気象データに頼らず、気象庁のデータを使った拡散予測のソフトウエアを独自に開発していく方針という。
 ただ、規制庁にプログラムを開発する能力はなく、また外部頼みになる可能性が高い。
(東京新聞)
がれき受け入れ 自治会が三条市に条件提示
(新潟県)
 震災がれきの本格的な受け入れを三条市長が表明したことについて、焼却施設のある自治会は14日、受け入れのための条件を市側に提示した。受け入れるがれきの量を人口の比率で分担することなどを求めている。
 三条市が先月、岩手県大槌町の木くず13トンを一般ごみと混ぜて試験焼却した結果、放射性セシウムの濃度は県内5市の基準を下回った。これを受け、国定勇人市長は今月5日、「安全が確認された」として、早ければ年明けにも本格的な受け入れを始める考えを表明した。
  焼却施設のある福島新田甲自治会は、試験焼却の段階から反対していたが、14日、役員3人が市役所を訪れ、受け入れに同意する条件を提示した。自治会は、 受け入れる量を5市の人口比で分担して三条市分を500トンとすること、放射線の値などを毎日測定して公表し、異常が認められたら焼却を中止すること、風 評被害などが出た場合、政府が補償するまで三条市が立て替えることなどを求めている。これに対し、三条市の担当者は、「それぞれの市が余力のある範囲で受 け入れるため、人口比にはならない」などと説明し、受け入れ量を人口比で決めることに否定的な考えを伝えた。
 福島新田甲自治会は今月20日までに市に回答を求めていて、今回の条件が認められない場合、認めるよう求める請願を12月市議会に提出したい考えだ。
[ 11/14 18:52 テレビ新潟]

三菱重工と大林組、車載型の「放射線シールドシート」を開発

2012/11/15 6:30
三菱重工業と大林組は、放射線環境下で活動する産業用車両の操縦者の被ばく量を抑制する「放射線シールドシート」を共同開発した。三菱重 工が特殊車両の開発・製造で培った放射線遮蔽技術と大林組の除染作業ノウハウを活用した車載型遮蔽シート(座席)である。車両に組み付けて鎧(よろい)の ようにまとうことで放射線を遮断する。
車両操縦者の被ばく量を半減
画像の拡大
車両操縦者の被ばく量を半減
 遮蔽率は50%を目標に開発した。油圧ショベルなど重機を使った除染作業やがれき撤去、廃棄物運搬作業などの安全を確保する簡便なツールと して、201212月中旬に三菱重工が発売する計画である。このシートは、東京電力福島第1原子力発電所の構内作業や周辺の高線量地域での除染作業、環 境省が検討する中間貯蔵施設や減容化施設における放射性廃棄物の運搬作業、その他原子力施設における過酷事故対策などを念頭に開発した。このシートを導入することにより、放射線遮蔽機能を備えた産業用車両の新規調達や車両改造に必要なコストや手間が省ける。
 シートには遮蔽効果の高いタングステンを主に使い、肩・腕部、腹・足部、首部に分解できる構造にした。油圧ショベルやクローラーキャリア、 クレーン車などさまざまな車両の既存の座席シートを取り外して組み付けることができる。総重量は約130kgだが、各パーツが20kg以下で、これらを シートと一体構造にすることで、操縦者の負担を最小限に抑えた。操縦者は、遮蔽シート前面を左右に開閉することで、容易に乗り降りが可能である。
 両社は今後、同シート発売に向け放射線環境下における実地の遮蔽効果実証試験を検討し、使い勝手の改善や遮蔽率の向上などに取り組む。
(日経ものづくり 大石基之)
[Tech-On20121114日掲載

玄海原発の敷地内 免震重要棟建設へ

20121115
九州電力が公開した、免震重要棟設置のためのボーリング調査=玄海町の玄海原発
【石田一光】九州電力は14日、玄海原発(玄海町)で、重大事故発生時に復旧作業の拠点となる免震重要棟を建設するため、敷地内でボーリング調査を始め、報道陣に公開した。
 免震重要棟は鉄骨鉄筋コンクリート3階建てで、延べ床面積6千平方メートル。今回の調査は、建設に適した場所を選ぶための作業で、報道陣には、資材置き 場に使っていた場所での調査開始の様子が公開された。高さ9メートルのやぐらが組まれており、掘削機械を使って1日で深さ2~4メートルほど掘り進むとい う。
 九電は標高11~30メートルの高台部分約16万平方メートル内で、計約40地点を最大約250メートルの深さまで掘削し、地質を調べる。調査は来年6月まで続く予定。
 玄海原発では、想定される最大の揺れ(基準地震動)を540ガルとしており、免震重要棟はこの2倍程度でも耐えられるようにする。建物は放射線を防ぐようにし、テレビ会議システムや非常用発電機を備える。
 免震重要棟は、東京電力福島第一原発事故の際、現場での活動拠点となったが、九電は玄海、川内(鹿児島県薩摩川内市)の両原発で設置していなかった。玄海原発での設置のめどは、3年後の2015年度としている。

「疑わしきはクロ」が耐震指針


20121115

 関西電力大飯原発(福井県)の活断層問題。原子力規制委員会は調査の継続を決めたが、運転停止を要請しなかった。だが、これは妙な判断だ。原発の 耐震安全審査手引きには、活断層には「疑わしきはクロ」の原則が適用されると定められている。現地調査チームに「シロ」を唱える声はなかった。そうなら ば、止めるのが筋だ。原発ゼロを恐れる恣意(しい)的な判断が働いてはいないか。 (荒井六貴、上田千秋)

原発事故支援ロボットを公開 電力事業者100人が操作訓練へ

20121115日午前703分)
拡大 公開された原発事故対応用のロボット。パソコンに映るカメラの画面を見ながらコントローラーで遠隔操作する=14日、敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センター 公開された原発事故対応用のロボット。パソコンに映るカメラの画面を見ながらコントローラーで遠隔操作する=14日、敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センター



 原発事故時に高い放射線量の現場偵察などに使うロボットの操作訓練が14日、福井県敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センターで公開された。訓練は今月6日に始まり、12月初旬までに11電力事業者の約100人が操作方法などを学ぶ。
  ロボットは米国製の軍事偵察用のもので、4カ所のカメラの映像を見ながら約100メートル離れたところから遠隔操作が可能。幅50センチ、長さ90セン チ、高さ20センチの台車の上に可動式アームを備えており、14キロ程度のものをつかんで持ち上げることができる。東京電力福島第1原発でも使われてい る。
 訓練には9電力会社と原電、日本原燃の各発電所・事業所から6人程度が2日ずつ参加している。この日公開された訓練には関西電力美浜発電所の職員7人が参加した。
 米国で研修を受けた原電の職員が、パソコンに映し出された画面を見ながらコントローラーを操作し、障害物を乗り越えたり、階段を上り下りする動きを披露した。
  電気事業連合会(電事連)と原電は2015年度中に、ロボットなどを使った高度な原発事故を支援する「原子力緊急事態支援組織」を本県を含む全国1~2カ 所に設ける。ロボットは電事連の依頼を受け、原電が購入したもので1台数千万円。偵察用は2台あり、障害物撤去用1台が12月下旬に納入される。来年3月 までに、資機材の管理や災害・事故現場にロボットを送り込む専任チーム(8人程度)を設ける。

原発事故支援ロボットを公開 電力事業者100人が操作訓練へ

20121115日午前703分)
拡大 公開された原発事故対応用のロボット。パソコンに映るカメラの画面を見ながらコントローラーで遠隔操作する=14日、敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センター 公開された原発事故対応用のロボット。パソコンに映るカメラの画面を見ながらコントローラーで遠隔操作する=14日、敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センター



 原発事故時に高い放射線量の現場偵察などに使うロボットの操作訓練が14日、福井県敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センターで公開された。訓練は今月6日に始まり、12月初旬までに11電力事業者の約100人が操作方法などを学ぶ。
  ロボットは米国製の軍事偵察用のもので、4カ所のカメラの映像を見ながら約100メートル離れたところから遠隔操作が可能。幅50センチ、長さ90セン チ、高さ20センチの台車の上に可動式アームを備えており、14キロ程度のものをつかんで持ち上げることができる。東京電力福島第1原発でも使われてい る。
 訓練には9電力会社と原電、日本原燃の各発電所・事業所から6人程度が2日ずつ参加している。この日公開された訓練には関西電力美浜発電所の職員7人が参加した。
 米国で研修を受けた原電の職員が、パソコンに映し出された画面を見ながらコントローラーを操作し、障害物を乗り越えたり、階段を上り下りする動きを披露した。
  電気事業連合会(電事連)と原電は2015年度中に、ロボットなどを使った高度な原発事故を支援する「原子力緊急事態支援組織」を本県を含む全国1~2カ 所に設ける。ロボットは電事連の依頼を受け、原電が購入したもので1台数千万円。偵察用は2台あり、障害物撤去用1台が12月下旬に納入される。来年3月 までに、資機材の管理や災害・事故現場にロボットを送り込む専任チーム(8人程度)を設ける。

東日本大震災:福島第1原発事故 ズワイガニなど3魚種、福島漁協が試験操業へ

毎日新聞 20121115日 東京朝刊
 東京電力福島第1原発事故の影響で操業自粛が続く福島県沿岸の漁業について、同県内の漁協は14日、い わき市で協議し、12月初めから、新たにメヒカリ(アオメエソ)、ミギガレイ、ズワイガニの主力3魚種の試験操業を始めることを申し合わせた。26日の県 漁協組合長会議で正式決定する。試験操業の対象魚種は計13種になる。県のモニタリング調査で放射性セシウム検出が限界値未満(ND)か、1キロ当たり 50ベクレル以下が続いていた。

東日本大震災:福島第1原発事故 「古里追われ全人格に被害」 双葉の41人、東電提訴へ

毎日新聞 20121115日 東京朝刊
 東京電力福島第1原発事故で古里を追われ住居や仕事、健康、地域コミュニティーなど全てを奪われたとし て、福島県双葉郡の原発30キロ圏内に暮らしていた20世帯41人が12月3日、計約10億7500万円の賠償を東電に求め福島地裁いわき支部に集団提訴 する。避難先の同県いわき市で原告団を結成し14日、弁護団が明らかにした。
 弁護団によると「古里を追われ全人格被害を受けた慰謝料」として1人2000万円を求める。こうした理由で集団で賠償請求するのは初めて。金額は、同じく古里とのつながりを絶たれたハンセン病強制隔離訴訟の判決などを参考にした。
 他に精神的賠償1人月額50万円▽土地・建物の不動産1世帯約1600万円−−などを基準に請求額を算 定。農地を失ったことや休業に伴う逸失利益、避難生活費なども請求する。41人全員が着の身着のまま離れた住宅や農地が荒れた古里に戻ることを断念。東電 に計4回賠償請求したが、同社の賠償基準並みの低額支払いにとどまっているという。
 原告団事務局長で、楢葉町からいわき市に避難し家族がばらばらに暮らす元会社員、金井直子さん(48)は「同じ苦しみを味わう人を作らないためにも裁判しかなかった」と話した。問い合わせ先は広田次男法律事務所(080・2821・1801)。【中尾卓英】

東通1号機 長期連続運転申請 東北電が取り下げ

 東北電力は14日、東通原発1号機(青森県東通村)で計画していた最長16カ月 以内の長期連続運転に関する申請を取り下げ、従来通りの13カ月以内の運転に変更することを国に届けた。同日、原子力規制委員会に保安規定の変更認可申請 の取り下げを、経済産業大臣に保安規程の変更をそれぞれ届けた。
 取り下げの理由について同社は「東日本大震災や福島第1原発事故など社会的な状況を考慮し、新しい取り組みを始める時期ではないと判断した」と説明。今後の実施に関しては、「原発事故で得られた知見を踏まえ判断したい」としている。
 長期連続運転は2009年1月施行の新検査制度を受け、同社が国内で初めて計画し10年11月に申請、国が審査していた。同社は審査の合格を経て、定期検査後に始める方針だった。



20121115日木曜日

福島・双葉郡と南相馬の41人 古里喪失慰謝料請求

 福島第1原発事故で避難した福島県双葉郡と南相馬市の住民20世帯41人が、古里を失った慰謝料などとして計10億7500万円の支払いを東京電力に求める訴えを12月3日に福島地裁いわき支部に起こす。
  訴えによると、41人は原発事故で居住地が避難区域に指定され、いわき市などで避難生活を送っている。地域の人間関係を断ち切られて孤立し、古里の喪失感 を長期間抱き続けるなどした精神的損害に対し1人当たり2000万円の支払いや、避難先での住居費など個々の事情に応じた賠償を求めている。
 福島原発被害弁護団は「原告団を数百人に増やしたい」と話している。
 原告団代表の早川篤雄さん(73)は同県楢葉町からいわき市に避難した。「被害者がまとまり、地域コミュニティーを壊されたことに対する賠償を求める」と語った。



20121115日木曜日

これが言いたい:大間原発工事は無期限凍結すべきだ=北海道函館市長・工藤寿樹

毎日新聞 20121115日 東京朝刊

 ◇近隣自治体の不安直視せよ

東京電力福島第1原子力発電所で世界を震撼(しんかん)させる未曽有の大事故が起き収束もままならぬ中、国は大間原子力発電所(青森県大間町)の建設継続を容認し、事業者のJパワー(電源開発)は10月1日に建設を再開した。
 この問題は対岸にある北海道の近隣自治体にとって人ごとではなく、函館市は政府に工事の無期限凍結を強く要請している。原発問題は決して立地自治体に限られた問題ではないことに幅広い理解を願いたい。
 函館市は、大間原発の予定地から最短で23キロ、晴天時には、工事現場が見えるほどの至近距離にある。「青森と北海道」と一般に抱かれているイメージよりも密接している。
 私たちは福島原発の事故のすさまじさで原子力発電の安全神話に疑問を抱き、少なくとも原発の新設は当分凍結すべきだと考え、国やJパワーに大間原発建設の凍結を要請してきた。
 福島原発ではいまだに事故の原因を究明できず、原子炉内の状況さえも把握できず、収束の見込みはまったく立っていない。現在も16万人の人が故郷を奪われ、避難生活を余儀なくされている。
 函館もまた観光をはじめ、さまざまな分野で大きな影響を受けた。大間原発の50キロ圏内の人口は青森側が9万人に対し北海道側は37万人に達し、事故の際はより大きな影響を受けることになる。住民の不安は募るばかりで到底、建設に理解を得られる状況ではない。

 ところが国は建設再開にゴーサインを出してしまった。福島原発事故以前と同じように、北海道側には一切 の説明も意見を聞くこともなく、一方的に再開を通告しに来ただけである。函館市はJパワーに工事再開理由など10項目の質問状を提出したが、回答はまった く疑問に答えるものではなかった。
 大間原発では使用済み核燃料は20年分しか保管できず、最終処分場の引き受け手などあるはずもなく、その処理方法の見通しもまったく立っていない。しかも再稼働と違い電力需給の問題も生じない。既存の発電所で十分電力を賄う中、急いで建設しなくても何も困らない。
 さらに大間原発に特有の問題点も抱えている。まず、世界初のフルMOXの原子炉で、大きな危険性が指摘されている点だ。
 加えて原発のすぐ近くに活断層の存在が指摘されている。建設許可にあたっての安全審査でこの活断層は、考慮されていない。
 三つ目は大間原発が面する津軽海峡が国際海峡であり、領海が通常の12カイリではなく3カイリしかないことだ。海上からのテロなどが懸念され、安全保障上も大きな問題がある。
 こうした点を考えると「福島以前」の安全神話の中で許可された原発の建設を改めて見直すこともなく私たちの声を全く無視し、建設再開を強行したことは、誠に遺憾であり、暴挙としか言いようがない。
 原発の新設は福島原発の大事故を起こした我々の世代が判断することではなく、他の安全なエネルギー開発 の状況をみながら、将来世代の判断に委ねるべきだ。函館市民から寄せられる意見のほとんどは工事に反対しており、市議会も無期限凍結決議を全会一致で可決 している。現在、市が原告となる原発建設差し止め訴訟についても準備を進めている。
 原発建設は近隣自治体の合意を前提とすべきだ。大間原発の建設再開は到底受け入れがたく、住民の安全、安心の確保に取り組んでいきたい。
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 「これが言いたい」は毎週木曜日に掲載します
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 ■人物略歴

 ◇くどう・としき

北海道函館市財務部長、企画部長、副市長などを経て11年から現職。1期目。

【福井】

原発事故偵察ロボの訓練を公開

20121115

原電社員(左)のリモコン操作により、コーンをつかむロボット「パックボット」=敦賀市沓見の原電敦賀総合研修センターで
東京電力福島第一原発の事故を踏まえ、日本原子力発電(原電)は十四日、敦賀市沓見の敦賀総合研修センターで、原発事故時に災害現場を確認する偵察ロボットのリモコン操作の訓練を公開した。
 ロボットは米国製の「パックボット」。原電が電気事業連合会から委託を受け二台を購入した。台車とアームで構成され幅約五十センチ、長さ約七十センチ。アームを延ばすと高さ約二メートル。約百メートル離れた距離から操作でき福島第一原発でも使用されているという。
 訓練は、放射線量が高く人間が近づけない事故現場を想定し、全国の電力事業者など十一社の約百人を対象に今月六日から十二月上旬までの予定で実施している。
 この日は、関西電力美浜原発の七人が原電社員から指導を受けた。リモコン操作されたロボットは、障害物を乗り越えて走行し、アームに装備したカメラで圧力計の表示を画面に映した。階段の昇り降りや床のコーンを持ち上げる作業もした。
 (増井のぞみ)

エネ基本計画見直し議論再開 経産省、2カ月ぶり委員会

2012.11.15 05:00
 経済産業省は14日、エネルギー基本計画を見直すための総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の基本問題委 員会を開いた。9月の前回会合以来、約2カ月ぶりの再開。委員長の三村明夫・新日鉄住金相談役ら委員が「2030年代に原発稼働ゼロを目指す」との方針が あいまいだと指摘したことから、会合の日程調整が滞っていた。
 政府は当初、10月上旬までに基本計画を策定する方針で、基本計画の土台と なる論点などを同委員会に委ねた。9月14日には、政府の革新的エネルギー・環境戦略がようやくまとまり基本計画の策定作業が本格化するはずだった。しか し、同戦略は民主党内の原発ゼロ派と原発維持を求める立地自治体などにそれぞれ配慮した玉虫色の内容だった。このため、原発稼働ゼロを目指すとしながら使 用済み核燃料の再処理を継続するなど整合性がとれていない。
 同月18日に開いた同委員会で、三村委員長が「矛盾だらけで決めようがない」などと疑問を呈し、その後、同委員会の日程が決まらなかった。委員会関係者は「原発にどの程度依存するか分からなければ議論できない」などとして、経産省側に説明を求めていた。
 さらに、政府内にも脱原発方針に経済界や米国からの反発が強いほか、野田佳彦首相が16日の衆院解散を表明する中で、「急ぐ必要はない」(経産省幹部)との声も聞かれた。同委員会でも、年内の基本計画策定にこだわらない意見が出ている。
 一方、電力会社などは、エネルギー基本計画で打ち出される原発や火力、水力のほか、風力など再生可能エネルギーの供給比率の方向性を見極めて設備投資計画を立てており、議論の行方を見守っている。

【岐阜】

原発事故対策強化を要請 知事、特命大臣に

20121115

長浜大臣(右)に国の原子力防災強化を要請する古田知事=環境省で
古田肇知事は十四日、環境省に長浜博行・内閣府特命担当大臣(原子力防災担当)を訪ね、原発事故への対策強化を要請した。原子力規制委員会が十月に策定した原子力災害対策指針を、地域の実情に合わせて充実するよう求めた。
 要請書では、指針で重点的に対策をとる緊急防護措置区域(UPZ)を原発を中心に「おおむね半径三十キロ以内」と規定していることに対し、一律の範囲に設定した理由を説明するよう求めた。
 UPZ圏外でも放射線量が高くなる場所が出る可能性があるとして、具体的な防災対策を示すよう要求。地方自治体の取り組みへの支援と、その意見を尊重した指針見直しを促した。
 長浜大臣と園田康博環境副大臣に要請書を手渡した。古田知事は「県としても(原発事故に備えた)シミュレーションをしている」と述べ、日本原子力 発電敦賀原発(福井県敦賀市)の事故を想定した県独自の放射性物質拡散予測を紹介。県の予測では、国のシミュレーションよりも広範囲に拡散するケースが あった。
 古田知事は原子力規制庁にも要請書を出した。

解散表明 避難者から憤りや不安

原発事故で避難生活を送る被災者らからは、「この時期に解散しないで」「政権交代になれば一からやり直しになる」など、憤りや不安の声が相次いだ。
 双葉町から福島市飯坂町の仮設住宅に避難してきた志村ミエさん(70)は「この勢いで政権交代になれば、原発対策などが一からやり直しになるので は。国会議員は私たちのことを考えていないのか」と憤った。双葉町から避難してきた山田光重さん(87)は「まだ地元の除染は一つも進んでいない。故郷に 帰してくれる人に(議員に)なってほしい」、妻の順子さん(83)は「福島を視察してもらい、まずは現場の声を聞いて」と訴えた。
 富岡町から郡山市の仮設住宅に避難する米川光雄さん(53)は「やっと生活が落ち着き希望も見え始めてきたのに、ころころと政権がかわるとどうなるかわからない。民主党政権には腰をすえてほしいと思っていたので、首相の発言は残念」と話した。
 家族3人で川内村から避難している男性(46)は、「いたちごっこのように政権がかわるだけで、どの党が政権をとっても自分の生活はかわらない。もっと被災地を見た政治をしてほしい」と強調した。
 津波で南相馬市原町区にあった自宅が流され市内の仮設住宅で暮らす川崎忠雄さん(65)は、「国会は解散なんかやってないで、一丸となって復興に当たってほしい」と怒りをにじませた。
20121115日  読売新聞)

エネルギー基本計画 2か月ぶりに検討再開

< 201211153:49 >



 福島第一原発事故後の「エネルギー基本計画」の見直しについて検討を進める「総合資源エネルギー調査会」の「基本問題委員会」が14日、約2か月ぶりに再開された。
 会議をまとめる三村委員長は、エネルギー基本計画の策定について「今のままでは見通せない」と述べ、具体的な取りまとめの時期はまとまらなかった。
 委員会の開催や今後の協議については、今後も枝野経産相らと協議していく方針。

原発比率、エネ基本計画での明示は「不可能」=枝野経産相

20121115日(木)0157
[東京 14日 ロイター] 枝野幸男経済産業相は14日、エネルギーの国家戦略として位置付けられている「エネルギー基本計画」について、焦点になっている将来の原子力発電比率を明示することは「不可能だ」と述べた。
同相が基本計画策定にあたって有識者に諮問した「総合資源エネルギー調査会基本問題委員会」の会合で発言した。
枝 野氏の発言後、三村明夫委員長(新日鉄住金<5401.T>取締役相談役)は「エネルギー基本計画を速やかに決めるべきだという意見があった 一方、時間をかけてでもきちんとした取り組みをすべきだという意見があったが、私は後者に与する」と述べ、取りまとめを急ぐべきではないとの見解を示し た。
この日は野田佳彦首相が16日に衆議院を解散すると明言し、政府・民主党が投票日を12月16日にすると決定した。9月に「2030年 代に原発稼働ゼロが可能になるようあらゆる政策資源を投入する」と脱原発方針を打ち出した野田政権は、原発のあり方を総選挙の争点の一つとする構え。政権 交代の可能性が取りざたされる総選挙が間近に迫り、争点の一つになりそうなエネルギー政策の審議会議論はいったん棚上げされる格好だ。
枝野 経産相は、原発比率の明示が不可能だとする理由について「何年にいくつの原発が動いているかは内閣としては全く分からない。原子力規制委員会が、いくつの 原発の再稼動を認めるか認めないかは内閣から独立して決めるので、ここで何年後いくつ原発が動いているはずだとは出せない」と説明した。三村委員長は会合 で「今後の進め方については枝野大臣と相談して決めていきたい」と語った。
(ロイターニュース 浜田健太郎;編集 大林優香)

新幹線早期開業を 県経団連とJA県五連が共同宣言 福井

2012.11.15 02:03
 ■原発ゼロでは産業空洞化
 県経団連の川田達男会長とJA県五連の山田俊臣会長は14日、福井市で記者会見を開き、北陸新幹線の早 期開業や原子力を含めたエネルギー戦略についての共同メッセージを発表した。両団体が共同で政治課題などに意見を表明するのは異例。また、両会長は県選出 の国会議員に対し「原発や新幹線でもっと積極的に発言を」と苦言を呈した。
 両団体が異例の提携を行った背景には、兼業農家の増加により経済界と農業界の距離が縮まったことや、福井を巡る政治課題を明示することで、国や県選出の国会議員に意思を示すことにあるとみられる。
 メッセージでは、新幹線の敦賀延伸が金沢駅開業から13年遅れることへの危機感や、政府の一貫しない原子力政策に対する疑問が提唱されている。両団体の関連施設などに掲示される。
 新幹線について、山田会長は「金沢が先に開業すれば人や物資が金沢に流れてしまう」、川田会長は「(流れの速い)今の世で13年後というのは新幹線が来ないに等しい」と焦燥感をあらわにしていた。
  原子力問題では川田会長が「原子力は危険だからない方がいいのではと聞かれれば、ゼロがいいとなるに決まっている」と議論が感情的になっていると指摘した 上で、「野田佳彦総理は記者会見で原発ゼロでは国が立ちゆかない、産業空洞化や雇用喪失に向かうと明言した。日本の将来を真剣に考えた方がいい」と批判し た。山田会長も「(原発ゼロについて)県民の意見を聞くことは当然だし、代案がないのはおかしい」と政府の姿勢に不信感を示した。

原発事故処理に活躍、偵察ロボット 日本原子力発電 福井・敦賀

2012.11.15 02:03
 ■操作訓練を公開
 日本原子力発電は14日、敦賀総合研修センター(敦賀市)で、原発事故時に放射線量が高い現場をカメラで偵察するロボットの遠隔操作訓練を報道関係者に公開した。今回の訓練は国内の原子力事業者11社約100人を対象にしている。
 電気事業連合会が4月、同センターで平成27年度中に原子力緊急事態支援組織の設置を示しており、ロボット導入はその一環。原電は、10月末に福島第一原発の事故処理で活躍中の偵察ロボット2台を搬入。12月には障害物の撤去ロボット1台を搬入する。
 偵察ロボットは、約2メートルまで伸びる折りたたみ式のアームと無限軌道で、足場が悪く、狭い場所にも対応。カメラ4台などを搭載し、無線で遠隔操作する。
  この日、関西電力美浜原発の社員ら7人が訓練に参加。米国のロボット製造会社で研修を受けた原電社員の指導で、階段の上り下りや障害物をつかむなどの操作 を行った。原電の富森順・総務室長代理は「カメラの使い方とバランスを保つ方法を身につけることが重要だ」としている。

「震災関連死」の遺族から聴取へ 原発事故捜査で検察当局

2012.11.15 02:00 1/2ページ)
 東京電力福島第1原発事故をめぐり、東電幹部らが業務上過失致死傷などの罪で告訴・告発された問題で、検察当局が「震災関連死」と認定された被災 者の遺族から、参考人として事情聴取する方針を固めたことが14日、関係者への取材で分かった。震災発生時の健康状態などについて聴き、原発事故による避 難と死亡の因果関係について捜査を進める方針だ。
 関係者によると、聴取の対象となるのは、主に福島県内に住む、避難と死亡の関連性が疑われる死者の遺族ら。避難の最中に受け入れ先の確保に手間取るなどして、計50人が死亡した双葉病院(福島県大熊町)の患者遺族も含まれる予定。
 聴取は12月中にも行われる見通しで、検察当局は併せて病院から、カルテなど健康状態が記された資料の提供を求めるとみられる。
 震災関連死は、建物が倒壊して圧死したり、津波で水死したりするケースと異なり、震災後の避難生活による体調悪化や過労など間接的な原因で死亡す ることを指す。復興庁によると、今年9月末時点で全国で2303人に上っており、うち福島県在住者が1121人と約半数を占めている。
 原発事故をめぐっては、被災者らが全国各地で告訴・告発状を相次いで提出。福島県内では約1300人が参加する「福島原発告訴団」が、勝俣恒久前会長ら当時の東電幹部や、原子力安全委員会の班目春樹委員長ら計33人について同罪で告訴状を提出していた。
 検察当局は既に、社内事故調査委員会(東電事故調)に加わった東電の複数社員から事情を聴いている。年度内にも立件の可否を判断する見通しだが、事故発生を予測できたかという「予見可能性」が焦点となり、刑事責任追及には困難も予想される。

原発立地の指針見直しへ 規制委、国際基準並み厳格化

2012/11/15 2:00
原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の会見で、原子力発電所の立地を決める際の判断基準となる「原子炉立地審査指針」を50年ぶり に見直すことを明らかにした。来年7月までに改定する。国際基準並みに厳しくし、建設済みの全原発にも適用する。複数の原子炉がある原発にも、東京電力福 島第1原発事故を念頭に新たな安全対策を求める。
 立地指針は国内初の商用原発である東海原発(茨城県、廃炉済み)の建設を判断するため、1964年に作った。原発事故が起きても周辺に被害が及ばないように、敷地境界の放射線量や周辺住民の被曝(ひばく)線量の目安などを定めた。
 現在の指針は敷地境界の線量の限度を250ミリシーベルトとしているが、国際放射線防護委員会が定めた基準の100ミリシーベルトと同程度に改める。これまでは事故の規模を仮定して線量限度を決めていたが、福島原発事故で上回ったことを反省した。
 田中委員長は、複数の原子炉がある原発は「1つが事故を起こすと、隣も対策が困難になる」と指摘。原子炉の数に応じて新たな安全設備などの対策を求める意向を示した。
 基準が厳しくなれば、影響を受ける原発も出るとみられる。電力各社は原発のベント(排気)装置に放射性物質を取り除くフィルターを付けるなど、事故時の放出量を抑える安全対策を迫られる見通し。コスト負担がかさみ、経営を圧迫する要因になる。
 規制委は一部の安全対策の完了までは数年の猶予期間を設け、その間の再稼働は認める方向だ。来年7月に原発の各指針を委員会規則などに改める予定で、立地指針も併せて改正する。

もんじゅ元所長“ミスタープルトニウム”が語る原発推進論 (1/4)

