2012年11月17日土曜日

2012/11/17

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2012/11/18 大阪放射能がれき反対弾圧を許さない!仲間を返せ! 反核・反戦・反差別でパクるなデモ(東京・新宿)

大阪放射能がれき反対弾圧を許さない!仲間を返せ!
反核・反戦・反差別でパクるなデモ

ぶっ通しデモ実行委員会有志+ディストピアTOKYO

2012年11月18日(日曜)
集合:19時 新宿東口アルタ前広場 街頭アピール
デモ出発:20時 繁華街へデモ
デモコース:アルタ前~新宿通り~明治通り~折り返してアルタ前~西口
大ガード下左折~新宿駅西口ロータリー~新宿郵便局前~西口ロータリー
~大ガード下~靖国通り交差点~アルタ前ゴール

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11月13日、大阪市此花区の放射能汚染がれき受入強行のための住民説明会で、
なんと4人が不当逮捕されました。説明会場にいきなり突入してきた100人もの
警察官が「あいつをやれ!」と指差した狙い打ち弾圧でした。
現地行動:http://occupyosaka.net/archives/55
抗議声明とカンパの呼びかけ:http://blog.goo.ne.jp/garekitaiho1113

大飯原発再稼働反対現地行動や関西電力前など、抗議行動への不当逮捕が
相次いでいます。(大飯救援:http://oikyuen.blog.fc2.com/
関西電力前救援:http://rescuekandenmae.blog.fc2.com/
こんなやり方は許されない!こうした全くのでっち上げ逮捕は、3.11以降全国で
100人前後にも上ります。デモを歩いていただけで「公安条例違反」、目の前に警察が
いただけで「公務執行妨害」、公共の施設なのに「不退去罪」「威力業務妨害罪」・・・

原発推進、戦争、民族差別、野宿者排除など棄民政策への抗議の声を犯罪化するな。
街頭テントを弾圧するな。権力は公共空間を私物化するな。起訴も長期勾留も許さない。
いますぐ釈放しろ!

ど・フリーな抗議行動、街頭テントこそ、私たちの未来をつくる。仲間を返せ!新宿から声を挙げよう!

★夜のデモのため、目立つものや鳴り物をお持ちください★

ぶっ通しデモ実行委員会 公式サイト
http://buttoshi.web.fc2.com/
twitter http://twitter.com/720910action
ブログ http://buttoshi.blog.fc2.com/

ディストピアTOKYO
不穏で不安な「東京都安全・安心まちづくり条例」に反対するプロジェクト
ブログ http://street.chikadaigaku.net/

問い合わせ先 dystopia_tokyo@yahoo.co.jp

★私達は11/15午前のデモ申請で、警視庁・新宿署・四谷署に以下の申し入れを
出しました。みなさんも声を上げてください!

全国で警察のデモ過剰警備、不当逮捕への批判が高まっています。11/18
新宿デモでも新宿署と警視庁と四谷署に対し、以下の中止を強く求めます。

1:機動隊を出さない事。
2:機動隊の指揮官車をデモ隊先頭などに出さない事。
3:公安警察を出さない事。
4:デモ隊への一切の妨害をやめる事。

このデモは弾圧に抗議するデモであり、過剰警備はより一層許されません。昨年9月の
12人大弾圧など、私たちは怒っています。必ず申し入れを守る事。不当逮捕を今後一切するな。
この申し入れ書はインターネットで公開し、当日現場で守られているか確認します。


被災地忘れないで 放射能対策で決断を 有権者に不安と期待

2012.11.16 22:16 (1/2ページ)
 衆議院が解散した16日、議員バッジを外した各党の衆院選候補予定者らは地元へ戻り、事実上の選挙戦に突入した。千葉県内の有権者は、誰に政権を託せば東日本大震災からの復興や放射性物質対策、景気回復が着実に進むのか、選挙戦を通じて見極めようとしている。
 国会を飛び出した立候補補予定者らは、この日夕方以降、地元で支援者のあいさつ回りや選挙対策会議を行った。また、立候補予定者への手続き説明から、公示、投票、開票まで事務を担当する県選挙管理委員会も、準備に追われた。
 選挙へ向けた動きが慌ただしさを増す中、震災や東京電力福島第1原発事故の影響を受けた有権者らの間では、新政権への期待と不安が交錯している。
 津波で自宅を失い、旭市の仮設住宅に入居する涛川義武さん(76)は「政局に目が行きがちだが被災地のことを忘れないでほしい」。同市の仲條富夫さん(64)は「復興に向け、まちが一致して動き出したところ。政権交代でブレーキがかからないだろうか」と心配した。
  液状化被害が深刻な浦安市。自宅が傾くなどした舞浜三丁目自治会震災特別委員会委員長の伊能隆男さん(51)は「震災から1年半以上たつのに、本格復旧が 進んでいない。あきらめかけている人も多い。政治不信感をなくすためにも、新政権はスピードアップして復興を進めてほしい」と訴えた。

 県北西部で発生した放射性物質を含む焼却灰の一時保管場所とされた我孫子市、印西市では「決断」を求める声が挙がった。我孫子市の自営業、金子浩 二さん(65)は「灰を移送する最終処分場を新政権のもとで早急に決めてもらいたい」。印西市の農業、早川政則さん(70)は「しっかりとしたかじ取りが できる政権の誕生を期待する」と語った。
 効果的な景気対策を求める千葉商工会議所の石井俊昭会頭は「各党、候補者は国民が明るい未来を展 望できるよう具体的な政策を分かりやすく明示することを期待する」とコメント。県漁連の頭山満専務理事は「社会を切り開くための政策や、水産物が適正な価 格で売れるような対策を望みたい」と話した。
 ある農業団体の幹部は「政権が変わることが望ましいと考えていた。日本のTPP(環太平洋連携協定)参加を断固阻止するため、選挙戦でも活動の輪を広げたい」と語った。


試験焼却容認の決議書、市に提出
長岡市栃尾地域の商工会など7団体

長岡市栃尾地域の商工会など7団体が16日、東日本大震災で発生したがれきの試験焼却実施を容認する決議書を森民夫市長に提出した。放射能の測定データの公表や安全性の確保などとともに、地域振興策を求めた。
 市は栃尾地域の焼却場と最終処分場で、試験焼却を予定している。
 提出したのは商工会のほか、区長会、地区建設協会、織物工業協同組合など。市が企画した岩手県大槌町の現地視察に参加したメンバーが中心になった。
 栃尾地域では8月に、住民らが約1万人の反対署名を市に提出。栃尾商工会の稲田育彦会長は「反対署名はあるが、大槌町を視察し一日も早く処理してあげたいと思った」と話した。
【社会】

原子力防災訓練:佐世保市が原潜訓練 住民や28機関、470人参加 米海軍は今年も不参加 /長崎

毎日新聞 2012年11月16日 地方版
 佐世保市は15日、米原子力潜水艦の放射能漏れを想定した防災訓練を実施した。11回目で、市や地元住民のほか、外務省や海上自衛隊など28機関から約470人が参加した。米海軍は今年も参加しなかった。
 米潜水艦が佐世保港に入港し、赤崎岸壁に停泊中、市環境センターの放射能監視装置に異常な数値が検知さ れたとの想定。14項目の訓練が実施され、救護所となっている同岸壁から約2キロの西地区公民館では、避難してきた地元住民らが市職員から被ばく線量を測 定され、健康相談を受けた。食料を装備した避難所への移動訓練も初めてあった。
 今回初めて訓練に参加した藤原清春さん(88)は「原子力の事故は絶対無いとはいえないから、不安というよりは怖い。本当の事故だともっと緊張感があると思うが、訓練は参考になった。米軍が参加しないのは言語道断だ」と話していた。
 朝長則男市長は訓練後、「『事故は起きない』とする米軍の不参加は残念。今回の訓練については、各機関との連携が深まり、課題などが再確認できた」と総括した。【井上和也】
〔長崎版〕

東日本大震災:福島第1原発事故 子ども支援法、本県も対象に 市民団体、県に要望書 /茨城

毎日新聞 2012年11月16日 地方版
 県南地区の市民団体でつくる「放射能からいのちを守る茨城ネット」は15日、東京電力福島第1原子力発 電所事故の被災者を支援する「子ども被災者・支援法」の対象地域に本県が指定されるよう国に働きかけを求める要望書を橋本昌知事宛てに提出した。同ネット のほか、56団体と個人150人以上が賛同しているという。
 同ネット共同代表を務める「放射能NO!ネットワーク取手」の本木洋子さんら約20人が県庁を訪れ、県 健康危機管理対策室の高橋上(のぼる)室長に要望書を手渡した。要望書では▽支援法の対象地域に指定するよう国に強く要望する▽甲状腺検査を含む総合的な 健康調査を長期にわたって定期的に実施する▽放射能汚染の少ない地域で一定期間滞在する保養ができる体制を整える−−など5点を求めている。
 高橋室長は、支援法の対象地域について「国が示す(放射線量の)統一的な基準に基づいて慎重に判断すべ きだ」と述べるにとどめた。自費で息子の甲状腺検査をしたという母親は「嚢胞(のうほう)が見つかり、とても心配している。何かあってからでは遅いので、 検査で調べたりデータを取ったりすることは大事だ」と訴えた。【鈴木敬子】

放射能ではなく風船を飛ばそう~12月8日、玄海原発前でプロジェクト
社会
2012年11月16日 11:32
玄海原子力発電所で原発事故が起きた場合を想定して、放射性物質の拡散状況について、風船を飛ばして確かめる「風船プロジェクト」が12月8日、 佐賀県玄海町で行なわれる。玄海原発付近からカードを付けた風船1,000個を飛ばし、落下した地点からの報告を集めて、拡散・飛散状況を調査する。放射 性物質の拡散予測で九州電力のミスが相次いでいるなか、市民みずからの手で把握しようというもの。
 主催は、「原発なくそう!九州玄海訴訟 風船プロジェクト実行委員会」。実行委員会では、「原発なくそう」の思いを乗せて風船を飛ばしたいとして、多くの人の参加を呼びかけている。
今回は同プロジェクトの第1弾で、時季を変えて継続的に実施する予定。さよなら原発・ぎふ、玄海原発対策住民会議、玄海原発プルサーマル裁判の会、九州LOVERS、菜の花プロジェクトが協賛。
【山本 弘之】
■風船プロジェクト 第1弾
<日 時>
12月8日(土)
午前12時受付開始、午後1時~集会、午後2時~風船飛ばし、午後2時30分解散
<場 所>
玄海エネルギーパーク前広場
(佐賀県玄海町今村字浅湖4112-1)
※風船飛ばしは、外津橋(ほかわずばし)
<参加費>
大人500円、高校生以下無料
<お問い合せ先>
原発なくそう!九州玄海訴訟「風船プロジェクト」実行委員会
TEL:0952-25-3121
E-mail:balloonpro2012@gmail.com
URL:http://no-genpatsu.main.jp/(原発なくそう!九州玄海訴訟)
     http://genkai-balloonpro.jimdo.com/(風船プロジェクト)

原潜事故想定し2次避難所 佐世保市

2012年11月16日
◎防災訓練で初設置

 佐世保に寄港する米軍原子力艦からの放射能漏れを想定した防災訓練が15日、佐世保市であった。11回目の今回、住民の避難が数日間に及ぶ事態を想定した2次避難所が初めて設けられた。米軍は今回も参加しなかった。

 佐世保港赤崎岸壁に停泊中の原子力潜水艦から放射能が漏れたという想定の訓練に29機関が参加した。

 赤崎地区の住民ら約50人は、岸壁から約1.9キロの西地区公民館にまず避難し、さらに約4キロ離れた相浦地区公民館へ移動した。西地区公民館は救護所、相浦地区公民館は炊き出しや寝泊まりができる避難所という位置づけだった。

 国の原子力規制委員会は原発事故に備えて防災対策の重点区域の目安を半径30キロ圏に拡大する指針を決定するなど見直しを進めている。し かし、原子力艦の事故対策マニュアルの改訂は手つかずのままで、原潜事故の場合、半径500メートル圏は避難、半径1.2キロ圏は屋内退避と定めるにとど まっている。朝長則男市長は「国にこのままでいいのかと、投げかけはしている」と、見直しを求めていることを明らかにした。

イワナから基準値100倍の1万1400ベクレル


 このイワナは6月9日に、福島県南相馬市の新田川で採取したもので、基準値である1キロあたり100ベクレルを100倍以上超える水準だった。また、はやま湖(真野ダム)で採取された、コクチバスが4400、ナマズが3000、ギンブナが1250ベクレルとなった。

 河川、湖で高い傾向が表れている。環境省は同調査を年3、4度の頻度で続けていく。

イワナから基準値超す1万1千ベクレル 環境省の福島県内調査

2012.11.16 23:11
 環境省は16日、東京電力福島第1原発事故を受け、福島県周辺の河川や湖、海域の魚類や昆虫に含まれる放射性セシウム濃度の測定結果を発表した。 福島県南相馬市の新田川で採取したイワナから、国が定める一般食品の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)の100倍を超える1キログラム当たり1 万1400ベクレルを検出した。
 このほか、真野ダム(飯舘村)のコクチバスで4400ベクレル、ナマズで3千ベクレル。いわき市沖のアイナメからは290ベクレルが検出された。
 7月に公表した昨年12月~今年2月分に続き2回目の調査。環境省は「前回同様、海域よりも河川や湖で濃度が高い傾向があった。継続的に調査し汚染状況を把握したい」としている。
 調査は6~7月に実施。福島県周辺の海域では計3カ所で魚類延べ18種、貝や甲殻類、ウニなど延べ11種を調査した。


発表日 | 2012.11.16  情報源 | 環境省  カテゴリ | エネルギー >> 原子力

環境省 平成24年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(春期調査) 公表


 環境省は、平成24年11月16日、平成24年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(春期調査)の結果を取りまとめ公表した。
 今回の調査は、平成24年6月3日~7月11日に福島県内を中心に河川4ヵ所、湖沼4ヵ所、海域3ヵ所の計11ヵ所で採取した水生生物等の放射性物質(Cs-134、Cs-137 )濃度を測定したもの。
 公表によると、河川湖沼の植物(藻類等)で9~1,870Bq/kg-wet、水生昆虫で198~510Bq/kg-wet、甲殻類で183~223Bq/kg-wet、貝類で170~182Bq/kg-wet、魚類で46~11,400Bq/kg-wet、両生類で280~420Bq/kg-wet、粗粒状有機物(枯葉等)で250~3,200Bq/kg-wetを検出した。また、海域では植物(藻類等)で14~33Bq/kg-wet、ウニ、ヒトデ、ナマコで21~ 97Bq/kg-wet、甲殻類で8.4~87Bq/kg-wet、貝類で4.1~56Bq/kg-wet、魚類で7.5~260Bq/kg-wetを検出した。
 環境省では、生育段階、種類が異なることから、一概には冬季調査との比較は困難だが、概ね、冬季調査と同程度の水準の放射性セシウムが検出されており、河川湖沼に比べ、水生生物の放射性セシウムの濃度は比較的低い傾向にあるとしている。【環境省】 

