2012年12月5日水曜日

2012/12/05-2


敦賀原発の断層“規制委が判断も”
12月5日 21時48分

敦賀原発の断層“規制委が判断も”
福井県の敦賀原子力発電所で行った断層の調査について、国の原子力規制委員会の田中俊一委員長は 「専門家が明確な答えを出せないときでも、規制委員会として判断する」と述べ、断層が活断層かどうかの科学的な判断がはっきりしない場合でも、規制委員会 として結論を出すことがあるという考えを示しました。
原子力規制委員会は、今月1日と2日、専門家と共に福井県の敦賀原発で断層の現地調査を行っていて、今月10日に東京で評価のための会合を開くことになっています。
これについて、田中委員長は定例の記者会見で「調査した専門家が明確な答えを出せないときでも、規制委員会として判断する」と述べ、断層が活断層かどうかの科学的な判断がはっきりしない場合でも、規制委員会として結論を出すことがあるという考えを示しました。
ま た、田中委員長は、敦賀原発では国内で唯一、敷地に活断層がある一方で、国の指針では、活断層は原発の重要な設備の真下にあるケースに限って問題にしてい る点について、「私も疑問を持っている」と述べたうえで「専門家には今の指針にこだわらない新しい考え方で、活断層が原子炉の真下になくても判断してもら いたい」と述べ、専門家に敦賀原発の活断層や断層を安全側に立って判断してほしいという考えを示しました。国の指針では、活断層の上に原発の重要な施設を 設置することを認めておらず、断層が活断層だと判断されると敦賀原発は運転が再開できなくなり廃炉になる可能性があります。

温室ガス、原発停止で3.9%増=議定書目標は達成見込み―環境省

時事通信社 時事通信社:記事一覧 2012年12月5日(水)20時49分配信
 環境省は5日、2011年度の国内の温室効果ガス排出量(速報値)が二酸化炭素(CO 2)換算で前年度比3.9%増の13億700万トンだったと発表した。東京電力福島第1原発事故の影響で各地の原発が停止し、火力発電の発電量が増えたことが影響した。
 森林による吸収と海外からの排出枠取得を加味すると、削減目標を定めた京都議定書の基準年である1990年度比で4.1%減となり、08年度以降の平均では9.2%減となった。
  08〜12年度に年平均6%削減するという京都議定書の目標について、カタールのドーハで開かれている国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議 (COP18)の会場で、長浜博行環境相は「これまでの実績を踏まえれば京都議定書の目標は達成可能ではないか」との見方を示した。 
2012/12/05(水曜) 21:57

ルーマニアで、台風の影響により原発が運転を停止


ルーマニア南部で、台風の影響により原発が運転を停止しました。

中国・新華社通信の報道によりますと、ルーマニア南部のチェルナボダ地区にある原発の運転停止の原因は、大型の台風の影響によりこの原発の電力移送ラインが切断されたためである、と発表しています。
この報道によりますと、大型の台風が時速80キロから90キロで、ルーマニア南部チェルナボダ地区を通過したということです。
日本で昨年、東日本大震災が発生したことを受け、ヨーロッパ諸国を初めとする多くの国々が、自国の原子力政策を見直す意向を表明しています。

温室効果ガス:6%削減は達成見込み…08〜12年度

毎日新聞 2012年12月05日 21時25分
 環境省は5日、2011年度の温室効果ガス国内排出量(速報値)が前年度比3.9%増の13億700万 トンになったと発表した。東京電力福島第1原発事故の影響で火力発電の稼働が増え、2年連続で増加した。ただし、京都議定書の目標について、カタール・ ドーハで開催中の国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議(COP18)に出席中の長浜博行環境相は「これまでの実績を踏まえれば、目標は達成可能だと 思う」と述べた。
 京都議定書で日本は08〜12年度の年平均排出量を90年度比で6%削減することを約束している。
 民間シンクタンク「日本エネルギー経済研究所」の7月時点の予測によると、議定書最終年の12年度は、エネルギー起源のCO2排出量が、原発の稼働低下や復興需要による経済成長で前年度比で3.5%増える見通し。この予測を基に環境省も増加を見込む。
 ただし、議定書のルールで日本は森林のCO2吸収や国外から購入する排出権による削減分も年約5.4% 上積みできる。08〜11年度は90年度比で平均9.2%の削減率を達成したため、12年度は単純計算で約14億1500万トン分を排出しても「6%削 減」の達成は可能になるという。【比嘉洋、ドーハ藤野基文】

温室ガス、原発停止で3.9%増=議定書目標は達成見込み―環境省

時事通信社 時事通信社:記事一覧 2012年12月5日(水)20時49分配信
 環境省は5日、2011年度の国内の温室効果ガス排出量(速報値)が二酸化炭素(CO 2)換算で前年度比3.9%増の13億700万トンだったと発表した。東京電力福島第1原発事故の影響で各地の原発が停止し、火力発電の発電量が増えたことが影響した。
 森林による吸収と海外からの排出枠取得を加味すると、削減目標を定めた京都議定書の基準年である1990年度比で4.1%減となり、08年度以降の平均では9.2%減となった。
  08〜12年度に年平均6%削減するという京都議定書の目標について、カタールのドーハで開かれている国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議 (COP18)の会場で、長浜博行環境相は「これまでの実績を踏まえれば京都議定書の目標は達成可能ではないか」との見方を示した。 

規制委員長:「直下」にこだわらず…活断層巡る再稼働判断

毎日新聞-1 時間前
日本原子力発電敦賀原発(福井県)の原子炉建屋直下を通る断層の評価を巡り、原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の ...原発の敷地内に活断層「浦底断層」があることを重視し、従来の基準にこだわらず、稼働の是非を判断する可能性を示唆した。
 
2012年12月5日21時6分

浜岡原発4号機タービンに亀裂など101カ所 中電調査

 中部電力は5日、定期検査中の浜岡原発4号機(静岡県御前崎市)で、低圧タービン3基の羽根計101本に亀裂や割れが見つかったと発表した。調査は継続中で、他にも破損が見つかる可能性がある。
 今回は、タービンの羽根車の一番外側についている、長さ約47センチの羽根(動翼)の付け根部分で破損が見つかった。昨年12月、東海第二原発(茨城県)で同様の異常が見つかったことを受け、調べていた。
 低圧タービンには1基あたり16枚の羽根車があり、今回調べたのはこのうちの1枚ずつ。これまでの検査で、他にも3基で計14枚の羽根車に異常があることが分かっており、今後詳しく調べる。

重大事故に複数の対処策求める 東北電の原発有識者会議

2012/12/5 21:05

 東北電力は5日、原子力発電のあり方について意見を聞く有識者会議を開いた。委員からは重大事故に柔軟に対応できるように複数の対処策を用意することなど安全確保を求める意見が相次いだ。東北電は意見を今後の安全対策や社内ルールづくりの参考にする。
 会議には原子力が専門の北村正晴・東北大名誉教授や高橋正典・女川町商工会会長ら5人の委員が参加した。
 東京電力福島第1原発事故では住民の安全を確保するルールが実務者に浸透していなかったとして「有事の際に応用力が発揮されるかがポイント」という指摘があった。地域の理解を得るために「技術系社員と地域住民が対話できる環境づくりが重要」とする意見も上がった。
 東北電の海輪誠社長は原子力規制委員会が9月に発足したことに触れ、「新組織の知見や指導を反映しながら、後追いではなく先取りする形で安全対策を進める」と話した。有識者会議が開かれるのは昨年11月以来2回目。今後も継続して開催するという。
高岡市でがれき試験焼却前に放射能測定
(富山県)
東日本大震災で発生したがれきを15日に試験焼却する高岡市は5日焼却前の現状を確認するため処理施設やその周辺で放射能測定を行った。県内では富山地区広域圏が16日に試験焼却する計画で事前の放射能測定は富山市と立山町で4日までに終わらせている。 [ 12/5 20:23 北日本放送

どうして原発ゼロの人たちって仲が悪いんですか?

どうして原発ゼロの人たちって仲が悪いんですか? 脱原発デモの人たちは、左翼(セクト系)は参加するなと嫌がってるそうです。また、未来の党だって、原発ゼロならどうして民主党と仲間割れしちゃったの? と疑問です。同じ目標なら既成政党だろうが新党だろうが、大道で結集すれば良いと思うのに、どうして彼らは仲が悪いのでしょうか?
質問日時:2012年11月28日 21時17分
解決日時:2012年12月05日 20時23分
サヨクだからです。サヨクには、内ゲバが、つきものです。これまでの経緯から見て、サヨクの頭の中には、大同なんて、単語は、載っていないようで す。サヨクは、国家や個人がどうなろうが、分裂し続けています。まるで、ガン細胞のように内ゲバを繰り返して来ましたし、今もしています。理由は、良くわ かりませんが、きっと、分裂することに悦びを見出しているとしか言いようがありません。言い換えれば、フェチなんでしょう(笑)。
回答日時:2012年11月29日 05時03分

衆院選が占う「東日本大震災と福島第1原発事故後の日本をどうするか」

  [2012/12/05]

衆院選が占う「東日本大震災と福島第1原発事故後の日本をどうするか」

「忘れない 誓う一票」。2012年12月4日付の東京新聞が1面トップに掲載した見出しである。何を「忘れない」のか。それは、2011年3月11日から「時間が止まったまま」で、「復興が遅々として進まない」東日本大震災と福島第1原発事故のことだ。

今日は、衆院選の公示日である。朝日新聞の1面トップは、「12党混戦、1500人立候補へ 衆院選きょう公示」という見出しで、毎日新聞は「衆院選  きょう公示 脱原発 問われる本気度」であった。読売新聞と産経新聞は、トンネル事故に関する記事、日本経済新聞はローソンとYahoo!JAPANが宅 配で提携したという記事が1面トップとなっている。

こうして比較してみると、各紙のスタンスが見えてくる。朝日と毎日は、衆院選の公示日なので、それをそのままトップにした。日経が商品流通の記事をトップ にするのは分かるが、一般紙である読売と産経が衆院選以外の記事をトップに持ってきたのは、なぜか。何はさておき、今日のトップは衆院選だと思うのだ が……。

見出しを並べてみると、東京新聞がいかに異彩を放っているのかが分かる。衆院選を取り上げてはいるが、そのアプローチは東日本大震災からなされている。記 事は、震災の日の描写から始まる。「東日本の地は激しく揺れ、黒い濁流は多くのかけがえのない命を奪った。原発からは白煙が上がり、すべての国民が恐怖に 震えた」。

そして、「政治は『3.11」を忘れてはいないだろうか。人々に温かいだろうか。」と問いかけ、「あの日を忘れない。きょう、衆院選が始まる」と続く。同 じく1面には、山田哲夫論説主幹による「『傍観の悲劇』胸に刻む」という記事が並ぶ。重要な論点が含まれているので、以下に記事の一部を引用する。

「大震災と福島原発事故は、政治への傍観や行政や専門家への『お任せ』が生存をも脅かす重大過失につながってしまうことを骨身にしみさせ」、「私たち一人ひとりが民主主義の主体的参加者、国や社会のあり方は考えても考え過ぎることはない、と教え」たと山田氏は述べている。

これらの論点は、東日本大震災と福島第1原発で私たちが学んだことであり、その学びを実践する最初の機会こそ、今回の衆院選だと筆者は考えている。候補者 をしぼる基準はさまざまでけっこう。しかし、適当に選ばず、熟慮して、この人ならばと思える候補者に投票したいものだ。そして、投票の前には「忘れない  誓う一票」を思い出してほしい。

(谷川 茂)

原発事故で温室効果ガス増加 11年度3・9%と環境省


 記者の質問に答える長浜環境相=5日、ドーハ(共同)
 環境省が5日発表した2011年度の国内の温室効果ガス排出量(速報値)は二酸化炭素(CO2)換算で10年度 に比べ3・9%増の13億700万トンだった。京都議定書で削減が義務付けられた08年度以降で最も多かった。東京電力福島第1原発事故で、原発が一部を 除いて止まり、火力発電が増えたことが主な理由。
 議定書の基準年である1990年度比では3・6%増。日本は08~12年度の第1約束期間に平均で90年度比6%削減することを約束している。長浜博行環境相はこれまでの実績から京都議定書の目標の達成は可能との見方を示した。
 ただ12年度は、さらに排出量が増える恐れもある。
2012/12/05 19:34   【共同通信

国内の温暖化ガス、11年度は3.9%増 火力増響く

2012/12/5 20:22

 環境省は5日、2011年度の国内温暖化ガス排出量(速報値)が13億700万トンとなり、10年度より3.9%増えたと発表した。東京 電力福島第1原子力発電所の事故以降、原発が相次いで止まり、二酸化炭素(CO2)排出の多い火力発電が増えたことが主な原因。今後、政府が脱原発政策を 加速すれば排出削減計画は練り直しを迫られそうだ。
 京都議定書で日本は08~12年度の5年間の平均排出量を、1990年度比で6%減らす義務を負っている。海外から購入した排出枠や森林吸収量を加算すれば、これまで4年間の08~11年度の平均排出量は90年度比9.2%減となる。ドーハで開催中の第18回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP18)に出席中の長浜博行環境相は同日、記者団に対し「目標達成は決して不可能ではない」などと述べた。
 11年度は火力発電の拡大で発電に伴うCO2排出が増加した。各部門の排出増につながり、事務所や商店、サービス業などの業務部門では10年度比で14.0%増えた。延べ床面積が拡大し、空調や照明などに使う電気が増えたことも影響した。
 家庭部門では節電の効果などで電力消費量は減ったものの、11年度の排出は10年度比9.7%増となった。
 一方で震災により生産量が落ちたため工場などの産業部門は10年度比で0.2%減少。物流の停滞により乗用車やトラックからの排出量が減少した運輸部門も同0.8%減った。
 原発の事故を受け、政府は11年度は安全確認のために原発を相次ぎ停止。原発の稼働率は10年度までは6割台で推移していたが11年度は2割強まで落ち込んだ。12年度の稼働率はさらに低下しており、発電に伴うCO2は大幅な増加が予想されている。

橋下氏、ツイッター続行=原発政策で主張展開【12衆院選】


 日本維新の会の橋下徹代表代行は、5日もツイッターを活用した情報発信を続けた。原発政策に関し「今は脱原発依存体制の構築という方針を掲げ、官僚組織 や専門家に徹底的に議論してもらい、具体的工程表を作ってもらう段階。具体的工程表が確定してから国民の皆さんに宣言するのが、責任ある政治・行政」と、 「脱原発」を掲げる他党と維新の違いの説明とも取れる主張を展開した。
 橋下氏はこれに先立ち、「公選法での文書制限があり、ネットも文書に当たるという総務省の見解もあるので、バカらしいがそれを踏まえる」とも記載した。同省は公職選挙法の規定について「インターネットを利用した選挙運動は認められない」との見解を示している。 
[時事通信社]

日本、温室効果ガスの90年度比6%削減目標は達成

2012.12.5 19:54

 環境省は5日、2011年度の国内の温室効果ガス排出量(速報値)が、二酸化炭素(CO2)換算で前年度比3.%増の13億700万トンになったと発表した。東京電力福島第1原子力発電所事故後、原発よりもCO2を多く排出する火力発電の比率が高まったことなどが要因。
京都議定書の第1約束期間(08~12年)での削減義務(1990年比で6%減)については、海外から購入する排出枠や国内の森林吸収分を含めて、同 4.1%減と単年度として初めて目標を達成できなかった。ただ、08年度からの4年間平均では同9.2%減となり目標を達成する見通し。
 部門別では、東日本大震災に伴う製造業の生産減で、産業部門は前年度比0.2%減だったが、化石燃料を使う火力発電所などへの転換が響き、家庭部門やエネルギー転換部門(発電所など)の排出量が軒並み増えた。
  • 昭和電工、温室効果ガス分解装置を製品化
  • 中国「削減義務は負わず」 CO2排出量世界一でも「途上国側」主張
  • 人類のCO2排出 氷河期遅らせる可能性

2012年12月5日21時6分

浜岡原発4号機タービンに亀裂など101カ所 中電調査

 中部電力は5日、定期検査中の浜岡原発4号機(静岡県御前崎市)で、低圧タービン3基の羽根計101本に亀裂や割れが見つかったと発表した。調査は継続中で、他にも破損が見つかる可能性がある。
 今回は、タービンの羽根車の一番外側についている、長さ約47センチの羽根(動翼)の付け根部分で破損が見つかった。昨年12月、東海第二原発(茨城県)で同様の異常が見つかったことを受け、調べていた。
 低圧タービンには1基あたり16枚の羽根車があり、今回調べたのはこのうちの1枚ずつ。これまでの検査で、他にも3基で計14枚の羽根車に異常があることが分かっており、今後詳しく調べる。

重大事故に複数の対処策求める 東北電の原発有識者会議

2012/12/5 21:05

 東北電力は5日、原子力発電のあり方について意見を聞く有識者会議を開いた。委員からは重大事故に柔軟に対応できるように複数の対処策を用意することなど安全確保を求める意見が相次いだ。東北電は意見を今後の安全対策や社内ルールづくりの参考にする。
 会議には原子力が専門の北村正晴・東北大名誉教授や高橋正典・女川町商工会会長ら5人の委員が参加した。
 東京電力福島第1原発事故では住民の安全を確保するルールが実務者に浸透していなかったとして「有事の際に応用力が発揮されるかがポイント」という指摘があった。地域の理解を得るために「技術系社員と地域住民が対話できる環境づくりが重要」とする意見も上がった。
 東北電の海輪誠社長は原子力規制委員会が9月に発足したことに触れ、「新組織の知見や指導を反映しながら、後追いではなく先取りする形で安全対策を進める」と話した。有識者会議が開かれるのは昨年11月以来2回目。今後も継続して開催するという。
高岡市でがれき試験焼却前に放射能測定
(富山県)
東日本大震災で発生したがれきを15日に試験焼却する高岡市は5日焼却前の現状を確認するため処理施設やその周辺で放射能測定を行った。県内では富山地区広域圏が16日に試験焼却する計画で事前の放射能測定は富山市と立山町で4日までに終わらせている。 [ 12/5 20:23 北日本放送
サヨクだからです。サヨクには、内ゲバが、つきものです。これまでの経緯から見て、サヨクの頭の中には、大同なんて、単語は、載っていないようで す。サヨクは、国家や個人がどうなろうが、分裂し続けています。まるで、ガン細胞のように内ゲバを繰り返して来ましたし、今もしています。理由は、良くわ かりませんが、きっと、分裂することに悦びを見出しているとしか言いようがありません。言い換えれば、フェチなんでしょう(笑)。
回答日時:2012年11月29日 05時03分

敦賀原発近くの活断層も評価必要  原子力規制委員長

(2012年12月5日午後9時56分)
 記者会見する原子力規制委員会の田中俊一委員長=5日午後、東京都港区  記者会見する原子力規制委員会の田中俊一委員長=5日午後、東京都港区
 原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の記者会見で、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内で原子炉建屋から約250メートルの場所にある活断層について、原子炉直下ではないが影響を評価する必要があるとの考えを示した。
  敦賀原発を1~2日に調査した規制委の調査団は、敷地内の活断層「浦底―柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」が非常に活動的と指摘。これに関し、田中委員長は 「(安全性に)疑問を持っており、調査団の島崎邦彦委員長代理にも質問した。(原発のすぐ近くに活断層がある)特異な状況をどう評価すべきか、いずれその 辺も含めて判断することになる」などと述べた。

橋下氏、ツイッター続行=原発政策で主張展開【12衆院選】


 日本維新の会の橋下徹代表代行は、5日もツイッターを活用した情報発信を続けた。原発政策に関し「今は脱原発依存体制の構築という方針を掲げ、官僚組織 や専門家に徹底的に議論してもらい、具体的工程表を作ってもらう段階。具体的工程表が確定してから国民の皆さんに宣言するのが、責任ある政治・行政」と、 「脱原発」を掲げる他党と維新の違いの説明とも取れる主張を展開した。
 橋下氏はこれに先立ち、「公選法での文書制限があり、ネットも文書に当たるという総務省の見解もあるので、バカらしいがそれを踏まえる」とも記載した。同省は公職選挙法の規定について「インターネットを利用した選挙運動は認められない」との見解を示している。 
[時事通信社]

  • 国民の97%は原発推進派!!? 「未来の党」の“プレ総選挙”が大炎上で終了


    第46回衆院選が4日に公示され、16日の投開票に向けた選挙戦がスタートしている。原発問題や金融政策が焦点となった重要な選挙となるが、公示前に密かに行われていた「プレ総選挙」のドタバタがネット上で話題となった。
    公示の前日、滋賀県知事の嘉田由紀子氏が代表を務める日本未来の党の公式とおぼしきサイト「ネットでプレ総選挙」が開設された。サイトでは、「10 年後の原発ゼロ」などを掲げる同党の重要政策である「脱原発」と「消費税引き上げ反対」に関するアンケートが用意され、ネットユーザーが投票できる仕組み になっていた。

    設問は「『脱原発』に賛成ですか?」と「消費税増税に賛成ですか?」の二つ。どちらも賛否両論ある問題だが、わざわざ未来の党のサイトにアクセスするユー ザーなら、「脱原発に賛成」「消費税増税に反対」と答える者が多いと考えたのだろう。それを見越したうえでアンケートを実施したと思われる。
    だが、「脱原発」に関するアンケートは午後2時の段階で「反対」が65%を超える状態に。「消費税」に関しても、「増税に賛成」が圧倒的に優勢と なった。この事態にサイト側は「設問が分かりづらかった」と読み違えの可能性を考慮し、「原発推進に賛成ですか?」と質問文を変更したうえで票数をリセッ ト。しかし、その質問でも一時は97%が「原発推進に賛成」となり、何度もリセットを繰り返した挙げ句に最終的にも80%以上が「賛成」という結果に。こ とごとく、党の方針と逆の選択肢に大量投票されることになった。
    この騒動の原因としては、アンケートシステムの不備とネットユーザーの性質を認識していなかったことが挙げられている。アンケートはcookieに よって複数回投票を制限していたが、cookieを消したりブラウザのシークレットモードを利用すれば一人で何度でも投票できるようになっていた。また、 設問の狙いが露骨過ぎたため、一部ネットユーザーの反感やイタズラ心を刺激し、わざと党の政策と違う結果にしようという意図が生まれてしまったようだ。結 局、サイトは開設した即日に閉鎖という悲惨な結果に終わっている。
    この騒動に対し、ネット上では「あまりにも酷い」「ネットを舐めすぎたな」「丸投げされた代理店が適当に作ったんじゃないの」などといった声が上 がった。あまりのお粗末ぶりに「何者かが作った偽サイトでは」という疑惑まで浮上し、党側も「そのようなサイトのことは聞いていない」とコメント。だが、 サイトには一般に出回っていない嘉田代表の写真が使われており、数百万~1千万以上の出稿費用が掛かる「Yahoo!」の広告欄にリンクが掲載されている など、公式としか思えない要素もある。
    昨今、ネットと政治の関係は深まっており、政治家たちはTwitterやFacebookで独自に情報を発信し、公示後の「ネット選挙活動」も解禁 すべきとの声が高まっている。本物か偽物かはともかく、このようなお粗末なサイトが笑い物になったことで、政治のネット利用の問題点が浮き彫りになったと いえるだろう。
    日本の未来に関わる重要な政策をネットで発信するならば、多くの悪意も存在するネットを使いこなすだけの十分な知識が求められる。少なくとも、外注 したサイトの仕上がりを事前にチェックする程度の知識は必須と言えるだろう。イタズラや炎上で肝心の政策がかすんでしまうような事態は、今回限りにしてほ しい。(佐藤勇馬)

    敦賀の活断層、建屋直下でなくても考慮 規制委員長

    2012/12/5 19:43

     原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の記者会見で、日本原子力発電敦賀原子力発電所(福井県)の原子炉建屋近くにある活断層の危険性 について、「今までの耐震指針ではそこまで考えていなかった」と指摘し、再稼働の是非を判断するうえで考慮に入れる考えを示した。従来の指針では、活断層 の真上には原発を建てられなかったが、建屋近くの活断層の扱いは曖昧だった。
     敦賀原発は敷地内に活断層が通る全国唯一の原発。1、2号機の原子炉建屋から200メートルほど横を走る浦底断層は、4000年前以降に動いた活断層だと判明している。
     従来の耐震指針では、建屋直下に活断層があると、地割れで建屋が傾く恐れがあるため立地は認められない。離れたところに活断層がある場合 は、活断層が動いて起きる地震に原発が耐えられるかどうか、コンピューターで解析して評価する。ただ浦底断層のような建屋すぐ近くの活断層には明確な基準 がなかった。
     田中委員長は会見で「(活断層が)建物のすぐそばでも直下でないならいいのか。そうはいかないと思う」と述べ、同日、島崎邦彦委員長代理 (地震学)に検討を依頼したことを明らかにした。旧原子力安全・保安院が実施した敦賀原発の耐震性評価でも専門家から同様の指摘があったが、結論は出てい なかった。
     1~2日に敦賀原発を現地調査した島崎委員長代理は、浦底断層について「大変活動的な断層だと印象づけられた。これが敷地内にあること自体が特殊な状況だ」と懸念を示していた。調査団は10~11日に評価会合を開いて議論する。

    敦賀原発再稼働、安全の証明が必要…規制委員長ヘルプ

    原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の定例記者会見で、日本原子力発電敦賀原子力発電所(福井県)の敷地内の破砕帯(断層)が活断層と指摘さ れている問題について、規制委の調査チームが活断層だと明確に結論付けなくても、科学的に原発の安全を証明できない場合は再稼働を認めない可能性に言及し た。
     敦賀原発の調査チームは今月1、2日の現地調査をもとに、同10、11日に評価会合で活断層かどうか議論する。それを踏まえて規制委の委員5人が合議で再稼働の是非を決める。
    田中委員長は、評価会合で活断層だと判断できなかった場合について、「100%明確な答えが出ないこともあるが、どこかで結論が必要」と述べ、規 制委が最終決断する考えを改めて示した。その上で「活断層かどうか分からなくても、安全が保証できなければ再稼働できない」と述べた。
    (2012年12月5日19時40分  読売新聞)
    原子力のあり方を考える
    (宮城県)
    原発事故を受けて東北電力が設置した原子力のあり方に関する有識者会議の2回目の会合が開かれた。会合は非公開とされたが、東北電力によると、有事に対応できるよう様々なシナリオを考え実践できるようにしておく必要性を指摘する意見などが出されたという。
    [ 12/5 18:49 ミヤギテレビ]

    訪日「地震・放射能が心配」=リピーターで観光振興を―政投銀調査


     日本に旅行したいが、やはり地震や放射能が心配。日本政策投資銀行が10月下旬に行い、5日に結果を発表した調査で、アジアの人々のこのような意識が浮 き彫りになった。ただ、東日本大震災や東京電力福島第1原発事故に伴うこれらの不安も、訪日経験が増すほど薄れる傾向がある。政投銀は、観光産業の振興に 向け「訪日リピーターを増やすことが重要だ」と指摘している。
     政投銀は韓国、中国(北京と上海)、台湾、香港、タイ、マレーシア、インドネシアの八つの地域の海外旅行経験者計4000人にインターネットを通じてア ンケート調査を実施した。それによると、台湾や香港、タイなど5地域で、日本が「行きたい旅行先」のトップ。尖閣問題で関係が悪化した中国でも、日本の人 気はオーストラリアや欧州とほぼ同水準だった。
     人気の理由は主に「景観」「文化・歴史」「日本食」「温泉」。マイナス材料では「言葉が通じない」「滞在費が高い」に加え、地震や放射能への不安が目立った。特に「訪日経験がない」場合、韓国は7割、中国では5割前後が「放射能による健康被害が不安」と回答した。 
    [時事通信社]

    温室効果ガス排出3・9%増、各地の原発停止で

    環境省は5日、2011年度の国内の温室効果ガス排出量(速報値)が、前年度比3・9%増の13億700万トンだったと発表した。

     東京電力福島第一原発事故後、各地の原発が停止し、二酸化炭素(CO2)排出量の多い火力発電に切り替えたことなどが理由という。
    排出量のうち、産業や家庭での電力使用などによる「エネルギー起源」のCO2は、前年度比4・4%増の11億7300万トン。東日本大震災の影響 で生産量が減少した産業部門は前年度比0・2%減となったが、火力発電の電気を使用するため、電子化が進む事業所など業務部門で同14%増、家庭部門でも 同9・7%増と大幅に増えた。
    (2012年12月5日19時18分  読売新聞)
    ページ更新時間:2012年12月05日(水) 19時11分

    ■がれき試験焼却 大阪市「基準以上のセシウムなし」

     大阪市は、先週行った岩手県からのがれきの試験焼却の結果、「排ガスや焼却灰などから基準値以上のセシウムは検出されなかった」と発表しました。

     大阪市は、岩手県からのがれき100トンを、先月29日と30日の2日間、此花区の舞洲工場で試験焼却し、その際の排ガスや焼却灰、排水のセシウムの濃度について5日、公表しました。

     焼却灰からは、セシウムは検出されず、排ガスも1キログラムあたり38ベクレルで、基準値の2,000ベクレルを大きく下回り、一般廃棄物と変わらないレベルだったということです。

     このため、試験焼却した焼却灰を舞洲工場からトラックで北港処分場に運び入れる作業を開始し、今後、重金属やアスベストなどの調査でも問題がなければ、来年度末までに岩手県のがれき3万6,000トンを受け入れる方針です。
    (12/05 19:02)

核燃料処分協議に福井知事参加方針 原発立地自治体の意見反映へ

(2012年12月5日午後6時50分)
 西川福井県知事は5日の県会本会議で、原発の使用済み核燃料の処分方法などの問題を話し合うため国が新設する対策協議会に参加する方針を明らかにした。「問題解決のため、積極的に発言していきたい」と述べた。田中宏典議員(自民党県政会)の質問に対する答弁。

 知事は6月、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に同意する意向を野田佳彦首相に伝えた際、使用済み核燃料の中間貯蔵対策の具体的な協議を始めるよう要請した。政府は11月下旬、協議会を新設するため、47都道府県に参加を呼び掛ける文書を送付していた。

 知事は使用済み燃料の中間貯蔵について「電力の生産を担ってきた福井県の問題ではなく、電力消費地の責任において対応すべき問題だ」と指摘。協議会には「長年原子力の問題に責任を持って対応し、消費地に電力を安定供給してきた立地自治体の立場から参加する」と説明した。

 県によると、協議会は経済産業相、文部科学相、立地道県や電力消費地の代表で構成される見通し。経産省はできるだけ早期に設置するとしているが、具体的な時期は未定となっている。

 5日の本会議では、小寺惣吉議員(自民党県政会)ら9人が一般質問した。
 今後予想される全国の原発再稼働反対の一点で団結しようと、各地の反原発団体の代表者が参加して一一月一〇日、東京都内で「再稼働阻止全国ネットワーク」の結成集会が開かれた。
 原子力規制委員会は、来年七月中にも原発の新たな安全基準を策定するとしているが、すでに北海道電力の泊原発を筆頭に各電力会社の再稼働に向けた 動きが表面化。このため、各地の反原発運動団体が全国的に連携し、「福島を忘れない」を合い言葉に今後の再稼働を許さない団結を作り上げるのが「ネット ワーク」の狙いだ。
 集会には、約六〇団体、約二五〇人が参加。挨拶に立った「ネットワーク」共同代表の一人で、ルポライターの鎌田慧氏は、「再稼働しないと電気が足 りなくなるというウソは、今年の夏で暴露された。しかし電力会社は理屈も何もなしで、自分たちの欲のためだけに危険な再稼働を今後強行しようとしている」 と批判。「こうした策動を迎え撃つのではなく、こちらから押し込む運動を実現し、すべての原発を廃炉にしよう」と訴えた。
 福島県から参加した「原発いらない福島の女たち」の佐々木慶子さんは、「県内では強制避難者は貧弱な仮設住宅に押し込まれたまま、何の展望も持て ず鬱病が広まっている。子どもたちの甲状腺にも異常が多く発見されているのに、県は事故との関係を絶対に認めない」と現状を指摘。「事故現場から放射能は 漏れ続け、もし地震が再び起きたら、県民は生殺しだ。それを考えたら、再稼働などとんでもない」と怒りを表明した。
 続いて各地の代表者が発言に立ち、「電力会社は県民の批判もあって再稼働を困難視し、企業も付近から逃げ始めている」(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)といった最新の情報が報告された。
「ネットワーク」は今後、東京や全国各地で討論・学習会を開いて再稼働の動きを巡る情報交換を続けながら、来年の「3・11」を前後する、さまざまな取り組みを共同で準備していく。
(本誌編集部、11月16日号)

除染廃棄物処理の放射線障害防止検討 厚労省

2012/12/5 
厚生労働省は、福島第一原子力発電所の事故由来放射性物質の処理・処分に携わる労働者向けに、放射線障害防止対策をまとめるための専門検討委員会を設置し、5日に初会合を開いた。

選挙の争点“原発対応” 負担は?太陽光発電の事業者急増

今回の総選挙の争点のもう1つの柱となっているのが原発への対応です。各党が「脱原発」や「卒原発」を公約に掲げる中で、太陽光発電をビジネスチャンスとみた新たな動きが始まっています。
2012年12月5日17時55分

セシウム除染布、大量生産が可能に 東大生産研など開発

写真:青色の人工顔料プルシアンブルーを含み、放射性セシウムを効率よく吸着する除染布=東京都目黒区の東京大生産技術研究所拡大青色の人工顔料プルシアンブルーを含み、放射性セシウムを効率よく吸着する除染布=東京都目黒区の東京大生産技術研究所
【杉本崇】東京大生産技術研究所と不織布メーカー・小津産業(本社・東京)の共同研究チームが、放射性セシウムを効率よく吸着する除染布を安く大量生産 する技術を開発した。セシウムを含む川や池の水のほか、汚染土壌を含む水に布を浸すことで、セシウムを布に吸着させ除染に生かせるという。
 「プルシアンブルー」と呼ばれる青色の人工顔料はセシウムをよく吸着する性質があるが、布に染みこませても落ちやすい問題があった。
 そこでチームは、不織布の上でプルシアンブルーを直接合成することでこの問題を解決。ぞうきんを作った。さらに今回、大量生産する方法も見つけた。価格は1平方メートル当たり約千円で、従来品の5分の1程度になるという。

官邸前デモ参加者 意志託せる人を

「必ず投票する」と話す小辻雅史さん=4日、東京都渋谷区で
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◆意識変わってきた

 「争点は原発。ここで原発をやめないと何も始まらない」。東京都世田谷区のグラフィックデザイナー小辻雅史さん(36)は四日、雑誌の締め切りに 追われ、朝まで自宅で仕事だった。原発をやめるのか、それとも続けるのか。「じっくり政党の政策を見極めたい」。その時が来た。
 二十代前半は政治に関心がなく、選挙にも行かなかった。だが仕事を始め、二十代後半になり、自分たちの世代で社会を変えないとだめだと思い、政治 を勉強するようになった。「無関心でいるのが一番良くない。東日本大震災もあり、政治に向き合うことは避けられないと思っている」
 六月から、毎週金曜の国会前の脱原発抗議活動に恋人と二人で参加している。「未来を担う子どもたちに責任を押しつけるわけにはいかない」と、二人で話し合うことも多い。
 普段はバカな話で盛り上がるミュージシャン仲間との間でもデモが話題になる。「面と向かっては照れくさいのでツイッターで考えを伝え合うことが多いですけど、みんな意識は変わってきている」
 投開票前日には日比谷公園(東京都千代田区)で脱原発デモがある。「政治家に目を向けさせ続けるためにもデモに参加する。そして必ず投票します」
どのように公示日を迎えたか話す尾下奈穂子さん=4日、東京都新宿区で
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◆公約より行動見る

 四日の朝、パソコンを開くと、脱原発を掲げる政党や候補者の情報がメールで届いていた。「一つでも議席を増やしたいと思いました」と東京都西東京市の元幼稚園教諭尾下奈穂子さん(38)は力を込める。
 かつては「原発は事故が起きなければ怖くない」と思っていた。3・11を境に住民避難も廃棄物の処理の問題も未解決と知った。当時勤めていた会社 を辞め、ボランティアで被災地へ。カキを養殖するおじいさんが「放射能が怖い」と話すのを聞き、経済産業省を取り囲む輪に加わった。
 今春から官邸前に通う。デモの経験はなかったが、参加するたびに力強い気持ちになる。「自分だけでなく、子や孫、次世代にきれいな古里を残そうとしている。人の温かさを感じた」。七日も官邸前に行くつもりだ。
 三年前の衆院選では、マニフェストをノートに張って見比べた。今回は各党の公約に「○○年に原発ゼロ」の文字が並ぶ。みんなうそと感じる。「口だけで『脱原発』と言っても、信用できない。何をしてきたかを見ています」
 国会で良いことを言っていた議員が落ちないようにする。その揚げ足を取っていた人も忘れない。原発即時ゼロの実現へ。「具体的に動いている人を当選させたい」
「10年後に原発ゼロは『火星行くぞ』と同レベル」~橋下大阪市長のツイート
政治
2012年12月 5日 17:24
NET-IBでは、ツイッターを活用している橋下市長のツイートをまとめて紹介する。
 橋下大阪市長の4日午前0時22分から午後6時21分までのツイートは以下の通り。

 前回の2009年政権交代選挙からいわゆるマニフェスト選挙が始まった。マニフェスト選挙とは、選挙が政党の事前審査となる。それからこのような 事前審査選挙は2度目だから、まだまだ完成度は低いが、今回の原発論議において事前審査選挙の問題点が明らかとなった。今回においても、マニフェストや公 約の文言ばかりを精査する選挙となった。これはメディアや有識者が陥る落とし穴。前回の政権交代選挙でもマニフェストや公約に書いたことが100%実行さ れるわけではないことを国民は知ったにも関わらず、今回も公約に書かれたことは100%実行される前提である。
 政党を選ぶ際には、実行力を勘案しなければならない。すなわち公約に実行力をかけて、政党選択をしなければならない。たとえば、10年後に原発を 0にするという公約を掲げたとする。しかしその公約だけで政党を判断したらエライ目に遭う。実行力をかけなければならない。10年後に原発を0にするとい う公約を掲げていても実行力が0ならば、その公約は達成0となる。もし、10年後に原発0とは掲げず、脱原発依存体制の構築と掲げていても、実行力が 100%ならば、脱原発依存体制の構築は進む。どちらが良いかと言えば、後者だ。少なくても脱原発体制の構築は進む。
 しかし、今は、実行力が全く勘案されないので、公約に書いたことだけで評価する。とんでもない。これは政策は、言うだけでくその実現プロセスが重 要だと言う政治の現実を知らない評価方法だ。新聞メディアも全部この評価方法。特に毎日新聞は酷い。実行力など全く無視。実行力を評価しようとすれば、当 該政党のこれまでの実績を中心に、公約の具体的工程表のチェックをする。具体的工程表がなければ実行力は0。今、原発政策についてはどの政党もまだ具体的 工程表はもっていない。具体的工程表があると主張する政党も、たかだか政治家ごときが作った工程表。政治家の作った具体的工程表なんて実行力は10%未満 であろう。であれば、今の段階で、10年後に原発0にするのか、20年後に0なのか、30年後に0なのかの主張には大差ない。実行力がほとんどないのだか ら。実行力をかけるとどの公約実行度も同じになる。
 政党の実行力は、政策自体の具体性に加え、政党のこれまでの実績と、物事を進めていく段取りの合理性によって評価される。具体的工程表のない今の段階で、原発0と主張しても実行力は認められない。今回、日本未来の党が具体的工程表を出したが、その実行力はほぼ0。
 プルトニウムの問題、原発立地自治体の将来像、交付国債発行と電力市場の自由化が並立するのか、について何の解も示さない10年後原発0案は実行 力0である。そうする政策実行度は0になる。しかし日本維新の会は批判を受けてでも、今の段階では脱原発依存体制の構築を掲げている。脱原発依存体制の構 築の中身として、原発ルールの再構築、電力市場の自由化を挙げている。10年後に原発0とは挙げていないがゆえに、維新の会のこれまでの実績を加えて見れ ば実行力は90%を超えるだろう。そうすると実行力0の10年後原発0の公約と実行力90%以上の脱原発依存体制の構築の公約。
 どちらが良いか。一目瞭然。実行力90%以上の脱原発依存体制の構築の公約の方が良いに決まっている。そしてさらに段取りの合理性。野党でも霞が 関を利用して具体的工程表を作れるようにする。そして1年内に具体的工程表を各党が作ったうえで議論。大阪都構想はこのようなやり方で進めている。公約の 文言が重要なのではない。どう実現していくか。実行力、実現プロセスの合理性が重要なのだ。ここをメディアは一切理解していない。公約にどのように書いて いるかだけを精査。これは公約に書かれていることが100%実行できることが前提。ナンセンス極まりない。
 実行力を数値化するのは極めて難しい。ここを有権者に示すのがメディアの役割だ。公約に何て書いてあるかなんて、公約を見れば分かる。重要なことは実行力を数値化すること。これは難しい。公約の具体性、政党の実績、段取りの合理性。ここがメディアの腕の見せ所。
 実行力の乏しい、公約の文言について議論しても意味がない。10年後に原発0なのか、20年後に0なのか、今の段階では実行力に大差はないので、 議論する価値はほとんどない。それでもメディアは10年後に0と言ったかどうかを問題視する。言うだけなら誰でも言える。それを実行できるかが重要だ。公 約の文言だけでなく、それに実行力を掛け合わせる。
 今回の選挙で、問題点が明らかになったので、次回の選挙で改善されることを望む。実行力。これをきちんと評価できれば、政党選択の貴重な情報にな るであろう。できもしないことを言うのと、ちょっと物足りないけどまず確実にできることを言うことは、どちらが良いのか。後者だ。そ次の段階へステップ アップしていく。ステップアップを繰り返しながら大改革を成し遂げる。大阪都構想のやり方だ。原発公約については実行力を掛け合わせなければならない。
 未来の党が出しているプランは、中間貯蔵地を3年以内に選定するとなっています。3年以内は無理です。維新の主張である原発ルールを作ることと発送電分離を進めることは、90%以上やれます。

RT @uotaro: @t_ishin 維新90%、未来0%という、数字の論拠が曖昧ではありませんか?言いたいことは理解出来ますが、数字を出す以上、その数字になる根拠を示すべきです。
いきなり10年後に原発を0にする!と言い切る公約と、原発ルールを厳格化し発送電分離を進めながら、官僚組織をフル稼働して具体的工程表を作る との公約。どちらが実行力が高いか。当然後者であろう。実行力のない公約は、どれだけきれいな言葉を並べても無意味。実行力の評価が一番重要。公約×実行 力。これが政党を選ぶ基準。
 これまでのメディアは、公約しか検討していないし、問題にしていない。公約×実行力。実行力が0であれば全てが0になる。実行力が10%であれば、公約は9割引きで考えなければならない。公約が若干物足りなくても、実行力が90%なら、それは確実に実現される。
 大阪都構想も昨年の地方議員の統一地方選挙、そして知事・市長ダブル選挙の際も、大阪市内をどう分けるのか(区割り案)、各区の財政調整度はどう するのか、選挙前に全て明らかにせよ!と散々メディアに批判された。しかし、それは方向性を示して役所をフル稼働させて作ると言い続けた。
 昨年の知事・市長選挙のダブル選挙以後も、政治闘争の中でなかなか議論が進まなかった。それは大阪維新の会が過半数を制していないので、こちらの一方的 な思いだけでは議論は進まない。これが政治だ。朝日新聞は議論さえすれば物事が進むと思っているので、早く議論を深めよと現場を知らない主張。
 朝日もどこのメディアも政策の実現プロセスを知らない。しかしその後一つ一つの手続きを踏みながら、大阪都構想の法律も制定され、やっとこの秋に 区割り案と粗々の財政調整制度案ができた。区割り案は公募区長に作ってもらい、財政調整制度は役所組織にフル稼働してもらった。これが政策実現のプロセス だ。政治家が初めから全てを詳細に確定できるわけではない。
 大阪都構想も、大阪府庁と大阪市役所を一つにまとめ、大阪市内を8から9の特別区に分けるというのが政治的な大きな方針。その後選挙を踏まえ、一 つ一つ手続きを踏まえながら、やっと区割り案、財政調整案ができた。この段取りの合理性が実行力。初めにメディアに中身を示せ!と批判されたからと言っ て、昨年の統一地方選挙の時に適当なことを言ったら大変なことになっていたであろう。政治家が言えることはここまで!、あとは役所組織をフル稼働して中身 を詰める!これを貫いてホント良かった。
 原発政策も今政治家が言えることは脱原発依存体制の構築。原発ルールの厳格化、電力市場の自由化。ここまで。後の工程表は役所をフル稼働しなけれ ば作れない。2030年代原発から新エネルギーへ転換させる方針を掲げつつ、工程表はこれから役所をフル稼働して作る。これが実行力100%の段取りだ。
 しかし公職選挙法もダメだね。ネットでの政策の主張を認めない一方、バカみたいなルールで、前近代的な作業ばかりやらせる。これは役人の仕事確保 のためだね。都道府県ごとにルールが全部違う。こんなの統一しろっていうの。それでインターネットを使って事務処理すれば、役人の数はがばっと減らせる よ。広報様式も都道府県でバラバラ。こんなのネットでデータの統一様式を掲示してくれれば、あとはそこに打ち込むのみ。今は役人が全部張り付いて、一から 指導している。何とかしてくれ。配布ビラにも、証紙を貼らなければならない。これ昔の著作権者の検印みたいなもの。出版業界ではもうなくなった遺物。
 昔は、本を出版する際、きちんと著作権者の確認を得ていると言う意味で、本の最後のページに著作権者の印を押した小さな切手みたいなものが貼られ ていた。著作権者はこの切手みたいなものを発行することによって、出版部数を確認できると言う建前だけで、実際にはそんなチェックは不可能。事務効率も著 しく悪いのでもうなくなった。しかし選挙の世界ではそれがまだ残っている。選挙管理委員会で何万枚という証紙の発行を受け、これをビラに全部手貼りしてい く。このビラは法律に基づいたビラですよということを証明するために。ばかみたいな作業。他の管理方法があるでしょう。
 この証紙貼りの作業にバカみたいな労力がかかる。有権者に政策を訴える労力よりも、公職選挙法のルールを守るための作業にほとんどエネルギーが割かれ る。現在の選挙は一事が万事この調子。これが役人の世界。何が本質かが見えなくなる。とにかく自分の担当のルールを守ることが目的化する。
 選挙の本質は、有権者に政策を訴えることだ。このことを軸に、公職選挙法の事務を考え直さなければならない。これだけ公職選挙法はバカみたいな ルールを定めているにもかかわらず、昨年の大阪府知事、市長のダブル選挙では、大阪市選挙管理委員会のシステムが投票当日にダウン。多くの有権者が投票所 に何時間も並ばされる事態が生じ、投票所から去った。
 選挙管理委員会は何をやっているんだ?くだらないルールばかりを決めて、ネットでの選挙運動を禁じ、役人の仕事ばかりを増やす。そして肝心のシステムは投票日にダウン。今回はシステムダウンに備えてまた人を張り付けると言う。
 役人は放っておいたら、どんどん人を増やす。どんどん仕事を増やす。仕事をできる限り効率化しようと言う思考にはならない。それは倒産がないから だ。市場に晒されないので、とにかく仕事を増やせば、雇用は守られる。一番メスを入れなければならないのは、このバカみたいな選挙事務。今までの政治は、 この選挙事務について、全くメスを入れることができなかった。行政の無駄を省くと言うなら、まずは選挙事務でも効率化すれば良かった。それすら今までの政 治はできなかった。政治家も、こんな無駄なバカみたいな選挙事務に疑問を持たないのかね。
 今までの政治が、いかに無力か。このバカげた前近代的な選挙事務すら変えられないような政治家が、国の行政事務を根本から変えられるわけがない。 選挙のネット解禁も、いったいいつまで議論をしているんだ?とにかく、今までの政治は、何から何まで力がない。何も変えられない。こんな政治を変えな きゃ。
 まさに仰る通り。こんなことすらできなかった今までの政治家が、何を言っても実行できないでしょう。国会議員は何が無駄なのかを認識できない。

RT @kazuo_ishikawa: 【次期政権の最重要課題】 公職選挙法に関係する"事業"を仕分けすること。『選挙事業仕分け』を実施されたし。
僕はエネルギー供給体制を転換させたいと思っている。しかしそれをやるには具体的な計画を作って方針を宣言する。10年後に原発0!と叫ぶのは、 10年後に火星に行くぞ!と叫ぶのと同じレベル。具体的な計画を作って、本当に可能となれば、それは立派。その時点で評価すべき。今は叫んでいるだけ。
 毎日新聞の社説はブラックジョークか。「政治に魔法の杖はない」。その通りですよ。原発0にも魔法の杖はない。原発10年後に0!を叫んだところ で、本当にそれが実現できるかどうか分からない。しかし毎日新聞は、その叫びだけで拍手大喝采。毎日新聞も朝日新聞も、原発10年後0の具体的プランを厳 しくチェックする姿勢が全くない。もうそのフレーズだけで大喜び。僕が、大阪都構想をやる!と言った時には、そんなことが実現可能なのか、具体的工程表を 示せ!とむちゃくちゃ厳しくチェックしてきたのにね。
 これ政治家の都合らしいです。熱烈な後援者は名前を覚えていますから。択一式だとふわっとした民意が形成されやすくなります。やだやだ。
 こんなことも変えられなかった今までの政治家に、日本の競争力を強化できるわけがないですね。競争力とは効率性の追求。今までの政治家に効率性の認識は全くありません。

RT @ikedanob: 自署式の投票も世界中で日本だけ。それも一度、択一式にしたのに、公選法を再改正して戻した。
ありがとうございます。何でこんなルールくらい政治家が合理的にできないのか。まさに選挙から政治家は役所に負けちゃっていますね。

RT @YoichiTakahashi: 公職選挙法は法律家からみたら裁量たっぷりで細かくくだらない決まりばかりでしょう。解釈や細かい決まりは役所がやっていて政治家になる人にいかに役所の ほうが政治家より「偉い」かを教えるものです(笑)。ただ真面目な話として公職選挙法は怖いですからご注意。
言い得て妙。僕は世界4周くらいを目指していますが。
RT @kazuo_ishikawa: 選挙公約は、ちょっと背伸びすれば行ける世界一周旅行が最適。旧自民党のは町内会ピクニック(全員行けるが毎度同じで見向きもされない)。前回民主党のはまさに火星旅行(どんなに無理してもやっぱり無理...)。
 政治は実行力。実行力とは段取り。脱原発依存の方向性で、役所をフル稼働させてシミュレーションを行い具体的工程表を作成する。複数案作らせ、一 番いいものを選択。この段階で、国民の皆さんに確定方針を宣言します。今の段階で政治家が作った工程表レベルで方針を確定的に宣言するのは極めて危険。政 治家が考える具体的工程表なんて官僚組織や専門家に揉んでもらうと、もうボロボロ。政治家が気付かない論点がたくさん出てくる。核燃サイクルを止めた場合 に日本が保有するプルトニウムの扱いをどうするのかと同じ。政治家は中身は詰められない。方向性を示すのみ。中身は官僚・専門家組織の領域。
 メディアは分かっていません。だから工程表を出せと指摘し続ける。結局工程表が出ないまま選挙に突入。朝日の指摘も虚しい。

RT @xpluskex:政治家だけで工程表ができるのなら官僚は普段なんの仕事してるの?って話。政治家が枠組み方向性を示すのであって官僚が工程を考える。これ当然。
ただいつ人類を送るか年月は宣言しなかった。月に送ると言う方向性のみ。日本維新の会も脱原発依存体制の構築と言う方向性は示しています。10年後に原発0は言い過ぎ。

RT @jst0101:ケネディは月に人類を送るって先に目標設定したぞ。その時点で具体的工程表なんかなかったはず。
今までの政治は方向性も示さず、判断もしなかった。官僚だけでは方向性は決めれないし、大きな判断もできない。

RT @HITOSHI005: 政治家が考える具体的工程表なんて官僚組織や専門家に揉んでもらうと、もうボロボロ。( -_-)その官僚が今の日本のシステムを構築してきたのだが?
そこを作らせるのが政治家の腕。実行力。政治家も官僚と議論できるようにならないといけない。
 ここで外部ブレーンに入ってもらうのです。

RT @y_songxia: 橋下さんがいう道しるべや方向性を政治家が示して、官僚が具体的な行程表をという理論。分からないでもないが、だったらきっと官僚が考えたけど無理でしたで終わりそうな気もしないでもない。
官僚に具体的工程表作りを任せて大丈夫?と言う意見が多いが、筋の通った論理的な方向性を示せば官僚はしっかりと作ってくれる。ただやはり自分たちの組織の利益を考えたり、自分たちの理論を押し通そうとするときもある。そういうときに、ブレーンの存在が大きい。
 具体的工程表作りを官僚組織に丸投げするのではない。政治家と同じ価値観を有するブレーンの皆さんにも入ってもらって官僚と議論してもらい工程表を作 る。ブレーンと官僚組織で意見が異なる場合は、オープンの場で議論してもらい、どちらを採用するか政治家が決める。これが政治行政マネジメント。
 それはヘッドの置き方が悪い。地元を熟知し、地元自治体の役所も動かせる被災地の知事や市町村長を復興担当大臣にすれば良かったのです。

RT @tvtvaaa: 官僚まかせだから、復興予算が九州で使われたりする。自民党政権と同じ。橋下さんの顔は優しいから、完全になめられるよ。
物事を実行するには、体制の作り方が重要。まさに人事。たとえば民主党の事業仕訳が失敗した最大の原因が、仕訳判定者の位置づけがあいまいだった から。行政刷新会議と言う会議体を次から次へと作るのもよくない。予算編成権者を仕訳判定人にしなければならない。事業仕訳判定者の権限があいまいだった ので、事業仕訳で廃止となったものが廃止にならなかったことが多々あった。また成長戦略と齟齬を来していたものもあった。
 国家戦略に基づいて予算編成するその決定権者が、事業仕訳の判定権者になる。事業仕訳の領域だけで判定するのではなく、国家戦略に基づく予算編成 の視点で事業仕訳の最終判定をする。こういう体制が必要だった。そして予算編成権者である判定者の前で、事業を残したい省庁側と、蓮舫さんや民間人の廃止 主張人が論戦する。そして予算編成権者が判定する。これがあるべき姿。ところが位置づけがあいまいな蓮舫さんが判定人を務めてしまった。そして省庁側には 不満。省庁側と蓮舫さん率いる仕訳人が対等の立場で論戦。その上で、予算編成権者が反対すると、双方納得。そして予算に反映される。体制を考える人事とは こういうこと。そしてこれが実行力。
(4日午前0時22分~午後6時21分
「いつ原発がゼロになるかは政党の漠然とした思い」~橋下大阪市長のツイート
政治
2012年12月 5日 17:13
NET-IBでは、ツイッターを活用している橋下市長のツイートをまとめて紹介する。
 橋下大阪市長の2日午前8時34分から午後4時44分分までのツイートは以下の通り。

 仰る通り。しかし、即脱原発を掲げている政党は、この点について何の見解も示していません。

RT @Great_Reset: 原発以外の振興策を、立地自治体に提案できるような知恵が、政治家には求められるのではないですか?原発のような危なっかしいものでなければ、なお良いではないですか。
とにかく今は原発一色になっていますね。本当は公共工事を進めるのかどうかなど重要な論点がたくさんあるのですが。
 原発については、どこの政党も具体的工程表を持っていないので、きちんとした議論ができない状況。今、やらなければならないのは、各党が具体的工程表を 作ること。石原代表もはっきりと言っている。シミュレーションの中で原発の淘汰を考えていく。どの党も、今はこれ以上言えないはず。日本未来の党の10年 後原発0プランが出てた、このプランは論理矛盾が山ほどあるし、実現可能性はほぼ0。しかし10年後原発0と言うと朝日や毎日は大喜び。
 今の段階では、脱原発依存に向けてシミュレーションをしっかりやっていく、原発のルールを厳格化する、使用済み核燃料のルールを定める、電力市場 を自由化する。ここまでしか政治は約束できないはず。いつ原発が0になるかは政党の漠然とした思いであって、こんなものを公約にするのは許されないはず だ。
 日本維新の会はしっかりとシミュレーションを行って具体的工程表を作り、確信をもってから、国民の皆さんに方針をお約束します。プルトニウムの問 題、原発立地自治体をどうするか、日本未来の党を初め、脱原発について年限を切って宣言している党は何も触れていません。これは無責任。
 その通りなんです。だからシミュレーションが必要なんです。維新の会も2030年代に0にできるのかシミュレーションをしている途中です。
RT @49531111: 仰る通り。原発即時ゼロとかってかえって恐い。あとになって見通しが甘かったので謝罪しますとか言われても困りますよね。
 石原代表は、シミュレーションを行って原発の淘汰を考えていく。僕は、2030年代に原発がフェードアウトすることを念頭にシミュレーションに基づいて議論していく。いずれにしても、今は、しっかりとしたシミュレーションを行わなければならない状況だ。
 各政党の政治家の考えなんて、行政組織がやるようなシミュレーションを踏んでいない。いい加減なもの。そして野党の政治家は行政組織を正式に使え ない。だからこそ、原発問題に限っては野党の政党も行政組織を使えるような仕組みをまず作ることが重要。そして各党でシミュレーションを行う。行政組織に フル稼働してもらい各党が自らの具体的工程表を作る。それが出来上がってから本格的議論になる。これは大阪都構想を進めるにあたって採用した手法。大都市 制度を考える協議会は、各党が行政組織を使って自らの案をまとめた。そして議論。今は脱原発のいい加減な案を披露し合う時期ではない。今は各党が具体的工 程表を作る段階だ。各党がいい加減な案を作るのではなく、行政組織をフル稼働させてしっかりした案を作る。日本未来の党の飯田さんの案は、行政組織で一度 揉んでもらったら、それが全く実現不可能なことはすぐわかる。大阪府市エネルギー戦略会議メンバーからも反対論が出ていた。
 新聞社を初め有識者は、政治行政は、政策の実行プロセスが一番重要だと言う認識がない。政策の中身を語るだけで良いと考えている。政策の実現プロセスを前提としない政策論は全く意味がない。政策をどのようにして実行するか。言うことではなく、実行が一番重要なのである。
 ドイツは約20年間議論をした上で、方針を固めていきました。その間も往ったり来たりしています。

RT @haigujin: 確かに橋下さんが言う様に、10年後は怪しい。しかし、ドイツや経験値から目安として妥当だろう。
政党が考えていることなど、行政組織に揉ませるとほとんど使えない。政治家は方向性を示すのが仕事。中身は行政組織や専門家が作る。そして最後に複数案から選択するのも政治家の仕事。

RT @KGKUN1: 行政組織がどの党でも使えるのかどうか、が残された問題。でも結構考えている政党がある!
日本維新の会の骨太は、方向性にこだわった。政策の中身は、この方向性に従って、官僚組織をフル稼働して作っていく。大阪都構想を実行しているや り方だ。骨太は中身が薄っぺらいとか言われたが、中身は官僚組織をフル稼働して作っていく。行政組織では示せない方向性が、骨太だ。行政組織が判断できる 事柄は、行政組織にやらせればいい。しかし、行政組織では言えないこと、やれないこと、それは我々では言えませんと言うことをやるのが政治だ。それをまと めたのが骨太。他の政党は政治と行政の役割分担を分かっていない。これは行政の長を長く務めなければ分からないことだ。
 日本維新の会、青森一区升田氏。僕が青森駅前街頭演説で、「農業を成長産業化させるためには、農協の一社独占体制を改めないといけない、若者の就 職先とするためには企業化しなければならない」と訴えたところ、農協が推薦を取りやめにしたらしい。日本を成長させるとはこういう闘いをするかどうか。
 自民党や民主党など既存の政党は、農協の推薦が取りやめになったとしても、農業の成長のために必要なことをやっていくという気概はないだろう。これが既得権と闘う成長戦略。農業は成長産業化できる。そのためには農協改革、農業の企業化、新規参入、切磋琢磨が必要不可欠。
 政治家は大票田の団体票にビビって、日本にとって本当に必要なことを実行できない。これが日本停滞の最大の原因。公共工事をやりまくって経済が伸びるわ けがない。農業を成長産業化できれば、計り知れない成長を産む。こちらが重要だ。それをやるには、農協の票を頼らずに政治をやらなければならない
RT @YoichiTakahashi: 特ダネ。交渉参加に反対の人は、ロジックになっていない。批准をするときへの反対を入口でいってもしようがない。既に中身がわかっているというが、交渉し ていないのだから、わからない。テレビでみると政治家の資質がもろにわかるのはいいが。
嘉田さん、あれだけ民主党の子ども手当に反対していたのに。現金給付ではなく、子育てバウチャーにすれば良いと。僕も子育て支援策は賛成。もっと子供に税金を回さないといけない。しかし子育てバウチャーは違う。これは地方自治体がやること。
 日本未来党、子育てバウチャーに5兆円も毎年かけるなら、日本の子どもが英語をしゃべれるように集中投資すべき。大阪市で英語教育改革をやるが、バカみ たいに金がかかる。でもやらなければならない。毎年5兆円もあれば、日本の子どもたちは確実に英語をしゃべれるようになる。
 原発をいつ0にするかという、シミュレーションを踏まない政治家の無責任フレーズのみが争点化してしまった。公共工事拡大路線を採るのか、農業改 革はどうするのか、毎年5兆円の子育てバウチャーは国がやるべきことなのか。全部吹っ飛んでしまった。ツイッターで主張するしかない。
RT @YoichiTakahashi: TPP交渉参加反対の人。はじめはTPPそのものへの反対だった。これは今の中身がわからない段階ではいろいろいえる。ただし、今は交渉参加すべきかどう か。それなのに、交渉参加反対で、TPPそのものの反対をまだいっているので論理破綻。批准や国内法手当でいえばいいものを今言うから滅茶苦茶。
「橋下市長、選挙を優先」 市民団体、給与返還求める (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
 市長の仕事をもっとしろ!選挙ばかりするな!とのご意見。選挙や政治がいかにバカにされているかの象徴。仕方ありません。日本の政治はその程度のものだったのでしょう。しかし政治、選挙は大阪市民にとって非常に重要なのです。
 まず大阪市役所は莫大なお金と人を費やして、東京事務所を設けそして市役所職員も足繁、霞が関に通っている。物凄い人件費と交通費がかかってい る。大阪坂市の要望を霞が関に汲んでもらうために。しかし要望がかなわないことが多すぎる。市役所の職員がやってもダメなことを選挙で実現する。市役所や 職員が公務員として国に要望をする。しかし実現できない。それを選挙を通じて政治で解決するのが今回の目的。公務員が役所を通じてやるか、選挙を通じて政 治でやるかの違い。いずれにしても大阪市民のために変わりない。もうちょっと選挙が重視される政治をやらないとね。
 3日毎日新聞2面風知草、盲目的脱原発の毎日新聞にしては、物凄く良い指摘。専門家の皆さんに色々議論してもらっていますが、論点が全部出ている わけではない。論点抽出は、霞が関の全省庁横断でやってもらわないとダメだろう。脱原発プロセスに外交が入ってくることを、原発専門家は知らない。
 これは行政組織に検討してもらって課題が分かるもの。だから今、各党が自分のプランについて行政組織に揉んでもらう時期。

RT @suyakata1970: それなら昨秋の市長選・府知事選の前に言うのが筋。
日本未来党の飯田氏にも、大阪でエネルギー戦略を議論してもらっていたが、この外交の視点からの議論は全くなかった。だから今は具体的工程表作り が必要なのである。まだ宣言できる段階ではない。新しいエネルギー供給体制、脱原発依存体制に向けて工程表を作らなければならない。各政党が霞が関をフル 稼働させて具体的工程表を作った上で、具体的な議論となる。今は、野党でも霞が関をフル稼働させることができるルールを作るべきだ。日本未来の党の脱原発 プログラムは、およそ実現不可能なプログラム。
 3年以内に中間貯蔵地を選定と言うが、そんなの言いっ放しだろう。どれだけ中間貯蔵地の選定が政治的に困難なのか認識がないようだ。災害がれきの 受け入れを一度でも自分でやってみることだ。そんな実現困難な前提を置いたプログラムの期限にどれだけ意味がある?中間貯蔵地の選定が3年以内にできなけ れば、10年後卒原発はずるずる延びる。そうなると脱原発の時期が10年後なのか20年後なのかは、今の段階では重要ではない。いくらでも変わってしまう からだ。3年以内の中間貯蔵地の選定。これは無理だろう。いくらでも時期が変わる可能性があるプログラム。
 10年後原発0と言うのは簡単。しかしそれを実行するプログラムを作るのは至難の業。日本未来党の具体的工程表だが、核燃サイクルを止めた後のプ ルトニウム問題、原発立地自治体の将来像、青森六ヶ所、中間貯蔵地の選定についてどうするのか、何も答えがない。それなのに10年後に脱原発と宣言。
 焦ってますよ。今手を打たないと。今手を打って効果が出るのは数十年後。手を打つのが遅れれば遅れるほど日本は衰退します。

RT @seawolfneo: 焦り過ぎてませんか?
(2日午前8時34分~午後4時44分

「第三極」批判強める=野田首相-安倍氏「民主は外交敗北」【12衆院選】

 16日投開票の衆院選に向け、各党党首は5日、全国で舌戦を繰り広げた。野田佳彦首相(民主党代表)は大阪府枚方市で街頭演説し、日本維新の会について「何で石原(慎太郎代表)さんを担いだのか分からない。核武装のシミュレーションをしようという人だ」と批判した。
  首相は、原発政策などで石原氏と維新代表代行の橋下徹大阪市長の主張が食い違っていることを念頭に、「(維新は)2人のリーダーがどっちを向いているの か、さっぱり分からない。われわれの将来を委ねることはできない」などとも強調。「第三極」への対抗心をむき出しにした。
 自民党の安倍晋三総裁は静岡県掛川市で街頭に立ち、沖縄県の尖閣諸島をめぐる野田政権の姿勢に言及。「中国の公船が何回も領海侵犯をする。こんなことは(自民党政権当時は)なかった。民主党の外交敗北の結果だ」と語気を強めた。
  日本未来の党の嘉田由紀子代表は川崎市内で演説。「この選挙で国民が『原発は止めてほしい』という声を上げなければならない」と力説し、「卒原発」に理解 を求めた。維新の石原代表は横浜市で「中央官僚の国家支配を壊す。そのために新しい政治家を(国政に)送らなければならない」と支持を訴えた。  (2012/12/05-17:11)
がれき試験焼却を前に 高岡市で放射線量など測定
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 がれき試験焼却を前に 高岡市で放射線量など測定

(2012年12月05日 17時03分)

 今月15日に震災がれきの試験焼却を実施する予定の高岡市は、試験焼却の前後における放射線量と放射能濃度の変化を調べるため、焼却施設と最終処分場の周辺などで事前の測定を行いました。

 試験焼却の前に実施する測定は、がれきを燃やす環境クリーン工場と焼却灰を埋め立てる不燃焼物処理場の敷地内のほか、それぞれの施設からおよそ2キロ離れた6つの地点で行われました。

 そのうち、環境クリーン工場から北東におよそ2キロの場所にある二上(ふたがみ)まなび交流館では、市の職員らが施設内の5ヵ所で、空間放射線量の測定と土壌の採取を行いました。

 二上まなび交流館の空間放射線量はおよそ0,09マイクロシーベルトで、県内における通常の放射線量と変わりはありませんでした。

 また、採取した土壌の放射能濃度については、環境分析が専門の民間企業で測定を行うということです。

 高岡市では、5日の測定の結果を今月10日までに市のホームページで公表する予定です。

ぶれない候補者応援 消費税対応に注目 原発政策で判断 県内有権者の声



 衆院選公示を受け、県内の候補たちも16日の投開票日を目指して一斉に走り出した。政権交代から3年余り。乱立する政党に山積する課題。有権者は何を基準に貴重な“1票”を投じるのか。
 同市のパート女性(45)は政策本位。「どの党がどのような政策をやるのか。特に、生活に直接関わる消費税への対応に注目している」。市川市の無 職女性(66)は「政党や政治家がくっついたり離れたり、よく分からない」と混乱した政局を嘆きつつ「うわべの主張ではなく、公約を深読みしてから決めた い」と厳しい。
 木更津市のパート女性(65)も政党で選択。「候補者個人はよく分からないので、政党の消費税増税や原発政策への賛否で選ぶ」。千葉市花見川区の無職、斉田寛さん(77)は「原発への対応、TPPへの態度を参考にする」とキッパリ。