福島第一原発事故を受けて日本政府は脱原発の方針を示したが、一方で原発推進を主張する人々も少なからず存在する。“原子力ムラ”で半世紀を過ごしてきた、原子力研究バックエンド推進センターの菊池三郎理事長は「世界の最先端の原子力技術を供給していくべき」と主張する。


[堀内彰宏,Business Media ]
9月に「2030年代に原子力発電所の稼働ゼロ」という方針を示した日本政府。東日本大震災での福島第一原発事故が国民的な議論を喚起し、従来の原発推進路線から脱原発へ方針転換されることとなった。
 政府が行った意見聴取会などでは脱原発方針を支持する声が多数を占めたが、一方で原子力発電を続けるべきだと主張する声も少なからずある。その1 人が、原子力研究バックエンド推進センターの菊池三郎理事長だ。菊池氏は京都大学で原子核工学を専攻後、動燃高速増殖炉開発本部の企画部長などを経て、動 燃もんじゅ建設所の所長も務めた。
 動燃生え抜きのスポークスマンとしてメディアに露出してきたことから、“ミスタープルトニウム”とも言われる菊池氏。日本外国特派員協会で116日に行った記者会見で、菊池氏は「福島の事故を乗り越えて世界の最先端の原子力技術を供給していくべきだ」と主張した。
ah_kikuti1.jpg 原子力研究バックエンド推進センターの菊池三郎理事長

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福島の事故を乗り越えて世界の最先端の原子力技術を供給していくべき

菊池 私が原子力業界に入ったのは、オイルショック前なので、もうかれこれ50年間、“原子力ムラ”で過ごしています。
 なぜ日本が原子力に取り組むことになったのか、簡単に振り返ってみたいと思います。60年ほど前の話ですが、アイゼンハワー大統領が「平和のため の原子力(Atoms for Peace)」を宣言されて、その時に日本は次世代エネルギーとして原子力に注目したわけです。
 その状況は今も変わっていないと思います。もちろん福島のアクシデント、震災があったという事実はありますが、日本がエネルギーを必要とする状況 については何も変わっていないと思います。私は21世紀から22世紀に向けて、福島の事故を乗り越えて世界の最先端の原子力技術を供給していくべきという 立場をとっています。
 日本が米国とフランスの技術を勉強しながら、ここまで原子力技術を磨いてきたというのは歴史的な事実だと思います。そして、30年前から日本は原 子力の自主技術を開発する、つまり「海外に依存しない原子力技術を持とう」というのが原子力開発の国是となりました。日本にはほとんどウランがないので、 ウランに頼らない原子力技術を開発しようということで、(高速増殖炉の)もんじゅや青森県六ヶ所村の再処理施設がその中心となりました。
 次画像は福井県の、日本海に面したところにあるもんじゅです。ちょうど国定公園の中にあります。
ah_kikuti2.jpg もんじゅ
ここで言いたいのは、ウランだけを使っていると原子力は100年単位のエネルギーでしかないということです。それならば、「たかが100年単位のエネルギーに、これだけの労力を費やすのか」となるわけです。
 しかし、いわゆる再処理プロセスを行ってリサイクルすれば※、何千年単位のエネルギーになります。3040倍のエネルギーになるので、数世紀分のエネルギーを供給できる可能性を秘めているわけです。
いわゆる核燃料サイクル。使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出して、再利用する。
原子力発電をやろうとしている国々では、この状況を理解している人がほとんどです。ウランが潤沢に供給できるので短期的に「しばらく延ばそう」と いうことはありますが、その最大の原子力発電国の米国でさえ、学者や政策当事者は「ここ数十年のうちには必要になるだろう」とは理解しています。マスコミ からは「(もんじゅは)年間約200億円を使うので無駄だ」という声がよくあるのですが、将来のことを考えれば極めて安い投資だろうと私は思っています。
 また、(高速増殖炉は)現在の軽水炉より比較的、環境への負荷が小さくなります。
 もんじゅの計画自体は30年前からスタートしているのですが、立地を決めるのに時間がかかりました。1995年にスタートして、電気を起こして、 送電も開始しました。しかし、1995年に放射性ではない二次系のナトリウムもれが起きて、その後、15年間の空白ができました。
 現在と同じように「将来、この技術が必要かどうか」という議論が国レベルで行われて、日本は「従来通り継続していく」という決定をして、リスタートしたのが2010年です。その間に裁判における闘争など、いろいろありました。
 2010年にリスタートしたのですが、その後、IVTM(炉内中継装置)の落下事故があって、現在、その修復は終わっているのですが、まだリス タートする状況にはなっていません。ただ、人間の体でいえばまったく健全になっていて、準備運動すればスタートできる状況にあります。
 次画像は、2010年の中央制御室でのリスタートの瞬間です。
ah_kikuti3.jpg もんじゅの中央制御室
もんじゅは28万キロワットの電気を出します。大きく分けて、次画像のドームの中が炉心で、その中を流れている冷却材が一次系のナトリウムです。 そして真ん中が、炉心から出てきたナトリウムの熱を、きれいな(放射性でない)ナトリウムに伝え直して外へ取り出すための二次系の容器です。その後は軽水 炉と同じように、熱を水に伝えて蒸気を発生させて電気を起こすというシステムです。
ah_kikuti4.jpg もんじゅの仕組み(注:sodium=ナトリウム)
もんじゅでは、プルトニウム含有量が20%ほどのMOX燃料※を使っています。炉心の周りには、プルトニウムを増殖するためのブランケット燃料も入れてあります。
MOX燃料……再処理工場で使用済み燃料から取り出したプルトニウムに、二酸化プルトニウムと二酸化ウランを混ぜてプルトニウム濃度を高めたもの。これをウランの代わりに燃料として使うことをプルサーマルという。
昨今の福島の事故を受けて、崩壊熱をどうやってとるかという技術が問題になっていますが、福島の場合は海水ですが、もんじゅの場合は空気冷却です。
 また、津波に関連してですが、たまたま地形がそういうことが幸いしたのですが、崖に切り開いて建てている関係で、電源設備などが結果的に全部上の方に配置されています。津波を極端に意識したわけではないのですが、そういった対策が結果的にとられているということです。
 最近、「もんじゅや核燃料サイクルについて、今後どうするんだ」という議論があり、一部にある反原発の動きの中では「やめるべきだ」「必要ない」 という声もたくさん出ていますが、我々としては基本的に粛々と継続し、さらに技術を発展していこうということで、いろんな取り組みをしています。これから どういう政権になるかも非常に大きいと思いますが、青森の(再処理工場での)核燃料サイクルと(高速増殖炉の)もんじゅが両輪として継続していくという考 えで今、進めていますし、多分そういう方向の結論になるだろうと私たちは期待しています。
 もうひとつ、その中で福井県や青森県といった地方自治体とは、これまで信頼関係を構築してきましたが、今後どうするかについてはステークホルダーとしての地方自治体の意見は大きいと思います。
 そして大きな問題として、使用済み燃料、それから再処理した後に出てくる高レベル廃棄物をどうするかということがあります。やはり再処理して処分する方がより合理的で、使いっ放しでそのまま処分するのは不可能に近いと思います。
 米国でも基本的には長期貯蔵という考え方です。なぜなら少し細かい専門になるのですが、見方を変えると放射性廃棄物は一般廃棄物とは違い、来世紀 くらいの技術であれば、中に入っている有用な金属をリサイクルできる可能性を秘めている宝でもあるからです。そういう見方もこれから必要になってくるので はないかと思います。
 この機会をご縁にもんじゅを視察いただきたいと思いますが、敦賀半島は関西電力や日本原子力発電の原子力発電所もたくさんあり、有効な見学ができるので、声をかけていただきたいと思います。
 ちょうど都知事を辞めてしまいましたが、2カ月前に石原都知事がもんじゅを訪問されました。1時間以上かけて、配管の中をぐるぐる回っていただい て、しっかりと見ていただきました。2日間一緒だったのですが、意外と元気で、また国会に出るのかなという感じでしたが、積極的にもんじゅをご支援してい ただいています。
ah_kikuti5.jpg もんじゅを視察する石原慎太郎氏(一番右)

ウランがない日本だからこそ高速増殖炉が必要

――2007年以降、地震によって5つの原子力発電所がダメージを受けています。こんなに地震がひんぱんに起こるような国では、原子力発電所は危険過ぎると言ってもいいのではないでしょうか。
菊池 5つというのは具体的にはどれですか?
――2007年の新潟県中越沖地震における柏崎刈羽、2011年の東日本大震災における東海第二、福島第一、福島第二、女川です。
菊池 ご指摘は分かりました。しかし私の見解ですが、その5つは地震ではやられてはいません。例えば、一番有名な最近の例では柏崎刈羽ですが、私も地震の後にすぐに行って全部見せていただきましたが、原子炉本体はまったくびくともしておらず、ゆがんでいませんでした。
 付属施設のところでデコボコが出たりということはありましたが、原子力発電所本体は女川も東海も、地震ということについてはまったく問題ありませんでした。
――柏崎刈羽では放射性漏れがあったと言われています。また、福島第一は(国際原子力事象評価尺度で当初)レベル4の事故で(その 後レベル7に引き上げ)、制御するために数日間かかったと言われています。今、原子炉に地震の直接の影響はないとおっしゃいましたが、当時も似たようなこ とをおっしゃっていて、我々外部からはそれを確認する手段も情報もありません。今、菊池さんが守ろうとしている業界は今まで数十年間いろんなものを隠して きたりしたので、信ぴょう性について疑問を感じるところがあります。
菊池 情報公開の仕方については、いろいろ工夫がいるのだろうと思います。
 ニューヨークの9.11以降、テロに対する警備が厳しくなって、情報公開について非常に制約があるというのが現在の状況です。私はもんじゅの所長 をやっていたのですが、それまでは10万人以上の住民に中まで入ってもらって、全部見てもらったんですね。そういう形で公開していくのが一番良い方法だと 思いますし、本当は原子力発電所の中にいつでも入れるような状況を作ることがこれからの課題ではないかと私は思っています。一方、テロ対策などで機動隊が 常駐する状況でもあるので、そことの兼ね合いが非常に大切になってくると思います。
 補足ですが、地元の女性職員がたくさんいます。その方々が何の心配もなくバスに乗って発電所に通勤する姿を見て、住民の方々は非常に安心すると言 うんですね。普通に生活しているということが何よりの安心だろうと思います。やはり発電所を含めた原子力施設と一般の方との壁を低くしていくことが、これ から必要だろうと思います。そうすれば正しい理解が進むと考えています。
――来世紀の技術を使えば、放射性廃棄物から有用な金属を取り出せるとおっしゃいました。しかし、その放射性廃棄物が反対する人た ちの大きな理由の1つになっていると思います。その来世紀の技術というのはいつごろ実用化できて、どういう金属が取り出せるのか、もう少し具体的におっ しゃっていただけますか。
菊池 今日は具体的にそういうことを述べる会ではないのでデータを持ってこなかったのですが、大学や研究所のレベルでは研究が進められています。
 (ウランが)核分裂すると、100種類以上の元素が出てきます。その中に現在レアメタルと言われているようなものも放射能を帯びているだけで、存在するわけです。放射能が減衰すれば普通の元素になるので、そういったものを分離していこうということです。
 今は放射性廃棄物を再処理してプルトニウムとウランを取り出していますが、そのほかの有用な元素のグループに着目して、それだけを分離しようという研究が行われていると聞いている、というかそういった発表会などを我々が主催しています。
――もんじゅは30年前から計画が進んでいますが、いまだに成果を出していません。フランスでも同じように高速増殖炉を作っていま すが、まだ成功していないと思います。ドイツも作ったのですが、あきらめて今停止している状況です。来世紀の技術というような話もあったのですが、期待感 だけで動いているのではないでしょうか。
菊池 ご指摘は分かりますが、例えば核融合にしても、それはもっと先の話になるわけですが、科学技術というものは夢を追うところから始まると思います。ドイツはカールスルーエで(高速増殖炉の)KNKの実験をしていて、私も何度も訪問しました。
 フランスの(高速増殖炉の)スーパーフェニックスはちょっと大きいのを作り過ぎたことと連合体でやったことが良くなかったのですが、もう1つはア レヴァというか、(フランス原子力庁子会社の)コジェマが当面のウランを確保したということですね。カーター大統領の時にINFCE(国際核燃料サイクル 評価)が始まったのですが、その場合も高速増殖炉を入れる上では、ウラン供給でどういう状況が続くかというところが最大のポイントになっていました。それ でフランスの場合にはウランが当面確保できるということで、少しスローダウンしたということだと思います。
 日本の場合にはウランがないんです。ですから、日本はやはり一番先にやらなければならない環境にあると考えています。
――日本の今後20年間の原子力発電の見通し、そして日本の原子力産業体が、もし国内需要がまったく期待できないことになったらどうなると考えているか教えてください。
菊池 日本の場合には少なくともまず今ある50数基をきっちり動かすということです。これはエネルギー構造上、 どうしても必要になってくるだろうと思います。しかし、その中で比較的古いものについては新しいものに、福島を乗り越えたより安全性の高いものに置き換え ていくということが、非常に重要なポイントになってくるのではないかと思います。
 これまでの私の経験からしても、もう少し早く国民のみなさんというか住民のみなさんの理解が得られれば、早く止めて新しいものに置き換えたい原子 炉があったと思います。それを促進する方が結果的には技術も向上するし、コストも安くなるし、そういう理解を深めていく必要があると思います。
 ですから、少なくとも3分の1のレベル(東日本大震災以前の原子力発電が総発電量に占めていた割合)というのは今後は必要になってくるだろうと私 は思っているので、より良い技術のものにしていくことが最大のポイントになってくるのではないでしょうか。そうすることで、これから輸出などを考えた時、 より良い最先端のものを輸出していける技術開発に向かえると思います。
――プルサーマルでMOX燃料を使用することについて、本当に将来的に実現する可能性はあると思いますか。
菊池 MOX燃料については、技術的な課題より、アクセプタンス(受け入れられるかどうか)が問題になると思います。
 というのは現在の普通の軽水炉でも燃料を23年燃やすのですが、その最後の状態ではウランよりプルトニウムの方がエネルギーを出しています。 (MOX燃料は)最初から少しプルトニウムを混ぜるだけの話なので、欧州ではプルサーマルという特殊な言葉で差別されることはありません。プルサーマルと いうのは私が若いころに付けた和製英語で、英語にはありません。
――もんじゅはこのまま研究を続けて、いつどのような形で実現するのでしょうか。現在はどのように燃料を供給するかというより、む しろその結果出てしまう使用済み燃料や高レベル廃棄物、それから最終処分場の問題がかなり心配な状況です。夢の実現を待っている間に、そちらの方が破たん してしまうのではないでしょうか。
菊池 もんじゅについては5年間ほど研究して、卒業論文というか、その成果をまとめるのがまず大事で、その成果 に基づいて、次にどうするかという議論をしようという方向だったんですね。今まではどちらかというと、真っ直ぐの高速道路があって、渋滞に巻き込まれよう が真っ直ぐ行ける状況だったのですが、次のステップをはっきりさせるためにも、まず5年間で成果を出すことが第一だろうと思います。その成果をみなさんに 問うことで、次のステップをどうするか決めましょうということです。
 それから使用済み核燃料を再処理した後の高レベル廃棄物をどう処分するかということですが、使用済み燃料については「とてつもなくたくさん出てき て置き場に困る」とみなさんお考えだと思うのですが、そんなことはありません。中間貯蔵が十分できれば、使用済み燃料の貯蔵は技術的には可能です。容器に 入れて保管することが十分可能です。
 もちろん再処理して最終的にはガラス固化体として地層深く埋めることも技術的には可能なのですが、先ほど申し上げた通り、私はゴミとして扱うので はなく、将来の資源としてどう活用するかという可能性を残す方がいいだろうと思います。使用済み燃料も高レベル廃棄物も、完全に埋めてしまうのではなく、 取り出せるようにしておくのは世界的な潮流になってきているのではないかと思います。
 追加ですが、日本だけではなく、韓国でも25基ほど原子力発電所がありますし、台湾や中国でも始まっています。特に韓国と日本では、韓米原子力協 定、日米原子力協定という中での原子力の活動が行われているわけです。ですから、両国の協定のもとでの原子力活動であるわけですし、その改定が、韓米原子 力協定は2014年、日米原子力協定は2018年に改定の時期を迎えているので、この傘が原子力活動の中で非常に強い要素になっています。
 核物質には国籍が付いているんですね。そこで米国の国籍になっている場合には、協定の協議事項になるわけです。
――先日の『クローズアップ現代』で、原子炉の解体に関わる人材が不足している問題が取り上げられました。原子炉解体の人材の確保ということについて、どう思われますか。
菊池 これは(解体の)やり方によると思っています。廃炉にしても、福島第一原発の14号機の解体と、通常の 原子力発電所の解体は基本的に違います。通常の場合、まず燃料を全部抜いて、燃料のない状態の中で順次やっていくので、それほど特殊な技術がいるわけでは なく、作って運転する時ほど特殊な人材を養成しないといけないということはありません。これはほかの産業と同じようなマンパワーでやっていけると思ってい ます。
 福島第一原発の14号機の場合には、残った破損している燃料をどうするかということです。これは今まで経験のないことです。やった経験があると すれば、私がいたJAEA(日本原子力研究開発機構)の再処理工場、もしくは燃料を切り刻む研究をしているホットラボです。そうした実際に強烈な放射線を 出す燃料を扱った人たちの技術を融合させていこうということになっています。これはいろいろ記事にも出ていますが、14号機解体のための大きな組織が作 られていくと思っていますし、それがなければできないだろうと思います。
――政府関係者なども公言していることですが、原子力発電を必要とする1つの大きな理由は兵器を作るために、そのような技術を持ち続けなければいけないということです。これは日本にとって重要なことだと思いますか。
菊池 基本的に日本の場合はIAEAのセーフガードのもとに、文民統制としてやっています。それと同時に昨今、 「原子力委員会をつぶせ」という意見があるのですが、原子力委員会は本当は平和利用担保のために存在する委員会なので、「昨今の議論はちょっとおかしいん じゃないか」と思っています。平和利用を担保するための委員会として発足しているわけですから、その平和利用を監視する意味からも、原子力委員会の存続と いうのは非常に重要だろうと考えます。
 周辺国がどういう風に受け取るかについては、まったく別の問題です。例えば、日本は宇宙ロケットがあるし、プルトニウムもたくさんあるから、多分できるだろうと周りが思うのは、勝手な話です。
 今、使用済み核燃料を再処理してから出てくるプルトニウムでは、燃える部分は60%ほどしかありません。核兵器では90%を超えていますので、作 ろうとすると極めて効率の悪い難しい材料を使うことになるんですね。同じプルトニウムでもかなり性質が違うんです。学者によってはそんなものでも作れるん だという人もいますが、わざわざ効率が悪いことをやる人はいないだろうと思います。
――改めてですが、今、理事長を務められている原子力研究バックエンド推進センターについて、どういうことをしているか教えていただけますか。
菊池 日本の放射性廃棄物のまとめ方というのは、あまり良くない体制と思っています。例えば、低レベル廃棄物に 分類される原子力発電所のドラム缶の形の廃棄物は青森県で処分しているのですが、同じようなものであっても、原子力発電所のものしかいかないんです。大学 や東芝、日立など放射性廃棄物を出しているところが日本には100カ所くらいあるのですが、一元化されていないので、そこの低レベル廃棄物は行き場がない んですね。
 私たちの組織は歴史的にはいろんないきさつがあったのですが、現在ではそういう民間や研究所の廃棄物をまとめて処分する道を作ろうというまとめを やっています。そのため、国ではなく、民間のみなさんからの基金をもとにやっています。現在、数億円単位の予算でやっていますが、スタッフは常駐そのほか を入れて3040人ほどです。
 国にも働きかけて、法律ですべての放射性廃棄物について網をかけたのですが、主要国のように高レベル廃棄物も含めた放射性廃棄物を、一元化した組 織の中で国が関与しながらやっていくというのは当然の姿ではないかと思います。現在の青森(六ヶ所再処理工場)にしても、民間の会社(日本原燃)が何百年 も責任が持てるのかという基本的な問題があるので、国の組織が放射性廃棄物についての最後の責任を持ってやっていくという風に一本化したいということで、 いろんな意見を申し上げています。
 また、個人的な見解ですが、福島第一原発の14号機から放出されたセシウムの量はどのくらいだと思いますか。ほとんどがセシウムですが、全部固 体にして集めたとすれば理論上30センチ角ほどになります。何が言いたいかというと、本来事故がなければ福島の発電所の廃棄物として処分されていたものが 出たとも言えるわけなので、そういう科学的な手順を見ながら最終処分をすることを考えてほしいと思っています。
――すみません、正直にお話ししていただけないかと思います。お話を聞いていると、今まで出てきた放射性廃棄物が微々たるようだと いうイメージを受けるのですが、すでに何千トン出てきていると思います。そして、ガラス固化体※にするプロセスも、非常に長い時間がかかる本当に大きな問 題だと思います。そして最終的な地下貯蔵という話ですが、世界を見てもどこにもそのような場所は確保されていません。ですから廃棄物の問題というのが深刻 な問題ではないかと思います。それに対応できるような具体的な策を1つでも提案していただけますか。
ガラス固化体……核燃料サイクルの最終工程である地層処分のための最終梱包・処理形態。高レベル廃棄物をガラスとともに融解し、ステンレス製のキャニスター(容器)へ注入・固化して作成する。
菊池 多分見解の違いだろうと思うのですが、我々、現実にやっている者としても量的なプレッシャーは感じていま す。それで、十分コントロールできる範囲であると考えています。今、ガラス固化体の話をされましたが、日本人が人生70年間、原子力発電を享受したとする と、発生するガラス固化体の量は1人当たりゴルフボール3個なんです。
 ですから、私がことさら少ないと言っているのではなくて、管理できる範囲内であるということです。押し寄せてきてつぶされるような状況ではないと いうことです。ですから、例えば青森でも、すぐに地層処分ができなくても、貯蔵できないというレベルではまったくないということです。例えばガレキや生活 ごみのように、日常出てきてプレッシャーを与えるというようなものではありません。ですから今、50年貯蔵とか言っているわけですが、それを例えば100 年貯蔵にしたとしても十分管理できるということです。
敦賀原発の断層調査 規制委 来月1日と2日に



原子力規制委員会は14日、福井県にある日本原子力発電の敦賀原発について、敷地内を走る断層の活動性 を評価するため現地調査を12月1日と2日に実施することを決めました。現地調査は関西電力・大飯原発に続き2例目で、大飯の現地調査に参加した専門家か ら「調査の時間が短い」との意見があったことから今回、希望する専門家は2日間にわたり調査できるということです。

エネルギー基本計画取りまとめ 来年にずれ込みへ(11/14 23:41)

原発など中長期のエネルギー政策を定めるエネルギー基本計画の取りまとめが、来年にずれ込むことが確定的となりました。
 総合資源エネルギー調査会・三村明夫委員長:「(原発を)2030年代にゼロにするべく、ありとあらゆる政策手段を講じるというのは、具体的には何を意味するんだと。それがはっきりすれば清々粛々と、きちんとしたエネルギー基本計画を作っていきたい」
  政府の総合資源エネルギー調査会の三村委員長は前回9月の委員会で、2030年代に稼働する原発ゼロを目指すなどとした政府のエネルギー戦略が「あいま い」だとして、しっかりした目標設定をするよう求めていました。しかし、その後も政府側からは明確な回答はなく、参加した委員からも「現段階での取りまと めは拙速」という意見が相次ぎました。このため、三村委員長は、政府が年内の取りまとめを目指す電力システム改革などの結果も踏まえ、じっくり議論してい く考えを示しました。間近に控えた衆院選と現政権の行く末も考慮するものとみられます。

2012/11/16 ダンクラム原発つくるな!インド政府は住民弾圧やめろ! 日印首脳「原発会談」抗議!11.16緊急アクション(国会前)

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クダンクラム原発つくるな!インド政府は住民弾圧やめろ!
日印首脳「原発会談」抗議!11.16緊急アクション
《呼びかけ》東電前アクション!
BLOG: http://toudenmaeaction.blogspot.com/
TWIT: http://twitter.com/toudenmaeaction
MAIL: toudenmae.action@gmail.com
TEL : 090-1219-4519
《協力》ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン
HP : http://www18.ocn.ne.jp/~nnaf/
mail: sdaisuke@rice.ocn.ne.jp

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時間:20121116()19時半~ (国会議員に署名提出)場所:国会衆議院議員面会所前集合
地図⇒ http://tinyurl.com/abf2uav20時から野田首相とインド・シン首相の「原発会談」に対する首相官邸前抗議アクション!】


インド首相来日と野田首相との「原発会談」に抗議!「日印原子力協定」締結-原発輸出反対!
インド政府は原発も核兵器も放棄しろ!「クダンクラムの血の弾圧」を許さない!
★9
月にインド政府に入国を拒否されたノーニュークス・アジアフォーラムのメンバー二人がアピールします。

11
15日から17日にかけて、インドの新首相が来日します。
来日の大きな目的のひとつは「日印原子力協定」の締結のための調整と言われています。
「日印原子力協定」は、主に日本からインドへの原子力技術と設備の提供・供与を目的としています。
それは当然、近い将来の日本からインドへの原発輸出のための地ならしと考えるほかありません。
また、核兵器保有国への原発技術の提供は、核武装を積極的に是認する暴挙であり、許されるものではありません。
現在、インド政府はインド最南端のクダンクラム原発の建設を強行し、住民の強い反対の意思を踏みにじり続けています。
そして、今年910日には住民たちの反対デモに対して警官隊が発砲して死者まで出しています。
福島の巨大原発事故を引き起こしながら未だに原発を推進し、海外に売り込みを図る日本政府。
核兵器を保有し、さらなる「核大国」をめざして人々を暴力で踏みにじりながら原発増設を目論むインド政府。
こんな両者の思惑に対して、私たちはインドの人々とつながって「世界のどこにも原発はいらない!」と表明します。
そして、私たちは野田首相に言いたい!
核開発を推進するシン首相を広島・長崎、そして福島に案内しろ、と。
そうすれば、核兵器を保有するということがどういうことか、
原発を建設するということがどういうことか、理解できるはず、と。
それこそが被爆国そして原発事故当事国の責務であるはずと考えます。
原発も核兵器もない世界へ!