JAXAと三菱重工、「放射性物質見える化カメラ」を開発 年度内に商用化へ

JAXAと三菱重工、「放射性物質見える化カメラ」を開発 年度内に商用化へ

2012年11月16日

三菱重工業、放射性物質の分布を可視化する特殊なカメラ装置試作機をJAXAと開発


 三菱重工業は、放射性物質の分布を可視化する特殊なカメラ装置「放射性物質見える化カメラ」の試作機を、独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA)と開発した。名古屋大学を加えた開発チームが独立行政法人科学技術振興機構(JST)の協力を受けて一層の高感度化と実用化を進め、三菱重工 が2012年度中に商用機を市場投入する。
 JAXAが中心に開発した「超広角コンプトンカメラ」と呼ぶ装置を基に改良し、感度、画像、視野角で高い性能を実現した。超広角コンプトンカメラ はJAXAと三菱重工が開発してきた衛星搭載用ガンマ線検出器の技術を応用。地上での放射性物質の分布の可視化に有効なことを実証したことから、放射性物 質見える化カメラの開発を始めた。
 放射性物質見える化カメラは、放射線の飛来方向とエネルギー(波長)をリアルタイムで同時に測定でき、ガンマ線を放出する放射性セシウム134、 同137、放射性ヨウ素などの識別が可能。粒子の性質を持つガンマ線が物質中の電子とぶつかり、ガンマ線のエネルギーと飛来方向が変化する「コンプトン散 乱」といわれる原理を活用した。
 1~5マイクロSv/h(シーベルト時)の環境でホットスポットを180度の視野で検出し、測定は20~30mの距離から可能。家屋の屋根や敷地 など広範囲に集積した放射性物質の分布状況を簡易に画像化する。計画避難区域で2月に実施した実証試験では、放射性セシウム分布状況の画像化で目的を達 成。結果を踏まえて性能向上を進める。


三菱重工業株式会社(MHI)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、他
放射性物質の分布状況を可視化する特殊なカメラ装置「放射性物質見える化カメラ」のプロトタイプ機『ASTROCAM 7000』が共同開発されました。これはJAXAが中心となって開発に成功した「超広角コンプトンカメラ」をベースに改良されたもので、感度、画像、視野 角などでこれまでにない優れた性能を実現しました。

原子力規制庁:放射性物質拡散予測など説明会−−きょう /福井

毎日新聞 2012年11月16日 地方版
 原子力規制庁は16日、県と県内全市町を対象に、原発事故時の放射性物質の拡散予測や原子力災害対策指針についての説明会を開催する。
 原子力規制委は先月24日、福島第1原発事故と同じような事故を想定した放射性物質の拡散予測を公表。 さらに同31日、防災対策を重点的に充実すべき「原子力災害対策重点区域」の目安を、原発の10キロ圏から30キロ圏に拡大することなどを盛り込んだ同指 針を決定。県は「あいまいな試算」などとして、詳細な説明を求めていた。
 説明会は、県と市町の防災担当課長が出席し、規制庁の金子修一・原子力防災課長が同指針と拡散予測の目的や活用方法などを解説する。【佐藤慶】

JAXAと三菱重工、放射性物質が見えるカメラを共同開発

2012年11月16日(金) 16時30分
JAXA、三菱重工が放射線物質が見えるカメラのプロトタイプを共同開発の画像
JAXA、三菱重工が放射線物質が見えるカメラのプロトタイプを共同開発の画像
コンプトン散乱の概要の画像宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は、放射性物質の分布状況を可視化する特殊なカメラ装置「放射性物質見える化カメラ」のプロトタイプ機を共同開発した。

放射性物質を可視化したカメラ「ASTROCAM7000」はJAXAが中心となって開発に成功した「超広角コンプトンカメラ」をベースに改良したもので、感度、画像、視野角などでこれまでにない性能を実現した。

放射性物質見える化カメラは、放射線の飛来方向と、エネルギー(波長)をリアルタイムで同時に測定することが可能で、放射性セシウム134、同137、放射性ヨウ素など、ガンマ線を放出する物質の識別ができるのが特徴。

具体的には、ガンマ線が粒子の性質を持つことによるコンプトン散乱の原理を活用することにより、1~5マイクロSv/h程度の環境下で、環境バックグラン ドの数倍という強度のホットスポットを、ほぼ180度という広い視野で検出できる。測定は20~30mの距離から可能で、家屋の屋根や敷地など広範囲に集 積した放射性物質の分布状況を簡易に画像化することができる。

今年2月に行った実証試験では、計画的避難区域で線量測定や撮像などを実施、放射性セシウムの分布状況の高精度画像化などで所期の目標を達成した。

現在、JAXAと三菱重工に名古屋大学を加えた開発チームが、「先端計測分析技術・機器開発プログラム」を推進する科学技術振興機構(JST)の協力を得て、プロトタイプ機の一層の高感度化と早期実用化に向けた開発に取り組んでいる。

今年度中に三菱重工が商用機を市場投入する予定。
《編集部》
JAXA、三菱重工が放射線物質が見えるカメラのプロトタイプを共同開発の画像
コンプトン散乱の概要の画像


三菱重工とJAXA、「放射性物質見える化カメラ」のプロトタイプ機を開発

三菱重工業株式会社(MHI)および独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、放射性物質の分布状況を可視化する特殊なカメラ「放射性物質見える化カメラ」のプロトタイプ機「ASTROCAM 7000」を共同開発したと発表した。

「放射性物質見える化カメラ」は、放射線の飛来方向とそのエネルギー(波長)をリアルタイムで同時に測定することが可能。また、ガンマ線を放出する物質の識別も行える。

現在は同プロトタイプ機のさらなる高感度化と早期実用化に向けた開発に取り組んでおり、今年度内にMHIが商用機「ASTROCAM 7000HS」として市場投入するという。

プロトタイプ機「ASTROCAM 7000」イメージ
プロトタイプ機「ASTROCAM 7000」イメージ

発表資料
URL:http://www.mhi.co.jp/news/story/121115-1.html
2012/11/16

アイ.フロンティア 放射線量エリア測定「GGメジャー」発売

11.16 18:05
対象エリアの空間放射線量をビジュアルにPCに表示
対象エリアの空間放射線量をビジュアルにPCに表示
システムソリューションのアイ.フロンティア(大阪市中央区)は、空間放射線量を測定し、リアルタイムに電子地図上に表示する、放射線量エリア測定システム「GG(ガイガーミューラー・GIS)メジャー」を 2013年1月に発売する。同製品は、任意の地点の放射線量とGPS(衛星から電波を受信し測位するシステム)からの位置情報を取込みGIS(電子地図上 に様々な情報を重ね合わせて表示や分析するシステム)と連携させることにより、対象エリアの空間放射線量情報をリアルタイムに、かつビジュアルにノートパ ソコンの電子地図上に描画させることができるという。
 従来、線量測定はモニタリングポストなど固定点による点の測定がほとんどだったが 「GGメジャー」は、広域エリア内を車載走行しながら測定することにより、当該エリア内の各測定点をその集合である面として、指定するメッシュ(1辺 100m四方~)単位に平均線量や最大最少線量等を電子地図上で主題図として表示することができる。点としての情報のみではなく面としての情報として、視 覚的直観的に状況分析することが可能になる
 また「GGメジャー」は、ソフトウェアパッケージ本体にGPS機能付きガイガーカウンターをバ ンドルしているので、ユーザはソフトウェアをインストールするためのノートパソコンと電子地図を用意するだけで簡単に放射線量の測定が開始できる。点に加 えて面としての線量情報を収集分析することにより、エリア内の空間線量の濃淡を視覚的に表現できるため地域内の線量状況が、より一層把握しやすいものにな る。さらに、普及タイプとして低コストでのシステム化を実現した。対応OSは、Windows XP/ 7。「GGメジャー(付属品:本体ソフトウェア、 GPS機能付放射線測定器)」の価格は、398,000円(税別)。


原発事故で健康不安解消へ相談会 環境省、福島医大と連携

 長浜博行環境相は16日、東京電力福島第1原発事故による福島県民の健康不安解消に向け、環境省と福島県立医大 が連携し、放射線医学の専門家による講演会と健康相談会を開くと発表した。国と県が設置した除染情報プラザ(福島市)で12月2日に開催する。毎月1回程 度開く予定。
 除染加速化のため環境省がまとめた「除染推進パッケージ」で、県民の健康不安解消の対策として、除染や放射線の健康影響に関する情報提供強化を打ち出していた。
 生活する上での注意点や、県が実施している健康管理調査の概要を県立医大の専門家が説明し、個別の健康相談も受けられる。事前予約が必要で定員は50人。
2012/11/16 12:26   【共同通信


2012年11月17日(土)

日曜版18日号

総選挙、共産党に期待の声

ツアー遭難を検証


写真
12月16日投票の総選挙。「原発即時ゼロ」や、非道リストラ中止へ、展望を示し行動する日本共産党への期待の声を紹介します。女優の木内みどりさんが「共産党さん、原発止めて」と語ります。
 「こんな非道な解雇が許されるのか」。電機・情報大企業の13万人首切り・リストラをとりあげ、大反響を呼んだ志位和夫委員長の衆院予算委員会質問。そのポイントは―。
 のべ10万人が国会周辺に集まった11日の反原発行動の参加者の思いを紹介。原子力規制委員会がおこなった関西電力大飯原発の活断層調査の現地リポートも。
 日弁連前会長、宇都宮けんじさんが都知事選に立候補表明。記者会見の発言などをカラー面で紹介します。
 日曜ワイドでは、国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議(COP18)を前に、大洪水頻発など地球温暖化による世界各地の影響を特集します。
 中国・万里の長城付近の大雪で遭難し日本人観光客3人が死亡。繰り返されるツアー遭難の問題点を検証します。
 パラリンピック・ロンドン大会で金メダルを獲得したゴールボール女子日本代表、安達阿記子選手も登場。
 「ひと」は、NHK「梅ちゃん先生」に出演したお笑い芸人、白鳥久美子さん。

2012年11月17日(土)

民意は「原発ゼロ」「即時」を争点に

官邸前行動


写真
(写真)原発即時ゼロの実現を選挙で示そうと声をあげる人たち=16日夜、首相官邸前
衆議院が解散された16日、「全原発即時廃止キャンペーン」をくりひろげている首都圏反原発連合が、金曜日恒例の首相官邸前抗議行動を行いまし た。官邸前と国会・霞が関一帯には、「原発ゼロはみんなの民意」「しっかり示そう」と唱和が響き、5000人(主催者発表)の参加者の中からは「原発即時 ゼロを総選挙の争点に」という声が聞かれました。
 「即ゼロ!!」と書いたプラカードを掲げて東京都豊島区から参加した男性(30)は「多くの候補が脱原発をいうけど、ただのスローガンで終わらせたらいけない。口先だけじゃなく本当にゼロにする決意じゃないと誰もついてこないんだと訴えたい」と話しました。
 札幌市から初めて参加した女性(34)は「私たちは政府にただちに原発ゼロをせまっていかなければならない。投票では変わらないという友人もいる けど、『そうじゃない選択もあるよ』と訴えて、一緒に誘って選挙で示したい」といいます。友達に誘われて東京都八王子市からきた女性(21)は「原発はす ぐなくしてほしい。初めて選挙に行くけど、原発をなくしてくれる人にしか入れません」と語りました。
 日本共産党の笠井亮前衆院議員が参加しました。
 

社説 RSSicon

衆院解散 具体策競い選択肢示せ 民主主義を機能させよ2012年11月17日 

 衆院が16日、解散された。総選挙は12月4日公示、16日投票だ。2009年8月の歴史的な政権交代から3年4カ月で、再び政権選択選挙となる。
 にもかかわらず何を問う選挙なのか、対立軸も選択肢も見えにくい。民主・自民とも消費税増税に賛成で、国民の過半が望む速やかな脱原発にはいずれも否定的だ。
 東日本大震災の復興は遅れ、原発事故は賠償すら定まらない。周辺国とは武力衝突すら起きかねない緊張が続き、景気も後退局面に入った。政治の遅滞は許されない。各党は国の将来像を示し、具体的政策を競い合い、有権者に選択肢を明確に示してほしい。

公約の反対実現
 それにしても、あの歴史的な政権交代は何だったのか。民主党政権の経過を振り返ると、むなしさが募る。3年前のマニフェスト(政権公約)は今や総崩れだ。
 看板政策の子ども手当は一度も満額支給を達成できないまま、児童手当に逆戻りした。目玉だった国家戦略局設置もできずじまい。「政治主導」は見る影もなく、米軍基地をめぐる閣僚答弁は防衛・外務官僚の振り付け通りだ。
 鳴り物入りで「事業仕分け」を始めたものの、行政の無駄削減も全く中途半端に終わった。米軍は思いやり予算を湯水のごとく使い、1カ月の夏休みで帰国す る間もエアコンを付けっぱなしと指摘されて久しいが、その思いやり予算に仕分けのメスが入ったのはただの一度もない。随意契約だらけで腐敗の温床と指摘さ れる防衛装備品(武器)調達もしかりだ。
 普天間飛行場移設について「最低でも県外」と訴えた鳩山由紀夫代表(当時)は首相就任8カ月で辺野古に回帰した。原発事故を受けて「脱原発依存」を唱え た菅直人首相(同)はすぐに腰砕けとなり、民主党は今や少なくとも2030年代まで原発を保持する方向に逆戻りだ。野田佳彦首相に至っては、前回総選挙で 党が「任期中はしない」と掲げた消費税増税を強行しようとしている。
 「決められない政治」が盛んに言われるが、この政権は公約実施を決められないどころか、公約の正反対の実現ばかり決めていた。
 自民党も政権転落当時は「ゼロからの再出発」を誓ったが、帰趨(きすう)はどうか。ことしの総裁選も2世ばかりだったのが象徴的だが、議員の世襲など旧 来の体質はしみこんだままだ。そもそも福島第1原発の建設を推進したのも、巨額の国債を積み上げたのも、自民党政権である。反省すべきなのは自民党も同じ だ。

選挙互助会
 第三極の動きも腑(ふ)に落ちない。太陽の党と日本維新の会は衆院選に向け合流する方向で基本的に一致した。しかし十分な政策一致のない合流は「野合」と批判されても仕方がない。
 これまでの言動からすると「脱原発」について、維新の会の橋下徹代表は肯定的、太陽の党の石原慎太郎共同代表は否定的だ。総選挙で重要な争点となる「脱原発」でのスタンスの違いは決して「小異」とはいえまい。これで合流するのなら「選挙互助会」とのそしりは免れない。
 政権を担い得る大政党が、ことごとく基地問題で沖縄の要求に背を向けているのも解せない。普天間の県内移設がもはや不可能なのは明らかだ。垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備も、全地方議会が反対決議したのに強行するのは民主主義の否定に等しい。
 それなのに大政党は持続可能な日米関係を提起しようとしない。沖縄に犠牲を強要する政策はもう成り立たぬ現実を直視すべきだ。
 政治への不信は極限に達している。今やこの国の民主主義は崩壊寸前、危険な状態にある。
 公約を基に国民が政党を選び、選挙後に実現する。それを繰り返す中からしか政治への信頼は生まれない。各党はその原点に立ち返り、民主主義を機能するようにしてほしい。