近くの活断層も検討必要=原発稼働の判断要素に-田中規制委員長

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の定例会見で、原発施設直下でなくとも、近くに活断層が存在する場合は稼働の是非を判断する際の検討要素とする可能性を示唆した。
 1、2日に行われた日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の現地調査では、2号機原子炉建屋から約250メートル離れた場所にある活断層「浦底断層」を確認した調査団のメンバーから活発に動く可能性を指摘する意見が相次いでいた。
 田中委員長は「直下でなくても、専門家としての判断をお願いしたい」と述べ、調査団の意見を尊重するとした。(2012/12/05-16:41)

 

 

第3部(7)存亡の危機に立つ九響

2012.12.5 22:02 (1/3ページ)
日本中が節電に取り組んでいた8月。全国32のオーケストラが加盟する日本オーケストラ連盟の合同会議が山形市で開かれた。
 会議の合間に加盟団体のメンバーが集まると、電力会社の経営難が自然と話題にのぼった。いずれのオーケストラにとっても電力会社は大口スポンサー。経営難によるスポンサー撤退は楽団の経営を直撃する。
 九州唯一のプロオーケストラ「九州交響楽団」も例に漏れない。末次誠専務理事は表情を曇らせた。
 「一部の交響楽団はすでに電力会社からスポンサー撤退を通知され、来年の公演数が減ると聞いています。影響はこれからどんどん出てくるでしょうね…」
  九響は、昭和60年から毎夏、九州電力が主催する親子連れ向けの「九電ふれあいコンサート みんなのクラシック」を開いてきた。子供たちに本物の音楽の魅 力を伝え、未来のクラシックファンを増やすことを目的にしており、プロのオーケストラがあまり公演することがない地方都市での公演を優先させ、今夏も宮崎 県西都市など九州7カ所で開き、いずれも盛況だった。
 だが、来夏以降の開催は危ぶまれている。九電は、玄海、川内の原発計6基の停止によ り、火力発電の燃料費などが増大、平成25年3月期は3650億円の赤字となる見通し。社員の給与カットなど大幅なコスト削減にも踏み切るが、膨大な燃料 費増は埋めようがなく、11月27日に家庭向け平均8・51%、企業向け平均14・22%の電気料金値上げを政府に申請した。値上げへの反発は広がってお り、利益を生まない事業を支援する余裕も、大義名分も、失ってしまった。

とはいえ、巨額赤字を抱えながら内部留保を崩して、CSRを続けることは難しい。実際には、文化・社会貢献活動をジワジワと縮小させている。
  9月にはクラシックコンサートの企画・運営に当たってきた福岡音楽文化協会が解散に追い込まれた。理由は「企業賛助金の減少」。福岡経済界は、九電が先陣 を切って支援を打ち出し、他の企業が追随する-という構図で成り立ってきた。九電が動かなければ、他の企業は「これ幸い」とばかりに支援から手を引いてし まうのだ。
 地方自治体も他人事ではない。九電が平成23年度に地方自治体や公益法人に支払った寄付金は計13億円だったが、24年度、25年度は大幅に減少する公算が大きい。
 九電幹部はこう嘆いた。
 「電力会社は極めて公益性が高い。それが誇りでもある。だからこそ利益の再分配機能を重視してきたのですが、最近は『値上げするのに寄付はけしからん』と…。本当にこれでよいのでしょうか」
  「原発ゼロ」は、大幅な電気料金値上げと企業の撤退・縮小を招き、家計負担にますます負のスパイラルをもたらすことはこれまで何度も説明してきた。だが、 それだけではない。社会の「ゆとり」「豊かさ」の象徴である文化・福祉活動もズタズタにしてしまうのである。そんな殺伐とした世の中で「原発ゼロ」を喜ぶ 人が何人いるのだろうか。


●九電が資金・人的支援
 九電の窮状は、夏のコンサート中止という一時的なものにとどまらず、九響の存亡そのものを左右する。
  九響は昭和28年、九州の文化振興を目的に設立された。初代会長は安川電機設立者で九電会長も務めた安川第五郎氏。3年後にできた九響後援会長は、佐藤篤 二●(=郎の旧字体)・九電初代社長が務めた。こうした経緯もあり、九電は九響への資金面だけでなく人的な支援も続けてきた。
 九響の平成 24年度の収支は3600万円程度の黒字になる見通しだが、関係者によるとふれあいコンサートなど九電関係で生み出された利益がこのうち3千万円を占め る。九電が手を引けば、九響の経営は急激に悪化する。すでに25年度は1500万円近い赤字が見込まれるという。九響の理事はこう打ち明けた。
 「景気が後退局面に入ったとみられる中、企業スポンサーは減ることはあっても増えることはありません。福岡県など行政からの助成金もどうなるか不透明なだけに、もし九電が全面的に支援をやめてしまったら、九響は財産を食いつぶし、やがて消え去るかもしれません…」
 ●再分配の機能停止
 九電は、「文化・社会貢献活動」という名目で、九州857万の電気利用者が支払った電気料金の一部を文化事業などに還元してきた。文化団体のみならず、博多どんたくや小倉祇園太鼓、山鹿灯籠祭りなど九州各地の祭りにも賛助金と人材を拠出してきた。
 九電の瓜生道明社長は10月30日の記者会見で寄付金や賛助金について「CSR(企業の社会的責任)として原価に算入せずに内部留保を取り崩してもやるべきことはやる」と断じた。値上げ申請でも、寄付金の大半は料金原価に織り込まなかった。

2012/12/05




反対が多数を占めると思ったのに
日本未来の党がサイト上で行ったアンケート調査がネット民に荒らされ、あえなく閉鎖した。「原発推進に、賛成ですか?」とする質問には、82.6%が「賛成です。」と回答。原発反対を公約の柱とする同党をネット民が「おもちゃ」にする様子がうかがえる。
日本未来の党
原発賛成8割、消費税増税賛成7割
このアンケートは日本未来の党が立ち上げた公式HP上で行われたもの。「原発推進に、賛成ですか?」「消費税総勢に賛成ですか?」などの質問に投票で答える形式をとった。

その結果、原発推進については「賛成です。」45,948人(82.6%)、「反対です。」9,703人(17.4%)となった。消費税増税についても、「賛成です。」39,623人(71.2%)、「反対です。」16,025人(28.8%)という結果がみられた。

政治家はサブカルチャー音痴
世論調査とかけ離れた結果が出ているのは、同党が「卒原発」や「消費税増税反対」を党の方針とするためだ。「原発推進に、賛成ですか?」とする質問の文言には、この方針を絶対に正しいとする一種のおごりがみられる。消費税についても同じだ。

ネット民はこういった「雰囲気」に過敏に反応し、拒否反応を示す傾向が強い。自身の考えがどうであれ、とりあえず「困らせてやれ」と考える人が多いため、こういった結果が現れることになる。結局、同アンケートの結果は、未来のHPから削除されている。

インターネットは便利な情報発信ツールだが、匿名で情報をやりとりできる世界は、あくまでサブカルチャーの域を出ない。安倍晋三自民総裁のFacebook偏重といい、政治家の中には、そのあたりの雰囲気が理解できていない人が多いようだ。

外部リンク

◆日本未来の党
http://www.nippon-mirai.jp/
現場から

<1>民主政権の3年に審判




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東日本大震災からの復興途上にある福島県いわき市を、野田首相は衆院選の第一声の地に選んだ。
 「原発事故をなぜ避けることができなかったのか。その教訓と反省のスタートラインはエネルギー政策を転向するところから始めなければならない。原発に依存する社会から、ゼロになってほしい。これが多くの国民の声だと思う」
 (ひょう)が混じる冷たい雨の中、野田はこう訴えた。「福島に日常が戻るようにするのが政治の責任だ」とも力を込めた。演説を聞いてハンカチで涙をぬぐう高齢の女性もいた。
 しかし、野田は6月、原発再稼働を表明し、「原子力発電を止めたままでは日本の社会は立ち行かない」と語っていたはずだ。それが、今では「原発ゼロ」を訴え、自民党を「続原発」と批判する。自民党との対立軸をはっきりさせる狙いからだろう。
 公示の第一声をやはり被災地の福島市で上げた自民党の安倍総裁は「10年間でどういうエネルギーを使っていくのがベストか考えていく。代替エネルギーの開発の結果が分からないうちに結論を出すのは無責任だ」と指摘した。
 自民党の長期政権に終止符を打って民主党が政権について3年余り。今回の衆院選で競うのは、政権担当能力と、責任ある政治を進める意思だ。
 鳩山、菅両政権の失敗を受けて昨年9月に首相に就いた野田は、党内の抵抗を押し切り、消費増税や環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に向けて 一歩一歩進めてきた。その過程で、小沢一郎・元民主党代表ら多くの議員が党を去った。野田側近は「党の『純化』が進み、一体感が高まった」と言う。しか し、TPP反対を公言する閣僚もいる。民主党政権3年間そのものが問われている。

民主幹部 メンツかけ…東京18区

衆院選が公示された4日、東京都府中市にある神社境内で、民主党の菅直人前首相はビールケースの上に立った。
第一声を上げる民主党の菅直人前首相(4日午後0時3分、東京都府中市で)
「地獄のふたが開きかけているのをひしひしと感じた」
 菅は、首相として陣頭指揮した東京電力福島第一原子力発電所事故の恐ろしさを語り始めた。昨年3月11日の東日本大震災で、暴走を始めた原発の制 御に苦労し、菅は一時、東日本一帯の住民の避難を考えた。この日の演説で、そのことに触れ「最悪の場合5000万人が逃げ出さなければならなくなる。原発 ゼロを実現することが私の使命だと確信するに至りました」と語った。
 「振り出しは市民運動だった。振り出しに戻る」と公言する菅は、訴えを「原発ゼロ」の一点に絞っている。選挙カーやのぼり旗、陣営スタッフのジャ ンパー、配ったビラ、すべて「原発ゼロ」の文字が躍る。しかし、菅が事故対応について反省の弁を口にすることはなく、原発に代わるエネルギーを具体的にど う確保し、電力不安による経済へのダメージをいかに減らすのかに話が及ぶこともほとんどない。
 菅と3度目の対決となる自民党候補の土屋正忠元衆院議員は、菅政権をはじめ、民主党政権の3年間を痛烈に批判している。
 「鳩山元首相の普天間問題、菅さんの尖閣問題……、3・11でうろたえたのは菅さんだ。統治能力のない民主党のせいで、日本はガタガタになった」
 4日午前、武蔵野市内のJR吉祥寺駅前での第一声で、土屋はこう声を張り上げた。
 土屋は11月25日夜、同市内で行われた立候補予定者による公開討論会でも、菅の原発事故対応を批判した。
 「危機に場当たり的な対応を続けた。指導者失格だ」
 菅はすかさず「誰も経験したことないんだよ」と声を荒らげて反論。舞台裏でも土屋に「うそを言うんじゃない」と食ってかかった。
 民主党政権の総括を問う土屋と、脱原発一本やりの菅。2人の論争は、かみ合わない。
 
東京18区=武蔵野市、府中市、小金井市
土屋 正忠 70 自民 元 (1) 〈公〉
杉村 康之 43 未来 新 〈大〉
菅  直人 66 民主 前 (10) 〈国〉
横粂 勝仁 31 無  前 (1)  
柳  孝義 51 共産 新  
五十嵐勝哉 45 維新 新  
届け出順。( )は当選回数、〈 〉は推薦・支持。以下同じ

輿石氏「身震いする緊張感」…山梨1区

参院山梨選出の民主党の輿石東幹事長は公示日の4日を地元で迎え、こう声を張り上げた。
 「今、私輿石東は、身震いするような緊張感で、必ず勝利し、明日の日本を作り上げていきたい」
 衆院解散後、輿石はほとんど地元を離れない。衆院選山梨1区の戦いに、輿石の政治家としてのメンツがかかっているためだ。
 山梨1区は、民主党を離党した小沢鋭仁元環境相が、日本維新の会から立候補した。輿石は、お膝元での裏切りをとがめ、対立候補を立てた。「刺客」 は、野田首相の側近、斎藤勁官房副長官だ。衆院比例南関東選出だったのを、この選挙区に回した。斎藤は、11月29日の総決起集会で、武田信玄の言葉を引 いて「『人は石垣、人は城』。皆さんの代表が、石垣を蹴落とすように出て行った」と批判した。
 旧社会党出身の輿石と日本新党出身の小沢は、旧民主党結党直後の96年衆院選で山梨1区からの出馬を目指して党公認を争った。輿石が参院に転出した今も確執は消えないとの見方がある。
 一方の小沢も周囲に、こう漏らしている。
 「仁義なき戦いだ。俺と輿石の暗闘だ」
 小沢が、民主党に見切りをつけたのは、輿石との確執だけが理由ではない。
 小沢は先月半ば、中学時代からの友人である後援会の高原仁会長と会い、維新の会に移る決意を伝えた。
 「これからは政治思想が近い人と一緒にやりたい。もう58歳、政治家として第4コーナーを回って最後の直線に入っている。もう1回全力疾走でやりたいんだ」
 小沢が掲げる政策は、1院制導入、憲法改正の手続きを定める96条の改正など、旧社会党系の“参院のドン”輿石には受け入れられない。小沢は、民主党政権の失敗をこう総括する。
 「保守系と組合系がいるという民主党の構造がある。それが政策遂行の一番大きな障害になっている」
山梨1区=甲府市の一部、山梨市など
斎藤  勁 67 民主 前 (1) 〈国〉
植村 道隆 39 共産 新  
宮川 典子 33 自民 新  
小沢 鋭仁 58 維新 前 (6)  
16日投開票の衆院選の現場を報告する。(敬称略)
(2012年12月5日  読売新聞)

2012衆院選みやざき:公示 11候補論戦スタート(その1) 街角で熱く第一声 /宮崎

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 第46回衆院選は4日、公示された。県内3選挙区には前・元職、新人の11人が立候補し、16日の投開 票に向けた選挙戦に入った。党派別では、民主2人、自民3人、未来、維新各1人、共産3人、社民1人。いずれも男性で、女性候補ゼロは90年以来。環太平 洋パートナーシップ協定(TPP)や原発問題、外交政策で既成政党と「第三極」が主張をぶつけ合うが、政党と各候補の姿勢にはずれもある。【衆院選取材 班】
 1区は民自2大政党と共産、社民、第三極がそろい踏みした。民主前職、川村秀三郎候補は、東九州自動車 道などインフラ整備の前進を強調して票固めを急ぐ。だが、前回「保守王国」に風穴を開けた社民との共闘は崩壊し、同党は新人の松村秀利候補を擁立。さらに 民主参院議員だった外山斎候補が未来から出馬したことで非自民票の行方は混とんとしている。
 若さを前面に押し出す自民新人、武井俊輔候補は、自民が分裂選挙を繰り返してきた反省から、県連、後援 会、農民連盟など一丸となった態勢を構築。一方、維新から出馬する元職の中山成彬候補は「即戦力」をアピールし、自民時代からの強固な支持基盤への上積み を図るなど、保守票を巡る争いもし烈になっている。共産新人の松本隆候補は、政界・世論の右傾化に警鐘を鳴らしながら原発ゼロなどを訴え、有権者の受け皿 を目指す。
 三つどもえの争いとなった2区は、前回比例復活当選した民主前職、道休誠一郎候補が、旭化成労組など連 合宮崎の支援を受けながら「政治の針を戻すな」と政権交代の流れの継続を訴える。自民農林部会長として反TPP急先鋒(せんぽう)の前職、江藤拓候補は、 世襲した地盤に張り巡らした支援組織を充実させて盤石の態勢。選対は「緩み」を警戒し、引き締めにかかっている。共産新人の吉田貴行候補は、民自以外の選 択肢を提供し、無党派層への浸透を図る。
 3区は自共対決。自民党副幹事長の前職、古川禎久候補は、11月の都城市長選で初当選した現市長を支援 した勢いをそのままに自らの選挙戦に突入。12日間の選挙期間のうち、半分程度は党務で選挙区外の応援に回るが、支持基盤は強固だ。共産新人、来住一人候 補は、前都城市議としての知名度を生かし、反消費増税など政策の違いを訴える。
 ◆1区 6党激突の注目区

 ◇中山成彬候補

 宮崎神宮近くで支援者を集めて出陣式。「民主政権の3年3カ月で、外交・経済はがたがたになった。もう 一度日本を再生したい」と第一声をあげた。08年の国交相辞任につながった日教組批判発言に触れ「私の政治生命はあの発言で1回終わった。これから第2ス テージが始まる」と宣言。「財政、金融、税制。私ほどの経済通はいない。どうか働かせてほしい。まだ不完全燃焼で、今度は背水の陣だ」と訴えた。

 ◇松本隆候補

宮崎市花山手東の選挙事務所で出陣式。「たくさんの政党が生まれたが、財界中心、アメリカ言いなりの政 治をまだ続けるのか、メスを入れる改革をやれるのかという点に対立軸がある」と党の存在意義を強調。消費増税反対や大企業の内部留保金の還元などを訴え た。また「政治全体が右よりの危険な方向を向いている。正面から対決して国民の願う政治へ」と力説して選挙カーに乗り込み、市内を遊説した。

 ◇外山斎候補

県庁前で出陣式。「消費増税法案は成立し、TPP、原発再稼働も首相が決めれば参院では止められない。 衆院選はこの3争点を争う国民投票だ」と参院議員からくら替え立候補する必要性を訴えた。離党、新党合流については「民主党は原点を忘れた」と古巣を批 判。「原発事故を含め何の反省もないこの国は同じ過ちを繰り返す。間違った方向に進もうとする日本を止めて、変えないといけない」と呼びかけた。

 ◇武井俊輔候補

宮崎市中心部の百貨店前で出陣式。「県議を退任して1年8カ月。やっと仕事ができる。東日本大震災後、 初めて国政に進む新人だから言えることがある」と清新さをアピール。他党の政策と各候補の主張の「ずれ」について「責任のない政治が続いてきたから今の政 治不信がある」と批判。集まった支援者に向け「武井を選んで宮崎・日本は変わったと、後世に誇りに思われる政治をします」と約束した。

 ◇松村秀利候補

宮崎市花ケ島町の選挙事務所で出陣式を開き「1週間前に立候補の決意をしてぴったり間に合った。これが 社民、支持労組の力だ」と出席者を鼓舞した。TPP、消費増税、脱原発の影で「社会保障施策が棚上げされている」と指摘。乱立する政党についても「同じ様 な政策を言っているが詭弁(きべん)だ。地元で(候補が)言っていることが全く違う」と指摘し、「命を大切にしない政治は許さない」と気勢を上げた。

 ◇川村秀三郎候補

宮崎市吉村町の選挙事務所内で第一声。支持者を前に「改革を前に進めるのか、後戻りさせてしがらみにまみれた政治に戻すのか」と民主政権による改革継続を訴えた。  経済活性化の柱として農林水産業の成長を挙げ「農林水産において私より詳しい者はいない」と農水省官僚の経験を強調し、国交相政務官としての実績もアピール。「党への風当たりは強いが死に物狂いで頑張る」と力を込めた。
 ◆2区 前職2人に新人絡む

 ◇江藤拓候補

川南町のJA尾鈴本所で第一声。相沢潔・西都児湯連合選対本部長は「川南を第一声の場所にしたのは、あ の口蹄疫(こうていえき)を忘れないため。信念を貫く江藤拓を再び国会に送ってほしい」と訴えた。江藤候補は「地域が潤うため、公共事業を興し、景気浮揚 のきっかけにする。この国を誇りが持て、光の見える国にしなければ、政治家は見放される。私も必死で戦います」と、決意を述べた。

 ◇道休誠一郎候補

高鍋町の国道10号菖蒲池交差点の空き地で第一声。田鹿俊弘後援会長や連合宮崎の佐藤真事務局長らがあ いさつに立ち、「道休を再び国会に」と支持を訴えた。道休氏は「国民の潜在力が支えてきた経済も、ストックを使い果たした。この国の持つ本来の力を発揮さ せ、未来を築くのは政治の力。東九州道の前倒し開通など、1期目に得た成果をさらに進めるため、再度国会に送り届けてほしい」と声を張り上げた。

 ◇吉田貴行候補

午前10時、新富町富田のるぴーモールで第一声。「国民は民主党に失望し、自民党政治に戻したくないと 思っている。今の国会は国民と乖離(かいり)している」と批判。そのうえで「個人消費を増やし、景気を浮揚させるためには消費税増税を阻止し、大企業の内 部留保の一部を社会還元させる」と訴えた。さらに「TPP、憲法改悪反対。原発も即時停止を実現」と党の政策を説明して支持を訴え、街宣に繰り出した。
 ◆3区 自民、共産一騎打ち

 ◇来住一人候補

都城市姫城町の市役所南別館前で出発式。「消費税大増税やTPP参加を阻止しよう。アメリカや大企業中 心の政治から脱却して、国民主役の社会を築くため、日本共産党の躍進を応援してほしい。年金は減らされ、税金が増えれば購買力が下がり、景気が悪くなる。 富裕層や大企業に応分の負担をしてもらおう」と呼び掛けた。
 この後、都城市を中心に選挙カーを走らせ、市民らに手を振り支持を訴えた。

 ◇古川禎久候補選挙区内3カ所で出陣式。小林市細野のJAこばやし本所駐車場では、支持者に「景気、経済対策を断行して強い経済を取り戻そう。実行力ある政治体制 をつくれるかどうか、歴史的分水嶺の選挙。自民公明の連立に政権を預けていただきたい。強い経済なくして社会保障、雇用、財政再建はない」と訴えた。

都城市や日南市の出陣式には国会議員や地元市長、農協組合長らが駆けつけ、支援を呼び掛けた。

 

近くの活断層も検討必要=原発稼働の判断要素に-田中規制委員長

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の定例会見で、原発施設直下でなくとも、近くに活断層が存在する場合は稼働の是非を判断する際の検討要素とする可能性を示唆した。
 1、2日に行われた日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の現地調査では、2号機原子炉建屋から約250メートル離れた場所にある活断層「浦底断層」を確認した調査団のメンバーから活発に動く可能性を指摘する意見が相次いでいた。
 田中委員長は「直下でなくても、専門家としての判断をお願いしたい」と述べ、調査団の意見を尊重するとした。(2012/12/05-16:41)

012衆院選:公示 冬空の下、熱い戦い TPP・原発・消費税…1・2区に各3人が名乗り /鳥取

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 第46回衆院選が4日公示され、鳥取1、2区に3人ずつの計6人が立候補した。届け出順に、1区は▽塚 田成幸▽石破茂▽井上洋の3氏、2区は▽赤沢亮正▽福住英行(4855635137)▽湯原俊二(50)の3氏で、16日の投開票に向け12日間の選挙戦 が始まった。各陣営は、県選管への届け出を済ませ、運動員用の腕章など「七つ道具」を受け取ると、ほとんどの陣営が選挙事務所前などで出陣式。第一声でそ れぞれの思いを有権者に呼びかけた後、選挙カーに乗り込んで支持を訴えた。(出陣式の参加人数はいずれも陣営発表)【田中将隆、高嶋将之、小松原弘人】
 ◆1区

 ◇100人前に第一声−−共産・塚田氏陣営

共産新人の塚田成幸氏は午前9時ごろ、鳥取駅前で約100人を前に第一声を上げ、鳥取市中心街を選挙 カーで回った。街頭演説では、原発や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉参加への反対を表明。「消費税増税などを進める政党には任せられない」な どと通行人に訴えた。午後は同市郊外の住宅地や河原町を回った。

 ◇妻が代理第一声−−自民・石破氏陣営

自民前職の石破茂氏は選挙区に戻れないため、妻の佳子さん(56)が有権者に支持をお願いした。午前中 は、鳥取市内の事務所で約1000人が集まり、出陣式。その後八頭町などを選挙カーで回った。午後は倉吉市で出陣式を開き、「地域、日本を立て直すため、 これからも頑張っていきたい」と夫への支援を呼びかけた。
 無所属新人の井上洋氏は、自宅で待機し、動静を見守った。

 ◇自民・共産の「一騎打ち」−−1区

1区は、当選8回の自民前職の石破茂氏(55)に、05年の衆院選に出馬した経験がある共産新人の塚田 成幸氏(48)が挑む形。無所属新人の井上洋氏(63)は独自の戦いを進める。最後まで候補擁立を模索していた民主党は、先月末に断念。県庁所在地を含む 小選挙区で政権与党が候補を立てられない珍しい選挙区となった。
 「選挙期間中、鳥取に戻ることは一度もないであろうと思っています」。先月23日午後、JR鳥取駅前で 自民党県連の街宣車「わかとり号」から有権者に手を振る石破氏の姿があった。大臣就任時など、これまでも2〜3回しか帰ってこれないことはあったが、一度 も戻らないのは初めて。それでも支援者から聞こえてくるのは「投票率が下がらないようにしなければ」と、当落ではなく獲得票数への心配だ。
本人や陣営は「どうせ石破さんだけえ」と投票所に足を運ばない人が増えることを懸念する。陣営は「幹事長になって票数を落とすわけにはいかん」と小 選挙区となってから最多得票となった前回選の約11万8000票超えを目標に位置付ける。解散後は早々に公明党や各種団体の推薦をもらい、票固めを着々と 進めている。  一方の塚田陣営。05年の衆院選に立候補した際は、1万1000票あまりを獲得したものの、4候補者中 最下位。10万票以上を獲得する石破氏の票数が高い壁なのは間違いない。ただし今回は、「自民でなければ、共産党しかない」(小村勝洋・党県委員長)と事 実上の一騎打ちとなることに期待が高まる。
 前回選の小選挙区で6万3000票以上を集めた民主党が候補者を立てないこともあり、前回は民主に集まった「反自民」票をどこまで獲得できるかが鍵だ。塚田氏も「街宣車で回っていると、声援を送ってくれる人が多い。これまでの選挙ではなかったこと」と自信をのぞかせる。
 石破氏は選挙区におらず、井上氏は街宣活動などをしない意向のため、候補者本人が選挙区を走り回るのは塚田氏のみとなりそうだ。
 ◆2区

 ◇火の玉になって−−自民・赤沢氏陣営

自民前職の赤沢亮正氏は米子駅前広場で出陣式。県議や首長を含め2500人が集まり、司会や来賓は「火 の玉になって」「情勢はよいが、気を抜けない」と引き締めの言葉を連発した。赤沢氏は「コンクリートから人へという愚かな政策では日本は安心できない」と 民主党を批判。境港市などでも出陣式を開いた。

 ◇名前で売り込む−−共産・福住氏陣営

共産新人の福住英行氏は米子市両三柳の党地区委員会で50人が参加して出陣式を開いた後、米子、境港両 市の15カ所で街頭演説。「島根原発に事故があれば県西部は壊滅。原発は直ちにゼロに」「消費税増税は中止」と訴えた。知名度アップのため、名前にちなみ 「皆さんに福が住むよう私に一票を」と売り込んだ。

 ◇政権実績を強調−−民主・湯原氏陣営

米子市公会堂であった民主前職の湯原俊二氏の出陣式には300人が集まった。運動員は濃紺のウインドブ レーカー姿で統一。湯原氏は、境港や山陰道整備など政権交代の実績を強調し、市役所前では「裏日本と言われたここを表日本に」とぶち上げた。選挙カーは 「米子生まれの米子育ちです」と候補の強みを連呼していた。

 ◇前職2人に新人が挑む−−2区

 2区は、前回の衆院選で626票の小差を制して再選を果たした自民前職の赤沢亮正氏(51)と、比例代表で復活当選した民主前職の湯原俊二氏(50)の再戦に、共産新人の福住英行氏(37)が挑む。前回選同様、しのぎを削る選挙戦が予想される。
 「気を緩めてはダメだと活を入れたよ」と話すのは、今年9月に赤沢氏の後援会長に就任した岡本日出夫 氏。陣営に「『政権交代』の前回選ですら勝ったのだから」という甘い認識が広がることを懸念している。「民主には逆風だが、自民に追い風は吹いていない」 と現状をみているからだ。民主党に風が吹いていた前回選は、米子市など1市2町1村で敗戦。今回は、それらをひっくり返し「完全勝利」を目指す。
 赤沢氏は、自民党総裁選で石破茂氏を応援しようと全国を奔走。その分、地元へ帰る機会が減っていた影響 もあり「突然の解散で出遅れたのは確か。正直、(選挙は)もう少し後のほうが良かった」(陣営関係者)との声も。解散後は積極的に地元へ帰り、イベントへ の顔出しやあいさつ回りで票固めを急ぐ。
 一方の湯原氏は、境港が整備の重点港湾に国から選ばれたことなど与党として活動した実績を訴えるが、民主党への風当たりの強さに頭を悩ませる。街頭に立つと「前回の選挙では10人中6、7人が手を振ってくれていたが、今回は1人いるかどうか」という状況だという。
 前回選は、保守層が強い郡部で約1000票の差をつけられた。湯原氏は「守るべきものは守る」と話す が、2区では唯一、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉参加に反対していない。県西部の農業の女性も「(湯原候補が)農家の生まれというのは知っ ているけど、TPP交渉参加に反対してくれない人は応援しにくい」。農家の多い郡部での票の積み上げが厳しいと見る陣営は、支持母体の連合鳥取による引き 締めで足場を固め、米子市など都市部で差をつけることが必須との考え。党県連は1区に候補を立てられなかったこともあり「2区に全力を注ぐ」と鼻息が荒 い。
福住氏は、地方選を含め立候補が初めて。知名度不足をなんとかしようと、立候補を表明した2月から県西部を精力的に街宣活動して回ってきた。「第三 極」の候補がいないことから「政権交代しても変わらなかったという思いの人は多い。自民でも民主でもないなら、共産党に入れようという人が出てくるはず」 (選対本部長の岡村英治・米子市議)と、第3の選択肢となるべく支持を訴える。 ==============

 ◇立候補者(届け出順)

◆1区(1)
塚田成幸(つかだ・なるゆき) 48 共新
 党県東・中部地区委員長▽党県常任委員[歴]鳥取医療生協職員▽民青同盟県委員長▽党県委員▽法大
石破茂(いしば・しげる) 55 自前(8)
 党幹事長[歴]三井銀行員▽党木曜クラブ事務局職員▽規制緩和に関する特別委員長▽運輸委員長▽農水総括政務次官▽防衛総括政務次官・副長官・長官▽党県会長▽防衛相▽農相▽党政調会長▽慶大=[公]
井上洋(いのうえ・ひろし) 63 無新
 事務所代表[歴]貿易会社員▽東京経済大
 ◆2区(1)
赤沢亮正(あかざわ・りょうせい) 51 自前(2)
 党国対副委員長・農林部会長代理[歴]運輸省国際航空課補佐官▽北海道交通企画室長▽運輸省文書課企画官▽国交省秘書課企画官・総務課企画官▽日本郵政公社海外事業部長▽党政調会長補佐▽東大=[公]W
福住英行(ふくずみ・ひでゆき) 37 共新
 党県西部地区委員長[歴]機関紙記者▽党県委員▽千葉大
湯原俊二(ゆはら・しゅんじ) 50 民前(1)
 党県代表▽農業[歴]相沢英之衆院議員秘書▽米子市議▽県議▽県監査委員▽県議会決算審査特別委員長▽米子市消防団員▽党幹事長補佐・政調会長補佐▽総務委員▽早大 W

 ◇名鑑の見方

名前▽年齢▽党派▽四角囲みは派閥▽前職、元職、新人の別▽カッコ数字は当選回数▽職業・肩書▽[歴]以下は主な経歴と最終学歴▽=以下の囲み文字は推薦・支持▽Wは比例代表との重複立候補
==============
 ■各候補の選挙事務所一覧(届け出順)■
 【1区】
塚田成幸氏 鳥取市富安1の122(0857・20・4506)
石破茂氏 鳥取市戎町515の3(0857・27・4898)
井上洋氏 鳥取市東町2の132の3(050・7501・5699)
 【2区】
赤沢亮正氏 米子市加茂町1の24(0859・38・7333)
福住英行氏 米子市両三柳811(0859・24・4811)
湯原俊二氏 米子市米原5の3の20(0859・21・2888)

2012衆院選:公示 それぞれの主張、熱く/地域の行く末、誰に託す(その2止) /島根

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 ◆1区立候補者(届け出順)

 ◇格差社会の是正を−−小室寿明氏(52)

改革の流れは道半ば。格差社会で苦しんでいる人たちがいる。皆さんの暮らしに寄り添って、改革を進めていきたい。社会保障を立て直すことを約束させていただいている。農林漁業、中小企業の皆さんが元気を出せる仕組み作りを整える。
 私たちは将来のエネルギー政策について議論した。その上で決めたのが2030年代、原発ゼロというぶれない方針。40年運転規制を厳格に適用して島根1号機も廃炉となる。代替電源を確保し、次のステップを踏んでいかなければならない。
 竹島は言うべきことを言いながら、いたずらに混乱をさせて戦争を起こすようなことは避けなければならない。それが政府の責任だ。そのためにあらゆる手立てを講じたい。
 公共事業やばらまきで再び借金の山を作るのか。福島の事故の反省もなく、原発推進に戻るのか。社会保障が置き去りの日本になっていいのか。未来に責任を持って、選択しなければならない。

 ◇原発を動かさない−−吉儀敬子氏(61)

オスプレイ、消費税、原発、TPPと日本の未来がかかった選挙だ。25年間、町議会議員として町政に携わってきた。日本共産党は議会の中では少数だが、議会の外の皆様と手を組めば、道理のある要求は必ず実現するということを身をもって体験した。
 共産党は問題をしっかりと解決する道筋を提言している。消費税に頼らずに、減税をされすぎている企業や資産家から税金を取る。TPPも国の形を変えてしまうので断固参加反対だ。オスプレイも中国地方で飛ばさせてはならない。
 原発を動かさない。即廃炉にして、安心安全なエネルギーに切り替えていく。県庁所在地に原発を抱えるこ の地域から原発を動かさないという声を上げないといけない。原発は動かせば動かすほど使用済み核燃料がどんどんたまっていく。活断層のある地震列島に原発 を作ることが間違いではなかっただろうか。選挙戦で私は先頭に立って、政策を訴え続ける。

 ◇社会保障を重点に−−細田博之氏(68)

民主政権はつまずき続けている。外交では日米安保体制が揺らぎ、沖縄、竹島、尖閣、北方領土問題がある。政治と外交がぐらぐらしている。島根の竹島も(韓国)大統領が上陸する大変な事態だ。
 自民と公明で政権奪還する。第三極(の主張)は増税なしの社会保障、原子力発電所ゼロでもエネルギーは賄えるとか矛盾している。
都会中心の民主の政策は地方にマイナス。島根は過疎高齢化が進み、離島もある。一次産業も困り、職場は失われている。これを克服しないといけない。  国土強靱(きょうじん)化もしなければならない。津波や地震におびえて生活はできない。民主の「コンクリートから人へ」で(公共事業費を)大幅に削減したことが禍根を残している。
 島根は観光立県、原発のエネルギー立県だ。エネルギーを供給する重大な責務がある。若い人がU・Iターンし、豊かに暮らせるようにしたい。社会保障、年金、医療、介護にも重点を置く。

 ◇「政権継続」「国の命運」「与党復帰」

民主前職、小室寿明候補(52)は、午前9時から松江市西嫁島1の選挙事務所で約300人(陣営発表) が集まって出陣式。党所属県議、連合島根所属の労働組合幹部らが顔をそろえた。連合島根の岩田学会長は「(小室候補は)地域の課題解決に取り組んできた。 当選に全力を挙げる」と民主政権が継続するよう支持を訴えた。
 共産新人、吉儀敬子候補(61)は、午前9時半から松江市袖師町の選挙事務所前で約120人(陣営発 表)を前に第一声。党所属県議らが応援に駆けつけ、選挙対策本部長を務める上代善雄・党県東部地区委員長が「今回ほど重要な選挙はない。原発、消費税、そ してTPP。日本の命運がかかった選挙だ」と危機感をにじませた。
 自民前職、細田博之候補(68)は、午前9時ごろから松江市中原町の松江しんじ湖温泉駅前で最初のマイ クを握った。溝口善兵衛知事や1区内の首長ら約800人(陣営発表)が集まる中、福田正明・党県連幹事長が「天が与えた12日間。自公が一緒になり、政権 奪還をしていかなければいけない」と与党復帰への思いを表明した。
==============
 ◆1区立候補者
小室寿明(こむろ・ひさあき) 52 民前(1)
 党県代表[歴]県職員▽邑智地方労組評議会事務局長▽県職労書記長▽県議▽党幹事長補佐▽防大中退 W
吉儀敬子(よしぎ・けいこ) 61 共新
 党県1区国政対策委員長・東部地区常任委員[歴]保育士▽松江保健生協理事▽東出雲町議▽党県委員▽名古屋市立保育短大
細田博之(ほそだ・ひろゆき) 68 自[町]前(7)党総務会長[歴]石油公団ワシントン事務所長▽通産省物価対策課長▽衆院議員秘書▽通産総括政務次官▽沖縄北方・科学技術・IT担当相▽官房長官▽党国対委員長・幹事長・政治制度改革本部長▽東大=[公]W

 ◇名鑑の見方

名前▽年齢▽党派▽四角囲みは派閥▽前職、元職、新人の別▽カッコ数字は当選回数▽職業・肩書▽[歴]以下は主な経歴と最終学歴▽=以下の囲み文字は推薦・支持▽Wは比例代表との重複立候補
==============
 ◆小選挙区立候補者選挙事務所(届け出順)

 ◇島根1区

【小室寿明候補】松江市西嫁島1の4の19(0852・25・5660)
▽出雲市平田町2510の6(0853・63・4691)
【吉儀敬子候補】松江市袖師町3の6(0852・23・1235)
【細田博之候補】松江市堂形町881(0852・21・6455)
▽安来市赤江町245の2(0854・28・9225)

 ◇島根2区

【石田祥吾候補】出雲市小山町404の4(0853・24・7186)
【竹下亘候補】出雲市江田町55の3(0853・24・8211)
【向瀬慎一候補】出雲市塩冶有原町6の29(0853・22・4031)
2012 年 12 月 05 日 14:18 現在
高岡市でがれき試験焼却前に放射能測定

焼却前の現状を確認するため処理施設や
その周辺で放射能測定を行った
PlayVideo for Broadband ニュース動画(512Kbps)

うまく再生されない場合は、こちらをお試しください。
   ニュース動画(512Kbps)
 東日本大震災で発生したがれきを今月15日に試験焼却する高岡市は5日、焼却前の現状を確認するため、処理施設やその周辺で放射能測定を行いました。

 このうち高岡市環境クリーン工場からおよそ2キロの地点にある二上まなび交流館のグラウンドでは、市の職員が測定器をクリーン工場に向けて空間放射線量を測ったほか、土壌の放射性物質濃度を調べるために土を採取しました。

 5日の測定は、今月15日の試験焼却を前に現状を把握するためのものです。

 測定場所はがれきを焼却する高岡市環境クリーン工場と、そこから2キロ離れた4か所、焼却後の灰を埋め立てる高岡市不燃焼物処理場とそこから2キロ離れた2か所の合わせて8か所です。

 それぞれ1か所につき4から5の複数の場所で測るため測定ポイントは延べ38にのぼります。

 高岡市は、試験焼却中や焼却、埋め立てのあとに測定して影響を調べ、測定結果は、市のホームページに公表します。

 県内では富山地区広域圏が今月16日に試験焼却する計画で、事前の放射能測定は富山市と立山町で4日までに終わらせています。 
2012年12月5日15時54分

「原発は高いところに作らなきゃダメ」石原・維新代表

■石原慎太郎・日本維新の会代表
 (原発事故を)「想定外」と言うが、この日本のような世界最大の火山脈の上に乗っているんだから、地震が起こるのは当たり前。何でもっと高いところに原 発を作らなかったのか。海から水を引いて冷やせるところがいいんだと。極端なことを言うと、東京湾の千葉県の沿岸に原発はできるんですよ。あそこは地盤が しっかりしていて海も近い。だけど、高いところにつくらなきゃダメだ。
 そういうことも考えずに、役人は、同じような役所みたいな東電と組んで、ずさんな計画をやったから、ああいうざまになる。役人は新しいこと、複雑なこと を考えない。みんな縦割り行政で他の役所と相談することをせずに、自分の役所のことを「我が社、我が社」と言って、この国を壟断(ろうだん)している。 (横浜市内での街頭演説で)

島根原発:2号機、タービンひび5カ所 他の2基も可能性 /島根

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 中国電力は4日、定期検査中の島根原発2号機(松江市)で発電用の低圧タービンからひびが計5カ所見つかった、と発表した。長さは最大で約50ミリ。タービンは原子炉とは別の建屋にあり、放射性物質の漏えいの可能性はないという。
 ひびが見つかったのは、蒸気を受けてタービンを回転させる「動翼」を固定する取り付け部分。10月末か ら超音波を使って検査したところ、3基ある低圧タービンのうち2基でひびの可能性が判明。3日から磁気を使って詳細に調べたところ、うち1基の取り付け部 分でひびを発見した。
 中国電は原因を「調査中」と説明。4日までに3基すべての低圧タービンでひびの可能性が出てきたといい、今後、高圧タービンも含め詳細に調査する。【曽根田和久】

2012衆院選:公示 有権者の声 /島根

毎日新聞 2012年12月05日 地方版

 ◇松江市美保関町、無職、作野正嗣さん(61)

地区の区長を務めているが、高齢化が問題になっている。もし災害が起きたら、ちゃんと全員が無事に避難 できるのか、不安が残る。買い物も車で遠くまで行かなくてはいけない。県内で同じような課題を抱えている所は多い。政治には買い物支援といった高齢者対策 の充実を求めたい。

 ◇松江市東出雲町、団体職員、堀江努さん(27)

選挙直前になって党が乱立したが、有権者の受けがいい政策ばかり掲げて「票取り合戦」になっているよう に感じる。本当に実現できる政策なのか、見極めて投票したい。次時代を担う若者がいなければ、地域の活性化も難しい。就職支援など若者にチャンスを与える 施策に取り組んでほしい。

 ◇松江市西津田8、会社員、野田幸子さん(31)

近くに島根原発があるので原発は身近な問題。何か起きたら怖いと思う反面、県内では雇用の受け皿にもなっている。難しい問題だと思う。選挙で選ばれる政権は、地方の現状をよく理解して、大きな方向性を示してほしい。政策をじっくりと見極めて投票したい。

 ◇海士町、宿泊施設従業員、宮崎雅也さん(30)

国民の安心、安全をどう守っていくのかが気になる。(国境に近い)離島に住んでいるので国防はどうなっているのかと思ったり、食べ物を提供する立場からは、安心な食品や農産物が手に入る環境を整えてほしい。

 ◇大田市温泉津町、温泉浴場経営、内藤陽子さん(67)

新政党が次々とでき、選挙後の連立は避けられないと感じている。各党や候補者はどの党との連携を模索しているのか有権者に示してほしい。高齢化が進む中、温泉保養や東洋医学などにも光をあて、全体として医療費の削減につなげる政策に期待している。

 ◇江津市波積町、パート、草野美緒さん(35)

東京電力福島第1原発の事故で福島県三春町から来ました。各党の原発に対する姿勢で判断します。原発政策を見れば、「TPP」も「沖縄」も米国にどういう働きかけをするのか見えるのではないですか。原発政策による選択はエネルギーを選ぶだけにとどまらないと思います。

 ◇益田市美都町板井川、会社員、篠原孝男さん(62)

2012衆院選:公示 各政党の談話 /島根

毎日新聞 2012年12月05日 地方版

 ◇脱世襲政治を貫く−−角智子・民主県連幹事長

島根にとって重要課題である医療・介護や農林漁業・中小企業振興の「日本再生戦略」を推し進める。若者 の働く場の確保と老後の安心を作り、子供たちの未来のために改革を進めていく。脱世襲政治を貫き、古い政治に後戻りさせない。今と未来への責任を果たすた め、勝利を目指し、全力で戦う。

 ◇信頼回復に心血を−−福田正明・自民県連幹事長

政治は迷走し続けた。日本を再生し、立て直すために空費する時間はない。政策実行力を持つ自民中心の安 定した政治により、喫緊の課題である日本経済の再生、将来を見据えた外交・安全保障、社会福祉政策の信頼回復などに取り組んでいく。両候補の勝利と比例代 表票の獲得に心血を注ぐ。

 ◇筋通す政治姿勢で−−三島治・公明県本部代表

日本再建をどの政党が担うかを問う「日本再建選挙」。民主政権の失政で日本は経済も外交も大変厳しい。 公明は復興、防災、道州制、政治改革、原発に依存しない新しいエネルギー社会の創造、外交の立て直しなど具体的な政策を提示している。筋を通す政治姿勢と 実行力を訴え、全力で取り組む。

 ◇対決軸を鮮明に−−中林隆・共産県委員長

政党乱立と離合集散の中で迎えた今回ほど政党のあり方が問われる選挙はない。90年の歴史で試された日 本共産党の政策と姿を訴えたい。消費増税、原発、TPPなどどの問題も「アメリカ言いなり」「財界中心」を特徴とする自民型政治を正すことができるかが問 われている。対決軸を鮮明にしたい。

 ◇憲法改悪許さない−−清水勝・社民県連代表

脱原発の実現、消費増税反対、TPP反対、憲法改悪を許さない政治を実現するための闘い。老朽化した島 根原発1、2号機の廃炉、3号機の建設中止、米軍機の低空飛行中止を実現させる。国民生活を破壊する新自由、新保守主義の政治の再現を許さず、平和憲法を 否定する勢力の伸長を阻止する。

JA佐賀:「原発依存」脱却へ 県大会で方針決議 /佐賀

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 JA佐賀の今後3年間の活動方針を決める県大会が4日、佐賀市で開かれ「原発に依存しない社会をめざ す」と原発依存からの脱却を盛り込んだ議案を初めて採択した。JA全中が10月に「脱原発」について決議したのを受けて盛り込んだが、県内に原発が立地し ていることを考慮した表現にしたという。
 議案は「循環型社会に向けた取り組み」の項目で「原発に依存しない社会をめざし、再生可能エネルギーの活用や地球温暖化などの環境対策を基本に、燃料・電気などの節減・効率利用など、省エネルギー活動の促進に取り組む」と記した。
 また、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)については「交渉参加は農業、食料安全保障など国の根幹 にかかわる制度を崩壊させることになる」として反対する特別議案も採択した。JA佐賀中央会の中野吉實会長はこの日公示された衆院選に絡めて「今回の選挙 はTPP反対の集大成になる」と述べた。【蒔田備憲】

記者の目・福井:衆院選公示 二項対立超えた議論を /福井

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 東京電力福島第1原発事故後初めての総選挙が公示された。原発問題が全国的に大きな争点になり、全国最 多の原発を抱える福井県の有権者が投票を通じてどのような意思を示すか、注目が集まる。その結果は、新政権がエネルギー政策を決める上で大きな意味を持つ はずだ。衆院解散前に「1票の格差」が問題となったが、福井県の有権者だからこそ有する1票の重みを感じて投票しよう。
 原発に関する各党の公約はさまざまな表現が並ぶ。自民は「10年以内に電源構成のベストミックスを確 立」と主張し、民主は「30年代の原発稼働ゼロ」、共産は「即時原発ゼロ」を訴える。しかし、現行の「エネルギー基本計画」のように2030年には発電量 の53%を原発でまかなおうという主張はもちろんのこと、事故前の原発比率の維持を志向する政党はない。「原発比率を減らす」という社会的な合意があるこ とに疑いはない。
 その前提の上で、電気料金の高騰や産業空洞化、安全保障など立ちはだかる現実の諸課題にエネルギー政策を適合させていこうとする勢力と、原発ゼロという理念に向かって現実を変えていこうとする勢力がしのぎを削っているのが現状だ。
 選挙戦を通じて前者には、原発の安全性をどう担保していくかについて、より多くの言葉を費やしてもらい たい。後者には、政策の実現可能性について説得力を持った説明をしてもらいたい。そして両者とも、原発比率を減らしていく前提がある以上、原発に依存して きた地域経済への対応策を示さなければならない。
 福島事故以降、「原発がなくなれば地域経済はどうなるのか」という地元の声と、「安全をないがしろにするのか」という世論がぶつかり合ってきた。こうした二項対立を超えた議論を期待している。【佐藤慶】

2012衆院選:公示 師走の熱い舌戦、スタート 消費税・原発・TPP…県民の選択、誰に /兵庫

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 第46回衆院選が4日公示され、県内の12小選挙区で前回より2人多い50人が立候補を届け出て、12 日間の選挙戦に突入した。民主は政権交代を実現した前回選で候補を擁立した全10選挙区で勝利したが、今回は与党として有権者の審判を仰ぐ。前回選で大敗 して野党に転落した自民、公明の巻き返しはなるのか。第三極はどこまで勢力を拡大させるか。政党が乱立する一方で、暮らしにあえぐ有権者の政治不信は募る ばかりだ。16日の投開票へ向け、立候補者は師走の冷たい風を受けながら、街頭で懸命にアピールした。【衆院選取材班】
 ◆1区
 みんな・井坂信彦候補はJR六甲道駅前で第一声。「公務員の労組から応援される民主党や、業界団体から応援される自民党に改革はできない。経済が成長し、働くみなさんが報われる日本を取り戻したい」と訴えた。
 共産・筒井哲二朗候補は神戸市中央区の診療所前で第一声。「大企業中心、米国言いなりの自民党型政治を改革して、国民が主人公の新しい政治を作ろう。消費増税は中止。原発は遠い将来でなく即ゼロ」と強調した。
 自民・盛山正仁候補は神戸市中央区の選挙事務所前で第一声。「この3年間で経済政策や為替対策がなされず、円高が進み、パナソニックやシャープの工場が閉鎖された。自民党は一つずつ有言実行する」と述べた。
 民主・井戸正枝候補は前原誠司・国家戦略担当相とともに大丸神戸店前で第一声。「民主党政権で失業率は下がり、教育予算は増えた。医療を崩壊させた自民党時代から進めた改革の方向性は間違っていない」と訴えた。
 ◆2区
 公明・赤羽一嘉候補は兵庫区の選挙事務所前で第一声。「政治と行政の混乱に終止符を打つ時が来た」と切り出し、「円高とデフレ不況を脱却し、国民が夢と希望を持てる社会を実現する」とした。
 無所属・五島大亮候補は同区の選挙事務所前で出陣式。JR新長田駅前で行った遊説では「利権としがらみから抜け出し、国民目線の政治を」と主張。「あたりまえの政治」をスローガンに掲げた。
 共産・貫名ユウナ候補は新長田駅前で第一声。消費増税中止、原発の即時廃止、TPPの交渉参加反対などを訴え、「子供たちの未来を大事にする政治を行います」と買い物客らに呼びかけた。
民主・向山好一候補は兵庫区の選挙事務所前で第一声に臨み、エネルギー問題への取り組みを強調。「天然ガスを安く輸入し、再生可能エネルギー普及を進め、脱原発への道筋をつける」と述べた。  ◆3区
 自民・関芳弘候補は神戸市須磨区大池町2の事務所で出陣式。「日本の景気はどん底の状況にあるが、我々は子どもや孫のために、力を合わせてもう一度夢がかなえられる日本に変えていきたい」と第一声を上げた。
 維新・新原秀人候補は同市垂水区天ノ下町1の事務所での出陣式を終えた後、自転車で約15キロ走って須磨区の板宿商店街前で演説。「道州制で関西が一つになると、必ず景気が良くなり元気になる」と支持を訴えた。
 民主・横畑和幸候補は同市垂水区の山陽垂水駅前で出陣式。「神戸にこだわるのが私の大義。国民のニーズは日々の生活にある。不安の連鎖を何としても止めたい」と訴えた。須磨区の板宿商店街前でも街頭演説した。
 共産・大椙鉄夫候補は同市垂水区の商店街「垂水センター街」入り口で演説。「民主党も第三極も、自民党型政治の枠内だ」と指摘し、「そんな政治を変えられるのは日本共産党だけ」と声をからして訴えた。
 未来・三橋真記候補は同市須磨区大池町5のドラッグストア前で第一声。「最優先に取り組むべき課題は少子化対策。子どもを守り、女性を生かす」と支援者らに訴えた。この後、選挙カーで回り、支持を呼びかけた。
 ◆4区
 共産・松本勝雄候補は神戸市西区の西神中央駅前で第一声。支持者約60人を前に「民主党がやっているのも自民党政治だった。今度こそ古い政治を終わらせよう」と訴えた。
 自民・藤井比早之候補は、西脇市野村の選挙事務所で出陣式。第一声で「日本をよみがえらせる範となる北播磨の復活の役に立つ」と、集まった支持者約1000人に訴えた。
 維新・清水貴之候補も西神中央駅前で第一声。「維新改革には皆さんに厳しいものもあるが、官僚システムを変え、地方の声を国に届けたい」と道行く人に声を張り上げた。
 民主・高橋昭一候補は神戸市西区の事務所で出陣式を開き、「民主は共助だが、自民・維新は自助で競争原理。時計の針を戻してはならない」と、支持者約70人に呼びかけた。
 ◆9区民主・浜本宏候補は明石市銀座通りの選挙事務所前で第一声。「公立高校の授業料免除、小学校の35人学級実現、がん対策など、結党の理念(友愛)に基づいた改革を進めていきたい」と訴えた。
 自民・西村康稔候補は淡路市多賀の伊弉諾神宮で出陣式を行った。「我々が政権を取れば、まず経済を立て直す。新しいリーダーとして全力で働く」と、集まった支持者約1000人に訴えた。
 維新・谷俊二候補は洲本市塩屋のイオン洲本店前で第一声。「地域を回らせてもらい、将来への不安の声が大きい。みなさんの目線で政治をし、共に日本を変えていきたい」と声を張り上げた。
 共産・新町美千代候補は明石市の明石駅前で街頭演説。「消費税の大増税ストップ。TPP参加反対。今すぐ原発ゼロを決断して自然エネルギーに」と訴えた。出陣式には約100人が集まった。

 ◇良識ある判断を−−県選管委員長

衆院選公示を受け、武田丈蔵・県選管委員長は「今回は、厳しい社会経済情勢の中において、今後の国政の あり方を方向づける非常に重要な意義を持つ選挙。有権者は良識ある判断のもとに、投票していただき、候補者及び政党は、主義・主張や政策を正々堂々と訴え ることを望みます」とした談話を発表した。

 ◇出馬神戸市議、自動失職に

衆院選兵庫3区に民主党公認で立候補した神戸市東灘区選出の横畑和幸市議(41)は、公職選挙法に基づき4日付で自動失職した。
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 ■視点

 ◇脱政治不信は「一票」から

軽度の知的障害を抱える定時制高校の男子生徒は、母親一人が担う家計を助けたいと高校を中退して働く決 意をした。3年間、昼間は訓練施設に通い夜は勉強して、卒業まであと1年だった。母親は2人の息子を育てるが、女性が子育てをしながら働く場は限られ、賃 金も恵まれない。彼は療育に仕事にと走り回る母親を見つめ続けて、決意したのだ。
 母親を思う彼の心は、素晴らしい。ただ、障害を持つ彼が高校を中退して働かなければならない、こんな社会がいいはずがない。彼は本来、社会が守らなければならない存在なのだ。
 ある自民元職は前回選の落選後、有権者宅を回りインターホン越しに名前を告げると、「うちは結構ですから」と訪問セールスのように警戒されて追い払われるという。元職は「本当に情けない」と嘆く。
 「情けない」というのは、落選した自分が邪険な扱いを受けたことに対してではなく、政治不信がここまで 来たのかという情けなさだ。国民のための政治家なのに、その国民は会ってもくれないし、話もしてくれないと肩を落とす。しかし、国民の政治不信は、民主党 政権からではなく、自民党政権の時代から既に始まっていた。元職もこの事態を招いた一人だった。
 二つの話は、無関係に見えるが、つながっている。これは同じ選挙区内の話なのだ。定時制高校生の話は、有権者の側から現状を訴えないと政治家には届かない。一方、政治家は訴えに真摯(しんし)に耳を傾けなければ、痛みを国政に届けられるはずがない。
 時計の針をどこまで戻せば、国民と政治の距離が近い時代に行けるのだろう。ただ、今互いに歩み寄らなければ、さらに遠い関係となってしまう懸念がある。
 衆院選が始まった。候補者が政治不信から脱したいと真剣に考えているなら、私たちも一歩前へ歩み寄ろう。それは一票を投じることから始まる。【桜井由紀治】
〔神戸版〕

2012衆院選やまぐち:公示 14候補が第一声 有権者に訴え熱く(その1) /山口

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 第46回衆院選は4日公示され、県内4選挙区から、民主4人、自民4人、未来1人、維新1人、共産4人 −−の計14人が立候補した。地域経済の活性化や子育て、年金、原発・エネルギー政策、消費税増税や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加の是非な どが争点。立候補者は、16日の投開票に向け、師走の街頭で支持を訴える。【衆院選挙取材班】
 昨年3月の東日本大震災と福島第1原発事故後、初の本格的な国政選挙で、前回09年衆院選で「政権交 代」の追い風で誕生した民主党政権を継続させるか否か、有権者の判断が示される。県内では、政権奪還を目指す自民が、唯一の「空白区」となっている山口2 区で議席を獲得するかどうかや、第三極の新党の獲得票が焦点。米軍岩国基地問題や中国電力の上関原発建設の是非など「国策」と直結する地域の争点が、有権 者の判断にどう影響するかも注目される。
 ◆1区

 ◇経済と外交、教育立て直す−−高村正彦候補

山口市泉町で午前9時から出陣式。第一声で「民主党政権の3年間でがたがたになった経済、外交、教育を 立て直す」。日米同盟再構築や近隣諸国との関係改善も訴えた。また、「デフレ不況から抜け出し、安定成長を軌道に乗せる」と経済再生も強調。「実現可能な 政策のために勝たせてもらいたい」とトーンを上げた。

 ◇うそつく政治、終わらせたい−−魚永智行候補

山口市の市民会館前で午前9時から出陣式。第一声で「国民にうそをつく政治を終わらせたい」と声を張り 上げた。消費増税については「中止させる法案を提出する」と主張、TPP参加にも反対している姿勢を示した。また、原発の即時廃止を訴えたうえで上関原発 計画にも触れ、「即時中止を目指して頑張りたい」と訴えた。

 ◇若い人の負担、何とかしたい−−冨村郷司候補

午前9時半、山口市中園町の山口情報芸術センター前で第一声。雇用や年金などの問題を挙げ「若い世代が 大きな負担を背負う結果となっている。何とかしたい」と強調。東日本大震災の被災地の生活にも触れたうえで、「皆さんが安心して暮らせる社会づくりを進め る」と訴えた。その後、20代の若さそのままに、遊説に走り出した。

 ◇原発なくして新しい政治を−−飯田哲也候補

 前日設置したばかりの周南市野上町2の選挙事務所前で、支援者約50人(陣営発表)を前に第一声。1区 を「古い政治と未来の党が激突する象徴的な選挙区」と位置付け、「原発をなくし、地域中心の新しい社会を山口からもつくる」と強調。「不安を安心に、不信 を信頼や希望に変え、新しい政治を一緒につくろう」と呼びかけた。
 ◆2区

 ◇オスプレイの配備撤回を−−赤松義生候補

岩国市麻里布町のJR岩国駅前で午前10時から出発式。第一声では「自民も民主も、日本維新の会など第 三極も憲法を改正し、集団的自衛権を行使する立場だ」と批判。市内遊説では「憲法9条を守り、日米安保条約をなくし、オスプレイ配備を撤回させる」「議席 を伸ばし、消費税増税中止法案を可決させる力になる」と訴えた。

 ◇結婚と子育て安心できる国−−灰岡香奈候補

岩国市麻里布町の事務所で午前10時20分から出陣式。「国、地方の借金が増えて将来が不安。安心して 結婚、子育てができる国にしたい」と訴え、「道州制を見越した税制改革、統治機構の作り直しが必要。憲法を改正して首相公選制の導入も必要だ」と主張。自 転車に乗ってポスター貼りに出発し、地元の和木町などを遊説した。

 ◇アクセス整備、地域活性化を−−岸信夫候補

岩国市多田の工場そばの空き地で午前9時半から出陣式。第一声で「まずは景気回復に取り組む。岩国錦帯 橋空港の開港を機にアクセスを整備し、企業誘致などで地域活性化を図り、農漁業も立て直す」と強調。ぎくしゃくした外交の立て直しや政治不信にも言及し、 「もう一度信頼される政治を取り戻します」と誓った。

 ◇上関原発の建設行わない−−平岡秀夫候補

岩国市の錦帯橋河川敷で午前10時から出陣式。第一声で「民主だからできた」と高校授業料無償化などの 実績を強調した。争点に原発問題を挙げ「上関原発の建設は行わない。30年代の稼働ゼロを目指し政策を講じる」と力を込めた。岩国基地問題では「これ以上 基地負担は拡大させない。地域の声を国政に反映させる」と訴えた。
〔山口版〕

TPP、原発で訴え 各党代表が第一声 (2012年12月05日)









 衆院選が公示され、各党党首らは4日、各地で第一声を上げた。環太平洋連携協定(TPP)問題や脱原発など、党の考えを訴えた。

・地産地消 次代に 日本未来の党 嘉田由紀子代表

 お天道さまや風、森の力を生かすことこそが、日本が持っている本来の力。それを生かすのは人々の英知だ。子どもたちに、安心できる食べ物と安心できる大 地をつないでいきたい。原発から自然エネルギーへの移行で、地域の経済を再生する。原発ゼロ社会は決して後ろ向きな社会ではない。これ以上、放射能汚染を 地球にばらまくことは「地球倫理」として許されない。

「0.0ベクレルでした!」放射線が気にならない天然水の定期宅配サービスを開始

株式会社グローバルウォーターは、放射線による健康被害の恐れがないニュージーランド産ミネラルウォーター「ブルースプリング」の定期宅配サービスの運用を開始しました。
2012年12月5日
インターネットメディア各位 
「0.0ベクレルでした!*」  
放射線が気にならない天然水の定期宅配サービスを開始

国内外200種類以上の天然水宅配を手がける株式会社グローバルウォーターは、放射線による健康被害の恐れがないニュージーランド産ミネラルウォーター「ブルースプリング」の定期宅配サービスの運用を開始しました。

ニュージーランドの自然保護区に降った雨雪が独特な火山層で磨かれブルースプリング水源で湧き出した鉱泉水は、ケイ素を含んだ健康水として知られています が、放射性セシウム137についてもドイツ製検査機器による検査で0.0ベクレル/kgという特異な結果が出ました。並行して検査された他の外国産ミネラ ルウォーターを含め、0.0ベクレル/kgを示したものはブルースプリングのみでした。

ご家族を放射能リスクから常に守りたいというご要望にお答えすべく、輸入発売元のグローバルウォーターは、本年12月よりブルースプリング定期宅配プログ ラムの本格運用を開始しました。自社運営の水総合サイト「水広場」にて、購入者が自由に宅配スケジュールを設定でき、解約も手数料なく自由に行えるもので す。当該宅配は全国を対象とし、ヤマト運輸株式会社に委託しています。

今後も放射能リスクの無いブルースプリングを、より多くの健康家族にお届けする所存です。
ブルースプリングの検査結果(0.0Bq/kg)
http://www.mizuhiroba.jp/pr/pressrelease201205.pdf参照
     

会社概要
商号:株式会社グローバルウォーター
所在地:東京都文京区千駄木2-28-14SKビル
代表者:堀内 拓矢
資本金:5,250万円
主な業務内容:飲料水の販売及び関連業務  自社サイト「水広場」URL http://www.mizuhiroba.jp
本件に関する問い合わせ先:林 典明 Tel:03-3827-3011 Fax:03-3827-3061


【本件に関するお問い合わせ先】
企業名:株式会社グローバルウォーター
担当者名:林典明
TEL:03-3827-3011
Email:info@mizuhiroba.jp

原発どうなる 有権者、期待と不安が交錯

「脱原発と総選挙」をテーマにしたシンポジウムで議論を聞く参加者たち(京都市下京区・キャンパスプラザ京都)
「脱原発と総選挙」をテーマにしたシンポジウムで議論を聞く参加者たち(京都市下京区・キャンパスプラザ京都)
福島第1原発事故後初めての衆院選で、多くの有権者が原発政策の行方を注視している。ほぼ全ての党が脱原発依存の方針を示している一 方、その時期や「ゼロ」にするかどうかなど、主張は微妙に異なる。2030年代の原発ゼロを目指す民主党政権のエネルギー・環境戦略の継続はどうなるの か。命や生活に直結する課題だけに、市民の期待と不安が交錯する。
■ゼロの時期は・工程表示して・もっと議論を
 先月下旬、「脱原発と総選挙」と題したシンポジウムが京都市内で開かれた。学識者らが講演し、「政府が言う放射能の危険性は分からないことが多い。中身についてもっと議論すべきだ」と訴え、衆院選での活発な論議を呼び掛けた。
 脱原発を訴える団体などでつくる「バイバイ原発きょうと実行委員会」の赤松哲子さん(22)=北区=は「多くの党が脱原発を掲げるが、違いがよく分からない。結論をぼかさず、具体的な廃炉への工程を示してほしい」と求める。
  公示前の政党の離合集散の末、原発からの脱却を前面に出す第三極が結集し、論戦に期待を高める人もいる。NPO法人「使い捨て時代を考える会」の槌田劭 (つちだたかし)さん(76)=宇治市=は「原発が再び主要争点となってきた。安全安心な世の中に向けた進路を決める重要な選挙だ」と言葉に力を込める。
  一方、会社経営者らは、各党が打ち出す脱原発方針に不安を隠さない。プラスチックフィルム加工会社「中島工業」(城陽市)の中島睦夫社長(75)は「安価 で安定した電力がほしいということに尽きる。原発は不安だがなくても困る。時間をかけて考えるべきだ」と拙速な議論を警戒している。
 舞鶴市で造船部品製造工場を営む西寛さん(36)は「原発にも近くリスクは実感している」と話すが、関西電力が原発停止を理由に打ち出した電気料金値上げが経営に重くのしかかるという。「今は安全性をしっかり高め、原発を再稼働するしかないのでは」と話した。
<原発に関わる各党・団体の主張>
民主  2030年代に原発ゼロ。40年運転制限を守る。新増設は行わない
自民  3年以内に再稼働可否を判断。10年以内に最適な電源構成を確立
未来  10年後の原発ゼロで「卒原発」。大飯原発は即停止、新増設禁止
公明  可能な限り速やかに原発ゼロ。原発の40年運転制限を適用
維新  脱原発依存体制の構築。既設分は2030年代までにフェードアウト
共産  即時原発ゼロの実現。再処理施設を閉鎖し、原発輸出も禁止
みんな 2020年代に原発ゼロ。発送電分離を含む電力自由化を実施
社民  原発稼働は直ちにゼロ。新増設の撤回、既存原発は順次廃止
大地  原発ゼロ。ロシアの天然ガスを代替エネルギーとして活用
国民新 運用開始から40年経過の原子炉は廃炉。新規建設は見合わせ
新党日 廃炉こそ新しい公共事業。原発被災者に仕事と住居を保証
改革  原発に依存しない社会構築。早くなくすためエネルギー政策転換
幸福  安全性を向上させて原発推進。最先端の原発技術を開発、輸出
(各党の公約などから作成)
【 2012年12月05日 15時00分