★☆
日本とインドの原子力協定に反対する署名のお願い★☆
http://www18.ocn.ne.jp/~nnaf/119a.htm (11
16日に日印両政府に提出します)・クダンクラム原発:反対運動と弾圧(910日の映像)
http://youtu.be/zb_jyJaUAic
・クダンクラム原発反対に連帯する日本人3名がインドで入国拒否(ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン)
http://www18.ocn.ne.jp/~nnaf/118a.htm
・連帯声明 歴史的な闘いの中にあるクダンクラムのみなさんへ(ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン)
http://www18.ocn.ne.jp/~nnaf/118b.htm

2012/11/16 原発再稼働阻止、不透明な値上げへの抗議のための電気代不払いアクション交流会(東京・飯田橋)

原発再稼働阻止、不透明な値上げへの抗議のための
         電気代不払いアクション交流会 
 東電が想定した賠償や除染の費用が5兆円を上回り、10兆円を超える可能性が
あるとして追加支援を要求しました。これらの資金はいずれ国に返済しなくては
なりません。その返済の原資に東電は電気料金の収入を見込んでおり、電気代が
さらに値上げされる可能性があります。
 株主や銀行の責任を問わないままの一方的な電気代値上げと、無責任な原発再
稼働に抗議・反対するための「電気代不払い運動」が、すこしづつ広がっていま
す。
 電気代一時不払い、過払い、賠償との相殺、その他のノウハウを共有したり、
それぞれの不払い体験の報告をします。
不払いを実践されている方、関心のある方、どなたでも参加ください。
 日 時: 11月16日(金)午後7時~8時30分
 報告者: 大畑 豊(電気代不払いプロジェクト)
      大富 亮(〃、チェチェンニュース発行人、画家)
      ほか
 会 場: 東京ボランティア・市民活動センター 会議室C
       電話: 03-3235-1171      飯田橋駅すぐ、セントラルプラザ10
      
 地 図: http://www.tvac.or.jp/page/tvac_access.html 参加費: 300
 主催・問合せ先: 電気代不払いプロジェクト
          toudenfubarai@gmail.com          08067474157会場への交通:
○JR
 飯田橋駅西口を出たら右に曲がり、右側前方のビルがセント
 ラルプラザです。低層用エレベーターで10階までお上がり下さい。

地下鉄 (有楽町線・東西線・南北線・大江戸線)
B2b」出口よりセントラルプラザ1階に直結しています。

都営バス 小滝橋車庫前-都営飯田橋駅間のバス (飯62系統、大久保駅・新
大久保駅・国立国際医療センター経由) で 「飯田橋駅」 停留所下車。外壕通り
を市ヶ谷・新宿方向にすすみ、左手奥に見えるビルがセントラルプラザです。
----------------------------------
発行:電気代不払いプロジェクト
情報満載のブログ: http://d.hatena.ne.jp/toudenfubarai/これからの不払いイベントの予定: http://tinyurl.com/6vdlygmツイッターアカウント: https://twitter.com/#!/fubaraiご意見; ご感想; 体験談: toudenfubarai@gmail.com まで

2012/11/16 首相官邸「裏」からの抗議行動(東京・溜池山王)

首相官邸「裏」からの抗議行動
(11月16日(金)1830分~1930分)
 今週も反原連有志が呼びかける金曜の首相官邸抗議行動が開催されます。
首相官邸に脱原発を訴え続けることは今とても大切なことだと考え、「表」に同期しながら、「裏」からも行動します。官邸を目の前にして声が聞こえる位置から、野田首相や官邸に居る人たちに私たちの主張を訴え続けながら、互いの思いと情報を交換します。
 大飯原発活断層調査では、渡辺満久さんが活断層だと述べ他有識者も活断層で無いと否定できず活断層である可能性が限りなく黒に近いグレーにもかかわら ず、島崎委員は追加調査を決定し、大飯原発の稼働を止める決断をしない。14日にはそのことが規制委員会で確認される模様です。
 さらに、いい加減な拡散シミュレーションについてはミスがどんどん見つかりシミュレーションの受注業者も明らかになり、規制庁が焦って30km圏を定着させようとしていることも奏功していません。
 一方、大間原発の建設反対運動が盛り上がり、「被ばく労働を考えるネットワーク」も「再稼働阻止全国ネットワーク」も発足しました。
 今週も、脱原発・再稼働反対・規制委員会人事撤回・大飯原発止めろ・大間原発建設反対などとともにオスプレイ配備訓練反対を訴えましょう。
よろしければどうぞご参加願います。
(名前) 首相官邸「裏」からの抗議行動
(目的) 首相官邸により近いところで脱原発を訴える
(呼びかけ) 木村(連絡先:080-5062-4196
(日時)11月16日(金) 1830分~1930
(集合場所) 首相官邸「裏」(官邸西側、地下鉄銀座線・南北線の溜池山王駅7番出口すぐ、首相官邸と山王パークタワーとの間の歩道)
(今週の抗議)脱原発・再稼働反対・規制委員会人事撤回・大飯原発止めろ・大間原発建設反対、オスプレイ配備・訓練反対
(注意)反原連有志が呼びかける「表」の行動とは全く独立の行動です。
警察の不当な「誘導」や規制や「お願い」には非暴力で毅然と抵抗します。
以上

福井の経済団体とJA、新幹線・原発で共闘

2012/11/15 0:33
福井県経済団体連合会の川田達男会長(セーレン会長兼社長)とJA福井県五連の山田俊臣会長は14日、福井市内で記者会見し、北陸新幹線金沢―敦賀間の開業前倒しや原子力発電を柱とするエネルギー政策の必要性を、共同で国に働きかける考えを明らかにした。
 両団体のトップが共同で会見するのは初めて。環太平洋経済連携協定(TPP)などを巡って対立してきたが、野田佳彦首相が衆院解散に踏み切る意向を表明するなど政局が流動化する中、福井経済を底上げするための要望を共同で提案することにした。
 両氏は9月上旬に意見交換し、北陸新幹線と国の原子力政策のあり方への問題意識が一致した。川田氏は「お互いがバラバラに発信しても限界がある」と、共同歩調をとる意義を強調した。
 山田氏は2025年度末とされる北陸新幹線の開業時期について「13年後に開業したころには我々は8590歳になってしまう」とし、川田氏も「東海道新幹線はもっと短期間で完成した。今の技術でできないはずがない」と工期短縮を訴えた。
 30年代に原発依存度ゼロを目指す国のエネルギー政策については、川田氏が電力料金の高騰や産業空洞化、失業の増加などのマイナス影響を列挙。山田氏は原発依存度をゼロにする場合、国は代案を示すべきだとした。
 両氏は福井県選出の国会議員への不満も示した。山田氏は与野党問わず「原発や新幹線について発言する県選出議員がいない」と指摘。川田氏は 「東京に働きかけているのは西川一誠知事ばかりだ」と語った。いずれも衆院選前に候補者に新幹線やエネルギー政策に対する考えを聞く方針だ。
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原発多数基立地 取り扱い検討へ


たんぽぽ舎です。【TMM:No16502012年11月14日()地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.11月も毎週抗議! 11/16()31回目の行動
   大飯原発を停止せよ! すべての原発を動かすな!
                                             呼びかけ:首都圏反原発連合
★2.『つくるな大間・あさこはうす応援 東京チーム』がスタート
   大電力消費地でできること 一緒に考えませんか?
                                          (伊藤 晴夫 たんぽぽ舎会員)
★3.「再稼働阻止全国ネットワーク」結成の報告・その1
   結成宣言(全文)
★4.新聞・雑誌から3つ
      ◆再稼働阻止へ 市民団体共闘 全国ネット設立
       強大電力会社に対抗 原発ゼロ実現を
       結成集会「廃炉勝ち取る」 (1114日東京新聞より抜粋)
  ◆東電の電力購入入札 事前説明会に希望100社参加
                      (1114日東京新聞より)
  ◆天然ガス 日米で大差 価格の不思議 分かれる市場、相場なく個別交渉
                                                (1114日朝日新聞より抜粋)
━━━━━━━
※編集部より訂正
 1113()発信の【TMM:No1649】で、見出し部分の一部を
 訂正致します。
1.誤:地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
  正:地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
2.誤:★4.新聞・雑誌から3つの記事
  正:★4.山本太郎のDVD『テレビと新聞が伝えない 太郎ホントの話』
       111日東京ドームフェアにて好評発売開始!!!! ¥500
       たんぽぽ舎で取り扱い中  (広瀬隆)
  正:★5.新聞・雑誌から3つの記事
━━━━━━━
┏┓
┗■1.11月も毎週抗議! 11/16()31回目の行動
 |  大飯原発を停止せよ! すべての原発を動かすな!
 └──── 呼びかけ:首都圏反原発連合
11月毎週金曜 16,23,30日 18002000
首相官邸&国会議事堂周辺
※悪天候が予想される場合は、当日の正午に決定し、WEBtwitterでお知らせし
ます。 http://coalitionagainstnukes.jp/ 
○たんぽぽ舎は、いつものように13:0016:00たんぽぽ舎で、ビラ折りやプラカ
ードづくりの作業、16:00出発、17:00経産省前テントひろば到着、みんなと合流
し、17:20に1班~5班にわかれて官邸前、国会議事堂へ出発。
20:00終了時にビラを配布し20:30に経産省前テントひろばに戻り、約10分の終了
集会(1班~5班からの報告、当日の行動の全体像がわかる)をして解散です。
そのあと有志でおいしい飲食交流会へも毎回行っています。
┏┓
┗■2.『つくるな大間・あさこはうす応援 東京チーム』がスタート
 |  大電力消費地でできること 一緒に考えませんか?
 └──── (伊藤 晴夫 たんぽぽ舎会員)
 たんぽぽ舎ボランティアで活動するなかから生まれたチームです。
まだまだよちよち歩きで人材不足ですが、下記講座を企画しました。
ぜひご参加ください。
あわせて、東京圏にお住まいでチームの活動を共に作り、手伝って頂ける方の連
絡を待ちます。
◆11/22大間原発おおまちがい・講座
 『あさこはうす』と大間原発の今!=小笠原厚子さんをお迎えして=
【お話し】
 ●『あさこはうす』発展プロジェクト(小笠原厚子さん)
 ● フルMOX原発の行方(山崎久隆さん・たんぽぽ舎)
日 時:1122()18:30開場 19:00開演
会 場:スペースたんぽぽ(東京都千代田区三崎町2-6-2)
資料代:800円
問い合わせ:つくるな大間・あさこはうす応援 東京チーム
                  tukurunaoma_ah@yahoo.co.jp
┏┓
┗■3.「再稼働阻止全国ネットワーク」結成の報告・その1
 |  結成宣言(全文)
 └──── 「再稼働阻止全国ネットワーク」
 2011年12月16日、まったく収束していない東京電力第一福島原発事故
の「収束」を世界にむかって宣言してみせた野田佳彦政権は、さらに6月8日、
記者会見をし、福井県おおい町にある関西電力大飯原発3、4号機の再稼働から、
原発再稼働をスタートさせると宣言した。
 これは5月5日以降の全原発がストップしている状況、長引けば、「原発ナシ」
で生活は十分できるという事実が、あまりにハッキリしてしまう事態が生まれる
ことに焦った原発利権共同体である〈原子力ムラ〉の強大な巻き返しの一歩であ
った。
 野田はそこで、「実質的に安全は確保されている」、「国民の生活を守るため
に再稼働は必要」などと、信じられない強弁をしてみせたのである。
 日本列島住民の「命」を危険にさらす「再稼働」に対する反対の声は、ここか
ら全国に噴出しだした。東京での怒りの首相官邸包囲の再稼働反対のための毎週
「金曜行動」に万単位の人々が結集しだし、それは全国百以上の「金曜抗議行動」
へと飛び火する結果をつくりだしたのである。マスコミの発表する「世論調査」
ですら「国民世論」の7割から8割は原発反対の意思を表示していると伝えてい
るのだ。しかし、野田政権は、そうした「世論」状況をいっさい無視して、大飯
再稼働から、福島原発事故に直接的に責任のある〈原子力ムラ〉の人間を中心に
した人事で、なんと緊急事態だからという理由で国会承認もなしに「原子力規制
委員会」を発足(9月19日)させるという暴挙へ突き進んでいる。
 これに対して、6月30日と7月1日をピークとする大飯での再稼働阻止のた
めの現地行動は、多様な非暴力実力抵抗・不服従行動の全国的な大合流を実現す
るかたちで闘われた。そして、大飯でのあきらめない反対行動はさらに続いてい
る。「反原発自治体議員・市民連盟」、「再稼働反対!全国アクション」、「経
産省前テントひろば」、「ストップ大飯再稼働現地アクション」、「たんぽぽ舎」
の五団体共催の再稼働阻止のための全国ネットワークをつくろうと呼びかけた東
京での集まり(7月15日)では、全国の力を相互に連結しあい、知恵と力をお
しみなく出し合う〈組織=運動〉づくりの必要が広く確認された。
 こうした原発再稼働に抗する力強い抗議の声の拡大と深化という状況をふまえ
て、北海道から福島、九州まで、全国各地(原発現地)から東京での「再稼働阻
止全国ネットワーク」づくりの集まりに結集した私たちは、三つの分散会での討
論と全体会での議論に基づき、「つながろう全国各地!止めよう原発再稼働」を
合言葉に、ネットワークの結成へ向かいたい。
 私たちは、福島はもちろん、原発を押しつけられている立地住民(そしてその
周辺住民)と、都市の電力大量消費者という、国と電力資本によって現在強いら
れている相互の対立(分断)構造が、簡単に超えられると考えているわけではない。
 しかし、まちがいなく準備されている原発再稼働の嵐のような攻撃に抗するた
めには、各地一つ一つの闘いが孤立してたたきつぶされてしまっていいわけがな
い。各地の再稼働をストップする闘いを結んで、原発ゼロ社会を実現するという
一点で結びついた全国的な〈組織=運動〉こそが、今つくりだされなければなら
ないはずだ。それは各地の特殊な条件をふまえた対等・平等な運動の連合であり、
力づよい運動経験の相互共有の場所でなければなるまい。分断はそうした運動の
蓄積を通してこそ、少しずつ超えられるはずである。
 そのような〈運動=組織〉を目指して、私たちは「再稼働阻止全国ネットワー
ク」の結成を、ここに宣言する。
              2012年11月10日 集会参加者一同
┏┓
┗■4.新聞・雑誌から3つ
 └──── 
◆再稼働阻止へ 市民団体共闘 全国ネット設立
 強大電力会社に対抗 原発ゼロ実現を
 結成集会「廃炉勝ち取る」 (1114日東京新聞より抜粋)
 国内で唯一稼動している大飯原発(福井県)を速やかに停止させ、他の原発の
再稼働も許さずに原発ゼロを実現しようと、約50の市民団体が「再稼働阻止全国
ネットワーク」を設立した。国内全16カ所の原発立地地域で活動する団体も加わ
り、電力会社や国などへの働き掛けを強めていく。
 「電力会社の持つ資金力や権力は強大で、原発立地地域における市民団体の力
は微々たるもの。しかし、それ以外の地域の団体が力を貸して手をつないでいけ
ば、必ずや対抗できる力になりうる」
 全国ネット設立の準備を中心になって進めてきた「たんぽぽ舎」(東京)の柳
田真・共同代表はこう力を込めた。
 「原発推進勢力は着々と再稼働の地ならしをし、態勢をつくりつつある。近い
将来、再稼働の嵐がやってくる」(事務局)として、東京など大都市圏の団体の
力を原発立地地域の支援に向けるとともに、現地の思いを原子力ムラの中枢にぶ
つける役割も担っていくという。
 結成集会は10日夜、東京都文京区で開かれ、全国から約300人が参加。各地の
団体が地元の現状を説明した。(後略)
◆東電の電力購入入札 事前説明会に希望100社参加
             (1114日東京新聞より)
 東京電力は13日、原発停止により不足する電力を補うため一般企業から購入す
る予定の電力260万キロワット分の入札について、都内で事前説明会を開いた。
説明会には応札を希望する約230人が参加した。
 発電事業への参入を目指す一般企業からの購入は、自前で発電所を建設・運用
する費用を抑えるのが狙い。需要が増える時期に限定して購入するのではなく、
常時使用する「ベース電源」としての活用を見込む。入札の上限価格は、石炭火
力発電を想定したキロワット時あたり9.53円。
 説明会には、エネルギー関係会社や鉄鋼、重電メーカー、商社などが参加。質
疑では各社の担当者から「(国の)支援を受けている状況で支払いは担保されるの
か」「液化天然ガス(LNG)火力なら、コストの安い石炭より二酸化炭素(C
O2)を4割削減できる。環境問題についてはどう考えているか」などと厳しい
質問も飛んだ。
◆天然ガス 日米で大差  価格の不思議 分かれる市場、相場なく個別交渉
                                                                  (1114日朝日新聞より抜粋)
 日本が4~9月に輸入した液化天然ガス(LNG)の価格は前年より15パーセ
ント上がり、過去最高だった。ところが、米国では下がっている。同じ天然ガス
なのに、日米で価格が違うのはなぜ?
 財務省の貿易統計によると,4~9月に日本が輸入したLNGの額は3兆円。
前年同期より24パーセント増えた。原発が動かないので、輸入量が約4230万トン
と9パーセント増えたうえ、価格が上がったことが響いた。
 ガスは種類によって熱量が違う。このため、価格を比べるときは「100BTU(英国熱量単位)」という単位で調べる。1単位当たりでみると、日本のLNG
は15ドルほど。ところが、米国のガスは3~4ドルだ。ガスを液化して船で運ぶ
費用6ドルを加えても10ドルほどで、日本より安い。(中略)
 価格が下がらないのは、燃料費の調整制度で、ガスを最も多く買う電力会社が
消費者に簡単に価格転嫁できるという事情もある。国際エネルギー機関(IEA)
の田中伸男・前事務局長は「電力会社は地域独占で、安く調達するインセンティ
ブ(動機付け)がなかった」と指摘する。(中略)
 米国では、ガス価格の下落で火力発電の費用が下がり、原発が割高になってい
る。米ドミニオン社は10月、2033年まで運転が認められている稼動中のキウォー
ニー原発を「経済性を失った」として廃炉を決めた。
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県内原発総点検「不正、改ざんなし」 【2002年11月15日】

20121115日午前000分)
 東京電力の原発トラブル隠しを受け国、県から自主点検の総点検を指示されていた関西電 力、日本原電、核燃料サイクル開発機構の県内三原発事業者は十五日、ともに「不正、改ざんはなかった」とする中間報告を原子力安全・保安院と県に提出し た。法律や通達に基づく報告違反も認められなかったとしている。
 ただ、報告対象外ながら▽日本原電が敦賀1号機で交換前の炉心隔壁 (シュラウド)ひび割れ兆候(インディケーション)を発見したが、国や県に報告しなかった▽四国電力伊方1号機充てん配管耐圧検査中の漏えい発生(二 ○○○年十月)を受けた点検で、関電や原電のサイトでも小さな傷が発見されていた―など、情報公開や品質管理の面で問題点も浮き彫りになった。また三事業 者とも「問題のない範囲」ではあるが、検査成績書などに単純な記載漏れや計算ミス、工事報告書紛失などがあった。
 三事業者は原子炉容 器、炉内構造物、タービンなど主要設備に対する自主点検を調査対象とした。施工会社が電力事業者に提出した工事報告書や、それを基に電力事業者が作った点 検記録について▽記載の矛盾や必要な技術情報の削除▽必要な許可・届け出の省略▽技術基準適合維持義務違反―などがないか最大で過去十年さかのぼり点検。 事業所内のほか学識経験者らによる第三者機関のチェックも経た。
 同日、県庁で西川一誠副知事に各事業者が中間報告書を提出した。最終報告は関電と原電が年度内、核燃機構は年内にまとめる。

複数原子炉“特別な安全対策要請も”

11142355

東京電力福島第一原子力発電所の事故でクローズアップされた、多数の原子炉が同じ敷地内に集中して いる問題について、国の原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の会見で、「原子炉が複数ある場合、1つでも大きな事故が起きると、隣の原子炉でも対応 が困難になる」などとして、運転再開の判断にあたっては、特別な安全対策を求める可能性に初めて言及しました。
福島第一原発の事故では、1号機から3号機までの3つの原子炉がメルトダウンし、大量の放射性物質が外部に放出されるとともに、現場での事故対応も困難を極めました。
こ の問題に関連して、田中委員長は14日の記者会見で、国内ではすでに7つの原子炉を持つ東京電力柏崎刈羽原発のような、多数の原子炉が同じ敷地内に集中し ている原発があるとして、「現実的な問題として、考えなければならない。原子炉が複数ある場合、1つでも大きな事故が起きると、隣の原子炉でも対応が困難 になるので、設備面での要求も含めて考えなければならない」と述べ、運転再開の判断に当たっては、特別な安全対策を求める可能性に初めて言及しました。

エネルギー基本計画、原発比率明記しない方針 経産相

2012/11/14 23:08
枝野幸男経済産業相は14日、政府が策定中のエネルギー基本計画について「将来ずれる可能性が高い数値目標は避けたい」と述べて、同計画 に2030年時点の原子力発電の目標比率を明記しない方針を示した。経産省で開いた総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(経産相の諮問機関)で明らか にした。
 枝野経産相は会合で、原発の安全性を確認する権限が経産省から原子力規制委員会に移ったことを強調。「規制委は内閣から独立している。何年にいくつ(原発が)動いているか、前回の基本計画のように数字を入れることは制度的に不可能だ」と明言した。
 経産省は、30年までに原発依存度を約5割とする現行の基本計画を見直す作業を進めている。ただ、民主党政権が衆院総選挙を12月と決めたことで、現政権中の計画改定は難しい状況だ。
201211142259

規制委、敦賀原発の断層を現地調査へ 大飯に続き2例目

敦賀原発活断層調査

【小池竜太】原発敷地内の断層が活断層である可能性が指摘されている問題で、原子力規制委員会は14日、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内の断 層を12月1、2日に現地調査することを決めた。規制委の現地調査は関西電力大飯原発に続いて2例目。調査対象の断層は原子炉建屋の直下を通るため、活断 層と認められれば廃炉につながる可能性がある。
 敦賀原発では、旧原子力安全・保安院が今年4月に現地調査をした際、1、2号機の原子炉建屋の真下を通る複数の断層が、建屋東側約200メートルの敷地 内にある活断層「浦底断層」が地震を起こすときに引きずられて一緒に動く可能性が否定できないと、複数の専門家から指摘された。
 敦賀原発の敷地内には約160の細かな断層が確認され、日本原電はいずれも古くて動かないとしてきたが、指摘を受けて追加調査している。

免震重要棟の地質調査に着手 玄海原発
 九州電力は14日、玄海原発(佐賀県東松浦郡玄海町)の免震重要棟の建設場所を検討するため、地質調査を始めた。事故時に現場の指揮拠点となる施設で、来年6月まで原発構内などの地盤を調べ、2015年度をめどに1棟を建設する。
 調査区域は、海抜11メートル以上の原発構内と周辺の同社所有地約16万平方メートル。原子炉からの距離は最も近い1号機で南東200~700メート ル、最も遠い3号機からは同600~1100メートル離れている。区域には倉庫やグラウンド、隣接する玄海エネルギーパークの駐車場などがある。
 九電の委託を受けた専門のコンサルタントが40地点で深さ250メートルまでボーリングし、岩石を採取。地質の構造や強度などを分析して、建設に適した場所を調べる。
 計画では、鉄筋コンクリート造り3階建て(延べ床面積6千平方メートル)1棟を建設。放射性ヨウ素を除去する空調設備を設け、基準地震動(540ガル) の2倍程度まで耐えられる設計にする。作業員の休憩室や除染設備のほか、原子炉の監視モニター、首相官邸などとテレビ会議ができる通信設備なども整える。
免震重要棟は、福島第1原発事故で現場の対応拠点として活用された。原子力規制委員会の田中俊一委員長は委員会発足時、原発の安全基準見直しに関して免震重要棟の整備を項目の一つに挙げた。
20121114日更新

エネルギー基本計画の議論再開

2012/11/14 20:49
経済産業省は14日、総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(経産相の諮問機関)を開き、将来の電源比率を定めるエネルギー基本計画の議論を約2カ月ぶりに再開した。会合では経産省が政府が取り組む再生可能エネルギーや省エネの普及策などを説明した。
 政府は9月14日に「2030年代の原発稼働ゼロ」を明記したエネルギー・環境戦略をまとめていた。経産省は当初、同戦略に沿って原発ゼロを盛り込んだエネルギー基本計画を策定する予定だったが、経済界などの反発で委員会が開けない状態が続いていた。
 民主党政権が衆院総選挙の日程を12月と決めたことで、現政権でのエネルギー基本計画の策定は難しい状況となっている。

原子炉集中立地、安全対策強化を…規制委員長

原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の定例記者会見で、国内の原子力発電所に複数の原子炉が集中的に立地している現状について、「(今後の安全基準作りの中で)ハード的な要求を含めて考えていく」と述べた。



 複数の原子炉が同時に重大事故を起こす場合に備え、総合的に安全対策を強化する考えを示唆したもの。福島第一原子力発電所事故では、運転中だった3基の原子炉が冷却機能を喪失し、初動対応が追いつかずに炉心溶融した。
201211142051分  読売新聞)

規制委:原発集中の弊害指摘…田中委員長

毎日新聞 20121114日 2001分(最終更新 1115日 0138分)
田中俊一・原子力規制委員長=猪飼健史撮影
原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の記者会見で、1カ所に複数の原子炉が集中する原発について、安全対策上、適切ではないとの考えを示した。規制委は、原発の再稼働を判断する安全基準の中身を詰めており、集中立地対策も焦点の一つになりそうだ。
 田中氏は「原子炉数や総出力だけでは(いいか悪いか)判断できない」としつつも、「原子炉が並んでいると、一つで大きな事故があれば対応が困難になる」と述べ、集中立地の弊害を指摘した。
 既に複数ある原発に対しては、「ハード的な要求も考える」と述べ、既存原発にも最新の安全技術を義務付けるバックフィット制度を適用して、代替の安全対策を課す考えを示した。
福島・浪江町民に避難区域の再編案を説明
(新潟県)
 去年3月の原発事故で福島県浪江町から県内に避難している住民に対し、避難区域の再編案や復興計画を説明する会が14日、柏崎市で開かれた。
 福島県浪江町は原発事故から1年8か月が経った現在も町内全域に避難指示が出され、新潟県内にはおよそ600人が避難している。
 柏崎市で行われた住民説明会で、国は、浪江町を放射線量に応じて3つの区域に再編する案を示した。新たに設定される区域は「帰宅困難区域」や「居住制限区域」、そして除染後に帰還できる「避難指示解除準備区域」の3つで、国は年内には具体的な線引きを示す方針を示した。
 また、説明会で浪江町は「5年後に希望者の帰町開始を実現する」とした復興計画を説明した。これに対し、住民からは、「復興が早まるよう全力を尽くしてほしい」という声や、避難生活の支援拡充を望む声などが出されていた。
[ 11/14 18:57 テレビ新潟]

衆院解散 エネルギー政策仕切り直しも

2012.11.14 19:19
首相官邸に戻る野田佳彦首相=14日午後、首相官邸(大橋純人撮影)
首相官邸に戻る野田佳彦首相=14日午後、首相官邸(大橋純人撮影)【拡大】
 野田佳彦首相が16日にも衆院解散に踏み切る意向を表明し、総選挙の年内実施の可能性が高まった。野田政権が年末を目途に取りまとめを急いでいるエネルギー政策の策定作業も白紙に戻ることになりそうだ。
  政府は9月に「2030年代の原発稼働ゼロを目指す」とする革新的エネルギー・環境戦略を策定し、実行に向けた具体策の取りまとめ作業を急いでいる。大半 の施策は年末の取りまとめを目指しており、「選挙が終わるまで、それぞれの施策に結論を出せるかは不透明」(経済産業省)な状態だ。
 政府 は、先月に開いたエネルギー・環境会議で、革新的エネルギー・環境戦略を実施するための工程表を決定した。それによると、(1)再生可能エネルギー利用拡 大に関する「グリーン政策大綱」、(2)電力自由化に関する「電力システム改革戦略」、(3)地球温暖化対策の計画-の3施策を年末までに取りまとめる。
 また、原発行政を担ってきた原子力委員会の廃止を含めた見直し案も12月下旬に決める計画だ。
  すでに電力システム改革を議論する委員会が開かれるなど、年末に向けて検討作業が急ピッチで進められているが、経産省幹部は「次期政権もにらんで一部の作 業は事実上止まるのでは」と渋い顔をみせる。電力システム改革戦略の策定が遅れれば、電力会社の経営にも影響しそうだ。

大飯、追加調査中は停止求めず  規制委員長が見解

20121114日午後630分)
 原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の記者会見で、国内で唯一運転中の関西電力大飯原発(福井県)の敷地内にある断層につ いて「活断層か地滑りかはっきりしないと(運転可否の)判断は無理だ。理由なく原発を止める権限はない」と述べ、関電が今後実施する追加調査中は、運転停 止を求めない考えを示した。
 2日に現地調査した島崎邦彦委員長代理らの役割に関しては「調査団に大飯を止める、止めないの判断はお願いしていない。調査団の科学的判断を受け、規制委が判断する」と述べた。
 調査団は現地調査後、評価会合を2回開いたが結論が出ず、新たに試掘溝を掘るなど追加調査を関電に指示した。
原子力規制庁東通原発の断層調査
(青森県)
原子力規制庁は東通原発の敷地内を走る断層が活断層かどうかを判断するため現地調査をする。雪が積もったあとは調査が難しいため年内にも行う方針。事業者の東北電力は活断層ではないとしているがデータ不足を指摘され追加の地質調査結果を今月末にまとめる。
[ 11/14 18:22 青森放送]
敦賀原発 来月断層を調査



納得のいく結論をだすことはできるのでしょうか。原子力規制委員会はきょう、福井県にある日本原子力発電の敦賀原発について、敷地内を走る断層の活動性を評価するため、現地調査を来月1日と2日に実施することを決めました。現地調査は関西電力・大飯原発に続き2例目です。

敦賀原発活断層調査は121日と2日 原子力規制委(11/14 15:24)

原子力規制委員会は、福井県の敦賀原発の敷地内にある活断層の現地調査を来月1日と2日に行うことを決めました。規制委の調査は大飯原発に続いて2例目です。
 島崎邦彦委員長代理:「敷地内に活断層があるという大変なところです」
  敦賀原発の敷地内には「浦底断層」という活断層があり、そこから伸びた断層が原子炉施設にどのような影響を与えるかが注目されています。伸びた断層が浦底 断層と連動することが確認されれば、運転が再開できなくなる可能性があります。調査団は島崎委員長代理をリーダーに、新たな4人の外部有識者が選ばれまし た。大飯原発の調査は1日しか行われなかったことから、敦賀原発の調査は来月1日、2日の2日間にわたって行われ、評価の会合も1週間以上後の10日に行 われます。また、事前に規制庁の職員を調査に向かわせ、十分な資料を調査団に用意することも確認されました。

12月1日から敦賀原発断層調査 規制委、2日間の日程で

20121114日午後616分)
 原子力規制委員会は14日、定例会合を開き、日本原子力発電敦賀原発の原子炉直下にあ る軟弱な断層(破砕帯)が活断層かどうかを調べるため、12月1、2日に現地に調査団を派遣することを決めた。大飯原発の現地調査で、1日では時間が足ら ないとの指摘を受けたことから、2日間とした。メンバーには、原発をめぐる活断層評価の甘さを指摘してきた名古屋大の鈴木康弘教授ら5人を選んだ。
 調査団はほかに、団長役に地震学が専門の島崎邦彦規制委委員長代理、活断層が専門の宮内崇裕千葉大教授、堤浩之京都大准教授、地質学が専門の藤本光一郎東京学芸大准教授の4人。関係学会の推薦に基づき、過去に敦賀原発の安全審査にかかわっていない専門家を選んだ。
  断層をめぐる現地調査は、関西電力大飯原発に続き2例目。島崎委員長代理は大飯原発の現地調査について「事前に現状の詳細な把握せずに行った。時間が限ら れ詳細な分析ができなかった」と反省点を挙げた。敦賀原発では「職員による事前調査を行って、事前会合で専門家に情報を提供するなど工夫を重ねたい」と話 した。
 田中俊一委員長も「前回(大飯原発現地調査)は準備が足らず、追加調査することになった。事務局できちんと調べ、事前会合でデータを示すように」と指示した。
 今月27日に事前会合を開き、現地調査後の12月10日に評価会合を開く。規制委が活断層と判断した場合、停止中の敦賀原発の再稼働を認めない方針で、廃炉の可能性も高まる。
 敦賀原発の敷地内には全長35キロ以上の「浦底―柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」と呼ばれる活断層の一部が通り、破砕帯も約160ある。調査対象は浦底断層から1、2号機の原子炉建屋がある西側に枝分かれするように延びる複数の破砕帯。
 旧原子力安全・保安院の専門家会議は今年4月、現地調査でこの破砕帯が活断層に伴って動いた可能性を指摘し、原電に再調査を指示していた。

42カ国・地域が規制を継続 日本食品輸入、原発事故で

11/14 17:40
 農林水産省は14日開いた農林水産物の輸出を促進する協議会で、東京電力福島第1原発事故を受けた日本産食品に対する輸入規制が42カ国・地域で継続している、との調査結果を明らかにした。農水省は規制緩和を働き掛けていく方針だ。
 協議会には、食品・流通団体や各都道府県の担当者が出席。農水省によると、原発事故後に導入した規制を全面解除したのはカナダやメキシコなど9カ国にと どまる。出席した郡司彰農相は「風評被害も少なくない」と述べ、日本産食品の安全性に関する情報発信の必要性を指摘した。

「脱原発基本法案」賛成議員を過半数に

2012 11 14 日  5:57 PM
 遅くとも2020年から25年までの、できる限り早い時期に脱原発を目指す「脱原発基本法案」の意見交換会が1026日、東京・参議院議員会館で約200人が参加して開かれ、総選挙で法案に賛成する衆議院議員を過半数以上にして成立させようと話し合った。
 同法案は、102人の国会議員の賛成・賛同を得て前通常国会で衆議院に提出され、継続審議中。意見交換会では、官邸前抗議行動を続ける首都圏反原 発連合のメンバーから「脱原発の時期が遅すぎる」などの疑問が出され、法案提出の原動力となった「脱原発法制定全国ネットワーク」の鎌田慧代表世話人は 「再稼働反対の運動から手は引かない。国会の外の運動で議員を突き上げ、法律化で産業界をあきらめさせるのが目的です」などと説明した。
 会場からは「脱原発統一候補を全選挙区で出していただきたい」「現状分析では法案に賛成は衆議院は177人で成立しない。次の選挙で多数派を形成 するために、政党に頼るのではなく、市民の側から候補を絞る活動が重要」「ネットワークの最大の功績は、菅直人グループと小沢一郎グループを結びつけたこ と」などの意見が出た。
 意見交換会後の会見で同ネットワークの河合弘之代表世話人(弁護士)は「力を合わせようという方向性が確認できてうれしい」と締めくくった。
(伊田浩之・編集部、11月2日号)
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201211141747