原発2基停止、韓電の追加負担は1日6億円


 部品の品質保証書の偽造問題で霊光原子力発電所5、6号機が稼働を停止したことに伴い、韓国電力公社(韓電)が1日当たり60億 ―90億ウォン(約4億4600万―6億6900万円)の電力購入費を追加で負担していることが分かった。年末まで2基の稼働停止状態が続けば、深刻な電 力不足はもちろん、4000億ウォン(約297億円)以上の電力購入費が追加で発生するという国民的な損失につながる状況だ。
 本紙が16 日に、霊光原発5、6号機の稼働停止(5日)前後の発電源別電力購入単価と発電量などを分析したところ、霊光原発5、6号機の稼働停止後、韓電が購入する 電力の単価が8%以上上昇したことが分かった。稼働停止前の2日(金曜日)の電力購入単価は、1キロワット時当たり131.75ウォン(約9.8円)だっ たが、稼働停止後の最初の金曜日に当たる9日は、単価が142.29ウォン(約10.6円)に上がっていた。
 単価が上がっ た理由は、安価な原子力発電の割合が低下し、最も高価なLNG(液化天然ガス)発電の割合が高まったからだ。韓電が各発電所から電力を購入する際には、最 も高いLNG発電の価格を基準に、原発と火力発電に調整係数を反映して価格を定めているため、原発稼働停止後の9日の電力単価は2日に比べ高くなった。
  全体の電力供給量に占める原子力発電の割合は、2日の28.1%から9日には26.0%に低下した。一方、LNG発電の割合は同じ期間に24.3%から 25.5%に上昇した。9日現在のLNG発電の単価は1キロワット時当たり137.79ウォン(約10.2円)で、原子力発電(26.46ウォン=約 2.0円)の5倍を超えている。
 高価なLNG電力の使用割合が高まり、電力単価が上がったことで、韓電の1日当たりの電力 購入価格は2日の936億7000万円(約70億円)から、9日には1001億4000万ウォン(約74億円)へと跳ね上がった。韓電側は「霊光5、6号 機の稼働停止以降、1日平均79億ウォン(約5億8700万円)ほどの追加負担が発生している」と説明している。この状態が年末まで続けば、追加負担額は 4000億ウォンを超えることになる。
 霊光原発5、6号機が稼働を停止したのは、原発に部品を納品している業者やブロー カーが、1件当たり約300万ウォン(約22万3000円)の品質保証書の費用を着服しようとして品質保証書を偽造していたことが発覚したからだ。現在ま でに着服した金額は総額2億ウォン(約1500万円)に上ると推算されるが、この2億ウォンのために、1日当たりその数十倍の金額を国家レベルで負担する ことになったわけだ。電力の専門家は「先ごろ制御棒の案内管に亀裂が見つかった霊光原発3号機まで整備が遅れれば、今冬の電力需給はいっそう悪化し、電力 購入単価もさらに上昇するだろう」と口をそろえている。
金徳翰(キム・ドクハン)記者

廃止原発敷地に市民出資の太陽光発電
11月17日 9時25分

オーストリアでは一度も使われず廃止された原子力発電所の敷地に、市民の出資で大量の太陽光パネルが設置され、太陽光発電所に生まれ変わりました。
オーストリアでは、1978年に国民投票で原子力発電所の廃止が決まり、東部のツベンテンドルフでは、完成したものの一度も使われなかった原子力発電所が、研修施設として残されています。
太陽光発電はこの廃止された発電所の敷地内に、1000枚の太陽光パネルを設置して行うもので、市民は1枚あたり3万円を出資して13年間の所有権を得ます。
電力会社が毎年、太陽光パネルの借用料を支払うため、13年後には1枚あたり9000円余りの利益が出ることになっています。
16日に行われた発電開始の式典には、出資した市民ら60人が出席し、原子力発電所が太陽光発電所に生まれ変わった瞬間を祝いました。
このうち、63歳の男性は「住んでいる家には太陽光パネルを設置する場所がないので、投資を通じて環境改善に貢献できてうれしい」と話していました。
オーストリアの太陽光発電協会によりますと、市民の出資による太陽光発電事業は3年前から行われていますが、世界的な金融危機以降、低金利が続いていることもあって、環境に配慮した新たな投資先として人気が集まっているということです。

【熱狂の爪痕】
(1)政治主導 進まぬ福島の復興 宙に浮く指定廃棄物

2012.11.17 08:53 (1/3ページ)
山里の公民館で除染作業が続いている=福島県川俣町
山里の公民館で除染作業が続いている=福島県川俣町
 野田佳彦首相(55)が衆院を解散した16日、国会から北西へ230キロ離れた福島県川俣(かわまた)町の斎場では、東京電力福島第1原発事故に より町内の仮設住宅で暮らす農業、広野太さん(63)が喪服姿で線香を手向けていた。同じ地区から避難中に病気で亡くなった70歳の男性の葬儀。この2週 間で地区の住民5人が病死した。
 「67歳の方、80代2人、94歳…。みな体調を崩して亡くなった。これは異常だと坊さまも言っている」
 広野さんが暮らしていた川俣町山木屋(やまきや)地区は原発の北西40キロ。全村避難の飯舘村に隣接し、町内では唯一「計画的避難区域」に指定されて、1214人が町内外で避難生活を送る。
 今月10日、長浜博行環境相兼原発事故担当相(54)が仮設住宅を視察した際、広野さんが自治会長として案内した。住民が相次ぎ力尽きていく現状を話し、避難生活の改善を訴えた。が、返事はなかった。
 後で記者団に語った言葉は「避難者の住環境の整備は担当外なので、復興相と話し合う」。被災者には配慮のない対応と映った。
 野田首相が福島第1原発の「冷温停止」を宣言したのは昨年12月16日。住民の帰還の大前提となる除染は進まない。東日本大震災と原発事故以降、初めてとなる国政選挙は冷温停止宣言と同じ日に投開票される。
 広野さんは「あれから1年になるのに対応が遅い。除染も国の責任でやるというが、うちの地区はまだ始まってもいない」と話し、続けた。「投票には行く。今は先が見えない。被災地の復興をしっかりやってくれる政治を期待したい」

指定廃棄物に怒り
震災と原発事故からの復旧、復興のために政治の力は欠かせない。民主党政権が掲げた「政治主導」も、官僚主導からリーダーシップを取り戻す試みだった。
 ただ、その手法は「思いつき」などと批判された。象徴的なのが、鳩山由紀夫元首相(65)による米軍普天間飛行場の移設先をめぐる「最低でも県外」発言。数々の混乱を招き、政治主導は皮肉にも「政治不信」を増幅させた。
  こうした政治主導で、福島第1原発から南西へ80キロの茨城県高萩市では、紅葉に色づく山あいの君田(きみだ)地区が揺れていた。原発事故で発生した放射 性物質を含む「指定廃棄物」の最終処分場の候補地を選ぶ際、国が市と事前協議せず、結果のみを通知したからだ。「寝耳に水だ」。市や住民は猛反発した。
 地区には小学校がある。森林組合勤務の松崎泰幸さん(37)は「最大の不安は安全性。うちには9歳の娘と4歳の息子がいる。候補地の周囲は川の水源地で、学校のプールも川の水を引いている」と話す。
 そもそも決め方が納得できないという。「選定基準を勝手に決めて、勝手に選んで、押しつける。振り回されるのは住民だ」
「経験不足」を露呈
民主党政権の政治主導について、法政大学の五十嵐仁教授 (61)=政治学=は「やり方が唐突、稚拙、乱暴で挫折した例が多かった。『経験不足』という民主党の弱点が表れた」と指摘した。その上で、「政治主導の 方向性自体は正しかった。変化を求められる時代に前例踏襲の官僚機構では変えられず、政治家のリーダーシップが求められる。この教訓を学び生かしてほし い」と話した。
 松崎さんは前回衆院選で民主党に一票を投じた。
 「政治が変わるなら頑張ってほしいとの思いだった。でも、何も変わらなかった。かといって自民党だったらよかったのか。第三極に期待したい気持ちもあるが…」。唐突感も残る解散に気持ちは揺れる。
     ◇
 308議席を得て熱狂した政権交代から3年余り。民主党政権は内政、外交で多くの課題を残した。自民党政権時代から続く「政治不信」が膨らむ中、有権者は来る衆院選に何を託すのか。
  ■指定廃棄物 ごみの焼却灰や下水汚泥などの放射性セシウム濃度が1キロ当たり8千ベクレルを超える場合、追加被曝(ひばく)線量が年間1ミリシーベルト を上回ることから「指定廃棄物」とし、外部から遮断した最終処分場で埋め立てる。その廃棄物は発生した8都県内で埋め立てるものとされ、宮城、茨城、栃 木、群馬、千葉5県では環境省が新設を計画。9月に栃木県矢板市と茨城県高萩市を候補地に選んだ。

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仮設住宅で住民と懇談する野田佳彦首相=昨年10月、福島県大玉村


玄海原発事故の防災訓練中止=大雨警報で、壱岐市は実施-長崎

九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の事故を想定し、長崎県と県内7市町は17日、原発30キロ圏外への避難訓練を実施する予定だったが、同日早朝の大雨 警報発表を受けて、訓練を中止にすると発表した。ただ、壱岐市は市単独の訓練として、一部の訓練を実施した。(2012/11/17-09:15)

県内3首長選、18日に投開票
柏崎・刈羽・南魚沼

任期満了に伴う柏崎市長選、南魚沼市長選、刈羽村長選の3首長選が18日投票、即日開票される。
 柏崎市と刈羽村はいずれも現職と新人の一騎打ち。東京電力柏崎刈羽原発の立地地域で、東電福島第1原発事故後、初めて行われる首長選となり、柏崎刈羽原発の今後の在り方にも絡む住民の判断が注目される。
 南魚沼市長選は、3期目を目指す現職に新人2人が挑む。同日行われる市議補選(欠員1)には3人が立候補している。
【政治・行政】



震災、原発事故から再生 JA福島大会 4JA再編案承認

JA福島五連が向こう3年間の基本方針を決めるJA福島大会は16日、福島市のパルセいいざかで開かれた。
 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの再生と次代へつなぐ共同の実践、県内17JAを4JAに再編する合併構想案の2つの大会議案を承認した。衆院選後の新政権に環太平洋連携協定(TPP)交渉参加反対を求める特別決議も採択した。
  震災から再生の議案は「消費者と共生する安全安心なふくしま農業の復興」が柱。福島ブランドの信頼回復に向け、きめ細かい放射性物質検査の実施や除染対 策、被災した農家支援などに取り組む。「脱原発」に向けた活動も盛り込み、太陽光や小水力発電などの再生可能エネルギーの利活用を進める。
 新たな合併構想は17JAを「県北・浜通り北」「県中・浜通り南」「県南」「会津」の4JAに再編する。平成28年3月の移行を目指し、19日には五連内に推進本部を発足させる。来年3月をめどに4地区ごとに合併推進協議会も設置する。
  大会には約1200人が出席した。庄條徳一会長が「われわれの真の願いは青空の下、安心して農業にいそしみ、収穫の喜びを味わうこと。除染対策や風評被害 払拭(ふっしょく)に全力を注ぐ」と復興に向けた決意を示した。佐藤雄平知事、斎藤健治県議会議長らが祝辞を述べた。

■磐城農高の代表ら表彰 農業後継者育英賞
 席上、農業後継者育英賞の表彰式も行われた。庄條会長が県学校農業クラブ連盟意見・研究発表大会でプロジェクト発表の食料・生産の部で最優秀賞となった磐城農高の代表らに表彰状を贈った。
 最優秀賞の受賞者、高校は次の通り。
 ◇プロジェクト発表▽食料・生産の部=磐城農▽文化・生活の部=福島明成▽環境の部=岩瀬農
 ◇クラブ活動発表=福島明成
 ◇意見発表▽食料・生産の部=赤坂春奈(福島明成)▽環境の部=武藤利希(福島明成)▽文化・生活の部=片桐美紗(磐城農)
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本県農業の再生に向けた議案などを承認した大会
本県農業の再生に向けた議案などを承認した大会

「環境水」永遠に守る 地下水サミット5項目の宣言採択

10日に川内村のいわなの郷体験交流館で開かれた「安全・安心でおいしい第3回地下水サミット」では、地下水を環境水と呼び節水に努め東京電力福島第一原発事故を教訓にしながら永遠に守っていくことなど5項目の「サミット宣言」を採択した。
 昨年に開催予定だったが、東日本大震災と原発事故に伴い延期を余儀なくされた。1月の「帰村宣言」を経て地道に準備を進めた。加盟する全国10市町村の理解を得ながら2年越しのサミットが盛況のうちに閉幕し、村担当者は胸をなで下ろした。
  サミットは県内の川内村、小野町、葛尾村、鮫川村、平田村、古殿町と西条市(愛媛県)芝山町(千葉県)東川町(北海道)美里町(熊本県)の10市町村でつ くる地下水連絡協議会の主催。いずれの自治体も生活の一部を地下水に頼っているという。平成21年に東京都で設立し平成22年に北海道で開いた。
 川内村は来年4月の本格稼働を目指し、建設中の野菜工場「川内高原農産物栽培工場」で使用する水は全て地下水で賄うという。村担当者は「川内の地下水は安全・安心という情報を発信し帰村につなげたい」と期待する。
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地下水保全を再確認した市町村長ら
地下水保全を再確認した市町村長ら

池田氏が出馬を正式表明 長野5区 11月17日(土)

長野5区からの立候補を表明する池田幸代氏

社民党県連が衆院選長野5区での擁立を決めた福島瑞穂党首の公設秘書、池田幸代氏(40)=上伊那郡南箕輪村=は16日、長野市で記者会見し、立 候補を正式表明した。「脱原発を大きく政策として訴える。人々を見捨てる政治でなく、命を守る優しい政治に転換したい」と述べた。

 池田氏は「ナショナリズムをかき立てる政党ばかりが乱立するようになった。平和憲法をしっかり次の世代に受け渡す」と護憲の姿勢を強調。TPP(環太平洋連携協定)交渉参加や米軍新型輸送機オスプレイ配備への反対、格差社会是正なども訴えた。

 池田氏は東京出身で、小学校入学前に南箕輪村に移住。赤穂高校、日本社会事業大卒業。業界紙記者などを経て福島氏秘書。2009年前回選に5区から党公認で出馬し、落選した。この際、住所を神奈川県内から同村に移した。

 5区は解散時の衆院勢力順で、自民党元職の宮下一郎氏(54)、新党「国民の生活が第一」前職の加藤学氏(43)、共産党新人の三沢好夫氏(68)が立候補を予定している。
2012年11月17日8時18分

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原発「2030年代稼働ゼロ」 民主マニフェスト原案


【関根慎一】民主党は16日、衆院選マニフェストの原案をまとめ、全議員政策懇談会で示した。エネルギー政策では「2030年代に原発稼働ゼロ」を明 記。一方、野田佳彦首相が争点化を目指す環太平洋経済連携協定(TPP)は、日中韓自由貿易協定(FTA)などと「同時並行的に進める」との表現にとど め、交渉参加方針は盛り込んでいない。
 9月にまとめた「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえ、「原発ゼロ社会」を目指す方針を強調。原発は(1)40年運転制限制を厳格に適用(2)原子力 規制委員会が安全確認したもののみ再稼働(3)新増設は行わない、とした。使用済み核燃料サイクル事業も「一から見直す」と踏み込んだ。
 首相はTPPについて「(マニフェストで)考え方を示す必要がある」と述べていたが、党内の反対意見に配慮して従来の政府方針より踏み込まなかった。国会改革では、議員定数削減で「衆院80、参院40程度」と2009年衆院選や10年参院選マニフェストを踏襲した。


「脱原発 最優先争点に」 官邸前デモ 有権者訴え

 衆議院が解散した十六日も、毎週金曜の夜に市民が原発反対を訴える抗議活動が首相官邸前や国会前で開かれた。参加者らは同日選となった衆院選と東京都知事選を見据え、「原発ゼロを争点にしよう」と声を上げた。
 東京都町田市の主婦(61)は「今回の解散は国民の意思を無視し、議員らの利益しか考えない『強欲解散』だ」と憤る一方、「原発政策を推進してきた自民党に政権が戻ると、脱原発の流れが後退するのではないか」と不安げに語った。
「原発ゼロの政府を」「原発なくす人に投票します」などのプラカードを用意した人も。町田市の自営業有田建一さん(45)は「脱原発を最優先の争 点にしなければいけない」と久しぶりに参加した。八王子市の田中寛子さん(37)は「都知事選と衆院選のダブル選挙になり候補者について調べる時間がない けど、できるだけ情報を集めたい」。千葉県松戸市の自営業の男性(60)は「小さな政党でも正しいと思うことを言っているところに投票したい」と話してい た。