東日本大震災:福島第1原発事故 あすから3回の原発問題学習会−−高崎 /群馬

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 市民グループ「自然エネルギーを考える会・群馬」は、原発問題の学習会「福島原発事故を乗り越える知恵をつかみとろう」を6日から3回シリーズで開催する。講師は、群馬大名誉教授、高野庸さんと、公害や原発の現地調査を続ける市民活動家、田島俊昭さんの2人。
 会場は高崎市末広町の中央公民館で。講義内容は▽6日=「福島原発事故の現状」(田島さん)、「ビッグ バンからはじまった宇宙の階層性と法則と私たち」(高野さん)▽13日=「福島『募金診療所』開設報告と課題」(田島さん)、「基本粒子と基本法則 力の 法則・運動の法則・仕事とエネルギー」(高野さん)▽20日=「脱原発実現に向けた市民の役割について」(田島さん)▽「身近な製品や食品を持ち寄り、使 用原料の検証とその対策」(高野さん)。
 各回とも午前9時半〜正午。資料代1回500円。申し込み、問い合わせは同会(027・325・6081)。【増田勝彦】
2012.12.5 05:00

菅直人前首相は地元張り付き「どぶ板選挙」

 民主党前職の菅直人前首相(66)は4日、東京18区で「原発ゼロ」と記したビール箱に立ち第一声。記者団に「多く の人から原発ゼロをやってくれといわれ、手応えを感じている」と話したが、党幹部として全国を回ったこれまでとは違い、地元に密着し「どぶ板選挙」に徹す る予定だ。同区ではほかに自民党元職の土屋正忠氏(70)、日本未来の党新人杉村康之氏(43)、日本維新の会新人五十嵐勝哉氏(45)、共産党新人柳孝 義氏(51)、無所属前職横粂勝仁氏(31)が立候補した。

民・自、政権懸け激突=第三極も参戦、最多1504人―衆院選【12衆院選】


2012年12月05日

 第46回衆院選は4日公示され、同日午後5時に立候補受け付けが締め切られた。立候補者数は小選挙区1294人、重複を除く比例代表210人の計 1504人となり、1996年の小選挙区比例代表並立制導入後で最多だった同年の1503人を超えた。小選挙区の競争率は4.31倍。候補を擁立した政党 数も12と、現行制度で最も多かった。民主、自民両党の対決に「第三極」が絡む激戦で、選挙後の政権の枠組みが最大の焦点。16日の投開票に向け、舌戦が 本格化した。 
 公示日の遊説先に福島、宮城、岩手の被災3県を選んだ野田佳彦首相(民主党代表)は、仙台市での街頭演説で、日本未来の党 や日本維新の会の政権公約に復興に関する記述が少ないと指摘、「震災復興をないがしろにする新しい政治勢力に、被災地の未来を託せるのか」と「第三極」批 判を展開した。続けて「やはり自民党との戦いだ。しがらみだらけの古い政治に後戻りするのか」と矛先を自民党にも向け、民主党政権の継続を訴えた。
 自民党の安倍晋三総裁も福島市での第一声後、仙台市に移って演説。「復興が進まないのはなぜか。間違った政治主導だからだ。何とか政権を奪還し、まずは復興庁の在り方を根本的に改める」と、民主党政権の復興への取り組みを厳しく批判し、政権奪取を誓った。
 公明党の山口那津男代表は横浜市で「民主党政権の失政で、経済も外交も沈没寸前だ。日本再生のために全力で立て直しを図らないといけない」と力説した。
  第三極の各党は二大政党の間に割って入ろうと、独自の主張を繰り広げた。未来の嘉田由紀子代表は「日本から原子力発電所をなくし、原発ゼロの社会を目指 す」と、同党の看板政策である「卒原発」をアピールした。維新の橋下徹代表代行は石原慎太郎代表とともに大阪市や京都市を回り、「今回の選挙は自民党と民 主党の枠組みを変える選挙だ」と呼び掛けた。
 みんなの党の渡辺喜美代表は栃木県小山市で「自民党でも民主党でもない第三極として最初にスタートした」と胸を張った。一方、共産党の志位和夫委員長は「自民党型政治か共産党か。これこそ真の対決軸だ」と訴えた。
 未来は4日の締め切り直前に比例名簿を届け出たため、全11ブロックの名簿の受理が同日深夜までずれ込んだ。
[時事通信社]'12/12/5

原発・世襲・TPP…応酬


 原発を残すのか、なくすのか。消費税増税を進めるのか、止めるのか―。衆院選が公示された4日、国のかたちを決める政策の選択をめぐり、中国地方でも、立候補者たちの街頭での応酬が始まった。
 「原発をなくす結集軸として生まれた」。公示直前の2日、山口1区に名乗りを上げた日本未来の党新人(53)は第一声の大半を「卒原発」に割き、矛先を既成政党だけでなく他の第三極にも向けた。
 中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)がある島根1区では、民主党比例前職(52)が政府方針を踏まえ、2014年3月で運転開始40年を迎 える1号機を「廃炉になる」。対して自民党前職(68)は個別の原子炉を挙げず「安全確認をした後に早く動かさなければいけない」と再稼働の必要性を強調 した。
 野田佳彦首相が自民党との争点化を図る世襲。岡山5区の民主党比例前職(46)は「世襲に反対。65歳で政治家をやめる」と明言。一方、引退した自民党元幹事長の父と同じ広島4区に立つ同党新人(42)は「どんなに批判を受けても皆さんと国難に挑む」と理解を求めた。
 外交政策も岐路にある。広島6区の日本未来の党前職(76)は環太平洋連携協定(TPP)について「農業だけでなく医療など、あらゆる分野が米国 に合わせてやらされる」と反対を明言。広島3区の日本維新の会新人(49)は尖閣諸島(沖縄県)国有化をめぐる中国との対立に触れ「毅然(きぜん)とした 態度で国を守り抜かなければならない」と語気を強めた。
 一方で少し埋没気味なのが、14年4月に8%、15年10月に10%に税率を引き上げる消費税増税を柱とした社会保障と税の一体改革の是非だ。そ れでも広島1区の共産党新人(46)は「消費税増税を止め、暮らしを守る」と強調。広島5区の民主党前職(53)は「社会保障改革をやり抜く」と力を込め た。

2012衆院選:公示 師走の空に第一声 山積する課題、過去最多12人訴え /石川

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 東日本大震災や原発事故からの復旧、外交問題、経済対策など政権交代後の3年間での課題が山積する中、 衆院選が4日公示され、投票日の16日に向けて12日間の選挙戦が始まった。県内の3小選挙区には、第三極の台頭や新党の相次ぐ結党の影響で、小選挙区制 度が始まってから最多の計12候補が立ち、混戦模様となった。各候補は支持者前での第一声の後、街頭へと走り出した。【松井豊、丹下友紀子、宮本翔平、鈴 木一也、横田美晴】

 ◇1区

1区は民主前職の奥田建(53)▽自民前職の馳浩(51)▽維新新人の小間井俊輔(31)▽共産新人の黒崎清則(64)▽未来新人の熊野盛夫(42)−−の5候補が立候補した。
 奥田候補は、JR金沢駅近くの神社で出陣式。「本気で政治改革、行政改革に取り組んできたのは誰か、本物を見極めてほしい」と訴えた。
 馳候補は金沢市百坂町で地元出陣式。「民主党政権のスローガンだけの政治は終わり。必要な公共事業で次世代に安全、安心のまちを残す」と力を込めた。
 小間井候補は金沢市金石西の金石バスターミナルなどでの街頭演説で、「既存政党ができなかった『決められる政治』を維新は実現する」と訴えた。
 黒崎候補は金沢市平和町などでの街頭演説で、「個人所得を増やし、内需拡大で経済対策につなげる。暮らしを壊す消費増税を止める」と声を上げた。
 熊野候補は、金沢市尾張町2の市姫神社で出発式。「私たちの未来は私たちでつくる。危険な原発にストップをかける。心を一つに頑張ろう」と訴えた。

 ◇2区

2区は共産新人の西村祐士(58)▽自民新人の佐々木紀(38)▽民主新人の宮本啓子(65)▽社民新人の細野祐治(59)−−の4候補が立候補した。
 西村候補はJR小松駅前で第一声。「給料が下がり、雇用もなくなる中での消費増税は許せない。原発も即時ゼロ。TPPも反対」と訴えた。
 佐々木候補は小松市の日吉神社で必勝祈願と出陣式。「森元首相から美しく人情あるまちのバトンを引き継いだ。古里の代表として戦う」と声を上げた。
 宮本候補は同市の多太神社で必勝祈願と出陣式。「社会保障を充実させれば内需は拡大する。民主党が進めてきた改革を止めてはいけない」と力を込めた。
 細野候補は同市の事務所で出陣式。「国民の声の脱原発が進まないことや、経済を冷え込ませる消費増税は許せない。命を育む政治を目指す」と訴えた。

 ◇3区

3区には、共産新人の渡辺裕子(27)▽自民前職の北村茂男(67)▽民主前職の近藤和也(39)−−の3候補が立候補した。  渡辺候補は津幡町のAコープつばた店前で出発式。志賀原発廃炉や、消費税増税反対などを掲げ「具体的な打開策で行動し、政治を変える」と訴えた。
 北村候補は七尾市湊町2の事務所前で出陣式。「国益を損なった民主政権に別れを告げ、新しい自民党に期待してほしい」と支持を求めた。
 近藤候補は七尾市山王町の大地主神社で出陣式。政治活動を振り返り「情熱を持ち、しっかり活動すれば評価される。負けるわけにはいかない」と訴えた。

 ◇期日前投票は県内57カ所で

期日前投票が5日から、投開票日前日の15日まで実施される。金沢市では市役所新館1階ホールに期日前 投票所を開設するほか、8日からは別の11カ所でも開設。投票日までの期間中、県内19市町の計57カ所で期日前投票が実施される。時間は一部地域を除き 原則午前8時半〜午後8時。
 県選管は、「16日に投票できない理由として、仕事以外にもレジャーや旅行などが認められている。都合が合わない人も、ぜひ期日前投票を利用してほしい」と呼びかけている。

 ◇在外選挙人登録、53カ国461人に

県選管は、4日現在の県内の在外選挙人名簿登録者数が53カ国461人(男188人、女273人)で、09年の前回衆院選より15人減ったと発表した。前回から小選挙区でも投票できるようになった。
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 ◆立候補者(届け出順)

 ◇1区(5)

奥田建(おくだ・けん) 53 民前(4)
 党政調副会長・県副代表[歴]コンピューターソフト会社社長▽党常任幹事・県幹事長▽安全保障委員長▽党副幹事長▽法務委員長▽副国交相▽日大=[国]W
馳浩(はせ・ひろし) 51 自[町]前(4)
 [元]副文科相▽党国対副委員長・県最高顧問[歴]星稜高校国語科教諭▽五輪レスリング選手▽プロレスラー▽参院議員▽大学非常勤講師▽文科政務官▽党県会長・副幹事長▽文科委理事▽専大=[公][改]W
31維新
 [元]芝政観光開発役員[歴]マッキンゼー・アンド・カンパニー社員▽企業再生支援機構マネジャー▽東大=[み]W
黒崎清則(くろさき・きよのり) 64 共新党金沢地区委員長▽市民本位の金沢市政をつくる会代表委員[歴]東京都職員▽党東京都委員会職員・金沢地区常任委員・能登地区委員長・金沢地区副委員長▽羽咋工高
熊野盛夫(くまの・もりお) 42 未新
 喫茶店経営[歴]鋼材商社員▽瓦施工会社員▽市民グルーブ実行委員長▽信州大=[大]

 ◇2区(4)

西村祐士(にしむら・ひろし) 58 共新
 党加南地区委員長・県委員[歴]党金沢地区常任委員・加南地区副委員長▽金沢大
佐々木紀(ささき・はじめ) 38 自新
 ビルメンテナンス会社役員[歴]小松青年会議所理事長▽日本青年会議所石川ブロック協議会長▽東北大=[公][改]W
宮本啓子(みやもと・けいこ) 65 民新
 [元]加賀市議▽党県女性局長[歴]県立錦城学園保育士▽加賀市女性協議会副会長▽龍谷大短大=[国]W
細野祐治(ほその・ゆうじ) 59 社新
 党県副幹事長[歴]小学校教諭▽県教組加賀江沼支部書記長・専従執行委員▽加賀市副議長▽金沢大 W

 ◇3区(3)

渡辺裕子(わたなべ・ゆうこ) 27 共新
 党能登地区青年支部長▽民青同盟県委員[歴]彫刻工芸会社員▽家具住宅補修会社員▽富山大高岡短大
北村茂男(きたむら・しげお) 67 自[町]前(2)
 党副幹事長・県最高顧問▽輪島市軟式庭球協会長[歴]衆院議員秘書▽県副議長・議長▽党県政調会長・県総務会長・県幹事長・県副会長・国対副委員長・県会長▽明大=[公]W
近藤和也(こんどう・かずや) 39 民前(1)
 党県副代表・3区総支部長[歴]野村証券課長代理▽予算委員▽財務金融委員▽郵政改革特別委員▽京大=[国]W
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 ◇名鑑の見方

名前▽年齢▽党派▽四角囲みは派閥▽前職、元職、新人の別▽丸囲み数字は当選回数▽職業・肩書▽[歴]以下は主な経歴と最終学歴▽=以下の囲み文字は推薦・支持▽Wは比例代表との重複立候補

2012衆院選:公示 県内各党、選挙戦の抱負 /石川

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 衆院選の公示を迎え、明日の日本を担う政策を訴え、県内で選挙戦に入った主な政党・陣営に選挙戦の抱負を聞いた。

 ◇民主

自民政権で生じた財政赤字を、政権を担った3年間で改善するのは難しかった。政権交代の成果を客観的に評価してもらえるよう、訴えたい。3選挙区全てで勝利を目指す。

 ◇自民

政権奪還のための大切な選挙だ。政策を一部しか示せない政党も多く、政権を担えるのは自民党だけだ。有権者に間違いない判断をしてもらえるよう誠心誠意、政策を訴えたい。

 ◇未来

福島第1原発事故後初の国政選挙で、「卒原発」を打ち出し支持を広げる。県内選挙区での出馬表明は遅れたが、「原発を止める」という気持ちを多くの人と共有したい。

 ◇公明

この3年間の政権の内政・外交の失政によって、国民の政治不信は高まっている。公明党は、責任ある政治で新しい日本再建の先頭に立つと強く訴えて断固勝利する。

 ◇維新

国からの助成金や交付金に頼るのではなく、自分たちのことは自分たちでやる「地域主権」の動きを全国に広げたい。ぜひ石川1区で当選し、石川県でもうねりを作りたい。

 ◇共産

政党の離合集散に批判が広がっている。企業献金を受け取らず、草の根で頑張る共産党の姿を訴えていく。比例で必ず議席を回復し3人の小選挙区候補の勝利へ全力を尽くす。

 ◇社民

命を大切にする政治と脱原発の実現のために頑張る。さまざまな政党が立ち、いろんな主張を繰り広げているが、ぶれずに続けた私たちの主張は必ず浸透すると確信している。
 ◆公約や主張を分かりやすく−−知事コメント

 ◇谷本正憲知事

3年前の政権交代を踏まえ、改めて日本の針路を決める重要な選挙だ。東日本大震災からの一日も早い復興をはじめ、経済・雇用対策や真の意味での地方分権の実現など、国内には解決すべき課題が山積している。
 非常に多くの政党がさまざまな公約を掲げているが、それぞれの政党や候補者には、公約や主張を分かりやすく丁寧に訴えていただきたい。
 日本の将来像について活発な政策論争が交わされ、有権者にとってしっかりとした選択ができる政策本位の選挙戦となることを期待したい。
 ◆よく見極めて積極的投票を−−県選管委員長談話

 ◇野田政仁・県選管委員長

今回の総選挙は、現在の厳しい社会経済情勢の中において、今後の我が国の方向を決定するうえで極めて重要な意義を持ち、国民が主権者として政治に参 加する大切な機会でもある。有権者には、政党や政治団体、候補者などの政見や政策などをよく見極め、積極的に投票するよう要望する。 ==============
 ◆各候補の選挙事務所連絡先◆
【1区】
奥田建候補   金沢市西念4の18の31(076・242・3883)
馳浩候補    金沢市間明町1の232(076・291・1401)
小間井俊輔候補 金沢市入江2の42(076・292・2211)
黒崎清則候補  金沢市中村町9の10(076・243・3400)
熊野盛夫候補  金沢市大野町4ヲ1の2(076・268・5070=5日夜から)
【2区】
西村祐士候補 小松市上小松町丙70の1(0761・21・4251)
佐々木紀候補 小松市宝町6の1(0761・21・1181)
宮本啓子候補 小松市矢崎町ナ112(0761・44・3110)
細野祐治候補 小松市園町ロ51の1(0761・22・4727)
【3区】
渡辺裕子候補 羽咋市大川町北新159(0767・22・6586)
北村茂男候補 七尾市湊町2員外5の4(0767・53・5700)
近藤和也候補 七尾市古府町ワ部45の2(0767・54・0155)

2012衆院選:公示 琵琶湖の新風、どこに 18人舌戦スタート(その1) /滋賀

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 第46回衆院選が4日公示された。滋賀1〜4区計18人の候補者は立候補を届け出た後、12日間の舌戦 をスタートさせた。候補者は党派別で▽民主4▽自民4▽維新3▽共産4▽みんな1▽無所属2。うち前職が4人、元職は2人。09年の前回選挙は政権交代を 狙う勢いで民主が全勝したが、今回は「第三極」勢力を含めた混戦模様となっている。嘉田由紀子知事が発足させた日本未来の党は、人材不在や少数与党の県議 会との関係を理由に県内擁立を見送った。【総選挙滋賀取材班】

 ◇混戦模様に

民主4候補はいずれも前職で、川端達夫氏は9期目、田島一成、三日月大造、奥村展三の3氏は4期目を目 指す。09年選挙は政権交代の風で全員が10万票超の票を集め、議席を独占したが、今回は3年余りの政権への審判を受ける「守り」の立場で、これまで培っ た支持票固めの選挙戦となりそうだ。
 議席奪還を期す自民は大岡敏孝、上野賢一郎、武村展英、武藤貴也の4氏を擁立。いずれも民主前職より若 い30、40代で、公明の推薦も受けて「新生」自民を訴え、対民主の戦いの構図を敷く。党国会議員がいない重点地区として早速5日に安倍晋三総裁が応援に 入るなど、序盤から攻勢をかける。
 「第三極」として注目される日本維新の会が擁立したのは、奥村利樹、久保田暁、岩永裕貴の3氏。急な衆 院解散で慌ただしい準備となり、短期決戦を余儀なくされたが、街頭で党政策や名前を売り込んできた。みんなから出馬した2区の世一良幸氏も公示直前に維新 の推薦を受け、臨戦態勢を整えた。
 一方、共産も全選挙区に節木三千代、中川睦子、西川仁、西沢耕一の4氏を擁立した。30代の若手から元 県議のベテランを配し、消費増税反対や原発即時ゼロなど、“ブレ”のない政策を丹念に訴える。関税撤廃で農家に不安が強いTPPの参加反対も掲げ、保守層 の多い農村部への切り込みも図る。
 4区に出馬した無所属の小西理氏は元自民の元職で、国政選挙の経験を生かし、出身の近江八幡市を地盤に議席をうかがう。3日に出馬表明した西田幸光氏も1区に無所属で立候補を届け出たが、表立った選挙活動はしていない。

 ◇「お膝元」で第一声

○…新党「日本未来の党」を立ち上げた嘉田由紀子知事のお膝元、1区に公認候補を擁立した他党の陣営は県庁前で出陣式。応援弁士がマイクを握り、「県庁に向かって、知事に問いたい」「『卒原発』の一言で物事が動くほど簡単ではない」とけん制した。  出陣式に訪れた男性支援者(56)は「新党の影響はまだ分からない。空中戦には徹底したどぶ板選挙で対抗する」と気合を入れた。
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 (届け出順)
 ◆1区

 ◇教育の改革重視、維新カラー前面−−奥村利樹氏

奥村利樹氏は大津市の選挙事務所で第一声。続いて市役所前に移り、キャッチフレーズの「子どもたちのために維新(チェンジ)」と呼びかけた。
 日中は維新カラーの緑色ののぼり旗を手にした桃太郎作戦で市中心部のスーパー周辺などを練り歩き、他候補との違いをアピール。事務所には橋下徹代表代行を大写しにしたポスターを並べ、「維新の候補」を強調した。
 昨年度の市PTA連合会長で、いじめ問題が出馬の動機といい、「子どもの未来のために教育委員会制度の改革を」「教育改革から統治機構改革を」と訴える。大津青年会議所時代の友人らが「地元出身で熱心に地域活動をしてきた。ぜひ国会に」と手弁当で運動を支える。

 ◇政治家に不信、取材時に語る−−西田幸光氏

西田幸光氏は3日の取材に「政治家が信用できないので自分でやりたい。官僚は情報を隠している。脱官僚、脱原発、脱TPPを訴えたい」と語った。

 ◇原発の即時撤退、独自色打ち出し−−節木三千代氏

節木三千代氏は大津市のJR大津駅前で出発式。「福島で当たり前の暮らしを奪った原発事故を二度と起こしてはならない。直ちに原発をなくそう」と、第一声で原発即時撤退を訴えた。
 「民主党政権はアメリカ・財界言いなりの自民党型政治から抜け出せなかった。第三極も変わらない」と、 独自色を打ち出す戦術。選挙カーで南北に長い市内の住宅街や団地周辺を回り、「一人一人の暮らしや商売が崖っ縁にきている」と消費増税反対を訴えた。 TPP交渉参加反対も掲げ、農業関係者にも支持を呼びかけた。
 夜はJR膳所駅やスーパーなどを巡り、18年間の看護師経験や1区唯一の女性候補として育児支援や福祉対策などに声を上げた。

 ◇原点に戻り戦う、経験と実績訴え−−川端達夫氏9選を目指す川端達夫氏は大津市内の選挙事務所で第一声。「今回は厳しい選挙だが、この3年余りで自民党政権が目を向けなかったことが実現できた。この流れを止めてはいけない」と熱く訴えた。

政権批判の逆風が待ち受けるが、初当選した26年前から続ける青地に白の水玉カラーのハチマキと旗をそ ろえた陣営は「原点に戻って戦う」と意気軒高。今や重鎮の風格を漂わせる川端氏自身も若々しい水玉模様のネクタイを締め、支持者を前に高校授業料の無償化 など閣僚としての経験と実績を語りかけた。
 日中は選挙カーで市中心部や瀬田、南郷地区を回り、夜はJR石山駅前で出陣式を開いて決意表明。南大萱会館で個人演説会も開催した。

 ◇日本らしい日本、課題背負う覚悟−−大岡敏孝氏

新人の大岡敏孝氏は大津市の自民県連前で出陣式。有村治子参院議員が「外圧と決別し、内政に集中できる環境を整え、日本らしい日本を作るための選挙だ」と気勢を上げ、粉川清美県議が公明党の推薦状を大岡氏に手渡し、「日本再建に共に戦おう」と握手した。
 大岡氏は「この選挙で私に託されるのは二つ。経済、社会保障、外交防衛、教育の立て直し。二つ目は政治 への信頼回復だ。少子高齢化、産業空洞化、防犯防災、多くの課題をすべて背負う覚悟で汗を流したい。(静岡県議をやめ)退路を断って滋賀に戻ってきた私を 受け入れてくれた支援者を信じ、最後まで走り抜く」と第一声を上げた。ガンバロー三唱後、選挙カーで大津市内を回った。
 ◆2区

 ◇命と平和を守る、改革ビジョンを−−中川睦子氏

中川睦子氏は彦根市の事務所前で出発式を開き、第一声。「古い汚れきった自民型の政治に戻るのか、国民が主人公の民主主義政治を進めるのか、日本の存亡がかかった選挙。国民の暮らしと命、平和を守るため全力で戦い抜く」と意気込みを語った。
 消費増税や大飯原発再稼働などの観点から野田佳彦首相を批判した後、原発▽TPP▽消費増税▽米軍基地 ▽安保▽外交−−と課題を列挙。「全てにはっきりした展望と明確な改革ビジョンを示している共産を選んでもらい、国民が望む希望ある日本を目指す確かな選 択をしてほしい」と支持を訴えた。第一声の後、選挙カーで彦根市の河瀬、稲枝、鳥居本地域や市街地を駆け巡った。

 ◇地域主権を確立、逆転勝利信じる−−世一良幸氏県内選挙区では党初の公認候補となった世一良幸氏。早朝に長浜市の長浜八幡宮で必勝祈願の後、選挙事務所で第一声を上げた。

母校の虎姫高校の同級生、自営業者らの支持者を前に「自民有利の選挙と言われているが、派閥優先、世襲政治、利益誘導型の政党には政治を変える力はない。増税より経済成長、公務員制度改革、地域主権の確立と、決して主張がぶれないわが党に熱い支持を」と訴えた。
 さらに「針の穴に糸を通すような厳しい選挙だが、逆転勝利を信じて頑張りたい」と決意を伝え、選挙カーで街頭へ。長浜、米原、彦根市などを順次回り、彦根市内の街頭演説でも、景気回復や官僚支配の打破などをアピールした。

 ◇外交を立て直し、この国守り抜く−−上野賢一郎氏

上野賢一郎氏は出身の長浜市の選挙事務所で出陣式。地元選出の県議や市議、経済団体関係者らが集まった。
 第一声に立った上野候補は「民主政権は外交や安全保障、日中問題などでガタガタではないか。外交を立て直し、この国をこれからも守り抜く。また、景気回復を遅らせている責任も大きい」と政権を批判した。
 また「地域をくまなく回り、多くの方から貴重な意見をいただいた。私の原点は湖北・長浜。古里を思う気 持ちは誰にも負けない。厳しい戦いだが、勝たせてほしい」と訴え、遊説へ。街頭では選挙カーから身を乗り出す勢いで道行く人に支持を訴えた。午後には彦根 市の選挙事務所でも出陣式を開き、支持を訴えた。

 ◇改革はまだまだ、力貸してほしい−−田島一成氏

田島一成氏は風雨の中、彦根市のJR彦根駅前で第一声。選対本部長の江畑弥八郎県議が「雨にも風にも負けず勝ち抜こう」とげきを飛ばすと、田島氏は「逆風と心配していただくが、向きを変えれば追い風。どんな困難でも信じるものを胸に刻んで挑戦し続ける」と気迫を見せた。
 さらに「不十分だったマニフェストは反省し、前へ前へ進むのが私の使命。今回のマニフェストには愛着と思い入れを持っている。改革はまだまだ。夢と希望をかなえるため力を貸してほしい」と呼びかけた。
 集まった支持者らと必勝を誓うガンバロー三唱で締めくくり、自転車に乗って街宣に出発。この日は彦根、長浜両市の事務所で出陣式も行った。
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 (届け出順)
 ◆1区
奥村利樹(おくむら・としき) 49 維新[元]大津市PTA連合会長▽管工会社社長▽大津納税協会青年部会長▽瀬田商工会理事[歴]大津青年会議所理事長▽大津商工会議所青年部会長▽摂南大=[み]W
西田幸光(にしだ・ゆきみつ) 55 無新
 歯科医▽阪大院
節木三千代(ふしき・みちよ) 54 共新
 党中央委員・県副委員長・県女性部長[歴]病院勤務▽大津市議▽党県委員▽県議▽総合保健専門学校 W
川端達夫(かわばた・たつお) 67 民前(8)
 党副代表・県相談役[歴]東レ労組滋賀支部長▽災害対策特別委員長▽新党友愛政策委員長▽党筆頭副幹事長・国対委員長・幹事長▽安全保障委員長▽決算行政監視委員長▽文科相▽議運委員長▽総務相▽京大院=[国]W
大岡敏孝(おおおか・としたか) 40 自新
 [元]静岡県議▽党県常任顧問▽中小企業診断士[歴]スズキ社員▽浜松市議▽早大=[公]W
 ◆2区
中川睦子(なかがわ・むつこ) 54 共新
 党県委員・湖北地区常任委員[歴]会社員▽新日本婦人の会彦根支部事務局長▽学校職員▽滋賀高教組現業部長▽成安女短大
世一良幸(よいち・よしゆき) 52 み新
 [元]環境省技官[歴]国立環境研究所観測第一係長▽内閣官房遺棄化学兵器処理対策室室長補佐▽環境省温暖化対策課課長補佐▽酸性雨研究センター副所長▽防衛省地方協力局環境対策室長▽仏社会科学高等研究院=[維]W
上野賢一郎(うえの・けんいちろう) 47 自[山]元(1)
 [元]総務省職員[歴]内閣官房構造改革特区推進室参事官補佐▽ロンドン政治経済学院客員研究員▽総務省都道府県税課課長補佐▽党税調幹事・道州制推進本部事務局次長・県会長▽大正大特命教授▽京大=[公]W
田島一成(たじま・いっせい) 50 民前(3)
 党政調筆頭副会長・県代表▽県トライアスロン協会長[歴]会社員▽彦根市議▽彦根青年会議所理事長▽保護司▽県議▽同志社大院非常勤講師▽彦根市PTA連絡協会長▽副環境相▽同志社大院=[国]W
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 ◇名鑑の見方

名前▽年齢▽党派▽四角囲みは派閥▽前職、元職、新人の別▽丸囲み数字は当選回数▽職業・肩書▽[歴]以下は主な経歴と最終学歴▽=以下の囲み文字は推薦・支持▽Wは比例代表との重複立候補

民主政権に審判 - 県内5党17人立候補

2012年12月5日 奈良新聞
県内で5党17人が立候補した衆院選が公示。各地で出発式などが行われ、候補者や支持者らが気勢を上げた=4日、奈良市内
第46回衆院議員総選挙が4日、公示された。県内の4選挙区には自民、民主、共産の3党と日本維新の会、日本未来の党から合わせて17人が出馬。小選挙区 制度導入後初めて実施された平成8年の衆院選と並び、現行制度では最多の立候補者数となった。8党が届け出た近畿ブロックの比例代表選挙ともども、16日 の投票日までの12日間、激しい選挙戦を繰り広げる。
 今回の総選挙は民主、自民の2大政党に対する「政権選択」とともに、日本維新の会など、いわゆる「第三極」がどれだけ議席を伸ばすかが焦点。主な争点には原発問題や消費税増税、経済対策、TPP(環太平洋連携協定)などが挙げられる…

2012衆院選:公示 師走の舌戦スタート 5選挙区に6党20人 /群馬

毎日新聞 2012年12月05日 地方版

 ◇平均48.5歳 候補者若返る

4日公示された第46回衆院選には、県内5小選挙区に6党計20人が立候補を届け出。16日の投開票に 向けて舌戦がスタートした。5区以外の4選挙区で、与党の民主と議席奪還を目指す自民が対決し、第三極の政党などもからむ激戦。この日は午前中に届け出を 済ませた陣営が一斉に街頭に飛び出し、有権者に支持を訴えた。【衆院選取材班】
 今回の候補者の平均年齢は48・5歳で、09年衆院選の50・7歳より若返った。
 民主は4人が立候補し、平均年齢45・2歳。最年少は、13日に25歳になる新人だ。前回は5選挙区で3人が当選したが、今年2人が離党。2、4区の候補者決定は解散後になった。3年間の政権運営の実績を強調し、逆風に立ち向かう。
 自民は全選挙区に擁立。5人のうち3人が公募の新人で、平均年齢は44・2歳。70代の4人を含む前職5人が並んだ前回選から、世代交代が進んだ。「ぶれずに信頼される政党」をうたい、前回1〜3区で失った議席の奪還を目指す。
 未来は、52、60歳の新人2人が立候補。いずれも元県議の地盤を生かしつつ、「卒原発」などを訴え、差別化を図る。
 公明は、小選挙区の候補者はいないが、自民候補の推薦を決めた。選挙協力を深め、比例北関東ブロックでの3議席を目指す。
 維新は、民主から移った前職と、みんなから移った新人、元市議の新人の計3人。平均年齢36・3歳で改革の姿勢を押し出す。
 共産の新人5人は、平均年齢57・2歳だ。前回は候補者を1人に絞ったが、今回は各区に立てて、広く浸透を図る。
 社民は5区に、61歳の新人1人を擁立し、民主と選挙協力する。前回獲得した5万3048票からの上積みを目指す。
 ◆各候補訴え 強い日本、経済再生、原発ゼロ、世襲決別、改革前進、護憲改憲

 ◇1区

後藤新氏は午前8時から選挙事務所で出陣式。支援者約150人を前に「今度のいくさは、命と暮らしと地域を守る戦い。命輝く社会を作りたい」と訴えた。その後は前橋、沼田市内を回り支持を訴えた。
 上野宏史氏は、午前9時半、JR前橋駅前で第一声を上げた。「政治の枠組みを変えれば、必ず日本は輝ける国になる」と訴えた。午後6時からは前橋市内で出陣式を開き、約300人の支持者らが集まった。
生方秀男氏は、正午に県庁前で約70人の支持者を前に第一声を上げた。その後、前橋市内を選挙カーで遊説。「消費増税をストップさせ、原発の即時ゼロを目指す。国民の手に政治を取り戻そう」と訴えた。  宮崎岳志氏は、午前8時半、前橋市内の選挙事務所で出陣式。「高齢者や失業者など多くの弱い立場の人のため、国を運営する。原発ゼロを実現し、消費増税は凍結する」などと第一声。その後、同市内を遊説した。
 佐田玄一郎氏は、午前9時に県庁前で第一声。午前11時から前橋市内で開かれた出陣式では、約1500人の支持者を前に「この戦いを勝ち抜き、何としても日本を再起していく。死に物狂いで頑張る」と訴えた。

 ◇2区

桑原功氏は、桐生市錦町の事務所前で第一声。「拡大する格差社会や『国防軍』(への動き)など危険な状態だ。選挙では明日の責任を民主党に託していただけるか、極めて重要。全力で勝ち抜きたい」と訴えた。
 井野俊郎氏は、伊勢崎市役所前で第一声。その後、みどり市内のショッピングモールでの地区出陣式で「経済立て直しにはある程度の公共投資、先端技術への投資が必要。みなさんの目線でまちづくりを進める」と訴えた。
 関口直久氏は、桐生市内を街頭演説した後に事務所開き。「消費増税で日本は沈没する。経済の再生は徹底的に無駄を無くすこと。原発も廃炉にすればいい。最後まで全力で頑張る」と強調した。
 石関貴史氏は、桐生市の事務所で第一声を上げて伊勢崎事務所で出陣式。「景気対策は毎年やってきているが、前提が違ってきている。古い政治、古いしくみを打ち壊す突破口づくりを」と訴えた。

 ◇3区

長谷川嘉一氏は太田市内の神社で必勝祈願祭に集まった支持者らを前に「消費税増税の阻止、卒原発、政治を国民のもとに戻す決意で戦う。新しい日本を託せるのは未来の党。地域社会にも全力で貢献したい」と訴えた。
 柿沼正明氏は太田市内の選挙事務所前で出発式を開き「民主党の新しい時代への挑戦は道半ばで、政権交代は継続中です。利権やしがらみが世襲される古い政治と決別しよう。時計の針は戻しません」と呼びかけた。
 笹川博義氏は太田市内の選挙事務所での出陣式で「民主党は何をするにも地域と相談せず、地域の声を忘れた。私は地方議会と社会活動、企業経営の三つの経験を大事にして日本経済の立て直しの先兵となる」と訴えた。渋沢哲男氏は太田市内の選挙事務所近くで出発式を行い「自民党型政治が危険な方向に導こうとしている。原発ゼロ、TPP参加阻止、オスプレイ配備撤回の運動と手を結んで、新しい政治を作っていきます」と訴えた。

 ◇4区

福田達夫氏は、高崎市赤坂町の高崎神社境内で出陣式。約1000人の支持者を前に「強い日本を取り戻す戦いが、いま始まった。生活の根本である地域を元気にし、この国を支える柱にする」などと訴えた。
 青木和也氏は、高崎市高関町の事務所前で出陣式。「脱世襲を掲げて立候補しました。地盤も看板もカバンもありません。みなさんと同じ目で、政治の問題点を見つけ出し、それを正していきたい」と主張した。
 萩原貞夫氏は、高崎市宮元町の百貨店前で第一声。「国民が悪政に対して反撃する選挙。力を合わせてこの国や社会のあり方を変え、誰もが安心して生きられる福祉社会を一緒に実現しましょう」と呼びかけた。
 宮原田綾香氏は、高崎市柴崎町の進雄(すさのお)神社で午後1時半から出陣式。「今回の選挙は、既得権を守るのか、改革を前に進めるのか。中央集権か、地域は自分たちで守るのかが、厳しく問われる」と強調した。

 ◇5区

小林人志氏は、渋川市内の事務所前で第一声。「戦後ここまで繁栄してきたのは平和憲法のおかげだ。その憲法を変えようとしているが、それを変えさせないようにする」と決意を述べ、選挙カーを出発させた。
 糸井洋氏は、渋川市内などを遊説後に事務所前で第一声。「自民党が憲法を改正して戦争ができる国にしようとしている。今、日本国憲法を守れるかどうかが問われている」などと述べ、遊説に出発した。
 小渕優子氏は応援演説で不在のため、渋川市内の事務所では、地元県議らが出陣式。選挙事務長の南波和憲県議が「前回より1票でも増えれば3年間の評価になる。候補者不在だがしっかり支えよう」と呼びかけた。

 ◇期日前投票、82カ所開始

衆院選の期日前投票が5日、35市町村の役所や役場など82カ所で始まる。
 投票できるのは、15日までの午前8時半〜午後8時だが、一部の投票所では短縮している。09年衆院選では、有権者の1割を超える21万4884人が期日前投票を行った。

乱:’12衆院選 公示 16人、一斉に街頭へ 震災後の民意どこへ(その2止) /青森

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 ■候補者の声(届け出順)
 ◆2区【取材・酒造唯】

 ◇原発廃炉しかない−−小笠原良子氏 共新

午前9時前、十和田市の選挙事務所前で第一声。三沢市内のスーパー前の街頭演説では「米軍基地や核燃料 サイクル施設、原発が集中立地している。国民の過半数が原発をなくしてほしいと願っている。原発事故を止めるには全原発の廃炉しかない」と述べ、原発の即 時廃炉と核燃料サイクルの中止を主張。「消費増税とTPPをごり押しする、米国言いなり、財界中心のゆがんだ政治をストップさせる」と訴えた。

 ◇TPP参加に反対−−中野渡詔子氏 未前

午前10時半、十和田市役所前で第一声。「地方の格差が広がり、切り捨てがどんどん進んでいる。暮らし を切り捨て、壊してしまう消費増税を今、強行することは絶対に許されてはならない」と強調。「十和田市の一番の産業である農林漁業を壊滅させるような TPP交渉参加は絶対に許してはならない」と述べ、「どの党も同じようなことを言っているが、真に実行できるのは未来の党だけ」と反消費増税、反TPPを 訴えた。

 ◇信頼を取り戻す−−江渡聡徳氏 自前

午前10時から十和田市役所前で第一声。経済の再生、外交・安全保障の立て直し、震災復興の3点を課題に掲げ「(民主党政権で)決められない政治が続いた。自民党が決められる政治をし、失われた信頼を取り戻す」と訴えた。
 争点のTPPについて「この地域の主力産業は農業だ。国として何を守るかを決めないまま安易な形で(交渉に)突っ込むのは大変危険。聖域なき関税撤廃には反対だ」と述べた。

 ◇核のごみ解決へ−−中村友信氏 民新

午前9時、十和田市の選挙事務所前で第一声。同市役所前の街頭演説では、原子力政策について「全国の原 発のプールにある使用済み核燃料は、平均あと6年で満杯になる。高レベル放射性廃棄物も六ケ所村で一時保管している。最終処分地が決まらないのに、脱原 発・反原発・卒原発というのは無責任だ」と強調。「子どもにつけを回さないエネルギー政策を訴えたい」と述べ、“核のごみ”の問題解決に当たる意欲を訴え た。
 ◆4区【取材・松山彦蔵】

 ◇年金切り下げ反対−−千葉浩規氏 共新

午前9時半、弘前市野田1のコープあおもり和徳店前で第一声。「昨年6月から街頭演説やさまざまな懇談の場でTPP反対を訴えてきた点が評価され、 本県のJAグループから今回、推薦状をもらった」と力強く紹介すると、聴衆から拍手が湧いた。「民主政権には裏切られたが、自民政権へも戻してはいけな い」と強調し「消費増税と年金切り下げに反対」「大間原発と六ケ所村の核燃料サイクルは直ちに閉鎖」などと訴えた。

 ◇デフレから脱却を−−木村太郎氏 自前

午前9時過ぎ、弘前市役所前で第一声を上げた。葛西憲之弘前市長や4区選出の県議8人、弘前市議17人 らを前に「雇用対策を軸にしたデフレ経済の脱却、社会保障の目的税化と複数税率導入などを前提にした消費増税、大震災前の中期防衛計画を抜本的に見直し、 安全保障策の確立を」などと訴えた。
 党筆頭副幹事長の立場から期間中5日間、留守にせざるをえないとも述べ、支援者に理解と協力を呼びかけた。

 ◇政治を前に進める−−津島恭一氏 民前

午前9時ごろ、弘前市和泉2の選挙事務所前で第一声。8年前の小泉純一郎政権時代について触れ「(私 は)小泉政治は地方と農業と弱い人の切り捨てにつながると訴えた。その後、日本に格差が広がったとされる。あの政治に戻していいのか」と問いかけ、「今の 政治を前に進めるため、いま一度理解と支援を」と求めた。
 さらに事業仕分けや高校授業料無償化、農家戸別所得補償制度など政権交代の成果も強調した。
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 ◆2区 十和田、三沢、むつ市、上北、下北郡 立候補者(4)
小笠原良子(おがさわら・りょうこ) 63 共新
 党上十三地区委員▽地域情報紙BUNKA新聞社職員▽新日本婦人の会県委員▽埼玉・与野高
中野渡詔子(なかのわたり・のりこ) 42 未前(1)
 [元]会社役員[歴]民主党県副代表・2区総支部長▽農林水産委員▽テロ防止特別委員▽生活党広報副委員長▽筑波大院=[大]W
江渡聡徳(えと・あきのり) 57 自[大]前(4)
 党副幹事長・国際局次長[歴]短大非常勤講師▽更生施設園長▽社会福祉法人理事長▽経済産業委理事▽議運委理事▽安全保障委理事▽党国防・厚労部会副部会長・国対副委員長▽内閣政務官▽副防衛相▽日大院=[公]W
中村友信(なかむら・とものぶ) 57 民新
 デザイン制作会社役員▽県日華親善協会理事[歴]衆院事務局職員▽建設会社員▽十和田市議▽県議▽中大 W
 ◆4区 青森市の一部(旧浪岡町)、弘前、黒石、つがる、平川市、西・中・南津軽郡 立候補者(3)
千葉浩規(ちば・こうき) 51 共新
 党津軽地区委員長・県常任委員[歴]病院職員▽弘前大
木村太郎(きむら・たろう) 47 自[町]前(5)
 党筆頭副幹事長・県会長▽農業[歴]外相秘書▽県議▽防衛政務官▽党農林水産関係団体委員長▽農水政務官▽党内閣部会専任部会長▽防衛庁副長官▽安全保障委員長▽決算行政監視委筆頭理事▽東洋大=[公]W
津島恭一(つしま・きょういち) 58 民前(3)
 [元]国交政務官▽党国対委員長代理・県副代表・4区総支部長[歴]衆院議員秘書▽自民党県4区支部長・国交副部会長・国防副部会長▽決算行政監視委理事▽議運委員▽災害対策特別委筆頭理事▽予算委員▽武蔵大=[国]W
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 ◇一覧の見方◇

氏名、年齢、政党名、自民のみ派閥、前職・元職・新人の区別、当選回数(カッコ数字)、肩書、([元]は前職を含む)、[歴]以下は経歴と学歴。=以下は政党の推薦、支持。Wは比例重複立候補。
 政党略称は、民[民]=民主党、自[自]=自民党、未[未]=日本未来の党、公[公]=公明党、維[維]=日本維新の会、共[共]=共産党、大[大]=新党大地、国[国]=国民新党、自民党の派閥は、[町]=町村派、[大]=大島派。

規制委、放射線測定の態勢議論へ 検討チーム設置

 原子力規制委員会(田中俊一委員長)は5日、原発事故発生当初の周辺での放射線量測定態勢などを議論する検討チームを設置することを決めた。17日に初会合を開催、来年3月までに方向性をまとめ、防災対策の枠組みを示す原子力災害対策指針に反映させる。
 メンバーは規制委の中村佳代子委員のほか、現場で測定を担当している福島県原子力センターや福井県原子力環境監視センターの担当者ら外部専門家4人と原子力規制庁の担当者。
 東京電力福島第1原発事故では、測定した放射線量データの公表が遅れ、住民避難に十分活用されなかったと批判があった。
2012/12/05 13:03   【共同通信

「決める政治」求める声 円高、デフレなど課題山積 衆院選公示で県内経済界



 衆院選が公示された4日、県内の経済・業界団体の代表がそれぞれコメントを発表した。景気が低迷する中、円高、デフレ、原発問題などさまざまな課題が積み重なっている。それらの打開に向けて、これまでの政治の迷走ぶりを指摘し、「決める政治」を求める声が相次いだ。
◆県商工会議所連合会長 石井 俊昭氏
 長引く円高、デフレ、欧州債務危機など多くの問題を抱え、日本経済はまさに正念場を迎えている。国民の信を得た政権が速やかに強力な経済対策、特に企業数の99%以上を占める中小企業対策を実施することが求められる。
 その実現のため、与野党ともに党利党略に走り政治の混乱を招くようなことがないよう、真に国民のための「決める政治」を実行して欲しい。
◆県経済協議会長 花田 力氏
 原発問題、消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)参加の是非などいずれも緊急かつ重大な問題が争点となっているが、政党が乱立し政策の推進に混乱を招くことが懸念される。
 原発は科学的に安全性を確認した上で再稼働し、TPPはまずは「参加」の表明をすべきだ。また、消費税増税は社会保障費の増大を考えるとやむを得ない措置。このような取り組みを実現する安定した政権の誕生を望む。

2012年12月5日12時21分

総選挙公示、県内4選挙区に14人

  第46回衆院総選挙が4日に公示され、県内の4小選挙区には14人が立候補を届け出た。どの政党に次の政権を任せるのか。16日の投開票日に向け、経済や原発政策、消費増税の是非などを巡る12日間の選挙戦が始まった。

県内4選挙区の候補者は次の通り(届け出順)。氏名の次は投票日現在の満年齢。【】内は当選回数。比は、比例区との重複立候補。〈〉内政党は推薦・支持。経歴などは原則として候補者の回答に基づいて掲載しています。


  ■1区
  高村 正彦(70)自前【10】比〈公〉/党副総裁

  魚永 智行(54)共新/元徳山市議
 
  冨村 郷司(29)民新 比/元山口銀行員

  飯田 哲也(53)未新 比〈大〉/党代表代行

  ■2区
  赤松 義生(58)共新/元平生町議

  灰岡 香奈(29)維新 比〈み〉/元和木町議

  岸  信夫(53)自新 比〈公〉/元参院議員

  平岡 秀夫(58)民前【5】比〈国〉/元法相

  ■3区
  中屋 大介(34)民前【1】比〈国〉/元人権研究所員

  五十嵐仁美(51)共新/元学習塾経営

  河村 建夫(70)自前【7】比〈公〉/元官房長官

  ■4区
  安倍 晋三(58)自前【6】〈公〉/党総裁

  財満慎太郎(45)民新 比/元衆院議員秘書

  桧垣 徳雄(48)共新/元下関市議

  ■1区
  高村正彦氏は山口市泉町で第一声。「安心で夢のある日本をつくりたい。被災地の復興を促し、外交、経済、教育を立て直さないといけない」と訴えた。他 党についても触れ「考え方の違う人が集まった民主は選挙互助会。政権交代が唯一の目標だった。維新や未来も同じ。未来は小沢(一郎)新党。いつまでもつの か分からない」と批判した。JR防府駅前や周南市でも出陣式を開いた。

  魚永智行氏は山口市民会館前で第一声。「消費増税やオスプレイ配備強行、原発再稼働といった、国民にウソをつく政治をきっぱり終わらせ、新しい国会を 作りたい」と、集まった支持者らに訴えた。原発については「即時ゼロ、上関の計画も即時中止すべきだ」と主張。「財界やアメリカの言いなりではない、国民 が主人公の本物の改革をする」と声を上げ、選挙カーに飛び乗った。

  冨村郷司氏は山口市内の公園前で第一声。年金、雇用問題に触れ「この状況を何とかしたいと思った」と立候補した理由を説明。「少子高齢化で私たちの世 代が負担を負っている」とし「日本を支えてきた方、将来のある方、働く女性、みんなが安心して暮らせる社会をつくり、若い世代が声を上げていける政治にし たい」と世代交代を訴えた。その後、防府市や周南市でも出陣式を開いた。

  飯田哲也氏は周南市での出発式で「『選択肢がない』という声を聞く。日本未来の党はみなさんの思いが結実した政党だ」と第一声を上げた。「山口1区は 古い政治と新しい党の激突を象徴する選挙区。自民は日本中に原発を造る仕組みを作った。古い政治とは決別し、自然エネルギーをいかした社会にしよう」と主 張し、出身地の周南市北部の中須地区やJR徳山駅前などでも街頭演説した。

  ■2区
  JR岩国駅前で出発式をした赤松義生氏は、繁華街での街頭演説で「政党が乱立するなか、ぶれずにがんばっているのが日本共産党だ」と主張。「不況の中 で消費税の引き上げなどとんでもない。(米軍の空母)艦載機移駐は嫌だ、愛宕山に米軍住宅は造らせたくないという思いを、国の政治に届けよう。今すぐ原発 ゼロを実現し、5年、10年かけて自然エネルギーに置き換えていこう」と訴えた。

   灰岡香奈氏は岩国市での出陣式の後、和木町のJR和木駅前で街頭演説をした。「消費税を地方税化し、地方交付金を廃止する。地方が自立し、山口県も自立し ていかねば、日本の将来はもたない」「道州制を見越した統治機構の作り直しをしていかねばならない。日本を再生し、未来へ責任を持っていきたい」と訴え た。原発については「新しいルール作りが必要だ」と主張した。

  岩国市の錦川そばの広場で出陣式をした岸信夫氏は「経済政策を民主党に任せていいはずがない。日米関係という外交の基本を忘れた姿勢についていけな い。この3年間で失われたのは、政治に対する信頼感だ」と民主党を批判。「3年前、自民党も大きなバッテンを受けたが、反省し生まれ変わった。山口を元気 にし、誇りある日本をつくるため、がんばりましょう」と訴えた。

  平岡秀夫氏は岩国市の錦帯橋近くの河原で出陣式。「民主党には批判もあるが、民主党政権だからこそできたこともある」「上関原発は建設しない。自民党 の方針は先送りに過ぎず、無責任だ」と主張。米軍岩国基地についても「これ以上の負担は拡大しない」と訴えた。柳井市でも「どんどん右の方に社会が動こう としている。国防軍や非核三原則見直し、こんな危険なことはない」と訴えた。

  ■3区
  中屋大介氏は宇部市中山の事務所前で第一声。「民主の政治を続けるのかが総選挙の大きな争点」と位置づけ「政党は雨後のタケノコのようにできたが、ど れも国益などの観点から疑問符がつき、危なっかしい」と第三極の動きを牽制(けんせい)した。そのうえで「従来の仕組みを変えられない自民の政治に戻すの は嫌だ。新しい政治の流れを、現実に即して古里の山口3区でも進めていきたい」と訴えた。

  五十嵐仁美氏は、宇部市内の大型店前で支持者らを集めて出発式。「アメリカ言いなり、財界中心の政治をずっと続けている限り、私たちの苦しい生活は何 も変わらない。もうそんな政治はやめようではないか」と主張。一貫してぶれていないという党の姿勢も強調したうえで「原発をただちにゼロにし、消費税増税 を止め、TPP参加を中止しなければならない」と訴えた。

  河村建夫氏は宇部市の選挙事務所前で出陣式。「この3年3カ月、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)、捲土(けんど)重来を期してきた。次なる日本をどの政 党に任せるのか、誰を総理大臣にするのか、それが問われている選挙。この国難を救う強い決意で臨む」と切り出し、政権奪還を強調したうえで「震災復興をは じめとする経済再生、強くてしなやかな国土づくり、防災、減災など、あらゆる点で全力投球したい」と訴えた。

  ■4区
  安倍晋三氏の陣営は下関市の海峡ゆめ広場で出陣式。集まった人に「総理輩出!」と書かれたステッカーが配られた。本人は党の顔として他候補の応援に回 り、妻昭恵さんが代理を務める。昭恵さんは「(安倍氏と)昨夜、電話で話した。20年の政治生命をかけて渾身(こんしん)の力で頑張るので、皆さんよろし くお願いしますとのことだった」とあいさつ。旧豊浦郡の4町や長門市でも出陣式を開いた。

  財満慎太郎氏は下関市上田中町4丁目の選挙事務所で出陣式。「消費税増税による増収を安定した社会保障の確立に向けて使う。高校無償化など子育て支援 を続け、子どもの世代のためにも平和な日本を築き、原発を廃止する」と訴えた。民主県連代表の加藤寿彦県議は「民主は人に温かい政治をつくってきたし、こ れからも進める。それが税と社会保障の一体改革だ」と増税への理解を求めた。

  桧垣徳雄氏は下関市役所前で出発式を開いた。「富裕層や大企業に応分の負担を」と消費税増税に反対し「国民の命より金もうけを優先する勢力に日本の将 来を任せられない」と主張。原発の即時ゼロを訴えた。応援に訪れた木佐木大助県議は「民主には裏切られたが自民には戻れず、第三極は日替わりの離合集散。 90年、党名を変えずにがんばってきた共産党の真価を発揮する時だ」と語った。
県内小選挙区21人立候補 衆院選公示、比例単独は3人
2012年12月05日09:41
写真:県内小選挙区21人立候補 衆院選公示、比例単独は3人
衆院選が公示された。出陣式で支持者らと気勢を上げる立候補者=4日午後4時32分、高山市内
◆原発・消費税・TPP問う
 第46回衆院選は4日公示され、午後5時に立候補届け出が締め切られた。岐阜県内は五つの小選挙区に予想された21人、比例代表東海ブロックの単独候補には県内関係者3人が立候補。16日の投開票に向けて12日間の選挙戦の火ぶたが切られた。
 民主党の3年3カ月の政権運営への評価が最大の焦点。県内も小選挙区で現有議席死守を目標に政権継続を目指す民主と、“王国”復活で政権奪還を狙 う自民の対決に、共産や勢力拡大を目指す「第三極」が絡み乱戦模様。原発政策や消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)の是非、景気対策などを争点に各候 補者は県民の審判を仰ぐ。
 県内小選挙区の政党別立候補者は、民主が前職3人、新人2人、自民が前職4人、元職1人、日本未来の党が前職2人、新人1人、共産が新人5人、日 本維新の会が前職1人、諸派は政治団体幸福実現党の新人2人。計21人は、現行の小選挙区比例代表並立制で初の衆院選が行われた1996年以降、最多。
 県内小選挙区の立候補者は、届け出順に▽岐阜1区=野田聖子(自前)鈴木正典(共新)野原典子(諸新)柴橋正直(民前)笠原多見子(未前)▽岐阜 2区=高木光弘(共新)堀誠(民新)棚橋泰文(自前)橋本勉(未前)▽岐阜3区=武藤容治(自元)服部頼義(共新)園田康博(民前)木村周二(未新)▽岐 阜4区=今井雅人(維前)日下部俊雄(共新)熊崎陽一(民新)金子一義(自前)▽岐阜5区=加納有輝彦(諸新)井上諭(共新)阿知波吉信(民前)古屋圭司 (自前)。民主、自民、未来の前職3氏が争う岐阜1区や、民主前職と自民元職が競り合う3区、維新元職が支援する前職が自民前職に挑む4区で激しい戦いが 予想される。
 比例東海ブロックの県内単独候補者は政党届け出順で、日本維新の会の名簿1位に藤井孝男(元職)、自民の名簿36位に杉山真(新人)、公明の名簿 5位に澄川寿之(新人)。小選挙区立候補者のうち、共産5人と諸派2人を除く14人は比例との重複候補になった。(文中敬称略)

10候補、讃岐路駆け巡る/2012総選挙香川

2012/12/05 09:43

出陣式で集まった支持者一人一人に握手する候補者=香川県丸亀市内
出陣式で集まった支持者一人一人に握手する候補者=香川県丸亀市内
いざ出陣―。第46回衆院選は4日公示され、選挙戦の火ぶたが切って落とされた。香川県内3小選挙区に立候補 した10人は、各選挙事務所などで支持者を前に第一声。「明るい未来を切り開いていく」「全ての人が幸せを感じられる社会に」。冷たい風が吹きすさぶ中、 各候補はマイクを握りしめて自らの主張や政策を訴えた。16日の投開票日まで、師走の讃岐路は選挙ムード一色に染まる。
【→参照記事】

1区
今西永児陣営

 出陣式はなく、高松市の琴電瓦町駅前で午前10時ごろから第一声。維新政治塾の塾生、選挙を支援する元兵庫県議の応援演説に続いてマイクを握り、「国 民、県民の幸せのために日本の政治の仕組みを根本から変えたい」と“維新”実現へ熱弁を振るった。その後は、選挙カーに乗り込み、市中心部を一周。のぼり を手に高松中央商店街も歩き、有権者に「大阪からの新風」をアピールした。

小川淳也陣営
 県庁で立候補を届け出た小川候補は自転車にまたがり、通行人らに手を振りながら高松市上天神町の事務所へ。支持者約250人(事務所調べ)が笑顔で迎え る中、午前9時40分から出陣式を行った。連合香川と社民党県連の代表による激励に続き、小川候補は「新しい時代にふさわしい政治をつくる。必ず国会に 戻ってみせる」と熱っぽく決意表明、温かい拍手に送られて遊説に繰り出した。

河村整陣営
 午前9時から事務所(高松市藤塚町)近くのJR栗林駅前に陣取り、出陣式を開いた。応援演説には樫昭二県議らが駆けつけ、集まった約250人(事務所調 べ)の支持者に「財界言いなりの政治を正すため、河村候補を国政へ送り出そう」と呼び掛けた。河村候補は「消費税増税に頼らず、社会保障を充実させる。力 を貸してほしい」と訴え、沿道からの拍手とエールに手を振って応えた。

平井卓也陣営
 高松市福岡町3丁目の選挙事務所で開いた出陣式には約1500人(事務所調べ)が集まった。応援弁士らは「古い自民党を開かれた党へとよみがえらせた」 「いち早く派閥解消を訴え、若手の政策集団をつくった」などと実行力、改革力をアピール。平井候補が「日本を取り戻すための戦い。最後まで全力で戦い抜 く」と決意を述べると大きな拍手が起き、シュプレヒコールで気勢を上げた。

2区
玉木雄一郎陣営

 出陣式はさぬき市長尾名の亀鶴公園と坂出市西大浜北の事務所で行い、事務所調べでそれぞれ1000人が集まった。両会場とも支援企業の代表者や首長らか ら激励を受けた後、定番の赤いネクタイを締めた玉木候補がマイクを握り、3年間の至らなさをわびつつも、「ここで止まるわけにはいかない」と改革路線の継 続を強調。支援者とともにガンバロー三唱で気勢を上げ、街頭へ繰り出した。

瀬戸隆一陣営
 午前9時から坂出市八幡町の坂出八幡神社で、県議や市町議を含む支持者約1800人(事務所調べ)を前に出陣式。綾田福雄選対本部長が力の結集を呼び掛 けた後、瀬戸候補は経済活性化策などを訴え、「絶対に負けられない戦い。民主党政権によって失われた3年間を取り戻す」と決意表明。支持者と握手を交わ し、激励に後押しされながら選挙カーに乗り込み、広い選挙区遊説に向かった。

佐伯守陣営
 坂出市久米町1丁目の事務所で午前9時から出陣式を行い、冨岡利昭選対本部長や白川容子県議らがあいさつした後、佐伯候補が登壇。支持者ら約40人に対 し、「自民、民主、維新の会の政策には、全く違いが無い。消費税増税中止、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加反対、原発ゼロを求める皆さんの声を国会 に届けたい」と力説。取り囲んだ支持者と固い握手を交わして必勝を誓った。

3区
米田晴彦陣営

 丸亀市山北町の選挙事務所で午前9時から出陣式に臨み、「必勝」の鉢巻きを締めた約370人(事務所調べ)が詰め掛けた。民主党県連や連合香川からの応 援弁士らの激励に続き、支持者の大きな拍手を受け米田候補が登壇。「多くの人の気持ちを預かった。選挙戦を力の限り戦い抜き、一緒に庶民革命を起こそう」 と力強く訴え、お茶の乾杯で勝利を期した後、車で遊説に飛び出した。

大野敬太郎陣営
 午前9時から観音寺市の琴弾八幡宮で出陣式。支持者約1200人(事務所調べ)を前に、辻村修選対本部長が結束を呼び掛けた後、応援に駆け付けた市長や 町長らが次々に登壇。大野候補は「保身やパフォーマンスの政治家はいらない。皆さんの笑顔を見るためにしっかりと戦う」と意気込みを語り、遊説に出発し た。丸亀市大手町の市民ひろばでも出陣式を行い約880人(同)が集まった。

藤田均陣営
 丸亀市浜町のJR丸亀駅前で開いた出陣式には、約30人(事務所調べ)が駆けつけた。党西讃地区委員会の土岐一郎委員長が「国民が主人公の政治をつくろ う」と党のスローガンを読み上げ、藤田候補は「党は国民とともに歩み、草の根で頑張ってきた。消費税増税反対、原発ゼロという政策を国会に届けたい」と決 意を表明。支持者ら一人一人と固い握手を交わし、選挙カーに乗り込んだ。

【茨城】

「将来選択」一票誰に 過去最多の30人届け出

 東日本大震災後の初の衆院選は四日、公示された。県内の小選挙区には予定どおり、小選挙区比例代表並立制が導入されてから最多の三十人が立候補を 届け出た。県内には震災復興、原発事故による風評被害、日本原子力発電東海第二原発の再稼働、TPP(環太平洋連携協定)参加の是非、景気浮揚など課題が 山積み。多党が乱立し、さまざまな主張が入り交じる中、有権者は一票を託すべき候補者を見極める。 (衆院選取材班)

◆1区 民主前職 「政党ではなく人柄を」

 武藤優子氏(未来)はJR赤塚駅前で「原子力からの卒業こそが日本を再生させる道」と訴えた。第一声が初の街頭演説となり「すごく緊張した」。
 海老沢由紀氏(維新)は水戸駅南口で第一声。「政治の古い仕組みを今変えなければ。変えられるのは、しがらみのない私たちの党だけ」と強調した。
 田所嘉徳氏(自民)は水戸市のデパート前で熱弁。「自民党をもう一度政権党に。財政の再建、震災復興、外交・防衛の立て直しをぜひ任せてほしい」
 福島伸享氏(民主)は水戸市の神社で出陣式。「政界再編を成し遂げるのは政党ではなく政治家。人物をじっくり見て選んでほしい」と呼び掛けた。
 田谷武夫氏(共産)は水戸市内数カ所を遊説。「原発廃止、TPP阻止、消費税の増税に断固反対する。国民生活を守れるのはわが党」と胸を張った。

◆2区

 石津政雄氏(民主)は鉾田市などで出陣式。「農水畜産業と鹿島港を発展させ地域活性化する。食と医療の安全を守れぬTPPなら反対だ」と約束した。
 額賀福志郎氏(自民)は行方市の出陣式で「高速道路を着実に通し、子孫に誇れる鹿行にする。前回(小選挙区で)敗れた悔しさを晴らす」と叫んだ。
 梅沢田鶴子氏(共産)は小美玉市で第一声。「国会に送ってくれれば消費増税を止める。まだ間に合う。原発は即時ゼロ。他党と違う」と強調した。
 原田雅也氏(みんな)は潮来市で街頭演説。「しがらみだらけの既成政党に改革はできない。真の地域主権を確立し、原発ゼロも目指す」と訴えた。

◆3区

 前田善成氏(維新)は取手市の選挙事務所で友人らを前に「明治維新は下級武士、平成維新は地方議員の反乱だ。地方から国を変える」と述べた。
 小泉俊明氏(未来)は同市の選挙事務所で出陣式。「国民の貯蓄活用で、景気と経済は立ち直る。正直者がばかを見ない世の中にしたい」と訴えた。
 小林恭子氏(共産)は同市の大型スーパー前で「TPP参加で日本の農業は駄目になる。即原発ゼロで農業や子どもたちを守りたい」と述べた。
 葉梨康弘氏(自民)は同市の選挙事務所近くで第一声。「進路を託す選挙。議員経験を生かし、内憂外患、国難にある日本を再生したい」と訴えた。

◆4区

 高野守氏(民主)は常陸大宮市の神社で第一声し、「改革の流れを止めないで。東海第二原発がある東海村で廃炉と安全技術の確立を」と強調した。
 梶山弘志氏(自民)は同市の農協会館など四会場で出陣式。「震災の復興を加速し、経済を立て直す。もう一度、自民にチャンスを」と手を合わせた。
 宇野周治氏(共産)は、ひたちなか市の選挙事務所で第一声を行った。「消費税増税を阻止する。東海第二原発は廃炉を目指す」と主張した。

◆5区

 福田明氏(共産)は日立市の中心市街地で「東海第二原発の再稼働をストップさせる。憲法を守り、国民の生活を守るために全力を尽くす」と訴えた。
 石川昭政氏(自民)は街頭に立った高萩市で「十九兆円の復興予算を県北に集中させ、復興を推し進めて若者の雇用をつくりたい」とアピールした。
 大畠章宏氏(民主)はJR日立駅前で「(民主政権下での)政策は間違ってなかった。至誠一貫、歩んでいくので支援してほしい」と第一声を放った。

◆6区 自民元職 「政治生命かけ頑張る」

 県内小選挙区で最多の六人が立候補した。
 自民党県連に離党届を提出中の狩野岳也氏(無所属)は、かすみがうら市内で開いた出陣式で「農業や産業を守る。情熱は誰にも負けない」と主張した。
 栗山天心氏(未来)はつくば駅付近で第一声。「未来の子どもたちのために原発に断固反対する。消費税増税、TPPにも反対する」と声を張り上げた。
 深沢裕氏(維新)も同駅付近で街頭演説。研究職の経歴をアピールし「エネルギーや原発の問題を解決するには政治の世界に科学者が必要」と訴えた。
 青木道子氏(共産)も同駅近くで「原発ゼロの願いが日本中に広まっている。共産党は原発事故の危機を訴えてきた唯一の政党だ」と支持を求めた。
 前回落選した丹羽雄哉氏(自民)は土浦市内で開いた出陣式で「今回の選挙に政治生命をかけて頑張るつもりだ」と国政復帰への協力を呼び掛けた。
 大泉博子氏(民主)は土浦市の選挙事務所で第一声。民主党政権の力不足を謝った上で「日本の成長のために経済政策に取り組みたい」と強調した。

◆7区

 筒井洋介氏(維新)はJR古河駅前の事務所で出陣式に臨み「日本再生か沈没かの選挙。旧体制を一掃させ、新しい日本を築きたい」と呼び掛けた。
 永岡桂子氏(自民)は古河市体育館で出陣式を行い「外交、防衛の立て直しには自民党。女性の視点からも国会で働くつもり」と政権奪還を訴えた。
 白畑勇氏(共産)は結城市内で街頭に立ち「デフレ不況で市民は苦しんでいる。中小企業者、農家のために消費税増税を阻止しなければ」と力を込めた。
 中村喜四郎氏(無所属)は境町の神社境内で第一声。「政治の混乱を収めるには、中選挙区の復活が必要。選挙制度の改革を進めたい」と強調した。
 柳田和己氏(民主)は古河市内の事務所開きで「前へ進むか後ろに戻るかが問われる選挙。弱い人を守る立場を貫いていきたい」と訴えた。

 