関電大飯原発、直ちに止める権限はない=原子力規制委員長



[東京 14日 ロイター] 原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の記者会見で、規制委が関西電力<9503.T>大飯原子力発電所 (福井県おおい町)敷地内の断層を追加調査することに関連して、7月に再稼動した同原発3、4号機をいったん止める必要性があるかどうかについて、「理由 もなしに動いているものを止める権限もない」と述べ、追加調査による結論を待つ姿勢を強調した。
 今月2日に大飯原発の断層について専門家による現地調査を実施。同4日、7日に評価会合を行ったが、問題となっている同原発敷地内の地層のずれについて 活断層によるものか地滑りによるのか調査チームの意見が割れ、結論が出ない状況だ。規制委は関電に追加調査を指示する一方、次回の評価会合は「重要な成果 が得られてから開きたい」(7日の評価会合で規制委の島崎邦彦・委員長代理)としており、結論が出るのは年明けとなる可能性も出ている。
 田中委員長は、活断層の有無について「黒か濃いグレーなら(大飯原発を)止めてもらう」(9月26日の記者会見)との考えを示している。ただ、現時点で の判断について同委員長は、「(断層のずれが)活断層なのか地滑りによるものなのか分からない。そこをはっきりさせていただかないと、(停止か運転継続か の)色付けをするのは無理。できるだけ早急に(調査チームに)一定の結論を出していただければ、きちんとした評価をしたい」と語った。

住民が防波壁見学=浜岡原発、津波対策で建設中―静岡

  • 20121114日  17:52 JST
 中部電力は14日、静岡県御前崎市の浜岡原発で地元住民を対象に、津波対策として建設中の防波壁の見学会を開いた。住民約20人が参加し、近くに設置された展望台から海抜18メートルの防波壁の建設現場を見学した。
 展望台では、社員が模型を使って津波対策を説明。同県掛川市の会社役員溝口博之さん(72)は「すごいものだが、地震対策に完全はなく安心できない。 (浜岡原発は)再稼働してほしくない」と漏らした。一方、同県菊川市の無職二俣七七男さん(72)は「再稼働してほしい。(化石)燃料は高いし温暖化も心 配」と話した。 
[時事通信社]
原子力ムラたらいまわし人事の罪 田中俊一原子力規制委員長の罷免を
深層WATCH
2012111416:55
 「フクシマ事故」を機に原子力全般にわたる新たな統治機関として発足した原子力規制委員会が、危惧された通り早くも大失態を演じている。原発の過 酷事故における放射性物質の拡散予測をしたものの、発表内容に誤りがあったとして2度も3度も訂正。住民はもとより対策当事者の自治体も混乱している。規 制委員会の田中俊一委員長は長年にわたって原子力ムラの要職を務めてきた典型的なムラ長の1人。一刻も早く交代させるべきだ。
 かねてより指摘されていた原子力・安全保安院や原子力安全委員会の機能不全は、3・11によって組織としての専門知識、技術の欠如や電力会社との 癒着など、その実態が余すことなく露呈された。そこでこれら国の諸機関を統合する新組織として原子力規制委員会の設置法が国会で6月に可決され、委員会は 9月にスタートした。しかし、委員会設立が決まるとともに初代委員長候補として真っ先にメディアに名前が出たのが田中俊一氏。それを目にして「何かの間違 い」か「悪い冗談」と受け止めた人がいかに多かったは、すかさず毎週金曜夜の首相官邸前デモをはじめ、反・脱原発運動グループから「田中委員長反対」の声 が上がったことでも明らか。
fukushima.jpg  田中氏は原子力学会会長や原子力委員会委員長代理、原子力研究開発機構特別顧問などを務めてきた原発ムラの有名人である。そして3・11後は、ホットス ポットとして悲惨な実情が全国に伝えられた飯館村へ放射線アドバイザーとして乗り込み、専門家として自ら除染活動に取り組む姿がテレビや週刊誌で伝えられ るなど目立ちたがり屋の一面を覗かせていた。しかし、その実績はといえば、委員長就任前まで飯館に隣接する伊達市のアドバイザーだったが、「飯館で除染に 失敗して伊達へ逃げた」(除染活動している地元住民)と揶揄され、さらに「100マイクロシーベルトまでは安全」とも受け取られる発言で福島県では同氏の 名前に顔をしかめる県民が少なくない。
 委員長の任命権者は内閣総理大臣だが、過去の悪弊を断ち切る新組織のトップに原子力ムラどっぷりの人物を据えるのは、「原発ゼロ」を掲げながら野 田首相の本音が原発維持、容認にあると見られるのも当然だろう。しかも委員長は国会の同意が必要だが、原子力緊急事態宣言下という事情もあっていま現在も 国会の同意は得られていない。すなわち委員長とはいっても先の「原発ゼロ」政策を立案した国家戦略室が正当性をもたない組織であるのと同様、田中委員長の 正当性も疑われる。さらに規制委員会の事務局である原子力規制庁職員には、ノーリターンルールがあるとはいえ旧原子力安全・保安院スタッフが大挙移動して いる。となれば規制委の先行きが不安視されるのは当然だった。
 そして「やはり」というべきか、1024日発表の先の放射性物質拡散予測は全国的な波紋を呼んだ。北海道の泊原発から九州の川内原発まで全国 16原発での過酷事故を想定し、放出された「死の灰」がどのように拡散するかをシミュレーションしたものだが、考慮したのは風向きだけで地形を度外視した 欠陥予測。その風向きにも誤りがあり、誤りは発表直後から11月6日の玄海、川内の再々訂正まで全国6原発に及び、そのたびに地元は右往左往させられてい る。しかも原発の立地自治体は来年3月までに地域防災計画を策定することになっているが、規制委は混乱の真っただ中の1031日、防災計画の骨子となる 原子力災害対策指針を決定、具体的な対策を求める重点区域を従来の半径10km圏から30km圏へ拡大。その結果、対象となる範囲はこれまでの15道府 県、45市町村、72万人から21道府県、135市町村、480万人となり、混乱の輪も広がっている。
 規制委が誤りに気付いたのは電力会社からの指摘とされるが、九州電力のようにそもそも伝え方を間違ったり、規制庁がデータ入力を委託した原子力基 盤機構が入力ミスするなどの原因はそれぞれでも、規制委が電力会社および原子力基盤機構や原子力研究開発機構発などのいわゆる原発ムラに「オンブにダッ コ」にあるのは旧体制そのまま。電力会社は原発立地時と改変に当たっては冷却材喪失、炉心溶融などの重大事故を想定し、周辺への影響をシミュレーションし ている。電力会社の想定数値や風向きの方位計算に誤りがあり、それをチェックする基盤機構や研究開発機構が気付かなければ、規制委もそのまま過ちを犯す構 図である。そんな規制委員会に存在価値はあるのか。
 田中委員長は最初の予測発表に当たり、あくまでも「参考資料」としてその一人歩きには警鐘を鳴らしていたが、ならばなぜ発表を急いだのか。防災計 画を立てる地元から防災計画の枠組みを求められていたとはいえ、規制委の存在意義をアピールしたかったのかと勘繰りたくもなる。規制委は国家行政組織法で いう三条委員会という強力な権限をもつ。それを統治する田中氏のトップとしての資質にはやはり首を傾げざるを得ない。原子力規制委員会設置法では、委員長 が衆参両院の承認を得られなければ総理大臣は直ちに罷免することを求めている。
 原子力行政に実績は何もない野田首相が、最後に残す実績は委員長罷免しかない。
<プロフィール>
恩田 勝亘(おんだ・かつのぶ)
1943
年生まれ。67年より女性誌や雑誌のライター。71年より『週刊現代』記者として長年スクープを連発。2007年からはフリーに転じ、政治・経 済・社会問題とテーマは幅広い。チェルノブイリ原子力発電所現地特派員レポートなどで健筆を振るっている。著書に『東京電力・帝国の暗黒』(七つ森書 館)、『原発に子孫の命は売れない―舛倉隆と棚塩原発反対同盟23年の闘い』(七つ森書館)、『仏教の格言』(KKベストセラーズ)、『日本に君臨するも の』(主婦の友社―共著)など。

エネルギー基本計画

 エネルギー基本計画 エネルギーの安定供給体制の確立に向け政府の基本方針を示す計画のこと。 昨年3月の東京電力福島第1原発事故を受け、菅直人首相(当時)が原発推進を前提とした現行計画の見直しを表明。政府は2030年代の原発稼働ゼロ目標を 掲げた「革新的エネルギー・環境戦略」の具体策を基本計画に盛り込む考えを示している。計画の内容は、有識者で構成される委員会が審議するが、エネルギー 政策基本法では、最終的には経済産業相が策定すると定めている。(2012/11/15-00:26

トラブル続く原子力機構 施設の総点検要請

20121115
要請書を受け取る日本原子力研究開発機構の林直美・安全統括部長=県庁
日本原子力研究開発機構の県内施設で9月以降、放射能漏れと電気系統の火災が計4件発生したことを受け、県は14日、原子力機構に施設の総点検を要請した。総点検の実施計画を今月22日までにつくり、実施結果を12月21日までに報告することを求めている。
 県は、県内の4拠点について、放射性物質が流れるすべての配管の安全性と、防火態勢のチェックを求めた。県生活環境部の泉幸一部長が、県庁で原子力機構の林直美・安全統括部長に要請書を手渡した。
 泉部長は「福島第一原発事故以降の県民の原子力に対する不安を払拭(ふっ・しょく)するよう早く対応を」と求め、林部長は「早急に点検する」と答えた。

県が原子力機構に配管点検要請

日本原子力研究開発機構の施設で、放射性物質の漏えいや火災が相次いだことを受け、県は14日、同機構に、県内4事業所で配管の総点検と火災予防 対策を行うよう要請した。22日までに実施計画を策定し、12月21日までに結果報告するよう求めており、同機構の林直美・安全統括部長は「早急に計画を 立て、点検に入りたい」と話した。
 4事業所は、原子力科学研究所、核燃料サイクル工学研究所(東海村)、大洗研究開発センター(大洗町)、那珂核融合研究所(那珂市)。要請文を手 渡した県の泉幸一・生活環境部長は「県民の原子力に対する不安を払拭するよう、対応を早くお願いしたい」と求めた。林・安全統括部長は「真摯(しんし)に 計画的に実施し、再発防止と安全向上に努めたい」と述べた。
 同機構の施設では、9月からの約2か月で、配管からの放射性物質の漏えいが3件、火災が1件発生。特に漏えいは、いずれも放射性物質を取り扱わない非管理区域で起きたため、県は事態を重くみていた。
20121115日  読売新聞)

20121115()
原子力機構に総点検要請 県、東海の施設きょう調査

【写真説明】原子力機構の林直美安全統括部長(中央)に総点検の要請文を手渡す泉幸一県生活環境部長=県庁

日 本原子力研究開発機構(原子力機構)の大洗町と東海村の施設で、放射能漏れや火災が9月から約2カ月間に4件相次いだのを受け、県は14日、同機構関係者 を県庁に呼び、県内4事業所で放射性物質を送る全配管と防火管理体制の総点検を文書で要請した。県は同日、大洗町の施設で関係10市町村と立ち入り調査を 行った。
県は、同機構に対し、県内4事業所で放射性物質を送る全配管の健全性と、電気設備を含めた防火管理体制の総点検を要請。22日までに実施計画を提出し、1221日までに総点検の結果を報告するよう求めた。
泉幸一県生活環境部長は「福島第1原発事故以降、原子力に対する不安が増す中、4件の事故は誠に遺憾。県民の不安を払(ふっ)(しょく)するため、早急に対応してほしい」と述べた。
同機構の林直美安全統括部長は「県民にご心配を掛け、申し訳なく思っている。今後こういうことがないよう、管理を強化していきたい」と陳謝した。
県は15日、東海村の施設で関係9市町村と立ち入り調査を行う。
東海村の同機構核燃料再処理施設では96日に、大洗町の材料試験炉JMTRでは1025日と119日に、それぞれ非管理区域の配管表面から微量の放 射性物質が検出された。さらに同日には、東海村の原子力科学研究所試験施設で配電盤内のブレーカーのコイルを焦がす火災があった。



飯舘 再生への協働(2)/田の実験/肥えた土守る、除染工夫




早春の雨の中で田車を勢いよく押す、ふくしま再生の会のメンバー=4月14日、福島県飯舘村佐須









氷点下10度以下にもなる福島県飯舘村の冬。ことし1月14日、同村佐須の農業菅野宗夫さん(61)の田んぼで、小型ショベルカーが凍った表土をバリバリとはぎ取った。
<凍土はぎ取る>
 深さ5、6センチ以内の土の粘土分にセシウムの大半が付着する地元の土壌の性質から、菅野さん、東京などの研究者らのNPO「ふくしま再生の会」(田尾陽一代表)が行った「凍土はぎ取り」実験だ。
 実験前、田んぼの地表面の放射線量は毎時1.28マイクロシーベルト。水分が凍り、厚さ約5センチの板状になった土をはぎ取った後の地表面を測り直すと、同0.16マイクロシーベルトに下がった。
 「セシウムを凍土もろとも除去できる。それが確かめられた」。研究を応用し、考案した東大大学院農学生命科学研究科教授(土壌物理学)の溝口勝さん(52)は語った。「自然環境を生かせれば、薬品(土の固化剤)もお金もいらず、時間もかからない」
 廃土は、田んぼの隅に穴を掘って、水漏れを防ぎセシウムを吸収する特殊なシートを二重に敷いて埋設。さらに実験は、季節を変えて続いた。
<古い農具復活>
 「昭和50年代、私が会長だった『酪農青年研究同志会』の活動が内閣総理大臣賞をもらった。記念樹の苗木をみんなに配り、これが2代目の木なんだ」
 4月29日、菅野さん宅の前にある桜が花を開かせた。裏の牧舎にいた11頭の牛は、昨年の計画的避難で手放した。「村づくりの努力を無にせず、帰るためにできることをやる」との思いは強い。
 桜の花の下を、週末ごとに首都圏から集う再生の会のメンバーら約10人が田んぼへ向かった。同月初めから取り組む「田車(たぐるま)除染」実験のためだ。
 田車とは、直径10センチほどの鉄の歯が並んだ手押し除草機。夏の草取りに活躍した古い農具が、田んぼの除染で復活した。
 「雪解けでぬるんだ田の水と一緒にセシウムを流す手もある」。1月の実験の後、溝口さん、田尾さんらとの議論で、「こういう知恵の道具がある」と菅野さんが納屋から出してきたのが田車だった。
 セシウムが付着した田んぼの表土の粘土分を、田車の歯でかきまわして泥水にし、外に排出するアイデアだ。
<特例で作付け>
 「肥えた田んぼの土は財産。国が農地除染で推奨する深さ数十センチの反転耕(天地返し)やはぎ取りは、大切な土を失わせる」。こんな抵抗が菅野さんら農家には強い。できる限り土を守る、との目標も実験にはあった。
 田んぼにたっぷり水を入れられる春を選び、再生の会の男たちは田車を力いっぱい、波を立てて押した。泥水は、周囲に流れ出ぬよう掘られた排水路から、深さ約1メートルの長い貯水溝にたまった。
 実験前に土壌1キロ当たり3万7717ベクレルを検出したセシウムは、田車除染の後、81%も減った。また溝口さんらの事後調査で、貯水溝のセシウムも地下浸透せず、安全に埋設可能だと分かった。
  機械除草機、強制排水と自然排水も試した4区画の実験田には6月、苗が植えられた。国による除染前の稲作を村は自粛しているが、再生の会は農林水産省の農 業・食品産業技術総合研究機構(つくば市)と交渉し、研究協定を結んだ。「除染実験の一日も早い成果を村民は待っている」との訴えが、特例を認めさせた。


20121115日木曜日

病院向け避難計画指針

20121115
◆県、原発30キロ圏対象◆
 県は中国電力島根原発(松江市)の事故に備え、国が防災重点区域の目安とした原発から30キロ圏にある病院が、避難計画を作る際の指針をまとめた。15、16日に松江、出雲市で開く説明会で病院の防災担当者らに示し、年内をめどに実情に合った計画を作ってもらう。
 医療政策課によると、対象は松江、安来、出雲、雲南の4市の計27病院(病床数6430)。25の有床診療所(19床以下)も今後、最寄りの病院と共に避難するなどの対応をまとめる。
 指針によると、放射性物質が大量放出されるのは、ある程度の時間を経た後とみられるため、福島第一原発の事故を教訓に、入院患者らの搬送時のリスクを避けるために避難先病院との調整ができるまでは屋内で待つ。準備が整った段階で避難を始めるよう求めている。
 各病院は事故時、県に入院患者数を報告すると共に、早期退院が可能な患者には退院も勧める。同時に県は、搬送手段や避難時に必要な資機 材、支援者を手配し、あらかじめ選んでおいた複数の病院との間で患者の受け入れを調整する。避難先病院と搬送する手段が決まった患者から、必要に応じて医 療関係者が同乗して避難する。
 病院職員は指揮、患者誘導、物資、食料、ライフライン確保などの班に分かれて対応する。ふだんから体制を整え、研修や避難訓練もして備えておく――などとしている。
 避難先として定める病院は、県内の原発から30キロ圏外と、広島、岡山、山口県に協力してもらう。現在は調整中で、今年度内に計画案を示すという。(斉藤智子)
県、10ミリシーベルト範囲も公表 敦賀事故想定
2012111509:43
◆高山、中津川など10市町

 県は14日、敦賀原発(福井県敦賀市)で福島第1原発事故と同規模の事故が発生した場合を想定して実施した放射性物質拡散シミュレーションに関し、9月に公表した拡散想定図の被ばく線量より低い線量まで色付け表示した図面を公表した。
 地表に沈着した放射性セシウムなどによる外部被ばく線量が、国が1カ月以内の避難が必要な「計画的避難区域」の目安とした年間20ミリシーベルト 以上となる範囲は、9月の想定図では岐阜市、大垣市、多治見市など25市町に及んだが、半分の同10ミリシーベルト以上となる範囲も表すと、高山市、中津 川市など10市町が新たに加わった。
 県原子力防災室によると半分の値に防災対策上の根拠はないが県民や市町村からの要望に応え拡散傾向を把握しやすくするための参考資料として示した。
 また、空気中の放射性ヨウ素の吸入による事故初期の内部被ばく線量が安定ヨウ素剤の服用が必要となるIAEA(国際原子力機関)基準の週50ミリ シーベルト以上となる範囲は、9月の想定図では大垣市など5市町に現れたが、半分の25ミリシーベルト以上となる範囲も示すと、羽島市、海津市など7市町 が新たに加わった。
 シミュレーションは地形データや2010年の気象条件をもとに各季節の18ケースで想定。外部被ばく線量が年10ミリシーベルト以上となる自治体 が最も多くなるのは夏に線量が最大となるケースで24市町(うち20ミリシーベルト以上は19市町)。放出源から最も遠くに達したのは郡上市方面に流入し たケースで、約125キロ離れた中津川市まで及んだ。内部被ばく線量が週25ミリシーベルト以上となる自治体が最多になるのは夏、春に線量が最大となる各 ケースで11市町(うち50ミリシーベルト以上は各5、4市町)。
 新たな想定図は、影響の大きなケースを選んで10枚作成、15日から県庁ホームページに掲載する。
外部被ばく線量(年間)】
20ミリシーベルト以上の25市町(◎印は一部で100ミリシーベルト以上)
 岐阜市、羽島市、各務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、岐南町、笠松町、北方町、◎大垣市、海津市、養老町、垂井町、◎関ケ原町、神戸町、輪之内町、安八町、◎揖斐川町、大野町、池田町、関市、可児市、郡上市、下呂市、多治見市
10ミリシーベルト以上20ミリシーベルト未満の10市町(今回追加)
 美濃市、美濃加茂市、坂祝町、富加町、川辺町、八百津町、御嵩町、高山市、中津川市、土岐市
内部被ばく線量(週)】
50ミリシーベルト以上の5市町(◎印は一部で100ミリシーベルト以上)
 大垣市、垂井町、関ケ原町、◎揖斐川町、池田町
25ミリシーベルト以上50ミリシーベルト未満の7市町(今回追加)
 羽島市、瑞穂市、海津市、養老町、神戸町、輪之内町、安八町

燃料搬出に向けカバー設置へ 福島原発3号機

2012/11/15 10:03
東京電力は14日、福島第1原子力発電所3号機の使用済み燃料プールから燃料を取り出すため、原子炉建屋を覆う「燃料取り出し用カバー」 を設置すると発表した。カバー内部にはクレーンが取り付けられる。早ければ来年4月ごろから工事を始め、2014年には燃料プールから燃料を運び出したい としている。
 カバーは鉄骨製で、外側を金属板で覆う構造。重さ約1500トンで高さは約54メートル。〔共同〕

大間建設凍結を 函館市長ら 都内で訴え

11/15 09:13
大間原発の建設反対を訴えた(前列右から)工藤市長、高谷市長、中宮町長
大間原発の建設反対を訴えた(前列右から)工藤市長、高谷市長、中宮町長
 函館市の工藤寿樹市長と北斗市の高谷寿峰市長、渡島管内七飯町の中宮安一町長は14日、東京都内で開かれた超党派国会議員有志の「原発ゼロの会」の会合に出席し、電源開発大間原発(青森県大間町)について、建設の無期限凍結などを訴えた。
 原発ゼロの会からは、長谷川岳参院議員(自民、道選挙区)や山崎摩耶衆院議員(民主、比例代表道ブロック)、紙智子参院議員(共産、比例代表)ら道内議員のほか、与野党の議員有志が出席した。<北海道新聞11月15日朝刊掲載>

防波壁工事見学会を公開/中部電浜岡原発

20121115
プレハブの展望室から防波壁建設工事現場を見学する参加者=御前崎市佐倉の浜岡原発
中部電力浜岡原発(御前崎市)で開かれている地元4市(御前崎、掛川、菊川、牧之原)の住民を対象にした防波壁工事の見学会の様子が14日、報道関係者に初公開された。11月までの見学・応募者は約千人に上るという。
 この日は21人が、プレハブの展望室から建設中の壁を見学。掛川市の会社役員溝口博之さん(72)は「万里の長城のよう。ただ、地震で原 子炉建屋の配管が壊れないか心配で、再稼働してほしくない」。菊川市の社会教育委員二俣七七男(ななお)さん(72)は「多くの人に安全だと説得する材料 として、巨大工事が必要なのだろう。温暖化と燃料費を考えれば再稼働してほしい」と話した。中部電によると、防波壁は約9割が完成し、12月に完了予定。
 見学会は8月から毎月10日間、実施されている。12月分の募集は終了した。応募は来年3月分まで受け付ける。問い合わせは浜岡原発浜岡地域事務所総括・広報グループ(0537・85・2460)へ。

【静岡】

浜岡原発津波対策 住民見学会を公開

20121115

展望台から防潮堤の工事現場を見学する参加者ら=14日午前、御前崎市の中部電力浜岡原発で
中部電力浜岡原発(御前崎市)は十四日、地元住民を対象に八月から実施している津波対策工事の現場見学会の様子を公開した。
 見学会は、参加を希望した御前崎、牧之原、掛川、菊川の地元四市の住民を対象に、八月から毎月十日間ほど実施。海抜十八メートルの防潮堤の工事現場や原子力館の展示物などを見学し、中電担当者から津波対策の説明を受ける内容で、これまでに計五百三十九人が参加している。
 この日は二十一人が参加。ほぼ計画の長さの立て壁が立ち上がった防潮堤を見渡せる展望室から工事の様子を見学した。
 菊川市の二俣七七男(ななお)さん(72)は防潮堤の印象を「万里の長城のようで安心した。日本経済のためにも再稼働させてほしい」。夫婦で参加 した掛川市の会社役員溝口博之さん(72)は「さまざまな対策を取っても、なかなか安心は得られない。もっと福島の事故を検証するべきだ」と語った。
 見学会は来年三月まで実施し、地元住民以外の参加者の募集も検討するという。

原発ゼロ全国キャラバン


菅直人

今月16日の衆議院解散、来月16日投票が確定。この選挙で自民党が大勝すれば、脱原発の流れは逆流することは必至。「原発ゼロ推進本部」を有志で立ち上げ、原発ゼロ全国キャラバンを実施したい。
ちょうど17日には大阪で集会に出ることになっており、全国キャラバンの第一日目としてスタートできるように準備したい。

大間凍結求め論議 函館市長ら、東京で訴え

20121115
大間原発と函館市の近さを写真で説明する工藤寿樹市長(右から2人目)=東京・霞が関
■Jパワーと平行線
 Jパワー(電源開発)が建設工事を再開した青森県大間町の大間原発をめぐり、対岸の函館市の工藤寿樹市長らが14日、東京・霞が関であっ た超党派の国会議員らでつくる「原発ゼロの会」の会合に出席し、工事の無期限凍結を強く求めた。ただ、Jパワー幹部は「自社のリスクでの工事再開」などと 繰り返し、論議はかみ合わなかった。
 原発ゼロの会は福島第一原発事故後につくられ、この日はJパワーの建設再開の対応を取り上げた。
 最初に道南の首長が住民らの不安について報告。工藤市長は、大間原発と最短で23キロの距離にある函館市との近さを示す写真を掲げながら 「(Jパワーには我々の)意見も聴いてもらえず、蚊帳の外だ。既存の原発と違い、電力需給の(不足)問題が生じない大間原発の建設をなぜ、急ぐのか」と疑 問を投げかけた。
 北斗市の高谷寿峰市長は「建設再開は既成事実を作り上げるだけ」とし、七飯町の中宮安一町長は「我々には安心して暮らす権利がある」と訴えた。
 出席した国会議員らは、原子力規制委員会が来年7月をめどに原発の新しい安全審査基準を作る方針を示していることを指摘。「新基準も現行 と変わらないと考えるのか」とただしたが、Jパワーの幹部は「慎重に進めなければいけないが(基準が変更された場合の)リスクは自社が負う」と繰り返すに とどめた。
 今後、30キロ圏の自治体で策定が必要となる防災計画についてJパワー幹部が「その際には北海道の行政と協議しなければならない、と思っている」と述べると、工藤市長は「防災計画を作る時だけ協議してくれ、というのはまったく分からない」と協議に応じない姿勢を示した。
(綱島洋一)
2012111509:00

「事実」を知れば不安が消え、明日への希望が生まれる。これが脱原発のリアリズムだ! 広瀬隆著の『原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論』が集英社新書より11月16日(金)に発売されます。

2012年夏、私たちは、電力が足りなくなるぞ!と散々脅されたが、結局、何も起こらなかった。その理由は、2つある。1つは、電力会社が述べ立て る数字がいい加減なものだったから。そしてもう1つは「原発分」を補って余りある新エネルギー技術が、既に開発されているからである。エネルギー問題の研 究に注力してきた著者が、最新のデータと知見を動員し「原発がもはや不要の長物である理由」を具体的・徹底的に解説します。



『原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論』
著者 広瀬隆
定価 798円(税込)
http://shinsho.shueisha.co.jp/
【著者プロフィール】
広瀬隆(ひろせ・たかし)
1943年東京生まれ。作家。
早稲田大学卒業後、メーカー技術者を経て執筆活動に。
『原発の闇を暴く』(共著)『二酸化炭素温暖化説の崩壊』
『資本主義崩壊の首謀者たち』『アメリカの経済支配者たち』
『アメリカの保守本流』『アメリカの巨大軍需産業』(以上、集英社新書)、
『福島原発メルトダウン』(朝日新書)など著書多数。



原発維持派は「原発をゼロにしたら、日本の生産力は低下する」と主張する。
脱原発派には「原発をゼロにして、ライフスタイルを改めよう」と説く者がいる。
著者によれば、どちらの言説も「無知からくる誤り」だ。
立場は違えど、どちらも「無知」ゆえに原発を過大評価しているのである。
エネルギーを生み出す手段は原発以外に山ほどあることを、知らなくてはならない。
そして、自然エネルギーだけが代替策ではないことも、知らなくてはならない。
すぐに実用可能な「新技術」が、世界中、日本中の至る所で出番を待っているのだ。
そして、先進的な企業は、すでに電力会社依存を脱して「新技術」を稼動させている。
原発がなくても生産力は低下しないし、私たちがライフスタイルを改める必要もない。
原発は、単に不要なのだ。
その理由を、あらゆる角度から平易に解説したのが本書である。
【目次】
序章 関電の電力不足騒動
第1章 発電の方法はいくらでもある(民間の発電能力)
第2章 熱エネルギーの有効利用が日本の活路を拓く(コジェネ)
第3章 化石燃料の枯渇説は崩壊した(ガスの未来)
第4章 自然エネルギーを普及する真の目的
第5章 地球の気温と電力コストの予測

原発集中立地を問題視
規制委委員長

原子力規制委員会委員長は14日の記者会見で、東京電力柏崎刈羽原発(全7基) のように集中立地している原発について「本来は3基以下にした方がいい」と話した。再稼働の前提となる安全性確認を集中立地原発で行う際は、複数機事故に 対応できるかなどを厳しく判断する考えを明らかした。
 集中立地原発では、より深刻な事故が起こる可能性があることを示唆する発言。柏崎刈羽原発の再稼働に向けたハードルは一段と高くなる見通しだ。
【社会】

3号機にカバー設置へ=重さ1500トン、福島第1―東電

  • 20121115日  7:20 JST
 東京電力は14日、福島第1原発3号機の原子炉建屋上部に、鉄骨製のカバーを設置すると発表した。使用済み燃料プールから核燃料を取り出すためで、クレーンなどを併設する。重さは約1500トンだが、東電は建屋の耐震性などに問題はないとしている。
 東電によると、カバーは東西約57メートル、南北約19メートル、高さ約24メートルで、建屋5階の燃料プールにかぶせる。現場は放射線量が高いため、 作業員による固定作業は行わず、建屋の凹凸を利用して設置する。大気中に放出される放射性物質を減らすため換気設備も備える。 
[時事通信社]
20121115016