脱原発の灯、消すな 工程表 解散で進展見込めず

 衆議院が十六日解散し「選挙モード」に突入したことで、「二〇三〇年代に原発ゼロ」を目指す政府のエネルギー政策の実現に向けた動きは、凍結状態に陥った。総選挙後の政権の枠組みによっては「原発ゼロ」の目標そのものが消える恐れもある。 (岸本拓也)
 政府は九月に革新的エネルギー・環境戦略で掲げた原発ゼロ目標を進めるための工程表づくりに着手。年末までに、(1)再生可能エネルギーの普及に 向けた具体策「グリーン政策大綱」(2)家庭向けの電力販売の自由化と発送電分離を柱とする「電力システム改革戦略」(3)地球温暖化対策-などの具体的 な内容をまとめる予定だった。
 原発ゼロは、今年夏の国民的な議論で示された国民の強い意見。政府も民意に押され、この目標を掲げた経緯がある。必要とされる具体策をまとめないまま野田佳彦首相が衆議院解散を宣言し、選挙戦に突入したことは、民意軽視と見られてもやむを得ない。
 藤村修官房長官は十五日の記者会見で「行政の空白時期をつくることは許されず、粛々と作業を進める」と話したが、「新政権の対応が定まるまでは動きづらい」(経済産業省幹部)として、原発ゼロに向けた政府の事務作業は実質的に止まることになりそうだ。
長期的なエネルギー政策の指針となるエネルギー基本計画も、当初は「ゼロ目標」に沿ってグリーン政策大綱や電力システム改革などの内容を反映した形で決定するはずだったが、新政権発足後にずれ込む公算が大きい。

解散に紛れ審査制度変更 電気代再値上げ簡略化

 経済産業省は十六日、家庭向け電気料金を一度値上げした電力会社が三年以内に値上げを再申請する場合の審査項目を、これまでの六分の一に減らして簡略化すると発表した。経産省はこの日、制度変更に必要な電気事業法の関連省令を改正。省令は施行された。
 経産省は省令の改正を「ここ数日で決めた」(担当者)という。当面は九月に値上げした東京電力だけが新制度の対象だが、衆院の解散に紛れる形での制度変更に利用者から不満が出そうだ。
 新制度で電力会社が値上げを再申請できるのは、原発の再稼働が想定通り進まず、代替として使う火力発電所の燃料費が増えた場合など。従来は(1) 値上げ後、三年間の人件費が一般企業並みに削られるか(2)競争入札の導入など経費削減の努力をしているか-など六十項目の審査が必要だった。
 一方、新制度は最初の値上げ申請から三年以内なら「人件費などは審査済み」とし、確認事項を燃料費など九項目に絞った。
東電の九月の値上げの算定根拠は、来春の柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働が前提だが、原子力規制委員会の安全基準は来夏につくられる見込みで、来春の原発再稼働は困難。東電が再値上げを申請する可能性は高い。

元高校校長・一止羊大 国家観喪失と反原発・脱原発

2012.11.17 07:54 (1/3ページ)
わが国の反原発・脱原発の動きに、私は、次のような理由から強い懸念を抱いている。
 一、原発は、エネルギー政策の根幹に関わるも のであり、わが国の浮沈を左右する根本問題だ。太陽光などを利用した代替エネルギーの道があるとはいえ、原発に代わるほどの経済性や効率性は今のところ確 認されていない。原発に頼らぬエネルギーの方途を探るのは良いとしても、反原発・脱原発の主張は初めに結論ありきの感情論であり、問題の本質から目を背け るものだと言わざるを得ない。
 二、日本が原発から手を引けば、大きなリスクを抱え込むことになるのは必定だ。原発に関する優れた日本の技 術や技術者が日本を敵視する国にも流出しかねない。電力不足やコスト高で国民生活が圧迫され、多くの企業が日本を去り、科学的知見の積み上げも止まり、国 力が衰退して、日本は国際社会から落ち零(こぼ)れてしまうだろう。石油や天然ガスなどによる発電が増えれば、地球温暖化に悪影響を与えることも明らか だ。
 三、危険だから原発をやめようと言うのは、たとえば、危険だから飛行機を世の中から無くそうと言うのにどこか似ている。文明に対する 後ろ向きの姿勢だ。原発に限らず、文明の利器には多かれ少なかれ危険がつきものだ。人類は、その危険を軽減克服するために弛(たゆ)まず技術を革新し、利 便性を高めてきたのである。危ないからやめるというのでは、利便性の向上は望めない。文明の発達も行き詰まる。四、有用性がある限り原発が無くなることはない。たとえば、何かにつけて倫理性が問題となる中国でもすでに十数基の原発が稼働している。近い将来二 百数十基に増設する計画で、現在二十数基を建造中だという。日本が原発をやめても、かの国で事故が起きれば、日本が安全だという保証はどこにもない。高い 技術力と真摯(しんし)な国民性を生かして安全な原発を造ることこそ、わが国の使命ではないか。
 五、原発の技術は、核爆弾製造の技術と密 接に繋(つな)がっているという。ならば、反原発・脱原発への移行は、核爆弾製造の技術からも遠ざかることを意味している。世界情勢の厳しい現実を考えれ ば、いつでも核爆弾を造る能力を備えているぞとの姿勢を示すだけでも防衛上の強い発信力になるはずだ。反原発・脱原発の道を行けば、日本はこの大切な発信 力を失い、国力を削(そ)がれるのは目に見えている。
 要するに、反原発・脱原発の動きには、国益や文明への貢献などの観点がすっぽりと抜 け落ちているのだ。ここでも、戦後の自虐教育の禍(わざわい)が深い影を落としていることが窺(うかが)える。まともな国家観を持たない政治家たちは、選 挙のことばかりに執着し、民意という名の感傷的な国民意識に迎合して、原発の必要性を堂々と説くこともできない。民主党政府は、具体的な裏づけも見通しも 示さず、2030年代に原発ゼロを目指すと言う。世論調査の結果を盾にして、「国民の覚悟に応える」などと綺麗(きれい)なことを言っているが、これは、 政府の責任放棄でしかない。
 自虐的戦後教育の禍から早く脱却し、国益や文明の発達に適(かな)う国家観と国民意思を再構築しなければ、わが国の未来は危うい。公教育が果たすべき役割は、極めて重い。
【用語解説】一止羊大
 いちとめ・よしひろ(ペンネーム) 大阪府の公立高校長など歴任。著書に『学校の先生が国を滅ぼす』など。

【埼玉】

不信感、いら立つ双葉町民 「被災者のこと考えて」

 東京電力福島第一原発事故で加須市の旧騎西高校に避難している福島県双葉町民らからは、政府や政党への不信感やいら立ちの声が上がった。
 「復興や原発問題がなおざりにされ、われわれ被災者は忘れられている」。先月まで旧騎西高で避難生活を送っていた男性(60)は「借り上げアパートに移ったが、いつまでこうした生活を強いられるのか。賠償は進まず、将来への不安は消えない」と声を荒らげる。
 別の男性(50)は「被災地の復興支援、避難者の生活再建などに明確な道筋を付けず、課題が山積みになったままだ。選挙で政権が変われば、最初か らやり直しなのか」と憤り、「年が明けても、予算も決まらず、復興も遅れる」。旧騎西高近くで暮らす竹本美喜子さん(53)も「自民も民主も、自分たちの 都合だけを考えている感じ。とにかく被災者のことを考えて。住宅、仕事、補償、何も進んでいない」と話し、「身内が困っていると思ってやってほしい」と語 気を強めた。
一方、衆院解散を歓迎する意見も。旧騎西高で暮らす菅本章二さん(56)は「国は、原発事故が収束しないままの避難指示区域見直しや、除染で出る汚染土壌の中間貯蔵施設計画などを押しつけるだけ。『沖縄』と同じ構図だ。これを変えてほしい」と訴えた。 (石井宏昌)

独占インタビュー・小沢一郎氏「民主主義の危機!」(5・終)~次期総選挙
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月17日 07:00
<小選挙区で100以上、絶対に過半数をとる!>
 ――ドイツの原発視察は如何でしたか。反原発でなく、原発を使わない市民生活のあり方など、新しい生活を考えるヒントも多々あったと思いますが。
ozawa.jpg 小沢  実は、ドイツ以上に日本は代替エネルギーが可能です。ドイツは、風力発電から太陽熱まであらゆる試みをしており、今年25%は賄えることになりましまた。 しかし、原発を止めると電力不足になってしまうのです。日本の場合は、原発を止めても全く問題がありません。供給能力は充分にあります。
 なぜ、原発を導入したかというと、「安い、安全」なものと思われたからです。「安全」はまったくのデタラメであることが、国民のほとんどが福島原発事故で実体験しました。
 「安い」というのも、実はデタラメなのです。初期コストを耐用年数で割り算をして、安いという結論を導き出しています。しかし、ここには大きな落とし穴があります。
 1つは、事故が起こった場合のコストが入っていません。福島原発の場合は、その後処理に、今後50兆円~100兆円かかります。また40年後、 50年後には、放射能・高レベルの廃棄物を処理しないといけません。ところが、世界のどの国においても現在まだその処理方法が見つかっておりません。この コストを電力会社はもちろん、国も入れていないのです。これらのコストに比べれば、代替エネルギーの開発など容易にできます。
 ドイツの方たちは、日本で10年後を目処に原発廃止を唱えている政党は「国民の生活が第一」だけと聞いて大変驚いていました。
 ドイツはチェルノブイリ原発事故で原発廃止の声があがり、今回の福島原発事故で全政党、全国民で、原発廃止を決めました。経済界(経団連)や商工会議所、電力事業者の団体にも行きましたが、全員が原発廃止に賛成でした。
 彼らから見ると、日本は当然、全政党、全国民が原発を反対しているという認識だったのだと思います。とても不思議そうな顔をしていました。
 ――「国民の生活が第一」としては、消費増税反対、原発廃止を中心に、愚直に、国民に訴えていく戦いを展開されると聞いています。ところで、選挙はいつごろになると予想されますか。
 小沢 私たちは、絶対に過半数を取りたいと思っています。本当の改革をやるためです。国民の意識は、消費増税 反対、原発反対になっていると思います。草の根の作戦で掘り起こせば、絶対に過半数をとれると信じています。小選挙区で100以上の議席を考えています。 そして、さらに様々な連携を模索しているところです。
 選挙ですが、民主党の野田総理はやりたくないでしょう。これから、予算編成、予算審議があり、景気がますます悪くなるので、景気対策等々理屈をつ ければ、来年の4月ごろまでは延ばせると思います。しかし、そうなると、野田内閣に対する国民の支持、民主党への支持率はどんどん下がっていきます。国民 からの信頼を全く失い、内閣としてやっていけなくなります。時期については、今は見守っているところです。
(了)
【聞き手:児玉 直/文:金木 亮憲

原子力防災計画、3月は「目安」 規制庁が県や市町に説明

(2012年11月17日午前7時15分)
 原子力規制庁は16日、福井県と県内市町をそれぞれ対象に、原子力防災の枠組みを示し た原子力災害対策指針の説明会を福井市で開いた。指針を基に県や市町がつくる原子力防災計画の策定時期について、規制庁の金子修一原子力防災課長は「来年 3月は一つの目安で、期限ではない」と説明。策定の遅れもやむを得ないとの認識を示した。

 また、原発から30キロ圏を目安にした「原子力災害対策重点区域」を設定するためには、国により隣府県との調整を図る協議の場が必要としたものの、開催時期は未定とした。区域が決まらず、市町が計画策定を進められない状況で、計画策定が大幅に遅れる可能性もある。

 県庁で説明を受けた石塚博英安全環境部長は「実効性ある計画をつくりたいが、具体的なものがなく、距離や期限だけ出るのは迷惑なやり方」と述べ、早急に具体的基準を示すよう求めた。

 県国際交流会館での市町向けの説明会には、原発30キロ圏内で新たに計画策定が必要となる福井、越前市などの6市町や圏外の坂井市なども含め、計15市町の防災担当課長らが参加した。

 金子課長は、指針では避難の具体的な判断基準などが決まってない点を陳謝。年内に検討を終え、できる限り早く指針に反映させるとした。

 規制委が公表した原発事故時の放射性物質の拡散予測に関しては、県や国が原子力災害対策重点区域を設定する際の「一つの参考材料」と話すのみで、具体的な活用法は明言しなかった。

 質疑で越前市の担当者は「来年3月の計画策定が絶対との前提で準備を進めていた。『できるだけ早く検討』とはいつなのか」と規制委の対応を批判。高浜町は、未調整の隣府県への広域避難について「国が指導的な立場で具体的に進めてほしい」と要望した。

福井・敦賀原発:断層調査の完了2カ月延期−−原電

毎日新聞 2012年11月17日 東京朝刊
 日本原子力発電は16日、敦賀原発(福井県)の原子炉建屋直下を通る断層(破砕帯)が活断層かどうかを 判断する社内調査の完了を、予定より2カ月遅れの来年1月末に延期すると発表した。原電は「破砕帯があると想定していた場所で確認できず、掘削場所を変更 したため」などと説明。原子力規制委員会は12月1、2日の現地調査を予定通り行う方針。敷地内の破砕帯をめぐっては専門家から近くを走る活断層「浦底断 層」と連動して動く可能性が指摘され、原電は5月から再調査を始めた。【岡田英】

2012衆院選:産業界「政策進めて」 識者の話

毎日新聞 2012年11月17日 東京朝刊

 ◇原発新増設、認めるか−−井熊均(ひとし)・日本総合研究所創発戦略センター所長

原発政策では、計画中の原発の新増設を認めるか否かが争点になりそうだ。民主党政権は建設中の2基のみ 運転を認め、計画中のものは認めない立場だった。新政権が原発再稼働を判断する原子力規制委員会の安全基準を、計画中の原発の運転の是非の判断にも拡大す れば、原発の新増設は続き、原発ゼロにはならない。再生可能エネルギーの比率を上げる方法も争点の一つだ。固定価格買い取り制度は、他の発電方法と比べて 効率が劣る太陽光発電の買い取り単価が相対的に高い。新政権がどの方法を重視するかによって、太陽光発電の買い取り単価の引き下げもあるだろう。

 ◇消費増税、先送り懸念−−熊野英生(ひでお)・第一生命経済研究所首席エコノミスト

財政問題では、消費税増税が最大の焦点。民・自・公の3党は14年4月から税率を2段階で引き上げるこ とで合意しているが、経済環境は厳しく国民の反対は根強い。第三極勢力が増税破棄を訴えれば、民・自・公も選挙戦略上、増税時期の先送りなど3党合意をあ いまいにするような姿勢に転じかねず、財政再建の道が遠のく懸念がある。歳出面では、防災分野に10年間で200兆円規模を投じる自民党の「国土強靱 (きょうじん)化計画」に注目。実行されれば消費増税による財政健全化効果は消える。バラマキ政策が行き詰まるのは明らかで、現実的な政策論争が求められ る。

 ◇TPP推進の覚悟は−−野間口毅(つよし)・大和証券株式チーフストラテジスト

株式市場は、自民がTPP交渉参加を推進するかどうかに注目している。TPP参加は海外での企業活動を 活発化させることにつながるため、株式市場にとってはプラス材料。民主、自民両党とも党内で推進・慎重派が拮抗(きっこう)しているが、野田首相が参加に 意欲を示している以上、自民がどっちつかずというわけにはいかない。安倍晋三総裁は従来の慎重姿勢を修正して参加の可能性を示唆しているが、明確な立場表 明ではない。TPPに反対している農協などの業界団体を敵に回す覚悟を持ち戦えば、投資家の自民への期待は一段と高まるだろう。