規制委、放射線測定の態勢議論へ
検討チーム設置

原子力規制委員会(田中俊一委員長)は5日、原発事故発生当初の周辺での放射線量測定態勢などを議論する検討チームを設置することを決めた。17日に初会合を開催、来年3月までに方向性をまとめ、防災対策の枠組みを示す原子力災害対策指針に反映させる。
 メンバーは規制委の中村佳代子委員のほか、現場で測定を担当している福島県原子力センターや福井県原子力環境監視センターの担当者ら外部専門家4人と原子力規制庁の担当者。
 東京電力福島第1原発事故では、測定した放射線量データの公表が遅れ、住民避難に十分活用されなかったと批判があった。

【社会・科学】

首相、日本維新を批判

[2012年12月05日 12:47]
首相、日本維新を批判
衆院選の公示を受け野田首相(民主党代表)は5日、街頭演説で日本維新の会への批判を強めた。自民党の安倍総裁は、幼児教育の無償化を打ち出し、子育て支援重視の姿勢を示した。
 首相は大阪府吹田市で、日本維新の石原代表と代表代行の橋下大阪市長について「双頭のワシとか言っているが、私には二またのおろちにしか見えない」と指 摘。理由として「脱原発と言っていた橋下氏と、原発維持の石原氏が組み、色が見えなくなった。どっちの方向性で考えているのか分からない」と述べた。
 尖閣諸島をめぐる問題も両氏の考え方は異なるとして「そういう政治勢力に将来を委ねられない」と強調した。

 

規制委、放射線測定の態勢議論へ 検討チーム設置

2012年12月5日 13:07 カテゴリー:科学・環境
 原子力規制委員会(田中俊一委員長)は5日、原発事故発生当初の周辺での放射線量測定態勢などを議論する検討チームを設置することを決めた。17日に初会合を開催、来年3月までに方向性をまとめ、防災対策の枠組みを示す原子力災害対策指針に反映させる。
 メンバーは規制委の中村佳代子委員のほか、現場で測定を担当している福島県原子力センターや福井県原子力環境監視センターの担当者ら外部専門家4人と原子力規制庁の担当者。
 東京電力福島第1原発事故では、測定した放射線量データの公表が遅れ、住民避難に十分活用されなかったと批判があった。

首相、日本維新を批判 安倍氏は子育て支援策   2012/12/5 12:47

衆院選の公示を受け野田首相(民主党代表)は5日、街頭演説で日本維新の会への批判を強めた。自民党の安倍総裁は、幼児教育の無償化を打ち出し、子育て支援重視の姿勢を示した。
 首相は大阪府吹田市で、日本維新の石原代表と代表代行の橋下大阪市長について「双頭のワシとか言っているが、私には二またのおろちにしか見えない」と指 摘。理由として「脱原発と言っていた橋下氏と、原発維持の石原氏が組み、色が見えなくなった。どっちの方向性で考えているのか分からない」と述べた。
 尖閣諸島をめぐる問題も両氏の考え方は異なるとして「そういう政治勢力に将来を委ねられない」と強調した。

れき焼却灰の放射性物質の安全確認 大阪市、埋め立て開始 

2012.12.5 13:02
 大阪市は5日、岩手県の震災がれき約100トンを試験焼却した焼却灰の放射性物質の濃度が大阪府の基準を大幅に下回り、安全性が確認できたとして、此花区の人工島「夢洲」の最終処分場で埋め立てを始めた。
 がれきは夢洲に隣接する人工島「舞洲」の施設で11月29、30日に焼却。府の測定で、一般ごみの焼却灰とほぼ同じ放射性物質濃度だった。
 市は2013年2月から本格的にがれきを受け入れ、14年3月までに最大3万6千トンを処理する計画。

県内13小選挙区に最多66人 民・自・第三極の争い 12日間の舌戦スタート 衆院選公示



候補者の演説を聴く有権者=4日午前、千葉市中央区の中央公園
 第46回衆院選は4日公示された。原発政策の在り方や環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の是非、消費税増税といった「日本の針路」を左右する重 要課題を争点として、民主、自民両党と未来、維新、みんななど第三極勢力が政権の枠組みを懸けて戦う。県内では全13小選挙区に予想された計66人が立候 補。現行制度で最も多かった1996年の55人を大きく上回り過去最多の激戦となる。先月16日の解散から各陣営とも急ピッチで準備に追われた「師走決 戦」。16日の投開票に向け、12日間の舌戦がスタートした。
 民主党が政権交代を実現した2009年8月以来、小選挙区比例代表並立制で行われる6度目の衆院選。3年余の民主党政権の評価が問われる一方、政 権継続か自民党の政権復帰かを大きな選択肢に、第三極の政権参画も焦点となる。昨年3月の東日本大震災後初めての大型国政選挙でもあり、震災を経験した有 権者の意思が示される。
 過去最多となった県内小選挙区の立候補者の内訳は、前職20人、新人39人、元職7人の計66人(うち女性12人)。民主は消費増税法案をめぐる 分裂で、11、12区は選挙区に擁立できなかった。自民は全選挙区に擁立し、小選挙区に候補を擁立しない公明党と協力し政権奪還を目指す。
 第三極では、未来が民主離党組を中心に10人、維新は8人、みんなの党は5人を擁立。5、6、7区で3党が激突するほか、党本部レベルで共闘姿勢のみんなと維新は1区でも競合する。
 共産党は全13区に擁立し、社民党と幸福実現党は各1人が立候補。そのほか諸派1人、無所属3人。
 県都1区では民主前職に自民、共産、みんな、維新が挑む。野田佳彦首相の“牙城”4区は未来が刺客を立てた。7区は県内7党がそれぞれ候補を擁立、5区と並ぶ最多激戦区。
◆衆院選県内立候補者(届け出順敬称略)
【1区】千葉市中央、稲毛区など 09民05自
寺尾  賢 36 共産新 党県委員
田嶋  要 51 民主前(3)国元経産政務官
田沼 隆志 36 維新新 党支部長
西野 元樹 38 みん新 元商社員
門山 宏哲 48 自民新 公弁護士
【2区】習志野、八千代市など 09民05自
樋口 博康 53 民主新 国党本部職員
小林 鷹之 38 自民新 公元財務省官僚
入沢 俊行 35 共産新 元習志野市議
中田 敏博 44 維新新 会社代表
黒田  雄 53 未来前(1)大元厚労委理事
【3区】千葉市緑区、市原市 09民05自
岡島 一正 55 未来前(2)大元NHK職員
小林  隆 49 維新新 み会社社長
石川  正 67 共産新 党地区役員
青山明日香 30 民主新 国元衆院議員秘書
松野 博一 50 自民前(4)公元文科副大臣
井上由紀子 62 無新 着付け講師
【4区】船橋市 09民05民
藤田 幹雄 44 自民元(1)元文部科学委員
野田 佳彦 55 民主前(5)国首相
斉藤 和子 38 共産新 党県委員
三宅 雪子 47 未来前(1)大元テレビ局社員
【5区】市川(一部)、浦安市 09民05自
浅野 史子 42 共産新 党県常任委員
相原 史乃 38 未来前(1)大元会社役員
薗浦健太郎 40 自民元(1)公元党青年局次長
渡辺 耕士 57 みん新 党支部長
木村 長人 48 維新新 元江戸川区議
村越 祐民 38 民主前(2)国外務政務官
赤塚 裕彦 54 無新 公認会計士
【6区】市川、松戸(一部)市 09民05自
遠藤 宣彦 49 維新元(1)元旧郵政省職員
鴈野  聡 43 みん新 会社社長
生方 幸夫 65 民主前(4)国環境副大臣
渡辺 博道 62 自民元(4)公元経産副大臣
三輪 由美 57 共産新 元県議
白石 純子 50 未来新 大元客室乗務員
【7区】野田、流山市など 09民05自
斎藤  健 53 自民前(1)公党部会長代理
林  千勝 51 維新新 元メーカー役員
石塚 貞通 45 みん新 司法書士
村上 克子 73 社民新 党県連合顧問
内山  晃 58 未来前(3)大元総務政務官
中沢  健 57 民主新 党支部長
渡部 隆夫 69 共産新 市民団体会長
【8区】柏(一部)、我孫子市 09民05自
姫井由美子 53 未来新大元参院議員
松崎 公昭 69 民主前(4)国元総務副大臣
山本 幸治 41 みん新 維プロボウラー
武石 英紀 62 共産新 党地区委員長
桜田 義孝 62 自民元(4)公元内閣府副大臣
【9区】佐倉、四街道市など 09民05自
奥野総一郎 48 民主前(1)国元総務委理事
河上 満栄 41 未来元(1)大元客室乗務員
西田  譲 37 維新新 元県議
秋本 真利 37 自民新 公元富里市議
木崎 俊行 44 共産新 党県委員
須藤  浩 55 無元(2)元内閣委理事
【10区】銚子、成田、旭市など 09民05自
林  幹雄 65 自民前(6)公元沖北・防災相
笠原 正実 58 共産新 党地区委員長
有田 恵子 59 諸派新 介護施設経営
谷田川 元 49 民主前(1)党県副代表
【11区】茂原、東金市など 09自05自
森  英介 64 自民前(7)公元法相
金子 健一 55 未来前(1)大会社社長
椎名 史明 55 共産新 党地区委員長
【12区】館山、木更津市など 09自05自
米本 展久 61 共産新 党県委員
中後  淳 42 未来前(1)大元経産委員
浜田 靖一 57 自民前(6)公党国対委員長
【13区】鎌ケ谷、印西市など 09民05自
白須賀貴樹 37 自民新 公歯科医
佐竹 知之 67 共産新 党地区委員
椎木  保 46 維新新 み党支部長
古川 裕三 30 幸福新 幸福実現党員
若井 康彦 66 民主前(2)国国交政務官
【比例南関東】
石川 英男 51 自民新 党県事務局次長
富田 茂之 59 公明前(5)元財務副大臣
川浪  隆 51 公明新 党県本部事務長
田中  甲 55 維新元(3)研究所代表
志位 和夫 58 共産前(6)党委員長
上田 恵子 45 社民新 元参院議員秘書
久我  司 40 幸福新 幸福実現党員
※氏名、年齢(16日の投票日現在)、政党、前元新別、衆院当選回数、推薦政党、肩書きの順。09は前回2009年、05は前々回2005年の衆院選で勝利した政党名。公は公明党、みはみんなの党、維は日本維新の会、大は新党大地、国は国民新党推薦。

 

衆院選:広域避難者ネット、公開質問状を送付 13政党・団体に /山形

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 衆院選に伴って、各政党に避難者支援への考え方を聞こうと、東日本大震災と福島第1原発事故による避難 者団体で構成する「全国広域避難当事者団体ネットワーク」は4日、公開質問状を13政党・団体あてに送った。回答内容は8日以降順次、構成団体のホーム ページなどで公開する。
 同ネットワークは山形、北海道、奈良など11都道県に避難する9団体で結成した。公開質問状は、広域避 難者支援のあり方や、6月に成立した「原発事故子ども・被災者支援法」に対する考えなどを質問項目に上げている。「山形避難者母の会」の中村美紀代表は、 「全国で30万人を超える人々が避難し、生活再建ができない中で、政治がどう避難者支援を考えるかを知りたい」と話している。【安藤龍朗】

 

一票を託す:’12しずおか衆院選 公示 12日間、師走決戦始まる 8選挙区に35人(その2止) /静岡

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 ◆1区

 ◇世襲やしがらみを断つ−−小池政就氏

今回は日本の誇りを取り戻す戦い。20年間日本は成長しておらず、財政は行き詰まり、人口は減少、原発事故も起きた。立場の弱い者、年齢の低い者ほど大きな負担と不安を抱える社会になった。
 日本をもう一度世界に誇れる国にしたい。世襲やしがらみを断ち、政治や政党の在り方、日本の行き先を変えていきたい。日本にはまだ可能性がある。先人が命を懸けて守った日本を今度は私たちが守り、次に伝えていくことを約束する。

 ◇子どもの命守る政治を−−上川陽子氏

落選してからの3年4カ月は政治の在り方について根本的に考え直す機会となった。今、日本の社会は下り坂だ。あと20年厳しい時代が続くかもしれない。政治は次の繁栄を目指し、希望と夢の旗印を掲げながら基盤を整備する必要がある。
 エネルギー問題では、脱原発社会の実現を目指し、熱源の多様化を進めていきたい。赤ちゃんがミルクを飲む水を心配しなくて済むよう、命を守ることを前面に置きながら取り組んでいく。

 ◇さらなる改革進めたい−−牧野聖修氏

貧困と孤独をなくしみんなを幸せにする、という願いを国政の場で実現させてほしい。民主党はさらなる改革を進める。社会保障と税の一体改革で、高齢者から、生まれてくる子供たちまでバランスの良い制度を作る。
 TPPについては、日本の企業が、成長を続けるアジアをはじめとした世界に出て行けば国は良くなる。原発に頼るのをやめ、再生可能エネルギーを中心とした地産地消のエネルギー政策を進めていく。

 ◇大企業優遇を許さない−−河瀬幸代氏

所得の低い人にも負担がかかる消費税増税を許してはいけない。また大企業やお金持ちが減税されるおかしな状態を直していきたい。経済が停滞したのは、正社員でなく派遣や契約の社員が増えたからで、法改正で是正していきたい。
 原発はすぐに止めなければならず、クリーンエネルギーへの転換を図っていく。TPP参加は、日本の農業や社会の在り方を変えてしまい断固反対である。日本の誇りである憲法9条を守り通す。

 ◇国政で市民の思い実現−−尾崎剛司氏

8年前、地盤も看板もカバンも、政治家に必要なものを何も持たない中で(静岡市議に)当選させていただいた。市民の声を聞く中で、市民の思いを実現するには市議では限界があると思い、衆院選に立候補した。
静岡市をよくするためには国をよくする。そうした思いで、橋下徹代表代行が大阪で行った改革を、国政でも実現できるように、日本維新の会を理解し賛同していただけるように、死ぬ気の覚悟で頑張っていきたい。  ◆6区

 ◇改革続けさせて−−渡辺周氏

民主党政権の3年間、消えた年金問題をはじめ数々の改革を成し遂げてきた。私も副総務相として多くの無 駄遣い根絶に取り組んだ。改革を終わらせないでほしい。南海トラフの巨大地震に備え、伊豆縦貫道などの道路網の整備や、ドクターへリの夜間発着を可能にす るなど地元の課題のため働かせていただきたい。

 ◇地域経済再生を−−勝俣孝明氏

自民党の候補公募に合格して2年、故郷をなんとかしたいとの思いで選挙区をくまなく歩いてきた。このま までは地域が疲弊する一方だ。地方銀行勤務を経験し、地域経済専門家の自負がある。経済再生を自分に任せてほしい。真に自立できる地域づくりを目指して、 若さとフットワーク、体力で取り組んでいく。

 ◇反戦平和で一貫−−井口昌彦氏

民主党は自民党とうり二つ。大企業本位、アメリカべったりの古い自民党型の政治か、共産党かの戦いだ。 共産党は離合集散の激しい党たちと違い、一貫して反戦平和で戦ってきた党。原発に反対しゼロにしていく。TPP参加を許さず日本の農業や食の安全、医療を 守り、消費増税反対を訴え暮らしを守っていく。

 ◇観光業を活性化−−日吉雄太氏

当たり前のことが当たり前にできる世の中、多くの人が幸せを実感できる社会をつくっていきたい。原発を ゼロにする、消費増税に反対する、地域が主役の社会にする、TPP交渉に反対する、の4点を訴えていきたい。公認会計士として働いた経験を生かし、沈滞し ている伊豆の観光業を活性化していきたい。
 ◆7区

 ◇脱原発実現する−−河合純一氏

舞阪町(浜松市西区)で生まれ育ち教壇に立った。増税の前にやるべきことがある。脱原発の実現に取り組 む。皆さんの心に寄り添うことのできない政治が横行している。目が見えなくて何ができるという声もあるが、見えないからこそ、その声をしっかり受け止め、 未来へのビジョン、思いを共有して前進したい。

 ◇30年代原発ゼロ−−斉木武志氏TPPについて、製造業には海外流出の懸念が強いが、国を開いて地元に雇用を残すことが大切だ。農業はコメなど、守るべきものは守って交渉に参加す べきだ。縮む国になるか伸びる国になるか大きな選択だ。原発問題は30年代のゼロをめざすのが現実的な「脱原発」。上げた消費税は年金、医療、社会保障に 使う。

 ◇TPPには反対−−城内実氏

TPPは参加国が少なくてメリットもほとんどない。中身を知れば知るほど反対せざるを得ない。私は脱 「原発依存」の立場だが、残すかどうかは安全性を第一に考えて検証していくべきだ。消費税は景気上昇局面にあることが導入の条件。自民党公認として初めて の選挙。最後まで手を抜かず新人のつもりでやる。

 ◇貧困格差なくす−−落合勝二氏

リーマン・ショックの時、浜松で失業者らの救済に当たった。今も当時と同じような状態が続いている。貧 困と格差をなくすことを課題に頑張りたい。原発ゼロをめざす世論、運動と連携し、とりわけ浜岡原発の永久停止、廃炉に向けて全力をあげたい。消費増税は国 民生活を悪化させる。どうしてもストップさせたい。

 ◇子育てに安心を−−野末修治氏

生きるためには希望が、生き続けるためには安心が必要だ。国会議員になり、この気持ちで政策を進めてい きたい。今、少子化が話題となっている。子どもを産み、育てることが厳しくなっていると、病院や介護の現場で働き感じてきた。これを改善するため、子育て に関して希望と安心がもたれる政策が必要だ。
 ◆8区

 ◇経済回復が第一−−塩谷立氏

選挙のためのにわか作りの政党が乱立している。がっちり、しっかりした党が必要だ。自民は反省し、新た な綱領を作り上げた。この3年数カ月の日本の崩壊を食い止める。経済、外交、教育、安心の四つの柱を立てて訴えたい。まず経済の回復が第一。それなくして 税収なく、社会保障も防災も政策を遂行できない。

 ◇消費増税に反対−−太田真平氏

デフレ下の増税は中小企業を追い詰め、倒産、失業者を増やすだけだ。消費増税に反対する。浜岡原発を廃 炉にして原発依存の構造から脱却し、再生可能エネルギーへの転換を進める。TPPは農業をはじめ日本の仕組みを大きく変える恐れがあり、拙速な参加に反対 する。国益に合致する経済連携を進める。

 ◇弱肉強食見直す−−斉藤進氏

 自民党の小泉(純一郎元首相)路線で社会保障費が削られ続けた後、衆議院の厚生労働委員として3年間、 新制度づくりに取り組んだ。医療崩壊は止まり、出生率は上がり、失業率は下がった。高校無償化も効果があった。小泉路線の継承者ともいえる勢力が台頭しつ つある。弱肉強食を目指す勢力と断固戦う。

 ◇消費税は即廃止−−平賀高成氏

消費税は直ちに廃止し、富裕層、大企業に応分の負担を求める。浜岡原発は即時廃炉にし、再生エネルギー の開発に集中すべきだ。TPPは聖域なき関税撤廃を前提にしており、農業、医療、保険、雇用などに大打撃を与える。米国と大企業を優先する政治に反対し、 国民所得を増やす経済対策を実行していく。

 ◇官僚が足かせに−−源馬謙太郎氏

誇りを失った日本を変えるには地方が変わらなければならない。しかし官僚が足を引っ張っている。社会保 障にしてもエネルギー問題にしても、今、変えなければだめだ。国力が弱くなったから外国に足元を見られている。60年前の仕組みのまま何をやってもうまく いくはずがない。この危機に断固、立ち向かう。
==============

 ◇県内の選挙区割り

<1区>静岡市葵(瀬名川3の一部を除く)・駿河区
 <2区>藤枝、焼津、島田、牧之原、御前崎(旧御前崎町)市、吉田、川根本町
 <3区>磐田、掛川、袋井、菊川、御前崎(旧浜岡町)市、浜松市天竜区(旧春野町)、森町
 <4区>静岡市清水・葵(瀬名川3の一部)区、富士宮、富士市(旧富士川町)
 <5区> 富士(旧富士市)、三島、御殿場、裾野、伊豆の国(旧伊豆長岡町)市、函南、小山町
 <6区>沼津、伊東、熱海、伊豆、伊豆の国(旧韮山、旧大仁町)、下田市、東伊豆、河津、南伊豆、松崎、西伊豆、清水、長泉町
 <7区>浜松市西・北・浜北・天竜(旧春野町を除く)・中(西丘、花川町)・南(高塚、増楽、若林、東若林町)区、湖西市
 <8区>浜松市中(西丘、花川町を除く)・東・南(高塚、増楽、若林、東若林町を除く)区
==============

 ◇1区

小池政就(こいけ・まさなり) 38 み新
 [元]東大院助教▽党1区支部長▽日大国際関係学部准教授[歴]丸紅社員▽早稲田大理工学部客員研究員▽日本経済研究センター特別研究員▽東大院 W
上川陽子(かみかわ・ようこ) 59 自[岸]元(3)
 [元]少子化担当相[歴]米上院議員政策立案スタッフ▽三菱総研客員研究員▽総務政務官▽党女性局長・厚生労働副部会長・政調副会長▽ハーバード大院=[公]W
牧野聖修(まきの・せいしゅう) 67 民前(4)
 党副幹事長・県会長▽党1区総支部長[歴]静岡市議▽県議▽旧民主党静岡代表▽党副幹事長・国対副委員長・文科相・国対委員長代理▽弾劾裁判長▽副経産相▽中大=[国]W
河瀬幸代(かわせ・さちよ) 61 共新
 [元]静岡市議▽党地区副委員長▽静岡大
尾崎剛司(おざき・たけし) 36 維新
 [元]静岡市議[歴]銀行員▽予備校講師▽県議会派職員▽早大 W

 ◇6区

渡辺周(わたなべ・しゅう) 51 民前(5)
 [元]副防衛相[歴]読売新聞記者▽衆院議員秘書▽県議▽副総務相▽党選対委員長▽早大=[国]W
勝俣孝明(かつまた・たかあき) 36 自新
 [元]銀行員▽党6区支部長▽慶大院 W
井口昌彦(いぐち・まさひこ) 58 共新
 党県委員・東部地区副委員長[歴]会社員▽党地区出張所長▽東洋大
日吉雄太(ひよし・ゆうた) 44 未新
 公認会計士事務所長[歴]監査法人シニアマネジャー▽中央教育審議会大学規模・大学経営部会専門委員▽一橋大=[大]W

 ◇7区

河合純一(かわい・じゅんいち) 37 み新
 日本パラリンピアンズ協会長[歴]中学校教師▽県総合教育センター指導主事▽早大院=[維]W
斉木武志(さいき・たけし) 38 民前(1)
 [元]NHKアナウンサー▽党7区総支部長・企業団体対策副委員長[歴]党政調会長補佐▽経済産業委員▽海賊・テロ特別委員▽自動車戦略ワーキングチーム幹事▽東大 W
城内実(きうち・みのる) 47 自前(2)
 [元]外務省欧州局西欧1課首席事務官▽拓大客員教授[歴]ドイツ大使館2等書記官▽外務省アジア局北東アジア課長補佐▽環境委員▽農林水産委員▽党国対委員・青年局次長▽東大=[公]W
落合勝二(おちあい・かつじ) 68 共新
 党県委員・西部地区委員▽雇用とくらし浜松ネット事務局長[歴]浜松市職員▽日大
野末修治(のずえ・しゅうじ) 57 未新
 訪問看護師[歴]しんきゅう師▽農業▽千葉大=[大]W

 ◇8区

塩谷立(しおのや・りゅう) 62 自[町]前(6)
 [元]党総務会長[歴]総務政務次官▽副文科相▽官房副長官▽文科相▽党副幹事長▽慶大=[公]W
太田真平(おおた・しんぺい) 26 未新
 [元]衆院議員秘書▽慶大=[大]W
斉藤進(さいとう・すすむ) 42 民前(1)
 [元]東京都小平市議▽党8区総支部長・企業団体対策副委員長[歴]衆院議員秘書▽中大=[国]W
平賀高成(ひらが・たかしげ) 58 共元(1)
 党西部地区委員長・8区国政対策委員長[歴]党県常任委員・県くらし環境対策委員長・国会議員団県事務所長▽静岡大工短大
源馬謙太郎(げんまけんたろう) 39 維新
 [元]県議[歴]NGO職員▽松下政経塾生▽米アメリカン大院=[み]W
平成24年12月5日
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衆院選公示・16日投開票、民主政権に審判-挑む自公と第三極、1500人超が出馬、経済政策や消費税が争点


picture 第46回衆院選が公示され、第一声を上げる自民党の安倍晋三総裁=4日午前、福島市 picture 第46回衆院選が公示され、第一声を上げる民主党代表の野田佳彦首相=4日午前、福島県いわき市 picture 第46回衆院選が公示され、第一声を上げる日本未来の党の嘉田由紀子代表=4日午前、福島県飯舘村 picture 第46回衆院選が公示され、第一声を上げる日本維新の会の石原慎太郎代表=4日午前、大阪市北区

 第46回衆院選が4日公示された。原発政策や消費増税の是非、経済政策などを争点に、3年3カ月に及ぶ民主党政権の実績に対する審判が下される。民主党 が政権継続を目指すのに対し、自民党は、公明党とともに過半数の241議席以上を得て政権奪還を狙う。「第三極」政党も勢力拡大をうかがっており、選挙後 の政権の枠組みが最大の焦点だ。16日に投票、即日開票される。  衆院選は、民主党が圧勝して政権交代を果たした2009年8月以来。小選挙区300、比例代表180の計480議席で争われる。候補を擁立した政党数は 12と、小選挙区比例代表並立制導入後では最多。小選挙区1294人と、重複を除く比例200人の計1494人が立候補を届け出た。ただ、日本未来の党が 4日午後5時の締め切り直前に比例名簿を届け出て、審査が続いたため、最終的な候補者数は確定していない。
 各党党首は公示を受け、それぞれ街頭で第一声を上げた。野田佳彦首相(民主党代表)は福島県いわき市で「やらなければいけないことを前に進めることがで きるのか、昔の政治に後戻りするのか、それが問われている戦いだ」と政権維持を訴えた。これに対し、自民党の安倍晋三総裁は福島市で「断固として自民、公 明両党で過半数を獲得し、政権奪還を目指す。負けるわけにはいかない」と決意を示した。
 「卒原発」を掲げる未来の嘉田由紀子代表は福島県飯舘村で「安心できる食べ物と大地を受け継いでいきたい」と強調。公明党の山口那津男代表は横浜市で 「(民主党政権は)大事な政策で意見を一致させることができず、最後は四分五裂した。そういう政治を繰り返してはならない」と語った。
 日本維新の会の石原慎太郎代表は大阪市で「みんなで一緒に日本の維新をやろう。やらないと、この国は滅びる」と熱弁を振るった。共産党の志位和夫委員長 は東京・新宿駅前で「米国言いなり、財界中心という二つのゆがみを正し、本物の改革に踏み出す」と主張。みんなの党の渡辺喜美代表は栃木県那須塩原市で 「じり貧の日本を何としても、もう一度成長国家にしたい」と力説した。
 社民党の福島瑞穂党首は福島県会津若松市で「格差拡大、原発推進、憲法改悪に立ち向かえるのは社民党だ」とし、国民新党の自見庄三郎代表は鹿児島県薩摩川内市で「中小政党が乱立しているが、元祖は国民新党だ」と支持を訴えた。
 新党日本の田中康夫代表は兵庫県尼崎市で「日本を再び興すことができるか否かの選挙だ」と指摘。新党改革の舛添要一代表は東京・有楽町駅前で「経済の活性化、社会保障の充実を訴えていく」と呼び掛けた。
 新党大地の鈴木宗男代表は札幌市で記者団に「北海道から日本を変えるという思いで候補者には頑張ってもらえると思う」と語った。



福島に4党首、原発で舌戦-第一声、有権者に熱く訴え


 師走決戦がスタートした4日、各党の党首が街頭で第一声を上げた。東京電力福島第1原発事故の影響でエネルギー政策が重要な争点となる中、福島県内には4人が集結した。  野田佳彦首相(民主党代表)が第一声の地に選んだのはいわき市。雨の中、午前9時20分からJRいわき駅前で始めた演説に、有権者らは熱心に耳を傾けた。
 「日本の再生を決める選挙は、やはり福島からスタートしなければ。『福島の再生なくして日本の再生なし』」と声を張り上げると、大きな歓声が上がった。
 自民党の安倍晋三総裁は8時半、JR福島駅近くで第一声。厳しい冷え込みの中、ジャンパーを脱ぎスーツ姿で壇上に。原発問題では「選挙目当てのスローガ ンを掲げるつもりはない」と現実路線をアピール。右手を大きく上げて熱弁を振るうと、約700人(主催者発表)の聴衆から拍手が起きた。
 福島市の60代主婦は「(県外に避難する)子供が福島に戻ってこられるような環境をつくってほしい」と期待を寄せた。
 日本未来の党の嘉田由紀子代表は10時半ごろ、住民のほとんどが避難生活で村を離れている飯舘村で選挙戦をスタート。約50人の報道陣が待ち受けたが、会場の公民館前に集まった有権者は約20人にとどまった。
 嘉田代表は「故郷を放射能汚染で捨てなければいけなかった皆さんのむなしい思いを受け止める」と脱原発を強調。自宅の様子を見る途中に立ち寄った男性 (66)は「村の現状を知ってもらうのは良いこと」と評価したが、防犯パトロール中の女性は「何で飯舘なんだろう」と首をかしげた。
 日本維新の会は、石原慎太郎代表と橋下徹代表代行(大阪市長)がJR大阪駅前でそろい踏み。石原氏が「このままだとこの国は沈む。皆で日本の維新をやろ う」と語ると、橋下氏は日本未来の党が掲げる「10年後の原発ゼロ」をやり玉に。「10年後に火星に行くと言っているようなもの。政治は実行力」と訴え た。
 会社経営の男性(40)は「既成政党はしがらみが多すぎる。(投票先は)消去法で維新になる」と話した。
 社民党の福島瑞穂党首も福島県会津若松市の商店街で「原発推進に立ち向かう」と訴えた。


党首、支持訴え町を走る

福島から再出発を-民主党・野田佳彦代表

福島の再生なくして、日本の再生なし。これからの日本の再生を決める選挙を福島から始めることで、日本の再スタートを切りたい。2030年代原発稼働ゼ ロの脱原発か、続原発か、その違いを理解してほしい。政治改革を前に推し進め、脱世襲政治を推進するために支援をいただきたい。やらねばならないことを前 に進めることができるのか、それとも昔の政治に後戻りするのか、時計の針を戻すのか、それが問われている戦いだ。(福島県いわき市のJRいわき駅前で)

誇れる日本に戻す-自民党・安倍晋三総裁

日本の未来を決める選挙戦が始まった。間違った政治主導を改め、復興庁の在り方を変え、できる限り原発に頼らなくて良い社会を目指す。デフレ脱却、円高 是正をし、社会保障の基盤を整える。やるべき公共投資はやり、成長戦略を進める。国民の安全、領土、美しい海を守れるのは自民党と公明党だ。断固として自 公で過半数を獲得し、政権奪還を目指す。一日も早く被災地を復興させ、日本に生まれたことを幸せに感じ、誇りにできる日本を取り戻していく。(福島市で)

原発再開許されず-日本未来の党・嘉田由紀子代表

故郷を放射能汚染で捨てなければいけなかった飯舘の皆さんのむなしさを受けとめたい。未来の党は飯舘から、福島から原発ゼロの社会を目指す。原発から自 然エネルギーへ移行することで、地域の経済を再生する。決して原発ゼロ社会は後ろ向きではない。福島第1原発事故の後に、原発を再開し、経済発展(を目指 す)というのは国家として恥ずかしいことだ。水も大地も地球の一部だ。これ以上放射能汚染をばらまくことは「地球倫理」として許されない。(福島県飯舘村 で)

政権交代で再建を-公明党・山口那津男代表

3年3カ月の民主党政権の失政。今、日本の経済も外交も沈没寸前だ。日本再建のために全力で立て直しを図らないといけない。数多くの政党が名乗りを上げ ているが、日本再建を担う力があるのはどの政党か。どの候補者か。それを誤りなく選ぶことが重要だ。前回の選挙を思い出してください。一度(政権を)やら せてみよう。駄目だったから代えればいいじゃないか。駄目だったんでしょう。それなら代えようじゃないですか。(横浜市旭区の相鉄線二俣川駅前で)

役人支配を変える-日本維新の会・石原慎太郎代表

この国の政権は中央の役人が支配している。日本の政治がいかに硬直しているか。東京と大阪をあずかってみないと分からない。この変化の時代に継続性、一 貫性(だけで)新しいことができるか。国の役人に任せない政治をつくろうと、私たちは立ち上がった。私は武蔵坊弁慶みたいなものだ。この牛若丸(橋下徹代 表代行)をやがて義経、頼朝にしようと思う。そうすると日本の政治が変わる。みんなで一緒に日本の維新をやろう。やらないとこの国は滅びるよ。(大阪市北 区で)

米国言いなり正す-共産党・志位和夫委員長

いよいよ日本の歴史を変える衆院選がやってきた。米国言いなり、財界中心という二つのゆがみを正し、本物の改革に踏み出す選挙にしていく。この二つのゆ がみを持った自民党型政治に縛られている限り、国民の期待には応えられない。自民党型政治か共産党か、ここにこそ衆院選の真の対決軸がある。民自公3党増 税連合に厳しいノーの審判を下す。核保有(シミュレーション)を平然と言う日本維新の会に被爆国の政治に携わる資格はない。(東京・新宿駅西口で)

生死を分ける戦い-みんなの党・渡辺喜美代表

みんなの党にとっても私にとっても正念場、生きるか死ぬかの戦いだ。私のことだけ考えれば、環太平洋連携協定(TPP)は反対、公共事業はたくさんやる と言った方がはるかに楽だ。しかしそんなことを言っていて、日本はじり貧から立ち直れるのか。今までのやり方を温存するか、じり貧からはい上がり成長国家 を目指すか、その闘いだ。日本を何とかもう一度成長国家にしたい。既得権益に絡め取られていてはできない。闘う改革が必要だ。(栃木県那須塩原市で)

元祖脱原発ぶれぬ-社民党・福島瑞穂党首

社民党は元祖「脱原発」の政党だ。社民党はぶれない。きのうきょうできて、日替わりのように脱原発政策が変わる政党とは違う。社民党は消費税増税に断固 反対だ。環太平洋連携協定(TPP)に反対だ。衆院選が終わったら憲法改正国会になるだろう。それに敢然と立ち向かえるのは元祖護憲の社民党だ。格差拡 大、原発推進、憲法改悪に立ち向かえるのは社民党だ。憲法改悪を阻止できるのは社民党しかない。どうか社民党に力を与えてください。(福島県会津若松市の 商店街で)

北方領土返還訴え-新党大地・鈴木宗男代表

北方領土の返還、景気・雇用対策と社会保障の三つを中心に訴える。加えて反消費増税、環太平洋連携協定(TPP)反対、原発ゼロも主張していく。ロシア から(北海道の)稚内にガスパイプラインを引き、さらに苫小牧まで延ばすことで、一大エネルギー備蓄基地を造る。相当規模の雇用拡大が可能だ。国民の安心 安全のため、ライフラインの整備も進める。現在の公共事業の枠とは別に防災事業枠を設ける。これも雇用の拡大につながる。(公示前の時事通信のインタ ビューに)

新自由主義を断つ-国民新・自見庄三郎代表

雨後のたけのこのごとく中小政党が乱立しているが、中小政党の元祖は国民新党だ。結党の7年前は小泉政権の行き過ぎた規制緩和で非正規雇用が増え、地方 が切り捨てられていた。過度の自由主義の結果だ。わが党は国家の羅針盤として、これはおかしいと訴えたが誰も振り向かなかった。しかし米国のオバマ大統領 の再選でこうした新自由主義の流れが変わり、現実の方が後から付いてきた。あすの天気は変えられないが、あすの政治は変えられる。(鹿児島県薩摩川内市 で)

固定観念打破する-新党日本・田中康夫代表

大増税、環太平洋連携協定(TPP)、放射能。私たちの仕事と生活を脅かす深刻な問題だ。とりわけ3・11以降、日本の政治は霞が関に象徴される古めか しい既得権益集団の都合とメンツに左右され、強きを助け、弱きをくじく、嘆かわしい政治状況へと陥っている。今こそ過去の成功体験という固定観念を打破 し、的確な認識、迅速な決断、明確な責任を併せ持った政治家、指導者が信念と行動力で日本の再興を成し遂げなければならない。(兵庫県尼崎市の選挙事務所 前で)

小党だが役割ある-新党改革・舛添要一代表

日本をしっかりと立て直したい。3年余りにわたる民主党政権で経済も外交も本当に駄目になった。政治主導でなく役人主導になっている。どうやって日本を 立て直すのか訴えていく。一番大事なのはデフレ克服だ。子育て支援など社会保障も立て直したい。経済活性化と社会保障の充実の二つの車輪を回せば、必ず生 活は豊かになり、日本は立ち直る。選挙後は仕事のできる政治の枠組みをつくりたい。小さな政党だが大きな役割を果たしていく。(東京・有楽町マリオン前 で)




●国際政治経済情勢に詳しい







2012衆院選:公示 小選挙区の立候補者 3区 /秋田

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 (届け出順)
 ◆3区 横手、湯沢、由利本荘、大仙、にかほ、仙北市、仙北、雄勝郡 立候補者(5)

 ◇全国に誇れる農村に−−佐藤長右衛門氏

大雨の中、午前9時半から横手市中央町の市横手地域局前で第一声。支持者ら約50人を前に、TPP反対 や原発廃止など五つの重点政策をアピール。農業50年、農民運動30年の人生を踏まえ「全国に誇れる農村を築いていきたい」と訴えた。3区では9年ぶりの 党公認候補で、党勢拡大の期待を両肩に担う。農民運動全国連合会の白石淳一会長が北海道から駆け付け「ぜひ国会に送り出してほしい」と熱い気持ちを吐露し た。【佐藤正伸】

 ◇命大事に原発ゼロへ−−京野公子氏

湯沢市の事務所前で第一声の後、選挙カーで同市内を回り街頭演説。「政権交代の期待を込めて国会に送っ てもらったのに約束したことができなかった」と謝罪した上で「TPPと消費増税は賛成できない」と民主離党に理解を求めた。「(未来は)命を大事にする観 点から原発ゼロを唱えている。日本の経済、エネルギー政策、輸出産業、すべてが行き詰まっている。経済の構造の転換に挑まなければいけない」と訴えた。 【小林洋子】

 ◇農業基盤整備進める−−御法川信英氏

大仙市のホテルで出陣式に臨んだ後、ホテル前で第一声。「落選から1192日。国会に帰り皆様のために 働かせてもらいたい」と訴えた。農業について「将来を見据えた基盤整備、集積を進める。今やらなくては後継者が残ってくれない」とし、道路交通網の整備や 経済・雇用対策なども掲げた。自民党については「100点満点ではないかもしれないが、実行力を持って政策を遂行できる」と強調、政権奪還へ支持を求め た。【小林洋子】

 ◇民主の改革を信じて−−三井マリ子氏

雨脚が強まった午前10時、横手市中央町の市横手地域局前。支持者ら約100人が見守る中、選挙のシン ボルカラーに決めた「さみどり」(若緑)をあしらった手袋をかざし、全盲で要介護5の母親を遠距離介護した体験に触れながら「母は手厚い保護を受け、私は 外で仕事ができた。民主党が掲げた社会保障制度、税との一体改革を信じてほしい」と訴えた。友人代表で横手市出身の女性講談師、宝井琴桜さんが激励した。 【佐藤正伸】

 ◇日本全体を変えたい−−村岡敏英氏

 午前9時半から由利本荘市のホテルで出陣式。支援者約1000人(陣営発表)を前に秋田の現状について 「米を作っている農家が飯を食えない、地元企業は雇用を守れない、高齢者は貧困に苦しんでいる」と危機感を語り、「ブームで当選した人たちは現状を変えら れなかった。他には任せていられない。秋田のために全力で頑張りたい」と力を込めた。維新としては「外交・安全保障、日本全体を変える」と述べた。【池田 一生】
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佐藤長右衛門(さとう・ちょううえもん)氏 68 共新
 党県農政委員長▽農業▽農民運動県連合会委員長▽農民運動全国連合会常任委員▽秋田のいのちと農を考える会長[歴]県連合青年会副会長▽日本農民組合県連合会書記長▽東北農業農民団体連絡協議会長▽増田高
京野公子(きょうの・きみこ)氏 62 未前(1)
 党県連幹事長▽会社役員[歴]湯沢市教育委員▽県生涯学習審議会委員▽県議▽法務・農林水産・社会保障と税の一体改革特別委理事▽郵政改革特別・内閣・農林水産委員▽早大中退=[大]
御法川信英(みのりかわ・のぶひで)氏 48 自元(2)
 [元]外務政務官▽党農林部会長代理[歴]衆院議員秘書▽安全保障・厚労・農水委員▽党国対副委員長▽米コロンビア大院 W
三井マリ子(みつい・まりこ)氏 64 民新
 北欧社会研究家▽ジャーナリスト[歴]高校教諭▽東京都議▽法政大兼任講師▽大阪府豊中市・とよなか男女共同参画推進センター館長▽東海大非常勤講師▽福井県武生市男女平等オンブッド▽お茶の水女子大=[国]W
村岡敏英(むらおか・としひで)氏 52 維新
 [元]官房長官政務秘書官▽秋北道路サービス社長▽秋北アドバンス社長▽地域活性「食」秋田物産会代表▽本荘由利元気創造の会代表▽拉致日本人を救出する秋田の会幹事[歴]飛島建設社員▽運輸相秘書官▽日大 W
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 ◇一覧の見方◇

氏名、年齢、政党名、自民のみ派閥、前職・元職・新人の区別、当選回数(カッコ数字)、肩書([元]は前職を含む)、[歴]以下は経歴と学歴。=以下は政党の推薦、支持。Wは比例重複立候補。
 政党略称は、民=民主党、自=自民党、未=日本未来の党、[公]=公明党、維=日本維新の会、共=共産党、社=社民党、[大]=新党大地、[国]=国民新党。自民党の派閥は、[額]=額賀派。

2012衆院選:公示 候補も走る師走 多い争点、議論百出(その1) /愛知

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 4日公示された衆院選の立候補者たちは、師走の街に一斉に走り出した。税の在り方、原発、安全保障、環 太平洋パートナーシップ協定(TPP)、医療、子育て……。景気は一向に上向かず、国際情勢も不安定な中、多くの争点から、有権者は何を思い、どの候補に 一票を託すのか。歴史的な政権交代から3年4カ月、再びこの国のかたちを問う総選挙だ。候補者の訴えを各選挙区で聞くとともに、横顔を紹介する。

 ◇1区

共産新人の大野宙光氏は、名古屋市北区のショッピングセンター前で第一声を上げた。「国民中心の政治への第一歩となる選挙だ」と述べ、続いて中区栄の繁華街で、比例候補とともに脱原発や消費増税反対を訴えた。
 民主前職の吉田統彦氏は、同市中区の繁華街で出発式を開いた。子育て支援や医療の充実などの成果を語り、「(自民党政権に)戻してはいけない。前に進もう」と主張した。党所属の参院議員も応援に駆け付けた。
 未来前職の佐藤夕子氏は、同市千種区の事務所で2区の新人候補と合同の出発式を行った。約300人の支援者らを前に「商売を盛んにすることが一番大事なことなので、既存政党には任せてはいられない」と強調した。
 自民新人の熊田裕通氏は、同市東区の事務所で出陣式を開いた。支持者ら約450人に「責任ある政治で、未来ある子供たちのために日本を取り戻そう」と呼び掛け、「ガンバローコール」で必勝を誓った。【道永竜命、高木香奈】

 ◇7区

未来新人の正木裕美氏は出発式で「脱原発・反増税・反TPP(環太平洋パートナーシップ協定)は簡単に実現できることではないかもしれないが、市民の生活を守りたい。皆さんの声を国会へ届けたい」と力説した。
 自民元職の鈴木淳司氏は「もう一度確かな日本を取り戻す戦いが始まる。成長がなければ雇用はない。経済がなければ、福祉も社会保障もない。一つひとつを着実に進め、信頼ある政治をもう一度取り戻す」と訴えた。
 民主前職の山尾志桜里氏は「働くことでつながって生きていく改革がスタートラインに立った。ぶれずに、逃げずに、しっかりと前を向き、反省を教訓に変えて党を立て直し、改革に向かって前進したい」と強調した。

 共産新人の郷右近修氏は「働く人の権利を守り、若者が自立できる社会を作っていこうと思う」などと述べ、「雇用を破壊する政治を一掃し、温かい政治を作っていきたい。原発廃炉を即進める」などの公約を掲げた。【岡村恵子、新井敦】

 ◇10区

自民元職の江崎鉄磨氏の出陣式には、近隣市町の首長や支持者ら約600人が集まった。江崎氏は「自公で頑張ってきた3年前を思い出してほしい。インフラの整備、雇用を守るため企業を誘致する」と支持を訴えた。
 共産新人の板倉正文氏は「命を大切にし、心のこもった福祉を実現する。国民の60%が反対する消費税増税には絶対反対」と述べた。また、復興予算を「自衛隊施設の改善に流用するなんて絶対許さない」と力説した。
 未来新人の高橋一氏は「消費税を増税すれば中小企業は借金が増え、自殺者が増える。絶対反対」と語り、「新しい人や政党が熱い気持ちで国政をやれば、日本は変わる」と言葉に力を込めた。
 衆参両議員の秘書を務めた民主新人・松尾和弥氏は「国会審議を見ていて物事がなかなか進まない。政局より政策をしたい」と出馬理由を説明し、「この地域にある繊維、航空産業を生かし、雇用を確保していきたい」と熱弁した。
 みんな前職の杉本和巳氏は、約50人の支援者を前に「古い政党の政治に戻したら、政官業が癒着する構造が復活する」と話し、「届け出は5番だが、トップでゴールさせてほしい」と勝利に向けて気勢を上げた。【渡辺隆文、花井武人】
 ■候補者の横顔(届け出順)
 ◆1区(4人)

 ◇原発の即時停止訴え−−大野宙光氏(49)=共新

原子力発電所の即時停止を訴える。「安全性を無視して拙速に利用したゆがみが福島の事故に現れた」。86年のチェルノブイリ事故を契機に脱原発の運動に携わってきた。「にわかの人たちとは違う」との自負がある。
 出身は筑豊炭田で有名な福岡県田川市だ。子供のころ、政府のエネルギー政策に踊らされた地域が崩壊していくさまを目にしてきた。目に焼き付いた光景が福島と重なる。「ばらまきと地域への責任押しつけ。国のやり方は変わっていない」
 自ら作る料理をつまみに、ビールを飲んでほっとする。「活字中毒」を自任し、最近は「下町ロケット」を読んで池井戸潤氏の作品にはまり、数カ月ですべて読破したという。【岡正勝】

 ◇医療現場の再生掲げ−−吉田統彦氏(38)=民前

2012衆院選:公示 候補も走る師走 多い争点、議論百出(その1) /愛知

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 国会議員となってからも、名古屋医療センターで週に1回程度、名古屋市の休日急病診療所でも不定期に診療に当たっている現役の医師だ。医療過誤や救急車のたらい回しが繰り返されるのを見て、医療の現場の再生に携わりたいと政治の道へ進むことを決意した。
 研修医時代に初めて救急当直に入った晩、髄膜炎の赤ちゃんを診察した。治療で命は救えたが、重い後遺症が残った。「海外で承認済みのワクチンを接種できていれば防げた」。医療行政への思い入れは人一倍強い。
 能への造詣が深く、かつては舞台を踏んだ経験もある。合気道もたしなみ、「伝統文化を守りたい。国会議員に紋付き袴(はかま)での登院を義務付けては」と提案する。【駒木智一】

 ◇増税反対の主張貫く−−佐藤夕子氏(49)=未前

県議と衆院議員を経験して感じた政治の世界は「口と腹が違う議員と根回しが多い」ことだ。県議時代は、 政務調査費公開と費用弁償を受け取らないと主張し、所属する会派から注意された。民主党の衆院議員時代は増税路線に反発、地盤を受け継いだ名古屋市の河村 たかし氏の減税日本(当時)に入党した。
 減税日本、未来と所属する党名が次々変わり、「フルネームで覚えてもらうしかない」と受け止める。
 多忙な母親は、社会人から中学3年までの2男2女の子供同士が一致団結している姿に喜びを感じる。
 尊敬する政治家は河村氏だ。「本当に面白いし、真っすぐ。実績もある。ただもう少し周りに相談してほしい」【高木香奈】

 ◇経済と教育、立て直す−−熊田裕通氏(48)=自新

幼少のころから、政治家になるという夢は変わらなかった。「目立ちたがり屋だったのでしょうか」
 海部俊樹元首相の秘書として公邸で寝食を共にし、「日本一大変な仕事だ」と思ったという。県議に5期当選し、「人の希望を実現する手伝いができるのが政治家のやりがいだ」と思う。
 県議時代で一番印象に残ったのは、愛知万博開催が決まった瞬間に現職として立ち会ったことだ。「県の歴史の一コマに参加した実感があった」と語る。
 「地方でできることを国から地方に回すべきだ」と主張する。国会議員として取り組みたいのは、経済の立て直しと教育だ。「選挙ではなぜ今自民なのか、政策で訴える」と話す。【高木香奈】 ◆8区(4人)

 ◇改革後戻りさせない−−伴野豊氏(51)=民前

 政権交代後の3年間で、命を大切にする政策を進めてきたという自負がある。「改革の針を後戻りさせてはいけない」。一方でマニフェストを十分実現できず、期待に応えられなかったと認め、「厳しい評価に耐えなければならない」。
 政治家を志したのは細川連立政権が誕生した93年ごろだ。当時は旧国鉄から民営化したJR東海で働いて いたが、日本の将来のために自分に何ができるかと考えるようになり、国政への道を選んだ。「JRからの転身は無謀だったかもしれないが、家族や友人に支え られた」と振り返る。
 尊敬する人物は「両親。戦後の大変な時期を乗り越え、自分の基本を作ってくれた」。最近は村上春樹氏の本をよく読む。

 ◇明るい日本取り戻す−−伊藤忠彦氏(48)=自元

再選を目指した09年の前回選挙は、約6万3000票差で落選した。「自民党は謙虚にならなければならない。地域、国民に喜んでもらうためという原点を忘れないようにしなければならない」
 この3年間で3回、南知多町の離島から漁に出かけた。魚が取れるかどうか分からない不安定な漁師の生活を実感した。こうした体験を踏まえ、今回は「一生懸命に仕事をしている人たちが報われる社会を作りたい。明るい日本を取り戻したい」と訴える。
 終戦後に活躍した実業家・白洲次郎を尊敬する。「強い信念を持って日本をしっかり支えた。人間としての生き方に憧れる」。疲れた時には美術館で絵を鑑賞すると、心が安らぐという。

 ◇TPPと増税を阻止−−長友忠弘氏(53)=共新

衆院選への挑戦は96年の愛知5区に続き2回目になる。「今回は民主に裏切られ、自民にも戻りたくないという有権者がいる。黙っているわけにはいかない」と強調する。
 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や消費増税の反対、雇用の拡大などを強く訴える。「今の政権は問題をごまかしている。知多半島は農業、漁業が盛んだが、TPPに参加したら、成り立たなくなる。安易な増税もだめだ」
 宮崎市生まれ。高校時代に共産党の演説を聞いたことがきっかけで、卒業後、豊田市の会社に就職してから入党した。趣味は自然観察と絵を描くことで、年賀状や礼状を絵手紙にして送ると「気持ちが素直に伝えられる」という。

 ◇子育てしやすい世に−−増田成美氏(39)=未新

 名古屋市の河村たかし市長の「ラーメン屋のおやじが笑える世の中に」という言葉に感動した。「日本を変えようと頑張る人と一緒に私もやりたいと思った」。市長の政治塾に入り、候補者公募で立候補が決まった。
 建設業を営む実家で仕事をしていた02年、「ゼロから自分で始めたい」と独立し、建設会社を創業した。 社長として働きながら、母親として長男(8)を育ててきた。「私が社会に出てから、若い人たちに元気がない。女性が安心して子育てをし、また仕事に戻れる 世の中にしたい」
 政治経験はない。名古屋市に住み、8区との縁も支援組織もないが、「ひたすら自分の思いを訴えたい」と意気込む。(8区は新井敦が担当しました)
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 ■解説

 ◇変革へ一票の力信じよう

民主党が分裂するなどして、多党が乱立した中で迎えた総選挙だ。候補者の判断基準に戸惑う有権者は多いだろう。今、重要なのは「バラ色の未来はすぐにはやってこない」という冷静な目で、政党や候補者を見ることだと思う。
 県内では、民主・自民・共産が15小選挙区全てに候補者を立てたほか、第三極も積極的に擁立した。日本未来の党が13選挙区、日本維新の会が5選挙区、みんなの党が1選挙区で候補者を公認し、激しい選挙戦を展開している。
 景気回復や増税、原発、環太平洋パートナーシップ協定など争点は多く、候補者の訴えは自然と熱を帯びてきている。だが、美辞麗句で彩られた公約こそ、党としての信頼度、政策の実現可能性などを慎重に吟味したい。
 4日午後、名古屋市の繁華街・栄地区で20〜60代の男女に選挙への思いを聞いた。政権交代をしても変わらない閉塞(へいそく)感が漂い、有権者には変革への希望と諦めが交錯していた。
 しかし、一票の力を信じたい。諦念は何も生まない。「政権交代」や「第三極」という言葉に踊らされず、候補者の訴えにしっかりと耳を傾け、一票を投じたい。【三木幸治】

2012衆院選:公示 候補も走る師走 多い争点、議論百出(その2止) /愛知

毎日新聞 2012年12月05日 地方版

 ◇12区

共産新人の若山晴史氏は、岡崎市内で第一声を上げた。「ただちに原発ゼロへ」などと書いたパネルを掲げ、衆院選を「自民党型の政治を阻止する戦い」と位置付け、消費増税の阻止や原発即時停止などを争点に挙げた。
 未来元職の都築譲氏は、西尾市の選挙事務所で出発式を行った。「若者たちの未来を、日本の未来を救え」と訴え、「1000兆円の借金を若者に押し付けようとしている」と若者の雇用確保や社会保障を公約に掲げた。
 民主前職の中根康浩氏は、岡崎市の選挙事務所で出陣式後、同市内などを回り、「消費税は社会保障以外には使わない。将来につけを回さないで、安心社会を作り、経済成長と雇用確保に結び付ける」などと述べた。
 自民新人の青山周平氏は岡崎市内などで出陣式を行った。「教育再生などの施策を進める」と力説し、「若い私が責任を果たすには勝って仕事をすること。民主政権の3年半を取り戻し、日本を作り直したい」と語った。
 維新新人の重徳和彦氏は岡崎市役所に「本人」と書いたのぼりを掲げた自転車に乗って登場し、支持者らに「皆さん、政治をあきらめないでください。西三河から新しい歴史を作ろうじゃありませんか」と呼び掛けた。【丸林康樹】

 ◇13区

自民新人の大見正氏は「今度の選挙は政権を変える選挙。自民党は3年間、まじめに党改革を行った。経済を立て直し、三河地区がものづくりの中心地として続くよう取り組む。国民の安心と安全を守る」と強調した。
 未来前職の小林興起氏は「大村秀章知事と河村たかし名古屋市長と新日本を作るため立った。消費増税に反対し、脱原発を貫く。政府の無駄は多く、まず政治家が身を切る。経済再建は円高是正から始める」と述べた。
 民主前職の大西健介氏は「13区の隅々を回り、国道や港湾、震災がれきなどで数多くの実績を残した。まじめに取り組む地域の政治家を育ててほしい。私も全力で応える。子供たちに財政のつけを回さない」と訴えた。
 共産新人の宮地勲氏は「民主党に裏切られたが、自民党には戻りたくない。第三極も不安定で、共産党が最適だ。増税でない方法で財政再建を行い、原発は今すぐゼロに。米国や財界のいいなりにならない」と主張した。【安間教雄】
 ■候補者の横顔(届け出順)

 ◇9区(5人)

 ◇西尾張の防災しっかり−−長坂康正氏(55)=自新

 元首相・海部俊樹氏の秘書を12年間務めた後、6期連続で県議に当選した。「政治家として金や銀の人もいるが、私は銅であれ、鉛であれ、メッキではない。どこまで削っても本物だ」と胸を張る。
 「3年前、国民は民主党のマニフェストに政治が変わると期待したが、結局は変わらなかった」と訴える。一方で政権与党から下野した時、「自民党が役人目線になっていた。地域の実情が分かっていない」と感じることもあったという。
 昨年の東日本大震災を受け、「海抜ゼロメートル地帯が多い西尾張の防災対策をしっかりしないと」と国政進出を決意した。「国のことを分かっても、この地域の現状を知る人間は自分しかいない」と自負する。

 ◇増税反対の声、国政に−−松崎省三氏(66)=共新

山口県の高校を卒業後、石川島播磨重工(現・IHI)名古屋造船で働いた。一緒に働いていた先輩が解雇された姿を見て「こんな差別が許されるのか」と疑問を感じ、33歳で共産党に入党した。
 民主党政権については「結局、消費税増税や原発再稼働など自民政権に逆戻りした」と話し、「増税法案は通過したが、反対する人は多い。その声を国政で生かすことが我々の役目だ」と訴える。
 中学生の時に父親が務めていた会社が倒産した。新聞の配達や集金のアルバイトに懸命に励み、家計を助けた苦労人だ。
 趣味は登山で、週1回は近場の山に出掛けているという。好きな言葉は「たたけよ、されば開かれん」だ。

 ◇国民のための政治を−−井桁亮氏(43)=未新

「民主党の政策は良かったが、結局は自民党と表紙を替えただけだ。血を流す決意が民主党にはなかった」
 津島市長や県議を務めた父を見て、政治家を志した。県議1期、津島市議を務め、今回で国政は3回目の挑戦だ。「消費増税法案や原発問題についても国民との約束を破って進めてきた。こんなことが許されるなら、政治家はいらない。官僚がやればいい」などと批判する。
 信奉する政治家はいないというが、「小沢一郎氏の言うことは理解できる」という。ただ「彼のために政治をするわけではない。官僚制度打破は一致しており、国民のために政治をすると言うから、協力している」と言葉に力を込めた。

 ◇消費増税しっかり説明−−岡本充功氏(41)=民前

与党になって自分の政策や携わった法案が通過した時、「やってきてよかった」と幸せを感じた。「政策が変わると、社会が変わる」と実感したという。  マニフェストが達成できなかったことについては「素直に謝らないといけない。特に普天間問題、ガソリン 税撤廃だ」と陳謝し、支持者から反対の声が多いという消費増税法案には「このタイミングでしないとだめなのか」と苦しんだが、「このままの状態では借金が 膨らんでいくこともしっかりと説明していくしかない」と理解を求める。
 医師として医療関係の政策には党内きっての論客だ。母校の名古屋大では、非常勤講師として「血液腫瘍学」を教えている。

 ◇医療や介護、改革まだ−−中野正康氏(45)=維新

国に関わる仕事がしたいと、09年に総務省に入庁した。時代の変化に対応して予算や税金制度を考える仕事に携わってきた。
 05年9月の郵政選挙では「永田町としては1丁目1番地の改革だったが、医療や介護などの大切な2丁目や3丁目が全然進んでいない」と感じていた。
 民主党が掲げた「政治主導」にも疑問を持っていた。「会社で言うと官僚は部長クラスで、社長は大臣だ。社長が代わり過ぎては社員は動きようがない。仕分け事業も何が大切なのか仕分ける議員が分かっておらず、このままで日本は大丈夫なのか」と出馬を決意したという。
 「柔軟性と思い切り、覚悟のある」坂本龍馬を尊敬しているという。(9区は渡辺隆文が担当しました)

乱:’12衆院選 公示 TPP絶対反対/原発どうする/雇用改善を−−有権者の声 /青森

毎日新聞 2012年12月05日 地方版

 ◇青森市、農業、葛西裕正さん(56)

補償がない限り、TPPは絶対反対。反対を訴えている候補者が多いが、政治も組織社会。どの政党が政権を取っても、中央の意向が優先され、農家の声はほごにされるのでは。

 ◇八戸市、無職、磯谷一男さん(72)

TPPの交渉参加問題が最大の争点だと思う。消費税の増税や年金制度改革も生活へ影響が大きい問題だ。しかし、政治への不信があり、あまり期待できないというのが本音だ。

 ◇弘前市、大学4年、桜庭真衣(まい)さん(21)

投票には必ず行く。今の政治状況は原因を自民党が作り、民主党が変えようとして、その途中にある。社会保障や震災復興などを考えたら消費増税は仕方ないと思う。

 ◇青森市、主婦、斉藤淳子さん(46)

このままでは日本が限界という感じがしている。消費増税は庶民の負担を増やすのに、何に使うのか具体的な方針が出されていない。原発を今後どうするのかという点にも注目したい。

 ◇青森市、自営業、田澤眞知子さん(53)

新しい政党が多くて、公約も分かりにくい。どこも脱原発というが、卒原発との区別が付かないし、代替案を示していない。事故が起きた福島県への配慮ももっと必要だと思う。

 ◇青森市、会社員、阿部大輔さん(31)

どんな政権でもいいが、デフレ脱却を推進してほしい。金融関係に勤めているが、景気は一向によくならない。円安方向に政策を進め、日本経済の再生を図ってほしい。

 ◇青森市、大学3年、福田貴宏さん(21)

1日から就職活動が解禁されたが、今年も厳しそうだ。頑張っても内定がもらえなかった先輩もいる。雇用環境の改善に実現性のある政策を掲げる政党を選びたい。

高レベル放射性廃棄物:ガラス固化体、来年28本返還 英から原燃に /青森

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 中部、関西、中国の電力3社は4日、使用済み核燃料の再処理を委託した英国から、高レベル放射性廃棄物 ガラス固化体計28本が、来年2月ごろ返還され、日本原燃(六ケ所村)の廃棄物貯蔵管理センターに搬入されると発表した。英国出港日や輸送ルートは出港後 に公表する方針。
 英国からの返還は3回目。19年ごろまでに約900本が返還される計画で、これまで約100本が返還されている。昨年9月に返還された固化体の表面からは、安全基準値の最大47倍の放射性物質が検出されたが、今回の検査では問題はなかったという。【高橋真志】

山本太郎 選挙演説で反原発を訴える 国防軍化反対、TPP不参加も

2012年12月05日 11時45分 [社会] 2012年12月バックナンバー山本太郎 選挙演説で反原発を訴える 国防軍化反対、TPP不参加も
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 4日、第46回衆議院選挙東京第8区で立候補した「新党 いまひとり」の代表、元俳優の山本太郎が高円寺駅北口で第一声をあげた。

  山本は今回、東京8区で出馬表明をした理由について、「杉並区は僕が初めて“反原発”に目覚めてデモに参加した場所。ここで選挙戦を戦うことがなによりも 重要だった」と答え、改めて反原発を訴えた。他にも山本は自衛隊の国防軍化反対、徴兵制度反対、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への不参加を訴え、 今回の選挙こそ日本の未来にとって大切だと聴衆に呼びかけた。

 演説会場には支持者、野次馬を含め約200人がつめかけた。なお、東京8区からは他に自民党の石原伸晃氏、民主党から円より子氏、共産党からは上保匡勇氏が立候補している。





候補者、前回比6人増 県内5選挙区 復興、被災支援など訴え


衆院選が公示された4日、県内5選挙区の候補者22人は市街地や選挙事務所前、県外の候補者の応援演説などで第一声を上げ、震災と原発事故からの復興に向けた公約などを訴えた。
 県内5選挙区の立候補者は平成21年の前回より6人多い。
  候補者を擁立した政党数は12年の6党を一つ上回っている。民主党は前職2人、新人2人の計4人、自民党は元職3人、新人2人の計5人を擁立。日本未来の 党は前職2人、新人1人の計3人、日本維新の会は元職1人、新人2人、共産党は新人5人、みんなの党は新人1人、社民党は新人1人をそれぞれ立てた。
 公明党は県内選挙区に候補者を擁立せず、1、2、4、5区で自民党候補を推薦し、比例東北で2議席確保を目指す。新党改革は3区の自民党候補を推薦し、比例東北で1議席獲得を目標にしている。

2012衆院選:公示 投票のポイント、有権者に聞く /三重

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 ◆政党でなく人柄で/ムードに左右されず
 16日投開票の衆院選。投票するポイントはなにか。有権者に聞いた。

 ◇四日市市の会社員、宇藤勝彦さん(43)

党が乱立して争点がわからない。民主党を応援してきたが、言っていることとやっていることが違うので残念だ。政策をしっかり理解し、有言実行する党、人を選びたい。

 ◇四日市市の会社員、石垣智洋さん(29)

原発問題が争点。子ども3人を育てていることもあり将来、安心して暮らしていくためにも原発は早期になくしてほしい。消費増税は仕方がないが、正しい使い方を望む。

 ◇津市の主婦、堀尾悦子さん(76)

TPPで保険や医療制度が変わってしまうのは怖い。政党の乱立が今の政治の混迷を物語っていると思う。政党でなく候補者の人柄をしっかり見ていきたい。

 ◇津市の自営業、松本泰典さん(47)

まずは経済対策に取り組んで。借金の上に成り立つ豊かさを問い直し、未来にツケを回さないようにしてほしい。マニフェストを履行する、信頼できる候補者を見極めたい。

 ◇津市の主婦、平松未央さん(26)

被災地の復興が第一。復興税の使い道などの問題はきちんとして。政党が多く票が割れそうだが、与党は単独過半数を取って、盤石な政治を。

 ◇松阪市の建築業、北川信夫さん(54)

景気回復が重要で政治を安定させる力で選ぶ。第三極に関心もあったが、違いが不明だし乱立状態で、数合わせの合従連衡に嫌気がさした。ムードに左右されず、新聞を読んで決める。

 ◇伊勢市の食品製造業、岩尾昇平さん(63)

TPPと消費増税問題を中心に考えたい。日本は食料自給率が低すぎる。目先のことではなく、「日本に必要なこと」を考え、国政を再建して、巻き直してほしい。

 ◇伊勢市の会社員、関真奈恵さん(36)

観光サービス業に携わる者として最も重視したいのは景気対策。不況は大きな痛手だ。新旧さまざまな党が乱立していて判断が難しいが、各党のマニフェストを見て、じっくり見極めたい。

 ◇名張市の主婦、木村由佳さん(35)

子育て支援を重視する政党を選ぶ。政策や候補者の訴えをじっくりと比べたい。2人目の子どもを産みたいが、現金給付など手厚い支援がないと難しい。

 ◇伊賀市の会社社長、池澤基善さん(62)

 有権者のニーズを公約に取り入れるだけではだめ。もっとプライドを持って国のあり方を提案して。掲げた公約をぶれずに実行してくれそうな候補者を見極めて投票する。
〔三重版〕


2012年12月5日7時22分

NZ地震のビル倒壊「完全な人災だ」 現地遺族会代表

写真:「完全な人災だ。責任を取ってもらいたい」と話す遺族会代表のマアン・アルカイシさん=4日、クライストチャーチ、郷富佐子撮影拡大「完全な人災だ。責任を取ってもらいたい」と話す遺族会代表のマアン・アルカイシさん=4日、クライストチャーチ、郷富佐子撮影
 【クライストチャーチ=郷富佐子】昨年2月のニュージーランド(NZ)南部地震で、日本人28人を含む最大の犠牲者を出したビルの倒壊原因について4日、調査組織による公聴会を傍聴してきた現地の遺族会代表が朝日新聞の取材に応じた。「完全な人災だ」と語り、政府がまもなく公開する最終報告書への期待を示した。
 約55遺族が集う「クエークファミリーズ」共同代表でカンタベリー大学工学部准教授のマアン・アルカイシさん(62)は、クライストチャーチ市のカンタベリーテレビ(CTV)ビル内の診療所で働いていた妻(当時61)を失った。ビルでは日本人留学生ら115人が亡くなった。
 アルカイシさんは、独立調査組織「王立委員会」が80人以上を招き、今年6月から9月まで開いた公聴会のほとんどを傍聴した。そこで明らかになったビルの問題は、主に(1)設計(2)市の建設許可の審査過程(3)建築現場の3点だ。
 アルカイシさんは特に、地元設計会社の代表が、平屋の建物の経験しかなかった社員に6階建てのCTVビルの設計をまかせた点を重視。エレベーターと床の接合部や、柱とパネルの距離など「最低でも10の欠陥があった」と指摘する。
 公聴会では、この代表が建設許可を申請した際に、市の担当者を飛ばして上司に直接かけあった可能性も浮上。完成後に欠陥が見つかり、補強工事をした事実を市などへ報告していなかったことなどもわかったが、代表自身は責任を否定。地元メディアは、実際に建築をした建設会社の責任者が経歴を偽り、無免許だったとも指摘している。