中間貯蔵施設現地調査は3カ月 環境省が大熊町に説明




除染で出る汚染土などを保管する中間貯蔵施設について、環境省は14日、福島県大熊町に施設の安全確保策などを説明し、候補地の現地調査に理解を求めた。現地調査には約3カ月を要するなどと説明したが、町は調査を受け入れるかどうか判断を保留した。
 環境省は大熊、双葉、楢葉3町に12カ所の候補地を提示。このうち大熊町に9カ所が集中している。
 同省は大熊町に、町内の放射線量が高いため候補地に選んだことや、30年後に県外の最終処分場に汚染土を移すことを法制化すると説明したという。
南相馬の除染現場 東大・児玉教授らが視察
(福島県)
生活圏の除染が進められている南相馬市の現場を、東京大学の児玉龍彦教授らが視察した。
除染現場を視察したのは、東京大学の児玉龍彦教授ら、南相馬市の「除染推進委員会」のメンバー。
南相馬市では、これまでに4か所目の仮置き場を設置することが決まっていて、来年度中に一般住宅など生活圏の除染を終える計画だが、除染の開始は半年ほど遅れているという。
南相馬市では今後も除染の効率的な進め方を検討する。
[ 11/14 20:17 福島中央テレビ]

候補地の見直し求める=中間貯蔵施設で―福島・大熊町長

  • 20121114日  18:03 JST
 東京電力福島第1原発事故で全住民が避難を余儀なくされている福島県大熊町の渡辺利綱町長は14日、除染で発生する汚染土壌を保管する中間貯蔵施設をめ ぐり、国が同町に提示した建設候補地は多過ぎるとして、見直しを求めたことを明らかにした。国は大熊、双葉、楢葉3町に計12カ所の候補地を示している が、うち9カ所は大熊町にある。
 環境省の園田康博副大臣が同日、福島県会津若松市に移転している町役場を訪れ、候補地選定の理由や施設の安全性などを改めて町に説明した。 
[時事通信社]
活断層の土地利用規制 県、調査区域を指定   2012/11/15 09:58
 徳島県は14日、鳴門市から三好市までを東西に貫く中央構造線活断層による直下型地震への対策として、県震災対策推進条例(仮 称)で土地利用を規制する「特定活断層調査区域」を、活断層から左右の幅40メートルとすることを決めた。県議会11月定例会に同条例案を提案し、可決 後、関係市町の意見を聞いた上で、調査区域の範囲を示した地図を公表する。
 県庁であった県中央構造線活断層図検討会で、県が活断層の位置の誤差などを考慮し、調査区域を片側20メートル(全幅40メートル)とすることを提示。出席委員3人から異論は出ず、了承された。
 調査区域は、県が9月に示した中央構造線活断層図の活断層約180キロのうち、位置が明確な約60キロについて設定。条例では、この区域に多数の人が利 用する施設や危険物貯蔵施設を建設する場合、活断層と建設場所の位置関係などを調査し、県に報告することが義務付けられる。調査の結果、建設場所が活断層 の真上であれば、そこを避けなければならない。
 また位置がやや不明確な活断層約80キロの左右40メートルの範囲についても、調査を推奨する区域に設定する。この区域は条例による規制対象とはしない方針。

敦賀、活断層なら廃炉も 規制委委員長が示唆

2012/11/15
原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の定例会見で、日本原子力発電敦賀発電所敷地内の破砕帯が今後の調査で活断層だと評 価された場合「かなり厳しい判断を下さざるを得ない。断層がなくなるまで(稼働を)認めないというようになるかもしれない」と発言した。廃炉の判断は事業 者としながらも、規制委員会が活断層と評価した場合、再稼働の道筋が断たれ、廃炉が濃厚となる可能性がある。 (本紙1面より抜粋)
活断層から20メートル 調査を義務付け
(徳島県)
「震災対策推進条例」の制定に向けた県の有識者会議が開かれました。「明確な活断層」から片側20メートルの区域について、土地利用規制の調 査を義務付ける方針を決定しました。「震災対策推進条例」は、活断層の影響を考慮すべき区域を指定し、新築や改築、移転する際に、活断層の正確な位置の調 査を義務付け、真上に建物を建てないよう求めるものです。会議では、有識者らが調査を義務付ける範囲について意見を交わし、県が今年9月に公表した活断層 図で示されている「明確な活断層」から片側20メートルの区域とする方針が決まりました。対象は学校や病院など多くの人が集まる施設や、火薬などの危険物 を保管する施設などです。また、「位置がやや不明確な活断層」は片側20メートルの区域で調査を「推奨」します。県は11月議会での条例制定を目指してい て施行後、調査を義務付ける区域を示した地図を公表します。
[ 11/14 18:45 四国放送]

もんじゅ:敷地内で破砕帯調査始まる 来年3月最終報告 /福井

毎日新聞 20121114日 地方版
 日本原子力研究開発機構は13日、敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅの敷地内で、断層(破砕帯)の調査を始めた。来年3月に調査結果を国へ最終報告する。
 この日は、地質調査会社の担当者が原子炉補助建屋横で、レーダーを使った探査を行い、地下の地質構造を調べた。レーダー探査は12月初旬まで行い、1月からボーリング調査を行う計画。【柳楽未来】

敦賀破砕帯を現地調査 規制委、来月1、2日実施 

2012/11/14
原子力規制委員会は12月1~2日に、日本原子力発電敦賀発電所の敷地内破砕帯に関する現地調査を行う方針だ。島崎邦彦委員長 代理を加えた5人の専門家が、破砕帯の存在する場所に掘られた横溝(トレンチ)を調査する。関西電力大飯発電所のトレンチ調査は時間が短すぎたとの指摘が 調査団から出ていたため、敦賀発電所の調査には2日間を充てる考えだ。また規制委は敦賀の現地調査を行った後、東北電力東通原子力発電所で破砕帯の現地調 査を行う方針。 (本紙1面より抜粋)

破砕帯追加調査 もんじゅ再開“不透明”

原子炉補助建物の北東で地中レーダー探査をする作業員(敦賀市白木の高速増殖原型炉「もんじゅ」で)=日本原子力研究開発機構撮影
 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)で13日に始まった破砕帯(断層)の追加調査。今年度末にまとまる調査結果は、事故やトラブルで停止している試験運転の再開にとって、新たな関門となりそうだ。
 同機構は、2006年に改定された原発の耐震設計審査指針に基づき、もんじゅの耐震安全性再評価(バックチェック)を実施。原子炉施設直下にある 最長の破砕帯「a」(長さ70メートル)と、炉心の約200メートル西の放水口に近い「f」(25メートル未満)を対象に複数のボーリング調査を行った。
 その結果、もんじゅの約500メートル西にある活断層の「白木―丹生断層」(15キロ)が直近に地震を起こしたとされる約9000~7000年前に破砕帯が連動した形跡がないことを確認した。
 機構は「破砕帯は細切れで年代も古い」として、活断層の基準(12万~13万年前以降の活動歴)に該当しないと結論づけ、10年3月に国も妥当と判断した。
 その際、もんじゅの破砕帯が、地盤が相反する方向に引っ張られてできる「正断層」であることも安全性の根拠とされた。内陸部では正断層型の周期的 な地震は起きないと考えられていたが、東日本大震災を機に専門家が「正断層でも活断層ではないと断定できない」と指摘。国が追加調査を指示していた。
 試験運転中のナトリウム漏れ事故で長期停止したもんじゅは、10年5月に3段階ある試験運転の第1段階を終了した。核燃料交換用の装置が炉内で落下するトラブルからも復旧。機構は来年度後半の再開を目指すが、破砕帯問題などで先行きは不透明だ。
20121114日  読売新聞)

もんじゅ:断層調査 原子力機構が13日から /福井

毎日新聞 20121110日 地方版
 日本原子力研究開発機構は9日、敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅの断層(破砕帯)調査を13日に開始すると発表した。来年3月に調査結果を国に最終報告する。
 原子力機構によると、敷地内に9本の破砕帯があり、うち8本が原子炉建屋など原子力施設の下を通っている。調査はまず、原子炉補助建屋横と原子炉の南約200メートルの2地点で、レーダーなどを使った探査を始め、地下の地質構造を把握する予定という。
 もんじゅの破砕帯を巡っては、原子炉から約500メートル西にある活断層「白木−丹生断層」と連動して、原子炉に影響を及ぼす可能性が専門家から指摘されている。【柳楽未来】

特集社説20121110日(土)

大飯原発と活断層 疑いが拭えないのなら止めよ

 国内で唯一運転している関西電力大飯原発(福井県)の敷地内を走る断層(破砕帯)に活断層の疑いが出ている問題で、原子力規制委員会の調査団は現地調査と2度の検討会合を持ったが、活断層かどうか結論に至らなかった。
 「活断層によるものと考えても矛盾はないが、地滑りの可能性も否定できない」(規制委の島崎邦彦委員長代理)というのが理由だ。
 今後、新しく試掘溝を掘るなど大規模な追加調査をすることになり、検討には日数がかかる見込みだ。この間、規制委は関電に大飯原発の運転停止を求めないという。
 調査は大いにやるべきだ。しかし、原発を動かしながらでは、国民の生命を危険にさらすことになりかねない。
 活断層の疑いを否定できない地層のずれが、運転中の原発の重要施設直下にある事実こそ肝心なのだ。この一点で今回調査の最も大切な目的は達せられたといえる。規制委は直ちに運転を止めさせるべきだ。詳しい調査は原発を止めてからすればよい。
 活断層とは、過去に繰り返しずれ動き将来も活動する可能性のある断層だ。その上に原発があれば大事故につながる恐れがある。東日本大震災をきっ かけに原発敷地内にある断層の見直しがされ、過去の審査で活断層が見逃された可能性のある全国6原発で現地調査が決まった。大飯原発は、その最初の調査 だ。
 今回、規制委の調査団は、問題の「F―6断層」は活断層の疑いを否定できず、活断層の条件の一つとなる13万~12万年前以降にずれたとの認識で一致した。国の安全審査の手引によれば、活断層を想定すべきケースだ。
 その上には重要施設「非常用取水路」が通っている。活断層の直上に原発の重要施設を建ててはならないことになっており、まずは運転を止めなければならない。
 さらにF―6断層は、大飯原発近くにある三つの活断層に連動して地盤をずらす可能性も指摘されている。悠長に構えている間に活断層が動けば手遅れになってしまう。速やかな決断が必要だ。
 大飯に続く5原発の現地調査でも、活断層の疑いが否定できなければ、その一点をもって判断し、安全サイドに立った姿勢を貫くべきだ。それが規制委の最大の役目である、国民の生命を守るための王道だろう。
 規制委は、原発耐震指針の全面的な改定案を含む新しい安全基準案を来年3月末までにまとめる。そこには、原発周辺の活断層や敷地内断層を新しい 基準で再検証した結果に基づき、廃炉を決める厳格な手続きが欠かせない。原発50基が林立する地震列島で、危険な原発から順にたたんでいく大きな根拠であ る。

もんじゅ断層調査へ物理探査開始 原子力機構、予定前倒しも検討

20121110日午前708分)
 日本原子力研究開発機構は9日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の敷地内で9 月に始めた破砕帯(断層)調査について、道路のはぎ取り調査やボーリング調査を行うための物理探査を週明けに始めると発表した。来年1月から予定している ボーリング調査などの年内に前倒ししての開始も検討している。
 もんじゅ敷地内の破砕帯は、耐震安全性評価(バックチェック)で活動性はないとの結論が出ているが、東京電力福島第1原発の事故後、西方500メートルに位置する「白木―丹生断層」と連動する可能性が指摘され、旧原子力安全・保安院が追加調査を指示した。
 破砕帯の形状を直接確認するためのはぎ取り調査は原子炉補助建物北東側、ボーリング調査は同建物南側で行う。電気探査や地中レーダー探査を来週初めに始め、破砕帯がどの辺りに延びているかなどを確認する。
 敷地内外の山地や海岸線付近の地表踏査は9月から行っており、破砕帯調査の最終報告は3月末の予定。

破砕帯「もんじゅ」も追加調査

日本原子力研究開発機構は9日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市白木)の原子炉建物直下など敷地内を通る破砕帯(断層)の追加調査を13日に も始めると発表した。もんじゅの試験運転は技術的には来年度後半に再開できる見通しだが、破砕帯が活断層と判断されれば原子力規制委員会が再開を認めない 可能性がある。(藤戸健志)
 機構が9月に国に提出した調査計画書などによると、もんじゅの施設周辺の地下には原子炉建物直下を通る「a」(長さ70メートル)や、aから枝分かれした「b」(同25メートル未満)、原子炉の約150メートル西にある「f」(同)など9本の破砕帯がある。
 調査では、a、b、fの3本を対象に、地中を掘削するボーリングや、地表から電流を流して地中の構造を調べる「電気探査」などを実施。原発の耐震 設計審査指針(12万~13万年前以降の活動歴)で定める活断層に該当しないか、約500メートル西の海底を通る活断層「白木―丹生断層」(約15キロ) が地震を起こした場合に連動しないか確かめる。
 地震時に活断層が動けば、原子炉が地盤ごと傾く恐れがある。破砕帯は施設から離れた2地点でも地表に露出しており、同機構は念のため安全性を目視で調べるという。
 こうした調査は来年2月中旬には終わり、3月末には結果を規制委に報告する方針。規制委も現地調査を行って報告内容を検証する方針だが、その時期については同機構は「調査結果の解析がまとまる来年2月中旬以降になるのでは」と想定している。
 県内では、関西電力大飯原発(おおい町)で規制委の現地調査を経て2回目の追加調査が決まったほか、関電美浜原発(美浜町)でも9月下旬から電気探査などが始まった。一方、日本原子力発電敦賀原発(敦賀市)の追加調査が進行中で、今月末に規制委に結果が報告される。
20121110日  読売新聞)

【福井】

もんじゅ断層、12日にも物理探査

20121110

 日本原子力研究開発機構は九日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の敷地にある断層(破砕帯)の追加調査で、地中の様子をレーダーや電流で探る「物理探査」を十二日にも始めると発表した。
 機構は今年九月、旧原子力安全・保安院に追加調査計画を提出しており、探査の開始時期は計画通り。順調に進めば、敷地の舗装をはがして試料を採取する「はぎ取り調査」などの着手を、予定している年明けから十二月末に前倒しするという。
 追加調査では、原子炉補助建物の直下にある「a破砕帯」と海岸近くの「f破砕帯」の活動性や、敷地南側で断層の可能性がある地形「L-2」を調べる。結果は来年三月にまとめる。
 (梅野光春)

もんじゅ破砕帯、13日に本格調査開始

2012.11.9 20:35
高速増殖炉原型炉もんじゅ=2011年6月、福井県敦賀市
高速増殖炉原型炉もんじゅ=2011年6月、福井県敦賀市【拡大】
 日本原子力研究開発機構は9日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で破砕帯の本格的な追加調査を13日に開始 すると発表した。調査対象は破砕帯9本のうちの最長の70メートルの「a破砕帯」。原子炉建屋の真下を南西から北東へ通る。a破砕帯が活断層か、近くの活 断層と一緒に動くかを調べる。
 原子炉補助建屋の周辺でボーリング調査計4本などを実施。来年2月中旬にも調査を終了し、同3月までに原子力規制委員会に報告する予定。

大飯の活断層判断「事前説明しない」 規制委員長が明言 福井

2012.11.9 02:11
 関西電力大飯原子力発電所の敷地内を通るとされるF-6破砕帯が活断層かどうかの判断について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は7日、定例の記者会見で、「判断の途中で、地元へ事前説明する考えはない」と明言した。
  相次いでミスが発覚した放射性物質の拡散予測の決定に関して、規制委からの事前説明がなかったとして県や立地自治体から不満が出ている点について、田中委 員長は「(拡散予測では)防災計画をつくる上でのデータと思われた。説明不足があったのは確か。今後は、精緻な説明をしていきたい」とした。
 今後の決定事項については「事前説明する必要はなく、規制委の判断を説明するだけ。トップダウンで、ここ(東京)で決めたことに従ってもらう形でいいと思っている」とした。
 規制委で議論中の大飯原発の破砕帯については「活断層ならば大飯3、4号機を止める必要がある」と明言。さらに、「規制委は判断の途中で、地元の意向をくむことはなく、それが透明性を確保する3条委員会のゆえんだ」と説明した。
 最後に、「規制委は『地元』の捉え方も全く違うことを知ってもらいたい」とし、隣接府県を含む『地元』の拡大を示唆した。

大飯断層調査に不安抱える地元民 「命は大事だが生活も大事」

2012118日午前707分)
 関西電力大飯原発(福井県おおい町)敷地内の破砕帯(破砕帯)が活断層かどうかは再調 査すると決まり、地元おおい町からは「活断層でないことを祈るだけ」との声が上がった。活断層と判断されれば大飯原発が停止に追い込まれて地域経済は大き な影響を受けるだけに、地元は不安を抱えながら結論を待ち続けることになる。
 町観光協会の山本治男事務局長は「安全な暮らしが一番で、 調査に時間がかかるのは仕方ない。明確な判断をしてほしい」としながらも「もし活断層で原発が停止になれば、たちまち住民の働く場所がなくなり、町の経済 がだめになる。ただただ活断層でないことを祈るばかり」と不安をにじませた。
 大島漁協の屋敷憲治総務課長は「一つ課題をクリアすると、 また次の問題が出てくる。原発を停止するために問題が小出しにされている印象だ」と話した。「仮に停止となれば、経済損失の責任を誰が取るのか。100% の安全はなく、どこかで線引きは必要。命は大事だが生活も大事で、両者はてんびんにかける話ではない」と訴えた。
 中塚寛町会議長は「安全・安心のため、公平公正に調査を続けてもらいたい」と、今後の調査を見守る姿勢を示す一方、「大飯原発は国が安全性を確認し、重要な電源として6月に再稼働を決めた。仮に止めるということになれば整合性がとれない」と指摘した。
 時岡忍町長は「住民の安全・安心のために誰もが納得できるような評価が示されるよう、現地も含めしっかりと調査していただきたい」とあらためてコメントした。

トラブル続く原子力機構 施設の総点検要請

20121115
要請書を受け取る日本原子力研究開発機構の林直美・安全統括部長=県庁
日本原子力研究開発機構の県内施設で9月以降、放射能漏れと電気系統の火災が計4件発生したことを受け、県は14日、原子力機構に施設の総点検を要請した。総点検の実施計画を今月22日までにつくり、実施結果を12月21日までに報告することを求めている。
 県は、県内の4拠点について、放射性物質が流れるすべての配管の安全性と、防火態勢のチェックを求めた。県生活環境部の泉幸一部長が、県庁で原子力機構の林直美・安全統括部長に要請書を手渡した。
 泉部長は「福島第一原発事故以降の県民の原子力に対する不安を払拭(ふっ・しょく)するよう早く対応を」と求め、林部長は「早急に点検する」と答えた。

県が原子力機構に配管点検要請

日本原子力研究開発機構の施設で、放射性物質の漏えいや火災が相次いだことを受け、県は14日、同機構に、県内4事業所で配管の総点検と火災予防 対策を行うよう要請した。22日までに実施計画を策定し、12月21日までに結果報告するよう求めており、同機構の林直美・安全統括部長は「早急に計画を 立て、点検に入りたい」と話した。
 4事業所は、原子力科学研究所、核燃料サイクル工学研究所(東海村)、大洗研究開発センター(大洗町)、那珂核融合研究所(那珂市)。要請文を手 渡した県の泉幸一・生活環境部長は「県民の原子力に対する不安を払拭するよう、対応を早くお願いしたい」と求めた。林・安全統括部長は「真摯(しんし)に 計画的に実施し、再発防止と安全向上に努めたい」と述べた。
 同機構の施設では、9月からの約2か月で、配管からの放射性物質の漏えいが3件、火災が1件発生。特に漏えいは、いずれも放射性物質を取り扱わない非管理区域で起きたため、県は事態を重くみていた。
20121115日  読売新聞)

20121115()
原子力機構に総点検要請 県、東海の施設きょう調査

【写真説明】原子力機構の林直美安全統括部長(中央)に総点検の要請文を手渡す泉幸一県生活環境部長=県庁

日 本原子力研究開発機構(原子力機構)の大洗町と東海村の施設で、放射能漏れや火災が9月から約2カ月間に4件相次いだのを受け、県は14日、同機構関係者 を県庁に呼び、県内4事業所で放射性物質を送る全配管と防火管理体制の総点検を文書で要請した。県は同日、大洗町の施設で関係10市町村と立ち入り調査を 行った。
県は、同機構に対し、県内4事業所で放射性物質を送る全配管の健全性と、電気設備を含めた防火管理体制の総点検を要請。22日までに実施計画を提出し、1221日までに総点検の結果を報告するよう求めた。
泉幸一県生活環境部長は「福島第1原発事故以降、原子力に対する不安が増す中、4件の事故は誠に遺憾。県民の不安を払(ふっ)(しょく)するため、早急に対応してほしい」と述べた。
同機構の林直美安全統括部長は「県民にご心配を掛け、申し訳なく思っている。今後こういうことがないよう、管理を強化していきたい」と陳謝した。
県は15日、東海村の施設で関係9市町村と立ち入り調査を行う。
東海村の同機構核燃料再処理施設では96日に、大洗町の材料試験炉JMTRでは1025日と119日に、それぞれ非管理区域の配管表面から微量の放 射性物質が検出された。さらに同日には、東海村の原子力科学研究所試験施設で配電盤内のブレーカーのコイルを焦がす火災があった。



飯舘 再生への協働(2)/田の実験/肥えた土守る、除染工夫




早春の雨の中で田車を勢いよく押す、ふくしま再生の会のメンバー=4月14日、福島県飯舘村佐須









氷点下10度以下にもなる福島県飯舘村の冬。ことし1月14日、同村佐須の農業菅野宗夫さん(61)の田んぼで、小型ショベルカーが凍った表土をバリバリとはぎ取った。
<凍土はぎ取る>
 深さ5、6センチ以内の土の粘土分にセシウムの大半が付着する地元の土壌の性質から、菅野さん、東京などの研究者らのNPO「ふくしま再生の会」(田尾陽一代表)が行った「凍土はぎ取り」実験だ。
 実験前、田んぼの地表面の放射線量は毎時1.28マイクロシーベルト。水分が凍り、厚さ約5センチの板状になった土をはぎ取った後の地表面を測り直すと、同0.16マイクロシーベルトに下がった。
 「セシウムを凍土もろとも除去できる。それが確かめられた」。研究を応用し、考案した東大大学院農学生命科学研究科教授(土壌物理学)の溝口勝さん(52)は語った。「自然環境を生かせれば、薬品(土の固化剤)もお金もいらず、時間もかからない」
 廃土は、田んぼの隅に穴を掘って、水漏れを防ぎセシウムを吸収する特殊なシートを二重に敷いて埋設。さらに実験は、季節を変えて続いた。
<古い農具復活>
 「昭和50年代、私が会長だった『酪農青年研究同志会』の活動が内閣総理大臣賞をもらった。記念樹の苗木をみんなに配り、これが2代目の木なんだ」
 4月29日、菅野さん宅の前にある桜が花を開かせた。裏の牧舎にいた11頭の牛は、昨年の計画的避難で手放した。「村づくりの努力を無にせず、帰るためにできることをやる」との思いは強い。
 桜の花の下を、週末ごとに首都圏から集う再生の会のメンバーら約10人が田んぼへ向かった。同月初めから取り組む「田車(たぐるま)除染」実験のためだ。
 田車とは、直径10センチほどの鉄の歯が並んだ手押し除草機。夏の草取りに活躍した古い農具が、田んぼの除染で復活した。
 「雪解けでぬるんだ田の水と一緒にセシウムを流す手もある」。1月の実験の後、溝口さん、田尾さんらとの議論で、「こういう知恵の道具がある」と菅野さんが納屋から出してきたのが田車だった。
 セシウムが付着した田んぼの表土の粘土分を、田車の歯でかきまわして泥水にし、外に排出するアイデアだ。
<特例で作付け>
 「肥えた田んぼの土は財産。国が農地除染で推奨する深さ数十センチの反転耕(天地返し)やはぎ取りは、大切な土を失わせる」。こんな抵抗が菅野さんら農家には強い。できる限り土を守る、との目標も実験にはあった。
 田んぼにたっぷり水を入れられる春を選び、再生の会の男たちは田車を力いっぱい、波を立てて押した。泥水は、周囲に流れ出ぬよう掘られた排水路から、深さ約1メートルの長い貯水溝にたまった。
 実験前に土壌1キロ当たり3万7717ベクレルを検出したセシウムは、田車除染の後、81%も減った。また溝口さんらの事後調査で、貯水溝のセシウムも地下浸透せず、安全に埋設可能だと分かった。
  機械除草機、強制排水と自然排水も試した4区画の実験田には6月、苗が植えられた。国による除染前の稲作を村は自粛しているが、再生の会は農林水産省の農 業・食品産業技術総合研究機構(つくば市)と交渉し、研究協定を結んだ。「除染実験の一日も早い成果を村民は待っている」との訴えが、特例を認めさせた。


20121115日木曜日

病院向け避難計画指針

20121115
◆県、原発30キロ圏対象◆
 県は中国電力島根原発(松江市)の事故に備え、国が防災重点区域の目安とした原発から30キロ圏にある病院が、避難計画を作る際の指針をまとめた。15、16日に松江、出雲市で開く説明会で病院の防災担当者らに示し、年内をめどに実情に合った計画を作ってもらう。
 医療政策課によると、対象は松江、安来、出雲、雲南の4市の計27病院(病床数6430)。25の有床診療所(19床以下)も今後、最寄りの病院と共に避難するなどの対応をまとめる。
 指針によると、放射性物質が大量放出されるのは、ある程度の時間を経た後とみられるため、福島第一原発の事故を教訓に、入院患者らの搬送時のリスクを避けるために避難先病院との調整ができるまでは屋内で待つ。準備が整った段階で避難を始めるよう求めている。
 各病院は事故時、県に入院患者数を報告すると共に、早期退院が可能な患者には退院も勧める。同時に県は、搬送手段や避難時に必要な資機 材、支援者を手配し、あらかじめ選んでおいた複数の病院との間で患者の受け入れを調整する。避難先病院と搬送する手段が決まった患者から、必要に応じて医 療関係者が同乗して避難する。
 病院職員は指揮、患者誘導、物資、食料、ライフライン確保などの班に分かれて対応する。ふだんから体制を整え、研修や避難訓練もして備えておく――などとしている。
 避難先として定める病院は、県内の原発から30キロ圏外と、広島、岡山、山口県に協力してもらう。現在は調整中で、今年度内に計画案を示すという。(斉藤智子)
県、10ミリシーベルト範囲も公表 敦賀事故想定
2012111509:43
◆高山、中津川など10市町

 県は14日、敦賀原発(福井県敦賀市)で福島第1原発事故と同規模の事故が発生した場合を想定して実施した放射性物質拡散シミュレーションに関し、9月に公表した拡散想定図の被ばく線量より低い線量まで色付け表示した図面を公表した。
 地表に沈着した放射性セシウムなどによる外部被ばく線量が、国が1カ月以内の避難が必要な「計画的避難区域」の目安とした年間20ミリシーベルト 以上となる範囲は、9月の想定図では岐阜市、大垣市、多治見市など25市町に及んだが、半分の同10ミリシーベルト以上となる範囲も表すと、高山市、中津 川市など10市町が新たに加わった。
 県原子力防災室によると半分の値に防災対策上の根拠はないが県民や市町村からの要望に応え拡散傾向を把握しやすくするための参考資料として示した。
 また、空気中の放射性ヨウ素の吸入による事故初期の内部被ばく線量が安定ヨウ素剤の服用が必要となるIAEA(国際原子力機関)基準の週50ミリ シーベルト以上となる範囲は、9月の想定図では大垣市など5市町に現れたが、半分の25ミリシーベルト以上となる範囲も示すと、羽島市、海津市など7市町 が新たに加わった。
 シミュレーションは地形データや2010年の気象条件をもとに各季節の18ケースで想定。外部被ばく線量が年10ミリシーベルト以上となる自治体 が最も多くなるのは夏に線量が最大となるケースで24市町(うち20ミリシーベルト以上は19市町)。放出源から最も遠くに達したのは郡上市方面に流入し たケースで、約125キロ離れた中津川市まで及んだ。内部被ばく線量が週25ミリシーベルト以上となる自治体が最多になるのは夏、春に線量が最大となる各 ケースで11市町(うち50ミリシーベルト以上は各5、4市町)。
 新たな想定図は、影響の大きなケースを選んで10枚作成、15日から県庁ホームページに掲載する。
外部被ばく線量(年間)】
20ミリシーベルト以上の25市町(◎印は一部で100ミリシーベルト以上)
 岐阜市、羽島市、各務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、岐南町、笠松町、北方町、◎大垣市、海津市、養老町、垂井町、◎関ケ原町、神戸町、輪之内町、安八町、◎揖斐川町、大野町、池田町、関市、可児市、郡上市、下呂市、多治見市
10ミリシーベルト以上20ミリシーベルト未満の10市町(今回追加)
 美濃市、美濃加茂市、坂祝町、富加町、川辺町、八百津町、御嵩町、高山市、中津川市、土岐市
内部被ばく線量(週)】
50ミリシーベルト以上の5市町(◎印は一部で100ミリシーベルト以上)
 大垣市、垂井町、関ケ原町、◎揖斐川町、池田町
25ミリシーベルト以上50ミリシーベルト未満の7市町(今回追加)
 羽島市、瑞穂市、海津市、養老町、神戸町、輪之内町、安八町

燃料搬出に向けカバー設置へ 福島原発3号機

2012/11/15 10:03
東京電力は14日、福島第1原子力発電所3号機の使用済み燃料プールから燃料を取り出すため、原子炉建屋を覆う「燃料取り出し用カバー」 を設置すると発表した。カバー内部にはクレーンが取り付けられる。早ければ来年4月ごろから工事を始め、2014年には燃料プールから燃料を運び出したい としている。
 カバーは鉄骨製で、外側を金属板で覆う構造。重さ約1500トンで高さは約54メートル。〔共同〕

大間建設凍結を 函館市長ら 都内で訴え

11/15 09:13
大間原発の建設反対を訴えた(前列右から)工藤市長、高谷市長、中宮町長
大間原発の建設反対を訴えた(前列右から)工藤市長、高谷市長、中宮町長
 函館市の工藤寿樹市長と北斗市の高谷寿峰市長、渡島管内七飯町の中宮安一町長は14日、東京都内で開かれた超党派国会議員有志の「原発ゼロの会」の会合に出席し、電源開発大間原発(青森県大間町)について、建設の無期限凍結などを訴えた。
 原発ゼロの会からは、長谷川岳参院議員(自民、道選挙区)や山崎摩耶衆院議員(民主、比例代表道ブロック)、紙智子参院議員(共産、比例代表)ら道内議員のほか、与野党の議員有志が出席した。<北海道新聞11月15日朝刊掲載>