 ◇決められる政治、期待−−斎藤裕司(ゆうじ)・クレディ・アグリコル銀行ディレクター 無制限の緩和など大胆な金融政策を掲げる安倍晋三自民党総裁に対し、民主党がどういう政策を打ち出せるかに注目したい。安倍総裁の金融政策に関する発言 を受け、外国為替市場は円安に振れている。民主党が急に大胆な政策を掲げても後出しと言われ、「なぜ今までやらなかったのか」と批判されてしまう不利な状 況と言える。ねじれ国会が続き、予算執行が遅れて景気にも悪影響を与えた。「決められない政治」から「決められる政治」になって、政策決定のスピード感が 高まるかどうかにも注目したい。複数の勢力に分かれて混乱が続くのは市場にとっても好ましくない。

東通原発の断層調査 規制委派遣で最終報告、先送りへ

 東北電力青森支店は16日、東通原発(青森県東通村)敷地内で実施中の追加断層調査について、今月中としていた最終報告まとめの時期を、年度内という表現で先送りする方針を示した。原子力規制委員会が年内にも調査団を現地派遣するのに伴い変更した。
  増子次郎青森支店長が青森市内で記者会見し、「規制委の現地調査やその後の評価会合を踏まえ、最終的に取りまとめる」と述べた。調査対象とした断層の活動 性に関しては「従来の説明を翻すようなデータはない」(古川栄一副支店長)として、活断層ではないとの見方を重ねて示した。
 調査自体は予定通り進んでおり、今月中に結果を国に報告。同時に、現場を報道陣に公開し状況を説明するという。
 津波対策として建設中の防潮堤(高さ3メートル)は、先行工事した2メートル部分が予定より早く月内に完成する見通し。来年5月までに1メートルのかさ上げを完了させ、堤の上端を標高16メートルとする。

2012年11月17日土曜日

衆院解散 東北の経済界歓迎 復興・原発「対策早く」

 衆院が16日解散され、1カ月後の「12月16日投票」の選挙日程が決まったこ とを受け、東北の経済界からは年内選挙を歓迎する声が上がった。民主党政権の3年2カ月間には「国民の信頼を裏切った」と厳しい評価も。東日本大震災から の復興需要が一段落し、景気の減速懸念が強まる中、「復興の加速化、原発事故対策に最優先に取り組む政権が誕生してほしい」と切実に願う意見が相次いだ。

 「新年度の予算編成が遅れれば、経済は来年も冷え込んでしまう。クリスマス前に選挙を終わらせるのは正解」と言うのは秋田県機械金属工業会の藤原正義会長。早期の選挙を通じ「新しい経済対策の模索を期待する」と訴えた。
 東北経済連合会の高橋宏明会長も「政治の停滞を打破し(政策を)前に進めるには、ここで民意を問うことが必要。被災地の復興を着実に前進させる政権樹立を望む」とした。

 仙台経済同友会の大山健太郎代表幹事は「野田首相にとって九回裏にようやく出たヒット」と年内解散に賛意を示した。ただ民主党政権については「評価できるのは消費税増税を決めたことだけ。マニフェスト(政権公約)はリップサービスに終わった」と切り捨てた。
 いわて生協の菊地靖専務理事は「国民の怒りが大きくなって解散に追い込まれたと見るべきだ」と指摘。被災地の復興は遅れ、経済も停滞しているとし「消費税増税に加え、環太平洋連携協定(TPP)に参加することになれば、国民の暮らしはさらに苦しくなる」と強調した。
 福島県会津若松観光物産協会の山浦弘道事務局長は「東北の観光再生は道半ばだ」と訴える。日中や日韓の関係悪化による影響も出ており「外交問題を早めに解決しないと、観光復興は進まない」と衆院選に突入する各党に注文を付けた。
 福島県商工会議所連合会の瀬谷俊雄会長は「選挙で各党は具体的な政策を示し、震災や原発事故からの復旧・復興を最重要課題として取り組んでほしい」と求めた。

2012年11月17日土曜日

電気料金:再値上げ、迅速化 経産省、審査期間を短縮

毎日新聞 2012年11月17日 東京朝刊
 経済産業省は16日、家庭向け電気料金を値上げした電力会社の燃料費が想定より大幅に増え、3年以内に 値上げを再申請した場合、審査を簡略化すると発表した。経産省の有識者会議や消費者庁との調整などの審査過程は従来通りだが、4カ月とされる通常の審査期 間を短縮して迅速な値上げを可能にし、電力会社の経営悪化を防ぐ狙いがある。
 電気事業法の関連省令を同日改正した。通常の値上げでは人件費や修繕費など60項目を査定して値上げ幅 を決めるが、簡易審査の場合、燃料費など9項目に絞り込む。今夏に値上げした東京電力が来年4月以降見込んでいる柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働が大幅に 遅れれば、簡略化した審査の対象になる。
 一方で、原発の再稼働が進んだ場合などは、速やかに値下げするよう電力会社に求める。ただ、人件費など が審査対象から外れるため、電力会社のコスト削減努力が進まず、追加値上げ幅を圧縮しないまま電気料金に転嫁される可能性があり、消費者から批判が出そう だ。【小倉祥徳】
行政・政治 : 衆院選 社民池田氏が出馬表明
更新:2012-11-17 6:00
 社民党県連は16日、長野市の県連本部で常任幹事会を開き、前回の衆議院選で長野5区から立候補した池田幸代(さちよ)氏(40)=南箕輪村=を同区で 比例重複立候補させることを決めた。池田氏は記者会見で、脱原発を訴え「原発を維持してきた既得権益集団との戦いが最大の争点」と決意表明した。

 池田氏は「脱原発基本法を政策として決定させていく。日本の国策を大きく脱原発に舵を切らせるために精いっぱい働きたい」と述べ、TPP参加阻止、消費税増税阻止、憲法改悪阻止なども争点に挙げた。

 竹内久幸県連代表は県内選挙区1人の擁立について「県全体が支援し、比例の得票を目指していく」と述べた。

 池田氏は福島瑞穂党首の公設秘書。東京生まれで、赤穂高校を経て日本社会事業大学を卒業。福祉施設関係者向けの業界紙記者を経て2001年国会議員秘書に。09年8月の前回衆議院選長野5区に出馬し、落選した。

ファイル:再生エネ、原発2基分

毎日新聞 2012年11月17日 東京朝刊
 経済産業省は16日、太陽光など再生可能エネルギーの10月末時点の導入状況を発表した。7月にスター トした固定価格買い取り制度の対象に認定された発電設備は計255.7万キロワットで、原発2基分相当。すべての設備が今年度中に稼働するわけではない が、政府の年度末の導入予測(約250万キロワット)を早くも上回った。
 認定設備の内訳はメガソーラーなど住宅用以外の太陽光が162.7万キロワットと最も多く、住宅用太陽 光の58.6万キロワット、風力33.6万キロワットと続いた。住宅用太陽光のみを対象にした旧制度分も含め既に運転開始している再生エネ設備は計 115.5万キロワットだった。

民主 野田政権方針踏襲の公約に
11月17日 6時3分

民主 野田政権方針踏襲の公約に
民主党は来月行われる衆議院選挙の政権公約=マニフェストについて、2030年代に原発の稼働ゼロを可能とするよう取り組むことなど、野田政権の方針を踏襲した政策を盛り込んだ素案をまとめました。
このうち、民主党内で意見が分かれているTPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉参加を巡っては、「国益の確保を大前提に守るべきものは守りながら、TPPや日本・中国・韓国の3か国によるFTA=自由貿易協定などを同時並行的に進める」としています。
ま た、エネルギー政策について、“原発ゼロ社会”を目指すため、原発の運転を開始から40年に制限し、2030年代に原発の稼働ゼロを可能とするよう取り組 むとしているほか、社会保障政策では、最低保障年金の創設や後期高齢者医療制度の廃止を目指すとしているなど、野田政権の方針を踏襲した政策が盛り込まれ ています。
一方で、消費税率の引き上げについては直接言及していません。
このほか、現職議員が引退する際にその親族が同じ選挙区で立候補する“選挙区の世襲”を禁止することや、衆議院の定数の80削減を目指すことなど、前回のマニフェストの方針を堅持しているものもあります。
民主党は週明けに全議員を対象とした作成委員会を開いて幅広く意見を聞いたうえで、マニフェストのとりまとめを急ぐことにしています。

各党の談話

解散を受け、各党県連などは、談話を発表した。
 民主党県連・柿沼正明会長「この3年間、消えた年金の回復、脱原発と再生可能エネルギー推進など、着実に進めてきたことはたくさんある。胸を張って訴えてゆく。時代は動き出した。時計の針は戻さない」
 自民党県連・中曽根弘文会長「混迷と衰退から脱却させ、国民が安心して暮らせる日本を取り戻せるかどうかの重要な選挙である。日本のかじ取りを責任を持って行えるのは、自民党のほかにはない」
 共産党県委員会・小菅啓司委員長「米国・財界中心の『古い政治』を転換する好機だ。どんな問題でも改革ビジョンを提案し、行動する共産党の姿を広く伝え、議席倍増を目指し、全力を挙げる」
 日本維新の会・石関貴史氏「自民党政権に任せられないから民主党へ政権交代した。その民主党が志を忘れ、マニフェストを放り出し、旧秩序の補完勢力となって今がある。新体制を創るために死力を尽くす」
 社民党県連合・小林人志代表「消費増税、原発、オスプレイ、TPPの問題など私たちの命、暮らしに関わる重要な問題は解決に至っていない。選挙では、有権者にしっかりと判断いただき、選択をお願いしたい」
(2012年11月17日  読売新聞)

共産・山口氏、3区出馬表ヘルプ

共産党県北部地区委員長の山口勝弘氏(57)は16日、県庁で記者会見し、衆院選佐賀3区に同党公認で立候補することを明らかにした。
 出馬理由について山口氏は「玄海原子力発電所がある3区で、反原発の有権者の受け皿になりたい」と説明。〈1〉原発の再稼働反対と廃炉推進〈2〉環太平洋経済連携協定(TPP)への参加阻止〈3〉消費増税反対――などを公約に掲げた。
 山口氏は唐津市出身で、唐津工高卒。電機メーカー社員、党職員を経て、元北波多村議を27歳から連続5期・20年務めた。2010年7月の参院選佐賀選挙区に党公認で立候補し、落選した。
(2012年11月17日  読売新聞)

衆院解散 予定14陣営臨戦態勢




  • ヘルプ
衆院が解散された16日、滋賀1~4区の立候補予定者は、12月4日の公示と、同16日の投開票日に向け、さっそく走り出した。県内でも、日本維 新の会(代表・橋下徹大阪市長)による候補擁立の動きが取り沙汰されており、従来の戦いの構図が一変する可能性も出ている。果たして湖国の“師走決戦”を 制するのは、どの候補、どの政党なのか。有権者からは「新議員には日本の停滞ムードを一掃する働きを期待したい」との声が上がった。
◇1区
 過去3回(2003年、05年、09年)の選挙では民主、自民、民主の順番で議席を獲得してきた。
 民主党前議員の川端達夫氏はこの日夜遅く、大津市に戻った。10月初めまで総務相の要職にあり、地元での街頭演説もままならなかったが、週明けからは駅前での演説などを精力的にこなす。
 自民党新人の大岡敏孝氏は朝から大津市の幹線道路に立ち、有権者にアピール。企業や老人クラブの会合を精力的に回り、JR大津駅前でも演説した。投票日を見据え、街頭での活動を重視する考えだ。
 共産党新人の節木三千代氏は終日、大津市内で街頭演説やミニ集会に臨んだ。県庁前では、消費税増税でなく富裕層や大企業に負担を求める税制改革で、社会保障を充実させることや即時原発ゼロなどを訴えた。
◇2区
 過去3回(03年、05年、09年)の選挙で民主が3連勝している。
 民主党前議員の田島一成氏は東京での両院議員総会などをこなしたあと、夜遅くに地元に。彦根市の事務所では、解散を受け、支持者からの激励の電話などが多く入り、スタッフの動きが一気に慌ただしくなった。
 自民党元議員の上野賢一郎氏は朝から彦根市の街頭に立ち、「国民の信頼を勝ち取るため、再チャレンジさせてほしい」と訴えた。日中は長浜市などを回り、事務所スタッフはスケジュール調整に追われた。
 共産党新人の中川睦子氏は米原、彦根両市を巡ってアピール活動を展開。解散の知らせを聞くと「すっきりした気分。消費税増税、原発、TPP反対を力強く訴えていきたい」と意気込んだ。
 みんなの党新人の世一良幸氏はJR長浜駅前で「利権やしがらみのない党にしか、思い切った改革はできない」と声を振り絞った。事務所スタッフは、「第3極」の結集がどのように展開するのか気をもんでいた。
◇3区
 過去3回(03年、05年、09年)の選挙はすべて民主が制した。
 民主党前議員の三日月大造氏は夜遅くに東京から地元の草津市に帰着。事務所スタッフは支持者への連絡などに追われながらも「地域の声を聞き、その知恵を借りて今回の選挙も戦い抜きたい」と意気込んでいた。
 自民党新人の武村展英氏は午前中、草津市内で政策チラシを配布。解散後、報道陣の取材に応じ、「民主政権では日本の経済も外交もだめになってしまう。何としても議席を獲得する」と決意表明した。
 共産党新人の西川仁氏は大票田の草津市を重点的に回った。夕方には約1時間、JR草津駅で街頭演説し、「社会保障も、増税せずに済む対案を示し、脱原発を進めたい。政治を変えるために力を」と訴えた。
◇4区
 過去3回(03年、05年、09年)の選挙は自民、自民、民主の順番で議席が移ってきた。
 民主党前議員の奥村展三氏はこの日は東京を離れられず、17日に地元に帰る。湖南市の事務所のスタッフは「解散は分かっていたこと」と冷静に受け止めたが、「日本維新の会の動向が気になるのは事実」と話した。
 自民党新人の武藤貴也氏は朝はJR近江八幡駅前で演説し、その後は企業の朝礼に顔を出した。午後も精力的に商店などに足を運び、防衛や環太平洋経済連携協定(TPP)に関する持論を訴えた。
 共産党新人の西沢耕一氏は解散を受け、「国民の圧力に押されて、ようやく解散に至った。いよいよだ」と闘志をみなぎらせた。終日、近江八幡市などを巡り、「国民の声を聞く政治に作り替えねば」と主張した。
 無所属元議員の小西理氏は東近江市などをスタッフと徒歩で回り、一人ひとりの市民と触れ合った。「暮らしに根差した声を聞かねば」との考えからで、街頭演説よりも市民との対話を優先させたい、とする。
(2012年11月17日  読売新聞)

女川町 来年度は交付団体に

県内市町村で唯一、地方交付税の不交付団体だった女川町が来年度、交付団体となる見通しとなった。
 東北電力女川原子力発電所の施設の減価償却が進んで固定資産税の収入が減り、税収が財政需要を下回る可能性が高くなったためだ。
 町によると、女川原発2号機が運転開始した翌年の1996年度以降、多額の固定資産税が納められるようになり、不交付団体となった。
 ただ、原発施設の減価償却で固定資産税の収入は年々3億~4億円ずつ減っている。
 地方交付税の交付額を算定するため、固定資産税を含めた税収見通しなどから計算される「基準財政収入額」は今年度、行政サービスに必要な経費「基準財政需要額」を約7000万円上回っているが、来年度以降、固定資産税の収入がさらに減るため、需要超過に転じる見込みだ。
 女川原発は震災の影響で1~3号機がすべて運転を停止しているが、町は「原発の固定資産税収入の減少は予想されていたもので、震災の影響ではない」と説明している。
(2012年11月17日  読売新聞)