アラスカ南部で地震 M5,9

特集: 自然災害 (107 記事)
4.12.2012, 07:53
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© Flickr.com/drurydrama (Len Radin)
© Flickr.com/drurydrama (Len Radin)

米国地質調査所のサイトが伝えたところでは、火曜日、アラスカ南部の都市アンカレジから数十キロの地点でマグニチュード5,9の地震が発生した。

建物への被害や住民に負傷者が出たのとニュースは、入って来ていない。
   地震は、現地時間で月曜日の16時42分(モスクワ時間で火曜日の5時42分)に発生、震源地はアラスカ最大の都市アンカレジの西39キロ、震源の深さは、50,1キロだった。
   リア・ノーヴォスチ

アラスカでM5・8の地震 震源地はアンカレジの西約44キロ

2012.12.4 12:09
 米地質調査所(USGS)によると、アラスカ州南部で3日午後4時42分(日本時間4日午前10時42分)、マグニチュード(M)5・8の地震があった。震源地はアンカレジの西約44キロ、震源の深さは53キロ。
 AP通信によると負傷者の情報はない。現地の津波警報センターの専門家は、津波を引き起こすことはないとの見方を示した。(共同)

アラスカのアンカレッジ近郊でM5.8の地震=米地質調査所

2012年12月4日
[ワシントン 3日 ロイター] 米地質調査所によると、米アラスカ州アンカレッジ近くの沖合でマグニチュード5.8の地震が起きた。マグニチュードは当初5.7と発表されていた。
 地震発生時間は現地時間3日午後4時42分(日本時間4日午前10時42分)。震源はアンカレッジの西方41キロで、深度53キロの比較的浅い場所。

十勝岳で火山性地震が増加 警戒レベル「平常」

(12/03 07:10)
札幌管区気象台は2日、十勝岳(2077メートル)で火山性地震が増加する傾向がみられたとして、ホームページ (www.jma-net.go.jp/sapporo/)に観測資料の掲載を始めた。ただ、「現時点で直ちに噴火につながるような兆候はなく、防災対応 の必要はない」として、警戒レベルも「平常」を継続している。
 同気象台によると、十勝岳では同日午前11時30分ごろから火山性地震が増加。午後6時までの地震回数は107回を数え、午後1時半ごろには、山麓の白金温泉地区(上川管内美瑛町)と十勝岳温泉地区(同管内上富良野町)で12年半ぶりに震度1程度の揺れを観測した。
 十勝岳では今夏、火口周辺での発光現象が相次いで確認されたが、同気象台は「この現象と地震の関係については不明」としている。

十勝岳で火山性地震相次ぐヘルプ

札幌管区気象台は2日、十勝岳(2077メートル)で同日午前11時半~午後6時の間、2か所ある観測点のうち、山腹の観測点で計107回、山 麓・硫黄沢の観測点で約70回の火山性地震を観測したと発表した。また、同日午後1時半頃、美瑛町の白金温泉と上富良野町の十勝岳温泉で、それぞれ震度1 程度の地震があったことが、住民からの聞き取りで確認されたという。
 地震回数以外のデータに変化がなく、同気象台では「今すぐ噴火の恐れはない」として、噴火警戒レベルは平常の「レベル1」を継続する。
 今年6月末に観測された発光現象との関連については「わからない。推移を注視していきたい」としている。
(2012年12月3日  読売新聞)
2012年12月2日20時50分

十勝岳、火山性地震がやや増加 原因不明で推移注視


 札幌管区気象台は、十勝岳で2日昼前から火山性地震がやや増加している、と発表した。火山性微動は観測されておらず、噴火警戒レベルは「1(平常)」のままだが、原因は不明として推移を注意している。
 気象台によると、火山性地震は2日午前11時半~午後6時に107回観測された。このうちの1回は、山麓(さんろく)の十勝岳温泉地区などで震度1程度の揺れを感じた。十勝岳で有感地震の観測は2000年6月以来。十勝岳火山性地震は、最近では1日あたり10回未満で推移していたという。
2012年12月2日0時9分

大地震と連動警戒 富士・御岳・焼岳、監視続く 東海


 【宋光祐】世界の活火山の1割が集まる日本。東海4県には、気象庁の諮問機関の火山噴火予知連絡会が「監視・観測体制の充実が必要」だとしている火山・火山群が六つある。過去には巨大地震の後に火山が噴火した例もあり、東日本大震災が起きた今、火山災害への備えも迫られている。
 静岡、山梨、神奈川の3県は今年6月、国や自治体でつくる「富士山火山防災対策協議会」を発足させた。今年度中に広域避難計画を策定し、2014年度には合同避難訓練の実施をめざす。
 広大な観光地を抱え、風評被害を恐れて語ることがタブー視されてきた富士山(標高3776メートル)の噴火。それに備えて県境を越えた対策組織ができるのは初めてだ。
 富士山が最後に噴火したのは1707年。噴火地点に近い村は壊滅状態になった。宝永噴火と呼ばれるこの噴火は、実は南海トラフを震源域とする宝永地震の49日後だった。
 昨年の東日本大震災の4日後には、富士山直下でマグニチュード(M)6.4の地震が発生。その後、地震活動は低下したが、国は東日本大震災で火山噴火が誘発する可能性もあるとして、自治体などに火山による広域災害に備える体制づくりを要請した。8月末に内閣府の有識者会議が被害想定を示した南海トラフ巨大地震が実際に起きれば、地震に伴って噴火が起きることも懸念される。
 岐阜県には、気象庁の常時観測の対象になっている火山が計四つある。このうち近年に噴火したのは、御岳山(おんたけさん=3067メートル)と焼岳(やけだけ=2455メートル)だ。
 御岳山は1979年に有史以来初めて噴火した。91年と07年にも小規模な噴火をおこした。84年の長野県西部地震(M6.8)では、大規模な山体崩壊が発生。岩屑(がんせつ)なだれが下流の村に達し、29人が犠牲になった。火山の山肌はもろい火山噴出物が堆積(たいせき)して崩壊しやすいため、噴火以外にもこうした危険性が潜む。
 焼岳は、数千年~千数百年の間隔でマグマの噴出を繰り返している。
 62年の噴火では火口付近の山小屋に噴石が飛び、2人が負傷。95年2月には、山頂の南東約3キロにある安房トンネル建設に伴う国道の工事現場で水蒸気爆発が起きた。火山ガスを含む水蒸気と6千立方メートルを超す土砂が噴き出し、作業員4人が亡くなった。岐阜県側には奥飛騨温泉郷、長野県側には上高地という観光地があり、両県や地元自治体は観光客をどう逃がすか難しい対策を迫られている。
 気象庁は、これらの火山に地震計や傾斜計、遠望カメラなどを設置し、24時間体制で監視を続けている。07年には新たに、火山活動の活発さを5段階で示す「噴火警戒レベル」を導入。「避難」「入山規制」など自治体が取るべき対応を明確にした。県や自治体はレベルごとに行動計画をつくる必要がある。
■降灰、交通・作物に被害
 火山が大噴火すれば、被害はふもとだけではすまない。噴煙となった火山灰が風に乗って広がり、広い範囲で交通網や農林水産物などに被害を及ぼす。
 内閣府が2002年にまとめた富士山の被害想定によると、宝永並みの噴火が起きた時の経済被害は最大2兆5千億円。火山灰は東名高速や新東名高速東海道新幹線が通る地域にも2~10センチ積もるとされる。
 鉄道では、線路に灰が積もると電流がうまく流れなかったり、踏切に障害が出たりする恐れがあり、内閣府は、関東や東海地方の一部を中心に総延長約1800キロで被害が出ると試算している。
 00年に噴火した北海道有珠山(うすざん)のケースでは、乾燥時に2センチの灰が積もると車はスリップし走れなくなった。また、航空機のエンジンは火山灰に弱いため、降灰が広い範囲に及べば空路にも影響が出る。交通が寸断されると、富士山御岳山、焼岳など火山による直接的な被害が少ない愛知や三重県でも、物流などに影響が出る可能性が高い。
 数万年に1回のカルデラ噴火と呼ばれる超巨大噴火では、火山灰は日本各地に降り積もる。約7300年前に九州・屋久島近くの海中で起きた噴火では、東海地方でも灰が降ったとみられる。
2012年12月1日23時47分

噴石や火砕流、災害多様 宝永地震49日後に富士山噴火

 【大久保泰】甲信越地域と静岡県内には、火山噴火予知連絡会が「監視・観測体制の充実が必要」とする火山、火山群が九つある。現在はいずれも「平常」だが、過去には大きな被害を出した。噴石や降灰、火砕流山体崩壊など多様な災害をもたらしている。
 山梨・静岡県境にある富士山(3776メートル)では1707年、南東斜面で爆発的な噴火が発生した。現在の静岡県小山町周辺に大量の噴出物が降り注ぎ、噴火地点に近い村は壊滅状態になったとされる。16日間にわたる噴火で、江戸にも火山灰が2~5センチ積もったとされる。
 この宝永噴火の49日前、マグニチュード(M)8.6の宝永地震が発生していた。昨年の東日本大震災直後の3月15日には、富士山直下でマグニチュード(M)6.4の地震が発生し、富士山の火山活動が注目された。その後、地震活動は低下した。
 火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長によると、富士山はこの3200年間に100回噴火している。割合では32年間に1回だ。「若い火山だけに、このまま噴火がなくなるとは考えにくく、いつ来てもおかしくない。マグマがたまり、大規模な噴火になる恐れもある」と対策を急ぐように訴える。
 国は2004年、宝永噴火と同規模の噴火があった場合を想定したハザードマップを作った。静岡、山梨、神奈川の3県は山麓(さんろく)の自治体などと共に今年6月、対策協議会を発足。今年度中に広域避難計画をまとめ、14年度には初めての合同訓練を実施する計画だ。
 浅間山(2568メートル)も度々大きな噴火を起こしてきた。最大の被害は1783年の天明の大噴火だ。浅間山の北斜面で大規模な土石なだれが発生。吾妻川を塞ぎ、その後決壊して集落を襲った。死者は千人を超えたとされる。
 最近では2004年9月に21年ぶりに爆発。南東の長野県軽井沢町には多量の降灰があり、火山灰は東京都心でも観測された。
 新潟県西部にある新潟焼山(やけやま=2400メートル)では1974年7月28日、山腹の割れ目で水蒸気爆発が発生。火山灰は北東約100キロまで飛び、泥流が発生した。噴石で、山頂付近でキャンプをしていた登山者3人が死亡した。
 長野・群馬県境にある草津白根山(2171メートル)では76年に小規模な水蒸気爆発があった後、滞留した火山ガスで登山者3人が死亡する災害も起きている。
 長野・岐阜県境の御岳山南麓(ろく)で発生した84年の長野県西部地震(M6.8)では、大規模な山体崩壊が発生。岩屑なだれが下流の村に達し、29人が死亡した。もろい火山噴出物が堆積(たいせき)し、崩壊しやすい火山の危険性をみせた。
 気象庁はこれらの火山には地震計や傾斜計、空振計や全地球測位システム(GPS)、遠望カメラを設置して、24時間態勢で監視を続けている。火山警戒レベルが導入された火山では、活動状態に合わせて警戒レベルを1(平常)~5(避難)で示し、警戒を呼びかける。
2012年12月1日23時29分

都市部近くにも活火山 避難経路作り直しも 東北

 国内110の活火山のなかで、気象庁などが地震計や望遠カメラなどを使って24時間監視している火山は全国に47あり、そのうちの10カ所が東北地方にある。岩木山、岩手山、秋田焼山、秋田駒ケ岳、栗駒山、蔵王山、鳥海山、吾妻山、磐梯山安達太良山だ。
 噴火が起きると、溶岩の流出や火砕流、火山灰と熱風が高速で吹き付ける「火砕サージ」、火山灰を含んだ土石流、雨や融雪による火山泥流が発生する危険性がある。降灰で交通機関がまひしたり、停電が起きたりしかねない。木造の建物は倒壊の恐れもある。
 そうした被害を想定し、住民の避難場所などを定めたハザードマップ作りが、火山ごとに進められてきた。さらに火山活動に応じて、「避難」「入山規制」など防災機関や住民がとるべき行動を5段階で定めた「噴火警戒レベル」が、岩手山磐梯山など5カ所で導入されている。
 東北地方で最も警戒されている火山の一つが、福島市から約20キロ西にある吾妻山だ。昨年3月11日の東日本大震災の2日後、地中から噴出した硫黄ガスが燃える発光現象が火口の一つで見られ、約8カ月間続いた。今年3月には周辺からも新たに蒸気が噴出。噴火の兆候は確認されていないが、地下深くでマグマが動いていることを示唆する火山性地震が、いまも1日4~5回の頻度で起きている。
 11月には国土交通省福島県が中心になり、噴火した場合の10通りの被害想定と対策をまとめた。最大規模のマグマ噴火が積雪期に起きた場合、JR福島駅周辺に最大で高さ1~3メートルの泥流が1~2時間後に到達する。堤防のかさ上げでは対応できず、早く避難するしか手立てはないという。福島市は「これまであった被害想定を大きく超えている」として、住民の避難経路を作り直す方針だ。
 吾妻山の近くには安達太良山磐梯山があり、三つの火山はほぼ同時期に噴火するなど活動に関連性があると見られている。このため国交省は、磐梯山安達太良山についても最大規模のマグマ噴火の被害想定を作る計画だ。
 岩手山も、盛岡市の北西約15キロに位置する。1995年9月に火口東側で、97年12月末ごろからは西側でも地震が多発。さらに98年には火山性のガスや水蒸気が頻繁に観測されるようになり、「水蒸気爆発の可能性がある」などとして防災対策への機運が高まった。
 ハザードマップでは、山の西側で水蒸気爆発、東側では1686年にあったマグマ噴火と同規模の被害を想定。被害を受ける可能性が高いのは盛岡、雫石、滝沢、八幡平の4市町村で、約38万人が生活する。火砕流が到達するのは山頂から7キロほどまでだが、積雪期が心配だ。雪が熱で解けて火山泥流が発生、南側なら盛岡市内の雫石川に達して両岸の住宅地を巻き込む恐れがある。東側の滝沢村、北東側の旧松尾村(八幡平市)も被災するとされる。
 青森県の岩木山も、噴火すれば都市部に影響が出そうだ。2002年に県が作成したハザードマップによると、100年に1回程度の頻度で起こるとみられる水蒸気爆発の場合、18万人が暮らす弘前市の中心街近くでも灰が降る。さらに数千年に一度とみられるマグマ噴火の場合、弘前市中心街を火山泥流が襲う可能性が指摘されている。
 青森地方気象台によると、17~19世紀に数回の噴火を繰り返しており、1970年1月に発生した地震後、山麓(さんろく)の温泉の温度が上がるなどしたために観測態勢が強化された。だが、異常が感知された場合の警報や避難場所の指定など、対策は遅れている。
 また、県内にはほかに八甲田山、恐山、十和田湖の三つの活火山があるが、まだハザードマップは作成されていない。
 秋田県は県境に六つの火山を抱える。そのうち活動度が高く、直近では74年に噴火した鳥海山、97年に噴火した秋田焼山、71年に噴火した秋田駒ケ岳ハザードマップができている。
 秋田、山形県境にまたがる鳥海山は、ハザードマップで複数の噴火口を想定。山形県では遊佐町秋田県ではにかほ市を中心に火山泥流や土石流による被害を予想している。さらに国や両県などでつくる「緊急減災対策砂防計画検討委員会」が、ハザードマップには記されていない「火砕流」による被災予想範囲などを示すなど、「減災」を図ろうと協議を重ねている。
 秋田焼山についても今年度、有識者会議が発足。噴火警戒レベルを導入し、被害想定や防災対策を見直すための協議が進む。
 山形、宮城県境にある蔵王山は、美しい湖面が観光名所になっている「御釜」が火口だ。
 過去2千年で最も規模が大きかったとされる1227年と同程度の噴火が起きれば、火山灰が偏西風に乗って東側に運ばれ、仙台市でも1センチ程度積もる可能性がある。また、土石流宮城県側では蔵王町や村田町などの役場近くに、山形県側では上山市の山形新幹線の沿線まで達する恐れがあると見られている。
 一方、栃木県にある那須岳も、東北地方に影響を与えかねない火山だ。発生した泥流が東北道近くまで到達すると予想されているほか、10センチ以上の降灰が想定される範囲が福島県白河市の中心部まで広がっており、東北新幹線の運行も妨げられそうだ。
 主要な道路が通れなくなり、公共交通機関もまひすれば、物流は滞り、影響は火山の周辺だけにとどまらない。




寒さによる二次被害を防ぐ
11月7日にグアテマラ西部で発生した地震は、日本ではあまり報道されていないが、M7.2規模の地震とその後の度重なる余震によって、損壊家屋は26,000戸以上、大きな余震で倒壊する危険にさらされている家屋も未だ多くある。

被災者は340万人にのぼり3万人以上が避難生活を送っているが、地震の被害に加えて厳しい寒さの冬を目の前に、越冬の準備不足による二次被害が懸念される。

グアテマラ地震
画像:ジャパン・プラットフォームプレスリリースより
他人事と思えない地震大国、日本から支援
自然災害などに対し緊急援助をおこなう国際人道支援NGO「ジャパン・プラットフォーム(JPF)」は、この地震に対し2,500万円、対応期間3ヶ月の緊急支援を実施すること決定した。

JPFは“グアテマラ国内の政府や国際機関の支援が十分に届いていない地域もある中、日本人が支援活動に直接関わり、日本の顔の見える支援を届けるJPFが、本災害に対し出動する意義は大きい”としている。

外部リンク

ジャパン・プラットフォーム「グアテマラ地震被災者支援」
http://www.japanplatform.org/mtnews/2012

特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム
プレスリリース【PRTIMES】
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000005612.html

年度内に浸水域公表/県、南海トラフ巨大地震想定

2012/11/30 09:53 香川県は29日の11月定例香川県議会総務委員会(辻村修委員長)で、独自に策定している南海トラフ巨大地震 の被害想定のうち、市町別の詳細な震度分布、津波高、浸水域の3項目を、本年度末までに公表する考えを明らかにした。死傷者数や建物被害などは、国による 経済被害想定の発表が年明けにずれ込むことから、来夏をめどにまとめる方針。

 国の被害想定では、東かがわ、観音寺、三豊の3市が最大で震度7。被害規模は最大のケースで、死者約3500人、負傷者約2万3千人、建物の全壊・消失約5万5千棟などと推計されている。

 香川県はこれを基に、9月から詳細な被害想定の策定に着手。当初は▽震度分布▽津波高▽浸水域▽人的被害▽建物被害▽ライフライン被害▽経済被害―など の全項目をまとめた上で公表する予定だった。ただ、ハザードマップの作成や避難所の再検討を急ぐ市町などが早期の公表を要望したことや、徳島県が10月末 に津波浸水想定のみを発表したことを考慮し、2段階で公表することにした。

 また、見直しを進めている長尾断層帯や中央構造線断層帯などによる直下型地震の震度想定も、本年度末までに取りまとめる考え。伊勢野正憲県危機管理総局長は「詳細なデータは、地域防災計画を作る上で不可欠。市町などからの要望にできる限り対応していきたい」と述べた。
賢者の知恵

2012年12月14日(金) フライデー

M7以上 首都直下型地震で、東京はこうなる

徹底シミュレーション 断層隆起、地割れ、火災旋風、水没、液状化…その時、何が起こるのか

賢者の知恵専門家の意見をもとに編集部が作成した予想グラフィック。スカイツリーがある墨田区は海抜ゼロメートル地帯なので広範囲に水没する可能性が


 そこかしこで火の手が上がり、黒煙は傾いたスカイツリーのはるか上空まで達する。周囲は水没し、巨大な地割れに海水が滝のように 流れ落ちる---。まさに地獄絵図だが、これは絵空事ではない。多くの専門家が「明日にでも起こる」と指摘する、来るべき大地震の〝本当の被害〟を報告す る。

首都直下型地震の〝Xデー〟は確実に迫っている

新宿の高層ビル群が傾き、火炎が竜巻のように立ち上り、空を焦がす---。これは専門家の意見をもとに編集部が作成したシミュレーション・グラフィックスだ。
立川断層が動いた時を想定した、JR立川駅周辺のグラフィック。写真中央を横切る大きな亀裂と段差が断層の真上にあたる
昨年3月11日、東京・新宿区にある抜弁天の崖が崩壊した時の様子。震度5でも、この有り様だ
昨年9月、東京大学地震研究所などの研究チームが、M7級の首都圏直下型地震が起きる確率を「30年以内に98%」と発表し、日本中を震撼させ た。その後、「30年以内に70%」と修正されたが、リスクが高レベルであることに変わりはない。東海大学地震予知研究センター長の長尾年恭教授が言う。
「東京というところは、江戸時代以前から何度も繰り返し大きな地震に見舞われてきた。首都直下型地震は歴史が示す通り、必ずまた起こるでしょう。首都圏の地下構造は3枚のプレートが入り組み、非常に複雑です。それが予知、前兆現象をとらえることを難しくしています」
 巨大地震は避けられず、それがいつ来るか分からないというのだ。独立行政法人「産業技術総合研究所」客員研究員の寒川旭氏は869年に起こった貞観地震に着目する。三陸沖を震源とするM8.4以上の巨大地震で、津波が三陸沿岸を襲った。
「貞観地震発生までの50年間ほど、長野県から東北にかけて地震が頻 発した。西日本の内陸でも地震が起こり、貞観地震の9年後の878年に、関東で直下型の大地震が起きた。今回も日本海中部や新潟中越などのM7クラスの地 震がいくつも起こった後、東日本大震災が起きた。西日本でも阪神淡路大震災以降、地震が増えている。現在の状況が9世紀と似ていることは、複数の研究者が 指摘しています。首都圏は、とりわけストレスが溜まっているエリアと言えるでしょう」

ビルが、首都高が倒壊

M7級の首都直下型地震が起こった場合、一体どのような被害状況になるのか。まず、建物の被害。都内で震度5強を観測した東日本大震災では、建物 に大きな被害は出なかった。長い周期で揺れを起こす「長周期地震動」だったためで、直下型では条件が全く違う。災害危機管理アドバイザー・和田隆昌氏が言 う。阪神淡路大震災の際には淡路島・小倉地区に野島断層のズレからくる大きな亀裂と段差が出現した

「直下型で震源に近い震度7の『短周期地震動』は、建物に対して非常 に大きな衝撃を与えます。耐震性や建築基準は新しくなっていますが、都内にも古い集合住宅や木造住宅がたくさん残っている。例えば赤坂は'81年以前の集 合住宅やビル、マンションが半分を占めている。阪神淡路大震災では、木造家屋だけでなく大きなビルも壊滅的な被害を受けましたが、都内でもそういう状況が 起こりえます」
 特に1階部分が駐車場になっているビルなどは、阪神淡路の際に押しつぶされたケースが目立った。壁面のガラスやコンクリート、ブロックなども落下する。
「震度6強でまともに歩けない状態になりますが、それでも物が落ちて こないような場所に移動することが重要です。阪神淡路の時は、家の中のものが壁や窓を突き破って飛び出したのです。四方八方から重量の大きい物体が飛んで くるため、多くの圧死者が出るでしょう。新しい耐震基準でつくられた建造物の中であっても決して安全ではない」(和田氏)
 直下型の場合、縦の振動が強いので、重い家具でも飛び跳ね、簡単な支えでは外れてしまう。二重三重に固定することが必要だ。壊れるのは建物だけではない。
「古いビルが首都高へ向かって倒れてくれば、首都高もろとも崩れてしまう。走っている車を直撃する可能性もある。地上を走る電車も同様です」(同前)
 建物が崩壊し、橋が落ちる。ほとんどの道路も通行不能となり、交通は完全に麻痺する。3・11の時は新宿・抜弁天で崖崩れが発生したが、さらに大規模なものも起こるだろう。
 甚大な火災の被害も予想される。まちづくり計画研究所所長で防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏が指摘する。
「スカイツリーがある墨田区などは木造家屋の密集地なので、やはり火のまわりは早いでしょう。また、山手通り~環八の間も木造家屋が多く、阪神淡路の際に神戸・長田地区で起こったような大規模な火災となる可能性が高い」

東京は〝災害複合体〟によって壊滅する

あまり知られていないが、「火災旋風」の発生も恐怖だ。山形大学工学部物質化学工学科准教授・桑名一徳氏が解説する。
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細い赤線でポイントした都内のエリアは、活断層の存在が疑われている。JR田端駅から飯田橋駅付近を通り、四ッ谷駅付近に至る約?・の活断層が存在する可能性が、今年?月に地質学の専門家が集まる「日本第四紀学会」で報告された
「火災旋風とは、火災の炎と旋回流が何らかの事情で相互作用して起こ る、炎の竜巻のような現象。旋回流というのは、空気が渦を巻くような流れです。ビルが密集している所では気流が起こりやすく、渦が巻きやすい。火災旋風が 起こると、燃える速さ、勢いも増します。大きなものは直径数十mになるかもしれない」
 事実、関東大震災では、火災旋風のため4万人もの人々が犠牲になっている。
 液状化現象も起こる。3・11では浦安など湾岸地区で住宅が傾き、道路が波打ち、マンホールが浮き上がるなどした。震度7となれば、被害は格段に大きくなる。
「山手線の東側の軟弱地盤と言われている地域、荒川、江戸川の流域、お台場も含めた埋め立て地などは液状化する可能性が高い。液状化対策がなされていない地域では揺れが大きくなり、建造物に対する被害も激しくなる」(和田氏)液状化は東京湾沿岸のコンビナートに大きなダメージを与える可能性がある。
「'64年の新潟地震以前に埋め立てた場所は、液状化対策を何も講じ ていない所が多い。そういう場所が湾内のいたるところにある。長周期地震動で揺れると、タンクの中の貯蔵物が東京湾に流れ出る恐れがある。金属と金属が触 れて火花が出て、引火する可能性もある。湾内にある約600基の浮き屋根式タンクから石油製品が流れ出せば、東京湾は閉鎖される」(早稲田大学理工学部教 授・濱田政則氏)
 東京湾の船の航行が不可能になれば、支援物資も届かなくなってしまう。
 地割れや地面の隆起にも注意が必要だ。寒川氏は「そこかしこに大小の地割れが起きる。河川や水路に沿った場所は特に可能性が高い」と予測。渡辺実氏も「アスファルトに亀裂が入るような現象はいたるところで起きる」と想定する。

警戒すべき3つの活断層

活断層がズレれば、その上にある建物は倒壊する。首都圏の内陸地にも危険な〝トリガー〟が多く潜んでいるのだ。東洋大学社会学部教授・渡辺満久氏が言う。
「立川断層が3・11の影響で動きやすくなっている。東京の西部の立 川、国立、府中などが大きく揺れる可能性があります。断層をはさんで、北東側がはね上がり隆起する可能性が高い。あと、心配なのは綾瀬川断層。高崎から草 加、川口、行徳まで100km以上続く活断層がズレを起こすと、東京の下町や埼玉の住宅地でも、地盤の弱いところが大きく揺れ、被害が集中する。三浦半島 の活断層群も3・11の後、動きが活発になったと言われている。この3つが首都圏で要注意です」
 そして忘れてはならないのが津波だ。早稲田大学理工学術院教授・柴山知也氏によると、津波には東京湾の外から来るものと、中で起こるものがあるという。
「外から来る津波は、南海トラフや相模トラフなどでプレート境界型の 地震が起こった後に、富津岬をかすめて東京湾の中に入ってくる。横浜、川崎で4m程度、東京湾奥で2.5~3.0m程度になると考えられる。東京湾北部地 震の場合は、津波は1m未満と高くはならないものの、震度が大きいため高潮防波堤が壊れてしまう可能性がある。そうなると、江東区や江戸川区の海抜ゼロ メートル地帯は浸水する。今年10月末、ハリケーンに襲われたNYのように都市機能は麻痺します」
 専門家でも、どんな事態になるか十分には予測がつかないというM7級の首都直下型地震。明日からではなく、今日から〝その時〟に備える必要があるのだ。
グラフィック作成:カサネ・治 資料写真提供:アフロ マップ作成:アトリエ・プランPHOTO:中村和彦(抜弁天) 読売新聞/アフロ(野島断層)
「フライデー」2012年11月30日・12月7日号より





マグニチュード10が日本を襲う!?
これまでに地球上で起きた最大の地震は1960年に南米チリ沖で起きたマグニチュード9.5だ。これを上回る地震が日本近海で起きる可能性を21日の地震専門家の会合で東北大学大学院の松澤教授が報告した。

震源地は北アメリカからカムチャツカ半島、日本の南にかけての海溝沿い8,800kmの断層で、20m動くとマグニチュード10になるそうだ。もしもこの規模の地震が発生したとすると、揺れは20分~1時間続き、何日にもわたって津波が襲ってくるとのことだ。

科学的にみて、マグニチュード10というのは最大だという。もしもこれ以上大きなエネルギーを発する地震が起きたとすると、人類は滅亡する可能性もあるそうだ。

マグニチュード10
※イメージ
パワーは東日本大震災の32倍
日 本ではマグニチュード8以上の地震は起きないと言われていたところに東日本大震災では想定外のマグニチュード9を記録した。もはや想定外という言葉は通用 しない。日本近海でマグニチュード10クラスの地震が起きる可能性が少しでもあるのなら、対処をしておく必要性があると松澤教授は指摘する。

マグニチュード10というのは、ひとつ下の9と比較するとその規模は32倍にもなる。揺れが収まる前に津波からの避難を開始しなければならない。津波も何日にもわたって襲ってくる。現在の防災技術では防ぎきれない災害も出てくるに違いない。

南 海トラフで複数の地震が連動すれば、マグニチュード10クラスの地震になり得るという予測もある。これに加えて首都直下型地震や日本海側でも大きな地震の 起きる可能性はある。地震大国日本に住んで以上、どこへ行っても被害からは逃げられない。十分な備えをする以外に、我々にできることはない。

外部リンク

スゴモリ 東日本大震災の32倍!!マグニチュード10の地震がやってくる?
http://www.su-gomori.com/2012/11/

NZ地震ビル崩壊 最終報告書提出ヘルプ

昨年2月のニュージーランド(NZ)・クライストチャーチ地震で、県関係者13人を含む115人が死亡したCTVビルの崩壊原因を調べていた同国の独立調査機関「王立委員会」が29日、最終報告書を政府に提出した。内容の公表方法や時期は政府が今後判断する。
 提出したのは3部構成の最終報告書のうち、同ビルについての調査結果を含む第3部。同国政府の広報担当者によると、報告書は閣僚らが読んだ上で公表時期を決める。時期は未定だが、担当者は「クリスマス前の可能性もある」としている。
 王立委は犠牲者の遺族からの要望を受け、調査結果の要旨を日本語などにも翻訳。外務省などによると、報告書は公表に先立って遺族に閲覧され、日本人遺族にも要旨の翻訳が提供される見通しだ。
 CTVビルで亡くなった金丸佳世さん(当時19歳)の父直弘さん(53)は「責任の所在や倒壊原因がどのように触れられるのか発表を待ちたい。できるだけ早く国内で和訳が見られるよう、NZ政府や日本の外務省にお願いしている」と話した。
(2012年11月30日  読売新聞)

ビル倒壊、調査報告完成 NZ地震、年内にも公表

2012.11.29 21:41
 昨年2月のニュージーランド地震で、日本人28人を含む115人が犠牲となったビルの倒壊原因などを調べる独立調査機関「王立委員会」は29日、ビル倒壊の構造的要因や被害が拡大するに至った経緯などをまとめた最終報告書を完成させたと発表した。
 報告書は同日、総督を通じて政府に提出された。関係閣僚らが内容を確認した上で年内にも公表される見通し。ただ、調査が多岐にわたり、内容も専門的なため、公表が年明けに持ち越される可能性もある。
 王立委はまた、海外の犠牲者遺族からの要望を受け、報告内容の要旨を日本語など四つの外国語に翻訳したことを明らかにした。報告書の公表時などに遺族に渡される見通し。内容が専門的であることなどから、遺族の理解を助けるため特別に配慮したとみられる。(共同)

東海大地震の前兆か?幻の深海生物「ユウレイイカ」が大量発生!!


  [2012/11/29]


最近、わりと大きめな地震が何度か発生している。
地震の前には、異常現象なるものが起こることはよくあるそうだ。
昨年の東日本大震災の前後も、クジラやイルカ、リュウグウノツカイなど大型の海洋生物が日本列島各地の海岸へ打ち上がる謎の現象が多発した。
そして、今回は「幻の深海生物」と呼ばれる「ユウレイイカ」が相模湾内で大量発生し、東海大地震の前兆ではないかと話題になっているそうだ。
今月15日、神奈川県・江の島沖の定置網漁で「ユウレイイカ」が生きたまま捕まった。
その胴体の長さは20cm程で、異様に太い8本脚に長い2本の触腕、全長は60cm。
良く見るイカとはまるで形が違うそうで、漁師さんもビックリ!
何しろ幻の幽霊(ユウレイ)イカなので、一般人が見た事がないのは当然だ。
専門家は、「ユウレイイカ」の生体が海上へ現れるのは、常識外の大事件だという。
「こ のイカは相模湾から南の深海にすみ、特殊潜航艇を使った深海調査でなければ、まず目撃できません。私が知る限り、生きたユウレイイカの捕獲は世界初だと思 います。浅海へ出ることで相当なダメージを受けるのに、わざわざ移動してきた理由がさっぱりわかりません」と、海洋生態学者の辻氏は語る。
また、同日に相模湾西部の静岡県・熱海沖でも生きた「ユウレイイカ」が揚がっていた。
更に相模湾内では、10月後半から続々と「ユウレイイカ」が捕れるようになり、少なくとも数十杯以上が、小田原漁港へ水揚げされているそうだ。
捕 まった「ユウレイイカ」が運ばれた新江ノ島水族館の飼育担当者は、「15日の1例だけなら偶然で片づきますが、これはもはや、深海で何か大きな異常事態が 発生したことによる集団的な緊急避難と判断するしかありません。海洋生物の異常行動には多くの原因があるようですが、最も可能性が高いのは相模湾海底の地 殻変動でしょう。1923年に相模湾北西沖で発生した関東大地震の再来など、この海域で本格的な火山活動が始まる前兆を、ユウレイイカたちが察知し始めた のかもしれません」と話す。
地震が近づくと深海から海面近くに上がって来るという伝説もあるのだとか。
昔の人は「ユウレイイカ」を見かけると地震を警戒したという。
今回大量発生している「ユウレイイカ」も、私たちに身をもって注意を呼びかけてくれているのかもしれない。

ミャンマーで地震、マグニチュード5・5

【ミャンマー】タイ気象局によると、タイ時間の28日午後7時11分ごろ、ミャンマー北西部ザガイン管区のインド国境近くでマグニチュード(M)5・5の地震が発生した。
 ミャンマーでは今月11日、ザガイン管区でM6・8の地震が起きた。ミャンマー政府の発表によると、この地震で16人が死亡、800人が被災した。その後も周辺ではM3、4クラスの地震が相次いでいる。

週末東京震度4 首都直下の前触れなのか


 3連休の中日(24日)、千葉県北西部を震源とするマグニチュード4.9の地震が起きた。東京23区や神奈川県東部では震度4を観測し、久々の揺 れにドキッとした人も多いだろう。日本列島では連日のように、かなりの揺れの有感地震が相次いでいる。22日には宮城県沖で震度4の地震が起こり、24日 にも震度4が2回起きた。同日、茨城県南部でも震度3の地震があった。いずれも関東に近いだけに気になる。連続する地震は危険な兆候なのか。元東大地震研 究所准教授の佃為成氏はこう言う。
「これらは、東日本大震災の余震と考えていい。あれだけの巨大地震の場合、過去の海外の例を見てもM8級 の最大余震が来てもおかしくないのです。幸い、それほどの規模の余震は来ていませんが、こうやって地震が連発しているときは要注意です。まだまだ気をつけ た方がいいでしょう」
 とはいえ、24日に東京を揺らした地震については別の見方もある。地殻変動解析を専門とする元前橋工科大教授の濱嶌良吉氏が解説する。
「今 回の地震の震源は、柏崎―千葉構造線の延長線上の終端で、これまであまり地震が起きていない場所です。首都直下地震を引き起こす東京湾北縁断層も一部含ん でいる。断層は大地震を引き起こす際、まず端から動き出すため、今回の地震は不気味です。しかも大きく揺れている地域は、構造線上に位置している。ただで さえ、首都直下地震はいつ起きてもおかしくない。それだけに一層の注意が必要な時期に来ているのです」
 まだまだ不安が拭えない。
(日刊ゲンダイ2012年11月26日掲載)

地震研究:計画見直し 古文書の記録調査を重視

毎日新聞 2012年11月29日 東京夕刊
 文部科学省は28日、東日本大震災と同規模のマグニチュード(M)9級の超巨大地震の仕組み解明や予測 研究を強化するため、地震研究計画を見直すことを決めた。これまで軽視されてきた古文書などに残る地震や津波の記録調査を重視するのが特徴で、今後、具体 的な項目を詰める。
 同日開かれた文科相の諮問機関「科学技術・学術審議会」で認められた。
 従来の計画では、陸上の地震計やGPS(全地球測位システム)による地殻変動の観測データに頼って発生 予測が行われてきた。しかし、東日本大震災の可能性を指摘できず、貞観地震(869年)など過去の記録を詰めていれば、大地震を予見できた可能性が指摘さ れている。そこで、過去に津波で運ばれた海の泥の地層分布から地震の大きさを類推する手法にも重点を置くことにした。

東海地震判定会新委員に大久保教授
11月29日 15時9分

東海地震判定会新委員に大久保教授
東海地域で観測された地震や地殻変動が東海地震の前兆かどうかを判定する気象庁の判定会の委員の1人が辞任し、来月から新たに地殻変動に詳しい東京大学地震研究所の教授が就任することになりました。
東海地震の判定会は、地震や地殻変動の専門家6人の委員で構成される気象庁長官の諮問機関です。
委員の1人で東京大学名誉教授の島崎邦彦さんがことし9月、原子力規制委員会の委員に就任したことに伴って辞職したため、気象庁で人選を進めていました。
来月から新たに就任するのは東京大学地震研究所教授の大久保修平さんです。
大久保さんは58歳。
重力の僅かな変化や人工衛星に搭載されたレーダーで地殻変動を捉える研究に取り組んできました。
委員になるのは平成17年以来2度目で、大久保さんは「東海地震は必ずしも前兆現象が観測できるとはかぎらないが、少しでもその可能性があるならば、シグナルを見逃さないようしっかり判定したい」と話しています。

プロスキイ・トルバチク火山噴火 航空便に危険


29.11.2012, 08:49
印刷する 知り合いにメールで教える ブログに書く
プロスキイ・トルバチク火山噴火 航空便に危険

Photo: RIA Novosti

   カムチャツカ半島のプロスキイ・トルバチク火山が噴火したことを受け、航空機の運行に関する 警戒レベルのうち、最高レベルの赤が発令された。ロシア科学アカデミー極東支部火山・地震学研究所のカムチャツカ火山噴火対応チームが29日、伝えた。

   専門家たちは、火山が海抜10キロの高さまで噴煙を吹き上げる可能性があると警告している。カムチャツカ地域では、噴霧や火山灰が国内線および国際線の航空機の飛行に危険を及ぼす可能性がある。
   プロスキイ・トルバチク火山は27日、36年ぶりに活動を活発化させた。ロシア科学アカデミー地球物理学局カムチャツカ支部の情報によると、火山では地震 活動の活発化が見られている。目撃者は、活動は非常に活発化しており、火山近郊の河川では小さな波が観測されていると伝えた。火山の南斜面では、亀裂が生 じ、溶岩が噴出している。火山は、定期的に海抜3000メートルの高さまで噴煙を噴き上げており、マイスコエとクラースニー・ヤルの近郊では、火山灰が降 下した。
   また現地では数十キロの範囲で、火山活動に伴う地鳴りが響いている。火山の麓からおよそ50-60キロに位置するクリュチ、コズィレフスク、マイスコエなどで地鳴りが聞こえているという。
   専門家らは、火山活動を注意深く観測している。専門家グループは29日、状況を把握するためにヘリコプターで調査する計画。
  リア・ノーヴォスチ

NZ地震、ビル倒壊原因の最終報告書が完成

【ジャカルタ=梁田真樹子】2011年2月のニュージーランド・クライストチャーチ地震で、日本人28人を含む115人が死亡したCTVビルの倒壊原因を調べていた同国の王立委員会は29日、最終報告書を完成させたと発表した。

 近く、政府に正式提出される。現地からの報道によると、まず遺族がクリスマス前に閲覧し、その上で公表される見通しという。
最終報告書は3部構成で、今後、司法当局が責任の所在を明確にする判断材料となる。
(2012年11月29日11時31分  読売新聞)
2012 年 11 月 29 日 11:00 現在
NZ地震、王立委の最終報告書を提出

王立委員会、最終報告書をNZ政府に提出
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 去年2月のニュージーランド地震で県関係者13人が死亡したビル倒壊の原因を調べていた王立委員会は29日、調査の最終報告書をニュージーランド政府に提出しました。

 ニュージーランド地震では、語学研修のためクライストチャーチを訪れていた富山外国語専門学校の生徒らが、語学学校が入っていたビルの倒壊に巻き込まれ、県関係の13人が死亡しました。

 ニュージーランドの王立委員会は今年6月から9月にかけて設計や建設の関係者から話を聞く公聴会を開くなどしてビル倒壊の原因を調査し、その結果をまとめた最終報告書を29日ニュージーランド政府に提出したと発表しました。

 最終報告書の内容は政府が公表する予定ですが時期は決まっていません。

 外務省によりますと日本の遺族に対しては最終報告の要旨を日本語でまとめたものが公表と同時に配布される見込みです。 

11月29日付・地震考古学

2012/11/29 09:28 怖いものと言えば、人さまざまだが、日本人ならまず上位にくるのは「地震」。これは古今を問わないようだ。

  戦国の世を統一、天下人となったあの豊臣秀吉でさえ、伏見城を造営する際、わざわざ普請方に書で「鯰(なまず)、大事」と書き添えている。「鯰」とは、地 震対策のこと。「秀吉は地震の度に鯰が騒ぐのを見聞きして、こんな書になったのでは」。こう説くのは高松市出身で産業技術総合研究所の寒川旭さん。

  寒川さんの専門は地震考古学。聞き慣れない学問だが、地震予測で今、最も注目されている分野だ。遺跡の発掘で地震跡を探り、古文書などの史料と照合して発 生の年代を特定、周期性から次の発生を推定する。予知ではない。あくまでも学術的に裏付けのある考古資料を基にした学問。「30年以内に起きる確率 70%」という南海トラフの周期性もこの研究が根拠という。

 実は寒川さんはその学問の創始者。東日本大震災以降、全国各地の講演に引っ張りだこ。先日、母校高松高の同窓生らの招きで開いた講演も質問時間さえ取れないほどの忙しさだ。

 その講演の最後に残した言葉が意味深だ。過去、南海トラフと思われる大地震の前後には「必ず歴史的変事がある」。

 宝永地震の1707年は富士山噴火、安政地震の1854年は日米和親条約締結、昭和南海地震の1946年の1年前は太平洋戦争終結など。

 では次は。まさか「今回の総選挙?」。こればかりは違うと信じたいが、とにかく備えあれば憂いなしだ。(B)

別府湾など3地震、県が津波浸水予測図作成

[2012年11月29日 09:24]
南海トラフ、別府湾、周防灘をそれぞれ震源とする3地震について、大分県は28日、最大クラスの津波が起きた場合の浸水想定を公表し た。別府湾地震では、県都・大分市の沿岸部が地盤の沈下も相まって広範囲で水没。臨海工業地帯は全域が津波に襲われ、県庁や市役所、JR大分駅も浸水する 結果となった。県は年度内に被害想定をまとめ、今後の防災対策に生かす。

 県は今月11日、3地震の津波の高さや到達時間などの試算を公表。今回は、これに地盤の沈下などを加味して速報値として公表した。人口が多く防災上重要 な県内43地点での津波高を再計算し、沿岸部の浸水する深さを地図で示した。浸水深は、堤防が機能しない最悪の場合を想定した。
 別府湾地震では大分、別府両市の沿岸域で1.7~4.3メートルほどの沈下を想定。大野川河口の津波高は7.33メートルとなった。中心部では県庁周辺 が2~3メートルの浸水。JR日豊線西大分―鶴崎間の北側は「巻き込まれればほとんどの人が亡くなる」とされる1メートル以上の浸水域に大部分が入った。
 津波の到達時間は佐賀関港が最も早く、高さ1メートルの津波が3分で到達。沈下で海面より低くなる地域は、津波の到達前に浸水が始まる可能性もあるという。
 別府湾地震の想定は、慶長豊後地震(1596年)の歴史記録を基に導いた。県生活環境部の直野清光部長は「過去にあったことは事実」としながらも「発生確率は低く過度に恐れないでほしい」とも述べた。
 一方、「発生確率が高く喫緊の課題」と位置付けたのは南海トラフ地震。マグニチュード9クラスの地震の場合、佐伯市蒲江丸市尾浦で最大13.59メートルの津波を想定。県南を中心に県内の広範囲で浸水し、ほぼ国が8月に示した想定の通りとなった。
 周防灘地震では、国東半島北部や姫島で津波が大きく、姫島は浸水によって島が四つに“分断”される想定が示された。
 浸水想定図は県のホームページ上で公開する予定。今回の想定に基づき、各市町村は避難路や避難所などを見直してハザードマップを作成する。

巨大地震想定 広範囲で津波浸水ヘルプ

県が28日に公表した南海トラフ巨大地震の津波による被害想定では、佐伯、津久見、臼杵市の中心部が広範囲にわたって浸水し、大分市は県庁がある大手町にも被害が及ぶとされた。県は、各自治体にデータを提供し、防災計画の見直しなどに活用してもらう。
 
 ◇大分市も県庁まで
 防波堤が地震で破壊されたケースを想定。県内で最も高い津波が襲うのは佐伯市蒲江地区の13・3メートルで、うち、住宅地の最大津波高は12・88メートルとなった。
 同市では、市役所を中心に半径1キロの大半が浸水。葛港は5~10メートルで浸水し、番匠川沿岸部でも被害が広がっている。
 最大津波高が5・12メートルとされた臼杵市。臼杵湾から押し寄せた津波は、約2キロにわたって内陸部まで達する。
 津久見市の最大津波高は4・86メートルとされ、沿岸から約1キロの内陸部まで被害が出るという。
 大分市では、大野川河口部に最大3・31メートルの津波が押し寄せ、一帯の工業地域も被災して工場機能がまひする恐れがある。県庁周辺でも、1メートル未満の冠水が想定されるという。
 佐伯市蒲江振興局の担当者は「浸水域が思ったよりも広範囲になったという印象。慎重に受け止め、避難訓練や防災マップなどの対策に反映させたい」と話した。
(2012年11月29日  読売新聞)
2012年11月29日00時40分

大分市、沈下4メートル・津波7メートル 地震予測図

写真・図版
別府湾を震源とする地震で津波が起きた場合の大分市の浸水予想。オレンジ色が4メートル以上5メートル未満、黄色が3メートル以上4メートル未満などとなっている=県提供
【神崎卓征】南海トラフ巨大地震や別府湾を震源とする地震の津波高と浸水深、地盤沈下の被害が10メートルごとにわかる予測図を県が28日、発表した。 国が8月に発表した予測図より詳細で、県は、具体的な避難計画が立てられると説明している。この想定を元に来年3月までに被害想定も作る予定だ。
 県南部や中部に大きな被害を出すと予想される南海トラフ巨大地震の津波の場合、佐伯市では中心部で約80センチの地盤沈下が起き、最大津波高は7.38メートルとなると予想した。
 津久見市の中心部も約70センチ沈下し、最大津波高は5.29メートルとなる。大分市は豊海5丁目で約30センチの沈下があり、最大津波高が4.3メートルなどとなっている。
 別府湾の海底で起きる地震による津波の場合は、大分市の大野川河口で約4メートルの地盤沈下が起こり、最高津波高は7.33メートルになる。同市豊海5丁目の津波高も6.72メートルと予想され、市中心部では浸水域が日豊線を超える所もある。
 別府市の弓ケ浜町では2.3メートル沈下し、最大津波高は5.5メートルになる。杵築市、日出町などでも約3~4メートル程度の最大津波高が予想され、いずれも別府湾岸に大きな被害を出すとみられている。
 県北部に被害を出すとみられる周防灘断層群の地震による津波の場合、姫島村で5メートル以上の津波が、中津、宇佐、豊後高田市などでも約2~3メートルの津波がそれぞれ予想された。
 県は来月上旬に県のホームページで予想図を公開する予定だ。県防災危機管理課の後藤大課長は「地図を見れば自宅や職場が津波でどうなるかわかる。避難方法を考えるために役立てて欲しい」と話している。
青葉区地震想定

M(マグニチュード).8・1で市内最少の被害

「地盤固い」などが要因か

2012年11月29日号
横浜市はこのほど、7年ぶりに見直した市内の地震被害想定を発表した。前回想定した地震より、津波や震度の大きい4つの地震で被害を予測。想定による と、市内で震度が最も大きい「元禄型関東地震(M8.1)」の場合、青葉区の揺れや火災による建物の全半壊、焼失、死傷者数が市最少となった。この想定に 市は「比較的揺れにくい地盤が要因の一つ」と話す。

 市は、昨年の東日本大震災を受け、「最大クラスの地震・津波」を想定した被害の見直しを行った。今回想定した元禄型関東地震(相模トラフ沿い震源)は、 津波や震動が前回の南関東地震(M7.9)より大きいため対象に選定。そのほか首都直下型の東京湾北部地震、南海トラフ巨大地震、高い津波が予想される慶 長型地震を対象とした。

「揺れにくい」青葉の地盤

 市は元禄型地震の場合、青葉区の震度は5弱から6弱と想定。揺れによる建物の全半壊は1129棟(市全体13万7100棟)、死傷者は最大で240人 (同3万963人・午前5時発生)。震度分布図は前回の地盤データを基に、2万点のボーリングデータ(地質調査)や過去の地震記録などから作成。地盤の揺 れやすさを表す「深さ30mまでの平均S波速度の分布図」によると、特に区内北部の岩盤が露出する地域は揺れにくい評価となった。市消防局危機管理室は 「青葉区は震源地から離れ、他区と比べて揺れにくい地盤であることが被害想定の低い要因」と話す。

「区画整理で延焼しにくい」

 元禄型地震では、市の火災による建物の焼失棟数は最大で7万7654棟(午後6時発生)。前回想定した南関東大地震の約11倍に上る。古い木造建物が密 集する中区、南区、神奈川区が1万棟以上焼失する想定に対し、青葉区は36棟と市で最も少ない。区危機管理担当は「青葉区は他区より区画整理された面積が 多い。建物が密集せず、道路が広いなどの点で、災害に強い街づくりができているのでは」と分析する。

東日本大震災の32倍!!マグニチュード10の地震がやってくる?


  [2012/11/28]


今後、世界で起こりうる最大級の地震について、地球の大きさや、地震を起こす可能性のあるプレートの断層の長さなどから、最大でマグニチュード10前後の巨大地震が起こることが考えられるという分析結果を東北大学の専門家がまとめた。
この分析は、地震専門家の会合で東北大学大学院の松澤教授により報告されたそうだ。
マグニチュード10は、なんと東日本大震災の32倍の規模。
また、これまでに起こった世界最大の地震は、1960年に南米チリ沖で起きたマグニチュード9.5だそうで、それをも上回る地震が起こる可能性が指摘されていという。
松澤教授は、北アメリカからカムチャツカ半島、日本の南にかけての海溝沿い8,800kmの断層が20mずれ動くとマグニチュード10になるとしている。
この規模の地震が起こると、揺れの長さが20分~1時間程続く。
そして、揺れが収まる前に津波が来て何日も続く事が考えられるそうだ。
松澤教授は「科学的に起こりうる最大を言っただけであり、マグニチュード10が絶対起こると考えている訳ではない。ただ、僅かでも可能性があるならば、どういうことが起こるか事前に理解しておくことは必要だ」と話す。
科学的にみて最大はマグニチュード10なのだそうだ。
また、例えばだが、マグニチュード11の地震が起こったとすると、恐竜絶滅の原因となった小惑星衝突のエネルギーに匹敵、断層のずれで発生すると仮定した場合、その総延長は2万キロ以上にもなるといわれ「考えなくてもよい」とした。
2万キロは、なんと約地球半周の長さ。
それだけの規模の地震が発生した場合、想像を絶する被害となり、恐竜と同じように人類も絶滅してしまうということなんだろう。
ちなみに、マグニチュード11.5は、1日に太陽から地球に届くエネルギーに匹敵。
そして、仮にだがマグニチュード12の地震が起こった場合、そのエネルギーは莫大なものとなり、地球が割れるそうだ。

2012年 11月28日

最大13m超・津波浸水予測調査の結果 [17:57]

南海トラフ、別府湾、周防灘を震源とする3つの地震について、県は28日、最新のデータに基づいた県内の浸水予測図を発表しました。南海トラフ巨大地震の 津波では、佐伯市で最大13メートルを超える津波が予測されています。この調査は、南海トラフと別府湾、それに周防灘で起きる最大クラスの地震について、 国の想定や学識経験者の意見をもとに発表されたデータに、地盤沈下などの要素を加えたものを、県が初めて浸水予測図として示したものです。南海トラフの地 震では、県内の最大震度を6強と想定しています。最も津波が高いと予想されたのは、佐伯市蒲江の13.3メートルで、1メートルの津波が最短25分で到達 するとされています。佐伯市中心部には、津波が地震発生から46分後に到達。高さは7.38メートルで、市街地のほとんどが浸水すると想定されています。 津久見市には、早い場所で46分後、高さ5.68メートルの津波が予想されています。臼杵市には51分後、高さ5.75メートルの津波が予想されていま す。大分市は、早い所で50分で津波が到達。高さは佐賀関で8.33メートル、大分市豊海で4.3メートルです。また、別府湾の地震では、大分市佐賀関で 最速3分、杵築市で最大6.62メートルの津波、周防灘の地震では、豊後高田市で最速13分、姫島村で最大6.26メートルの津波を予想しています。県は 調査結果について、「これよりも大きな津波が発生する可能性もある」とした上で、市町村と連携してハザードマップの作成や避難所の見直しなどを進める方針 です。

グアテマラ地震被災者支援 ジャパン・プラットフォーム出動決定

特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォームは、2012年11月7日にグアテマラ共和国西部にて発生したM7.2規模の地震に対し、2,500万円、対応期間3ヶ月の緊急支援を実施することを決定しました。


特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム(東京都千代田区、/以下、JPF)は、2012年11月7日にグアテマラ共和国西部にて発生したM7.2 規模の地震に対し、2,500万円、対応期間3ヶ月の緊急支援を実施することを決定しました。本支援は、地震の被害に加え、越冬の準備不足による二次被害 を防ぐための出動となります。
 

日本では報道の少ないグアテマラ地震(被災者340万人)ですが、JPFの調査によると、度重なる余震が起きる中、損壊家屋は26,000戸以上あり、大 きな余震で倒壊する危険にさらされている家屋も未だ多くあります。また、厳しい寒さの冬を目前にしながら、3万人以上が避難生活を送っている現状があるう え、政府や国際機関の支援が十分に届いていない地域もあります。そのような中、日本人が支援活動に直接関わり、日本の顔の見える支援を届けるJPFが、本 災害に対し出動する意義は大きいと考えます。

 

JPFでは既に加盟2団体、グッドネーバーズ・ジャパン、プラン・ジャパンが出動を表明し、緊急支援を計画しています。

参考:OCHA Situation Report No.03

■ジャパン・プラットフォームについて 
特定非営利活動法人(認定NPO法人)ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、NGO・経済界(経団連、企業など)・政府(外務省など)が連携し、迅速 に効率的な国際・国内緊急支援が行えるよう、NGOをサポートする中間支援団体です。2000年設立時より、総額219億円、755事業、支援対象国・地 域37(2012年3月現在)を対象に、緊急人道支援を提供してまいりました。また助成対象となる36の参加NGO団体とは、情報共有を行いつつ、共に支 援プロジェクトをつくりあげ実施しています。同時に、総額68億円以上のご寄付をいただいた東日本大震災支援では、参加NGO団体のみならず、被災地を支 援するNGO/NPOへの支援も行っています。

カムチャッカ プロスキイ・トルバチク火山が噴火


28.11.2012, 09:50
印刷する 知り合いにメールで教える ブログに書く
カムチャッカ プロスキイ・トルバチク火山が噴火

Photo: RIA Novosti

   ロシア科学アカデミー極東支部火山地震研究所によれば、カムチャッカ半島にあるプロスキイ・トルバチク火山で噴火が始まった。

   専門家のデータでは、海抜5千メールにまで火山灰が噴き上がる恐れがあり、長く立ち込めた灰や噴霧が付近を飛行する航空機に危害を及ぼす可能性がある。そのためパイロット達には、飛行ルートを変更するよう勧告が出された。
   プロスキイ・トルバチク火山が、もっとも最近火山活動を活発化させたのは、1975年から76年の事で、75年の噴火までは火山の頂上には、溶岩湖が存在した。
   リア・ノーヴォスチ

インドネシア東部で地震 M5.5


28.11.2012, 07:58
印刷する 知り合いにメールで教える ブログに書く
インドネシア東部で地震 M5.5

Photo: EPA

   インドネシア東部で昨夜、マグニチュード5.5の地震があった。津波の恐れはない。リア・ノーヴォスチ通信が、同国の気象・気候・地球物理学庁(BMKG)の情報をもとに伝えた。

   震源地は、ニューギニア島西部のパプア州サルミ南東80キロ、震源の深さは18キロ。
   気象・気候・地球物理学局職員は、津波の可能性に関する警報は出されなかったと伝えた。人的物的被害についての情報は、今のところ入っていない。
   リア・ノーヴォスチ

南海トラフ巨大地震:四日市のコンビナート、津波対策を強化 県、想定受け /三重

毎日新聞 2012年11月28日 地方版
 県は27日、国が公表した南海トラフ巨大地震想定を受け、四日市市の石油コンビナートにおける13年度以降の防災計画を見直す方針を明らかにした。県議会本会議での石田成生議員(自民みらい)の一般質問に答えた。
 県消防・保安課によると、05年に見直した「県石油コンビナート等防災計画」は、地震の被害想定が中 心。しかし、東日本大震災で津波被害が顕著だったことから、県内のコンビナート事業所の津波対策を調査したところ、敷地内通路の液状化、非常時通信の設 備、危険物の流出などの対策が十分とられていないことが分かった。
 県は昨年10月から四日市市、事業者との懇談会を開催し、津波対応マニュアルの検討を進めてきた。今年5月には、コンビナート防災計画を一部修正し、従業員の避難対策を追加するなどした。
 今後は、今年8月に国が発表した津波高、浸水域予測を含む南海トラフ巨大地震による被害想定をもとに、13年度以降、コンビナートで起こりうる災害のや周辺地域への影響を再度調査し、防災計画を見直すとしている。【大野友嘉子】
〔三重版〕

 

歌舞伎の中村勘三郎さんが死去
12月5日 7時51分

歌舞伎の中村勘三郎さんが死去
歌舞伎界きっての人気俳優の一人で、テレビなどでも活躍した中村勘三郎さんが、5日午前2時33分、急性呼吸窮迫症候群のため、東京都内の病院で亡くなりました。
57歳でした。
中村勘三郎さんは、昭和30年に東京で生まれ、昭和34年、3歳で五代目中村勘九郎を襲名して、「昔噺桃太郎」の桃太郎役で初舞台を踏みました。
立役から女方までまでさまざまな役柄を器用にこなし、歌舞伎界きっての人気俳優の一人となりました。
「元禄忠臣蔵」や「髪結新三」、それに勇壮な獅子の舞を表現する「鏡獅子」などの演技で高い評価を得ました。
また、歌舞伎の魅力を幅広い世代に伝える活動にも力を入れました。
平成6年から、東京・渋谷の劇場で、古典歌舞伎の演目を再構成した「コクーン歌舞伎」を上演したほか、平成12年には、江戸時代末期に浅草にあった芝居小屋を「平成中村座」として復活させました。
その4年後の平成16年、アメリカのニューヨークでも平成中村座の公演を実現させるなど、海外での歌舞伎文化の浸透にも貢献しました。
そして平成17年、3歳から名乗ってきた中村勘九郎を改め、人間国宝だった父親のあとを継いで江戸時代から続く大名跡中村勘三郎を襲名しました。
その後も、オペラの傑作「アイーダ」を基にした新作歌舞伎や、音楽にのせて早口で語る「ラップミュージック」を古典歌舞伎に取り入れたざん新な舞台に挑戦するなど、古典と新作の両方を巧みに演じ、常に歌舞伎界に新しい風を吹きこんできました。
また歌舞伎だけでなく、テレビのドラマやバラエティー番組、それにトーク番組やコマーシャルなどにも数多く出演し親しまれました。
このうち、平成11年にNHKで放送された大河ドラマ「元禄繚乱(りょうらん)」では、主人公の大石内蔵助を演じたほか、その年の大みそかの紅白歌合戦では白組の司会も務めました。
しかし、ここ数年は体調不良に悩まされていました。
おととし12月に突発性の難聴と診断され、休養したあと、去年9月から本格的に舞台に復帰したものの、ことし6月には、初期の食道がんが見つかりました。
勘三郎さんは食道がんが見つかった際、「新たに与えられたこの試練に立ち向かい復帰に向けて治療に専念いたします!一日でも早く元気な姿をお見せできるように!」とコメントしていました。
しかし、その後、肺も患い、来年4月に開場が予定されている新しい歌舞伎座での舞台復帰を目指していましたが、5日午前2時33分、入院先の病院で亡くなったということです。

家族がコメント“無念のうちに永眠”

中村勘三郎さんの妻の波野好江さんと、長男の中村勘九郎さん、それに次男の七之助さんは、勘三郎さんの死去を受けてコメントを発表しました。
こ の中で、「中村勘三郎は7月27日、患った食道がんの手術をしていただきました。12時間に及ぶ大手術となりましたが、手術は成功し、術後経過も順調で病 棟内を歩くほどに回復しました。しかし、経過中に肺炎を発症し、その後、肺炎による呼吸不全が進行するという事態に陥りました。この肺炎による呼吸不全は 思いのほか重症であり、呼吸不全に対する専門的な治療を行える病院へと2度にわたり転院をし、考えうる最高の治療をしていただきました」と治療の経過を振 り返りました。
そのうえで、「本人も病気に立ち向かい、手術から約4か月に及ぶ闘病が続きました。その間、来年4月の歌舞伎座こけら落としに出演 することを心のよりどころとし、頑張って参りました。医療スタッフの方々も懸命の治療をなさってくださいました。けれどもついに回復することはかなわず、 無念のうちに本日12月5日午前2時33分、永眠致しました。生前、中村勘三郎を長くごひいきいただいたことを心より感謝いたします」とファンに対する感 謝の念で締めくくっています。

 

5)食道がんの発生要因

食道がんについては、喫煙と飲酒が確立したリスク要因とされています。特に扁平(へんぺい)上皮癌ではその関連が強いことがわかっています。また、喫煙と飲酒が相乗的に作用してリスクが高くなることも指摘されています。

食道がんが多く見られる南ブラジルやウルグアイでは、熱いマテ茶を飲む習慣があります。中国や日本、香港からも、熱い飲食物が食道粘膜の炎症を通して、食 道がんのリスクを上げることを示す研究結果が多く報告されています。熱いものを飲んだり食べたりする食習慣が、おそらく確実なリスク要因でしょう。近年、 欧米で急増している腺癌については、胃・食道逆流症に加えて、肥満で確実にリスクが高くなるとされています。予防要因では、野菜・果物の摂取がおそらく確 実とされています。

食道がんにかかる方は咽頭(のど)や口、喉頭などにもがんができやすいですし、咽頭や口、喉頭などのがんにかかられた方は食道にもがんができやすいことがわかってきました。

 

敦賀原発断層調査、10~11日に評価会合

2012/12/4 20:02

 原子力規制庁の森本英香次長は4日の記者会見で、日本原子力発電敦賀原子力発電所(福井県)の断層調査結果の評価会合を10、11の両日に開くと発表した。10日の予定だったが、日本原電の意見を聞いて専門家が議論する時間を増やす。
 また規制委は国際アドバイザーとして仏原子力安全委員会のラコスト元委員長、米原子力規制委員会のメザーブ元委員長、英原子力規制局のウェイトマン長官を任命する。各国の安全規制の取り組みを聞き、安全基準づくりに生かす。

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http://www.news24.jp/pictures/2011/05/26/20110526_0007.jpg


 英国原子力規制局のマイク・ウェイトマン長官は19日、都内で開かれた日本原子力産業協会年次大会の会 場で記者会見を開いた。国内で原子力政策の見直し議論が進む中、県内の原子力施設が工事を再開したことについて「原子力の信頼回復に向けて、(国や県の) 規制当局、事業者は今後、さまざまな情報を提供し、住民の意見を聞くべきだ」との認識を示した。本紙質問に答えた。 県内では3月中旬から4月上旬にかけ て、むつ市のリサイクル燃料貯蔵使用済み核燃料中間貯蔵施設と、六ケ所村の日本原燃MOX(プルトニウム・ウラン混…    

2012/04/19 21:16 【東奥日報

敦賀破砕帯評価2日間で 今月10、11日会合 

2012/12/05
原子力規制委員会は、日本原子力発電敦賀発電所の敷地内破砕帯に関する評価会合を今月10日、11日の2日間にわたって 開く方針だ。原電の担当者を評価会合に呼び、破砕帯が活断層に連動しないとの主張に関する根拠などを聞くため。2日間の議論で結論が出せない場合、追加調 査もありうるという。
規制委事務局である原子力規制庁の森本英香次長が4日の定例会見で明らかにした。 (本紙2面より抜粋)

2012衆院選:公示 師走の決戦、スタート 震災復興など争点−−16日投開票 /岩手

毎日新聞 2012年12月05日 地方版

 ◇雨の中、候補者街頭へ

衆院選は4日公示され、県内の4選挙区に5党から計16人が立候補を届け出た。師走の冷たい雨の中、候 補者たちはさっそく街頭に飛び出し、政策を訴えた。震災復興や原発問題、TPP参加の是非などが争点となる今回の選挙。09年の前回選挙で4選挙区を独占 した民主党の分裂や新党の乱立を受け、有権者はどんな選択をするのか。16日の投開票に向けて舌戦がスタートした。【衆院選取材班】

 ◇各候補の訴え

◆1区

 ◇達増陽子氏(未来)

政権交代に託された民意と、震災以降に高まった民意を一つの形にすべく立候補を決意した。沿岸と内陸が一つになる岩手の復興方式を全国に広め、自然エネルギーを開発して原発ゼロのエネルギー体系を構築する。

 ◇階猛氏(民主)

私にとって今回の選挙は最大の試練であり、政治家としての真価が問われる。岩手1区、被災地、国民の代表として、復興を進め、地域の経済を再生し、日本を持続可能で、皆さんが希望の持てる国にしたい。

 ◇高橋比奈子氏(自民)

政権交代が行われたこの3年間あまりで、国民は政府の話したことを信じられなくなった。私はどうしても国会に行って、間違った政治主導に終止符を打ち、大都市を支える地方にこそ目を向ける政治を実現させたい。

 ◇伊沢昌弘氏(社民)