防波壁工事見学会を公開/中部電浜岡原発

20121115
プレハブの展望室から防波壁建設工事現場を見学する参加者=御前崎市佐倉の浜岡原発
中部電力浜岡原発(御前崎市)で開かれている地元4市(御前崎、掛川、菊川、牧之原)の住民を対象にした防波壁工事の見学会の様子が14日、報道関係者に初公開された。11月までの見学・応募者は約千人に上るという。
 この日は21人が、プレハブの展望室から建設中の壁を見学。掛川市の会社役員溝口博之さん(72)は「万里の長城のよう。ただ、地震で原 子炉建屋の配管が壊れないか心配で、再稼働してほしくない」。菊川市の社会教育委員二俣七七男(ななお)さん(72)は「多くの人に安全だと説得する材料 として、巨大工事が必要なのだろう。温暖化と燃料費を考えれば再稼働してほしい」と話した。中部電によると、防波壁は約9割が完成し、12月に完了予定。
 見学会は8月から毎月10日間、実施されている。12月分の募集は終了した。応募は来年3月分まで受け付ける。問い合わせは浜岡原発浜岡地域事務所総括・広報グループ(0537・85・2460)へ。

【静岡】

浜岡原発津波対策 住民見学会を公開

20121115

展望台から防潮堤の工事現場を見学する参加者ら=14日午前、御前崎市の中部電力浜岡原発で
中部電力浜岡原発(御前崎市)は十四日、地元住民を対象に八月から実施している津波対策工事の現場見学会の様子を公開した。
 見学会は、参加を希望した御前崎、牧之原、掛川、菊川の地元四市の住民を対象に、八月から毎月十日間ほど実施。海抜十八メートルの防潮堤の工事現場や原子力館の展示物などを見学し、中電担当者から津波対策の説明を受ける内容で、これまでに計五百三十九人が参加している。
 この日は二十一人が参加。ほぼ計画の長さの立て壁が立ち上がった防潮堤を見渡せる展望室から工事の様子を見学した。
 菊川市の二俣七七男(ななお)さん(72)は防潮堤の印象を「万里の長城のようで安心した。日本経済のためにも再稼働させてほしい」。夫婦で参加 した掛川市の会社役員溝口博之さん(72)は「さまざまな対策を取っても、なかなか安心は得られない。もっと福島の事故を検証するべきだ」と語った。
 見学会は来年三月まで実施し、地元住民以外の参加者の募集も検討するという。

原発ゼロ全国キャラバン


菅直人

今月16日の衆議院解散、来月16日投票が確定。この選挙で自民党が大勝すれば、脱原発の流れは逆流することは必至。「原発ゼロ推進本部」を有志で立ち上げ、原発ゼロ全国キャラバンを実施したい。
ちょうど17日には大阪で集会に出ることになっており、全国キャラバンの第一日目としてスタートできるように準備したい。




大間凍結求め論議 函館市長ら、東京で訴え

20121115

大間原発と函館市の近さを写真で説明する工藤寿樹市長(右から2人目)=東京・霞が関
■Jパワーと平行線
 Jパワー(電源開発)が建設工事を再開した青森県大間町の大間原発をめぐり、対岸の函館市の工藤寿樹市長らが14日、東京・霞が関であっ た超党派の国会議員らでつくる「原発ゼロの会」の会合に出席し、工事の無期限凍結を強く求めた。ただ、Jパワー幹部は「自社のリスクでの工事再開」などと 繰り返し、論議はかみ合わなかった。
 原発ゼロの会は福島第一原発事故後につくられ、この日はJパワーの建設再開の対応を取り上げた。
 最初に道南の首長が住民らの不安について報告。工藤市長は、大間原発と最短で23キロの距離にある函館市との近さを示す写真を掲げながら 「(Jパワーには我々の)意見も聴いてもらえず、蚊帳の外だ。既存の原発と違い、電力需給の(不足)問題が生じない大間原発の建設をなぜ、急ぐのか」と疑 問を投げかけた。
 北斗市の高谷寿峰市長は「建設再開は既成事実を作り上げるだけ」とし、七飯町の中宮安一町長は「我々には安心して暮らす権利がある」と訴えた。
 出席した国会議員らは、原子力規制委員会が来年7月をめどに原発の新しい安全審査基準を作る方針を示していることを指摘。「新基準も現行 と変わらないと考えるのか」とただしたが、Jパワーの幹部は「慎重に進めなければいけないが(基準が変更された場合の)リスクは自社が負う」と繰り返すに とどめた。
 今後、30キロ圏の自治体で策定が必要となる防災計画についてJパワー幹部が「その際には北海道の行政と協議しなければならない、と思っている」と述べると、工藤市長は「防災計画を作る時だけ協議してくれ、というのはまったく分からない」と協議に応じない姿勢を示した。
(綱島洋一)
2012111509:00

「事実」を知れば不安が消え、明日への希望が生まれる。これが脱原発のリアリズムだ! 広瀬隆著の『原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論』が集英社新書より11月16日(金)に発売されます。


2012年夏、私たちは、電力が足りなくなるぞ!と散々脅されたが、結局、何も起こらなかった。その理由は、2つある。1つは、電力会社が述べ立て る数字がいい加減なものだったから。そしてもう1つは「原発分」を補って余りある新エネルギー技術が、既に開発されているからである。エネルギー問題の研 究に注力してきた著者が、最新のデータと知見を動員し「原発がもはや不要の長物である理由」を具体的・徹底的に解説します。




『原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論』
著者 広瀬隆
定価 798円(税込)
http://shinsho.shueisha.co.jp/
【著者プロフィール】
広瀬隆(ひろせ・たかし)
1943年東京生まれ。作家。
早稲田大学卒業後、メーカー技術者を経て執筆活動に。
『原発の闇を暴く』(共著)『二酸化炭素温暖化説の崩壊』
『資本主義崩壊の首謀者たち』『アメリカの経済支配者たち』
『アメリカの保守本流』『アメリカの巨大軍需産業』(以上、集英社新書)、
『福島原発メルトダウン』(朝日新書)など著書多数。




原発維持派は「原発をゼロにしたら、日本の生産力は低下する」と主張する。
脱原発派には「原発をゼロにして、ライフスタイルを改めよう」と説く者がいる。
著者によれば、どちらの言説も「無知からくる誤り」だ。
立場は違えど、どちらも「無知」ゆえに原発を過大評価しているのである。
エネルギーを生み出す手段は原発以外に山ほどあることを、知らなくてはならない。
そして、自然エネルギーだけが代替策ではないことも、知らなくてはならない。
すぐに実用可能な「新技術」が、世界中、日本中の至る所で出番を待っているのだ。
そして、先進的な企業は、すでに電力会社依存を脱して「新技術」を稼動させている。
原発がなくても生産力は低下しないし、私たちがライフスタイルを改める必要もない。
原発は、単に不要なのだ。
その理由を、あらゆる角度から平易に解説したのが本書である。
【目次】
序章 関電の電力不足騒動
第1章 発電の方法はいくらでもある(民間の発電能力)
第2章 熱エネルギーの有効利用が日本の活路を拓く(コジェネ)
第3章 化石燃料の枯渇説は崩壊した(ガスの未来)
第4章 自然エネルギーを普及する真の目的
第5章 地球の気温と電力コストの予測

原発集中立地を問題視
規制委委員長

原子力規制委員会委員長は14日の記者会見で、東京電力柏崎刈羽原発(全7基) のように集中立地している原発について「本来は3基以下にした方がいい」と話した。再稼働の前提となる安全性確認を集中立地原発で行う際は、複数機事故に 対応できるかなどを厳しく判断する考えを明らかした。
 集中立地原発では、より深刻な事故が起こる可能性があることを示唆する発言。柏崎刈羽原発の再稼働に向けたハードルは一段と高くなる見通しだ。
【社会】

3号機にカバー設置へ=重さ1500トン、福島第1―東電


  • 20121115日  7:20 JST

 東京電力は14日、福島第1原発3号機の原子炉建屋上部に、鉄骨製のカバーを設置すると発表した。使用済み燃料プールから核燃料を取り出すためで、クレーンなどを併設する。重さは約1500トンだが、東電は建屋の耐震性などに問題はないとしている。
 東電によると、カバーは東西約57メートル、南北約19メートル、高さ約24メートルで、建屋5階の燃料プールにかぶせる。現場は放射線量が高いため、 作業員による固定作業は行わず、建屋の凹凸を利用して設置する。大気中に放出される放射性物質を減らすため換気設備も備える。 
[時事通信社]

20121115016

中間貯蔵施設現地調査は3カ月 環境省が大熊町に説明




除染で出る汚染土などを保管する中間貯蔵施設について、環境省は14日、福島県大熊町に施設の安全確保策などを説明し、候補地の現地調査に理解を求めた。現地調査には約3カ月を要するなどと説明したが、町は調査を受け入れるかどうか判断を保留した。
 環境省は大熊、双葉、楢葉3町に12カ所の候補地を提示。このうち大熊町に9カ所が集中している。
 同省は大熊町に、町内の放射線量が高いため候補地に選んだことや、30年後に県外の最終処分場に汚染土を移すことを法制化すると説明したという。
南相馬の除染現場 東大・児玉教授らが視察
(福島県)
生活圏の除染が進められている南相馬市の現場を、東京大学の児玉龍彦教授らが視察した。
除染現場を視察したのは、東京大学の児玉龍彦教授ら、南相馬市の「除染推進委員会」のメンバー。
南相馬市では、これまでに4か所目の仮置き場を設置することが決まっていて、来年度中に一般住宅など生活圏の除染を終える計画だが、除染の開始は半年ほど遅れているという。
南相馬市では今後も除染の効率的な進め方を検討する。
[ 11/14 20:17 福島中央テレビ]

候補地の見直し求める=中間貯蔵施設で―福島・大熊町長

  • 20121114日  18:03 JST
 東京電力福島第1原発事故で全住民が避難を余儀なくされている福島県大熊町の渡辺利綱町長は14日、除染で発生する汚染土壌を保管する中間貯蔵施設をめ ぐり、国が同町に提示した建設候補地は多過ぎるとして、見直しを求めたことを明らかにした。国は大熊、双葉、楢葉3町に計12カ所の候補地を示している が、うち9カ所は大熊町にある。
 環境省の園田康博副大臣が同日、福島県会津若松市に移転している町役場を訪れ、候補地選定の理由や施設の安全性などを改めて町に説明した。 
[時事通信社]
活断層の土地利用規制 県、調査区域を指定   2012/11/15 09:58
 徳島県は14日、鳴門市から三好市までを東西に貫く中央構造線活断層による直下型地震への対策として、県震災対策推進条例(仮 称)で土地利用を規制する「特定活断層調査区域」を、活断層から左右の幅40メートルとすることを決めた。県議会11月定例会に同条例案を提案し、可決 後、関係市町の意見を聞いた上で、調査区域の範囲を示した地図を公表する。
 県庁であった県中央構造線活断層図検討会で、県が活断層の位置の誤差などを考慮し、調査区域を片側20メートル(全幅40メートル)とすることを提示。出席委員3人から異論は出ず、了承された。
 調査区域は、県が9月に示した中央構造線活断層図の活断層約180キロのうち、位置が明確な約60キロについて設定。条例では、この区域に多数の人が利 用する施設や危険物貯蔵施設を建設する場合、活断層と建設場所の位置関係などを調査し、県に報告することが義務付けられる。調査の結果、建設場所が活断層 の真上であれば、そこを避けなければならない。
 また位置がやや不明確な活断層約80キロの左右40メートルの範囲についても、調査を推奨する区域に設定する。この区域は条例による規制対象とはしない方針。

敦賀、活断層なら廃炉も 規制委委員長が示唆

2012/11/15
原子力規制委員会の田中俊一委員長は14日の定例会見で、日本原子力発電敦賀発電所敷地内の破砕帯が今後の調査で活断層だと評 価された場合「かなり厳しい判断を下さざるを得ない。断層がなくなるまで(稼働を)認めないというようになるかもしれない」と発言した。廃炉の判断は事業 者としながらも、規制委員会が活断層と評価した場合、再稼働の道筋が断たれ、廃炉が濃厚となる可能性がある。 (本紙1面より抜粋)
活断層から20メートル 調査を義務付け
(徳島県)
「震災対策推進条例」の制定に向けた県の有識者会議が開かれました。「明確な活断層」から片側20メートルの区域について、土地利用規制の調 査を義務付ける方針を決定しました。「震災対策推進条例」は、活断層の影響を考慮すべき区域を指定し、新築や改築、移転する際に、活断層の正確な位置の調 査を義務付け、真上に建物を建てないよう求めるものです。会議では、有識者らが調査を義務付ける範囲について意見を交わし、県が今年9月に公表した活断層 図で示されている「明確な活断層」から片側20メートルの区域とする方針が決まりました。対象は学校や病院など多くの人が集まる施設や、火薬などの危険物 を保管する施設などです。また、「位置がやや不明確な活断層」は片側20メートルの区域で調査を「推奨」します。県は11月議会での条例制定を目指してい て施行後、調査を義務付ける区域を示した地図を公表します。
[ 11/14 18:45 四国放送]

もんじゅ:敷地内で破砕帯調査始まる 来年3月最終報告 /福井

毎日新聞 20121114日 地方版
 日本原子力研究開発機構は13日、敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅの敷地内で、断層(破砕帯)の調査を始めた。来年3月に調査結果を国へ最終報告する。
 この日は、地質調査会社の担当者が原子炉補助建屋横で、レーダーを使った探査を行い、地下の地質構造を調べた。レーダー探査は12月初旬まで行い、1月からボーリング調査を行う計画。【柳楽未来】

敦賀破砕帯を現地調査 規制委、来月1、2日実施 

2012/11/14
原子力規制委員会は12月1~2日に、日本原子力発電敦賀発電所の敷地内破砕帯に関する現地調査を行う方針だ。島崎邦彦委員長 代理を加えた5人の専門家が、破砕帯の存在する場所に掘られた横溝(トレンチ)を調査する。関西電力大飯発電所のトレンチ調査は時間が短すぎたとの指摘が 調査団から出ていたため、敦賀発電所の調査には2日間を充てる考えだ。また規制委は敦賀の現地調査を行った後、東北電力東通原子力発電所で破砕帯の現地調 査を行う方針。 (本紙1面より抜粋)

破砕帯追加調査 もんじゅ再開“不透明”

原子炉補助建物の北東で地中レーダー探査をする作業員(敦賀市白木の高速増殖原型炉「もんじゅ」で)=日本原子力研究開発機構撮影
 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)で13日に始まった破砕帯(断層)の追加調査。今年度末にまとまる調査結果は、事故やトラブルで停止している試験運転の再開にとって、新たな関門となりそうだ。
 同機構は、2006年に改定された原発の耐震設計審査指針に基づき、もんじゅの耐震安全性再評価(バックチェック)を実施。原子炉施設直下にある 最長の破砕帯「a」(長さ70メートル)と、炉心の約200メートル西の放水口に近い「f」(25メートル未満)を対象に複数のボーリング調査を行った。
 その結果、もんじゅの約500メートル西にある活断層の「白木―丹生断層」(15キロ)が直近に地震を起こしたとされる約9000~7000年前に破砕帯が連動した形跡がないことを確認した。
 機構は「破砕帯は細切れで年代も古い」として、活断層の基準(12万~13万年前以降の活動歴)に該当しないと結論づけ、10年3月に国も妥当と判断した。
 その際、もんじゅの破砕帯が、地盤が相反する方向に引っ張られてできる「正断層」であることも安全性の根拠とされた。内陸部では正断層型の周期的 な地震は起きないと考えられていたが、東日本大震災を機に専門家が「正断層でも活断層ではないと断定できない」と指摘。国が追加調査を指示していた。
 試験運転中のナトリウム漏れ事故で長期停止したもんじゅは、10年5月に3段階ある試験運転の第1段階を終了した。核燃料交換用の装置が炉内で落下するトラブルからも復旧。機構は来年度後半の再開を目指すが、破砕帯問題などで先行きは不透明だ。
20121114日  読売新聞)

もんじゅ:断層調査 原子力機構が13日から /福井

毎日新聞 20121110日 地方版
 日本原子力研究開発機構は9日、敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅの断層(破砕帯)調査を13日に開始すると発表した。来年3月に調査結果を国に最終報告する。
 原子力機構によると、敷地内に9本の破砕帯があり、うち8本が原子炉建屋など原子力施設の下を通っている。調査はまず、原子炉補助建屋横と原子炉の南約200メートルの2地点で、レーダーなどを使った探査を始め、地下の地質構造を把握する予定という。
 もんじゅの破砕帯を巡っては、原子炉から約500メートル西にある活断層「白木−丹生断層」と連動して、原子炉に影響を及ぼす可能性が専門家から指摘されている。【柳楽未来】

特集社説20121110日(土)

大飯原発と活断層 疑いが拭えないのなら止めよ

 国内で唯一運転している関西電力大飯原発(福井県)の敷地内を走る断層(破砕帯)に活断層の疑いが出ている問題で、原子力規制委員会の調査団は現地調査と2度の検討会合を持ったが、活断層かどうか結論に至らなかった。
 「活断層によるものと考えても矛盾はないが、地滑りの可能性も否定できない」(規制委の島崎邦彦委員長代理)というのが理由だ。
 今後、新しく試掘溝を掘るなど大規模な追加調査をすることになり、検討には日数がかかる見込みだ。この間、規制委は関電に大飯原発の運転停止を求めないという。
 調査は大いにやるべきだ。しかし、原発を動かしながらでは、国民の生命を危険にさらすことになりかねない。
 活断層の疑いを否定できない地層のずれが、運転中の原発の重要施設直下にある事実こそ肝心なのだ。この一点で今回調査の最も大切な目的は達せられたといえる。規制委は直ちに運転を止めさせるべきだ。詳しい調査は原発を止めてからすればよい。
 活断層とは、過去に繰り返しずれ動き将来も活動する可能性のある断層だ。その上に原発があれば大事故につながる恐れがある。東日本大震災をきっ かけに原発敷地内にある断層の見直しがされ、過去の審査で活断層が見逃された可能性のある全国6原発で現地調査が決まった。大飯原発は、その最初の調査 だ。
 今回、規制委の調査団は、問題の「F―6断層」は活断層の疑いを否定できず、活断層の条件の一つとなる13万~12万年前以降にずれたとの認識で一致した。国の安全審査の手引によれば、活断層を想定すべきケースだ。
 その上には重要施設「非常用取水路」が通っている。活断層の直上に原発の重要施設を建ててはならないことになっており、まずは運転を止めなければならない。
 さらにF―6断層は、大飯原発近くにある三つの活断層に連動して地盤をずらす可能性も指摘されている。悠長に構えている間に活断層が動けば手遅れになってしまう。速やかな決断が必要だ。
 大飯に続く5原発の現地調査でも、活断層の疑いが否定できなければ、その一点をもって判断し、安全サイドに立った姿勢を貫くべきだ。それが規制委の最大の役目である、国民の生命を守るための王道だろう。
 規制委は、原発耐震指針の全面的な改定案を含む新しい安全基準案を来年3月末までにまとめる。そこには、原発周辺の活断層や敷地内断層を新しい 基準で再検証した結果に基づき、廃炉を決める厳格な手続きが欠かせない。原発50基が林立する地震列島で、危険な原発から順にたたんでいく大きな根拠であ る。

もんじゅ断層調査へ物理探査開始 原子力機構、予定前倒しも検討

20121110日午前708分)
 日本原子力研究開発機構は9日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の敷地内で9 月に始めた破砕帯(断層)調査について、道路のはぎ取り調査やボーリング調査を行うための物理探査を週明けに始めると発表した。来年1月から予定している ボーリング調査などの年内に前倒ししての開始も検討している。
 もんじゅ敷地内の破砕帯は、耐震安全性評価(バックチェック)で活動性はないとの結論が出ているが、東京電力福島第1原発の事故後、西方500メートルに位置する「白木―丹生断層」と連動する可能性が指摘され、旧原子力安全・保安院が追加調査を指示した。
 破砕帯の形状を直接確認するためのはぎ取り調査は原子炉補助建物北東側、ボーリング調査は同建物南側で行う。電気探査や地中レーダー探査を来週初めに始め、破砕帯がどの辺りに延びているかなどを確認する。
 敷地内外の山地や海岸線付近の地表踏査は9月から行っており、破砕帯調査の最終報告は3月末の予定。

破砕帯「もんじゅ」も追加調査

日本原子力研究開発機構は9日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市白木)の原子炉建物直下など敷地内を通る破砕帯(断層)の追加調査を13日に も始めると発表した。もんじゅの試験運転は技術的には来年度後半に再開できる見通しだが、破砕帯が活断層と判断されれば原子力規制委員会が再開を認めない 可能性がある。(藤戸健志)
 機構が9月に国に提出した調査計画書などによると、もんじゅの施設周辺の地下には原子炉建物直下を通る「a」(長さ70メートル)や、aから枝分かれした「b」(同25メートル未満)、原子炉の約150メートル西にある「f」(同)など9本の破砕帯がある。
 調査では、a、b、fの3本を対象に、地中を掘削するボーリングや、地表から電流を流して地中の構造を調べる「電気探査」などを実施。原発の耐震 設計審査指針(12万~13万年前以降の活動歴)で定める活断層に該当しないか、約500メートル西の海底を通る活断層「白木―丹生断層」(約15キロ) が地震を起こした場合に連動しないか確かめる。
 地震時に活断層が動けば、原子炉が地盤ごと傾く恐れがある。破砕帯は施設から離れた2地点でも地表に露出しており、同機構は念のため安全性を目視で調べるという。
 こうした調査は来年2月中旬には終わり、3月末には結果を規制委に報告する方針。規制委も現地調査を行って報告内容を検証する方針だが、その時期については同機構は「調査結果の解析がまとまる来年2月中旬以降になるのでは」と想定している。
 県内では、関西電力大飯原発(おおい町)で規制委の現地調査を経て2回目の追加調査が決まったほか、関電美浜原発(美浜町)でも9月下旬から電気探査などが始まった。一方、日本原子力発電敦賀原発(敦賀市)の追加調査が進行中で、今月末に規制委に結果が報告される。
20121110日  読売新聞)

【福井】

もんじゅ断層、12日にも物理探査

20121110

 日本原子力研究開発機構は九日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の敷地にある断層(破砕帯)の追加調査で、地中の様子をレーダーや電流で探る「物理探査」を十二日にも始めると発表した。
 機構は今年九月、旧原子力安全・保安院に追加調査計画を提出しており、探査の開始時期は計画通り。順調に進めば、敷地の舗装をはがして試料を採取する「はぎ取り調査」などの着手を、予定している年明けから十二月末に前倒しするという。
 追加調査では、原子炉補助建物の直下にある「a破砕帯」と海岸近くの「f破砕帯」の活動性や、敷地南側で断層の可能性がある地形「L-2」を調べる。結果は来年三月にまとめる。
 (梅野光春)

もんじゅ破砕帯、13日に本格調査開始

2012.11.9 20:35
高速増殖炉原型炉もんじゅ=2011年6月、福井県敦賀市
高速増殖炉原型炉もんじゅ=2011年6月、福井県敦賀市【拡大】
 日本原子力研究開発機構は9日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で破砕帯の本格的な追加調査を13日に開始 すると発表した。調査対象は破砕帯9本のうちの最長の70メートルの「a破砕帯」。原子炉建屋の真下を南西から北東へ通る。a破砕帯が活断層か、近くの活 断層と一緒に動くかを調べる。
 原子炉補助建屋の周辺でボーリング調査計4本などを実施。来年2月中旬にも調査を終了し、同3月までに原子力規制委員会に報告する予定。

大飯の活断層判断「事前説明しない」 規制委員長が明言 福井

2012.11.9 02:11
 関西電力大飯原子力発電所の敷地内を通るとされるF-6破砕帯が活断層かどうかの判断について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は7日、定例の記者会見で、「判断の途中で、地元へ事前説明する考えはない」と明言した。
  相次いでミスが発覚した放射性物質の拡散予測の決定に関して、規制委からの事前説明がなかったとして県や立地自治体から不満が出ている点について、田中委 員長は「(拡散予測では)防災計画をつくる上でのデータと思われた。説明不足があったのは確か。今後は、精緻な説明をしていきたい」とした。
 今後の決定事項については「事前説明する必要はなく、規制委の判断を説明するだけ。トップダウンで、ここ(東京)で決めたことに従ってもらう形でいいと思っている」とした。
 規制委で議論中の大飯原発の破砕帯については「活断層ならば大飯3、4号機を止める必要がある」と明言。さらに、「規制委は判断の途中で、地元の意向をくむことはなく、それが透明性を確保する3条委員会のゆえんだ」と説明した。
 最後に、「規制委は『地元』の捉え方も全く違うことを知ってもらいたい」とし、隣接府県を含む『地元』の拡大を示唆した。

大飯断層調査に不安抱える地元民 「命は大事だが生活も大事」

2012118日午前707分)
 関西電力大飯原発(福井県おおい町)敷地内の破砕帯(破砕帯)が活断層かどうかは再調 査すると決まり、地元おおい町からは「活断層でないことを祈るだけ」との声が上がった。活断層と判断されれば大飯原発が停止に追い込まれて地域経済は大き な影響を受けるだけに、地元は不安を抱えながら結論を待ち続けることになる。
 町観光協会の山本治男事務局長は「安全な暮らしが一番で、 調査に時間がかかるのは仕方ない。明確な判断をしてほしい」としながらも「もし活断層で原発が停止になれば、たちまち住民の働く場所がなくなり、町の経済 がだめになる。ただただ活断層でないことを祈るばかり」と不安をにじませた。
 大島漁協の屋敷憲治総務課長は「一つ課題をクリアすると、 また次の問題が出てくる。原発を停止するために問題が小出しにされている印象だ」と話した。「仮に停止となれば、経済損失の責任を誰が取るのか。100% の安全はなく、どこかで線引きは必要。命は大事だが生活も大事で、両者はてんびんにかける話ではない」と訴えた。
 中塚寛町会議長は「安全・安心のため、公平公正に調査を続けてもらいたい」と、今後の調査を見守る姿勢を示す一方、「大飯原発は国が安全性を確認し、重要な電源として6月に再稼働を決めた。仮に止めるということになれば整合性がとれない」と指摘した。
 時岡忍町長は「住民の安全・安心のために誰もが納得できるような評価が示されるよう、現地も含めしっかりと調査していただきたい」とあらためてコメントした。
 
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東日本大震災:福島第1原発事故 三春町のコメから放射性セシウム /福島

毎日新聞 20121115日 地方版
 県は14日、三春町北部の旧沢石村の農家1軒で生産された今年産米3袋から国の新基準値(1キロあたり 100ベクレル)を超える同340〜360ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。また、南相馬市旧石神村と郡山市旧高野村で生産された大豆3袋 から同130〜520ベクレル、南相馬市旧石神村の小豆1袋から同110ベクレルの放射性セシウムを検出。県は出荷自粛を要請した。大豆、小豆ともに震災 後、出荷自粛を要請したのは初めて。【蓬田正志】

東日本大震災:福島第1原発事故 会津美里、馬からセシウム検出 宮城で野草食べた可能性 /福島

毎日新聞 20121115日 地方版
 会津美里町の肥育農家が食肉として出荷した馬1頭から食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出され、県は14日、調査結果を発表した。宮城県で飼育された際に汚染された野草を食べた可能性もあるという。
 馬は郡山市で食肉処理され、同市が今月8日、検査したところ同115・6ベクレルを検出。県が同町の農 家を調査したが、飼料からは暫定許容値(同100ベクレル)を超えるものはなかった。馬は雌の元競走馬で、昨年12月から同町の農家が引き取る今年9月ま で、宮城県の競走馬繁殖農場で飼育されていたという。
 県は競走馬や乗用馬の飼育農家に対し、売却時に飼養履歴の情報提供を徹底するよう求める。【蓬田正志】

【出荷・完売】千葉県富津市産の放射性セシウム170ベクレル「原木シイタケ」が流通中!