敦賀原発 断層調査結果は来年1月末に延期
11月17日 4時16分

敦賀原発 断層調査結果は来年1月末に延期
福井県にある敦賀原子力発電所で断層の調査をしている事業者の日本原子力発電は、調査結果を今月中にまとめる予定でしたが、断層の位置が確認できないなどとして結果のまとめを来年1月末に延期することを決めました。
敦賀原発では原子力規制委員会が来月、現地調査をする予定で、その判断が注目されます。
敦賀原発ではことし4月、当時の原子力安全・保安院が、専門家とともに2号機の真下などを走る破砕帯と呼ばれる断層を調査し、断層が敷地内の活断層と連動して動く可能性が指摘されています。
日本原子力発電は敷地内の断層およそ160本のうち、規模が比較的大きく重要な施設に近い6本について、溝を掘って断面を確認するトレンチ調査を行うなどして、今月中に結果をまとめ国に報告する予定でした。
しかし、断層の位置が確認できないなど調査が計画通りに進んでいないとして、結果のまとめを来年1月末に延期することを決めました。
一方、原子力規制委員会は、同じ福井県の大飯原発に次いで、敦賀原発で来月1日と2日に委員と専門家のあわせて5人が断層が活断層かどうかを調べる現地調査をする予定です。
規制委員会は断層が活断層と判断された場合は、停止中の1号機と2号機の運転再開を認めない方針を示していて、現地調査後の判断が注目されます。

【福井】

災害対策指針を説明 原子力規制委、県と市町に

 原子力規制委員会は十六日、原発の重大事故に備え、自治体がまとめる防災計画の基準となる「原子力災害対策指針」を県と県内市町に説明した。どの段階で住民を避難させるかなど未決定の部分も多く、防災担当者からは「現時点では計画が作れない」などと困惑の声が相次いだ。
 説明会は県の要請を受けて開かれ、新潟県に続いて全国二カ所目。原子力規制庁の金子修一原子力防災課長が来県した。
 指針では、重点的に防災対策を進める区域(UPZ)を従来の半径八~十キロ圏から三十キロ圏に拡大。原発事故の際の放射性物質の拡散予測も示し、来年三月を目標に、地域防災計画の策定を関係自治体に求めている。
 金子課長は「多くの検討事項が残っている」と指針の不十分さを陳謝。石塚博英・県安全環境部長は「前提となる避難の判断基準が分からないと、実効的な計画は作れない」と、詳細な基準を早急に示すよう要請した。
 一方、市町への説明会は福井市の県国際交流会館で開かれ、十五市町の担当者が出席。UPZの範囲が複数の自治体にまたがることから「市単独では実効性のある計画は作れない」など、国が主導して広域避難の対応をまとめるよう求める意見が出た。
 金子課長は閉会後、報道陣に「年内に詳細な基準を示せるよう、追加的な検討を急ぎたい」と説明。UPZの設定や広域避難の対応を調整するため、福井、滋賀、岐阜、京都の関係四府県による協議の場を設ける考えも示した。
(平井一敏)

【長野】

社民が5区に池田氏擁立 「脱原発を推進」

 社民党県連は十六日、長野市内で常任幹事会を開き、衆院選で長野5区に福島瑞穂党首(参院議員)の公設秘書で、新人の池田幸代氏(40)=南箕輪 村=を擁立することを正式決定した。比例代表北陸信越ブロックと重複立候補する。記者会見した池田氏は「脱原発を推進し、人の命を守る政治を目指す」と話 した。
 池田氏は出馬理由を「脱原発を訴える福島党首を支える中で、一人でも多くの実行部隊が必要と感じた」と説明。「貧困と格差をなくすため非正規労働者の待遇改善、利用しやすい生活保護制度を実現したい」と抱負を述べた。
 池田氏は東京都出身で、小学校入学前に南箕輪村に移った。赤穂高校、日本社会事業大を卒業後、福祉業界紙記者などを経て、二〇〇七年から現職。
 池田氏は前回衆院選に社民党公認で長野5区から出馬し、落選した。5区には国民の生活が第一の前職加藤学氏(43)、自民党元職の宮下一郎氏(54)、共産党新人の三沢好夫氏(68)が立候補を予定している。
(森若奈)

マニフェスト原案を提示=脱原発依存掲げる―民主


 民主党は16日、参院議員会館で国会議員らによる懇談会を開き、衆院選マニフェスト(政権公約)について、執行部が「今の安心、未来への責任 改革ど真 ん中を突き進む民主党」をキャッチフレーズとする原案を提示した。経済成長、エネルギー、社会保障・教育、政治・行政改革、外交安全保障の5分野を柱と位 置付け、エネルギー分野では脱原発依存社会の実現を掲げた。 
[時事通信社]

どうなる「原発ゼロ」  民主「早期に実施」 自民「責任持ち再稼働」

2012.11.16 23:52 (1/2ページ)
 12月16日投開票の衆院選では、原発政策が大きな争点となる。民主党が「2030年代の原発稼働ゼロ」を掲げているのに対し、政権奪還を狙う自 民党は30年代の原発ゼロを「無責任だ」と批判、対立姿勢を強めている。新政権の枠組み次第では、原発政策が大きく転換することは必至だ。
 枝野幸男経済産業相は16日の閣議後会見で、「できるだけ早く(原発稼働を)ゼロにしたいという強い意志を持っている。その意志があるかどうかが分水嶺(ぶんすいれい)だ」と強調した。
 自民の安倍晋三総裁が15日の講演で、「(原発を)なくしてしまうと、安定的な電力供給は難しい。原発ゼロは無責任」などと民主党政権を批判しており、枝野氏はこの発言に対抗心をあらわにした格好だ。
 民主党政権は9月14日、「2030年代に原発稼働ゼロを可能にする」との目標を明記した「革新的エネルギー・環境戦略」をまとめた。昨年の東京電力福島第1原発事故以降の世論を踏まえ、従来の原発推進路線から「脱原発」に大きくかじを切った。
一方で、脱原発路線に反発する経済界や原発立地自治体などに配慮し、閣議決定は見送った。原発ゼロを目指しながら、使用済み核燃料の再処理政策については「従来の方針に従う」と継続を決めるなど矛盾も露呈している。
  これに対し、自民は再生可能エネルギーの導入が進んだ段階で「原発比率を下げていくのは当然」(安倍氏)としたうえで、電源構成の将来像を「10年以内に 確立する」という構えだ。喫緊の課題である原発再稼働でも、原子力規制委員会に最終判断を“丸投げ”した民主政権に対し、安倍氏は「政府が責任を持って再 稼働させていく」と明言している。
 電力会社の多くは「政権が代われば、すぐに原発が動くと考えるのは早計だ」との見方を崩していない。だが、政府内には「自民が政権に復帰すれば、エネルギー政策の再検討が避けられない」(経産省幹部)との見方が大勢で、「原発ゼロ」の見直しは避けられないとみている。

社民、4区に 新人・小川氏擁立

2012.11.17 02:08
 社民党県連は16日、次期衆院選福島4区に県連幹事長で新人の小川右善(うぜん)氏(63)の擁立を発表した。会見した小川氏は「原発立地県の福島で脱原発を一番に訴えたい」と語った。会津若松市出身で、同市議を連続5期務めた。
 福島4区は、15日に引退表明した民主党の渡部恒三最高顧問のお膝元。自民党と日本維新の会の新人が立候補予定で、民主は擁立作業を急いでいる。

茨城県産マダイの輸入を停止=韓国政府


【ソウル聯合ニュース】韓国の農林水産食品部は16日、日本・茨城県産のマダイの輸入を暫定的に停止したと明らかにした。日本厚生労働省の出荷制限を受け、同措置を取った。
 昨年3月の東京電力福島第1原子力発電所の事故以降、同県産のマダイが輸入されたことはない。
 原発事故以降、輸入が一時停止された日本の水産物は8県・77品目となっている。 '12/11/17

脱原発・TPP争点 衆院解散、総選挙へ


 衆院は16日夕の本会議で解散された。これを受け政府は臨時閣議で衆院選日程を「12月4日公示―16日投開票」と決定した。各党は事実上の選挙 戦に入った。衆院選では3年余りの民主党政権が審判を受ける。消費税増税、脱原発、環太平洋連携協定(TPP)といった日本の将来を左右する課題が争点 だ。日本維新の会など「第三極」は躍進を狙う。小選挙区の「1票の格差」は是正されず、違憲状態のままの選挙となる。
 衆院選は民主党が政権を獲得した2009年8月以来。12月の衆院選は1983年以来となる。
 野田佳彦首相は16日夜の記者会見で、自民党を念頭に「脱世襲政治」を掲げ「道半ばのテーマを前に進めるのか、政権交代前の古い政治に戻るのかが問われる選挙だ」と対決姿勢を鮮明にした。次期衆院選の目標については「比較第1党になるのが何より大事だ」と強調した。
 衆院選後の政権の枠組みでは、自民、公明両党との連立に消極的な考えを示唆。「3党で合意したテーマについては共同で責任を持つ」として、政策課題ごとの連携にとどめる姿勢をにじませた。
 民主党では消費税増税やTPP交渉参加に反対して離党する議員が続き、政権内の対立が激化。選挙戦の劣勢は否めない。
 対する自民党は、混乱が続く民主党の統治能力に疑問符を突きつけ、公明党と連携して約3年ぶりの政権復帰を目指す。安倍晋三総裁は解散後の会見で「間違った政治主導で起きている混乱と停滞に終止符を打つため、衆院選で全員当選を目指す」と決意を表明した。
 「第三極」は政界再編をにらんで一定の影響力を確保したい考えだ。
 衆院選では小選挙区300、比例代表180計480の議席を目指し、1100人を超える候補者が出馬する予定。

2012/11/18 あなたたちはもう終わった!野田さん&原発」野田総理地元デモ:新京成線薬園台駅

野田内閣は、多くの国民の再稼働反対の声を無視し大飯原発の再稼働を
強行したばかりでなく、今度は自らが決めた「2030年代に原発0を

実現する」ことと相反する大間原発の建設再開を認め10月1日より工
事が再開されました。このようなことは到底許されることではありません。

私たちは、一日も早く「原発がなく誰もが安心して暮らせる平和な世の中」
の実現に向け頑張ります。

このような状況下、私たちは4回目の野田総理地元デモ「11・18デモ 
あなたたちはもう終わった!野田さん&原発」を開催します。

大変お忙しいとは思いますが、参加して盛り上げて下さいますよう、お願い
いたします。また添付のチラシで広めて下さい。

特に野田総理の事務所と自宅を見ていない方は是非参加して下さい。

内容は下記の通りです。

と き:11月18日(日)13:00開催 【雨天決行】

ところ:新京成線薬園台駅前広場(改札出て右側徒歩1分)

    (新京成線新津田沼駅より松戸方面2駅目、京成津田沼より3駅目)

内 容:リレートーク 13:00~14:00

    デ モ    14:00~15:00

    仮装・アトラクション・鳴り物・太鼓・楽器等何でも大歓迎

    デモコースは、薬園台駅前広場→野田総理地元事務所前→野田総理

           自宅前→北習志野第5公園(ミニ集会)

           全長約2km

衆議院解散、地元政財界の反応(4)

『問われる覚悟』 新城市長 穂積 亮次
2012/11/17
小選挙区制下の多党乱戦という「アクロバット選挙」は、3年前政権交代後の政権運営の失敗に起因する半面、税と社会保障改革、震災復興と原発エネルギー、対米・対中・TPPなどをめぐる国民世論の葛藤を反映したものと思われます。 「暮らしの見通し」を...

消費増税反対 原発ゼロ訴え

共産党候補予定者来社
2012/11/17
 衆院選に日本共産党から立候補を予定している稲生俊郎氏(愛知14区)、串田真吾氏(愛知15区)、河江明美氏(比例東海)の3人が16日、東海日日新聞社を訪れ、選挙では消費増税反対や原発ゼロなどを訴えていくと語った。 今回の解散について稲生氏は...
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2012/11/17 のニュース

左から稲生氏、河江氏、串田氏

電事連会長、次期政権に「原発ゼロ」を見直し要請

2012.11.16 19:22
記者会見する電気事業連合会の八木誠会長=16日午後、東京都内
記者会見する電気事業連合会の八木誠会長=16日午後、東京都内
 電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は16日の定例記者会見で、2030年代の原発ゼロ目標を掲げた野田政権のエネルギー戦略を「現実的な政策になりえない」と批判し、総選挙後に誕生する次期政権に戦略を見直すよう求める考えを明らかにした。
 八木会長は、現政権のエネルギー戦略に関して「安全保障上の問題や原子力分野の人材流出など深刻な課題が多すぎる」と指摘。「エネルギー政策は日本の将来を決める基幹政策。あらためてしっかりと議論していただきたい」と話した。
 総選挙でどの政党を支持するかとの問いに対しては「電力業界として特定の政党に肩入れはしない」としつつ、「民主党よりも自民党(の考え方)は私たちの思っているものに近い」と述べた。
2012年11月16日22時6分

敦賀原発の断層調査報告、来年1月に延期 日本原電


 日本原子力発電は16日、原子炉建屋直下の断層が活断層の可能性があると指摘されている敦賀原発(福井県)の断層調査について、11月末としていた原子力規制委員会への報告を来年1月末に延期すると発表した。
 同原発では敷地内の計5カ所で深さ30~50メートルの穴やトレンチと呼ばれる溝を新たに掘るなどして調査を進めている。原電によると、穴の掘削や採取 した試料の分析などに時間がかかっており、計画が遅れているという。規制委は来月1、2日に予定している現地調査の日程は変えていない。
 同原発では今年4月、旧原子力安全・保安院の現地調査で、1、2号機の原子炉建屋の直下を走る複数の断層が、建屋東側200メートルの敷地内にある活断層「浦底断層」と一緒に動く可能性が否定できないと専門家から指摘を受け、原電が追加調査している。

電事連会長、次期政権は「原発ゼロ」撤回を

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 電力会社の業界団体である電気事業連合会の八木会長は、総選挙後に誕生する次の政権に対して「原発ゼロ」政策の撤回を求めていく考えを示しました。

 「余りにも深刻な課題が大きすぎて、私は原子力ゼロというのはとりえないと思っています。私どもとしては、そういうことを強く訴えていきたい」(電気事業連合会 八木 誠 会長)

 電事連の八木会長はこのように述べて、「2030年代までに原発ゼロを目指す」という政府方針を撤回するよう、次の政権に求める考えを示しました。その理由として、八木会長は「原発ゼロ」には電気料金アップやエネルギー安全保障などの点で問題があると指摘しています。

 一方、社長を務める関西電力が検討を表明している電気料金の値上げについては「原発再稼働の見通しや経営効率化の進捗をふまえて幅などを検討している」と述べるにとどめました。(16日20:12)

「脱原発を争点に」 首相官邸前でデモ

2012年11月16日 22時46分
 衆院が解散した16日も、毎週金曜の夜に市民が原発反対を訴える抗議活動が首相官邸前や国会前で開かれた。参加者らは、同日選となる衆院選と東京都知事選を見据え「原発ゼロを争点にしよう」と声を上げた。
 東京都町田市の主婦(61)は「国民の意思を無視し、議員の利益しか考えない『強欲解散』だ。原発政策を推進してきた自民が政権に戻ると、脱原発の流れが後退するのでは」と話した。
  「原発ゼロの政府を」「原発をなくす人に投票します」などのプラカードを用意した人も。町田市の自営業有田建一さん(45)は「脱原発を最優先の争点にし なければいけない」。東京都杉並区の自営業山下良知さん(47)は「マスコミは自公民と第三極の対立構図をあおるばかり。重要な争点がぼけるのでは」と話 した。
(中日新聞)
2012年11月16日21時57分