一人一人を大切にするため、最低賃金を引き上げ、年金、福祉を充実させる。また、デフレからの脱却を図り、景気を立て直す。消費税増税に歯止めをかける。憲法改正や自主憲法の議論があるが、平和憲法を厳守したい。

 ◇八幡志乃氏(共産)

アメリカの言いなりにならず、TPP参加を阻止する。復興予算の流用をやめさせて被災者の住宅再建や漁業支援を進める。原発はただちにゼロにする。命と暮らしを守り、青年が希望を持てる社会にしたい。
 ◆2区

 ◇鈴木俊一氏(自民)

今回は民主党政権を総括する選挙だ。今の政権に震災復興させる力はない。日本の政治には安定が必要だ。合従連衡を繰り返す第三極にも政治を任せられない。国政に復帰して古里の復旧・復興のために働かせてほしい。

 ◇久慈茂雄氏(共産)

09年の選挙で自民党政権に審判が下り民主党政権が誕生した。しかし、政権交代に託した国民の思いはことごとく裏切られた。復興予算の流用問題では、予算を元に戻し、流用できないよう復興基本法改正を提案する。
◇畑浩治氏(未来)
我々は「卒原発」を掲げている。岩手は自然エネルギーの宝庫で、地熱発電、太陽光、風力があり、大きな産業ができる。全国一番のエネルギーを作って東京に供給したい。未来への投資で、地域の生活を立て直す。  ◆3区

 ◇橋本英教氏(自民)

自民党は反省の上で生まれ変わって選挙に臨んでいる。現実の政治を誰がやれるのか、口先でない、信頼度で選んでほしい。最大の課題である復興の核心を知っているのは私。政策の優先順位はまずは住宅、高台移転だ。

 ◇菊池幸夫氏(共産)

復興予算の流用を認める法律を決めた自民、公明、分裂前の民主党の責任はあまりにも大きいと言わなければならない。被災者の暮らしとなりわいをしっかり支える本格的な復興を願う1票を寄せてほしい。

 ◇黄川田徹氏(民主)

改革は道半ばだが、民主党は現実の政治を一つ一つ動かしていく。復旧・復興を政局、権力闘争に巻き込ませてはいけない。安心して暮らせる場を作ることを第一歩とし、皆さんと共に新しい日本を築いていきたい。

 ◇佐藤奈保美氏(未来)

3年間の民主党政治に落胆した。自民党の官僚との癒着の政治から官僚任せの政治になってしまった。復興を基盤に新しい未来をつくっていくためには消費税増税などではなく、政治力を持った政策が必要だ。
 ◆4区

 ◇及川敏章氏(民主)

復興のシステムを強化し、岩手の震災復興のお役に立ちたい。政権公約を真剣に提示し、検証してきたのは民主党だけだ。徹底した行財政改革を続け、世襲制度をやめさせるためにも、政権を継続させていただきたい。

 ◇藤原崇氏(自民)

原発や消費税、TPPなどいろいろあるが、訴えたいのはこの岩手を立て直すのは誰かということだ。苦労している地方を救うことが大事だ。日本は都会だけではない。地方の苦しい状況を変える、国から変えていきたい。

 ◇高橋綱記氏(共産)

「財界中心」「米国の言いなり」という自民党型政治のゆがみを断ち切り、国民が主人公の国を目指す。消費税に頼らずとも社会保障を充実させ、財政危機を打開できる対案も示してきた。即時原発ゼロも提言していく。

 ◇小沢一郎氏(未来) この国で民主主義の完成をあきらめるわけにはいかない。官僚主導の政治体制を打破して正しい政策を実現しなければならない。早期復興、デフレ解消に全力を尽くし、早急なTPPに反対し、未来のため全力で取り組む。(出陣式で披露された小沢候補のメッセージ)

県内8人が立候補、衆院選スタート
 東日本大震災後、初の本格的な国政選挙となる第46回衆院選が4日公示され、佐賀1~3区は前職4人、新人4人の計8人が立候補した。県内は第三極の新 党からの出馬はなく、民主、自民、共産の3党が激突。環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の是非や福島第1原発事故を踏まえた原発政策、消費税増税の賛否 などを争点に、民主政権を継続するかどうか選挙後の政権枠組みも問いながら、16日の投開票へ向けて12日間の「師走決戦」に突入した。
 立候補したのは届け出順に、1区が民主前職の原口一博氏(53)=5期、国民新党推薦=、自民新人の岩田和親氏(39)=公明推薦=、共産新人の大森斉 氏(57)の3人。2区は民主前職の大串博志氏(47)=2期=、自民前職の今村雅弘氏(65)=5期、公明推薦=、共産新人の上村泰稔氏(47)の3 人、3区は自民前職の保利耕輔氏(78)=11期=と共産新人の山口勝弘氏(57)の2人が届け出た。
 1、2区は民主、自民が激しく競り合い、二大政党制の対抗軸を目指す共産が食い込みを図る。与党で政権運営の批判を浴びながらの逆風選挙となった原口、 大串両氏は政権交代の意義を訴え、「古い政治に戻さず、改革を前へ進める」と政権継続を強調。野党で挑む岩田、今村両氏はTPP反対などを掲げ、「決めら れない、責任を取らない政治には任せられない」と意気込み、政権の座をめぐる民自対立が過熱した。
 玄海原発(東松浦郡玄海町)が立地する3区は固い保守地盤の自民が優位に立つ。原発維持を訴える保利氏に対し、山口氏は「即時ゼロ」を主張、脱原発の争点化による票の行方が注目される。
 比例九州ブロックには、小選挙区候補8人のうち1、2区の民主、自民4人が重複立候補した。民主の原口、大串、自民の岩田、今村の4氏はそれぞれ同列1 位、自民の39位に西村忠則氏(63)=杵島郡白石町=、公明の5位に金子秀一氏(36)=佐賀市=が比例名簿に登載された。
2012年12月05日更新

 

2012衆院選:公示 4党首が復興を訴え 雨の中、選挙戦始まる /福島

毎日新聞 2012年12月05日 地方版
 4日公示された衆院選は、県内5小選挙区に22人が立候補し、12日間の選挙戦に突入した。県内には野 田佳彦首相をはじめかつてないほど多い4党の党首らが第一声に訪れ、福島の復旧・復興を訴えた。震災と原発事故後初の衆院選で、古里の行方を大きく左右す る。冷たい雨の中、演説を聞いた有権者たちはどう受け止めたのか。

 ◇「もう一度期待を」 民主・野田首相、いわき駅前で第一声

福島第1、第2原発が立地する福島5区(いわき市、双葉郡6町2村)で第一声を上げた野田佳彦首相。雨が降る午前9時20分過ぎ、JRいわき駅前で「福島の再生なくして、日本の再生なし」などと訴えた。
 「やっぱり民主党の政治家は誠実だ。もう一度期待してみようと思う」。神妙な面持ちで語るのは、いわき 市の仮設住宅で避難生活を送る建設業、松本公一さん(57)。原発事故で今年8月まで警戒区域があった楢葉町に住んでいた。市内には全町避難を余儀なくさ れた楢葉町や富岡町などの被災者が仮設住宅などで暮らしている。
 松本さんは仕事の傍ら古里にある約60アールの水田で特別栽培米「白鳥舞」ブランドの確立を目指し減農 薬米作りを進めてきた。地域のまとめ役としてかつて自民党候補者を支援したこともあるが、権力に固執し、利益誘導する政治、何より原発事故を引き起こした 責任の一端を感じていないことに憤りを感じる。
 「もう少し復興にポイントを絞って話をしてくれたら」。野田首相の演説は後半、自民党などを意識して社会保障や経済、外交にも及び、予定していた連合幹部の演説がなくなった。だが、「農林漁業」や復興につながる「種まき」の政治に希望を感じた。
 「パフォーマンスですね。被災地が利用された気分」。富岡町から避難し、仮設住宅で暮らす派遣社員、佐藤夕祐子(ゆうこ)さん(42)は硬い表情で演説を聞いていた。
 事故後、県内外の親戚方を転々として11年7月にいわき市の応急仮設住宅に入居。明確に将来のビジョンを描けているわけではない。新しく家を買うだけの経済的な余裕もない。各政党のマニフェストに目を通したが、参考にならなかった。
 演説後、佐藤さんは小走りに駆け寄り野田首相に握手を求めた。「もっと被災地や仮設住宅の現状を見てください」「分かりました……」。続く言葉は雨の音にかき消され、聞こえなかった。【中尾卓英、水戸健一】

 ◇「懸命さ伝わった」 自民・安倍総裁、福島で聴衆数百人

「今しばらくお待ちください」。午前8時前、福島市中心部の広場に集まった数百人の聴衆をなだめるように、主催側がスピーカーで呼び掛ける。通勤時間帯で背広姿の人が目立つ。そぼ降る雨の中、時折傘を広げる。
 「県民として、原発事故にどう対応するのか安倍さんの話を聞きたい」。普段より30分早く家を出てきたという福島市泉の団体職員、大室直子さん(32)の関心は高い。
 「今、総裁がお見えになりました」。同8時半ごろ、男性候補の応援に駆けつけた瀬戸孝則・福島市長の演説中に、黒っぽいコートを着た安倍晋三総裁が姿を現した。「パチパチパチ」。聴衆の数の割には、心なしか拍手が小さい。
 コートを脱いだ安倍総裁は、第一声に福島を選んだ理由について「福島の復興なくして、被災地の復興なくして日本の未来はないからであります」とあいさつした。拍手が大きくなり、「いよっ」と掛け声も飛ぶ。
 福島市の団体職員の男性(56)は各党首らの福島入りについて「ちょっとパフォーマンスの気もするけど……」と冷ややかに見つめつつ「福島に注目してもらうのは良いことだと思う」と期待する。
 手ぶりを交え、安倍総裁の演説が熱を帯びる。しかし、話が原発事故に及ぶと声を抑え「安全神話の中で原 子力政策を進めてきたことは自民党にも大きな責任がある」と言及。「だからこそ国が最終的に責任を取ることが大事だ」と強調した。遠巻きで男女が「ふくし まに原発作ったのは自民党」とのプラカードを高く掲げた。
 演説を聞き終えた福島市渡利の無職女性(86)は「復興に対する一生懸命さは伝わった。昔から自民だけ ど、やっぱり話を聞かないと意気込みが伝わらない」と語る。著名人を携帯電話で写真撮影する光景はなく、真剣に耳を傾ける人々が大多数を占めた第一声だっ た。震災と原発事故でお祭り気分にはなれない被災地有権者の実情を反映しているようだった。【蓬田正志】

 ◇「滋賀知事なのに」 未来・嘉田代表、南相馬・郡山で

朝からの雷と雨がやんだJR郡山駅前、午後1時40分。南相馬から転戦してきた未来の嘉田由紀子代表は、純白のマフラーをほどいて選挙カーに上ると、初対面の前職、女性候補を抱き寄せた。「来ましたよ〜」「母娘コンビね〜」と聴衆の笑みを誘う。
「ふくしまからはじめよう」と記されたバッジを胸に、緑色ジャケットと黒色パンツ姿は、環境社会学者で農学者でもある自身の「イメージスタイル」だ。約30分の演説中、マニフェストに対する他党からの批判を、関西弁でふわりと包み、緊張気味の女性候補を掛け合いに導く。  月額2万6000円の子ども手当。「自民は『親がパチンコにつこたら、何もならへんやんか』って言うかもしれませんが、支給の多くは子育てや教育関係の利用券としてです」と語り、「利用券が教育産業も育成します」と切り返す。
 脱原発への批判には「そりゃ、経済のことばかり考えると『原発やめられへん』ってなるけど、福島の人々の苦しみを考えれば、当たり前です」。そして、「30年後に責任を持てる人を選ばないと。私は92歳、あなたは?」と女性候補をしっかりアピールした。
 聴き入ったのは約50人。郡山市の主婦、本田真由美さん(35)は「滋賀県知事なのに福島のことを考え てくれるのがうれしい」と、3歳の娘を抱いてやって来た。甲状腺検査などを巡る行政や医療機関への不信を隠さず、「母親や女性たちは、子どものことを真剣 に考える政党や候補者を選びます」と判断基準を語る。未来を含め、投票日までじっくり見極めるつもりだ。
 一方、嘉田氏の知事としての手腕を評価する公務員の女性(42)は、「聴衆に若い人が少ないなという印 象。人数も思ったほどじゃなかった」と冷めた様子。各候補の遊説を聴き歩いている男性(67)は「新党乱立は政党政治の行き詰まりの証し。今回は個人で選 ぶ」と語り、女性候補の演説を手帳に書き留めていた。【栗田慎一】

 ◇「話を聞く政治を」 社民・福島党首、会津若松の仮設へ

「社民党は40年以上脱原発を訴えてきた元祖。新参者には負けられない」。午前9時過ぎ、会津若松市の商店街に姿を見せた福島瑞穂党首は、県内での第一声の理由を語った。
 寒そうに肩をすぼめ雑談に応じていたが、時間が来るとマフラーとコートを素早く脱ぎ、オレンジのスーツ姿で街頭演説に臨んだ。
 「福島のみなさん」と呼びかけ、古里を失い、子どもの健康が心配な状況を作ったのは原発を推進してきた政治だと指摘。「政治の責任で福島の被害に寄り添い、脱原発を実現しなければならない」と熱を込めた。
 続いて大熊町民が避難する松長近隣公園仮設住宅ヘ。中には福島5区の選挙看板が立つが、社民党は候補者を擁立できなかった。
 すぐに演説するはずが、避難住民の案内で住宅を訪ねるなど引っ張りだこ。ビニール傘を手に歩くと、次々に声をかけられ女性同士で話し込んだ。「除染よりも土地建物の買い上げを」「親が病気で自分も目が悪く生活がままならない」とさまざまな訴えに耳を傾けた。
 住民約50人を前に20分遅れてマイクを握ると脱原発重視の街頭から一変。「仮設住宅から先の人生が選 べるよう社民党はしっかりやる。なぜ東電が賠償の査定をするのか。加害者が被害の値段を決めるなんてありえない」と切り出す。最後は「仮設住宅に住むみな さんの声を国政に反映し実現していく」と締めくくり、比例ヘの投票を呼びかけた。
 家族6人で暮らす杉本誠さん(30)は「仮設の声は届かず、国政から忘れられている。小選挙区の候補者も来ないのに、福島さんは来てくれた」と評価。「野田(佳彦)首相も省庁でなく、我々一人一人の話を聞く政治をしてほしかった」
 雨で部屋から出なかったという女性(80)は「政治家はいつも形だけ。実際に生活しないと苦労は分からない。選挙には行かない」。住民の話を聞くうち、選挙戦の喧噪(けんそう)が遠い国のお祭り騒ぎのようにも思えてきた。【乾達】

 ◇「選挙どころではない」 須賀川・藤沼ダムなど、復旧進まず政治不信に−−3区

各政党とも党首クラスが続々と来県し支持を訴える一方、3区は第一声に候補者不在の陣営もあり、盛り上がりを欠いた選挙戦のスタートとなった。田村市のような避難区域と、地震による大きな被害のあった須賀川市などを抱える3区。有権者は何を考えたのか。
 自宅が半壊し仮設住宅のテレビで各党首の第一声を見ていた白河市の自営業女性(42)は、白票を投じよ うと決めた。精神的賠償で県南が対象外とされ、政治家への不信感が積み重なった結果の決断だ。幼稚園児から高校生の子ども5人の母。健康被害への親の心配 は、避難区域であろうとなかろうと、違いはない。「線引きで地域間の亀裂が生まれる政治は信じられない」
 深刻な地震被害も手つかずだ。堤防決壊で死者・行方不明者計8人の被害が出た須賀川市の藤沼ダム。復旧 工事は未着工で、農業用水を供給できず昨年は4分の3で耕作できなかった。「展望が見えなければ、営農意欲を保てない」。地元の江花川沿岸土地改良区の安 田勝男事務局長は「内陸では最大規模の被害。2年近くたつのに、政治は何をしているのか。選挙どころではない」と困惑していた。【深津誠】

 ◇「演説聞いて決めたい」 埼玉・加須へ避難の双葉町、訪れる候補者なく

埼玉県加須市に役場ごと避難している双葉町。同市の旧騎西高校には町民約150人が暮らすが、4日午前に第一声に訪れる候補者はいなかった。
 林日出子さん(81)は役場が購読する福島県の地元紙を丹念に読み、「できたら、演説を直接聞いて決め たいけれど、(候補者が)来ない。どの党が私たちを忘れないで復興をやってくれるかを考えて1票を決めます」。渡部晃さん(66)は「民主も自民も変わら ない。第三極だって既存の政党にいた人ばかりで一緒に見える」と冷めた表情で話した。【大平明日香】

 ◇有権者ら十数人 嘉田代表が飯舘で第一声

未来の嘉田由紀子代表は4日午前、原発事故の影響により全村避難中の飯舘村で第一声。会場は、県道沿い で閉鎖中の村公民館の駐車場だった。雨の中、トラックやマイカーは盛んに行き交うが、宿泊禁止なので住民の姿はほとんど見かけない。演説は、報道関係者 50人以上に対し、聴衆は一時帰宅中の住民や村外から駆け付けた有権者ら十数人だった。【高橋秀郎】

米国、年内に調査結果 シェールガスの対日輸出

 日米両政府は4日、福島県会津若松市で「日米クリーンエネルギー政策対話」を開いた。米国は新型天然ガス「シェールガス」の日本への輸出許可に関して、輸出が米経済に与える影響の調査結果を年内にまとめ、その後、個別案件ごとに判断する方針を示した。
 東北地方での再生可能エネルギーの普及に向けて、人材交流を拡充するなど両国が協力することでも一致した。
 日本は原発停止で、火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)の輸入が急増。4日の会議ではシェールガス輸出を早期に認めるよう米国にあらためて要請した。
2012/12/04 21:11   【共同通信

英国から核廃棄物返還 来年2月、3電力の28本

 中部、関西、中国の電力3社は4日、英国に委託していた使用済み核燃料の再処理で発生した高レベル放射性廃棄物のガラス固化体28本を、来年2月ごろに日本原燃の貯蔵管理センター(青森県)に輸送すると発表した。
 詳しい輸送日程や経路は核物質防護を理由に「輸送船が出発した後に公表する」としている。
 英国からの返還は3回目で、中部が7本、関西が14本、中国が7本。英国からはガラス固化体約900本が返還される計画で、これまで104本が輸送された。フランスからの1310本の返還は2007年に完了している。
2012/12/04 20:02   【共同通信
2012年12月4日(火)

福島県知事が加須・旧騎西高訪問、双葉町長と会談

井戸川克隆双葉町長(右)と会談する佐藤雄平福島県知事=3日午後、加須市の旧県立騎西高
東京電力福島第1原発事故で福島県双葉町民が避難している加須市の旧県立騎西高校に3日、福島県の佐藤雄平知事が激励に訪れ、井戸川克隆町長と会談した。佐藤知事の同校訪問は初めて。
 会談で汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設に関する具体的な話はなく、佐藤知事は記者団に「双葉町も福島県も、前を向いていきましょうという話をした」と述べた。
 井戸川町長は「避難生活の苦労、悔しさを時間をかけてお話させていただいた。ぜひこの現状を国に伝えてほしいと訴えた」と説明。災害対策会議を例に情報の共有化も要望したという。
 中間貯蔵施設をめぐって井戸川町長は、佐藤知事が現地調査の受け入れを表明した11月28日の双葉郡8町村長と福島県の協議会に欠席しており、この日も「中間貯蔵施設を造れば、町は全く住めなくなる」とあらためて反対の姿勢を示した。
■「避難者に温かかった」 震災支援、上田知事に謝意
 福島県の佐藤雄平知事が3日、県庁に上田清司知事を表敬訪問し、東日本大震災に関して埼玉県が行ったこれまでの支援に謝意を伝えた。
 佐藤知事は「発災後、埼玉県の皆さんには物心両面で支援してもらい、避難者も温かく迎えていただいた。心からお礼を申し上げたい。避難者が一日も 早く福島県に戻れるよう頑張ってます」と述べた。上田知事は「福島は県人会の皆さんも元気。埼玉と福島は水というか、雰囲気が合っているんでしょうか」と ほほ笑み、今後も協力を惜しまない姿勢を示した。
 県によると、福島県への職員派遣は放射性物質を分析する化学職、米や野菜などをモニタリング分析する農業職、仮設住宅入居被災者の健康を支援する 保健師らの計16人で、県内の避難者の受け入れは旧騎西高校に双葉町ごと避難している171人を含め計3994人(11月1日現在)。佐藤知事は「福島県 の職員に代わって県内の隅々まで調査していただいて、とてもありがたい」とも述べていた。
道内20議席へ激突―各政党、反TPPなど訴え
【2012年12月5日(水)朝刊】

 第46回衆院選は4日公示され、各党の議席をめぐる戦いは本格化した。各候補は原発対応を含むエネルギー問題、外交、消費増税、環太平洋連携協定 (TPP)交渉の有無など政策の訴えに声をからす。北海道は小選挙区12、比例ブロック8の合わせて20議席に62人(重複立候補を除く)が立候補した。 解散時の党派別議席は民主13、自民3、大地3、公明1。有権者の審判が注目だ。
 前回、歴史的な政権交代を果たした民主は「古い政治に戻さない」「北海道から党再生」を訴え、食糧自給率の向上や信頼できる年金制度改革を訴える。

 前回は小選挙区1、比例2と惨敗した自民は経済、教育、外交、安心の再生を訴え、東北と連携した観光の推進などを強調。道内第一党奪還を目指す。

 公明は公共施設の老朽化対策「防災・減災ニューディール」などを訴え、前回の比例1議席から、小選挙区と比例で計2議席を目標に戦う。

 全12小選挙区に候補を立てた共産は民主と自民の政治を「アメリカいいなり」「財界中心」と批判。「国民が主人公の日本」を訴え、議席獲得を図る。

 前回比例で1議席を獲得した大地は反消費増税、反TPP、卒原発を3本柱に「北海道から日本を元気に」を強調。小選挙区7人の全員当選を掲げる。

 社民は護憲と原発即時ゼロ、TPP協議参加反対、消費増税反対を主張。民自公の大政党による政治を「談合」と断罪し、比例1議席の獲得を目指す。

 維新は小選挙区3人と比例単独1人を立てた。「政治」「教育」などの改革を掲げた維新八策をメーンに「中央集権から地方分権へ」と呼び掛ける。

 みんなは「消費増税凍結」「成長戦略」「原発ゼロ」「震災復興第一」などを盛り込んだアジェンダ(政権公約)を強調。小選挙区3人の当選を目指す。

 未来は小選挙区に1人を立てた。「約束を守る政治」「既得権益からの卒業」をテーマに、卒原発と新エネルギー時代の構築などを訴える。

 前回は小選挙区11人と比例単独2人を立てた幸福。自主防衛体制構築や消費増税撤回、原発再稼働などを訴え、議席獲得を目指す。
(北川誠)


◆―― 道内立候補者62人

 北海道選挙管理委員会は4日午後5時、第46回衆院選の立候補届け出を締め切った。

 小選挙区と比例ブロックの立候補者(重複立候補を除く)は62人に上った。12小選挙区の立候補者は51人で確定。平成8年に現行の選挙制度になって以 来、最多となった。政党別は共産が全小選挙区に候補を立て12人、民主と自民が各11人。大地が7人、維新、みんなが各3人。公明、幸福、未来、アイヌが 各1人。新旧別は新人33人、前職17人、元職1人。うち女性は14人。 定数8の比例ブロックは48人(午後10時現在、うち未来の1人は審査中)。単 独は11人。党派別は自民4人、公明、幸福が各2人、社民と共産、維新が各1人。
(北川誠)


◆―― 9区は4人届け出


 道9区(胆振、日高)は、届け出順に山岡達丸(33)=民主前、堀井学(40)=自民新、花井泰子(69)=共産新、島崎直美(53)=アイヌ民族新=の4人が立候補した。島崎候補は手続きが遅れ、午後1時すぎに受理された。


◆―― 衆院選道9区、必勝胸に猛ダッシュ

 超短期決戦、本番入り―。道9区(胆振、日高)から立候補した山岡達丸(民主前)、堀井学(自民新)、花井泰子(共産新)、島崎直美(アイヌ民族新)の 4候補は4日の公示初日から精力的に遊説。時折雨が降る曇天の下、住宅街や大型店前などで公約を訴え、有権者に駆け寄って握手を交わした。攻防初日を追っ た。
=届け出順


 ◇ 山岡達丸候補、若さと即戦力全面に

 「この厳しい戦いに勝利し、鳩山氏の思いの実現と胆振、日高の発展に力を尽くしたい」。山岡候補は室蘭で第一声を上げた。

 選挙カーからの訴えを中心に苫小牧、日高を目指した。住宅地、漁業者の多い地区と、遊説先に応じて社会保障充実や1次産業振興などメッセージを変え、地域重視で有権者に即戦力をアピール。

 「できることをどんどん実行し、地域に根を張り汗を流したい」。若さと行動力を強調した。
(粟島暁浩)


 ◇ 堀井学候補、地元への思い強調

 初日から胆振管内4市でマイクを握った。堀井候補は「皆さまに育てていただいたご恩返しをさせて」「地方を元気にする職責を与えて」と古里を愛する気持ちを強調した。

 登別市中央町のショッピングセンター前の集会。激しく雨が降ったが、候補本人はスタッフから渡された傘を拒否。「雨の中、申し訳ない」と市民に頭を下げた。集会終了後には服がぬれたスタッフを気遣う。陣営関係者は「誠実な人ですよ」と話す。
(松岡秀宜)


 ◇ 花井泰子候補、地域の訴えを声高く

 「行く先々で暮らしの先が見えないと訴えられた。国のあり方が問われる選挙だ」。公示前から地域の実情に耳を傾けてきた花井候補。マイクを握るたびに、消費税増税や環太平洋連携協定(TPP)の反対など地域の思いを訴えた。

 初日は、室蘭から登別、東胆振、日高へと駆け抜けた。「働く人や高齢者が希望を持てる日本にしたい。力を貸してほしい」。熱のこもった言葉で支持を呼び掛けた。
(石川昌希)


 ◇ 島崎直美候補、「権利回復」力込めて

 島崎候補は午後1時に届け出を終え、同2時に室蘭市中島本町のモルエ中島前で第一声。民族衣装に身を包み「農業を脅かす環太平洋連携協定(TPP)には参加しない。アイヌ民族の権利回復を図りたい」と力を込め、萱野志朗党代表も支援を呼び掛けた。

 この後、苫小牧やむかわ町に選挙カーを走らせ、同日夜は平取町内の選挙事務所で集会を開催。「今の政治を変えよう」と支持拡大を狙う。
(有田太一郎)

 

 'Mafia act' destroys 80,000 bottles of Italian wine

Date

A worker cuts a bunch of Sangiovese grapes during the harvest at the Biondi Santi vineyard in the Val d'Orcia close to the Tuscan town of Montalcino in central Italy, September 22, 2004. The grapes are used in the production of the famous Brunello di Montalcino wine. REUTERS/Max Rossi NO RIGHTS CLEARANCES OR PERMISSIONS ARE REQUIRED FOR THIS IMAGE  MR/SN Suspicious attack .... the grapes used in the production of the famous Brunello di Montalcino wine.
ROME: Saboteurs broke into the cellars at a Tuscan vineyard and sent an estimated 13 million euros ($16 million) worth of one of Italy's most celebrated red wines gurgling down the drain.
The mystery night raiders turned on the taps of Case Basse winery's giant wooden casks in which the wine was maturing, and let more than 62,000 litres of prized Brunello di Montalcino pour out.
Some 80,000 bottles of wine were lost, each of which can sell for at least euros 170 – a total estimated value of more than 13 million euros. The saboteurs did no other damage to the estate's "cantina", nor did they steal anything, suggesting that it was less a random episode of vandalism and more an act of spite.
Bottles of Brunello di Montalcino red wine are displayed at a wine shop in the Tuscan town of Montalcino in central Italy in this September 22, 2004 file photo. The United States will not allow shipments of Italy's Brunello di Montalcino to enter the country beginning on Monday, unless U.S. importers attest that the bottles actually contain the storied wine. But the action comes too late for many U.S. consumers as several importers said they had already brought in between half and 95 percent of their allotments of the 2003 vintage. Italian authorities seized hundreds of thousands of bottles in April because they suspected winemakers were using grapes other than Sangiovese -- the only grape allowed in Brunello di Montalcino -- to produce more of the premium Tuscan wine. REUTERS/Max Rossi/Files       (ITALY) Ready to be drunk, but lost ... bottles of Brunello di Montalcino red wine are displayed at a wine shop in the Tuscan town of Montalcino in central Italy.
The raid wiped out the last six vintages of the 6.5-hectare vineyard in the hills of southern Tuscany, from 2007 to 2012. Case Basse is a small but highly acclaimed producer of Brunello di Montalcino, making around 10,000 bottles a year.
The wine, produced from sangiovese grapes, has to be matured in barrels for at least four years before it can be sold under the Brunello di Montalcino name, so the vineyard will have nothing to sell until 2016 at the earliest.
Gianfranco Soldera, the estate owner who worked as an insurance broker in Milan before buying the vineyard in 1972, said he had no idea who might have been behind the raid in the early hours of Monday. His family described it as "a Mafia-style act" but did not identify possible culprits, whether crime organisations or individuals.
"We cannot come to terms with what happened," Mauro Soldera, his son, told the newspaper Corriere della Sera.
"We've never been involved in controversy and we've never received threats. We've suffered a serious blow, not just in economic terms. But we will not give up, the estate will survive."
Brunello di Montalcino has been marred by scandal in recent years after it was found that some producers were "cutting" their wine with other grape varieties, such as merlot.
In 2008 investigators confiscated more than half a million bottles from one prominent vintner, alleging that he could not possibly have made that much wine purely from sangiovese grapes, and the government set up a panel of experts to monitor standards of purity.
The Solderas have said they could quadruple their production if they were less rigorous in their standards, and their criticism of less scrupulous producers may have antagonised rivals. The sabotage is being investigated by police.
Fabrizio Bindocci, the president of the Brunello di Montalcino Consortium, condemned the act of sabotage and said it had shocked all 250 producers of the esteemed red in Tuscany. "They feel personally affected by this unpardonable act," he said.
Donatella Cinelli Colombini, the vice-president of the consortium, said: "I cannot think of a similar incident in this region in living memory. It is a dismaying affair."
Silvio Franceschelli, the mayor of Montalcino, called the raid "ugly and cowardly" and expressed solidarity with the owners of the winery.
Telegraph, London

Read more: http://www.theage.com.au/world/mafia-act-destroys-80000-bottles-of-italian-wine-20121205-2au6n.html#ixzz2E8YY1TMs

Vandals dump millions worth of limited-edition Italian wine

Wine drinker A woman tastes one of southern Italy's full-bodied red wines, near Guagnano, in Puglia. (Pier Paolo Cito / THE CANADIAN PRESS)

The Associated Press
Published Tuesday, Dec. 4, 2012 2:02PM EST
ROME -- Suspected vandals have dumped almost the entire 2007-2012 production of one of Italy's most sought-after wines -- the limited edition Soldera Brunello di Montalcino.
Giuseppe Soldera, owner of the Tuscan vineyard, said Tuesday that the vandals broke into his Case Basse cantina between Sunday night and Monday morning, opened the spigots on the vats and fled. They didn't take a single bottle.
He estimated the loss of the 62,600 litres of prized Sangiovese at several million euros. A bottle of Soldera's 2006 Brunello reserve starts at 180 euros ($235) on the market. That's a markup from the C110 he sells them for.
Soldera said only "a little bit" remained of the production, and he wasn't sure what he would do with it. Police had no suspects.

Read more: http://www.ctvnews.ca/world/vandals-dump-millions-worth-of-limited-edition-italian-wine-1.1065520#ixzz2E8YxR900
 

Vandals Destroy Six Vintages of Wine From Cult Italian Brunello Producer Soldera

Brunello-wine-crime.jpg
[Screengrab: La Repubblica]
Yesterday, WineNews.it broke the news that, on Sunday night, vandals broke into Gianfranco Soldera's cellar in Montalcino, Italy and opened the taps on his barrels, destroying more than 60,000 liters of wine spanning six vintages, from 2007 – 2012. Italian news outlets and bloggers immediately speculated that this was an act of extortion connected to the mafia.
Blogger Jeremy Parzen, of Do Bianchi, was the first to report the news stateside. Almost immediately, journalists and wine lovers crowded Twitter—including Eric Asimov, Jancis Robinson, and Antonio Galloni—expressing disbelief and sadness. Destroying five years of a winemaker's work would be a financial and moral tragedy if perpetrated against any winemaker, but the fact that it happened to one of the greatest wine producers in the world is unthinkable.

Gianfranco Soldera is a former insurance broker who left Milan in the early '70s in search of an ideal piece of land to make wine. He settled on an old farmhouse in Montalcino in 1972 and began planting what would become 23 hectares of sangiovese grosso vines. Over the following four decades the Case Basse di Soldera wines have come to represent the apex of traditional Brunello di Montalcino, and Soldera himself has become an idiosyncratic icon among lovers of classic Brunello. Given the small quantity of the wines produced (around 15,000 bottles per year) and the comparatively high demand, the prices on the Soldera wines can range from about $250 on release to well beyond $500 for back vintages. But for many these wines are priceless.
Gianfranco's son, Mauro Soldera told Italian daily newspaper Corriere della Serra yesterday that he and his family have never received threats of any kind, but that he believes that this is, "a true act of the mafia."
But in a post published today by the Consorzio del Vino Brunello di Montalcino, the mayor of Montlacino, Silvio Franceshelli, is quoted as saying that, "any allusion to phenomena that bear the mark of the mafia are entirely imaginary."
In a post updated this morning Do Bianchi reports that friends "on the ground" in Tuscany also believe that the involvement of organized crime is unlikely. Most believe, he says, that the act was inspired by vengeance stemming from the Brunello scandal of 2008—"Brunellopoli" as it was called by Italian press—when a number of top producers were investigated for blending their wines with illegal grape varieties in order to create a style of wine more appealing to American critics and consumers.
Many producers still believe that Gianfranco Soldera, a staunch purist, was the whistleblower. According to leading Italian wine writer, Franco Zilliani (who, by the way, wrote a post today accusing all producers who labeled Soldera a "snitch" during the 2008 scandal as responsible for this act) as well as Parzen's Italian sources, this is seen as the more likely motive.
If you're interested in watching how this scandal unfolds, do pay Do Bianchi a visit; Parzen will update his blog as new information becomes available.
· Atto Vandalico a Montalcino [WineNews.it]
· Soldera Vandalized, 600 Hectoliters Destroyed [Do Bianchi]
· Sfregio alla cantina del purista del Brunello Sei annate nelle fogne [Corriere della Serra]
· Vandali nella tenuta di Montalcino Il peroduttore Soldera [Il Messaggero]
· Caso Soldera: solidarietà di tutti i produttori di Brunello [Consorzio del Vino Brunello di Montalcino]
· Soldera Update: Making Sense of the Unfathomable [Do Bianchi]
· All Wine Coverage on Eater [-E-]




















Vandals Destroy Prized Brunello di Montalcino Wine


In an apparent act of large-scale vandalism, much of the last six vintages of Case Basse di Soldera, perhaps the greatest producer of Brunello di Montalcino, was destroyed Sunday night, the Italian winery said in a statement Tuesday.
The winery’s former American importer, Paolo Domeneghetti of Domaine Select Wine Estates, said intruders had entered the wine cellar, near the town of Tavernelle, south of Montalcino, and opened up large vats holding wine dating from the 2007 vintage up through 2012, draining the wine onto the floor. Gianfranco Soldera, the proprietor of the estate who resides above the cellar, discovered the damage the next morning, Mr. Domeneghetti said.
“Some wine is left, but the majority of the stuff is gone,’’ said Mr. Domeneghetti, who had spoken by phone with Mr. Soldera. “We still don’t understand what happened.’’
In its statement, the winery estimated the loss at 62,600 liters, the equivalent of almost 84,000 bottles. Bottles of the 2006 Soldera, the last vintage released, sell for $250 to $350.

The winery also said that no bottles had been stolen. Regulations require Brunello to be aged in wood for two years and in bottles for another two, but Mr. Soldera takes an extreme approach, keeping his wine in huge barrels of old oak for five or six years, and sometimes more.
Mr. Domeneghetti said that the damage was covered by insurance, and that nobody was hurt. But insurance doesn’t cover a life’s work. “He’s freaking out, of course,’’ he said of Mr. Soldera.
News reports had suggested that the destruction might have been linked to organized crime, but Mr. Domeneghetti dismissed the notion.
Other speculation centers on Mr. Soldera’s role in the scandal that racked Brunello di Montalcino in 2008, when a number of leading producers were indicted on charges of blending unauthorized grapes into their Brunello di Montalcinos, which by law is supposed to be made only of the sangiovese grape. The scandal was only the most outward symptom of a deeper identity crisis, as producers have spent years debating how Brunello should be made and how it should taste.
Mr. Soldera is among the staunchest defenders of traditional Brunello, and he rarely restrains himself from questioning the practices of his neighbors. He has not been diplomatic in criticizing their wines, or modest in assessing his own, which he regards as one of the few great wines in the world. While wine-lovers around the world admire the gorgeous purity and grace of his wines, he is not beloved among his peers.
Among the contentious issues in Montalcino is whether the wine should be aged in small barrels of new French oak, known as barriques. Proponents suggest that traditional Brunello is too austere, and that barriques can soften the wine, making it more accessible while adding vanilla and chocolate flavors that are popular with some consumers. Mr. Soldera scoffs at such thinking.
“If a producer puts wines in barriques, it’s because he has bad wine, without tannins,’’ Mr. Soldera told me in 2006. “He must replace the tannins and aromas with what is gained from the barriques.”
Indeed, Mr. Soldera is obsessive in his farming and his winemaking, sometimes to the point where others regarded him as eccentric. His cellar was built with walls of crushed rock encased in wire mesh rather than of cement, which he believes destroys wine. He does not permit visitors to his cellar to spit the wine after they have tasted it.
The wine is so beautiful that few visitors mind. “Our thoughts and actions, at the moment, are directed solely to the future,” the statement said, “because no intimidation can stop our work and passion for this land and the products it yields.”

Vandals devastate Brunello cellar

4th December, 2012 by Gabriel Savage

Vandals have destroyed six vintages of Case Basse from top Brunello di Montalcino producer, Gianfranco Soldera.


Case Basse owner, Gianfranco Soldera
According to various reports in the Italian media, barrels containing the 2007 to 2012 vintages – around 600 hectolitres in total – were emptied onto the cellar floor on Sunday night.
Nothing else was stolen or damaged in the attack and no suspects or motives have emerged, although some speculators believe the vandalism may be linked to a criminal organisation.
Located in the south-west part of Montalcino, the 23 hectare Case Basse estate was bought and restored by Soldera, a former insurance broker from Treviso, in 1972.
Today it produces around 10,000 bottles each year, with the 2005 vintage currently selling for around £175 per bottle.

 

Vandals Destroy Six Vintages of Case Basse's Brunello di Montalcino

Someone emptied all the casks, dumping out 16,500 gallons of wine; no motive for crime
Bruce Sanderson
Posted: December 4, 2012
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Late at night Dec. 2, someone entered the cellar of Gianfranco Soldera’s Montalcino winery, Azienda Agricola Case Basse, and opened all the spigots on his casks of aging wine. Soldera lost more than 16,500 gallons of wine, his entire production of wines aging in botti, spanning six vintages from 2007 to 2012. Italian authorities are investigating.
“You can imagine the damage, because six vintages are involved, but it’s not just the economic damage, the present, it’s the future,” Soldera told Wine Spectator. Soldera has insurance, but because he ages his wines five to six years in cask, there will be no wine to sell for several years. “No insurance can cover that.”
The shock of such an act of vandalism reverberated beyond Italy to the United States, where wine lovers expressed sadness and disbelief. In Montalcino, Stefano Campatelli, director of the Consorzio del Vino Brunello di Montalcino, said, “Everybody is shocked here about this crime.”
Il Poggione's Alessandro Bindocci, son of Consorzio president Fabrizio Bindocci, expressed solidarity for Soldera on his blog Montalcino Report: “The territory of Montalcino is a small and tranquil territory where many people still leave their doors of their homes unlocked. To find out about these sad events is shocking and it brings forth the spirit of solidarity that distinguishes the producers of Montalcino."
Nothing appears to have been stolen and no one has claimed responsibility. Media reports have speculated that the act could be revenge for Soldera allegedly tipping off authorities about producers blending Sangiovese with other grapes, sparking the “Brunellogate” scandal. But Soldera has repeatedly denied that accusation.

Brunello Investigation Ends

Italian treasury police issue final report on blending scandal; raises more questions than answers
Mitch Frank, James Suckling
Posted: July 24, 2009
The investigation into production of Brunello di Montalcino appears closed after Italy's financial police, the Guardia di Finanza released its final report on the case Saturday. But the report offered little clarity.
The report was the culmination of a nearly two-year investigation launched by Siena public prosecutor Nino Calabrese, who has accused several Montalcino wineries of using grapes other than Sangiovese in their Brunellos di Montalcino and Rossos di Montalcino, in violation of appellation rules. Calabrese began his investigation in September 2007, sending the Guardia to comb through winery documents and vineyards in search of evidence of other grapes being used.
In the spring, he sequestered about 6.5 million liters (722,500 cases) of Brunello di Montalcino and about 700,000 liters (about 78,000 cases) of Rosso di Montalcino. The wines ranged from the 2003 to the 2007 vintages. In an average year, Montalcino produces 540,000 cases of Brunello and 375,000 cases of Rosso di Montalcino. The wines were subjected to laboratory tests conducted by the Florence office of the Central Inspectorate for Quality Control of Food and Agricultural Products.
In the final report, the Guardia does not give specific test results, but says that 1.3 million liters of Brunello (144,000 cases) and 680,000 liters (about 75,000 cases) of Rosso, Chianti Classico and other reds were declassified to the less strict Indicazione Geografica Tipica (IGT) category, while 100,000 liters (11,000 cases) of the non-Brunello wines were sent for distillation. Declassification frees the wine from sequestration, meaning it can be sold.
From the start of the investigation, neither Calabrese nor the Guardia identified any of the wineries under investigation. But the Italian media has reported several names. A Florence newspaper wrote that Argiano, Castelgiocondo (owned by Marchesi de' Frescobaldi), Pian delle Vigne (owned by Antinori), Castello Banfi and Casanova di Neri were the accused wineries. The first four have all confirmed previously that their wines had been sequestered. Casanova di Neri owner Giacomo Neri told Wine Spectator that none of his wine had been declassified and he has done nothing wrong.
Why the wine was declassified, however, is still a matter of dispute. Argiano declassified its sequestered Brunellos a few months after the investigation began, saying it could not afford to keep the wine impounded and would sell it as a super Tuscan IGT instead. Antinori and Banfi all reported several months ago that their wines had been cleared for release, while Frescobaldi reported that half its wine had been released and the rest had yet to be tested. A winery employee at Banfi told Wine Spectator that the American-owned winery had agreed to declassify a small amount of its 2003 Brunello because testing had been inconclusive.
Saturday's report accused 17 individuals of possible fraud, including three staff members of the Consorzio di Brunello di Montalcino. Eight of the accused are reportedly cooperating with investigators. The report did not say if charges will be brought.
Despite concerns over damage to the reputation of the appellation, there have been few signs of slowing sales of Brunello and the highly rated 2004 vintage has been well-received.


















Official findings of “Operazione Mixed Wine” Brunello investigation

The following summary and translations have been rendered from a report initially published Saturday, July 18, 2009, by Siena Free and information subsequently published by the Florence edition of La Repubblica. Translations by VinoWire.
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Above: Italian Treasury Department officials reported their findings in “Operazione Mixed Wine” on Saturday in Siena.
In a press conference held Saturday, investigators for the Siena office of the Italian Treasury Department announced that seventeen persons were found to have “cheated in commercial transactions” [translator’s note: official EU translation] and “falsely certified public documents.” Of these, eight persons engaged in plea bargaining with Italian authorities while nine received official notice that they had been found to have committed these transgressions.
Over the course of the “Operazione Mixed Wine” investigation, which was launched by the Italian Treasury Deparment in September 2007, the following amounts of wine were impounded and subsequently declassified and/or distilled according to authorities:
6.7 million liters of Brunello di Montalcino impounded, 20% declassified to Toscana Rossso IGT;
1.7 million liters of Rosso di Montalcino DOC, Chianti Classico DOCG, and Toscana Rosso IGT impounded, 40% declassified to lesser designations and 100,000 liters were “sent directly for distillation”;
400 hectares of vineyards suspected of being planted to unauthorized grape varieties were seized. Of these, 350 hectares were “put into line with the law.”
The director of the Consorzio del Brunello (Brunello Producers Association) and two inspectors of the Certification Committee were sent notice that preliminary investigations had found that they had taken part in a “conspiracy to cheat in commercial transactions” and that they had “falsely certified public documents.”
Seven wineries were investigated by authorities (later named by La Repubblica as Antinori, Argiano, Banfi, Casanova di Neri, and Marchesi de’ Frescobaldi). Two were cleared of wrongdoing (Biondi Santi and Col d’Orcia).
The investigation was headed by the Siena Prosecutor’s Office and was conducted by the Treasury Department of Siena and the Central Inspectorate for Quality Control of Food and Farm Products of Florence. The press conference was held on Saturday, July 18, at the Provincial Command Office of the Treasury Department of Siena.
The judicial inquiry began with an examination of documents taken from Consorzio del Brunello (Brunello Producers Association) “concerning the execution of ‘erga omnes’ monitoring intended to establish the ampelographic basis and unitary yield of grapes permissible for hectare planted to vine.” In other words, documentation of the types of grapes authorized and actually planted and the yields allowed and actually employed as per appellation regulations.
“Over the course of their monitoring, Consortium inspectors revealed the cultivation of grape varieties not recognized by the ampelographic basis allowed by appellation regulations for Brunello and Rosso di Montalcino (100% Sangiovese).”
“Despite the grave irregularities in inspectors’s verbal reports, the Certification Committee within the Consortium released ‘light non-conformity’ that allowed producers to obtain and sell entire productions of Brunello di Montalcino from the years 2003 to 2007 that lacked the requirements necessary to be adorned with the above-cited appellation of origin.”
“The Italian Treasury Department and the Inspectorate for Quality Control engaged in numerous operations delegated by the Siena Judicial Authority: searches of company headquarters (offices, cellars, chemical laboratories) and dwellings, wire-tapping, seizure and analysis of documentation by the Consorzio del Brunello di Montalcino, direct inspections of the vineyards, aerial photographs of the land by the Treasury Department deployed from the Pisa airbase, analysis of copious accounting and non-accounting documentation.”
“These operations allowed investigators to ascertain that Montalcino wineries have violated appellation regulations for the production of Brunello di Montalcino DOCG, Rosso di Montalcino DOC, Chianti DOCG, and Toscana Rosso IGT.”
“The results of further inquiry led investigators to ascertain that leading Brunello and Rosso di Montalcino producers of national and international stature had engaged in commercial fraud by obtaining those wines using grape varieties not recognized by the Ministry of Agriculture, Food, and Forest Policies for the appellations in question and the illicit blending of vinous products.”

 

高級ワイン台無しに 6万リットルこぼして逃走 伊のワイナリー

2012.12.5 09:00
ANSA通信によると、イタリア中部モンタルチーノのワイナリー、カーゼバッセに2日夜から3日朝にかけて何者かが侵入し、高級ワインのブルネッロ・ディ・モンタルチーノが入ったたる10個の栓を開け、6万2600リットルを床にこぼして逃走した。
 たるに寝かせてあった2007~12年製造のワインがほぼすべて失われた。被害額は500万~700万ユーロ(約5億4千万~7億5千万円)と推定されている。
 AP通信によると、06年製の同ワイナリーの製品は高いもので1瓶180ユーロ(約1万9千円)で取引されている。
 警察が犯人や背後関係を捜査中。オーナーのジャンフランコ・ソルデラ氏は「これまでに脅迫などを受けたことはない」と話している。(共同)

サンジョヴェーゼの理想 ブルネッロ ディ モンタルチーノ
イタリアの一般的な品種がこの地ではいつも輝いている。かつて輸出国の嗜好に合わせて違法にブレンドしたスキャンダルから復活し、帰ってきた通好みの大御所を味わう。

ボジョレーの違法な補糖事件、厳しい判決ヘルプ

2004年のボジョレーワインの違法な補糖事件で、ヴィルフランシュ・シュール・ソーヌの裁判所は、53の生産者に2000~2万ユーロの罰金を命じる判決を下した。
 罰金額は求刑を上回る厳しいもので、被告の一部は罰金のために畑を売ることを迫られるという。添加用の砂糖を仲介した業者と販売したスーパーマーケットも罰金を命じられた。
 事件は協同組合やネゴシアン向けにボジョレーとボジョレー・ヴィラージュを生産する生産者が、規定の2%を上回る2・1~2・7%のアルコール度上昇をもたらす補糖を行ったというもの。04年は冷涼で雨がちな天候のため、ブドウの糖度が上がらなかった。
(2009年3月25日  読売新聞)

2000 Château Giscours, Margaux




Chateau Giscours, Margaux
(シャトー・ジスクール・マルゴー)

93 points Wine Spectator
92 points Robert Parker
88 - 91 points International Wine Cellar

ボルドー・メドック地区の3級格付けシャトー Château Giscours (シャトー・ジスクール)。Margaux AOC。非常に長い歴史を持つこのシャトーのワインは、"太陽王" と呼ばれたルイ14世も楽しんでいたと言われている。1970年代中盤・後半には、ほとんど文句のつけようのない業績を残し、1980年代の品質にはむら があったが、1990年代からは改善に取り組んでいる。1998年にセカンド・ワインで違法ブレンドを行っていたという不祥事(ワイン詐欺事件)を起こ し、同ワイナリーへの評価は決して最高のものでは無いものの、近年品質向上が著しいワイナリーとして注目されている。

ロンドンのレストラ ン Orrery で飲んだ1本。Robert Parker が「1975年以降のジスクールの中では最高の出来」と評し、市場評価も非常に高いこのヴィンテージのワインは、ボルドーらしい複雑な味わいと、少しカリ フォルニア・ワインを彷彿とさせる程の凝縮した果実味が印象的。色もかなり濃く、今まで飲んだボルドーの中ではかなり濃厚な部類に入る。時間が経つとさら に深みが増し、素晴らしく開いた。


※シャトー・ジスクールが造るオー・メドック・ワイン 2000 Le Haut-Medoc de Giscours (ル・オー・メドック・ド・ジスクール)がワイン漫画『神の雫』に登場し、日本で人気急上昇。

※ ボルドー当局者から詐欺的なワインづくりと告発された内容は、1. マルゴー・アペラシオンの外から持ち込んだワインをシャトー・ジスクールにブレンドした、2. 異なるヴィンテージを一緒にブレンドした、 3. ワインの発酵に過剰な砂糖を使った、4. ワインに木の香りを移すために投入するウッド・チップ(熟成に使う新樽を節約する手段である)をワインの一部に加えた、である。シャトー側は声明を出し、 こうした手法はセカンド・ワインには用いられているかもしれないが、グラン・ヴァンのシャトー・ジスクールには無関係だと述べている。


うしうしタイフーンφ ★[] 投稿日:2012/06/21 10:16:07  ID:???0(3)

★ブルゴーニュの老舗ネゴシアン、不正疑惑で捜査

 ブルゴーニュで180年の歴史を持つネゴシアン(卸売商)のラブレ・ロワ(Laboure-Roi)がワイン詐欺事件の渦中にある。
ディジョン当局は今月初旬、フランス競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)とともに行ってきた18カ月にわたる調査に基づき、
4人の身柄を拘束した。ニュイ・サン・ジョルジュにある同社では、コンピュータや多数の書類が押収された。

 1974年からCottin Freresが所有しているラブレ・ロワは、航空会社に多くのワインを提供しているブルゴーニュで最も大きなサプライヤーだ。
同社はまた大手リテイラーとも取引があり、多くのブルゴーニュの生産者らとつながりがある。
Eric Lallement検察官は13日に開かれた記者会見で、ラブレ・ロワが実際に瓶詰めしたボトル数と、
申告された収穫量から予測されるボトル数が一致していないと述べた。
「瓶詰め量からみれば、マストから100%を醸造していたことになる。これはあり得ない数字だ。」

 捜査をすすめていく なかで、警察当局は不正の明らかな証拠を発見した。
同社は法廷のブレンド制限を無視し、グラン・クリュ、プレミア・クリュ、ヴィラージュなど異なるレベル のワインを混ぜていたほか、
エンジェルズ・シェア(天使の分け前と呼ばれる、熟成段階でアルコール分が蒸発し量が目減りすること)分を補充するため
テーブルワインを継ぎ足していた。疑いのあるボトルは50万本、270万ユーロ(約2億7千万円)に相当する。

 また同社は、補えない注文分に対応するため、他のワインのラベルを張り替えて出荷していた。
また事実とはことなるメダルシールをつけていたことも明らかとなった。
このラベル不正が行われたワインは110万本にのぼるとみられている。(続く)

VinoVinoVino.com http://www.vinovinovino.com/news/?p=8524&utm_source=feedburner&utm_medium...
ジエチレングリコール混入事件
1985年オーストリアで加工され輸入されたワインに不凍液に使用されるジエチレングリコールが 含まれていた。ジエチレングリコールは人体に有害であり死に至るケースもあるが、これをワインに混ぜると高級な甘口ワインのような味をかもし出す。このワ インは日本をはじめとした世界各国に輸出され、問題となり一時オーストリアのワインが出荷禁止となるまでの騒動にまで至った。この事件をきっかけにオース トリアではワインに対し厳しい審査が行われるようになった。

トスカナでの違法ブレンド (updated 10/12/99)
先日、ワインスペクテーターに掲載されていたニュースによると、イタリアのトスカナで、違法なブレンドが行われて いることが取締当局に摘発されたという。数量にして110,000ケースに相当するワインが他州産のサンジョベーゼやプリミティーボを規定の15%以上の 量までブレンドされ、VdTIGT(産地特定テーブルワイン)として売られていたらしい。当局側は今のところこの違法行為を行ったワイナリーの名前を明ら かにはしていないようだが、かなり名前の知れたワイナリーだという。
トスカナのVdTIGTと言えば、ソライアなどスーパータスカンとして一躍名を馳せた高級ワインも多くてワインの 評価も価格も全般的に高いが、今後トスカナのワイン全体に与える影響は小さくないとも言っている。こういうことの起きた原因として、アンティノリは「トス カナのブドウの木の80%は60年代に植えられたもので、今植え替えが必要の時期であり、生産量を落とすことをきらって、他州のブドウを混ぜる輩がでてき たのだろう」とコメントしていた。
しかし、個人的に考えると、60年代に植えられたのなら、ブドウの木は樹齢30年から40年。植え替えがそれほど切迫した事態を引き起こすほどの理由になるのでしょうか?それともそれほどまでに需要が高すぎるのでしょうか? もともと15%は他州のワインをブレンドしてもよいという法律自体がおかしいとも思うが、イタリア人の法律に対する考え方はこんなものだろうかというのが感想です。

1)アメリカ合衆国

 東部でもジュース用のブドウで一部ワインのようなものをつくっているところもあるが、西海岸が主なワイン産地である。北部のオレゴン州やワシントン州で も良質なワインができるが、アメリカのワイン産地は質・量ともに南部のカリフォルニア州に集中している。以下は主にカリフォルニアについて述べる。
 ヨーロッパ系の品種が多く導入されているが、カベルネ・ソーヴィニョンとシャルドネが多いようである。独自の品種としてはジンファンデル Zinfandel が有名であり、最近は本格的な赤ワインも良いものができるようになった。高級ワインは赤、白を問わず、アメリカン・オークの樽で熟成するものが多く、強烈 な樽香は評価が分かれるところである。
 ヴァラエタル・ワイン Varietal Wine と呼ばれるものはブドウ品種を表示し、また産地や年号を表示するものが多く、良質なものも少なくない。一方、ジェネリック・ワイン Generic Wine と言って、Chablis などのヨーロッパワインの産地名を詐称しながら、本場のワインとは似ても似つかぬ低品質のワインが公然と売られているのも現状である。もっとも最近では California Chablis のように表示されるようになってきた。この他に生産者のブランドで売られるワイン(プロプライアタリー・ワイン Proprietary Wine)もある。
 ナパ・ヴァレー、ソノマ等有名な産地があり、ヨーロッパの原産地呼称のように地区毎にAVA(Approved Viticultural Area)と呼ばれる公認の名前を付けている。AVAがフランスのAOCなどと決定的に違うところは、産地毎に使用品種や栽培条件の違いが定められていな いことである。

2008 年 10 月 22 日

バンフィ社の2003年ブルネッロ・ディ・モンタルチーノが「解放」。

一 連のブルネッロに関する事件で押収されていたカステッロ・バンフィ社の2003年ブルネッロ・ディ・モンタルチーノが返還された。これはシエナ検察が差し 押さえの解除を決定したものを受けたものである。これにより、同社の2003年ブルネッロはやっと市場に出ることになる。
これはバンフィ社オーナーであるクリスティーナ・マリアーニ=メイ氏が20日に明らかにしたもので、同氏はこれによりバンフィ社のブルネッロ問題は 幕を閉じることになると述べた。2003年ヴィンテージは早急に海外への輸出を行うという。また2003年に続く2004年ヴィンテージについても全く問 題がないことをつけ加えた。2004年ヴィンテージは2009年2月から販売される予定だ。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、その生産に100%のサンジョヴェーゼしか使ってはいけないと規定されているが、今年4月シエナ検察はバン フィ社をはじめ、その他有名ワイナリーのブルネッロ・ディ・モンタルチーノの差し押さえを行っていた。しかし分析の結果、サンジョヴェーゼ100%で作ら れていたことが証明されたため、今回の返還となったものである。

サンジョヴェーゼ(Sangiovese)はイタリアを代表する品種です。
サンジョヴェーゼ 突然変異を起こしやすく、クローンの数が多いのが特徴。さまざまな名で呼ばれています。有名なブルネッロ種もサンジョヴェーゼ種の別名と考えられています。
ワインは濃いルビー色。強いアロマが特徴で、比較的酸味・渋みが強い刺激性のワインとなるようです。
イタリアワインとしてポピュラーなキャンティもサンジョヴェーゼ種を主体に作られています。この品種が単独で用いられている高級ワインとしては、トスカーナのDOCG、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノやヴィーノ・ノビーレ・ディ・モンテプルチアーノが有名。

2008 年 10 月 16 日

ブルネッロの規定改定問題:149の生産者が現行規定を支持。

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「ブ ルネッロ・ディ・モンタルチーノDOCGは、サンジョヴェーゼのみで作られたものでなければならない。」これが149の生産者(フレスコバルディ、ソル デーラ、ファットリア・デイ・バルビ、ポッジョ・ディ・ソット、フランコ・ビオンディ・サンティ、コル・ドルチャ、ポッジョーネ、アルジャーノ、アルテ ジーノ、カパルツォ他139社)の決定である。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ組合に加入している大部分の生産者たちが、「現行のブルネッロ・ディ・モ ンタルチーノの生産規定は、どのような改定もなされるべきではない」という署名を行った。
またこれだけにとどまらず、これら149のワイナリーはこの意志決定を明確にするため、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ組合の緊急会合を開くことを要請している。
ある報道によると、この署名活動はブルネッロ・ディ・モンタルチーノ組合議会が生産規定の改定にともなう5つの問題点について評議していることを受 けて行われた形だ。149の生産者は、現行の規定こそがブルネッロ・ディ・モンタルチーノの歴史と伝統をつくりあげ、これが地域経済を発展させてきたのだ と主張している。
これらの署名はイタリア農林政策省ルーカ・ザイア大臣、モンタルチーノのマウリツィオ・ブッフィ市長、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ組合のパト リツィオ・チェンチョーニ会長に送付された。組合側はすでに14日、緊急の組合員会合を10月27日に開くことを公表している。
この生産者会合は、世界的にも重要なワインの行く末を決める重要な会議として注目されている。

2008 年 9 月 26 日

アンジェロ・ガイヤ氏のブルネッロ規定変更発言で論争

モンタルチーノのいくつかのワイナリーが提案した生産規定の変更について、舌戦が繰り広げられている。
これは先頃、ブルネッロの生産で世界的にも有名なアンジェロ・ガイヤ氏が、イタリアの有力新聞コッリエレ・デッラ・セーラのインタビューでの発言に端を発する。
ガイヤ氏は、違法に他のブドウをブレンドしたブルネッロの生産者は、規定の変更を求めるよう働きかけるべきだと語った。ブルネッロ・ディ・モンタル チーノはサンジョヴェーゼ100%で作られることが規定されているが、モンタルチーノの複数のワイナリーは、ブルネッロにサンジョヴェーゼ以外のブドウを ブレンドしていたのではないかという嫌疑がかけられている。
このガイヤ氏の発言をうけ、多方面から反論がわきあがっている。
コル・ドルチャのオーナーで、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ組合前会長フランチェスコ・マローネ=チンザノ氏は「サンジョヴェーゼ以外のブドウ の使用を認めるためにブルネッロの規定を変えると提案するような発言はやめてもらうべきだ」と述べ、生産者の大多数が『ブルネッロはブルネッロのままであ るべき』と考えていると付け加えた。
しかし、モンタルチーノの第2のワインであるロッソ・ディ・モンタルチーノの厳格な規定については緩和すべきとの声が高まっている。
1880年代にブルネッロを生み出したパイオニア、フェルッチョを祖父にもつビオンディ・サンティ社のフランコ・ビンディ・サンティ氏は、地域内の 一定の区域はサンジョヴェーゼの生産に適していないと示唆したうえで、「ブルネッロの規定変更云々よりも、ロッソ・ディ・モンタルチーノへの他のブドウを 認めることについて考えるべきだ」と述べた。
地元の報道によると、ビオンディ・サンティ氏の提案はモンタルチーノの大多数の生産者たちの支持を受けているという。
マローネ・チンザノ氏は「ロッソ・ディ・モンタルチーノに対する厳しい制約を緩和しようというビオンディ・サンティ氏の提案には賛成だ。だが、ブルネッロはこれまでどおりでなければならない。」と述べた。
ブルネッロの今後を決定するため、近いうちに会合が開かれる予定になっている。

2008 年 9 月 8 日

ワイン格付けの新規定にイタリアワイン協会が警鐘

今、イタリアワインの格付けが危機にある。DOCG、DOC、IGTといった格付けをなくし、食材の格付けDOPとIGP規定に統合するという欧州連合の新しい原産地呼称の格付け規定は、イタリアの農業部門を牽引しているワイン部門を危険にさらすものである。
これはイタリア・エコロジー協会(Legambiente)が警告したもので、同協会は欧州連合とイタリア農林政策省へ新規定制定の理由を求めるため、イタリア国内の州評議会議員に文書を送付した。
Legambienteによると、イタリアにおけるワイン作りに関わる作業員の数は非常に多く、ヨーロッパ全体の40%を占めるという。国内には 70万ヘクタールのブドウ畑があり、総額90憶ユーロにも上る5,000万ヘクトリットルのワインが生産されている。Legambiente副会長セバス ティアーノ・ヴェンネーリ氏は『これらは何世紀にもわたって築き上げられた、文化的にも経済的にも大きな財産なのです。新規定は伝統の“財産”を壊滅させ る恐れがあるといっても過言ではありません。』と語った。
2009年8月1日からの施行が予定されている新規定は、DOPとIGPのみのカテゴリーにわけることを義務付けている。『例をあげれば、モンタル チーノでは“ブルネッロDOP”が誕生し、ロッソ・ディ・モンタルチーノDOC、サンタンティモDOC、モスカデッロ・ディ・モンタルチーノDOCがなく なるということです。ヴェネトでは、バルドリーノ・スーペリオーレ、メルラーナ、ビアンコ・ディ・クストーザ、レチョート・ディ・ソアヴェ、ソアヴェ・ スーペリオーレ、ヴィチェンツァといった名称がすべてなくなり、それに代わる新しい名称がつくられるということなのです。原産地に関する地域を混同するこ とは、固有性の崩壊をもたらします。絶対に避けるべきことです。このため、我々は関連機関に新規定の施行をずらすよう強く要請し、また現在予定されている 新規定に変わる新しい政策を詳細に検討してもらうよう欧州連合に求めます。』とヴェンネーリ氏は付け加えた。
また、イタリアワイン協会“チッタ・デル・ヴィーノ(Città del Vino)”会長ヴァレンティーノ・ヴァレンティーニ氏は、新規定がワイン界全体に大きな打撃を与える危険性があることを強調した。

2008 年 8 月 27 日

雹の影響でブルネッロの生産に被害。

今月初め、時速100kmの風とともに降った雹(ひょう)がモンタルチーノのブルネッロに打撃を与えた。
8月15日に起きた嵐の影響を受けた、トスカーナの南にある小さな村サンタンジェロ・イン・コッレの生産者たちも動揺を隠せない。この村は、テヌー タ・イル・ポッジョーネ(Tenuta Il Poggione)など、地域でも有名なワイナリーのある地域で、このワイナリーは報告によると、今回の嵐で生産量の約35%を失ったという。
コル・ドルチャ(Col d’Orcia)のオーナー、フランチェスコ・マローネ=チンザノ氏によると、今回の嵐は大きさでも強さでも、普通とは違っていた。雹の被害は通常、一部 の小さな地域だけにでていたが、今回はサンタンジェロからモンテ・アミアータまで被害が広がった。また雹とともに激しい風が吹き、過去30年でも最悪の嵐 だったという。
チンザノ氏は、今の段階で被害状況を判断するのは難しいと付け加えた。およそ20%の被害がでたところもあれば、すべてを失った生産者もいる。

2008 年 8 月 5 日

原産地呼称制度がなくなる?