 2012111511:00 


■放射能汚染のシイタケが市場流通
20121113日、千葉県は千葉県富津市産の原木シイタケから1キログラム当たり170ベクレル放射性セシウムが検出されたことが発表となった。
県産しいたけの放射性物質検査結果について(62)
セシウム


セシウム

千葉県で検査した17検体の内、富津市産の原木しいたけ(施設栽培)170ベクレルの放射性セシウムを検出。
報道によれば、1015日から1110日まで3キロを出荷して完売しているとのことである。
千葉県では回収を要請しているが間に合うかどうかは微妙なところであろう。





千葉県では基準値である1キログラム当たり100ベクレルを超えた放射性セシウムを検出した富津市のシイタケの出荷を自粛するように要請している。
ここで、千葉県で出荷されているシイタケの10月以降の放射性セシウム濃度をランキングしてみよう。



基準値以下のシイタケは特に規制対象になっていないので、流通しているのであろう。
naka773

外部リンク
しいたけ・野生きのこ等の県産特用林産物の放射性物質検査結果/千葉県
http://www.pref.chiba.lg.jp/shinrin/shinrin/rinsanbutsu/
食品中の放射性物質の検査結果について(第521報)|報道発表資料|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002olgh.html

佐世保で原潜事故想定し防災訓練 米軍、今年も不参加

(2012/11/15 11:20)

 長崎県佐世保市は15日、寄港中の米原子力潜水艦から放射性物質が漏れ出す事故が起きたとの想定で、防災訓練を実施した。今年で11回目。
 訓練には外務省や防衛省九州防衛局、長崎県警のほか、周辺住民ら約450人が参加。市が外務省を通じて参加を求めた米軍は、今年も「構造上、放射能漏れは起こり得ない」として参加を拒否した。
 訓練の冒頭、朝長則男市長は「(東京電力)福島第1原発事故の影響は今なお続いている。原潜の寄港地である佐世保でも万が一に備えなければならない」と強調した。
 訓練では、市民への情報提供や防災資材の輸送、避難などの手順を確認した。
2012-11-15 10:39:58



放射性物質測定研修会で初めての個人認証


テュフラインランドジャパン株式会社は、今年4月に開始した3機関共同事業の食品関連事業者向け放射性物質測定の実務者研修会において、10月に初めて個人認証の認定証書を発行したことを本日発表しました。

テュフラインランドジャパン株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:ミヒャエル・ユングニッチュ)は、今年4月に開始した3機関共同事業の食品 関連事業者向け放射性物質測定の実務者研修会において、10月に初めて個人認証の認定証書を発行したことを本日発表しました。合格者は、すべての講義と実 習を修了し、筆記試験および実技試験に合格された4名です。国際的な第三者機関から認証を受けることで、認証取得者の測定技術、測定値の信頼が高まりま す。テュフラインランドは海外で知名度が高く、海外の取引先に測定値を提出する際にも、この個人認証を活用できます。

この認証は、企業に対してではなく、個人に対して発行されるものです。認証書の有効期限は3年間となっています。

■3
機関共同事業の食品関連事業者向け放射性物質測定の実務者研修会
財団法人日本冷凍食品検査協会、財団法人日本分析センター、テュフラインランドジャパンの3機関が共同で行う研修です。放射性物質に対する消費者の不安解 消に貢献するため、食品事業者が個別に実施している放射性物質測定の技術向上や精度管理を講義および実習により技術的に支援します。希望者はテュフライン ランドジャパンによる個人認証を取得できます。

今回の個人認証取得者の所属企業
生活協同組合連合会コープネット事業連合
日本空調サービス株式会社
株式会社理研分析センター
認証取得者にはそれぞれ個別のID番号が発行されます。またオプションとして、テュフラインランドジャパンのウェブサイトに認証情報を公開することも出来ます。
ウェブサイト見本ページURL:http://www.tuvdotcom.com/quality_marks/0000035288?locale=ja【テュフラインランドグループについて】
テュフラインランドは、140年の歴史を持つ世界でもトップクラスの第三者検査機関です。61カ国に500の拠点があり、従業員数は16,000人、年間 売上高は14億ユーロにのぼります。第三者検査のエキスパートとして、人々の暮らしのあらゆる面で、品質、安全、環境、テクノロジーを支えています。産業 用装置や製品、サービスの検査だけではなく、プロジェクト管理や企業のプロセス構築もサポートしています。また幅広い業種、職種について、専門的なトレー ニングも実施しています。こうしたサービスは、テュフラインランドの認定ラボや試験設備、教育センターのグローバルネットワークによって支えられていま す。テュフラインランドは、2006年より国連グローバル・コンパクトのメンバーとして活動しています。http://www.tuv.com/jp

PR TIMES
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:機構に総点検要請 放射能漏れなど4件受け /茨城

毎日新聞 20121115日 地方版
 2カ月間で4件の放射性物質漏えいや火災を起こしたとして、県は14日、日本原子力研究開発機構に対して設備の総点検を実施するよう要請した。また同日、大洗町の同機構大洗研究開発センターの材料試験炉(JMTR)への立ち入り調査を実施した。
 要請は県の泉幸一・生活環境部長が同機構の林直美・安全統括部長に対して行った。要請文では「福島第1 原発事故以降、原子力に対する県民の不安が一層大きくなっており、誠に遺憾」と指摘。放射性物質を移送する全配管の総点検と、防火管理体制の総点検と電気 設備の健全性の確認を実施し、12月21日までに報告するよう求めている。
 機構では、9月に東海村の東海研究開発センター再処理施設の分析所内の配管から最大で1平方センチ当た り1300ベクレル(国の基準の325倍)の汚染を確認。10月にはJMTRの廃液移送管からトリチウム最大61ベクレルを検出した。さらに11月9日、 JMTRの配管から1立方センチ当たり0・76ベクレルのトリチウムを検出。東海村の東海研究開発センター原子力科学研究所の廃棄物安全試験施設の配電盤 内では火災が発生している。
 14日の立ち入り調査は、原子力安全協定と通報連絡協定を締結している10市町村のうち8市町村とともに実施。15日にも、9市町村とともに廃棄物安全試験施設の立ち入り調査を実施する予定。【杣谷健太】

1115日のニュース(経済)
長崎新聞
JA・佐賀、原発依存せず決議へ 玄海原発立地県11/15 11:20


九州電力玄海原発がある佐賀県の農業協同組合でつくるJAグループ佐賀は15日までに、「原発に依存しない社会を目指す」とする今後3年間の活動方針を決議することを決めた。12月4日の県大会で採択する。

 10月に開かれたJAグループの全国大会は「将来的な脱原発を目指す」とする活動方針を決議。一方、全国最多の14基の原発を抱える福井県のJAが脱原発方針を盛り込まないなど、対応が分かれていた。

 佐賀は方針案に「再生可能エネルギーの活用や燃料・電気などの節減に取り組む」と記載した。

「脱・原発依存」の選び方(上)

20121115
柏崎刈羽原発の奥に柏崎市の街並みが広がる。左は刈羽村=本社ヘリから、山本裕之撮影
「当面は共存。将来は脱・原発依存」。18日投開票の柏崎市長選で、現職の候補者も新顔の候補者も、これから柏崎刈羽原発とどうつきあっていくか、について、同じような主張をしている。原発城下町の有権者は、どんな物差しをあてて選択をするのだろう。
     ◇
 柏崎刈羽原発のポンプや建物のメンテナンスをする山田工業(柏崎市)の徳間昭則社長(56)は、柏崎刈羽原発の全基停止が長引いているこ とを苦々しく思っている。まだ自社の売り上げは落ちていない。でも、撤退する企業の姿をみて「『明日は我が身だ』と感じるときがある」と言う。
 市長選で候補者が「脱・原発依存」を掲げても、「推進、反対、どちらかに偏れば、その票しかもらえないのだから、選挙戦向けのポーズに過ぎない」とみている。「結局、地元経済を活性化するには原発を動かすしかない。市長はそれを早く、表明してほしい」
     ◇
 7月に柏崎商工会議所が会員企業にアンケートをすると、原発関連の取引がある企業306社のうち200社が昨夏より売り上げが落ちたと回 答した。商議所の西川(さいかわ)正男会頭は先月18日に上京して各府省庁をまわり、中小企業への資金繰り対策や市の雇用対策への財政支援を求めた。
 「会社がいつまで持つかわからない」。同原発でバルブの保守点検をする会社の男性社長(62)は、そう漏らした。ほとんどが原発頼みだった売り上げは、定期点検の仕事がなくなって、10%以上減った。いまは火力発電所などの工事を請け負い、何とか仕事をつないでいる。
 2002年に次々と発覚した東電のトラブル隠し。07年の中越沖地震。昨年の福島第一原発事故。柏崎刈羽原発はこれまでに3度、全7基が停止し、そのたびに地元企業は振り回された。それをいつまで続けるのか、と感じる。
 「推進でも、反対でもどちらでもいい。大事なのは、市が原発とどう付き合うかの方針をはっきり決めることだ」。廃炉に向かうのならそれを 支える仕事にシフトするし、稼働させ続けるならそれに合わせる。選べない現状が、一番つらい。「廃炉か、稼働か、はっきり示せる市長を選びたいけれ ど……」
     ◇
 柏崎市に住む東京電力の若手社員は《原発を将来も動かしていいのか》《いや、動かさねばならない》という相反する思いの間で揺れる。
 福島第一原発事故から1年8カ月。いまも約6万人の福島県民が福島に帰れずにいる。政府は30年代の「原発稼働ゼロ」を打ち出し、原発再 稼働の是非を問う県民投票をしようという動きもある。一方、全基停止後の約8カ月で、原発内で働く下請け企業の社員は約1200人減った。「動かしても、 やめても迷惑をかけてしまう」
 2候補の陣営に原発推進、容認、反対と様々な立場の人がいるのは知っているが、支持勢力の色合いで選ぶつもりはない。
 自分たちにできることは、しっかり安全対策をすることだけ。別の角度からみれば不十分な点があるかもしれない。市長には「住民の声を聞いて判断し、安全対策の不備をしっかり指摘してくれる人」がなってほしい、と願っている。(富田洸平)
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東日本大震災:福島第1原発事故 飯舘で調査中の研究者ら、18日に福島でシンポ /福島

毎日新聞 20121115日 地方版
 福島第1原発事故の影響などについて、飯舘村で調査をしている研究者らで作る「飯舘村放射能エコロジー研究会」のシンポジウムが18日午後2時から、福島市黒岩の県青少年会館で開かれる。村民への長期的支援や調査を基にした復興のあり方などを考える。
 研究会は、福島第1原発事故直後、研究者を集めて村の放射線量調査に来た京都大原子炉実験所の今中哲二 助教や、約20年前から同村でむらづくりを支援してきた日本大生物資源科学部の糸長浩司教授らが世話人となり、今年8月に結成。村民を交えて、支援を続け るため、研究者の情報交換などが目的。目に見える活動は初めてになる。
 シンポの第1部では、糸長教授が実施した帰還困難区域の長泥地区への独自アンケート結果や、「除染して 帰村する」だけではない多様な選択肢を求める住民の支援のあり方について講演がある。第2部は、今中助教による村の汚染調査の内容や、将来にわたる空間や 土壌の汚染状況の予測などが報告される。
 定員180人。入場無料。問い合わせは研究会事務局(電話090・6601・6786)。【深津誠】

東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設、再考を求める 環境省説明に大熊町 /福島

毎日新聞 20121115日 地方版
 環境省は14日、原発事故による汚染土壌の中間貯蔵施設について、調査候補地のある大熊町に2度目の説 明をした。1時間半にわたり候補地の選定理由や調査項目などの説明を受けた渡辺利綱町長は「少し前に進んだ」としながらも、12カ所の候補地のうち9カ所 が同町に集中していることについては「環境省と食い違いがある」と再考を求めた。
 同省は選定理由について自然条件や地形などを挙げたが、渡辺町長は「町の将来構想への支障や町民感情も考慮し改めてほしい」と不満を示した。【乾達】

東日本大震災:福島第1原発事故 東電に10億円賠償請求 田村市が初、放射能被害対策など /福島

毎日新聞 20121115日 地方版
 田村市は14日、原発事故による放射能被害対策などで総額10億397万6500円の損害が生じたとして、東京電力に対して初の賠償請求を行った。請求対象期間は今年3月までの2年度(13カ月)分で、今年度分は来秋の決算終了後に改めて請求する方針。
 請求したのは、上下水道や病院など公営企業会計を除く損害。内訳は、公立小中・幼稚園・保育所での除染費用▽復興支援事業▽あぶくま洞閉鎖による施設使用料の減収分▽地方税減収分−−など。
 市は義援金として市民1人当たり2万円、原発から30キロ圏内は同21万円の計約15億円を支出しており、国・県から市への義援金分を差し引いた市負担分約2億75000万円も請求対象にした。【栗田慎一】

東日本大震災:福島第1原発事故 静岡の告訴人は921人 きょう告訴状 /静岡

毎日新聞 20121115日 地方版
 東京電力福島第1原発事故に絡み東電旧経営陣らの刑事責任追及を目指す「福島原発告訴団」の静岡支部は14日、告訴人が921人集まったと発表した。全国で集まった告訴人などの合計は1万3262人だといい、告訴団は15日、福島地検に告訴状を提出する。
 静岡支部で目標の1000人近い告訴人が集まったことについて、長谷川克己代表(45)は、「多くの人 が原発事故、日本の未来に思いを寄せていたとわかった。日本全国の思いを捜査機関も感じてほしい」と話した。長谷川代表も15日に福島市に行き、告訴状を 出す弁護士らに委任状を渡すという。
 告訴団は3月に福島県で結成され、6月に被災者ら計1324人が告訴人となり、業務上過失傷害容疑などで東電旧経営陣や原子力安全・保安院ら33人に対する告訴状を福島地検に提出した。その後2回目の告訴を目指し全国で新たな告訴人を募集していた。【平塚雄太】

浜岡原発:中電、住民見学会を初公開 津波対策壁など確認 /静岡

毎日新聞 20121115日 地方版
 中部電力は14日、浜岡原発(御前崎市)で建設中の防波壁(海抜高18メートル、延長1・6キロ)の工事現場で、地元住民を対象に8月から実施している見学会の様子を初めて報道陣に公開した。応募した21人が参加した。
 一行は同原発構内の浜岡原子力館で実物大の壁模型を見た後、バスで工事現場近くの高台に設置された仮設の展望室に移動。防波壁の大きさなどをガラス窓越しに確認した。
 参加者は説明役の中電職員に「壁の耐用年数はどれくらいか」「材質は何か」「(政府発表の)巨大津波の予想高が19メートルだが、かさ上げ計画はあるか」などと質問をぶつけた。
 掛川市水垂の会社役員、溝口博之さん(72)は「万里の長城みたいにすごい工事だが、これで安心とは思 えない。再稼働は東京電力福島第1原発事故の原因究明などが済んでからにしてほしい」。菊川市下平川、団体役員、二俣七七男(ななお)さん(72)は「地 球温暖化などが心配。浜岡原発はどこかで折り合いをつけて再稼働した方がいい」と、見学会後に語った。
 同見学会は地元4市(御前崎、掛川、菊川、牧之原)の住民が対象。これまでに約550人が参加した。【舟津進】

政府のエネルギー戦略を聴取

公明新聞:20121115日付
内閣官房と経済産業省からヒアリングを行う党総合エネルギー政策委員会=14日 参院議員会館内閣官房と経済産業省からヒアリングを行う党総合エネルギー政策委員会=14日 参院議員会館
党総合エネルギー政策委員会

20121115()

敦賀を来月断層調査


敷地内の破砕帯を評価へ


原子力規制委




 原子力規制委員会は14日、定例会合を開き日本原子力発電の敦賀原発(福井県敦賀市)の敷地内の破砕帯と呼ばれる断層の評価をおこなうメンバーを 選定し、現地調査は、来月1、2の両日に実施することを決めました。東北電力東通原発(青森県東通村)も日程調整が付き次第、年内に現地調査する方針で す。
 規制委による原発敷地内の破砕帯現地調査は、2日の関西電力大飯原発(福井県おおい町)に次いで2例目。
 現地調査する有識者会合のメンバーは、島崎邦彦委員長代理と、鈴木康弘名古屋大学教授、堤浩之京都大学大学院准教授、藤本光一郎東京学芸大学准教授、宮内崇裕千葉大学大学院教授です。
 敦賀原発の敷地内では100本以上の破砕帯が確認されており、一部は1、2号機原子炉建屋直下にあります。昨年11月に当時の経済産業省原子力安 全・保安院が、日本原電に対して破砕帯の評価を行うよう指示。今年4月、保安院が実施した現地調査では、参加した意見聴取会の委員から、これらの破砕帯が 敷地内を横切る活断層「浦底断層」と連動する可能性が指摘されました。
 規制委は、ほかに関西電力美浜原発、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」、中部電力志賀原発でも現地調査を行う予定です。
 さらにこの日の会合では、決定した原子力災害対策指針で、検討課題とされていた、住民の避難基準などを検討する外部有識者検討チームを決定しました。
20121115()

民間規格で原発審査指針


業界出身者や学者だけで作成

規制委の島崎氏が批判




 原子力規制委員会(田中俊一委員長)が14日開いた定例委員会で、国が原発の指針類を作るに当たって、日本電気協会や日本原子力学会などで定めた 民間規格を取り入れている問題が議論になりました。委員の1人から、民間規格が原発に深く関わる業界出身者や学者だけで作られている実態が示され、「身内 で身内のことを決めていると、とられかねない状況」と批判する声が上がりました。

(写真)原子力規制委員会が入るビル=東京都港区
審査に使われている指針類が、業界作成の指針にもとづいている問題は、住民運動団体が「中立性、公平性、公開性が担保されていない」と、繰り返し指摘してきたものです。  会合では、今後も従来通り、これらの規格を活用するかどうかが議題となりました。事務局の原子力規制庁が、国の原発耐震指針類に、日本原子力学 会、日本機械学会、日本電気協会が定めた民間規格を取り入れていた経過を報告。旧経済産業省原子力安全・保安院の職員が、民間規格の策定過程に参加し、投 票などの意思決定に関わってきたことなどを説明しました。
 方針案では、今後も民間規格を取り入れることを続け、規制委が民間規格策定過程に参加するものの、投票などの意思決定に関わらないとしました。
 これに対し、島崎邦彦委員長代理が、「三菱重工業、富士電機、日立GEニュークリア・エナジー、東芝…。大林組原子力本部、竹中工務店原子力火力 本部、鹿島建設原子力部…」と、日本電気協会が策定した民間規格の一つ、原発耐震設計技術指針を決めた構成メンバーの出身企業を読み上げました。構成メン バーには、ほかに東京電力など電力会社11社も含まれています。
 島崎氏は、構成メンバーの学識経験者も含め「第三者的な人は少なく、非常に一方的」と指摘。国会の事故調査委員会が東京電力福島第1原発事故の教 訓として、規制機関が事業者の「とりこ」となっていたと批判していた点にも触れて、「また同じことになると心配している」と述べました。
 また、島崎氏は、民間規格を取り入れるやり方がアメリカの仕組みを参考にしていると説明された点についても「アメリカと日本の安全文化は大違い。 同じやり方を持ってきても通用しがたい」と批判。民間規格の策定に参加した経験がある更田(ふけた)豊志委員も、「速記録がない。議事録が公開されている といっても、策定のプロセスを追跡できるかどうか。速記録を残せるように検討してはどうか」と、現状の民間規格の透明性には問題があるとしました。
 こうした議論を受けて、方針の決定は次回以降に見送られました。

規制のあり方根本的変換を

伊東達也・原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員の話 東京電力福島第1原発事故の後、東電が地震や津波、過酷事故に対す る備えを怠っていたことが次々明らかになりました。その背景に、国が原発の安全基準づくりを、原発推進側の企業の代表や学者らが占める民間機関にまかせて きたことがあります。私たちは、推進側のとりこにされた原子力規制のあり方を改めるよう繰り返し要求してきましたが、国は一顧だにしませんでした。規制委 員の中から、それについて意見が出されたことは歓迎すべきことだと思いますが、問題は規制のあり方を根本的に変えることであり、そのために私たちもさらに がんばります。

東電に10億397万円賠償請求 田村市が観光減収分など

田村市は14日、東京電力福島第一原発事故に伴う損害賠償として、あぶくま洞(同市滝根町)をはじめとする観光施設の減収分5億100万円など計10億397万円を東電に請求した。
  請求対象期間は事故発生から今年3月末まで。観光関係の請求の内訳は、あぶくま洞の入洞料やレストハウス利用料の減収分4億5564万円をはじめ、星の村 ふれあい館の利用料減(1734万円)、「あぶくまの天然水」など農産物処理加工場の売り上げ減(1542万円)など。
 また、昨年8月に国や県からの義援金配分額に一般財源を上乗せし、全市民に支給した義援金2億7411万円も請求した。
 冨塚宥●市長が市役所で東電の新妻常正常務執行役に請求書を手渡し「事故に伴う損害や減収は原因者が当然負担すべき。早期に支払うよう強く求める」と述べた。市は都路診療所の避難に伴う損害などを既に請求しているが、事故に伴う損害の本格的な請求は今回が初めて。
 あぶくま洞の入洞者は21年度に31万7000人だったが、年度末に原発事故が起きた22年度は30万6000人、23年度は5万3000人に激減した。

※●
は日ヘンに景
( カテゴリー:主要
新妻氏に請求書を手渡す冨塚市長(左)

県内避難者41人が集団提訴へ

東京電力福島第一原発事故をめぐり、同原発の半径30キロ圏内から避難した住民らでつくる「福島原発避難者訴訟原告団」は12月3日、東電に計約 10億7500万円の損害賠償を求め、地裁いわき支部に提訴する。14日にいわき市文化センターで開かれた原告団の結成集会で決めた。
 原告団 を支援する福島原発被害弁護団(共同代表広田次男弁護士ら)によると、提訴するのは南相馬、双葉、楢葉、広野の1市3町から避難している20世帯の計41 人。内訳は、避難生活に伴う精神的苦痛などに対する慰謝料として一人月50万円、古里を失った慰謝料として一人2000万円を賠償するよう求める。さら に、居住用不動産の再取得費用や休業による損害分の支払いも含めた。今後、第2次、第3次の原告団も提訴する予定。
 同センターで記者会見した原告団の早川篤雄団長(73)は「原発事故後の語り尽くせない苦しみを、東電は分かっていない。何としても無念な思いを晴らしたい」と話した。

規制委が地震想定し初動訓練 9月の発足後初   2012/11/15 10:37
 原子力規制委員会は15日、早朝に新潟県で大地震が発生したとの想定で、田中俊一委員長や委員4人らが東京都内の対策拠点に駆けつける初動対応の訓練を実施した。地震の訓練は、9月の規制委の発足後初めて。
 訓練は、午前6時に新潟県中越地方で震度6の地震が発生したと想定。連絡を受けた委員と原子力規制庁の幹部ら計約60人が、自宅や待機宿舎から霞が関の規制庁緊急時対応センター(ERC)に集合した。
 目標としていた午前6時半ごろには、ERCが機能するために必要なメンバーが集まり、訓練は順調に終わった。
'12/11/15
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地下核施設への設置完了か イラン、遠心分離機増設

【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)に近い外交筋は14日、イランが中部フォルドゥの地下核施設に設置したウラン製造用の遠心分離機につ いて、8月時点の2140基から約2800基に増えた可能性があると述べた。施設は2009年に存在が判明。イランは当初から約3千基にするとしており、 事実とすれば設置をほぼ完了したことになる。
 イランはフォルドゥの施設で、核兵器開発につながる恐れのある濃縮度約20%のウランを製造。厳しい経済制裁が続く中でも核開発継続の立場を崩し ておらず、欧米はさらなる対策を迫られることになる。施設の現状は、IAEAが16日にもまとめる報告書に盛り込まれる見通し。
 一方、同筋は同施設で実際に稼働する遠心分離機について約700基とみられるとしており、稼働基数はことし2月時点から変わらないことになる。

「拡散予測能力規制委にない」 丸投げ問題で委員長

20121115日 朝刊

 原子力規制委員会が公表した原発事故時の放射性物質の拡散予測を、孫請けのコンサルタント会社に丸投げしていた問題で、規制委の田中俊一委員長は十四日、「(規制委が独自に予測を行う能力は)正直言って、ない」と述べた。
 予測作業は、規制委の前身である経済産業省原子力安全・保安院が、独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)に丸投げ。さらにJNESはコンサルタント会社「シー・エス・エー・ジャパン」(東京都港区)に、ほぼ丸投げしていた。
 田中氏は、予測図で相次いでミスが見つかった問題と、丸投げの関係は調査中とした上で、「これから安全規制に必要な知識や人材はかなり高レベルのものが必要だが、残念ながら今(規制委には)それはない。だからこれまでのやり方を点検しながらやっていく」と述べた。
 シー社は日本原子力研究開発機構の出身者が設立し、売上高の半分をJNESからの受注に依存する。田中氏は契約の透明性を高める考えも示した。

電力各社の発電所員、原子力災害ロボの操作訓練 

2012/11/15

階段を昇降するロボット(14日、福井県敦賀市)
原子力災害時にプラント内を行き来し、状態把握などを行う災害対応ロボット操作訓練の様子が14日、福井県敦賀市の日本原子力 発電敦賀総合研修センターで報道陣に公開された。電力9社と原電、日本原燃関係者ら約100人が年末までに操作訓練を受ける。この日の訓練では関西電力美 浜発電所の所員が手元のリモコンでロボットを遠隔操作し、障害物の乗り越え走行や制御盤圧力計の表示確認、階段の昇降をコントロールしていた。
訓練に使用したのは、4つのカメラとマニピュレーター、約14キログラムまでの軽量物をつかみ取ることができるグリッパーを装備した米国社製の偵察ロボット「Packbot」2台。東京電力福島第一原子力発電所でもプラント内部の状態把握などに使用されている。
原電は電事連から委託を受けてロボット操作訓練の実施主体となっている。訓練は6日から開始しており、年末までに電力9社、原電、原燃の発電所員ら延べ100人が受講する予定。 (本紙1面より抜粋)

福井企業が自社技術売込み 原子力産業へ参入促進 

2012/11/15

地元企業の提案を真剣な表情で検討する三菱電機グループ関係者(奥)
若狭湾エネルギー研究センター(福井県敦賀市)はこのほど、地元企業が大手電機メーカーに自社技術を提案する情報交換会を開催 した。福井県の「エネルギー研究開発拠点化計画」に基づく「ふくい未来技術創造ネットワーク推進事業」の一環で、県内企業による原子力産業への参入を促す のが狙い。地元企業16社が参加し、メーカー側に自前技術をセールス。販路拡大につなげようとしていた。
関西電力や日本原子力発電にタービン発電機などを納入する三菱電機グループと、地元企業16社が情報交換した。地元企業側が会 社概要や納入・施工実績、最新の技術開発事例などを説明。応対した三菱電機グループ側は、提案があった技術について、どの分野に応用可能かなどを質問して いた。 (本紙9面より抜粋)

福島第一原子力発電所の状況(1114日現在)

20121115() 0615


 東京電力が1114日午後3時現在として発表した福島第一原子力発電所の状況は以下の通り。

※11
13日午後4時22分、13号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、以下の通り注水量の調整を実施。

●1
号機:給水系からの注水量を約2.7立方メートル/hから約3.0立方メートル/hに調整。炉心スプレイ系からの注水量は約2.0立方メートル/hで継続。
●2
号機:給水系からの注水量は約2.0立方メートル/hで継続。炉心スプレイ系からの注水量を約4.2立方メートル/hから約4.5立方メートル/hに調整。
●3
号機:給水系からの注水量を約1.9立方メートル/hから約2.0立方メートル/h、炉心スプレイ系からの注水量を約4.2立方メートル/hから約4.5立方メートル/hに調整。

※1
3号機の原子炉注水に使用している常用高台炉注水ポンプについては、1127日~28日の電源工事に伴い停止する予定であり、その間は、タービン 建屋内炉注水ポンプに切り替え、注水を行う予定。現状、タービン建屋内炉注水ポンプから炉心スプレイ系側への注水配管が設置されていないことから、注水配 管の設置作業を実施することとしている。
 1114日午前1020分、同配管の接続作業に伴い、1号機原子炉への注水について、給水系からの注水量を約3.0立方メートル/hから約5.0立方メートル/h、炉心スプレイ系からの注水量を約2.0立方メートル/hから0立方メートル/hに変更。
 同日午後02分、同作業が終了したため、1号機原子炉への注水について、給水系からの注水量を約5.0立方メートル/hから約3.0立方メートル/h、炉心スプレイ系からの注水量を0立方メートル/hから約2.0立方メートル/hに変更。
 なお、配管設置作業に伴い、一時的に原子炉への全注水が給水系からとなったものの、原子炉への注水量は総量(約5.0立方メートル/h)を維持して継続。


長崎県佐世保市は15日、寄港中の米原子力潜水艦から放射性物質が漏れ出す事故が起きたとの想定で、防災訓練を実施した。今年で11回目。
 訓練には外務省や防衛省九州防衛局、長崎県警のほか、周辺住民ら約450人が参加。市が外務省を通じて参加を求めた米軍は、今年も「構造上、放射能漏れは起こり得ない」として参加を拒否した。
 訓練の冒頭、朝長則男市長は「(東京電力)福島第1原発事故の影響は今なお続いている。原潜の寄港地である佐世保でも万が一に備えなければならない」と強調した。
 訓練では、市民への情報提供や防災資材の輸送、避難などの手順を確認した。

佐世保で原潜事故想定し防災訓練 米軍、今年も不参加

11/15 11:27
 長崎県佐世保市は15日、寄港中の米原子力潜水艦から放射性物質が漏れ出す事故が起きたとの想定で、防災訓練を実施した。今年で11回目。
 訓練には外務省や防衛省九州防衛局、長崎県警のほか、周辺住民ら約450人が参加。市が外務省を通じて参加を求めた米軍は、今年も「構造上、放射能漏れは起こり得ない」として参加を拒否した。
 訓練の冒頭、朝長則男市長は「(東京電力)福島第1原発事故の影響は今なお続いている。原潜の寄港地である佐世保でも万が一に備えなければならない」と強調した。
 訓練では、市民への情報提供や防災資材の輸送、避難などの手順を確認した。

九州電力玄海原発がある佐賀県の農業協同組合でつくるJAグループ佐賀は15日までに、「原発に依存しない社会を目指す」とする今後3年間の活動方針を決議することを決めた。12月4日の県大会で採択する。
 10月に開かれたJAグループの全国大会は「将来的な脱原発を目指す」とする活動方針を決議。一方、全国最多の14基の原発を抱える福井県のJAが脱原発方針を盛り込まないなど、対応が分かれていた。
 佐賀は方針案に「再生可能エネルギーの活用や燃料・電気などの節減に取り組む」と記載した。

JA・佐賀、原発依存せず決議へ 玄海原発立地県

 九州電力玄海原発がある佐賀県の農業協同組合でつくるJAグループ佐賀は15日までに、「原発に依存しない社会を目指す」とする今後3年間の活動方針を決議することを決めた。12月4日の県大会で採択する。
 10月に開かれたJAグループの全国大会は「将来的な脱原発を目指す」とする活動方針を決議。一方、全国最多の14基の原発を抱える福井県のJAが脱原発方針を盛り込まないなど、対応が分かれていた。
 佐賀は方針案に「再生可能エネルギーの活用や燃料・電気などの節減に取り組む」と記載した。

2012/11/15 11:20   【共同通信

JA・佐賀、原発依存せず決議へ/玄海原発立地県

2012/11/15 11:20 

  九州電力玄海原発がある佐賀県の農業協同組合でつくるJAグループ佐賀は15日までに、「原発に依存しない社会を目指す」とする今後3年間の活動方針を決議することを決めた。12月4日の県大会で採択する。

 10月に開かれたJAグループの全国大会は「将来的な脱原発を目指す」とする活動方針を決議。一方、全国最多の14基の原発を抱える福井県のJAが脱原発方針を盛り込まないなど、対応が分かれていた。

 佐賀は方針案に「再生可能エネルギーの活用や燃料・電気などの節減に取り組む」と記載した。
 
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除染作業に活用:鎧をまとうようにして放射線を遮蔽するシート、被ばく量を半減

三菱重工業と大林組は、建設機械や重機などの産業用車両を放射線環境下で活動させる際に、操縦者の被ばく量を半減できる「放射線シールドシート」を共同開発した。福島第一原子力発電所の構内作業や周辺の高線量地域における除染作業で活用する計画である。


[朴尚洙,MONOist]