エネルギー・経済政策が衆院選の主要争点、比較第1党目指す=首相


[東京 16日 ロイター] 野田佳彦首相は16日夕、衆議院解散を受けて記者会見し、12月16日投開票の総選挙の主要争点として、エネルギー政策と経済政策を挙げた。
 エネルギー政策については「脱原発依存の方向か、従来のエネルギー政策かが問われる選挙になる」と強調。経済政策については公共事業のばらまきを否定、 日本再生戦略を実現し、「TPP(環太平洋連携協定)などの経済連携を進める」と述べた。また、総選挙では比較第1党を目標にしていることも明らかにし た。
 <前進か、後退かが問われる選挙>
 首相は冒頭、解散した理由を説明し、消費増税を含む一体改革が実現したら信を問うとの国民との約束を果たすためだと強調した。今回の選挙は民主党が進め た改革を前進させるか、古い政治に戻すのかが問われる選挙だと指摘。社会保障、経済政策、エネルギー、外交安保、政治改革の5点を訴えるとし、とくに経済 とエネルギーは国民の関心が高いのではないかと語った。
 エネルギー政策について首相は、2030年代に原発をゼロにし、原発に異存しない社会を目指す民主党の方針を説明。一方で、自民党は大きな方向性は10 年かけて決めるとしており、旧来のエネルギー政策を惰性で行うしかないと批判した。脱原発依存という方向感を持つ政党が勝つか、従来のエネルギー政策を進 める政党が勝つかが問われる選挙になると語った。
 経済政策については、自民党を意識し、従来のように公共事業ばらまく政策で日本が再生するとは思わないと発言。日本再生戦略の実現で、雇用を生み出し働 くことを軸に安心できる社会を作ると語った。また、環太平洋連携協定(TPP)や日中韓の自由貿易協定(FTA)を推進したいと明言した。
 <排外主義では日本が危うい>
 外交方針については、外交や安全保障を強い言葉で語る風潮が強まってきたと指摘。「健全なナショナリズムは必要だが、極端に走れば排外主義につながる。 そうした空気に影響される外交安保政策では日本が危うい」と述べた。さらに政治改革について、国民に見える党首討論の場で約束した意味は大きいとし、次の 通常国会での定数削減の実現を強く呼びかけた。
 野田首相はまた「何よりもこれから4年間、政権を担わしていただきたい」と述べた上で、衆議院選挙の勝敗ラインについて「比較第1党になることが何よりも大事だ」と語った。
 <安倍氏の金融政策を批判、日銀の独立性は担保>
 自民党の安倍晋三総裁が2─3%のインフレ目標を設定し、無制限の金融緩和を行うべきだと主張している点については、「政府が金融政策の方法や目標を定 めるという主張なら中央銀行の独立性との関係で問題だ」と批判した。一方で、「デフレ脱却と経済活性化のため政府と日銀が緊密に連携しなければいけないこ とは間違いない」と指摘。「政府と日銀が緊密な関係を持ちながら、日銀の独立性も担保しながら金融政策を推進してもらう。適時適切、果断に判断してもらう ことが望ましい」と語った。
 (ロイターニュース 石田仁志、竹本能文;編集 久保信博)
 *内容を追加して再送します。
2012年11月16日17時59分

韓国政府が緊急の節電訴え 事故や不正で原発3基止まる


写真:霊光原発前で開かれた、地域住民らの集会。「ただちに全基の稼働をとめろ」と声をあげた=15日、韓国・全羅南道霊光郡、中野晃撮影拡大霊光原発前で開かれた、地域住民らの集会。「ただちに全基の稼働をとめろ」と声をあげた=15日、韓国・全羅南道霊光郡、中野晃撮影


 【霊光(韓国)=中野晃】韓国政府は16日、厳冬期に電力不足に陥るリスクが高いとして国民に緊急の節電を呼びかけた。南西部の霊光(ヨングァン)原発で11月に入り、事故や不正で6基のうち3基が稼働を止めたためだ。
 金滉植(キムファンシク)首相が緊急に記者会見し、「全国民が節電に協力してこそ危機を克服できる」とし、暖房の温度を低めにすることなどを訴えた。電力確保のため「年末までに再稼働できるよう最善を尽くす」とした。
 霊光原発では、過去10年に納入された5千個超の部品について品質検査の書類偽造が発覚。原子炉格納容器内で部品の亀裂も判明して3基(出力計300万キロワット)が稼働を停止。この冬の電気供給能力の3~4%にあたる規模という。

チェルノブイリ事故立入制限区域で撮影された初の劇映画「故郷よ」予告公開

2012年11月16日 17:54「故郷よ」の一場面「故郷よ」 「故郷よ」の一場面
(C)2011 Les Films du Poissons
[拡大画像]
[映画.com ニュース] チェルノブイリ原発事故現場近郊の立入制限区域で撮影された初の劇映画「故郷よ」の予告編が、このほど公開された。
女性監督ミハル・ボガニムの長編デビュー作で、原発事故から10年後、チェルノブイリからわずか3キロの隣村プリピャチが舞台。「007/慰めの報酬」で注目されたオルガ・キュリレンコを主演に迎え、原発事故により生まれ育った地を追われるはめになった人々の混乱や悲しみと強く残る故郷への想いを描く。
1986 年4月26日、結婚式当日に、“山火事の消火活動”という名目で借り出された消防士の夫を失ったアーニャ(キュリレンコ)は10年後、観光名所となった廃 墟の街をガイドとなる。そのほか原発技師の父と生き別れとなった青年、事故後も頑なに自宅を離れなかった森林管理人らを通し、原発事故後の現実と向かい合 う人々の姿を映し出す。
予告編では平和だったプリピャチ住民の日常が一変した事故当日や、真実を何も知らされずに避難を余儀なくされた住 民たちの不安な様子とともに、10年後「私たちが去ったら誰が過去を語り継ぐの?」という故郷に残ったアーニャの悲痛な思いが込められたせりふが切り取ら れている。
故郷よ」は2013年早春シネスイッチ銀座ほか、全国で順次公開。
(映画.com速報
国の指針受け 県が地域防災計画見直し着手
(石川県)
志賀原発で重大な事故が発生した場合、住民はどのように避難すればよいのか。福島での原発事故を教訓に、国が災害対策指針を策定したことを受けて、県は地域防災計画の見直し作業に着手した。
有 識者や志賀原発の周辺自治体の関係者が集まって開かれた県の原子力防災対策部会。県からは、避難手段やルートなどをあらかじめ準備しておく重点区域を、こ れまでの原発の半径10キロから、30キロに拡大する案が提示された。これは国が示した指針にのっとったもので、重点区域は半径10キロの志賀町、七尾市 に加えて、輪島市や中能登町など、県内8つの市と町、そして富山県氷見市に広がることになる。地域防災計画の修正案では、このほか、モニタリングポストの 増設や海や空の避難手段の確保などが盛り込まれている。県では来年3月をめどに修正版を策定したい考え。
[ 11/16 21:24 テレビ金沢]

東電 廃炉の要員数誤り認め訂正
11月16日 21時14分

東京電力が福島第一原子力発電所の廃炉に向けて現場で働くための作業員として登録している人数が、これまで説明していたより少ないことが分かった問題で、東京電力は「誤った説明だった」として正式に訂正しました。
東京電力は「要員の不足は生じない見込みだ」としていますが、作業員の確保の見通しは不透明な状況です。
この問題は、福島第一原発の廃炉に向けた中長期の工程表の中で、東京電力が「要因に不足は生じな い」とする根拠にしていた現場で働くために登録した作業員の人数が、記載された数より少ないことが分かったもので、福島県が「廃炉作業の進捗(しんちょ く)に重大な影響が生じる問題だ」などとして、厳重に抗議していました。
これについて、東京電力は16日、誤りを認めて工程表の要員計画の記載を訂正しました。
それによりますと、当初発表していた人数は、実際には事故以降に福島第一原発で働いたことのある作業員の総数だったとしています。
一方で、7月から9月にかけて現場で働いた作業員の人数は、月当たりで6000人程度だったのに対し、登録者は8000人いたこと、さらに再び登録する人がいることなどを理由に「要員の不足は生じない見込みだ」としています。
しかし、過酷な作業で辞める人も多く、一度、現場を離れた人が再び登録する保証はないことや、当初想定していなかった作業が新たに必要になっていることなどから、作業員の確保の見通しは不透明な状況です。
2012年11月16日21時4分

温暖化対策基本法が廃案 現行の計画、期限切れ迫る



 16日の衆院解散で、「温室効果ガスの排出を2020年に90年比で25%減らす」との目標を盛り込んだ地球温暖化対策基本法案が廃案になった。温暖化 対策の現行計画は期限切れが今年度末に迫っている。このままでは日本の対策は法的な根拠や具体的な計画を失うことになりかねない。
 「25%減」の目標は09年に民主党政権が打ち出し、10年に法案を国会に提出したが、野党との対立の中で継続審議が繰り返されてきた。福島の原発事故 を受けて政権が「30年代に原発ゼロ」をめざす方針にかじを切ったことで、目標達成は事実上不可能になり、法案の扱いも最後まで調整がつかなかった。
 今の温暖化対策は、08~12年度を対象とする「京都議定書目標達成計画」に沿って進められてきた。来年度以降については、政府は温暖化対策基本法に基づいて新計画を作ることを想定してきたが、廃案で見通しが立たなくなった。

敦賀原発の断層調査報告、1月末に延期

2012/11/16 19:55

 日本原子力発電は16日、敦賀原子力発電所(福井県)の敷地内の断層調査について、今月末に予定していた最終報告を来年1月末まで延期す ると原子力規制委員会に報告した。事業者の調査と並行して規制委も独自に断層調査を進めるが、活断層とみる専門家も入った関西電力大飯原発(福井県)では 結論がまとまらず、電力会社に模様眺めの気分が広がっている。
 日本原電は延期の理由を「掘削範囲を広げているほか、データの分析に時間がかかる」と説明。規制委が12月1~2日に実施する敦賀原発の現地調査に変更はないという。
 東北電力も16日、東通原発(青森県)の最終報告は「(年内に計画されている)規制委の調査の結果を参考にしたい」とし、来年3月にまとめ る方針を表明した。同社は月内にも規制委に出す中間報告で「活断層ではない」とする見解は変えないという。北陸電力も10月、来年1月末としていた志賀原 発(石川県)の最終報告を同6月末に延期すると発表した。
 規制委が2日に現地調査をした大飯原発は、活断層か地滑りかをめぐって専門家の見解が対立。10月末に「活断層を示唆するものはない」とす る中間報告を規制委に出していた関電が、追加調査を命じられる事態に発展した。掘削場所を広げるため調査期間は延び、数カ月かかる見通しだ。
 他の原発でも規制委の調査次第で追加調査の可能性が出てきたため、電力会社は「しばらく様子を見たい」としている。規制委は来月の総選挙の結果や政権のあり方とは関係なく、来年7月に定める安全基準に沿って原発を点検する方針だ。

「津波予見性なかった」 株主代表訴訟 東電が準備書面

 東京電力福島第一原発事故をめぐる株主代表訴訟の第三回口頭弁論が十六日、東京地裁であり、補助参加人の東電が「今回のような規模の津波の到来は予見できなかった」とする内容の準備書面を提出した。株主側弁護団が閉廷後に会見し、明らかにした。
 東電の準備書面は「津波は従前の研究で想定されていた波源とは比較にならないほどの広範囲で発生し、予測することができない状況にあった」と主張している。
 訴訟は、原発事故で東電が巨額の損失を出したのは安全対策を怠ったためだとして、株主が現・旧経営陣に対し、約五兆五千億円を東電に賠償するよう求めて提訴。東電は訴訟の当事者ではなかったが、歴代経営陣を支援するため補助参加人として訴訟に加わった。
 今年六月に発表された東電の社内事故調査委員会の最終報告書は、津波について「研究を委託した土木学会で津波の波源モデルが確定すれば、対応策を講じる予定だったが、今回の大きな地震や津波は想定できなかった」としていた。

原発賠償“国の責任の明確化を”
11月16日 20時8分

電力各社でつくる電気事業連合会の八木誠会長は16日の会見で、東京電力が原発事故の賠償などで政府に新たな支援の枠組みの検討を求めていることについて、賠償などで国の責任を明確にしたうえで、関係する法律を見直すよう求めました。
東京電力は新たな経営方針で、原発事故の賠償や除染の費用が10兆円規模になる可能性があるなどとして、政府に新たな支援の枠組みを早急に検討するよう求めています。
こ れについて、電気事業連合会の八木会長は会見で、「原子力はこれまで、国のエネルギー政策の下で、事業者が開発運営を担うという役割分担をしてきた。国と 事業者の負担の在り方についても、明確化してもらいたい」と述べ、事故の賠償や除染で、国も一定の負担をすべきだという認識を示しました。
そのうえで、八木会長は「今の原子力損害賠償法は原子力事業者に無限責任が課されていて、国際基準からみても事業者に厳しい内容だ。今の法律の見直し作業をできるだけ速やかに進めていただきたい」と述べ、賠償などに関係する法律を見直すよう求めました。

再生エネ発電設備は原発1基分 太陽光が9割以上

2012/11/16 19:31

 今年4月から10月末までに運転を始めた再生可能エネルギーの発電設備は115万キロワットとなり、原子力発電1基分にのぼった。経済産業省が16日発表した。発電設備の9割以上が太陽光発電となっている。
 政府は今年7月に再生エネの固定価格買い取り制度を導入した。2012年度中に原発2基分にあたる250万キロワットの導入をめざしている。
 電源別では住宅向け太陽光が88.6万キロワット、工場やメガソーラーなどの住宅以外の太陽光が24万キロワット。一方、風力は1.4万キ ロワット、中小水力は0.3万キロワットにとどまった。地熱は開発から運転まで10年程度かかるため、導入量はゼロだった。太陽光の買い取り価格は42円 と高く設定されており、大手や中小を問わず民間企業の参入が相次いでいる。
 経産省は同日、11年度のエネルギー需給実績もまとめた。国内のエネルギー供給量の内訳をみると、原子力は前年度比で64.5%減った。一 方、原発の代替電源となった火力は3.4%増えた。火力の稼働率を高めたため、二酸化炭素の排出量も4.4%増えた。エネルギー消費量は前年度比で 2.9%減った。東日本大震災後の供給網寸断で生産が落ち込んだうえ、全国的に節電が浸透したためだ。



原子力防災計画の見直しを議論 (16日)



石川県防災会議の原子力対策部会が、16日開かれまし た。原子力災害への対策強化に向けて、防災計画の見直しが進められます。福島第一原発事故を受け、国は原子力災害対策指針を見直し、災害が発生した場合、 屋内退避や避難の準備区域(UPZ)を、原発の30キロ圏内に拡大しました。16日の会議では、指針の変更点や原子力規制委員会が先月、公表した放射能の 拡散シミュレーションの内容が説明されたあと、県が作成した修正案が示されました。修正案では、避難住民の受け入れについて、隣の富山県と相互連携を行う こと、志賀原発の30キロ圏内となる輪島市からかほく市までの6市町を新たに対象に加え、防護機材の備えや退避計画の策定を盛り込んでいます。対策部会で は、来年3月までに見直し案をまとめることにしています。 (20:23)

第三者委と矛盾?訴訟で東電「津波予見できず」ヘルプ


 東電は先月、事故原因の再検証のために設置された第三者委員会で、「想定外の津波だった」とする従来の主張を変更し、 事前に津波対策を取ることは可能だったとした。この日の口頭弁論で、株主側は「書面の内容と矛盾している」と指摘したが、東電側は「委員会での見解は、事 後的な評価に過ぎない」などとした。
(2012年11月16日20時10分  読売新聞)
2012年11月16日19時57分