先 日8月1日、新しいワイン市場共通制度(OCM)が導入されたが、これらの中でも非常に注意を要する規定、つまり原産地呼称制度についての改変が、わずか 1年以内、2009年8月1日に施行されることになりそうだ。欧州連合(EU)で有効とされるのは「DOP」と「IGP」で、イタリアでは現行の DOCG、DOC、IGTはなくなる。品質保証規定は国内レベルではなく、共同体レベルで規定されることになる。EUに属する国々には、それぞれ異なるシ ステムが導入されているが、現在38のDOCG、316のDOC、118のIGTを規定し、全生産のおよそ50%がこれらの規定によって行われているイタ リアでも、その衝撃は大きい。
この新しいOCMによって、特に予想されている改変はなんだろうか?イタリアワイン原産地呼称保護組合連合FederDoc代表、リカルド・リッチ=クルバストロ氏に話を聞いた。
『新しいOCMの一番重要な点、つまり原産地呼称に関する問題については、2009年8月1日からの施行が予定されており、まだもう少し時間が残されていると考えています。
DOPとIGPを使用することにより、現行のDOCG、DOC、IGTで培ってきた品質を保証するピラミッド型の制度は廃止されることになります。 つまり、ワインの評価基準はただ2つのカテゴリーに属することになり、共同体レベルで簡略化されるということです。地理的表示のないワインか、DOP、 IGPといわれる地理的表示のあるワインかのどちらかになります。我々の観点から言えば、この新しい評価方法はワインの呼称を国際レベルで保証できるもの であるかもしれない一方で、ヴィンサント、ヴィーノ・ノービレ、アマローネ、ブルネッロ、エスト!エスト!!エスト!!!などといった伝統的なワインそれ ぞれに合った適切な保護規定がなくなってしまうかもしれないという危険をはらんでいるのです。これはイタリアだけに限らず他の国でも同様です。』

2008 年 7 月 31 日

フレスコバルディ社のブルネッロ2003の一部が認可される。

モンタルチーノの街
モンタルチーノでは引き続き調査が行われている。
地元検察局は、フレスコバルディ社の“カステルジョコンド”ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ2003のおよそ半数を認可した。これは規定されているサンジョヴェーゼ100%でつくられたものであるかどうかを専門機関で調査するため、同検察局が押収していたものである。
フレスコバルディ社のオーナー、ランベルト・フレスコバルディ氏によると、今回の調査で認可されたのはまだ瓶詰めされていないブルネッロ、およそ 469ヘクトリットル(約5,200ケース分)。ワイナリーはすでに5,000ケースを瓶詰めし、これについては更なる精密な調査が行われることになって いる。フレスコバルディ氏は正しい道への第一歩が踏み出されたが、すべてが片付くまでにはまだもう少し時間がかかるだろうと語った。
フレスコバルディ社は、ブルネッロの一連の事件で2番目に認可されたワイナリー。最初はアンティノーリ社の“ピアン・デッレ・ヴィーニェ”ブルネッ ロ・ディ・モンタルチーノ2003で、6月に認可された。イタリア財務警察は2008年4月、生産者側がサンジョヴェーゼに別のブドウ品種を加えていたの ではないかとの疑いで、フレスコバルディ社、アンティノーリ社、アルジャーノ社、カステッロ・バンフィ社のブルネッロを差し押さえた。
アルジャーノ社は6月、2003年のブルネッロをDOCGとしてではなく、トスカーナIGT“イル・ドゥエミラトレ(2003年の意)・ディ・アル ジャーノ(Il Duemilatre di Argiano)としてリリースした。同社のマーケティング・ディレクター、ステファン・シェッファー氏は、同社のワインが本物のブルネッロであることは 間違いないが、この時期に市場に出すための唯一の方法だったと語った。これはブルネッロとして販売するよりも1本あたり、2,000~3,000円安い価 格となる。
カステッロ・バンフィ社は現在も認可を待っている状態である。

「原発集中立地県からみたエネルギー・原子力政策」(会議所ニュース12/1号)

(会議所ニュース12/1号掲載記事)
 福井県は、合計15基の原子力発電所があり、日本で最も原発が集中している県である。原発集中立地県である福井県のこれまでの取り組みと、立地県から見た今後のエネルギー・原子力政策のあり方について、地元紙である福井新聞社の森瀬明・政治部長から解説いただく。

「原発集中立地県からみたエネルギー・原子力政策」
 福井新聞社 政治部長 森瀬 明 氏

  ⇒全文は、http://eco.jcci.or.jp/wp-content/uploads/2012/12/cci-news1201.pdfをご覧ください。

 <要約>
◆伝わらない地元からの目線
 昨年3月の東京電力福島第一原発事故を機に、原発を取り巻く状況は一変した。今年5月には稼働ゼロとなった。そんな中、原発をめぐる諸問題を展望する上 で試金石となったのが福井県の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働だ。曲折の末に7月に再稼働したものの、国論が真っ二つに割れる中での政府の場当たり的 な対応は、かえって原発の安全性や必要性に対する疑問、不信感を増幅する結果となった。2030年の電源構成をめぐる議論でも、最終結論を先送りしてい る。原発の位置づけや国策の根幹であるべきエネルギー戦略がこれまでいかにあやふやで、国民的合意を欠いていたかが浮き彫りになったといえよう。
 マスコミの論調も「脱原発」「原発推進」に二分されている。原発の足元で暮らす住民や自治体が何をどう考え、戸惑い、悩みながらもどう判断を下そうとし たのか、等身大の姿が伝えられているとは言いがたい。半世紀にわたり原発に向き合ってきた立地県の地元紙としては、地域のリアルな日常を起点にしつつ、抽 象論や観念論を排した原発の実相、エネルギーの現実を考えてこそ、問題解決につながっていくと考えている。
◆パイオニアとしての福井
 福井県内には、高速増殖炉「もんじゅ」、すでに廃炉作業に入っている新型転換炉「ふげん」という2基の研究炉を含め、15基の原発がある。国内最多の原発立地県であり、世界でも例のない集中立地地域だ。誘致・建設時から数えれば50年を超す「共存」の歴史がある。
 多くの原発がいち早く立地したパイオニアだけに、老朽化・廃炉の問題にも全国に先駆けて直面する。一方で、敦賀半島では150万キロワット級の2基を増 設する計画もある。プルサーマル、高速増殖炉は核燃料サイクルの根幹にかかわるし、国内の原発問題のあらゆる要素を抱えていると言っていい。また、日本の 原発の歴史に残るような事故と、日常的な無数のトラブルも経験してきた。
 原発の安全規制は本来、国が一元的に担うはずだが、実際には地元に軸足を置いた取り組みをしてきたとはいえず、国に代わって福井県は「住民の安心」を担 保するための独自の監視体制を築いた。安全性確保の主導的な役割を果たしたのは、国より福井県の方であり、当事者としての自覚、能力を持っていたのは福井 県といっても過言ではなかろう。
◆複雑な地元の思い
 集中立地県になった複雑な歴史を踏まえずに、再稼働をめぐって複雑に交錯する住民の心のひだは理解できないだろう。原発と隣り合わせで暮らす中で、住民 や自治体は「絶対の安全」はあり得ないことを体験的に知っているし、その代償としての電源三法交付金などを通して豊かさを手に入れてきた。首長らは「国策 に協力し、エネルギー供給を担ってきた」という強い自負と使命感を持っている。ただ、長い時間を経るうちに、立地地域の経済・雇用、財政が原発なしには成 り立たない構造になってしまったのも事実。「依存体質」との批判も付きまとう。
 供給地の苦悩と困惑と消費地の無関心という、地域ナショナリズムがぶつかり合うかのような消費地と供給地の対立は、原発・エネルギー政策についていかに多くの人が無自覚、無関心であったかを象徴していよう。
◆脱・二項対立、脱・思考停止こそ必要だ:国民的議論で納得できる合意点を
 再稼働をめぐって生じた問題の多くは、政府の「全体像なき暫定・部分対応」に起因している。また、立地自治体や住民も、既存路線にしがみつくだけではい られず、新たな現実を見据えた地域の将来像を自ら考えるべきときだ。これまで原発をめぐる政策論争では推進派、反対派の意見が相いれず、現実を見据えた柔 軟な修正を阻んできた側面がある。「二項対立」はある意味で互いに「思考停止」ともいえ、脱却が必要だ。そのためには、さまざまなステークホルダーが同じ 土俵に立って、本当の意味での国民的議論を交わし、多くの国民が納得できる合意点を探るべきではないか。

(参考)
  ▽「原発は嫌だ。でも値上げも嫌だ」論の愚昧(会議所ニュース11/21号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/6922.html
  ▽人々は「ゼロリスク」を本当に求めていたのか(会議所ニュース11/11号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/6816.html
  ▽原発再稼働の現場-大飯原発を例にして-(会議所ニュース11/11号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/6805.html
  ▽電力供給を支える現場力-関西電力海南発電所の苦闘-(会議所ニュース11/1号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/news_front/6718.html
  ▽「今冬のエネルギー動向に関するアンケート調査」札幌商工会議所(会議所ニュース11/1号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/6677.html

原子力の専門家が集結!新政権への提言 原発ゼロは可能なのか 1/3

2012年12月05日 09:44
撮影:田野幸伸
撮影:田野幸伸 写真一覧
アゴラ研究所が、第一線の専門家、政策担当者を集めて行ったシンポジウム「エネルギー政策・新政権への提言」第ニ夜。

民主党が掲げる2030年代に原発稼働ゼロ。しかし、原発を撤廃するためには、核廃棄物をどうやって処理するのか、核燃料サイクルは、プルトニウムは、な どなど、課題が山積み。そこで今夜は原発ゼロは可能なのか、可能であれば何をどうすればいいのか。日本が抱える中長期的なエネルギー問題について、2時間 議論しました。

【出演】
司会:池田信夫(アゴラ研究所所長)
ゲスト:植田和弘(京都大学教授)
鈴木達治郎(原子力委員長代理)
山名元(京大原子炉実験所教授)
澤昭裕(国際環境経済研究所所長)

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核廃棄物の海外投棄は実現可能か?

池田: 一番厄介な問題は、核廃棄物をどうやって処理するか?特に今、建屋の中に一時的に置いてあるわけですね。あれ非常に危険で、電源が なくなると爆発することもあるので、とてもマズイ状況です。これがあと6年ぐらいで、キャパシティが来ちゃうという状況になっているわけですね。発電所に 中にあるのは、明らかにマズイとして、それをどうするのかというのが、差し迫った具体的な問題だと思うんですけどね。

鈴木: もうちょっと詳しく提言内容を申しますと、まず第一に、今の世代が原子力発電を使って、ゴミを出しているわけですから、現世代でどういう取り組みをするかということを、ある程度決める責務があるということを言ってます。

一方、何千年先という次世代の方々に負担を残してもいけない。したがって、次世代の人達が選べるような仕組みも作っておきなさいと。一見矛盾するようなんですが、世界的にもそういう仕組みになっています。

例えば、地層処分はやります。立地場所を探しますが、埋め戻しをするかという決定はちょっと時間を置いておきましょうと。というのも、埋め戻しをしてしまいますと、人間環境から隔離されてしまうので、管理ができなくなるわけです。

要するに、学術会議の提言は、今の世代の責務だけ言って、この方法が一番だから、これでいきますといって、その柔軟性についてはあまり説明していなかっ た。というか、国民に全く説明されていなかった。ですから、そこのところを反省して、地層処分は続けるんだけども、その他の考え方とか代替案もきちっと議 論をして、国民投票をしましょうと。その間、いつ埋め戻しをするかというのは、国民が決めることですから、これについてちゃんと理解をしてもらわなきゃい けないということを、今回原子力委員会として反省して言ったと。こういうことです。

池田: この問題は非常にデリケートな問題で、最終的にどこに処分するのかという候補地もまだ決まっていないわけですよね。考え方として昔あったのは、海洋投棄という方法。これは実際にやっていたわけですが、1973年以降、禁止されたので、国内でやらなきゃいけないわけです。

ただ一時期、モンゴルに捨てるとか捨てないとかいう話も出ましたけど、シベリアに捨てるなど“海外投棄”という方法もある。それからもう1つ。国内のどこかにお願いして捨てると。大体3つぐらいの手段があると思われますけども、澤さんからご説明いただけますか?

澤: 今の核廃棄物を、再処理のため、あるいは、核廃棄物処分のために、国境間を移動するのは、バーゼル条約があって、すぐにはできないと 言っているんです。使用済み燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約っていうのが、最近できたはずなんで、それによれば、できるはずなんですよ ね。今、池田さんの話にあったように、モンゴルでの海外投棄を実現しようと思えば、この条約で相手国との合意を得れば、一応できるようになっているわけな んです。

ですから、国際法上の枠組みというのは、ある意味、どうにでも設計できるということだと思うんですね。あとは実態のニーズとしてどうかと。我々日本が原子 力をやりだした時っていうのは、一言でいえば、先進国だけが原子力をやっていたわけですね。「先進国なんだから、自分でやったことぐらい自分で処理しろよ な」という原則があってもおかしくなかったと思うんですけど。

これからは、中国はもちろんのことながら、例えば、ベトナムだとか。2基か3基だけ作るような原子力の使い方をする国も出てくるわけですね。そこがそれぞ れの国ではたして核廃棄物処分の場所が見つかるかと。日本の反省じゃないですけど、トイレなきマンションですよね。色んな国がやっていくことについては、 どこかで限界が出てくるはずなので。

今、言うことはタブーなのかもしれないですけど、今言ったようなインターナショナルな枠組みの中で、どこかで集中的に廃棄をする。あるいは日本の六ケ所村 という再処理工場も、日本の国内だけでやると経済性的にできるかという問題がでてくるので。受諾を受けるとかそういうことをいうとまた…

池田: いえいえ、今日はニコ生ですからタブーなしで!僕が色んなことをブログで書くと、一番激しい攻撃が来るのは、“自分たちが作ったゴミを海に捨てるとか、他所の国に捨てるとか、とんでもない不道徳な奴だ!”ってのが、ものすごく来るんですよ。

澤: 誰かタブーを破って、そういうようなアイデアがありますよと。論破されても、もちろんいいんですけど、みんなに一度そういう目で見て もらうことも必要なんじゃないかなと思います。だから、「国内で捨てる場所がない。だからダメだろ」ということで、議論が終わりになってしまうと、今の世 界の実態、あるいは将来的に起こるような実態を踏まえていない議論になってしまうと思うので、その辺は頭を柔軟にして考えるしかないんだろうな。

池田: 僕も澤さんと同じような疑問を感じてね、学術会議のレポートも総量管理とおっしゃるのは、もうとにかく日本のキャパシティはこれだ けしかないんだから、絶対的な限界として、原子炉の運転も考えなさいということになっているんだけれども、それは、澤さんがおっしゃるように、政治の枠組 みとかそういうことを考えると、キャパシティも変数なのではあるまいかと。この辺はどうなんでしょうか?

澤: 学術会議は、日本で総量被曝があるとは言っていないんです。そこまでは検証してないです。言っているのは、廃棄物の始末もできないのに、原子力政策を進めたりとか、原子力政策を進めたから、これを引き受けろという議論がよくないということが1つ。

もう1つは、廃棄物の量を減らすというのは、廃棄物を扱う人間としては、当然やらなければいけないことなので、そういう意味では、技術的に量を減らして行 くという方法を日本はやってきていると。だけどそれは、今の物でできないっていうわけじゃないですね。ただ廃棄物の量を減らすことが、本当にいいことかど うかはまた別の話で。廃棄物の量を減らすことによって、お金もかかるし、リスクも高くなる可能性もあるわけだから、そこはちゃんと比較して、議論しなくて はいけない。

そういうことを今回我々は言ったということで、実際に健康の害が出る線というのは、リスクを評価すればできるんですけど、廃棄物の場合、そういう枠はない んですね。これ以上、量が増えてはダメだという線はなかなか引けないので、考え方として抑制する力も、何も無いまま、廃棄物がドンドン増えていくことに対 する不安があるという風に我々は解釈しています。


日本にあるプルトニウムの量は、原爆5000発分

池田: もう1つの論点は、直接処分して埋めちゃうのか、それとも燃料棒のまま埋めちゃうのか。今、日本はプルトニウムを抽出して、この時 に発生した高レベル放射性廃棄物をガラスで固めて小さくして処分するというやり方をしているわけですけど、これについて、植田さんのほうから。

植田: うまく動くかのような話に聞こえるんだけども、現実には動いていないという問題が、どういう風に考えるべきかという時の判断基準の1つで、それはやっぱり民間企業的な発想からいくと、とても続けられる話ではなかったことは間違いないんじゃないかと思います。

ですから私は、いわゆる高速増殖炉再処理路線は、やっぱりムリがあるんじゃないかという風に思っているんですよね。

池田: これはまさに、民主党のエネルギー環境戦略で大問題になったやつですよね。14日にでてきたやつでは“再処理は辞めます”という風 にでてきたんだけど、僕らとっくにそういうもんだと思って原稿書いたら、翌週になったら全部ひっくり返っていて、原稿を全部書きなおしたということがある んですけど。あの辺については、山名さんどう思いますか?

山名: フランスは核燃サイクルをずっとやってきているわけですよ。で、高速増殖炉の話は技術の成熟性と経済性の問題があって、それは即で きるという話ではないです。あくまで、開発途上のものである。だから、原子力の廃棄物をどうマネージするかのよりよい技術として、高速炉の技術の芽はとっ ておきたいという立場ですね。

だけど、少なくともフランスが作ってきた核燃料サイクルの技術。それは日本に踏襲しているわけですけども、それを本気で動かそうとしたら、間違いなくエネルギーを食う。ただ、これが民間ビジネスとして、どこまでいくかという経済性の問題がある。

それに非常に特殊な作業じゃないですか。だから、株主が投資して行う民営事業的ではないところがありますよね。やっぱり国のマネージメントが必要なぐら い、かなり大きな話であるのは確かなんです。そういう意味では、国としての大きなマネージメントと責任の下で、それにある程度のコストをかけて、しっかり とやる体制ができれば、間違いなくできると私は思うんですね。

フランスがまさにそんな感じがやっている。日本で六ケ所村の数値が調子よく動かないというのは、国のマネージメント。技術に対する国の強いサポート。そう いうのがどうも、ちぐはぐなところがあってですね、民営ビジネスとして本来やるべきなものが、どうしても弱くなってしまっている。そういう歴史だと思うん ですね。だから、そこはやっぱり体制を組み替えす必要があると僕は思いますね。

池田: ちょっとご説明をいたしますと、六ケ所村というのは、青森県に再処理工場がありまして、今の核廃棄物をそこに持ち込んで、プルトニウムを抽出して、ガラスを固化して、もう少しコンパクトな形にして、保管をしているわけですね。

今の日本は核燃料サイクルで、最終的には高速増殖炉までやる方針でずっと来ているわけですけども、山名さんがおっしゃったように、再処理はなかなか工程が始まらなくて、うまく動いていないと。

それから、民主党が原発ゼロって決めちゃったこともあるんですけど、それを決めていなくても、プルトニウムの行き場がない。今、44トンぐらい出来ちゃっ ているそうですけど、調べてみると、今は8キロあれば、原爆1個が出来るそうで、44トンだと5000発ぐらいの原爆ができると。全人類を何回か殺すこと ができるぐらいの大変な分量のプルトニウムを持っちゃっている。このまま原発を減らしていったら、とてもじゃないけど、処理できなくなるという非常に厄介 な問題があるんですね。

このプルトニウムをどうするのかと。実はこれ核戦略の問題とも絡んでいるんですね。今度、自民党政権になるとも言われていますけど、自民党の方々にプライベートで聞いたところ、彼らはやっぱり核燃料サイクルは必要だと。プルトニウムを抽出することは必要だと。

それは将来、日本が核武装をするというオプションを持つべきだという自民党の中の改憲論者の方がそうおっしゃっている。実はこの問題の裏には、核武装とか核戦略といった、大変難しい問題が絡んでいるんですね。非常にお話しにくいことだと思いますけどいかがでしょうか?

鈴木: プルトニウムはおっしゃるとおり、核兵器の材料になるので、国際的な規制の対象になっています。だから、なるべく減らしたほうがいいというのは間違いない。ただ、なぜ再処理するのかというところから始めたいと思います。

元々は、高速増殖炉だったんですね。廃棄物処理というと確かに可能性として毒性を減らすとかガラスの個体にすると廃棄量が減るとかあるんですが。高速増殖 炉ができないと、その廃棄物処理の利点というのは、それほど大きくない。したがって、高速増殖炉を目指さないと、再処理のメリットはあまり大きくないです よということはわかっている。

そうすると、高速増殖炉の実現があまり明確ではない場合は、使用済み燃料の直接処分も考えておかなきゃいけないでしょうと。今までは、全量再処理という日 本の政策だったんですね。これは全部再処理して、全部プルトニウムを燃料にして、最後は高速増殖炉へ。しかし、これはあまりにも柔軟性がないということ で、今回は再処理も一部継続するけれども、直接処分もやりましょうと。これで行くのがいいんじゃないですかと、原子力委員会として提言しました。

これが受け入れていただければよかったんですけど、今は継続するだけが残っちゃってますが、一応、エネルギー環境会議の中には、直接処分の研究着手するというのも入っていますので、私の理解は、あれは併存に向けての第一歩だと言う風に解釈しています。

それで、プルトニウムの処分問題は、国際政治上、安全保障上、大事な問題ですから、日本の平和利用担保という観点からすると、確実に減らしていく方法を考 えないといけない。これは、私の個人的意見ですが、プルサーマルが予定通りいかない可能性もありますので、プルトニウムの処分の方法を燃料に使う以外の方 法も考えた方がいい。

あるいは、どこかの国で、燃料として燃やしてもらう。特にヨーロッパにあるプルトニウム。フランスとイギリスに17トンずつぐらいあるんですけど、核物質 防護上、持って帰ってくるのが大変なんですね。したがって、1つの選択肢として、フランスやイギリスに頼むという方法もあるのではないかと。


原発ゼロで、毎年3兆円の支出

池田: 全体像としてこれから日本の原子力政策・エネルギー政策をどういう方向で進めていくのかということを、今回、原子力委員会が新しい 方針を出されました。原子力委員会の鈴木さんのほうから、原子力依存度を減らしていくということについて、どういうことをお考えになっているかご説明いた だけますか?

鈴木: エネルギー環境会議が原子力政策を決めることになっちゃったので、原子力委員会はあまり考えていないんですが、私の個人的な見解を 言わせてもらうと。まず、脱原発か否かという二者択一の議論が行われていますが、これは不毛で、国家戦略室がやった国民的議論の中身を見ますと、過半数の 国民は、原子力に依存しない社会を求めている。

一方で、実現可能性やスピードについては、まだ決めかねている。もっとも心配なのは、政府に対する不信感が強すぎる。だから、今は、なにをやるにも、政府に対する信頼がない。これが一番大きな問題だと、私は思っています。だから、信頼回復が最大の課題です。

もう1つ、原子力政策の最優先課題というのは、原発をやるかやらないかの議論より、まず最初に、福島の問題をどう解決するか?これに、かなりの資源とお金がかかるというので、これをやるのが優先課題と、原子力委員会は事故直後から言い続けている。

今日(11月28日)、福島の措置に対して見解文を出したんですけど、原子力委員会としては透明性が足りないということで、第三者機関の設置を提言してます。

3番目の問題は、これまでの電源三法もそうですし、地方自治体の核燃料税とかそういうのもですね、全部推進の枠組みで出来ている。これが原子力依存度を減 らすとなると、180度Uターンなんです。だから、すぐにはできないので、政策移行期間というのをちゃんと設けて、その間に、どうやって今まで推進の社会 構造だったのを、依存度を減らす構造に変えていくか。そういう議論をしっかりしなきゃいけない。

そうしないと、また氷山の一角にぶつかっちゃう。これは、タイタニック号のようなもので、タイタニック号をUターンをさせるには一気にはできなくて、今、 舵を切ったところなんですけど、まだ見えない。だから国民は心配している。この移行期間の中身が見えないのが、国民の信頼を得られない一番の理由じゃない かと私は思っています。

また、できるだけ早く貯蔵を進めていくと。今すぐ直接処分は無理だし、今すぐ全量再処理もなかなか難しい。いずれにしても、貯蔵がすごい大事なので、中間貯蔵を戦略的に進めていくのがいいんではないかと。

それから、再処理と直接処分の併存なんですが、私は直接処分の制度化というのを早めにやって、「直接処分もオプションとしてあるよ」と位置づけないと、中 間貯蔵する時に「この使用済燃料どこに行くんですか?」といわれると、今は再処理しかないんですね。再処理工場が動いてないと、中間貯蔵もできない。これ では難しいので、なるべく早く制度化をするのが一番。

さらにもう1つ、国際的視点を忘れるなということもあると思います。原子力政策は単に国内の合意だけでは難しい。ドイツの脱原発のきっかけは、明らかに日 本の福島第一原発の事故。一方で、さきほどご指摘のあったプルトニウムの問題もある。したがって、国際的な視点を忘れないで、ちゃんと議論しなくちゃいけ ない。

最後は、国民の信頼回復のためには、政策の中身だけではなくて、原子力を推進してきた原子力の行政機構を変える必要があるのではないかと。これは今、原子 力委員会見直しのための会議をやっていますので、ここである程度、原子力委員会の将来についての案がでてくると思うんですが、それだけでは十分ではない。

というのは、原子力委員会っていうのは、元々そんなに影響力がないところですから。やはり電力業界とか、経産省・文科省といった、実際に行政を担当してい る、あるいは原子力を事業としてしている原子力のガバナンスという構図を変えないと。これは時間がかかると私は思います。そういう意味でも政策移行期間と いうのを、最低5年ぐらいは見て、じっくり国民的議論をしたほうがいいと私は思います。

池田: 政府としては、原子力依存を減らすという方向に舵は切ったということですよね。

鈴木: そうですね。

池田: この辺については、澤さんと山名さんは異論があるんじゃないかなと思うんですが、どうですか?

澤: 色んな論点がありすぎて、難しいんですけれども、一言でいうと国がぶれてるんです。色んな制度がからみあっているわけですよね。ですから、1回1回、直そうと思ってもムリですし、全部を動かしていくためにはやはり時間がかかると。

原子力については、日本のエネルギーの安全保障、あるいは海外から化石燃料を安く買ってくるためのカードとか、色々な使い方があるわけで、2割ぐらいは残 しておかないといけないという持論はあるわけですが、それでも今の状態よりは減っていることをイメージしているわけですね。

だから、そこにムリヤリ、ギアチェンジをするのか、自然体でもそうなると考えるかによって、制度に対する働きかけが全然違うんですよ。もしも、強くギアをチェンジしようとすれば、少なくとも国でやらなきゃいけないことは、リスクをどこまでとるのかなと。

日本の場合、原子力というのは、国がやるべきなのか、民がやるべきものなのかという議論の前に、主導権争いというのが歴史上あったんですよ。「民がやるん だ」と。したがって、自分たちはリスクをとるんだと。原爆でいえば、「無限責任も負うんだ」とやってきた歴史があり、さっきから経済性が無いと言われてい るのも、“経済性がある”と言いながら、自分たちで担おうとしてやってきた歴史があるわけですよね。

しかし、国は、その政策的必要性については、揺るぐことなくずっと説明してきた。ですから、主導権争いはあったけれども、足並みは乱れていなかったわけで す。だけど、東電の事故以降、「民はリスクを負えないぞ」と。「民間事業としてバックエンドはよりできないぞ」という、クールな判断がでてきて、「じゃ あ、やっぱり国でやってもらおうかな」と思った時に、国は「もう原子力から舵を切るぞ」と言っている。そうすると、誰もそのリスクを追う人がいなくなって くる。 逆に言えば、リスクをどういう分担でやればいいのかの議論さえできなくなっているというのは、非常に大きな問題だと思うんですね。

それとの関連で事業体制ですよね。つまり、核心的エネルギー戦略の中に、みんななぜかメンションしないんですけど、民だけじゃなくて「国も責任は持つ」と 書いてあるわけですね。だけど、何も具体的なことは書いていない。気合いはいいけど、“じゃあ何を考えているのか?”っていうことについてははっきりさせ ないと。リスクの分担、あるいは経済性の問題、そして最終的責任の負いどころ。その辺が全然見えないままに進んでいる。もうちょっと詰めて議論しないとい けないポイントがまだまだあるなという感じです。

植田: 事故リスクの問題、バックエンドの問題、色々あるわけですけど。事故リスクの問題でいうと、よく言われているように、どのぐらいの リスクで事故が発生するのか?あるいは、1回事故が起きた場合の被害額・賠償額はいくらなのか?福島の事故も、いくらなのか全然わからないわけで。

東京電力みたいな、日本最大の優良企業が一度に潰れちゃうみたいなことが起こってしまうわけです。同じように危ないと言われているジャンボジェットなんか とは全然違ったものになってくる。だから「民間事業じゃできないんだよ」と思っていることだと思うんですよね。そうすると、もし色んな理由で、原発が必要 だという議論をする場合は、リスクを国が担保するのか?どうするのか?ということについて、明確にしないまま原発のパーセンテージだけが出てくるのはとて も変だという風に私は思います。

ですから、ちょっと付け加えていうと、0%、15%、20%、25%という選択技の議論をやったわけですが、あれは色んな意味でミスリードがあったと思う んです。やったこと自体は意味があったかもしれないんですけど、2つ付け加えることがあります。1つは、今言った保険も含めて、エネルギーシステムをどう いう風にするのかっていうことについて、あまり明確にならないままパーセンテージだけがでてきた。それからパーセンテージへの移行過程。これもよくわから ない。

つまり、移行のプロセスをどういう風にやっていくのかということが、全くメイションないまま、2030年という断面だけが書かれていると。あれは私に言わせると、選択不能のように感じます。

山名: 私はね、原子力は当面必要派なんですよ。なぜかというと、原子力は、既存のものを使う限りは、コストは結構安くいける。それは燃料費の発電コストが5%しかない。それに対して火力発電はほとんど燃料費ですから、海外にかなりのお金を払わざる負えない。

大体、年に3兆円から4兆円かかる。これを海外に払い続けるわけですね。原子力が無い幸せを噛み締めるために、毎年3兆円払うのは無理だろうと。この判断 をする手もあるかもしれませんが、私が今やらなきゃいけないのが、この事故を経て、やっぱり日本はエネルギー体系を変えていかないといけないですよ。

原子力も慎重に、再生可能エネルギーも増やす、火力もうまいこと使って行って、国として全体的に安定したエネルギー供給を作るようなシステムに組み替えて いく。まさに移行期に入るわけです。その時に、原子力をゼロにしたら、3兆円を毎年払っていくということが、資金的な余力とか、電力需給のバランスの厳し さとか、老朽化した火力発電をリプレイするための資金とか、再生可能エネルギーを増やすための資金とか、とにかく色んな資金がかかる時に、一番の虎の子を 手放すことは、火力も原子力も再生可能も共倒れになるリスクがある。

もちろんそうしてはいけないので、うまくやるんですが、原子力を減らすにしても、今の原子力をうまく生かしながら、その余力でもう少しいい体系にかえてい く。少し時間が経ったら、今度はCO2の問題とか、海外の化石資源の高騰のリスクの問題とか、色んなものが、今、子供たちが大人になった頃に見えてくるで しょ?で、彼らが“原子力を続けるべきか”っていうのをきっと判断するだろうし。そういう段階で徐々に徐々にね、作戦を持ってやるべきだと思いますね。

だから今の事故を見て、感情的に「とにかく原子力をゼロにしよう」ということだけが表に走るというのは、すごい損をしているような気がするんですよ。

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原発・エネルギー政策

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 どの党、候補者の主張に実現の可能性があるのか。十二日間の選挙戦は、それを見通す眼力を有権者に迫っている。 (相馬敬)

2012年12月5日(水)

日本共産党の躍進で、新しい日本に踏み出そう

東京・新宿 志位委員長の第一声


 総選挙公示の4日、日本共産党の志位和夫委員長が東京・新宿駅西口で行った第一声(全文)は次の通りです。

写真
(写真)訴える志位和夫委員長
みなさんおはようございます。ご紹介いただきました日本共産党の志位和夫でございます(拍手)。今日は、たくさんのみなさんが足を止め、聞いてくださいまして、まことにありがとうございます。(拍手)
 宇都宮けんじさんから力強い激励をいただきました。心からのお礼を申し上げるとともに、宇都宮都政誕生のために私たちも頑張りぬく決意をのべるものです。(拍手)

自民党型政治か、日本共産党か――総選挙の真の対決軸はここに

みなさん。いよいよ日本の歴史を変える総選挙がやってきました。
 「今度こそ政治を変えたい」。これが国民のみなさんの思いではないでしょうか。日本共産党は、今度の総選挙を、「アメリカいいなり」「財界中心」 という「二つのゆがみ」を正し、本物の改革に踏み出す選挙とするよう、全力をあげてたたかいぬきます(拍手)。比例代表で650万票以上の得票を獲得する とともに、現有9議席を18議席以上に倍増することを目指して頑張ります。どうか絶大な支援をよろしくお願いします。(大きな拍手)
 民主党政権がなぜ、惨めな失敗をとげたか。国民のみなさんの多くが反対している消費税増税や原発再稼働を強行した。その根っこには「財界中心」と いう政治のゆがみがあります。オスプレイ配備やTPP(環太平洋連携協定)推進の根っこには「アメリカいいなり」という政治のゆがみがあります。
 この「二つのゆがみ」をもった自民党型政治に縛られている限り、「政治を変えたい」という国民のみなさんの願いにこたえることはできないことを証明したのが、民主党政権の惨めな失敗ではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)
 みなさん。いよいよ60年続いた「アメリカいいなり」「財界中心」という自民党型政治の「二つのゆがみ」を正し、新しい日本に踏み出すときがやっ てきました。この仕事を担える政党はどの党か。覚えきれないほどたくさんの政党が出ていますが、「二つのゆがみ」を正そうと堂々と主張しているのは日本共 産党だけであります。(拍手)
 自民党型政治か、日本共産党か――ここにこそ総選挙の真の対決軸があるということを、私は、訴えたいのであります。(拍手)
 「提案し、行動する党。日本共産党」の大躍進で、日本の明るい未来を開く選挙にしていこうではありませんか。(大きな拍手)
写真
(写真)衆院選挙第一声で、志位和夫委員長の訴えに声援を送る人たち=4日、東京・新宿駅西口

「財界中心」のゆがみを正す改革

みなさん。「財界中心」というゆがみを正すと、どういう展望が開けるでしょうか。
 日本経済と消費税をどうするかは、今度の総選挙の大争点です。
 深刻なデフレ不況からどう抜け出すか。国民の所得を増やし、家計を応援し、内需を活発にする。これこそ、デフレ不況から抜け出す最大のカギであります。そのために、日本共産党は二つの提案をしています。

増税勢力に「ノー」の審判を――国民は一度も賛成した覚えはない

第一は、消費税大増税を中止することであります(拍手)。こんな大不況のもとで大増税をかぶせたらどうなるか。10%への税率引き上げで、国民の みなさんから13・5兆円もの所得を奪い取ったら、日本経済の底が抜けてしまいます。そうなれば、税収も落ち込んでしまいます。だいたい、みなさん、最優 先で取り組むべき被災地復興の最大の障害となるのが消費税大増税ではありませんか。(拍手)
 そもそも消費税増税は公約違反です(拍手)。その批判に押されて野田首相はこういったはずです。「増税を実施する前に、国民のみなさんの審判を仰 ぎます」。繰り返し言いましたね。ところが、今度の総選挙で、「国民のみなさん、増税を実施してもいいですか」と問いかけていますか。増税を進めた、民主 党、自民党、公明党は、あたかも済んだことであるかのように、この選挙をやりすごそうとしているではありませんか。
 そうはいきません。増税法案は国会では強行されたかもしれませんが、国民のみなさんは、ただの一度も増税に賛成した覚えはありません。(「そうだ」の声、拍手)
 総選挙では、公約を破って増税を強行した「民自公3党増税連合」に、厳しい「ノー」の審判をくだしていこうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

「消費税に頼らない別の道」を示す共産党躍進こそ、増税阻止の最大の力

日本共産党は、「消費税に頼らない別の道がある」ことを、具体的に提案してきました。まず富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革を実行しま す。同時に、国民のみなさんの所得を増やす経済改革を実行し、経済を成長させ、税収を増やす。この二つの改革に取り組めば、消費税に頼らなくても、年金・ 医療・介護・子育てなどを充実させ、財政危機打開の道も開けてくるというのが日本共産党の提案であります。(拍手)
 「みんなの党」「未来の党」などは、「増税の前にやるべきことがある」といっています。しかし、この方針では「やるべきこと」をやった後には、増 税が待っています。これでは、「みんな」の「未来」は、暗いといわなければなりません(笑い、拍手)。「消費税に頼らない別の道」――この責任ある対案を 示している日本共産党を伸ばすことこそ、増税阻止の一番の力になるのではないでしょうか。(拍手)
 日本共産党は、選挙後の国会に、消費税増税中止法案を提出し、成立のために全力をあげます(拍手)。どうかみなさん、議席を倍増させていただき、この仕事を日本共産党にやらせてください。よろしくお願いします。(大きな拍手)

大企業の260兆円の内部留保を雇用と中小企業に還元する改革こそ

第二は、大企業がため込んでいる260兆円もの内部留保を、雇用と中小企業に還元することです。
 大企業の身勝手なリストラ――電機産業だけで13万人もの首切り計画はやめさせようではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
 今度こそ労働者派遣法を抜本改正し、均等待遇のルールをつくり、雇用は正社員が当たり前の社会を、ご一緒につくろうではありませんか。(拍手)
 中小企業への手当てをしっかりやりながら、最低賃金を時給1000円以上に引き上げて、「働く貧困層」といわれる方々をなくしていこうではありませんか。(拍手)
 大企業と中小企業の公正な取引のルールをつくって、日本の中小企業を元気にする政治に切り替えようじゃございませんか。(拍手)
 働く人の所得を増やし、内需を活発にし、日本共産党を伸ばしていただいて、この不景気から抜け出そうではありませんか。(「頑張れ」の声、大きな拍手)

「即時原発ゼロ」――最も現実的で、責任があり、実現可能な方針

原発とエネルギーをどうするかも総選挙の大争点です。日本共産党は「即時原発ゼロ」を実現することを、提案しています。
 他の党の中には、「10年後」「20年後」「30年後」「40年後」に「ゼロ」にするといっている党もあります。しかし、それでは結局、(原発 の)再稼働をすることになりますね。しかし、いったいどの原発を再稼働するというのでしょうか。大飯原発の直下には活断層が走っている、その可能性を、あ の評判の悪い原子力規制委員会も否定できなくなったではありませんか。だいたい、あの大震災をへて、日本の地震と津波の学問的知見は、根底から見直しが迫 られています。この見直しの仕事は、10年や20年でできるものではありません。そうなりますと、再稼働はやってはならないし、できません。ならば、原発 は止めたまま廃炉にするというのが、一番現実的な方法ではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
 政府も、「原発に絶対安全は存在しない」ということを認めざるをえなくなりました。すなわち、原発を動かす限り、福島のような大事故を防ぐことは できないということです。そうした危険きわまりないものを動かすほど、無責任な政治はないではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。私は、「即時原発ゼ ロ」こそ、最も責任ある方針であることを訴えたいのであります。(大きな拍手)
 そしてみなさん。「即時ゼロ」は可能です。再稼働をしなくても猛暑の夏を乗り切ることができたことは、当の関西電力も認めました。財界は「コスト が高くなる」とか「経済が衰退する」などと言っていますが、自然エネルギーというのは、普及が進めば進むほど、安くなるんです。ある試算では、風力は 2020年には火力より安くなるといわれています。そして、雇用効果は、自然エネルギーは原発の13倍もあります。「即時原発ゼロ」を決断し、原発から自 然エネルギーへの切りかえをやってこそ、日本経済の明るい未来が開けてくるのではないでしょうか。(大きな拍手)
 「即時原発ゼロ」こそ、最も現実的で、最も責任があり、そして実行可能な方針です。財界マネーと無縁な日本共産党ならではの方針であります。日本共産党を躍進させていただいて「即時原発ゼロ」、実行させようではありませんか。(大きな拍手)

「アメリカいいなり」のゆがみを正す改革

TPPを断固阻止――参加して「守るべきものを守る」はありえない

「アメリカいいなり」のゆがみを正すと、どういう展望が開かれるのか。
 TPPをどうするかのかも選挙戦の大争点です。民主党の野田首相は、TPP推進にあたっては「守るべきものは守る」と言いました。自民党の安倍総裁も、「守るべきものは守るという交渉はできる」と言いました。
 しかし、TPPというのは、2国間のFTA(自由貿易協定)とは違います。「例外なき関税ゼロ」が大原則なのです。これに参加したら、日本の農業 は壊滅します。そして、TPPというのは、「非関税障壁の撤廃」も大原則なのです。参加したら、国民皆保険が壊され、食の安全が危険にさらされます。日本 共産党は、日本を丸ごとアメリカに売り渡すTPP参加には、断固反対を貫きます。(大きな拍手)
 民主党や自民党が言っているように、TPPに参加して「守るべきものは守る」などということはあり得ません。「守るべきものを守る」ためには、「参加しない」ことが唯一の道なのです。(拍手)
 この間、TPP反対で、日本共産党とJAグループ、農協のみなさんとの共同の輪が大きく広がっています。各地で行われている日本共産党の演説会に は、必ず県のJAの会長さんなどから温かいメッセージをいただいております(拍手)。青森県のJAグループは、つい最近、日本共産党の高橋ちづ子比例候補 と、県内四つの全ての小選挙区で日本共産党候補の推薦を決定してくださいました(拍手)。うれしいことであります。
 共同の輪を広げに広げ、TPP参加を断固阻止するとともに、各国の食料主権と経済主権を尊重した、平等・互恵の貿易ルールを確立していこうではありませんか。(大きな拍手)

憲法問題が大争点に――世界に誇る憲法9条を守りぬこう

憲法問題が、総選挙の大争点になってきました。オスプレイ配備など、米軍に基地を無制限に差し出す。これは絶対に許すわけにはいきません(拍手)。それにくわえて、自衛隊まで差し出そうというのが憲法改定の動きなのです。
 いま、自民党、民主党、維新の会、未来の党などから、そろって、「集団的自衛権の行使ができるようにせよ」という主張が相次いでいます。先日、日 本記者クラブ主催の党首討論会に出ましたら、そういうきな臭い空気が充満しておりました。私は、その場でも、それに強い警鐘と批判の声をあげました。
 さらに、憲法9条2項を変えて、「国防軍」を書き込め、「自衛権」を書き込め、「自衛隊」を書き込めと、憲法9条そのものをつくり変えようという動きも起こっています。
 これを許したらどうなるでしょうか。アメリカが海外で戦争を始めたら、日本の自衛隊もいっしょに戦争をする――日本が海外で戦争をする国につくりかえられてしまいます。
 戦後、日本の自衛隊は、これまでのところ、一人の外国人も殺していません。一人の戦死者も出していません。だれのおかげでしょう。歴代政権が立派だったからではありません。日本国憲法第9条のおかげだということを私は訴えたいのであります。(大きな拍手)
 憲法9条を壊して、日本を「殺し、殺される国」にしていいのか。絶対に許すわけにはいきません(拍手)。そんなことを許したら、この日本は、アジ アで生きていけない国になってしまいます。世界に誇る憲法9条を守りぬこう――この願いを日本共産党に託してください。よろしくお願いします。(大きな拍 手)

日米安保条約はもうやめて、日米友好条約に切り替えよう

TPP、米軍基地、憲法――あまりにひどい「アメリカいいなり」の政治の根っこにあるのが日米安保条約です。今年は、日米安保条約が発効して60 年の年です。安保条約を続けていいのかどうかを、真剣に考えるべきときがきているのではないでしょうか。もう日米安保条約はやめて、日米友好条約に切り替 えようではありませんか。(「その通り」の声、大きな拍手)

日本共産党はどういう政党か

みなさん。比例代表は政党を選ぶ選挙です。今度の選挙では、それぞれの政党が何を言っているかだけではなくて、どういう政党か。それを、丸ごとみて、選んでほしいと思うのです。

歴史に背く逆流に勇気をもって立ち向かう党――「維新の会」の野望を許さない

日本共産党は、歴史に背く逆流に勇気をもって立ち向かう政党です。
 維新の会というのが出てきました。中身をよく見てほしいと思います。そうしますと、消費税は11%にあげる、TPPは推進する、原発は推進する、憲法は改定する。自民党と同じではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
 ただ、みなさん。それだけではありません。特別の危険があるのです。この間も、私が、「あまりにひどい」と、驚いたことがいくつかありました。
 第一に、この勢力が、核兵器を保有する野望を持っているということです。石原代表は、外国特派員協会での講演で、「核兵器保有の手順を検討する」 と言いました。日本記者クラブの党首討論会では、“核保有のためにも原発はやめられない”。こういう趣旨の発言をしました。広島、長崎の言語につくせぬ惨 害を体験し、「核兵器のない世界」の先頭にたつべき被爆国・日本の政党が、核兵器の保有を平気でいう。こういう政党には、被爆国の政治にたずさわる資格は ないということを、私は言いたいと思います。(大きな拍手)
 第二は、この勢力が、究極の弱肉強食社会への野望を持っているということです。維新の会は、「政策実例」に、なんと「最低賃金制を廃止する」と書 いたのです。これでは底なしの賃下げ・貧困になると、激しい批判がわきおこりました。慌てて今日になって、「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改 革」に書き換えたそうですが、これは言葉の上だけのことですよ(「そうだ」の声、拍手)。だいたいみなさん、市場メカニズムにまかせておいたら、賃金がど んどん下がって、歯止めがきかなくなることからこそ、最低賃金制があるんじゃないですか(拍手)。市場メカニズムにまかせてしまったら、廃止することと同 じことですよ(拍手)。いまだって、日本の最低賃金は、主要国の最低賃金のなかでも最も低いのです。時給で平均749円。フルタイムで働いても、年収 150万円足らず。200万円にも届きません。こういう状態なのに、最低賃金をやめてしまおう。絶対に許すわけにはまいりません。(大きな拍手、「そう だ」の声)
 この問題については、石原代表が、講演と質疑(自由報道協会、11月30日)のなかで、内幕を暴露してしまいました。石原代表は、維新の会の公約 は、「竹中平蔵が全部書いている。彼(橋下氏)にとって竹中は神様みたいになっちゃっている」。こういったそうであります。みなさん、竹中氏といえば、小 泉「構造改革」の急先鋒(せんぽう)として、貧困と格差を広げ、日本をぼろぼろにした張本人ではありませんか。この人を「神」とあがめる人物に日本の未来 を託せるわけはありません(「そうだ」の声、大きな拍手)。強いものにはこびへつらい、自分より「弱い」とみた人たちは徹底的にいじめぬく。こんな政治を この日本にはびこらせてはなりません。(大きな拍手)
 しかしみなさん、こんな動きは許せないと、理性の声がおこっています。日本共産党は、理性の声のよりどころとして、歴史の逆流とたたかいぬき、東 京でも、大阪でも、全国でも、この逆流の台頭を許さないために頑張りぬく。逆流に対しては、日本共産党の躍進でこたえたいと決意しております。(大きな拍 手)

草の根で国民と結びつく“力ある政党”――政党を劣化させる政党助成金は撤廃せよ

みなさん。日本共産党は草の根で国民と結びつく“力ある政党”であります。
 いま、政党の離合集散がひどすぎますね。私は、この前、ある民放テレビに出まして、その一つの原因として、政党助成金があるのではないかと指摘し ました。政党助成金という制度が、政党の劣化をひどくしているのではないでしょうか(「そうだ」の声、拍手)。選挙で、票と議席さえとれば、あとは国から お金がもらえる、そこから、政党の粗製乱造現象がおこっているのではないでしょうか。(「その通り」の声、拍手)
 党員を増やし、組織をつくり、自前で財政をまかない、国民のみなさんに堂々と政策を訴える。こうした政党としての大道を歩んでいるのが日本共産党 であります(拍手)。企業・団体献金も政党助成金も受け取らず、草の根の力に支えられて財政をまかなっているのは日本共産党だけであります(拍手)。「身 を切る」というのだったら、年間320億円の政党助成金こそ、ただちになくせ、私はこのことを訴えたいと思います。(大きな拍手)

1世紀近い歴史で試された党――未来を安心して託せます

そしてみなさん。日本共産党は党をつくって90年になりますが、1世紀近い歴史によって試された党です。
 いま、たくさんの政党がつくられるなかで、日本共産党に「筋を通す党」という注目があつまっています。昨日、発売された『プレイボーイ』という週刊誌でも、「元祖・ブレない政党」として、3ページにわたる私のインタビューが掲載されています。(拍手)
 「筋を通す」――そのおおもとには、歴史の裏づけがあります。日本共産党は、戦前、天皇絶対の暗黒政治のもとで侵略戦争がすすめられ、アジアと日 本の多くの国民が塗炭(とたん)の苦しみにあえいでいた時期に、反戦・平和と主権在民の旗を命がけで掲げ続けた唯一の政党であります。(大きな拍手)
 多くの先輩が弾圧でたおれました。『蟹工船』で有名な日本共産党員作家、小林多喜二も弾圧で犠牲になりました。しかし、日本共産党が掲げた方向に こそ、真実があったということは、戦後、日本国憲法に、恒久平和と国民主権が書き込まれたことで、歴史が判定を下したのではないでしょうか。(大きな拍 手)
 戦後、旧ソ連、中国・毛沢東派が、「社会主義」を看板にした覇権主義の横暴を行ったときに、それにもっともきびしくたたかい続けました。「社会主 義」を看板にした、自由と民主主義の抑圧にたいしても、厳しく批判してきました。自主独立の共産党が日本共産党であります。(拍手)
 1世紀近い歴史に試された党――日本共産党こそ、日本の未来を安心して託すことができる党です。
 一票を入れていただいて、最も安心な党が日本共産党です。他の党では、一票を投じても、その票がどこにいってしまうか分かりませんね。消えてなく なっちゃうかもしれない。ほかにいっちゃうかもしれない。その点は、日本共産党は安心です。日本共産党に投じていただいたすべての票は、日本の政治を良く するために生きて働くことは、間違いありません。“入れて安心、共産党”(拍手)、どうかよろしくお願いいたします。(大きな拍手)

「政党らしい政党」――日本共産党の躍進で、新しい日本をつくろう

みなさん。日本共産党の値打ちに対する注目が、いろいろな形で広がっております。私は、先日、山梨の演説会に行きましたら、JA山梨の廣瀬会長から、あたたかい激励のごあいさつをいただきました。そこで廣瀬会長は、こうおっしゃったんですよ。
 「テレビをみても、実に政治の醜い面、覚えきれない党が出てきて、自分の票を増やしたいだけの国民そっちのけの論争をやっている。そのなかで共産 党だけが、90年の歴史の中で一貫して主義、主張を変えておられないのは大変立派です(拍手)。特に政党助成金を共産党だけが受け取ってこなかったこと は、立派で感銘しております」(拍手)
 JA山梨の会長さんから、こういうあたたかい評価もいただきました。時代が大きく変わったなと実感するしだいです。
 「政党らしい政党」――日本共産党を躍進させていただき、すべての国民のみなさんが希望がもてる新しい日本をつくっていこうではありませんか。(大きな拍手)
 みなさんの絶大なご支援を日本共産党にお寄せいただきますことを、最後に重ねてお願いいたしまして、私の第一声とさせていただきます(大きな拍手)。私も最後まで頑張ります(大きな拍手)。よろしくお願いいたします。(大きな拍手)

 

【北陸発】

政党乱立 問う争点 県内の候補ら舌戦

 政党が乱立し四日公示された衆院選。原発問題、景気対策、望ましい政治のあり方は-。主な争点をめぐり、石川県内の各候補者や陣営幹部は選挙戦初日、有権者に何を訴えたか。

原発問題

 1区の自民前職馳浩さんは再稼働容認を示した上で、福島第一原発の周辺を国有化して放射性物質の処理を進めることを提案。「国が最後まで責任を持つべきだ」と強調した。
 同じく1区の共産新人黒崎清則さんは「福島県では十六万人がいまだに避難生活をしている。自然エネルギーは雇用拡大にもつながる」と脱原発を主張 した。未来新人熊野盛夫さんは自民と民主を「電力会社からたくさんのお金をもらっている」と批判し、脱原発を掲げる共産と社民も「力が及ばない」と退け た。
 原発のある志賀町を含む3区は、候補者三人が三様の構え。民主前職近藤和也さんは第一声で「再生可能エネルギーは日本の大きな活力になる」とし、原発の是非には「皆さまとひざを交え、未来をつくっていく」と述べるにとどまった。
 「志賀原発を廃炉にさせる」と明言したのは共産新人の渡辺裕子さん。「原発ゼロを政治決断することで、自然エネルギーの開発に本腰を入れられる」と力を込めた。
 自民前職の北村茂男さんは第一声で原発に触れず「最大で喫緊の課題は景気対策と地方の活力を取り戻すことだ」として大幅な金融緩和や法人税引き下げの必要性を強調した。

消費税増税

 2区の候補者が多く取り上げた。社民新人細野祐治さんは増税方針に言及し「デフレの真っ最中に消費税を上げれば、日本の経済をより冷え込ませることになる。許されない」と批判した。
 共産新人西村祐士さんも「増税すると地域経済が壊れる」。代わりに「サービス残業をやめ、中小企業の下請け単価を適正な値段にすることが必要だ」と訴えた。
 逆に民主新人宮本啓子さんは「景気回復のため」として増税に理解を求めた。「保育所や福祉施設を増やし、福祉の労働環境を整えることで雇用を創出できる」と訴えた。

政治のあり方

 「強い者が勝てばいいという政治を生みだそうとしている」。1区の民主前職奥田建さんの出陣式で、連合石川の狩山久弥会長が自民や維新の主張をばっさり。
 2区の自民新人佐々木紀さんの出陣式では、福村章選対本部長が「民主党はもうごめん、これが国民の気持ち」と批判。新党の動きを「数合わせの烏合(うごう)の衆」と切り捨てた。
 1区の維新新人小間井俊輔さんは既存の政治を「決められない、変えられない、泣き言ばっかり」と指摘。「しがらみや利権から離れた政策決定をする」と訴えた。

 

【群馬】

震災がれき受け入れへ 前橋市長市議会で正式表明

 前橋市の山本龍市長は四日の定例会見で、東日本大震災の際に岩手県で発生したがれきの受け入れ問題について、「科学的に環境負荷がない点に揺るぎ はない。市民の不安解消の方法があれば、市長の責任として受け入れるべきだ」と述べた。開会中の市議会定例会で正式表明する見通し。
 山本市長は十一月下旬に三回開いた試験焼却の市民報告会に触れ、「六百人以上の(反対)署名や、おなかに赤ちゃんがいる婦人の(反対)意見は寄り添うべき市民の率直な声だった」と強調。最終処分場があり、反対派が目立つ荻窪町一帯の住民に配慮を示した。
 具体的には、処分場周辺を対象にした放射性物質測定と水質調査の強化、相談窓口の設置などを検討している。
 山本市長は処分場の周辺住民が一般ごみを長年受け入れてきた経緯を踏まえ、「深刻な問題と分かった。今回を契機に(震災がれきの処理)終了後も手厚い寄り添い方を継続したい」と語った。 (菅原洋)

がれき受け入れ 前橋市近く判断ヘルプ

前橋市の山本龍市長は4日の定例記者会見で、岩手県宮古地区から搬入した震災がれきの試験焼却を終えたことを受けて、本格受け入れの是非について、18日までの12月議会中に判断を下す方針を明らかにした。
(2012年12月5日  読売新聞)

新潟市、震災がれき当面保管へ

2012.12.5 02:08
 新潟市は3日、住民らの反対で試験焼却が中止になり、岩手県に返送予定だった震災がれきを信濃川浄水場に移動した。当面保管する方針。被災地への心理的影響を配慮した。
  篠田昭市長は4日の会見で「一番申し訳ないのは大槌町の方なので、新潟市が保管する」と説明。震災がれき受け入れに引き続き協力する意向を示した。基準を 超えて水銀などが検出された問題で専門家を交えて説明会を開き、来年3月末までに住民アンケートを実施するなど、事態打開を急ぐ考えだ。
 震災がれきはコンテナ6台分の木質系チップ約21トン。市は4日、コンテナから大型土嚢(どのう)袋に移し保管する予定だったが、悪天などで中止。住民らが岩手側に返送を求めて浄水場に立ち入ったが、警察官により強制排除した。

「試験焼却へ頑張る」  新潟市長、岩手のがれき


 岩手県大槌町の震災がれき返却を見送った新潟市の篠田昭(しのだ・あきら)市長は4日の記者会見で「試験焼却を進められるよう頑張りたい。市民の理解を得るため最大限努める」と述べ、近く焼却場の周辺住民に対する説明会を開く考えを示した。
 (共同通信)
2012/12/04 13:29
朝日町の住民団体 震災がれきを受入反対の署名提出
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 朝日町の住民団体 震災がれきを受入反対の署名提出

(2012年12月04日 19時06分)

 震災がれきの試験焼却をめぐって、新川広域圏のごみ焼却施設がある朝日町では、地元の住民の団体が、がれきの搬入や焼却に反対するとした署名簿を町に提出しました。

 4日町役場を訪れたのは、震災がれき受け入れに反対する住民でつくる『朝日町子どもを守る父母の会』のメンバー6人で、脇町長に735人分の署名を手渡しました。

 この団体は、9月にも署名簿を提出していて、これで署名簿の提出は2度目、署名の数はあわせて2567人分になります。

 新川広域圏事務組合・理事長の澤崎魚津市長は、かねてから富山地区広域圏、高岡市と同時期に試験焼却を実施する考えでしたが、焼却施設周辺の住民からの強い反対で結論を保留、2日脇町長が住民を説得しようとしましたが、不調におわっています。

 新川広域圏は、5日の理事会で試験焼却についての最終決定をおこなうとみられます。

新潟市の水銀・鉛問題、年内に対策
新潟市

岩手県大槌町の震災がれきの試験焼却を延期した新潟市の篠田昭市長は4日の会見 で、焼却予定施設の灰から基準を超える水銀や鉛が検出された問題について、年内に専門家を交えた会合を開き、対策を講じる方針を明らかにした。また震災が れきの受け入れに関するアンケートを施設周辺の住民を対象に年明けにも実施する考えも示した。
 篠田市長は、専門家の意見を聴く場を早急につくるとした上で「水銀や鉛が混入しやすい製品をリストアップして市民に伝え、問題解消への決意を示したい」と強調。
 アンケートに関しては、地域住民らに「どういう点が不安なのか確認したい」とした上で「年度内に試験焼却に進めるよう努力する」とした。

新潟市 試験焼却めぐり住民の意識調査へ
(新潟県)
震災がれきの試験焼却を見送った新潟市は、がれきを岩手県に返さず、市内の浄水場で当面、保管することを決めた。篠田市長は4日の会見で、焼却施設近くの住民を対象にアンケート調査を行うことを明らかにした。

  新潟市は先月27日から震災がれきの試験焼却を予定していたが、一部の住民が激しく抗議し、年内の実施を見送った。新潟市は、試験焼却用の震災がれきを岩 手県に返却する方向で調整していたが、その後、江南区の浄水場で当面、保管することを決め、がれきは今月3日、浄水場に運び込まれた。
 4日の会見で篠田市長は、住民の不安や疑問に答えるため、焼却施設周辺の住民を対象にした勉強会を開き、その後、アンケート調査を実施する考えを明らかにした。
「一定の段階までくれば、周辺の自治会のまとめ役の方に、どういうところが災害廃棄物を受け入れる時に心配なのかということをアンケートのようなものをとってもらい、不安がどの程度解消されているか確認しながら、できるだけ年度内に前進していく」(篠田市長)
 住民を対象にした勉強会は、今月中にも開かれる予定だ。[ 12/5 9:25 テレビ新潟
2012年12月5日(水)

“原発ゼロ示せ”市民500人が抗議

自民党本部前


写真
(写真)自民党本部に向かって「原発やめろ」と声を上げる人たち=4日、東京都千代田区
国策として原発を推進したうえ、事故後も依然、国民が求める脱原発への方向を示そうとしない自民党に対し、市民約500人が4日、東京都千代田区の同党本部前に集まり抗議の声を上げました。首都圏反原発連合が呼びかけたもの。
 寒空の下、参加者はドラムの音に合わせて「再稼働反対 大飯を止めろ」「原発ゼロは国民の総意」と自民党本部に向かってアピールしました。
 タブレット型端末の液晶画面に「原発ゼロ以外了承しかねる」と表示し掲げていた神奈川県大和市の男性(46)。「また事故前のような社会に戻って 後悔したくないから、同じことは繰り返さないという決意を示しに来ました。即時原発ゼロへ、政府にイニシアチブを取らせるために今がんばらないと」と語気 を強めます。
 東京都杉並区から参加した女性(48)は「事故後も原発を存続しようとする自民党に抗議せずにはいられません。すでに2基しか原発は動いていないのだから、即時原発ゼロが一番現実的。意思決定を国として一刻も早くやるべきです」と語りました。
























汚染水から放射性物質を吸着する 「ゼオCa漆喰」 を「ビジネス・エンカレッジ・フェア2012」 「イノベーションフェア関西」に出展



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近畿大学(本部:大阪府東大阪市、学長:塩崎均)は、2012年12月にグランキューブ大阪にて開催される「ビジネス・エンカレッジ・フェア2012」「イノベーションフェア関西」に、「汚染水から放射性物質を吸着する『ゼオCa漆喰』」を出展いたします。
「ゼオCa漆喰」は、近畿大学工学部の森村毅非常勤講師(元教授)と薬学部の多賀淳講師を中心とするグループが開発したもので、カルシウムイオン水で強度 を上げた漆喰に、放射性物質を吸着するゼオライトの粉末を混ぜて作成されており、低コストで放射性セシウムが含まれる水をろ過し浄化することができます。 特徴としては、(1) 高濃度カルシウムイオン水により従来の漆喰より3〜5倍ほど強度がある、(2) 水を透過しやすく匂いも吸着しやすい、(3) セシウムを効率よく吸着する、などがあげられます。また用途としては、汚染土壌・廃材の貯蔵施設の建材や、セシウムで汚染された水や物質を浄化するフィル ターなどが想定されます。
この新技術を、産学官ネットワークによる多面的なビジネスチャンスの創出を目的とする「ビジネス・エンカレッジ・フェア」「イノベーションフェア関西」に出展し、開発に携わった多賀淳講師自らが紹介することで、広く実施企業・共同研究パートナーを募ります。
また、「ビジネス・エンカレッジ・フェア」では、近畿地区7高専の合同企画として近畿大学工業高等専門学校も出展し、「ホログラムによる自己光結合」(大 島茂教授)、「四次元数表現を利用した立体的振動のスペクトル解析技術」(山本広樹准教授)、以上2件の教員研究シーズをご紹介します。

■「ビジネス・エンカレッジ・フェア2012」概要
日  時 : 2012年12月5日(水)10:00〜17:00・6日(木)10:00〜16:00
場  所 : 大阪国際会議場(グランキューブ大阪)3階イベントホール(大阪市北区中之島)
主  催 : 池田泉州ホールディングス、池田泉州銀行
http://www.sihd-bk.jp/news/businessfair/index.html

■「イノベーションフェア関西」概要
日  時 : 2012年12月6日(木) 10:00〜16:20
場  所 : 大阪国際会議場(グランキューブ大阪)10階(大阪市北区中之島)
主  催 : 独立行政法人 科学技術振興機構
http://jstshingi.jp/innov-kansai/2012/

※イベントについての詳細は、各ホームページをご覧ください。


 

 

【栃木】

嘉田代表が初来県 日本未来の党

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 日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事が四日、栃木4区の公認候補の応援のため結党後初めて来県した。
 小山市のJR小山駅前で演説した嘉田氏は「先ほど福島で第一声を上げてきた。原発事故で何の責任もない人が故郷を追われた。二度と自然や人の命を破壊する原発事故を起こしてはいけない」と脱原発を訴えた。
 「子育て応援券」の配布など、子育て施策も強調。「人口減少は日本の大きなリスク。『これだけの支援があれば子どもを産んでいいな』と思ってもらえるような日本にしたい」と力を込めた。
 4区では、共産新人の早乙女利次氏、みんな新人の藤岡隆雄氏、民主前職の工藤仁美氏、未来前職の山岡賢次氏、自民前職の佐藤勉氏が立候補している。
'12/12/5

'12衆院選・被災地と第一声 復興の道筋もっと語れ

東日本大震災の被災地から政治に向けられる冷ややかな視線を、候補者たちはどれほど深刻に受け止めているのだろう。
 衆院選公示のきのう、党首たちは競うように「復興」を口にした。与党の民主党や政権奪回を図る自民党など4党は、原発事故に苦しむ福島県をあえて第一声の場所に選んだ。
 だがそれぞれの主張を聞く限り、被災地の再生は消費増税や環太平洋連携協定(TPP)などに隠れて争点としては置き去りになった印象も拭えない。
 原発にしても今後のエネルギー政策に限られ、福島の住民が直面する問題は、ほとんど語られていないのが現状だろう。
 福島で16万人、震災全体では32万人が自宅を追われたままだ。避難先によっては候補者の情報すら満足に届かない。
 そうした状況を考えても、被災者の生活再建は最優先に取り組むべき課題のはずだ。「復興」は掛け声であってはならない。各党は具体的な道筋を、選挙戦で論じ合うべきである。
 2度目の冬を迎えた被災地の現実は、あまりにも厳しい。
 そもそも政府の収束宣言にもかかわらず、福島第1原発からの放射性物質の漏出は決して予断を許さない状況が続く。
 ▽古里に「帰れぬ」
 帰還の一歩となる原発周辺の除染も思うように進まず、住民は健康への不安を抱く。
 妻が子と避難し、夫が残るなど分断された家族も多い。にもかかわらず生活の支えとなる東京電力の土地・建物への賠償は申請手続きも始まっていない。
 大津波に見舞われた宮城県や岩手県などの沿岸部はどうか。道路などのインフラ復旧がある程度進んできたのは確かだ。だが高台などへの集団移転はごく一部で緒についたばかり。三陸の基幹産業である水産業も復旧が遅れ、被災農地の作付け再開も3分の1ほどにとどまる。
 将来への不安が一向に拭えないからだろう。被災地に共通するのは「古里に帰れない」と考える人たちの増加だ。自治体や医療現場などでマンパワーの不足も指摘される。このままいけば地域は再生どころか、崩壊のふちに追い込まれかねない。
 こうした状況に手をこまねいてきた政府や国会の責任は重い。ねじれ国会における与野党の不毛の対立は、明らかに復興の足取りを重くしてきた。
 ▽まさに本末転倒
 被災者をおろそかにする政治を象徴するのが、復興予算の「流用」にほかなるまい。
 復興増税などを財源に本年度までに計上されたのは18兆円。民主党、自民党、公明党の協議の末、被災地以外にも使えることになった。それをいいことに各省庁がシロアリのように食いつき、東北以外の税務署の改修など、どう考えても関係の薄い事業にも予算を回していた。
 一方で、被災地が求める中小企業支援などの財源は足りない。まさに本末転倒である。
 流用を許した与野党が反省するのは当たり前だが、それだけでは済むまい。各省庁に歯止めをかけられない復興庁の機能をどう強化するか。停滞する復興事業も現地のニーズに合わせて仕切り直さなくてはならない。
 大震災は地域社会のありようも問う。リスクを過疎地が背負う原発立地の問題だけではない。少子高齢化、医療崩壊、平成の大合併による効率化…。大災害に対応できない地域力の低下が「縮図」として浮き彫りになった。そんな見方もできる。
 ▽絆を取り戻そう
 「30年かけてゆるやかに起こるはずだった変化が一気に目前の出来事となった」とは政府の復興構想会議に加わった民俗学者赤坂憲雄氏の指摘だ。被災地の再生を考えることは日本の将来にもつながってくる。
 日本列島は地震活動期に入ったとされ、南海トラフ巨大地震も懸念される。とりわけ防災対策が問われるのは当然だろう。とはいえ、それは昔のように 国土をコンクリートで固めることばかりではないはずだ。人々の絆を取り戻し、万一に備える意識をどう育むか。災害に強い地域をどう築くか。3・11の教訓 はいまだ生かされていない。景気、原発… 有権者は誰に将来を託す(2012/12/05 09:00)
衆院選が幕を開け、候補者の握手に応じる有権者。子育て支援、原発問題への対応など、政治への期待や注文はさまざまだ=4日、八戸市庁前
衆院選が公示され、〝師走決戦〟が幕を開けた4日。青森県内では、届け出を済ませた候補者が街頭に繰り出し、景気・雇用対策や原発問題、環太平洋連携協 定(TPP)などへの対応や、あるべき政治の姿を訴えた。寒空の下、各地で街頭演説を聞いた有権者は、どんな思いを胸に、熱弁を振るう候補者を見詰めたの か―。
【写真説明】
衆院選が幕を開け、候補者の握手に応じる有権者。子育て支援、原発問題への対応など、政治への期待や注文はさまざまだ=4日、八戸市庁前英返還固化体、来年2月ごろ六ケ所に(2012/12/05 09:00)  日本原燃などは4日、本年度中に英国から返還されるガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)の輸送時期に関して、来年2月ごろ日本に到着することを明らか にした。昨年9月の返還では、一部固化体の表面から目安値を超える放射能量が測定される問題が発生した。電力会社は今回返還される固化体28本(約14ト ン)を英国内で検査した結果、問題はなかったとしている。