共同会見:原発を含むエネルギー「ベストミックスを」 JA県5連と県経団連が声明 /福井

毎日新聞 20121115日 地方版
 JA県5連の山田俊臣会長と県経団連の川田達男会長が14日、福井市内で記者会見し、原発を含むエネル ギーのベストミックスと、北陸新幹線金沢−敦賀間の早期開業を訴える声明を発表した。JA県5連と県経団連の共同会見は異例。両団体は今後も共同歩調をと り、場合によっては次期衆院選の候補予定者から、意見を聞く場を設ける考えも示した。
 今年9月に両氏が懇談し、原発、新幹線問題で認識が一致した。声明文は「原子力の選択肢を失うことは、 電気料金の高騰、産業の空洞化を招き、産業、雇用にも大きな打撃となる」と指摘。「場当たり的なエネルギー戦略は、日本の活力を失う」とし、政府の 2030年代の原発ゼロ方針を批判した。
 25年度末ごろの開通を目指す北陸新幹線金沢−敦賀間については「力強い未来を描くため、工事期間の思い切った短縮が不可欠」と提言した。【佐藤慶】

うちわ話:日々ニュースに接していて「オスプレイ」「原発ゼロ」「維新八策」などはよく聞いたけど… /香川

毎日新聞 20121115日 地方版
 日々ニュースに接していて「オスプレイ」「原発ゼロ」「維新八策」などはよく聞いたけど、もう一つパン チに欠ける気も。さりとて……。今年の世相を反映する「新語・流行語大賞」の候補語50が発表された▼「ジュリー」が候補に入り、「えっ? 何で沢田研二 が」と、驚いたのは私だけではないはず。「うどん県」のノミネートは県民の一人として喜ばしいものの、全国的な知名度はどうなんだろう▼「ステマ」「この 人を見よ」「キラキラネーム」など、初めて目にする言葉も少なくないが、12月3日にこの中から大賞やトップ10が選ばれるという。個人的には「近いうち に解散」か「iPS細胞」が大賞なら、「オッケ〜」かな。【松田学】

精度が低い原発事故直後の小児甲状腺サーベイ(おしどりマコ)

20121115おしどり マコ
2012年8月21日、福島県保険医協会の学術講演会が福島市ビューホテルで行われた。
「福島原発事故と甲状腺検診の現況」がタイトルで、講師は福島県立医科大の鈴木眞一教授。
筆者は、福島県県民健康管理調査の傍聴と取材に昨年からたびたび行っており、
会見で甲状腺エコー検査について質問をすると、回答をされるのは必ず、鈴木眞一氏である。
東京や北海道など、各地でも原発事故後の甲状腺検診の講演を活発に行っているのは鈴木眞一氏で、
各地の医師から、その資料、音源を預かっている。

鈴木氏の講演は
「福島原発事故で放出された放射性物質は、チェルノブイリの7分の1。モノによっては10分の1」
「20歳以上はヨウ素被曝をしても甲状腺がんのリスクは無い」
など、疑問が残る部分も多かった。
しかし、決定的に認識を間違えている部分があったので指摘する。
それはヨウ素の内部被曝による健康被害が無い根拠として、鈴木氏があげていた、
原発事故直後の小児甲状腺サーベイの結果についてだ。
「原子力安全委員会で去年発表した、簡易の検査です。
えーとSPEEDIの試算で先ほど言ったように100mSVを超える等価線量の所は、
一応注意した方がいいという事でありますので、
1歳児の等価線量、1歳児が1日あたり24時間屋外いた時、
厳しい条件下でやったデータですけど、
それで可能性は最大可能性のある所、という人たちを1080人抽出してやった検査ですけれど、
このスクリーニングレベル0.2μSV/hを超える人というのは、
半分の50SVぐらいの人が1人、他の人は0.04μSV/h以下、
極めて少ないのであります。まあ、そういう事で問題ないのです
2011年3月26日から30日で、いわき市、川俣町、飯舘村で行われた小児甲状腺サーベイを根拠に、
鈴木氏は
「事故直後のヨウ素による内部被曝は問題無い。
よって、甲状腺がんも事故由来のものは発生しない」
と言うのだ。
「ではなぜ検診をするか、というと、心の問題。心配をとりのぞくため」
「長期にわたる福島県民の甲状腺がん増加がないことを確認していく」

本当にそうなればいいのだが、少なくとも、鈴木氏が根拠とする、
事故直後の小児甲状腺サーベイの結果は
バックグラウンドの線量が高すぎて、測定値として精度が低い
として関係各機関がすでに文書を何度も出している。
(バックグラウンドの線量が高いというのは、測定をしたときの空間線量が高いという意味である。
このときの測定の考え方は
実測値-バックグラウンドの線量=甲状腺の等価線量
という考え方をしていた。なので、もともとのバックグラウンドの線量が高すぎて、
詳細な人体の数値を計測できていない、ということである。
去年の取材当時、
「セミがわんわん鳴いている中で、微かな小鳥のさえずりを聞き分けるような測定」
と表現している方もいた。)
それを鈴木氏がご存じないとしたら、県民健康管理調査検討委員会の甲状腺検診の責任者として、
情報不足であるし、もし、ご存知であって、確信犯の講演だとしたら罪深い。
********
去年8月での住民説明会でも「バックグラウンドの線量が高く測定値は絶対値ではないと説明」
すでに、2011年8月に行われた、小児甲状腺サーベイの結果の住民説明会でも、その説明はあった。
「バックグラウンドが高かったので、目安としての測定であり、絶対値としては使えない」
という説明であった。
(筆者がこの説明会に取材に行ったときの模様はWEBマガジン、マガジン9に書いてある。
第19回「脱ってみる?」
http://www.magazine9.jp/oshidori/110831/index3.php
そして、2011年9月9日に原子力安全員会は
「小児甲状腺被ばく調査結果に対する評価について」という文書を出しており、
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/ad/pdf/hyouka.pdf

「今回の調査は、スクリーニングレベルを超えるものがいるかどうか
を調べることが目的で実施された簡易モニタリングであり、
測定値から被ばく線量に換算したり、
健康影響やリスク等を評価したりすることは適切でないと考える」
と安全委員会の所見として掲載されている。
********
ヨウ素などの短半減期核種の内部被ばくは測定されていないため、現在再構築中
2012年7月10,11日に
「福島第一原発事故後の短半減期核種の内部被ばくの評価を再構築に関する国際シンポジウム」
が放医研で行われた。
http://www.nirs.go.jp/information/event/report/2012/0710.shtml

(ヨウ素など短い半減期の放射性物質は、数か月後のホールボディカウンタで測定できない。
どれだけ被ばくしても、何度も半減期をすぎてしまうと、全く測定できなくなる。
ちなみにヨウ素の半減期は8日なので、80日、
つまり半減期を10回すぎると、2の10乗、1024分の1になるのである。
 なので、事故の数か月後に行った住民のホールボディカウンタでは、
ヨウ素を含む短半減期核種の測定はできず、現在では切り捨てられている。
やはりそれは問題なので、データを集めて再構築を、
というプロジェクトが資源エネルギー庁で告示され、
放医研が事業者となり、進められているのである。)
10日のシンポジウムに筆者は出席したがそこでも
バックグラウンドの線量が高く、精度の低い測定だった。線量値を出すのではなく、
安定ヨウ素剤を飲むレベル以上に被ばくした子供がいるかどうか調べる
スクリーニング(ふるいわけ)が目的だった」
と発表されていた。
ちなみにこの発表は朝日新聞が一面に記事を書いていたが、
鈴木氏はご覧にならなかったのだろうか。
********
3月末の小児甲状腺サーベイだけではなく詳細な追加調査をすべき
もう一つ、興味深い文書がある。
2012年2月21日に、原子力安全委員会が
「4月3日付け被災者支援チーム医療班からの原子力安全委員会への紹介に対する回答」
という文書を出している。
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/info/20120221.pdf

これは、事故直後の3月末の小児甲状腺サーベイについて、
「安全委員会としてはこの検査で満足せず、詳細な追加検査をするべき」と助言しているのだが、
対策本部に以下の3つの理由で却下されるのだ。
甲状腺モニターは相当の重量物(230kgから後に1tに訂正される※)であり、
その移動が困難であること。
甲状腺モニターを移動できるとしても、それによる精度の高い測定を行う適地
(放射線のバックグラウンドが低い)を現地において見つけることが難しく、
当該児童に遠距離の移動を強いることとなる可能性が高いこと。
このような追跡調査を行うことが、
本人家族および地域社会に多大な不安を与える恐れがあること。
※2011年4月1日3時40分の官房長官レク資料では
甲状腺モニターの重量は230kgとなっているのだが、
2011年4月1日9時6分の官房長官レク資料では、
手書きで1tと修正されている。

この件について、毎日新聞の記事に関係機関のコメントがのっている。
対策本部被災者生活支援チーム医療班長
「当時の詳しいやりとりは分からないが、最終的に関係者の合意でやらないことになった。
今から考えればやったほうがよかった」
原子力安全委員会
「対策本部の対応には納得いかなかったが、領分を侵すと思い、これ以上主張しなかった」
この記事も鈴木氏はご覧にならなかったのだろうか。
********
このように、福島第一原発事故直後の3月末におこなわれた、小児甲状腺サーベイは、
放医研、安全委員会、被災者生活支援チームの関係各所の認識として
「バックグラウンドの線量が高く、精度の低い測定。
この結果をもって、健康への影響の評価はできない。」
というものである。
にも関わらず、
福島県の県民健康管理調査検討委員会の小児甲状腺エコー検診の責任者として、
この3月末の測定の結果をもって
「極めて低い数値なので健康影響は出ない」
という内容を各地の医師に向けて講演するのはいかがなものであろうか。
低いのは数値ではなく、精度である。
この3月末の小児甲状腺サーベイについて、筆者は特に取材したので、次回にそれをまとめたい。


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福島の被災病院、人材不足解消の糸口見えず- 診療所に移行決める病院も

 東京電力の福島第1原子力発電所事故による被害を受けた県沿岸部の病院では、人材不足解消の糸口を、依然として見いだせずにいる。東電原発事故被災病院 協議会が13日、福島市内で開いた会合では、いわき市内の病院関係者らから、医師や看護師などの不足を訴える声が相次いだ。募集を掛けても最近では問い合 わせすらないといい、診療所への移行に踏み切るケースも出始めた。「5年後に医療提供体制を維持できるのか」と危惧する関係者もいた。

写真ニュース
東電原発事故被災病院協議会(13日、福島市内)
同日の会合には、南相馬市やいわき市など、福島第1原発の周辺にある16病院と1団体が参加した。
 いわき市内のある病院では、昨年3 月の原発事故後の一時期、医師や看護師の4分の3が避難した。この病院の担当者は「現在では12割が戻ったが、病院としての機能を維持できない」と述 べ、診療所への移行を決断したことを明らかにした。「院長は当初、廃院もやむなしと考えていたが、地域からの要望もあって、小さいながらもやっていこうと 決めた」と担当者は訴えた。
 市内の別の医療関係者は「いわき市全体として、ほかの地域から医師が全く来ない。看護師や介護職員も然り。 病院では外来がにぎわっているが、入院を稼働できない。採算割れの介護施設も増えている。何とか頑張っているが、この状態で5年後に医療提供体制を維持で きるのか」と危機感を訴えた。
 「風評被害は、農産物だけではなくこういう所にも根強く残っている」と指摘する同市内の病院関係者もいた。
■医療ニーズ高いのに…
 原発事故後に緊急時避難準備区域に指定された広野町の高野病院(療養65床、精神 53床)では、区域指定解除から1年以上が経った今でも、看護師が足りずに精神科病棟の一部を再開できていない。ただ、療養病棟で病床数を上回る患者を受 け入れたり、精神科の患者受け入れを要請されたりと、地域ニーズは高いという。
 現在は、県内の2病院から看護職員計3人が派遣されているが、うち1病院からの1人の派遣が今月末に切れ、その後の派遣継続が困難になる見通しという。残る2人も来年3月に派遣の期間が切れる。
  東日本大震災で被災して看護スタッフが減った医療機関には、スタッフ数の変動が2割以内なら、震災前の入院基本料の算定が特例として認められる。医療法上 の許可病床数を超えて患者を入院させても、入院基本料の減額措置の対象には当面はならない。ただ、これらの特例は来年3月までの時限措置。同病院の高野己 保事務長は「その先の人員補充を考えないといけない」と語った。【兼松昭夫】


[レポート]原発新設認可への歩みが大幅に減速=中核集団董事長

20121115

【上海証券報=陳其カク】 中国核工業集団(中核集団)の孫勤董事長はこのほど、「原子力発電所新設認可が解禁されたとは言っても、認可への歩みは大幅に減速している。今後、毎年の認可件数は少なくなるだろ...

本賠償支払い 12月と確認 原発賠償岩手協議会 (20121115日)




 JAグループ東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策岩手県協議会は14日の総会で、9月請求分までの本賠償額約25億円が12月14日支払われることを 確認した。本賠償の対象品目は肉用牛、干しシイタケ、生シイタケ、子牛。10月期請求の仮払金約8億5000万円は12月11日に支払われる見通し。東電 が提案した肉用牛の損害額算定方法を受け入れ、従来の原価積上げ方式は価格下落方式とする。



1万3千人が東電を第2次告訴 福島地検に

11/15 14:34
告訴・告発状を提出するため福島地検に向けて歩く「福島原発告訴団」のメンバー=15日午後、福島市
告訴・告発状を提出するため福島地検に向けて歩く「福島原発告訴団」のメンバー=15日午後、福島市
 東京電力福島第1原発事故で、発生当時の勝俣恒久会長ら東電経営陣、原子力安全委員会の幹部ら33人の刑事責任を問い「福島原発告訴団」が15日、業務上過失致死傷などの容疑で、第2次の告訴・告発状を福島地検に提出した。
 告訴・告発者は全国47都道府県の約1万3千人。大量に放出された放射性物質で被ばくしたとしている。告発は、原発内の作業で亡くなったり、避難生活で自殺に追い込まれたりした人の被害を対象にした。
 告訴団は今年6月、約1300人が福島地検に告訴し、福島地検は8月に受理した。

安倍総裁が原発再稼働に柔軟と伝わり関西電力8%高など電力株が高い












関西電力 <9503> は15日の後場、上値を追う相場になり、14時10分に賭けて約8%高の680円(52円高)と現在高。自民党の安倍総裁が国会で原子力発電所の再稼働に ついて柔軟な姿勢を示したと伝えられたことを好感。チャート観測では移動平均3本(5日線、25日線、75日線)を突破し、買い回転の効く相場に入った。 東京電力 <9501> も2.4%高の127円(3円高)など、電力株は軒並み堅調。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

両丹日日新聞20121115日のニュース

福知山市が原発避難対象を有路下地区全域に拡大

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 福知山市は14日夜、大江町で原子力災害住民避難暫定計画についての第2回説明会を開き、福井県の高浜原発から半径30キロ圏内の緊急時防護措置準備区 域(UPZ)に入る大江町二箇下、市原、高津江と周辺自治会の住民に、計画の素案を示した。市が8月に住民に説明した素案作りのためのガイドラインでは、 避難対象は30キロ圏内の3地区としていたが、新たに隣接自治会の二箇上、三河の2自治会も対象に加えた。
 8月の説明会では、住民たちに原発災害時の輸送方法や避難場所などのガイドラインを提示。説明会で出た住民たちからの意見も盛り込み素案を作成した。
 
 避難対象地域については、前回の説明会で住民からの「30キロ圏で線引きするのではなく、近接の自治会も考えた計画を」との意見を踏まえ、5自治会からなる有路下地区全域を対象とすることにした。
 
 避難用車両は、原則として民間の貸し切りバスを基本としていたが、これに加えて、JRなどの路線バスや市所有バス、他市の支援車両の中から必要台数を速やかに確保し配車する-としている。
 
 仮設住宅の建設候補地として、前回の説明では、大江町内の3小中学校があげられていたが、住民たちの「より遠くへ避難したい」という要望に応え、予定候補地から除外した。
 
 また素案では、計画に定める事項について、定期的な訓練などをすることで、実効性を検証。見直しを図っていくことを明記している。
 
 14日の説明会は同町二箇の有路下地域公民館で開かれ、関係する地区の自治会長ら23人が出席。市危機管理室の職員が素案について説明した。
 
 住民からは「非常時に市からの連絡は自治会長だけでなく、地区の防災支部長にもしてほしい」「情報を伝える防災行政無線が津波で使えなくなった場合どうするのか」「市独自でいち早く住民を避難させることは出来るのか」などの意見が出ていた。
 
 今回避難対象になった三河の荒木不二夫自治会長(50)は「普段は旧福知山市へ仕事に出掛けているので、情報伝達の在り方を確立してほしい。まだこの計画案では不安な気がする」と話していた。
 
 市では今回出た意見を尊重し、年内に発表予定の国の原子力規制委員会による防災指針を参考に暫定計画を策定したいとしている。
 
 
写真=2回目の説明会でも住民から多くの意見が出た

TPP阻止 草の根作戦 脱原発団体へ共闘呼び掛け (20121115日)




 環太平洋連携協定(TPP)に反対する市民グループ「プロジェクト99%」が、脱原発を展開する市民団体とTPPの危機感を共有し、草の根で反対の輪を 広げている。メンバーは「TPPも原発も大企業に利益が集中し、一般市民の暮らしが脅かされる構図は同じ」として全国に思いを訴えている。



社民・阿部政審会長が離党の意向

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社民・阿部政審会長が離党の意向

社民党の阿部知子政策審議会長は記者団に対し、「社民党にとどまっていては、脱原発など大きな政策課題が実現できないので、新党を立ち上げたい」として、15日、又市副党首に対し離党する意向を伝えたことを明らかにしました。
この中で、社民党の阿部知子政策審議会長は「けさ、又市副党首に離党の意思を伝えた。午後、書面で 提出したい」と述べ、離党届を提出する考えを示しました。そのうえで、阿部氏は「第3極と言われる、日本維新の会や太陽の党といった勢力では、大きな民意 を拾えない。社民党も大事だが、とどまっていては、脱原発やTPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉参加反対といった大きな政策課題が実現できないの で、新党を立ち上げたい」と述べ、新党を結成したいという考えを示しました。
阿部氏は、衆議院比例代表南関東ブロック選出の当選4回です。

原発再稼働の現場-大飯原発を例にして-(会議所ニュース11/11号)

(会議所ニュース11/11号掲載記事)
  日本商工会議所では昨年来、「原子力の安全性強化」と「電力の安定供給、料金抑制の確保」を求めてきた。原子力発電所の再稼働について、依然として見通し が立っていないが、原子力発電の安全性強化を着実・迅速に進めることがまずは求められる。今回は日商エネルギー・原子力政策に関する研究会委員の澤昭裕氏 (国際環境経済研究所所長)らからのレポートを紹介する。

原発再稼働の現場-大飯原発を例にして-
 国際環境経済研究所 所長 澤 昭裕 氏
同 主席研究員 竹内 純子氏

<要約>
科学的な判断は規制委/動かすかは政治判断
  新たに原子力規制委員長に就任した田中俊一氏は「再稼働の科学技術的な判断は『規制委がやる』としながらも『原発運転の是非は社会的、政治的判断を伴う。 (規制委が再稼働を認めた原発を)動かすかどうかは政府、政治の問題だ』と述べ、政府にも責任がある」との認識を示したと報じられている。しかし、一方の 政府では、規制委員会の判断が実質的に再稼働の可否の判断になると、責任回避の姿勢を強めている。福島原発事故以降、頻繁かつ顕著な政治の判断・決断責任 回避姿勢は、日本の原子力問題のマネジメントをどんどん難しくしている。
法的根拠ないストレステスト
  さらに重大な問題はストレステストだ。これも全く法的根拠がなく、関連大臣による行政指導である。すべての原発を即刻停止させ(法的行為として行うことは 可能)るなら、再稼働までのプロセスを少なくとも閣議決定レベルで明示的に規定すべきである。でなければ、再稼働まで事業者や行政は何をやればよいかが分 からない状態になってしまい、その場その場の思いつきで手続きを進めていくしかなくなる。
今後の手続きが不明で安定供給に支障
  何度も規制体系が変更されるなど、今後どういう規制が入るかわからないという不確実な状態では、金融機関の融資も投資家の社債購入もされにくくなりうる。 原子力技術、ひいては原子力を保有する電力会社が資金調達に行き詰まることとなる。電力事業が長期投資を得にくくなれば、高利での資金調達が電気代に反映 されることとなるし、安定供給にも支障を来す恐れが生じる。現状の再稼働の条件やスケジュールや手続きの不透明性はさらなる追い打ちと言うべきだろう。
一般に伝わらない地道な現場の安全対策
 大飯原発を例に、原子力安全・保安院が示した安全対策やストレステスト審査のプロセスに対応して、実際に講じられた措置を以下のポイントでまとめた。
 (1)非常災害対策本部、代替指揮所(免震重要棟完成までの対応)
 (2)防波堤のかさ上げ完了までの対応
 (3)背後斜面の安定性
 (4)使用済燃料プールへのアクセス性
報道では未完の部分ばかりが強調されるなど、再稼働に向けての地道な現場での安全対策が、なかなか一般に伝わってこない現状がある。
構造の違いで対策に違いも
  基本的なことではあるが、PWR(加圧水型炉)とBWR(沸騰水型炉)との構造の大きな違いがシビアアクシデント対策の違いに反映されることは当然であ る。今後、立地地域の住民に対して、国民に対して、原子力の安全対策を丁寧に説明する必要があるが、そのときに日本にある2つの炉型の違い、シビアアクシ デント発生可能性や発生時の対処のしやすさなど、メリット・デメリットも含めて明らかにしていくことが求められるだろう。
安全性向上に終着点はない
  大飯原発でもハードウェアの対策は様々取られてきていることは理解したが、技術をコントロールするのは人間である。ヒューマンファクターや組織のガバナン ス、シビアアクシデントに向けたトレーニング、周辺地域の情報収集と防災対策・訓練について、不断のチェックと改善が必要なことは言うまでもない。安全性 向上への努力に終着点は無いという謙虚な気持ちと、顔が見えるコミュニケーションが、再稼働に向けての鍵となることを指摘しておきたい。
(参考)
  ▽電力供給を支える現場力-関西電力海南発電所の苦闘-(会議所ニュース11/1号)
  ▽「今冬のエネルギー動向に関するアンケート調査」札幌商工会議所(会議所ニュース11/1号)
  ▽電機と電気―経営と生活(会議所ニュース10/21号)http://eco.jcci.or.jp/news/6597.html
基準値の意味を正しく知ろう(会議所ニュース10/11号)http://eco.jcci.or.jp/news/6509.html
  ▽「ドイツの電力事情~理想像か虚像か~」(会議所ニュース9/21号掲載記事)
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原発事故支援ロボットを公開 電力事業者100人が操作訓練へ

20121115日午前703分)
拡大 公開された原発事故対応用のロボット。パソコンに映るカメラの画面を見ながらコントローラーで遠隔操作する=14日、敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センター 公開された原発事故対応用のロボット。パソコンに映るカメラの画面を見ながらコントローラーで遠隔操作する=14日、敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センター



 原発事故時に高い放射線量の現場偵察などに使うロボットの操作訓練が14日、福井県敦賀市沓見の日本原電敦賀総合研修センターで公開された。訓練は今月6日に始まり、12月初旬までに11電力事業者の約100人が操作方法などを学ぶ。
  ロボットは米国製の軍事偵察用のもので、4カ所のカメラの映像を見ながら約100メートル離れたところから遠隔操作が可能。幅50センチ、長さ90セン チ、高さ20センチの台車の上に可動式アームを備えており、14キロ程度のものをつかんで持ち上げることができる。東京電力福島第1原発でも使われてい る。
 訓練には9電力会社と原電、日本原燃の各発電所・事業所から6人程度が2日ずつ参加している。この日公開された訓練には関西電力美浜発電所の職員7人が参加した。
 米国で研修を受けた原電の職員が、パソコンに映し出された画面を見ながらコントローラーを操作し、障害物を乗り越えたり、階段を上り下りする動きを披露した。
  電気事業連合会(電事連)と原電は2015年度中に、ロボットなどを使った高度な原発事故を支援する「原子力緊急事態支援組織」を本県を含む全国1~2カ 所に設ける。ロボットは電事連の依頼を受け、原電が購入したもので1台数千万円。偵察用は2台あり、障害物撤去用1台が12月下旬に納入される。来年3月 までに、資機材の管理や災害・事故現場にロボットを送り込む専任チーム(8人程度)を設ける。

玄海原発:免震重要棟の建設地決定へ、敷地内ボーリング調査 /佐賀

毎日新聞 20121115日 地方版
 九州電力が玄海原発(玄海町)に建設する免震重要棟の建設地を決めるため、敷地内のボーリング調査が14日始まった。
 免震重要棟は、原発で事故が起きた際に現場指揮の拠点となる施設。鉄筋コンクリート3階建て、総面積約6000平方メートルの施設を15年度をめどに建設することにしている。
 巨大地震にも耐えられるよう硬い岩盤の上に建設するため、敷地内約40カ所で地下の岩石を最大250メートルまで円筒状に抜き取り、地下の地質を調べた上で建設に適した場所を決める。
 調査は原発敷地の南東側にある標高20メートルを超える高台を中心に、13年上半期まで実施される予定。この日は高台の資材置き場などに高さ約9メートルのやぐら2台が据えられ、作業員十数人が慎重に機材を操作していた。【竹花周】

急遽、宇都宮けんじさんの出演決定!
衆議院解散直後になる、明日のテント放送では不確定要素が多々ありますが、日本や東京の原発政策について議論する重要な時期となりました。
予定変更する場合もありますが、ぜひ多くのみなさまの現場参加や視聴をお願いします。(写真は11/2放送の「通りすがりコーナー」)
【転載転送 大歓迎】
★☆★☆★☆★☆ あおぞらUST放送
                <テントひろばから~/Tent Color> 
                     日本で海外で脱原発 ★☆★☆★☆★☆
2012年11月16日(金曜日)16時~
視聴アドレス: http://www.ustream.tv/channel/tentcolor
1.「国会議員に原発を問う」(15分) 
「原発への見解アンケート」にもとづいて、服部良一さん(社民党)に意見をお聞きします。
2.「福島から世界へ」(15分)
福島から関東圏へ避難されているママネットの増子里香さんからのメッセージを届けます。
3.「反原発でいこう」(10分)
大阪市のがれき受け入れ説明会で、「橋下監視テント」のメンバーが不当逮捕されたことについて、現地からの報告を受けます。
4.「世界の原発ニュース」(5分)
クダンクラムへ抗議行動へ行き、入国を拒否された宇野田陽子さんがインドでの反原発状況を報告してくれます。
5.「テントひろば 通りすがり」(3分)
テントに立ち寄った人たちに一言インタビュー。
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201211151229

又市氏「争点は消費税・原発…はっきり」


■又市征治・社民党副党首
 衆院選の争点ははっきりしている。国民の多くは消費増税には「ノー」だと。(民主党政権は)脱原発と言ったかと思えば、また原発推進。これには大変な不 信が強い。あるいは、最近の新保守主義の流れ。憲法改悪、軍事大国化へといううごめきに対しても、これはやっぱり今、憲法を変えるどころか憲法に保障され た国民の権利がどうなっているのかが問われるべきだ。
 そういう意味の護憲であるべきだと思うし、環太平洋経済連携協定(TPP)の問題も、オスプレイ。そんな問題などを本当に認めるかどうかの国民投票とし ての総選挙と位置づけて戦っていこうということは確認している通り。それを本当に、党の総力を挙げて国民に訴えていくという戦いにしないといけない。(社 民党常任幹事会のあいさつで)

東電に10億397万円賠償請求 田村市

201211151133分配信
田村市は14日、東京電力福島第一原発事故に伴う損害賠償として、あぶくま洞(同市滝根町)をはじめとする観光施設の減収分5億100万円など計10億397万円を東電に請求した。
請求対象期間は事故発生から今年3月末まで。
観光関係の請求の内訳は、あぶくま洞の入洞料やレストハウス利用料の減収分4億5564万円をはじめ、星の村ふれあい館の利用料減(1734万円)、「あぶくまの天然水」など農産物処理加工場の売り上げ減(1542万円)など。
また、昨年8月に国や県からの義援金配分額に一般財源を上乗せし、全市民に支給した義援金2億7411万円も請求した。
冨塚市長が市役所で東電の新妻常正常務執行役に請求書を手渡し「事故に伴う損害や減収は原因者が当然負担すべき。
早期に支払うよう強く求める」と述べた。
市は都路診療所の避難に伴う損害などを既に請求しているが、事故に伴う損害の本格的な請求は今回が初めて。
あぶくま洞の入洞者は21年度に31万7000人だったが、年度末に原発事故が起きた22年度は30万6000人、23年度は5万3000人に激減した。

避難者41人、東電を集団提訴へ

201211151133分配信
東京電力福島第一原発事故をめぐり、同原発の半径30キロ圏内から避難した住民らでつくる「福島原発避難者訴訟原告団」は12月3日、東電に計約10億7500万円の損害賠償を求め、地裁いわき支部に提訴する。
14日にいわき市文化センターで開かれた原告団の結成集会で決めた。
原告団を支援する福島原発被害弁護団(共同代表広田次男弁護士ら)によると、提訴するのは南相馬、双葉、楢葉、広野の1市3町から避難している20世帯の計41人。
内訳は、避難生活に伴う精神的苦痛などに対する慰謝料として1人月50万円、古里を失った慰謝料として1人2000万円を賠償するよう求める。
さらに、居住用不動産の再取得費用や休業による損害分の支払いも含めた。
今後、第2次、第3次の原告団も提訴する予定。
同センターで記者会見した原告団の早川篤雄団長(73)は「原発事故後の語り尽くせない苦しみを、東電は分かっていない。
何としても無念な思いを晴らしたい」と話した。

法テラス、広野に出張所開設へ

201211151130分配信
日本司法支援センター(法テラス)が東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被災者支援の一環で広野町に出張所を開設する準備を進めていることが14日、分かった。
法テラスは10月、二本松市に県内初の出張所「法テラス二本松」を設置している。
開設されれば2カ所目で、浜通りでは初めて。
関係者によると、弁護士1人が常駐し賠償問題の相談などに対応できるよう調整しているという。
法テラスは20日に発表し、概要を明らかにする。

JA・佐賀、原発依存せず決議へ/玄海原発立地県

2012/11/15 11:20
 九州電力玄海原発がある佐賀県の農業協同組合でつくるJAグループ佐賀は15日までに、「原発に依存しない社会を目指す」とする今後3年間の活動方針を決議することを決めた。12月4日の県大会で採択する。
 10月に開かれたJAグループの全国大会は「将来的な脱原発を目指す」とする活動方針を決議。一方、全国最多の14基の原発を抱える福井県のJAが脱原発方針を盛り込まないなど、対応が分かれていた。
 佐賀は方針案に「再生可能エネルギーの活用や燃料・電気などの節減に取り組む」と記載した。



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