「津波は予測できず」 株主代表訴訟で東電が初の主張



 東京電力の福島第一原発事故をめぐり、当時の経営陣らを訴えた株主代表訴訟の口頭弁論が16日、東京地裁であり、経営陣側を支援する立場で補助参加した東電が「津波は予測できなかった」という書面を提出した。この訴訟で経営陣側が具体的な主張をするのは初めて。
 株主側は「過去に起きた津波をもとにした試算などから、今回の津波は予測できた」と主張している。しかし東電は書面で、「あくまで試算であり、具体的な対策に使えるものではなかった」などと反論した。
 この訴訟では、株主が当時の取締役らに対し、「津波対策を怠り、会社に巨額の賠償責任を負わせた」として、総額5兆5千億円の支払いを求めている。

首相、衆院解散に「約束果たすため」「政策進めるか、戻るかの選挙に」

2012.11.16 19:30

衆院解散後、記者会見する野田首相=16日午後、首相官邸(松本健吾撮影)
衆院解散後、記者会見する野田首相=16日午後、首相官邸(松本健吾撮影)【拡大】
  • 衆院解散後、記者会見する野田首相=16日午後、首相官邸(松本健吾撮影)
  • 衆院解散後、記者会見する野田首相=16日夕、首相官邸
  • 衆院解散後、記者会見する野田首相=16日午後、首相官邸
  • 衆院解散後、記者会見に臨む野田首相=16日午後、首相官邸
 野田佳彦首相は16日の記者会見で、衆院を解散した理由について「近いうちに国民に信を問うとの約束を果たすためだ」と述べた。
総選挙については「道半ばの政策を前に進めるのか、政権交代前の後ろに戻るのか問われる選挙だ」と指摘した。脱原発も争点になるとの認識を示した。
 さらに、「守るべきものは守りながら、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)など経済連携を追求したい」と述べた。

衆院解散:原発事故対策の遅れ心配 一夜明け有権者

毎日新聞 2012年11月17日 11時13分(最終更新 11月17日 11時45分)
 衆院解散によって政治空白期間に入り、除染や指定廃棄物処分など東京電力福島第1原発事故の後遺症に悩 む自治体からは「ますます対策が遅れる」と心配する声が上がる。観光客減少などの風評被害は依然残っており、各地の有権者は立候補予定者がどんな対策を示 すか、耳をそばだてている。
 「いよいよ選挙になります!」。解散から一夜明けた17日朝、千葉県流山(ながれやま)市の東武野田線 初石(はついし)駅前では、立候補予定者が声を張り上げた。「流山市内もホットスポットの問題を抱えています。脱原発依存の社会を目指しましょう」。政策 ビラを受け取った市内の男性会社員(66)は「これまで投票先は経済政策で決めていたが、今回は原発問題も考慮したい。こんな事態は3年前の選挙では思い もしなかった」と話した。
 流山、柏、松戸市など同県北西部の9市は、平均的な空間放射線量が毎時0.23マイクロシーベルト以上の「汚染状況重点調査地域」に指定され、国の財政支援を受けた自治体が除染対策などにあたっている。
 喫緊の課題は、焼却灰など高濃度の放射性セシウムに汚染された指定廃棄物(1キロ当たり8000ベクレ ル超)の最終処分場確保だ。10月の内閣改造では柏市を地盤とする長浜博行参院議員が除染対策などを所管する環境相に、松戸市が地元の生方(うぶかた)幸 夫(ゆきお)・前衆院議員は副環境相に就任し、地元は「これで事態が進展するかも」と歓迎した。ところが処分場の候補地提示がないまま衆院は解散してし まった。
 指定9市に含まれ、県による一時保管施設建設が進む我孫子(あびこ)市の幹部は「政権が代わると、また一から出直しだ」と嘆き、施設設置に反対する住民団体代表の榎本菊次さん(72)は「政治がゴタゴタして何も決まらないと、一時保管が恒久化しかねない」と話した。
 一方、群馬県では35市町村のうち12市町村が汚染状況重点調査地域に指定され、最も放射線量が高い川 場村は風評被害に苦しむ。同村は東京都世田谷区の児童を招いて林間学校を実施しているが、今年度参加予定だった5241人のうち138人は放射線量を理由 に参加を取りやめた。村で児童福祉に携わる男性(56)は「除染は子供が集まる場所以外はほとんど手つかずのまま。選挙どころではない」とぼやいた。

復興の道筋示して 被災者、解散で注文 除染、復旧遅れに不満

衆院解散で事実上、選挙戦に突入した16日、東日本大震災や東京電力福島第一原発事故に伴い、避難を続ける被災者からは、立候補予定者に復興への 道筋を示すよう求める声が相次いだ。先行きが見えない厳しい避難生活の中で、古里の除染や生活基盤整備などの対応の遅れに不満が高まっている。「被災地の 願いは届くのか…」。県民が震災後初めて国政を審判し、「政治の実行力」を見定める一カ月が始まった。

■避難生活に希望を
 浪 江町民約400人が暮らす福島市北部の笹谷東部仮設住宅の集会所。衆院解散が決まり議員が万歳を繰り返す国会の議場を映すテレビ画面を、仮設住宅の自治会 副会長、大和田俊行さん(66)は冷めた様子で見詰めた。「俺たちがどういう気持ちで毎日を過ごしているか、この人たちは本当に分かっているのか」
  大和田さんは浪江町の郵便局を退職後、タクシー運転手をしながら、趣味の盆栽や釣りを楽しむ日々を送っていた。昨年3月11日以降、慣れ親しんだ海辺の日 常が一変。県内の避難所などを転々とした後、昨年6月に次男と一緒に現在の仮設住宅に入った。約100坪の敷地に立つ自宅と比べ、庭もない4畳半2間の生 活にストレスはたまり続ける。味気ない生活に楽しみはほとんど見いだせない。
 これまで「被災地支援に全力を尽くす」という政治家の言葉を何度も耳にしたが、政局に明け暮れる永田町に落胆するばかりだった。「生活再建への希望をつかみたい」。そのために具体的な復興の姿を見せてくれる政治家をしっかり見極めるつもりだ。

■浜の幹線、再開通させて
  原発事故の避難区域などでは除染や生活基盤整備をはじめ課題が山積する。川内村の箭内義之さん(63)は「帰村宣言」を受けて4月に川内村に戻った。食料 品店の営業を再開したが、原発事故前と比べて客数は大幅に減っている。村民の帰村がなかなか進まないことが大きな理由だ。
 村にアクセスするた めの主要道の常磐自動車道や6号国道はいまだに閉ざされたまま。村にとって大きな経済・医療圏だったいわき市や相双地区へ行くことは難しい状況で、「早期 の再開通が村復興には不可欠」と、近隣自治体の除染や復旧工事の一層のスピードアップを求める。「やるべきことがたくさん残っているのに解散してしまっ た。選挙で生じる空白期間はすぐに取り戻してほしい。今度こそ政治の実行力を示すべき」と訴えた。

■富岡でコメ作りたい
 富岡町から郡山市の仮設住宅に避難する西内幸雄さん(72)は「腰を据えて復興に取り組める安定した政治になってほしい」と衆院選への期待を口にした。
 原発事故前、富岡町では農薬を使わない有機米栽培に取り組んでいた。こだわりを持って作ったコメは30キロ1万円もの高値がつくこともあった。コメ作りは生きがいだった。東電から賠償金をもらえるかもしれないが、お金では代えられない。
 環境相が代わったばかりの時期の解散。政治家は被災地のことを考えてくれているのかと不安も感じる。
 「公示後は被災者の声をよく聞いてほしい。富岡でまたコメを作りたい。少しでも実現に近づけてくれる政治家を選ぶ」と強調した。
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衆院解散を報じるテレビ画面を見詰める大和田さん(右)ら
衆院解散を報じるテレビ画面を見詰める大和田さん(右)ら

やっぱりやめられない!? 原発ビジネス 「イギリス・リトアニア・ベトナム」にどっぷり浸かる 日立の打算(2)

2012年11月17日 11時01分 [社会] 2012年11月バックナンバー
週刊実話 提供:週刊実話

 その背景にあるのが2011年度に1600億円だった原子力事業の売上高を、'20年度には2倍超の3600 億円に拡大させようとの計画である。日立はハードディスク駆動装置や中小型液晶パネルなど、不採算事業のリストラに大ナタを振るったが、巨大市場が見込め る原子力事業は聖域として温存した。国内市場の拡大が絶望的になった今、世間からどう陰口を叩かれようと原発との心中に舵を切ったといえば話は早い。

  ホライズンの買収と、正式受注が秒読み段階を迎えたリトアニアの陰に隠れているが、日立はフィンランド、カナダ、ポーランド、ベトナムなどでも受注活動を 展開している。同社単独のケースもあれば、原発事業でタッグを組む米ゼネラル・エレクトリック(GE)との二人三脚で交渉しているケースもある。各国の電 力事情も絡んで対応はさまざまだが、ライバル陣営が「そこまでやるか」と目を剥くのがベトナムで打ち込んだ強力なクサビである。
 茨城県日立市に 本社がある日立GE(日立とGEの合弁会社)は、昨年から国営ベトナム電力グループが設立したベトナム電力大学で出張講座を開催した。東南アジア各国が原 発の導入を計画している中、将来を担う人材を育成しようとの試みで、講師は日立GEと東京工業大学が出した。要するに今後の原発新設の8割を担うとされる 新興国に、早々とツバをつけようとの戦略である。

 それにしても、なぜ東京工業大学なのか。耳を疑いたくなる話がある。ことの発端は一昨 年10月、菅直人首相(当時)とベトナムのグエン・タン・ズン首相が「原子力分野での人材育成への協力」で合意。日本はベトナムが計画する第二原発のパー トナーとなることが決まった。その縁から菅前首相の母校である東京工業大学は、「国際原子力人材育成」の寄付講座を開設した。技術者育成といえば耳障りは いいが、これぞベトナムで原発ビジネスのうま味にありつきたい日立の“肝いり講座”に他ならない。その先棒を担いだ菅前首相が、今や“脱原発”の闘士に変 身し、正義の味方らしく振る舞っているのだから皮肉でしかない。
 「原発を“金のなる木”とにらむ日立にとって最大の誤算は、強力な援軍となるは ずだった東電の身動きが全く取れなくなったこと。海外の受注競争では建設や保守だけでなく、運営までのノウハウがセットで要求される。東電が自分の頭上を 飛び交うハエさえ満足に追い払えなくなった以上、日立は英国の原発会社に大枚を投じざるを得なかったのです」(業界関係者)

 将来のドル箱ともくろむ新興国とはいえ、どこまで受け入れるかは疑問符もつく。日立の野望が頓挫したら、それこそ東電の二の舞である。

消費税・TPPなど選挙争点に 外交安保や憲法も

2012.11.16 22:35 (1/2ページ)衆院選
 次期衆院選では対中関係などの外交・安全保障問題、消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などの経済対策、「脱原発」を含むエネルギー政策など日本の将来を左右する課題が争点となる。
 野田佳彦首相も16日夜の記者会見で、これらに政治改革も加えた5つの課題を争点として挙げた。いずれも自民党や第三極との差別化を狙ったものだが、踏み込み不足の部分もあり、野党との対立軸になるかは不透明だ。
 外交・安保の一番の焦点は沖縄県・尖閣諸島をめぐり緊張関係が続く対中外交だ。自民党や太陽の党は尖閣諸島の実効統治強化などを訴えるが、記者会見で首相は「冷静な外交政策を推進する」とアピールした。
 自民党は憲法改正、太陽の党は自主憲法制定を主張しており、憲法問題もクローズアップされそうだ。
  消費税増税は、首相が記者会見の冒頭に衆院解散の理由として挙げた最大の争点だ。民主党の分裂も招き、国民の生活が第一やみんなの党などが「増税の前にや るべきことがある」と反対姿勢を明確にしている。ただ、第三極の中でも日本維新の会が消費税の地方税化で増税を容認するなど足並みは乱れており、「反増 税」が一大勢力にならない可能性もある。
 消費税増税と一体で行われる社会保障制度改革については、今月末に発足予定の「社会保障制度改革国民会議」で具体案が議論されるが、自民、公明両 党が年金や高齢者医療は現行制度の修正で十分との姿勢なのに対し、民主党や維新の会などは抜本改革を要求している。抜本改革には財源も必要で具体的な実現 の道筋を示すことが求められる。
 TPP交渉参加をめぐって、首相は「守るべきものは守りながら、TPPなど経済連携を同時に追求、推進し たい」と踏み込むのを避けた。自民党も農業団体などに配慮し「聖域なき関税撤廃を前提とする交渉参加には反対」としている。みんなの党や維新の会などは TPP交渉参加に積極姿勢で、民自両党との違いが明確になりそうだ。
 エネルギー政策に関し、自民党が「脱原発」に慎重姿勢を示しているのに対し、民主党は「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入」と強調。維新の会なども脱原発を主張している。

官邸前抗議行動参加者は脱原発候補に期待


 衆院解散後の16日夜、野田佳彦首相が記者会見した首相官邸前では毎週金曜日の脱原発抗議行動があり、集まった市民が「原発いらない」「大飯(原発)を止めろ」などと訴えた。
 衆院解散を受け、抗議行動参加者には脱原発を掲げる候補や政党への期待感が高まる。肌寒い中、仕事帰りに参加したという千葉県柏市の会社員渡辺さゆりさん(38)は「原発を止めてくれる政党に投票する。できる限り早く止めてほしい」と話した。
 東京都町田市の会社員小林亘さん(59)は「不況のさなかの消費税増税も許せないが、決定的だったのは大飯原発の再稼働だ。民主党には裏切られた」と憤った。(共同)
 [2012年11月16日20時54分]

拡散予測ミスで幹部処分へ 原子力規制庁、月内にも

 原子力規制委員会が原発事故による放射性物質の拡散予測を相次いで訂正した問題で、規制委事務局の原子力規制庁は17日までに、月内にも複数の幹部職員を処分する方針を固めた。現在、処分内容を検討している。
 拡散予測は、全国16原発で過酷事故が起きた場合、事故後1週間の積算被ばく線量が100ミリシーベルトと高線量になる地点を地図上で示したもので、規制庁が独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)に委託して行われた。
 規制庁は内部で検証した結果、JNESが計算した拡散予測をチェックする規制庁側の体制が不十分だったと判断し、これに関わった幹部職員らを処分する。
2012/11/17 11:10   【共同通信

小川氏擁立を正式決定 社民本県4区 比例東北と重複

社民党県連は16日、衆院選本県4区に、党県連幹事長の新人小川右善氏(63)=会津若松市=を公認候補として擁立すると正式に発表した。比例東北ブロックに重複立候補する。
 小川氏は福島市の県連事務所で記者会見し、「福島の復旧・復興と原発のない社会を実現したい」と抱負を述べた。
 小川氏は会津若松市出身、国学院大付属久我山高卒。昭和58年から平成15年まで会津若松市議を務め、11年から2年間は副議長。19年の県議選と参院選本県選挙区、23年の県議選に党公認で立候補し、いずれも落選した。

拡散予測ミスで幹部処分へ 原子力規制庁









2012年11月17日 11時48分
(18分前に更新)
 原子力規制委員会が原発事故による放射性物質の拡散予測を相次いで訂正した問題で、規制委事務局の原子力規制庁は17日までに、月内にも複数の幹部職員を処分する方針を固めた。現在、処分内容を検討している。
 拡散予測は、全国16原発で過酷事故が起きた場合、事故後1週間の積算被ばく線量が100ミリシーベルトと高線量になる地点を地図上で示したもので、規制庁が独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)に委託して行われた。
 規制庁は内部で検証した結果、JNESが計算した拡散予測をチェックする規制庁側の体制が不十分だったと判断し、これに関わった幹部職員らを処分する。(共同通信)
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