【茨城】

候補者に公開質問状つくばの市民団体 原発是非見極めたい

 つくば市の市民グループ「脱原発ネットワーク茨城」(会員約二百五十人)が県内の衆院選立候補者らに公示前から原発について公開質問状を発送し、 順次集計している。世話人の一人、小張佐恵子さん(60)は「(脱原発への賛否だけではなく)脱原発の具体的な進め方や将来の社会像まで立候補者の考え方 を明らかにできれば」と話している。 (松尾博史)
 有権者の判断材料にするために、同団体が選挙に合わせて公開質問状を送ったのは、十月のつくば市長選、市議選に続いて二度目。
 質問は計十二問で、日本原子力発電東海第二原発(東海村)の廃炉の賛否や国内にある原発の稼働の是非、県内で推進すべきエネルギー関連施策などを 聞いている。ほかに「原発を廃止すると電力不足や産業空洞化は避けられないと思うか」といった質問も。回答は複数の選択肢からの選択や自由記述の形式を 取っている。
 県内の小選挙区と比例北関東ブロックから立候補を予定していた三十五人に順次発送し、三日までに十一人から回答を得た。うち東海第二原発の廃炉に ついては八人が賛成した。回答がまだ三分の一にとどまっていることに同団体は「(急な衆院解散だったので立候補予定者らは)忙しくて回答するのが難しかっ たのではないか。これから届く回答も含めて結果は(同団体の)ホームページに掲載したい」としている。
 これまでも回答率の低さが課題だった。十月のつくば市長選の立候補者は四人全員が回答したが、同市議選の立候補者の回答率は約40%。平均すると立候補者一人あたりに三回ほど回答催促の電話をかけたという。
 衆院選での回答率アップのため脱原発ネットワーク茨城は定例会で、メンバーが各陣営に回答を催促する分担や結果の公表方法を話し合っている。

野田氏と安倍氏、いずれも福島県で第一声―衆院選

 【東京】衆院選が4日公示され、選挙戦が正式に始まった。野党・自由民主党が世論調査の支持率でリードしているが、混戦模様で、連立政権になる公算が大きく、新政権は政治と政策の膠着状態に再度悩まされそうだ。 
 候補を擁立した政党数は過去最高の12で、1400人以上の候補者が衆院の定数480議席を競う。 
与党・民主党の野田佳彦首相と野党・自民党の安倍晋三総裁はいずれも福島県で選挙運動をスタートした。2011年3月の東日本大震災と大津波、それに伴う福島第1原発事故で被害に遭った東北沿岸地域の重視姿勢を浮き彫りにした動きだ。 
 野田氏はこの日、冷たい雨の降る中で、福島県の有権者に対し、「前に進めることができるのか、昔の政治に後戻りしてしまうのかが問われる戦いだ」と訴 え、自民党の政権復帰に警鐘を鳴らした。2009年に民主党が政権に就くまで、自民党は半世紀近くにわたって政権を事実上牛耳っていた。 
 野田氏は福島県いわき市で演説し、原子力から2040年までに段階的に撤退するとの民主党の公約を強調した。いわき市は福島県の沿岸にあって福島第1原発に近いことから、地元の漁業が大きな打撃を受けた。 
 100キロほど離れた福島市では安倍総裁が演説し、自民党は他党と連立を組んで過半数議席獲得を目指すと宣言した。これは「第1党になる」との自民党の目標よりも野心的な発言だ。 
 大半の世論調査では自民党は民主党に10%未満の差しかつけておらず、明確な過半数議席を確保するには不十分だとみられている。 
 自民党が直面する障害の1つに、石原慎太郎前東京都知事と橋下徹大阪市長率いるポピュリスト(大衆重視路線)的な「日本維新の会」の存在がある。維新の会は民主党と同程度の支持率を得ており、今月16日の衆院選投票では大きな存在感をみせる見通しだ。 
 しかし、「第3極」と称される維新の会やその他の小政党が選挙にどこまで影響をもたらすかは不透明だ。政策研究大学院大学の飯尾潤教授(現代日本政治 論)は、余りに多くの政策がオーバーラップしたり、ころころ変化したりしており、これら少数政党が自民党あるいは民主党のどちらの票を食うのか見極め難い と述べた。 
 例えば、維新の会は反原発政党として出発し、エネルギー政策は民主党のそれに近いものだった。しかし、先月に石原氏の原発推進政党と合流すると、橋下氏は原発の段階的廃止は政策目標に掲げるが、選挙公約にはしないと発言した。これは自民党に近い立場だ。 
世論調査によれば、有権者の3分の1以上はどの政党にするかまだ決めていない。このため、選挙後は主要政党は連立を余儀なくされる公算が大きい。また衆 院で3分の2の絶対過半数に達しそうもないため、次期政権は大半の法案に対する参議院の拒否権を覆せず、これまでの政権と同じ運命をたどる公算が大きい。 つまり、日本経済がリセッション(景気後退)の瀬戸際にある時期に、党派的な対決の構図と国会の膠着状態が続きそうなのだ。 
 早稲田大学の谷藤悦史教授(政治学)は、勝者のない選挙になると予想している。大半の専門家や議員たちと同じように、同教授は政治的な不安定状態が少なくとも来年夏の参院選まで続くとみている。 
 谷藤教授は政党の明確なアイデンティティ、政策の方向性、傑出した指導者候補がいずれも欠落しているため、今回の選挙は日本の有権者に対する侮辱だと述べている。

























44カ所に期日前投票所 原発事故避難区域


衆院選の期日前投票は5日から始まる。15日までの間、県内59市町村の計174カ所に投票所が開設される。東京電力福島第一原発事故で避難区域がある双葉郡8町村と飯舘村は避難先に投票所を44カ所設ける。
 双葉町は埼玉県加須市の町埼玉支所など10カ所と最も多く、川内、浪江、飯舘が6カ所が続く。避難者が投票しやすいよう、仮設住宅を巡回し投票を呼び掛ける町村もある。
 このうち、いわき市に役場機能を移している楢葉町は4日、期日前投票の会場準備に追われた。市内中央台飯野の町いわき出張所1階では、担当職員らが投票箱など必要な備品を設置しポスターを掲示した。

























本県で4党首第一声 衆院選公示、16日投票 県内5選挙区22人立候補

第46回衆院選は4日、公示された。選挙戦初日は民主、自民、日本未来、社民4党の党首が県内で「第一声」を上げ、東日本大震災と東京電力福島第 一原発事故からの本県復興に懸ける決意を示した。県内5選挙区には7党から前職4人、元職4人、新人14人の計22人が立候補。政党数・候補者数とも平成 8年の小選挙区制導入以来、最多となり、16日の投票まで論戦を繰り広げる。
 衆院選公示日に、首相を含めた複数の党首が県内で遊説するのは極めて異例で、震災と原発事故からの福島復興に全力で取り組む姿勢を全国にアピールする狙いがあるとみられる。
 「当たり前の日常生活を取り戻すことが政治の責任」。野田佳彦首相(民主党代表)はいわき市のJRいわき駅前で演説した。
 除染や原発事故の損害賠償、避難者の生活再建、県産農産物の風評被害対策に全力で当たる考えを強調。2030年代に原発ゼロを目指す党の目標達成に向け、政策を総動員するとした。経済対策として再生可能エネルギー、医療介護、農林漁業の振興を約束した。
 「一日も早く福島を復興させ、日本に誇りを取り戻す」。自民党の安倍晋三総裁は福島、会津若松、二本松の3市を遊説した。
 福島市の街なか広場前では放射線対策として全国の専門医によるネットワーク構築を打ち出した。3年以内に原発再稼働を判断、10年間でベストミックスを考えるとした。公共投資の必要性を説き、本県の生産性を上げるためインフラ整備が必要になると主張した。
 「福島のことを忘れず、福島と一緒に戦う」。日本未来の党の嘉田由紀子代表は福島、飯舘、南相馬、郡山の各市村を回った。
 郡山市のJR郡山駅西口では、復興に向けては県内で安心して子育てできる環境整備が不可欠だと声を上げた。原発のない社会を目指す「卒原発」の立場を鮮明に打ち出した。再生可能エネルギーなどによる新しい経済の仕組みづくりも提案した。
 「脱原発は被災地に寄り添ってこそ実現できる」。社民党の福島瑞穂党首は会津若松市内の2カ所でマイクを握った。
 松長近隣公園仮設住宅前で、避難者の生活再建に向け賠償額決定の仕組みを変え、支払いを充実させる必要性を指摘。「脱原発」の政党としての活動を振り返り、再稼働と新増設反対に力を込めた。賃金を上げることで内需拡大を目指す経済対策が必要だとした。
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県内で初めて党首による舌戦がスタート。市街地は熱気であふれた=いわき市・JRいわき駅前
県内で初めて党首による舌戦がスタート。市街地は熱気であふれた=いわき市・JRいわき駅前

【群馬】

公示、5選挙区に20人出馬 議席死守か「王国」奪還か

 脱原発などを争点に多くの政党が名乗りを上げた衆院選が四日公示され、県内の五小選挙区に計二十人が立候補し十二日間の選挙戦がスタートした。前 回1~3区で獲得した議席を民主は守れるか、自民が「王国」を奪還するのか。日本未来の党、日本維新の会など新党がどこまで票を伸ばすのか。各候補者は有 権者の支持を求めて街へ飛び出した。 (池田一成)
 立候補者の新旧別は前職六人、新人十四人。政党別は民主四人、自民五人、日本未来の党二人、日本維新の会三人、共産五人、社民一人。
 民主は1、3区の前職に加え、2、4区で土壇場で候補者を擁立した。連合が推薦。自民は前回失った1、2、3区の議席奪還が最重要課題だ。1~5区まで公明の推薦を受けるほか、農業団体などの推薦も受ける。
 日本未来の党、日本維新の会も県内進出を果たした。脱原発やTPPをテーマに無党派層などへの浸透を図る。共産は早くから全選挙区に候補を擁立。社民もオスプレイ配備や八ッ場(やんば)ダム反対などを訴え、政策の独自性を前面に議席獲得を目指す。

◆1区 県都決戦に5候補

 未来新人の後藤新氏は前橋市の事務所で出陣式を開き、県庁前で「女性と子どもの笑顔を守り、地方の声を国政に届けたい」と演説。市内を回った後、沼田市へ向かった。
 維新新人の上野宏史氏はJR前橋駅北口で第一声。「中小企業や市街地の活性化を全力で進めていく」と決意を述べた。夜は前橋、沼田の両市で出陣式を開催した。
 共産新人の生方秀男氏は前橋市の事務所で、「即時の原発ゼロ、消費税ストップを実現する」と宣言。市内を中心に回り、渋川市北橘地区へも足を延ばした。
 民主前職の宮崎岳志氏は前橋市の事務所で「障害者、高齢者、失業者など弱い立場の人のための優しい国を立ち上げていく」と第一声。選挙カーで市内各地を巡った。
 自民前職の佐田玄一郎氏は県庁前で「景気を回復させ、地方にお金が流れるようにする」と約束。前橋市の県JAビルで出陣式を開き、市内や桐生、沼田の各市を回った。
  (伊藤弘喜)

◆2区 維新前職に“刺客”

 民主前職(比例)の桑原功氏は、桐生市役所に近い選挙事務所前で「民主党に暮らしや命を守ることを託してもらえるかの重要な選挙だ」と第一声。三十年間の政治経験を踏まえ、「2区では初の選挙だが、全力で勝ち抜きたい」と訴えた。
 自民新人の井野俊郎氏は地区ごとに出陣式を開催。みどり市のショッピングセンターの駐車場では「デフレ経済からの脱却こそがわが国の課題。投資なくして成長はない」と述べ、「地元のために汗をかきたい」と決意を表明した。
 共産新人の関口直久氏は桐生市の事務所で、「六十年続いた自民党型政治を変えよう」と強調。「原発を廃炉にするチャンスが今度の選挙だ。TPPも断固反対し、国民の暮らしを守りたい」と支援者に呼び掛けた。
 維新前職の石関貴史氏は伊勢崎市で事務所開き。「民主の政権交代は失敗した」と指摘し、「今の時代に合わない古い仕組みを壊し、新しい仕組みをつくらないと明るい未来はつくれない。その突破口を開く役割を与えてほしい」と述べた。
  (美細津仁志)

◆3区 前職と3新人激突

 未来新人の長谷川嘉一氏は太田市の飯玉神社で出陣式。「既成政党の行き詰まりで民主党政権が誕生したのに、内政、外交もめちゃくちゃ。日本を救う第三極の中心となるのが『未来』と確信している」と訴えた。
 民主前職の柿沼正明氏は同市の宝町中央公園で出発式。消えた年金問題に触れ「千三百万人分の年金記録が返ってきた」と実績を強調。「利益誘導、しがらみが世襲で継承される」と、自民党をやり玉に挙げた。
 自民新人の笹川博義氏は同市の事務所で出陣式。「民主党は常に上意下達。何をするにも地域や地元と相談しない。八ッ場ダムもそう」と切り捨てた。「相手は民主党の県連会長。金星を挙げたい」と力を込めた。
 共産新人の渋沢哲男氏は同市の高林町東集会所で出陣式。消費税増税の中止などを掲げ「民主党に裏切られた、自民党政治に戻りたくない、新党はよく分からないという人は安心して共産党に投票を」と呼びかけた。
  (山田雄一郎)

◆4区 世襲批判が争点に

 自民新人の福田達夫氏は高崎市の神社で必勝祈願し、「理想だけの政治から国民が政治を取り戻す大きな戦い」と第一声。その後、県内の国会議員らが参加して出陣式をした。他の自治体も回り、各地の出陣式にも出た。
 民主新人の青木和也氏は同市の事務所で出陣式をして、市役所前で「脱世襲を掲げ、国民の手に政治を取り戻す。脱原発も早急に現実的にやりたい」と訴えた。本人が自転車に乗り、市中心部などを回った。
 共産新人の萩原貞夫氏は同市北部で街頭演説。市中心部で第一声を上げ、政党が乱立する現状を批判した上、福島第一原発事故に触れ「(稼働中も含めて)速やかに原発ゼロにし、子どもたちに安全安心を」と主張した。
 維新新人の宮原田綾香氏は同市の事務所で「4区は日本政治の病の縮図。ここで勝つことは日本の歴史に新しい一ページを開く」と第一声。同市の神社で必勝祈願と出陣式をして、前後に市内で街頭演説した。
  (菅原洋)

◆5区 保守の地盤挑む2候補

 社民新人の小林人志氏は渋川市の事務所で午前九時半から出陣式。「戦後の繁栄を築いた憲法を守ることが大きな焦点。東日本大震災の被災地の復旧・復興や消費税増税、脱原発の問題も訴えたい」と支援を求めた。
 共産新人の糸井洋氏は正午から同市の党北毛地区委員会前で第一声。「憲法を守り、国民が主人公の政治を目指す。消費税増税に反対。原発は即時ゼロ。政党助成金は廃止すべきだ」と強調し、議席倍増をアピールした。
 自民前職の小渕優子陣営は同市の事務所で午前九時から出陣式。元少子化担当相で知名度と人気が高く、全国の応援に回り、候補者不在の選挙戦。選挙事務長の南波和憲県議は「大量得票で五期目を」と訴えた。
  (山岸隆)

特集社説2012年12月05日(水)

師走決戦スタート あるべき政治の姿見極めよう

 衆院選が公示され、政権の在りようを問う政治決戦に突入した。前回選挙での政権交代後、3年余の民主党政権に審判を下す選挙である。
 民主、自民の二大政党に新興の日本維新の会や日本未来の党など第三極勢力が絡む。各党首は第一声でそれぞれ「昔の政治に戻さない」(民主)、 「誇りある日本を取り戻す」(自民)、「官僚支配を直す」(維新)、「卒原発」(未来)と強調した。国民はどのような日本の姿を望むのか、この選挙でしっ かりと民意を示したい。
 小選挙区比例代表並立制導入後、最多の12党乱立という近年にない多党選挙だ。要因は既成政党に対する不信と失望にあるのは間違いない。
 前回衆院選で圧倒的支持を得た民主党のマニフェスト(政権公約)は総崩れした。未熟な政権運営が政治の停滞をもたらしたことは否めない。かといって、その理念までも否定し、利益誘導型選挙に逆戻りさせてはなるまい。
 今回、各党の政権公約は具体性を欠き、政策本位の争いを後退させた。これでは信頼回復はおぼつかない。数値目標や手順などをもっとはっきりさせる責任があろう。
 逆に、財源の裏付けのない政策や威勢がいいばかりのパフォーマンスに惑わされてはならない。ワンフレーズで風を起こした政党が勝ちを収めるような選挙の在り方は、前回、前々回で懲りたはずだ。
 政権をとって公約を達成できなければ責任をとるのが政党政治の常道だ。時に国民に痛みを求める覚悟もいる。選挙後の政権の枠組みがどうなるにし ろ、こうした政策の一致は不可欠だ。有権者は政治のあるべき姿とともに、自らが支持する政策を掲げる政党、主張や姿勢がぶれない候補者をしかと見極めた い。
 愛媛では、政権交代の風が吹き荒れた前回選挙でも、自民党が指定席の県内4小選挙区のうち、3議席を守った。今回保守分裂となる維新の参戦が、旧来の枠組みに影響を及ぼすのか注目したい。
 東京電力福島第1原発事故後、初の衆院選だ。愛媛には四国電力伊方原発がある。各候補は、より踏み込んだ原発政策を語らねばなるまい。
 忘れてならないのは「1票の格差」が是正されない区割りのままの違憲状態での選挙であることだ。来年の通常国会での定数削減論議を注視しなけれ ばならない。しかし、地方分権とのセットでなければ、人口の少ない地方選出議員の削減につながりかねないことに留意しておきたい。
 師走だ。乱立各党の政権公約や候補者の資質にかまう暇などないかもしれない。だが、政治を監視し、政党を活性化させ、よりよい社会に向かわせられるかどうかは、有権者の1票にかかっている。

【社説】

2012選択(1)福島にて 被災者の胸に響いたか

 衆院選が公示され、福島県内で四党首が第一声を上げました。大震災・原発事故からの復興を異口同音に訴えますが、その声は、被災者の胸に響いたのでしょうか。
 十二党もの多党乱立とはいえ、現職首相を含めて四党首が第一声のために福島県内に集うのは初めてではないだろうか。発生から一年八カ月が経過しても、大震災・原発事故からの復興は進まず、依然、国政上の最重要課題であることを物語ります。
 民主党の野田佳彦代表(首相)が選んだいわき市は、市域の一部が福島第一原発から三十キロ圏内にかかる最前線地域です。野田氏は第一声で「福島の再生なくして日本の再生はない」と訴えました。
 昨年九月の首相就任以来、野田氏はそう言い続けます。正論ですが、でも、と思ってしまう。野田内閣が復興最優先というのなら、なぜ予算流用が起きるのか、マニフェスト違反の消費税増税にこそ心血を注いだのではないか、と。
 二〇三〇年代に原発稼働ゼロを目指す方針を、政府の戦略としたのは英断だとしても、その戦略自体の閣議決定は見送った。画竜点睛を欠くとはこのことです。これで自民党のエネルギー政策を批判する資格があるのか。
 その自民党の安倍晋三総裁がまず訪れたのは県都・福島市。原発を長年推進してきたのは自民党政権です。安倍氏は「自民党にも大きな責任がある。真摯(しんし)に反省しなければならない」と認めました。
 福島県民へのそうした謝罪は当然としても、ふるさとを大切に思う保守政党なら、事故が起きれば人々から故郷を奪う原発をなくす決意を語るべきではなかったか。
 長年、政権にいた政党として、原発ゼロに向けた課題が山積していることを熟知しているからでしょうが、ゴールを定めなければ実現に向けた原動力となりません。
 日本未来の党の嘉田由紀子代表は飯舘村で、社民党の福島瑞穂党首は会津若松市で、それぞれ「卒原発」「脱原発」を訴えました。
 他党からはシナリオが非現実的との批判もあります。訴えに裏付けがなければ、単なるパフォーマンスと見透かされ、被災者の胸に響くことはありません。
 これから福島県入りする党首も多いでしょう。日本の未来を左右する原発・エネルギー政策は大いに語るべきだ。でも、選挙後は共通の目標に向かって手を取り合ってほしいと思うのです。福島県民の犠牲を無駄にしないためにも。

衆院選公示 県内各界からの声

(2012/12/ 5 08:04)

 長引く景気低迷で中小企業の現場は閉そく感が漂い、農業は環太平洋連携協定(TPP)や東京電力福島第1原発事故に伴う風評にほんろうされる。介護・福祉を取り巻く環境も厳しさを増す。衆院選が公示された4日、争点の渦中にいる県内各界関係者の声を集めた。

 TPP問題に揺れる国内農業。県農業経営士協会の上山優会長(59)=藤枝市=は「国内自給率を守り国益にかなえば、やみくもに(貿易自由化)反対というわけではないが、全ての関税撤廃はコメをはじめ影響があまりに大きい」と各候補の主張を点検する。
  原発事故後の放射能問題では今なお多くの生産者が苦しむ。県椎茸産業振興協議会の寺田伸一郎副会長(60)=藤枝市=は「検査を徹底しても、風評被害で販 売に苦労している。伝統ある業界の存続の危機。このままでは生産者が経営を維持できない」と、各候補の原発事故問題への姿勢も注視する。

 県老人福祉施設協議会の石川三義会長(62)は、介護現場の慢性的な人材不足の解消 を望む。2008年から経済連携協定に基づき外国人が高齢者施設で働くようになったが、日本人と違って介護福祉士の資格を取らなければ介護保険法上の人員 基準に算定されない。「外国人を活用しないと高齢化社会を乗り切れない。他業種のように働きやすくしてほしい」と訴える。
  障害者の就労を支援する県社会就労センター協議会の三谷末光理事長(68)は現行の障害者自立支援法の理念を評価しつつ「現実的に障害者が地域で自立した 生活を送るには、さらなる就職率向上や作業所の工賃アップが不可欠」と指摘し、障害者の経済基盤を整える政策を求めた。

 地場産業は疲弊が進む。丸金製紙(富士市)の鈴木基之会長(73)は「経済を最優先 に立て直してほしい。同業者が次々と商売を辞めていく状況はつらい」と語る。来年3月の金融円滑化法打ち切りなど中小企業には逆風が吹く。「まずは為替と このデフレを何とかしないと」と実効性のある景気対策を求める。
 「政治に、現場を見てもらいたい」と訴えるのは沼 津市商店街連盟の芦川勝年会長(65)。かつて栄えた商店街は寂れゆく一方。「仲間たちは地域を愛し、歯を食いしばっている。耳障りのよい小手先の支援策 よりも、少子高齢化といった日本の根本的な課題を本音で議論して」と各候補の声に耳を傾ける。
 

英から核廃棄物返還 3電力委託28本 原燃施設に輸送

 中部、関西、中国の電力三社は四日、英国に委託していた使用済み核燃料の再処理で発生した高レベル放射性廃棄物のガラス固化体二十八本を、来年二月ごろに日本原燃の貯蔵管理センター(青森県)に輸送すると発表した。
 詳しい輸送日程や経路は核物質防護を理由に「輸送船が出発した後に公表する」としている。
 英国からの返還は三回目で、中部が七本、関西が十四本、中国が七本。英国からはガラス固化体約九百本が返還される計画で、これまで百四本が輸送された。フランスからの千三百十本の返還は二〇〇七年に完了している。
 ガラス固化体は原燃の施設で三十~五十年間保管した後、地下深くに処分する方針だが、処分場の選定は進んでいない。

官邸前デモ参加者 意志託せる人を

「必ず投票する」と話す小辻雅史さん=4日、東京都渋谷区で
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◆意識変わってきた

 「争点は原発。ここで原発をやめないと何も始まらない」。東京都世田谷区のグラフィックデザイナー小辻雅史さん(36)は四日、雑誌の締め切りに 追われ、朝まで自宅で仕事だった。原発をやめるのか、それとも続けるのか。「じっくり政党の政策を見極めたい」。その時が来た。
 二十代前半は政治に関心がなく、選挙にも行かなかった。だが仕事を始め、二十代後半になり、自分たちの世代で社会を変えないとだめだと思い、政治 を勉強するようになった。「無関心でいるのが一番良くない。東日本大震災もあり、政治に向き合うことは避けられないと思っている」
 六月から、毎週金曜の国会前の脱原発抗議活動に恋人と二人で参加している。「未来を担う子どもたちに責任を押しつけるわけにはいかない」と、二人で話し合うことも多い。
 普段はバカな話で盛り上がるミュージシャン仲間との間でもデモが話題になる。「面と向かっては照れくさいのでツイッターで考えを伝え合うことが多いですけど、みんな意識は変わってきている」
 投開票前日には日比谷公園(東京都千代田区)で脱原発デモがある。「政治家に目を向けさせ続けるためにもデモに参加する。そして必ず投票します」
どのように公示日を迎えたか話す尾下奈穂子さん=4日、東京都新宿区で
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◆公約より行動見る

 四日の朝、パソコンを開くと、脱原発を掲げる政党や候補者の情報がメールで届いていた。「一つでも議席を増やしたいと思いました」と東京都西東京市の元幼稚園教諭尾下奈穂子さん(38)は力を込める。
 かつては「原発は事故が起きなければ怖くない」と思っていた。3・11を境に住民避難も廃棄物の処理の問題も未解決と知った。当時勤めていた会社 を辞め、ボランティアで被災地へ。カキを養殖するおじいさんが「放射能が怖い」と話すのを聞き、経済産業省を取り囲む輪に加わった。
 今春から官邸前に通う。デモの経験はなかったが、参加するたびに力強い気持ちになる。「自分だけでなく、子や孫、次世代にきれいな古里を残そうとしている。人の温かさを感じた」。七日も官邸前に行くつもりだ。
 三年前の衆院選では、マニフェストをノートに張って見比べた。今回は各党の公約に「○○年に原発ゼロ」の文字が並ぶ。みんなうそと感じる。「口だけで『脱原発』と言っても、信用できない。何をしてきたかを見ています」
 国会で良いことを言っていた議員が落ちないようにする。その揚げ足を取っていた人も忘れない。原発即時ゼロの実現へ。「具体的に動いている人を当選させたい」

「ネット選挙を導入すべきだった」 原発避難者は置き去り、候補者の声、届かない

2012/12/ 4 18:48

   福島第1原発事故や東日本大震災によって今も県外で避難生活を送る人たちは、復興庁の調べで8万人近くに上る。だが、そうした有権者にとって投票行動の参考になる情報は、選挙期間の後半に送付される予定の選挙公報のみだ。
   「こんな時こそネット選挙運動が必要だったのに」「何の配慮もない全く酷い話」―。ネット上には避難者への同情の声とともに、ネット選挙解禁ができずにモタつく立法側への批判が寄せられている。

避難者「『福島復興』という公約はおざなり」

   埼玉県北部の加須市にある、廃校となった旧・騎西高校校舎。
   事故から1年9か月が過ぎた現在も、福島県双葉町の井戸川克隆町長ら約170人の町民がこの校舎内で暮らしている。第1原発の5~6号機が建つ双葉町は、事故によってほぼ全町が帰還困難区域に指定されている。
   双葉町民約6300人のうち、11年4月上旬、双葉町民約約1400人が県内外での一時避難を経て加須市に集団移転してきたが、避難者はその 後、同市内のアパートや福島県内の仮設住宅に一家で移り住んだりして徐々に数が減っていった。今も残る約170人の大半は高齢者で、「知ったもの同士でま とまって住んでるほうが安心できる」という。
   12月16日の衆院選の投票日はこの校舎内にも、双葉町を含む1市8町村で構成される福島第5区の投票所が設けられる。双葉町の有権者5400人のうち、県外在住は半数近くを占め、そのうちの約1700人が旧・騎西高校を含む加須市内に身を寄せているからだ。
   双葉町選管によると、加須市内のアパートに引っ越した住民などからは「候補者の情報が不足している中、誰に投票すればいいのか」という声が聞 かれるという。11日には福島県選管から加須市の町選管に選挙公報が送付されるとはいえ、県外在住者は5区の立候補者6人の政見放送も観られない。イン ターネットによる選挙運動も禁じられているため、候補者の肉声や実像に接する機会がないまま、事実上、選挙公報の「活字」だけで投票先を決めざるを得ない のだ。
   「『福島復興』を公約に掲げる政党は多いですが、避難を強いられた状態のまま判断材料も与えられずに『投票はしろ』というのは納得しがた い」。旧・騎西高校内に住む男性はそう話し、「重要な選挙だからこそネットを使ったりして、もっとしっかりした態勢をつくるべきでは」と訴える。
   また、放射能の空間線量が高い福島県伊達市から東京都内に避難した男性(34)は「各政党は公約に『福島復興』をうたってますが、とりあえず というか、おざなりな感じは拭えません。それは、この選挙での県外避難者への対応にも表れています。権利をまともに行使できる態勢すら作ってくれませんか ら」と話した。

「一票の有効活用のためにもネット選挙を」

   復興庁によると、原発事故や震災による県外避難者約8万人の内訳は、福島県民が約5万8600人で、宮城県民が約8100人、岩手県民が約1700人など。
   衆院選公示の直前から新聞やテレビでは、選挙から置き去りにされつつある避難者に関するニュースが増えはじめた。12月3日夜のTBSテレビ の「NEWS23クロス」では加須市の双葉町民に焦点を当てた特集を組み、男性キャスターが特集の最後に「候補者の訴えを避難者たちにきちんと届けるため にも、インターネット選挙を導入すべきだった」などと指摘した。
   ネットでもこうした状況を知ったユーザーの書き込みが増えている。「総選挙は、国民不在の『政治家の祭り』ではない」「避難者たちは何重にも 生存権を無視されている」といった憤りとともに、ネット選挙運動に関する意見も多い。「公示後にネット選挙運動を禁じることに何の意味があるの?」「一票 を有効活用するため、国会も霞ヶ関も時代遅れの公選法を早く改正してくれよ」といった声が相次いでいる。

【千葉】

県水道局、東電に 1億2200万円請求

 県水道局は四日、東京電力福島第一原発事故に伴う浄水場の発生汚泥の処分や放射線量の測定などにかかった費用計約一億二千二百万円を東電側に損害賠償請求したと発表した。県水道局としての請求は初めて。
 同局によると、主な内容は、浄水場の発生汚泥の保管・処理が約六千二百万円、活性炭の増量など水道水の放射性物質の低減費が約三千百万円、測定費が約二千八百万円。
 請求対象となる期間は二〇一一年三月十一日から同十一月末分で、それ以降は今後、追加請求するという。

脱原発公約 「短絡的で日本を疲弊させる」

2012.12.5 07:34
日本未来の党の衆院選公約を発表する嘉田代表=2日午後、東京都内のホテル
日本未来の党の衆院選公約を発表する嘉田代表=2日午後、東京都内のホテル
 滋賀県の嘉田由紀子知事が11月27日に日本未来の党結成を表明し、小沢一郎氏らが合流。脱原発を主張する各党に意見が集中しています。
  「感情的な廃炉主張は政治家として短絡的で無責任。日本の産業と国民生活を疲弊させるだけ」(29日、男性)▽「代替エネルギーの具体策を示すべきだ」 (大阪府の68歳男性)▽「日本はものづくりが根幹で安価な電力は不可欠。原発廃止では話にならない」(神奈川県の50代男性)▽「ドイツの原発ゼロ政策 も破綻しているという。安全と判断された原発は即座に再稼働すべきだ」(大阪府の66歳男性)▽「小沢氏と組んだ嘉田知事の政治家としての力量がよーくわ かった」(埼玉県の85歳男性)など。
 さらに「各政党はなぜ財政再建の道筋を語らないのか。票につながらないからだろうが、これでは日本は破綻する」(男性)という指摘がありました。
 23日付「談話室」で、福沢諭吉の脱亜論を引いた「反日国との『謝絶』も考えては」に「17歳の高校生がこの意見を持っていることに感心した。中韓の理不尽さに言うべき意見を主張する国にならないと」(大阪市)の声。
  先週の「読者サービス室から」で、絆を訴えた福地茂雄さんの21日付コラム「『こころ』と『かたち』」への共感の声を紹介したところ「自分と同じく共感し た内容にうれしくなった」と秋田県大館市の58歳女性からお便り。外で友達と暗くなるまで遊んだ子供のころを「薪ストーブのぬくもりのような時代」と懐か しみながら、夫が3歳の孫に脱いだ靴をそろえるようしつけたことを振り返り「こうした教えがいつか役立つ日がくるでしょう」。そして「これからも読む者を くぎ付けにする産経新聞であることを願います」と励ましてくださいました。(11月26日~12月1日の意見)

福井3区全候補が原発政策言及 民自は重要、維新は脱、共産はゼロ

(2012年12月5日午前7時14分)
 4日公示した衆院選県内小選挙区の第一声で、民主党の3候補は政権交代の意義や3年余 の実績をアピールする一方、自民党3候補は下野した反省に立った上で「国を立て直したい」と政権奪還に向け攻勢を強めた。第三極の候補は、既成政党そのも のを批判。経済対策や原発問題、環太平洋連携協定(TPP)、消費税増税など各候補が重視する政策にはばらつきがみられたが、原発立地地域を抱える3区で は、4候補全員が原子力政策に言及した。

 政権批判に対し、具体的な「実績」を示して逆風を和らげるのが民主党3候補に共通する戦術。1 区の笹木竜三候補は「北陸新幹線(の県内延伸)は2年で認可、着工を決めた」、2区の糸川正晃候補は「(年間)70億円だった中部縦貫自動車道の予算を 124億円まで増やした」と力を込めた。

 ただ、主要政策の多くを実現できなかった点には「日本の未来を考えて政策をやりつつある」(3 区の松宮勲候補)と理解を求めたり、「50年に及ぶ一党支配の負の遺産が分厚い」(笹木氏)などの?弁明?も聞かれた。「民主党」という言葉を使う回数が 少なく、選挙カーに政党名を入れない候補もいる。

 一方、自民党は猛烈な逆風を受けた2009年の前回選とは一転、「民主党に代わって力強い政府をつくるのが使命」(2区の山本拓候補)と反転攻勢。3区の高木毅候補は「自民党にもおごりがあった」と反省の弁を述べた上で「日本を再生させたい」と与党返り咲きを誓った。

  第三極の各候補は二大政党との違いをアピール。「党利党略に明け暮れ、未来へのビジョンを示せない。そんな政治はもうたくさん」と訴えたのは、民主党から 日本維新の会に転じた1区の鈴木宏治候補。2区でみんなの党の武田将一朗候補は「福井に第三極をつくろうと強い思いで支持を拡大してきた」と強調。3区の 塚本崇候補を含めた3人を「三本の矢」に例え、第三極の連携に期待感を示した。

 個別政策で対応の違いが際立ったのはTPP。民主党では 野田佳彦首相(党代表)が参加に積極姿勢を示しているが、県内の3候補はあえて言及しなかった。自民、共産両党の6候補は、1次産業に深刻な打撃を与える などとして反対を表明。自民党で1区の稲田朋美候補は「自由貿易は大事だが、食料や森林や国柄、国民皆保険制度は一度失えば取り戻せない」と指摘した。

  原発が集中立地する3区の各候補は原発政策にも時間を割いた。松宮、高木両氏がともに安全性を大前提に「原発は重要電源」と位置づけるのに対し、塚本氏は 「原発が根ざした依存態勢を少しずつ変え、自立した地域としての活力を目指す」と脱原発依存を提唱。共産党の山本雅彦候補も「原発即時ゼロ」と訴え、違い をみせた。

 1区でも社民党の山崎隆敏候補は第一声のほとんどを原発問題に充て、脱原発基本法の成立に力を尽くすと訴えた。

 共産党は1区の金元幸枝、2区の藤岡繁樹両候補を含め、3人とも消費税増税への反対を鮮明にしているのが特徴。加えて金元氏は「自民党政治を変えたいと期待して誕生した民主党政権も次々と期待を裏切った」と二大政党への対決姿勢を示した。


火星の放射線で人は死なない ただし「無害」とは言い切れず

2012.12.5 07:17 (1/2ページ)宇宙
 火星表面の放射線は、国際宇宙ステーション内とほぼ同じ量だ。しかし、無害であるという確信を得るためには、火星にたどり着くまでの旅も考慮に入れなくてはならない。人類が火星に足を踏み入れる日は近づいているのだろうか?
「宇宙飛行士は、火星で特別なリスクなしに生き延びることができるだろう」。サウスウエスト・リサーチ・インスティテュートのドン・ハスラーは、赤い惑星表面の放射線レヴェルに関するデータを解説しながらこう断言した。キュリオシティに搭載されたRAD(Radiation Assessment Detector:高エネルギー粒子測定装置)によって測定されたのだ。
 実際、RADが観測した放射線量は国際宇宙ステーションの内部で宇宙飛行士が受ける量に近く、火星に向かう長い旅の間にキュリオシティによって検出された量の約半分に等しい。
 従って、「Space.com」が伝えているように、火星の大気(少なくともいまのところ、メタンガスは見つかっていないようだ)は、地球の大気よりもずっと厚みがないが(地球の大気のわずか1%だ)、それでも宇宙からやってくる粒子や紫外線の到達を防ぐことはできる。
 特に火星の放射線のレベルは、1日の火星の大気の濃淡の変化に従って上下するようで、3%から5%の変動がある。大気圧もまた、朝はより高く、夜はより低くなるが、これは太陽のもたらす熱と関連している。
 しかし専門家たちが説明しているように、火星表面の放射線レベルが低いとわかっても、この惑星に宇宙飛行士を派遣するのにまだ十分な根拠にはならない。実際に火星に行って、滞在して、戻ってくる旅のなかで乗組員たちが受ける放射線量の総量を計算する必要があるだろう。


選挙民は試されている 政党も争点も乱立の衆院選 

2012.12.05

野田佳彦首相【拡大】
いよいよ衆院選公示だ。前々回が郵政選挙、前回が政権交代というシングルイシューだったが、今回は盛りだくさんの争点がある。

 まず、民主党が大きく舵を切ったのが消費税増税だ。これにTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の交渉参加へ動いたことで、反対勢力が党から出ていった。

 しかも、野田政権では、前の菅政権で脱原発に傾きかけていた原発政策も、口では原発ゼロと言いながら再稼働容認姿勢となった。この結果、民主と自民の政策はこの部分ではかなり似通ってきた。

  当然、反消費税増税、TPP交渉参加反対、原発ゼロを唱える勢力から不満の声があがり、党を離れ、国民の生活が第一を経て、日本未来の党の中心メンバーに なっている。未来は嘉田由紀子滋賀県知事が代表になっているが、選挙事務などは小沢一郎氏が率いる旧生活が仕切っている。

 未来の公約要綱案は、消費税増税法の凍結、TPP交渉参加反対、卒原発と東電の破綻処理のほかに、民主党でできなかった中学卒業までの子どもに年31万2000円の手当て支給などを打ち出している。これは、民主党オリジナル政策の復活ということだろう。

 もっとも、これらが実現するかどうか。民主党政権なのだから、党内でパワーさえ持てば実現は可能だったはずなのに、なぜできなかったかが問われなければいけない。

 また、民主は政権交代時には「脱官僚」を掲げていたが、これが「脱官僚依存」に変わり、そのうちに「官僚依存」になった。それとともに、消費税増税賛成、TPP交渉参加、原発容認になっていった。

 このうちTPP交渉参加は当然のことだ。TPPの条約や国内法は国会で決めることで、国民のためにならないなら最後に止めればいい。しかし、消費税増税賛成、原発容認は財務省、経産省に屈しただけだ。

 第3極の日本維新の会は、石原慎太郎氏が率いる太陽の党と合流したため、原発政策について、政策実例集で「30年代までにフェードアウト」とあるが、公約ではないとするなど、ややぼやけてきた。

 維新の原発政策のブレーンだった飯田哲也氏が未来の代表代行になって、未来では「卒原発。10年後をめどにゼロ」となっていて、もうわけのわからない状態だ。

 実際、政策もコロコロ変わるし、政治家の意見を下に判断せざるをえないが、同じ党でも意見が違ったりして、なかなかまともな判断ができにくい。

 第3極については、反消費税増税、TPP交渉参加反対、原発ゼロの未来と、反消費税増税、TPP交渉参加、原発ゼロの維新、そしてみんなの党という色分けだろう。

 一方、消費税増税、TPP交渉参加、原発継続において、自民・公明と民主は似通っているが、それで差別化できないので、新たに景気という争点が出てきた。ここでは自民は金融緩和と積極財政を掲げるが、民主は否定的となっている。

 これだけ争点が多いと選挙民は大変だ。今回の選挙は選挙民が試されているのかもしれない。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

各党政策に「脱原発の看板だけ出して中身不明」と大谷昭宏氏

2012.12.05 07:00


 各党が激しく火花を散らす衆院選。国民としては、各党の政策をよく吟味したいところ。特に気になるのが、「原発」についての政策。国民の約7割が 「脱原発」という意識調査もあることから、原発推進を高らかに打ち出している政党は皆無。しかし、ジャーナリスト・大谷昭宏さん(67才)はこう警告す る。
「脱原発といっても、自民党のように3年間の猶予を持って考えるという党もあるし、共産党は即刻停止、社民党は2020年まで、民主党は2030年 代までというように、掲げている看板の中身は全然違う。でも、例えば即刻停止となったときに、その後の電力供給はどうするのか。全部の自然エネルギーを足 しても7%ですから、残りの93%はどうやって賄うの? と。
 主に火力発電で対応するなら、電気代の値上がりは避けられませんからね。そういったことにどう対応するのか、みんな“脱原発”の看板だけ出して、店の中身はどうなっているのかわからない。そんな看板にひっかかったらえらい目にあいますよ」
 脱原発も、たんにムードに乗せられてしまったら、後で痛い目にあう可能性もあるというわけだ。その実現性を含めて、各党の“脱原発”の中身を見極める必要がありそうだ。
 また、国防・外交についての政策も注目だ。自民党の安倍総裁が憲法を改正し、自衛隊を「国防軍」にすることを公約に掲げたことから、にわかに争点 として浮上してきた。竹島を不法占拠する韓国や、尖閣諸島問題で強硬姿勢を強める中国への毅然とした対応が求められているが、ジャーナリストの田原総一朗 さん(78才)はこう指摘する。
「ひとつの流れとして、ナショナリズムが日本を覆っています。もうちょっと軍事力を強くしろ、もっと力のある外交をやれということです。アメリカの 共和党がその立場で、自民党はそうですし、維新の会もややこちら寄り。一方、アメリカの民主党は対話を重視し戦争に訴えないという姿勢で、日本の民主党も きちんとそうしたことを言うべきですが、それが言えていないところが問題ですね」
※女性セブン2012年12月13日号

山本太郎氏叫んだ 脱・石原ファミリー

2012年12月5日
 無所属で立候補した山本太郎氏=東京杉並区  無所属で立候補した山本太郎氏=東京杉並区
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 無所属で立候補した山本太郎氏(38)は、東京杉並区の高円寺駅北口で第一声を上げた。
  1996年から5回連続当選している自民党前職で前幹事長の石原伸晃氏(55)に挑戦。脱原発デモに初めて参加した場所という高円寺を第一声の場所に選ん だ山本氏は、伸晃氏とその父で日本維新の会の石原慎太郎代表打倒を宣言。「石原ファミリーの派閥を許したらダメ。そら、石原軍団がバスで(応援に)来た ら、僕も見ますよ。でも今回は別。この2人は引きずり降ろさないといけない!!」と“脱石原”を叫び、詰めかけた約150人の聴衆から歓声が上がった。
 山本氏は正午過ぎからお隣の阿佐ヶ谷駅で3時間半にわたり熱弁を振るい、再び高円寺北口で初日を締めくくった。応援には、反原発活動家で作家の広瀬隆氏(69)や日本のレゲエミュージシャンのランキン・タクシー(59)らが駆けつけた。

「朴槿恵候補は原発マフィアか」

原子力エネルギー政策質問に終始黙々無返答



ソン・ジフン記者 2012.12.04 16:14
大統領選挙まであと15日の現在、セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)候補は原発政策 に対する立場を明らかにしていない。核ない社会のための共同行動は10月、 朴槿恵候補を含む主な大統領候補にエネルギー政策と原発に対する立場を聞く 政策質問書を伝えたが、朴槿恵候補は公式な立場はないという回答を繰り返す だけだ。
だが進歩候補はもちろん、民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補も『新規 原発建設中断』と『老朽原発廃棄』を約束している。最近相次ぐ原発事故と、 福島惨事の余波で、市民社会の脱核要求も次第に高まっている。しかし唯一、 朴槿恵セヌリ党候補だけが原発政策と脱核に微温的な反応を見せている。
核ない社会のための共同行動は12月4日に記者会見を行い、朴槿恵候補の原子力 発電についての立場を聞いた。汝矣島のセヌリ党舎前で開かれた記者会見で、 共同行動はセヌリ党が「19代総選挙で核ない社会のための共同行動が要請した 核発電およびエネルギー政策に対する質問書に対する公式の回答を拒否した。 政策討論会も拒否」と指摘した。
続いて朴槿恵候補の中央公約集にはエネルギー政策がまったくなく、地域公約 集では「『現実的に油とガスが出ない国で、原子力は必須不可欠なエネルギー 源』、『国内原発の半分がある慶北に原発の安全性を確保して、輸出産業化の ための原子力基盤研究・産業ベルトを造成』するという内容が含まれている」 とし、セヌリ党と朴槿恵候補が露骨な核発電拡大の立場を示していると主張した。
実際に、朴槿恵候補は中央選挙管理委員会が候補を対象とする公約と政策につ いての質問でも、核発電所増加に『条件付き反対』の立場を明らかにしている。 核発電の安全管理を強調しつつ、増設には慎重という立場だ。原子力発電を続 けるために『安全性』を高めて、『信頼』を先行させなければならないから、 原発拡大政策を推進するにあたり、国民に広報して説得するということだ。 共同行動はこうした立場について「原子力マフィアと違わない」と批判した。 共同行動は、「原発の安全については回復するような『信頼』はなく、原発は それ自体がとても危険な技術であり、なるべく早く閉鎖しなければならない」 と主張した。原子力マフィアは原子力産業資本全般をはじめ、核発電拡張政策 を主張している人々を示す。
共同行動は「『原子力マフィア』の主張は、いずれ再生可能エネルギーで代替 されるだろうが、今は再生可能エネルギーも足りず、化石燃料もないので、 当分は原発が電力供給を担当しなければならないということ」と話した。しかし 共同行動によれば、現在のような傾向のエネルギー政策が続くと再生可能 エネルギーが原子力エネルギーを代替する可能性は薄いという。
世界的にバイオ、風力と太陽光といった再生可能エネルギーは、20~50%以上の 年間成長率を示しているが、韓国では国家エネルギー基本計画が計画ししてい る年間8.7%の成長率にもはるかに及ばない。現政権になって再生可能エネルギー 拡大政策が中断された後、太陽光産業は冷や飯を食っている。関連予算の投与 もG20国家の15位で、インドネシアの1/3水準、4千億ウォン程度だ。しかし原発 増設のためだけに、2024年までに33兆ウォン以上が投入される計画だ。しかし 韓国を除く他の国々は、2010年の一年間、再生可能エネルギー開発に211兆ウォ ンを投資した。共同行動はこうした原発マフィアの原発拡張政策に朴槿恵候補 とセヌリ党が付和雷同しているという疑惑を見せている。
共同行動は記者会見文で「朴槿恵候補は原子力マフィアと同じ立場なのか、 さもなくば原発増設をやめ、老朽原発を閉鎖する脱核、脱原発の立場なのか、 一日もはやく明らかにしろ」と要求した。記者会見文は「本当に安全で幸せな 国の責任を持つのなら、これに対する立場を明らかにして、国民の選択を要求 するのが正しい」と指摘した。
原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)

山本太郎氏杉並区内で第一声 広瀬隆氏が応援、一人じゃなくなった…東京8区


高円寺駅前で出陣式と第一声を行った東京8区の山本太郎氏。広瀬隆氏(右)も応援に駆けつけた
第46回衆院選は4日、公示され、16日の投開票日に向け、12日間の選挙戦がいよいよスタート。各党の党首らは、全国各地で第一声を発した。
 脱原発などを掲げ、東京8区から立候補した俳優の山本太郎氏(38)は4日、東京・杉並区のJR高円寺駅前で出陣式を行った。
 黒いハンチング帽、蛍光色の上着というラフな格好で登場。なぜかリュックサックを背負ったままで、初の街頭演説に臨んだ。同選挙区からは、5選負 けなしの前職で、自民党の石原伸晃前幹事長(55)も立候補。山本氏は「相手(石原氏)は直視できないほど、まぶしい“七光り”です。でも、石原ファミ リーを倒さないことには、何も変わらない」と、石原氏の父・慎太郎氏(維新代表)も含め、あらためて挑戦状をたたきつけた。
 出陣式には反原発の著作がある作家・広瀬隆氏も駆けつけた。広瀬氏は「本当は役者の山本太郎が好きなんだけど、できる限りのことはさせてもらう」と応援を約束していた。
 一方、社民党は4日、山本氏の支持を決定。又市征治選対委員長は「今回の衆院選は脱原発が重要な争点であり、東京から脱原発の議席を獲得することは全国的にも大変重要だ」とのコメントを発表した。

菅前首相も落選ピンチ 原発ゼロ訴えもヤジも拍手もなく…東京18区


菅氏は府中市の大国魂神社で第一声。聴衆の反応は冷たかったが伸子夫人は「60~70点の出来」とフォローした
3年前、自民党に吹き荒れた逆風は、マニフェストを守れなかった民主党を直撃し、新旧大臣を始め大物議員にも黄信号が次々と点滅している。東京 18区(武蔵野市、府中市・小金井市)の菅直人前首相(66)も、東日本大震災後の対応が批判され、地元の評判はガタ落ち。前首相の首を狙おうと各党の候 補者たちが殺到している状況だ。
 府中市の大国魂神社での出陣式。菅氏は「原発ゼロ」と書かれたビール箱の上に立ち、第一声を上げた。「原発ゼロこそが私に託された課題。何としても勝ち抜きたい。精いっぱいのご支援を心からお願い申し上げます」
 首相時代に起きた原発事故を「何か地獄のふたが開きかけているのをひしひしと(感じ)、どうやって押さえ込むかを必死で考えた」と振り返り、約 30分間の演説は原発事故の脅威、自然エネルギー産業育成の必要性などに費やされた。報道陣も含め約200人が前首相の第一声を聞きに集まったが、それだ けの人が集まったことが疑われるほど、反応は冷ややか。「頑張れ」の声援はなく、原発対応に関するヤジさえ飛ばない。拍手もまばらだった。
 衆院選は1980年以来10期連続当選。選挙前の企業・団体へのあいさつ回りはこれまで伸子夫人(67)に任せ、菅氏本人は他候補の応援に回って いたものだが、今回は地元に密着し「どぶ板選挙」に徹する。60代の府中市議は「前首相のプライドを捨てて、なりふり構わずあちこちで頭を下げています よ。でも、『菅にだけは入れない』という声も多い」と話す。
 伸子夫人も苦境を隠さない。「それだけ期待が大きかったのだと思います。『今回はダメ』と言われても、しつこくお願いに行くしかない」。ただ、伸 子夫人は「菅に入れずに、白票が増える選挙をやったらどうかとも思います。棄権はダメですよ。政治は悪いものをもっと悪くしないようにするしかない」と “家庭内野党”らしく、有権者の選択に委ねる姿勢も見せた。
 菅氏と35年来の友人で、武蔵野市内でレストランを経営する上床敬子さん(73)によれば、首相退任後はよくコーヒーを飲みに顔を出すようになっ たという。「脱原発は、菅さんが市民運動家のころから訴えていたこと。世の中がやっとそれに気づいた。(理想主義者の)菅さんには、もともと隠れファンが 多い。乗り切れると思います」と陣営の声を代弁していた。
 ◆東京18区(武蔵野市、府中市、小金井市)立候補者
  土屋 正忠(70)自民元
  杉村 康之(43)未来新
  菅  直人(66)民主前
  横粂 勝仁(31)無 前
  柳  孝義(51)共産新
  五十嵐勝哉(45)維新新

衆院選:公示 将来の安心見定め−−有権者に聞く

毎日新聞 2012年12月05日 東京朝刊
 原発再稼働や消費増税、TPPなどが争点となっている今回の衆院選。公示日の4日、立候補者の第一声に耳を傾けた各地の有権者に意見を聞いた。
 ◆原発再稼働

 ◇田舎に働く場が必要

<賛成>全国で唯一、県庁所在地に原発を抱える島根1区。中国電力島根原発(松江市)から約9キロの同市中心部で4日、前職候補の第一声を聞いた松江市の無職、坂本康之さん(72)は「田舎は仕事がなく、働く場所がとにかく必要だ」と原発の再稼働を待ち望んだ。
 島根原発は現在1、2号機が定期検査中。民主政権が「新増設にあたらない」と判断した3号機はほぼ完成 し「燃料を入れて試験運転すれば稼働できる」(中国電・苅田知英社長)状態だ。坂本さんは「産業が発展しないと地域はだめになる。(民主が進めた)子ども 手当をもらったとしても、親が失業したんじゃ親子関係だって崩れてしまう」と語り、事故の危険性にも「電力会社もしっかり対策をしているから大丈夫なん じゃないか」と楽観していた。【曽根田和久】

 ◇代替開発に道筋を

<反対>中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)のある静岡3区で、廃炉を訴える立候補者の出陣式に駆けつけた同県磐田市の無職、後藤利明さん(71)は「30年以内に高い確率で東海地震が起こる。想定震源域の真上に建つ浜岡原発は日本で一番危ない原発」と話した。
 自宅は原発から30キロ圏内で「子や孫に安全な故郷を残したい。福島第1原発事故までは原発はいいものと思っていたが現在の技術では制御不可能と分かった。脱原発を実現し、代替エネルギーの開発に道筋をつけてほしい」と候補者に期待していた。【西嶋正信】
 ◆消費税増税

 ◇社会保障で還元

<賛成>野田佳彦首相の地元、千葉4区。JR津田沼駅前で首相の妻仁実さんのあいさつを聞いた千葉県船 橋市のカルチャーセンター経営、荒谷晃行(てるゆき)さん(68)は「税が上がるのを好む人はいないが、将来のことを考えれば今回はやらざるを得ない」と いう意見だ。「弱者が困るという主張もあるけれど、やらないともっと弱者にツケを回すような世の中になるだろう。赤字補填(ほてん)ではなく社会保障に回 すのだから、結局は負担したみんなに返ってくる」と話した。【市村一夫】

 ◇復興の遅れ心配

<反対>JR福島駅(福島市)前で4日、立候補者の第一声に聴き入っていた福島市の無職、平井チヨさん(68)は「消費増税には反対です」と語った。
 夫との年金暮らしで負担が増えるばかりでなく、増税分を社会保障費に充てるとの政府の方針を信用できな いという。「復興予算も関係のない事業に使われた。消費増税しても、他の目的に使われるのでは」。福島では風評被害が続いており「消費税の引き上げで景気 が悪くなり、被災地の復興が遅れてしまうのが心配です」。【蓬田正志】
 ◆TPP

 ◇まずテーブルに

<交渉参加は賛成>トヨタ自動車の工場がある愛知県豊田市。男性会社員(35)は「農業分野などで分か らないところがあり、100%賛成、反対とは言えない」と農業関係者に気配りを見せたが「自動車関連の会社で働く身として、輸出で関税が障壁となってお り、障壁が取り除かれるのは賛成」と話した。「まずは交渉のテーブルにつくべきだ。国益を考えて有利な方向に進める戦略を持って交渉に臨んでほしい」と望 んでいた。【中島幸男】

 ◇水田が荒廃する

<反対>3・3ヘクタールの田んぼでブランド米「つや姫」などを生産している山形県酒田市の農業、小松 善明さん(57)は「TPP参加となれば安価な米が入ってくる。米国産の米もおいしい。でもどんな農薬が使用されているか分からない」と懸念した。自身は 減農薬と有機肥料によるコメ作りに挑戦し続けており「関税が撤廃されて安いコメが入ってきたら、貧富の違いでコメの買い方が変わるし、競争力の弱い水田は 荒廃する。水田の保水機能が失われれば国土の保全もままならない」。【佐藤伸】

東日本大震災:福島第1原発事故 警戒区域の富岡町、3区域再編へ 町議会承認、年度内を目標に

毎日新聞 2012年12月05日 東京朝刊
 東京電力福島第1原発事故で警戒区域に指定された福島県富岡町は4日、年度内を目標に、放射線量に応じ て帰還困難区域など3区域に再編する案を決めた。仮役場のある郡山市内で同日開かれた町議会全員協議会に再編案を示し、承認された。6日に案を国に提示 し、協議を進める。
 再編案によると、立ち入りが原則禁止の帰還困難区域は原発に近い北東部で、町面積の2割。数年後の帰宅を目指す居住制限区域と、早期帰宅を目指す避難指示解除準備区域がそれぞれ4割を占める。町は年明けから住民説明会を開く予定。
 町は今年9月、全住民一律の賠償を目的に、帰還を5年後(事故から6年後)と宣言したが、「除染やインフラ復旧を促進するため、再編と賠償問題を分けて進める必要がある」(町関係者)と判断した。区域見直しは、対象11市町村のうち7番目となる。【神保圭作】

◇ドイツ 「脱原発」に関心

22年までの「脱原発」を目指すドイツは、日本の各党の原発政策に関心を寄せている。DPA通信は「日 本人は福島第1原発事故後、前例のない反原発運動を展開するなど意識変革を起こした」と分析する一方、「経済危機の前に、選挙戦で原発は影が薄いテーマ。 民主、自民の2大政党も脱原発に熱心ではない」と指摘。卒原発を掲げる「日本未来の党」を結成した嘉田由紀子・滋賀県知事を「政界に切り込む女性」と伝え た。
 中国との摩擦が絶えない現状も報じられ、南ドイツ新聞は「平和主義の終わり」との見出しで「第二次大戦 後、初めて軍備増強が争点になった選挙」と位置付けた。ウェルト紙(電子版)は「重要貿易相手国・中国との領土問題の影響で、日本企業は長期間苦しんでい る」と選挙前の経済状況を報じた。【ベルリン篠田航一】

 ◇ロシア 「6年で7人目…」

ロシアのタス通信は4日に公示された衆院選について、与党・民主党が公約を実行できなかったことなどか ら国民の支持を失っており、「大敗が予想されている」と報じた。また、福島第1原発事故を受けて「原子力エネルギー問題が重要な争点になっている」と指摘 し、民主党と自民党の原発政策の違いについても紹介した。
 ただロシアのメディアでは日本の政治の行方よりも、度重なる首相の交代に興味が持たれている。
 有力紙「独立新聞」は、「この6年間で首相が6人も代わった」と強調。自民党の政権復帰が見込まれるとしたうえで、「日本は7人目の新たな首相とともにクリスマスと新年を迎える」と報じた。【モスクワ田中洋之】

被災地、党首駆ける 衆院選公示

選挙戦初日、がれきの山が残る宮城県沿岸部にも選挙カーが駆け抜けた=4日、石巻市(写真は一部加工しています)
 「何よりも復興」を掲げる党首たちが、先を争うように真冬の被災地を駆け抜け た。衆院選が公示された4日、東日本大震災の爪痕が残る東北で、野田佳彦首相や安倍晋三自民党総裁らが第一声を上げた。郷土再興に全力を挙げる姿勢を示し た政党トップ。力強い弁舌とは対照的に、聴衆からは立ちすくんできた政治への不満が漏れた。震災から1年9カ月。国を動かす党首たちの激突を被災者はどう 見たのか。

 野田首相(民主党代表)は午前9時半、いわき市中心部で第一声。「福島第1原発事故は国が責任を持たねばならない。除染と賠償を進め、生活再建を加速させる」と熱弁を振るった。
 氷雨の中で聞き入ったのは300人ほど。いわき市の建設業男性(64)は「前回の総選挙で掲げた主要公約は腰砕け。原発事故避難者が一日も早く帰還できるよう責任を持って実行してほしい」と注文を付けた。
 首相は仙台市中心部に転戦。土砂降りの雨だったが、約300人がリーダーの言葉を聴いた。
 若林区の仮設住宅に住む男性(64)は「どの党が勝っても復興のスピードは変わらないだろう。腰を据えて実行できる党に投票したい」と選択軸を明かした。首相は岩手県にも赴いた。
 安倍総裁は午前8時半、福島市内のアーケード街入り口で選挙戦入り。約700人を前に20分の演説。半分ほどを復興対策とエネルギー問題に費やし、「日本の未来を決める選挙が始まった。被災地の復興なくして日本の未来はない」と声を張り上げた。
 仙台市のJR仙台駅前でも演説し、約1000人が集まった。最後まで聴いた仙台市青葉区のアルバイト女性(29)は「言うだけなら誰でもいえる。何をやるかだけでなく、小さくても何をなしえたかを聞きたかった。あまり中身はなかった」と残念そうだった。
 日本未来の党の嘉田由紀子代表(滋賀県知事)、社民党の福島瑞穂党首も、福島県で第一声を上げた。
 嘉田代表は全住民の避難が続く福島県飯舘村で街頭演説し、党公約の「卒原発」を訴えた。避難先から駆け付けた村民は約20人。真っ先に被災地に入ったことを評価する人はいたが、「村民の避難先で訴えてほしかった」との声もあった。
 福島党首は会津若松市内でマイクを握った。「日替わりのように主張が変わる政党とは違う」。第三極を意識して「元祖脱原発」をアピールした。


2012年12月05日水曜日

主要争点、党と不一致も 候補者の第一声

候補者の第一声で「脱原発」を訴えるメッセージを掲げる支持者=4日午前9時すぎ、仙台市青葉区
候補者の第一声で掲げられた「脱増税」のぼり=4日午前、仙台市青葉区(写真は一部加工しています)
 4日公示された衆院選で、東北の小選挙区や比例代表の各候補、応援弁士は「原 発」「消費税」「憲法改正」の主要争点で論戦を繰り広げた。東日本大震災の津波で被災し、福島第1原発事故の惨禍も広がる東北。各候補の訴えの端々に、党 が決めた政策をそのまま主張できない複雑な心境ものぞかせた。

<原発・自然エネ開発を/完全否定は論外>

 福島第1原発 事故の被害が広がる福島県。5区の自民党元議員坂本剛二候補は三春町の富岡町応急仮設住宅で演説し「私の考えは『卒原発』」と訴えた。脱原発に慎重な同党 の政策とは異なる姿勢をアピールした。「今すぐは難しくても新しい自然エネルギーを開発する。段階的に依存度を減らし、いずれ原発をなくしたい」
 同じ選挙区の民主党前議員吉田泉候補はいわき市で「原発事故で避難区域に指定された福島県双葉郡と多くの避難者を受け入れているいわき市がどう手を組んで共存共栄できるのか、皆さまの力をお借りしたい」と、非常事態が続く現状の打開に理解を求めた。
 一方、原子力施設が集中する青森県。「大事なのは核燃料の後始末だ」と力を込めたのは、2区の民主党新人中村友信候補。「国や政府、国民が後処理問題を議論し、高レベル放射性廃棄物の最終処分地の道筋をつけることが重要だ」と十和田市で演説した。
 青森3区の共産党新人松橋三夫候補は八戸市で「青森県に原発、核燃サイクル施設を集中立地させる。そんな危険なやり方はない」と政府の政策を痛烈に批判した。
 東北の最大都市、仙台では訴えが交錯した。
 宮城2区の自民党前議員秋葉賢也候補は宮城野区で「原発はイエスかノーで分けられる単純な話ではない。原発を完全に否定して日本の再生はありえない」と聴衆に呼び掛けた。
 同じ選挙区の民主党元議員今野東候補は「福島の状況を見れば、原発事故担当の復興副大臣として、原発を子どもたちに引き継ぐわけにはいかない。再生可能エネルギーを最大限活用する」と強調した。
 宮城1区の日本未来の党新人横田匡人候補は青葉区で、党の金看板である「卒原発」を叫んだ。「単なる脱原発のスローガンではなく、われわれは(原発から)卒業するカリキュラムを用意した。混乱ない確実な卒業を実現させたい」
 同選挙区のみんなの党新人林宙紀候補は、青葉区で「原発ゼロと経済成長を両立させる方策は、電力の自由化だ。東北には水力、風力、地熱といった有利な条件がそろい、日本の将来を引っ張っていける」と話した。


<消費税・増税先行に怒り/将来の負担回避>

 民主党政権が踏み切った消費税の増税に、復興途上の被災地からは批判の声が続いた。
 宮城4区の民主党前議員石山敬貴候補は大崎市で「『復興復旧に頑張っているときに消費税が上がれば、もう一度立ち上がろうという心が折れてしまう』と被災者からよく言われる」と述べ「(国会の採決で)反対札を出した決断に今も後悔はない」と言い切った。
 民主党を離れた、岩手2区の日本未来の党前議員畑浩治候補は、岩手県滝沢村で「消費税増税法案には断固反対し、法案を撤回させる。国の集中復興期間は2015年度まで続く。消費税増税だけを先にやるのには怒りを覚える」と力を込めた。
 宮城2区のみんなの党新人菊地文博候補は仙台市宮城野区で「消費税増税は国民不在で決めてしまった。増税する前に国会議員も官僚も身を切るべきだ。ツケを国民に押しつけるのが今の政治だ」と批判した。
 宮城6区の共産党新人高村直也候補の応援演説をした気仙沼本吉民主商工会の菅原均会長は気仙沼市で「復興するまで消費税は免除してほしいと言ってきた。赤字でも納めなくてはならず商売をやめたくなる」と地域経済の崩壊を危ぶんだ。
 宮城2区の日本維新の会元議員中野正志候補は「やがては上げざるをえない」と理解を示しつつも「今は景気が良くない。デフレの時に消費税を上げるという愚かな政策は進めるべきではない」と指摘した。
 山形2区の自民党新人鈴木憲和候補は米沢市で増税の意義を訴えた。
 「今回の増税は勇気ある決断だった。社会保障費を将来世代につけ回さないようにするのは政治家としての当たり前の責任感(の現れ)だ。一方で国会議員の歳費は削減しなくていいのか、皆さんに納得してもらうための努力は足りていない」


2012年12月05日水曜日

復興への決意、力込め 被災地でも論戦幕開け

候補者の訴えに耳を傾ける仮設の住民ら=4日午後4時すぎ、南相馬市鹿島区
 東日本大震災後初となる国政選挙の戦いの火ぶたが切られ、大津波や福島第1原発 事故の被災地でも論戦が始まった。震災の影響を受けた陣営も少なくない。一様に震災からの復興に熱弁を振るう候補者に対し、生活再建、地域再生を誰に託す のか、被災者は厳しい表情で耳を傾けた。
 宮城3区で、名取市の愛島東部団地仮設住宅では、民主前議員の応援で平野達男復興相がマイクを握った。閖上地区の被災者に「市が住民の意見を早く集約して計画を作ったら、すぐに工事に着手する準備はできている」と呼び掛けた。
 共産党新人は、名取市の箱塚桜仮設住宅団地で、入居者らを前に「これから寒さが厳しくなる。ガス代、灯油代の補助も実現する」と語った。
 仮設住宅で暮らす無職男性(75)は「仮設入居者は高齢者が多く、一日も早い復興に取り組んでほしい」と求めた。
 最大被災地の石巻市を抱える宮城5区の自民新人は、市内の仮設住宅を回り、被災者の困窮や雇用問題の解決に力を注ぐと訴えた。
 共産新人は、中心部が壊滅状態となった女川町の仮設住宅近くで街頭演説。「被災者の住宅や生活の再建が最優先なのに、復興予算の流用は許されない」と断じた。
 岩手3区の民主党前議員は、岩手県内の立候補者の中でただ一人、沿岸被災地の陸前高田市で第一声を上げ、「陸前高田は人の集まる場所、施設が全て無くなった。無念でならない」と語った。
 前議員は妻ら家族4人が津波で犠牲になったほか、同市の自宅も失った。応援弁士は境遇に触れ、支持を呼び掛けた。
 同選挙区では自民、未来各新人も、沿岸部に選挙カーを走らせた。「復興にかける思いを知ってもらうには、まず被災地の最前線で」(陣営)。夜には、大槌町に前議員を含む3候補が集まり、論戦を交わした。
 原発事故の影響が続く福島5区。自民党元議員は、地元のいわき市に加え、双葉郡の避難者が住む中通り地方の4市町を行脚した。「普通は5区だけだが、今回は県内全体に避難者が散らばっている。支援の輪を拡大してほしい」と訴えた。
 みんなの党新人は、避難区域に指定された双葉町の出身。いわき市内で第一声を行い「避難者を受け入れたいわき市のためにも5区の再生に貢献したい」と誓った。
 楢葉町の自宅が津波に流された日本未来の党新人は、いわき市内の借り上げ住宅に事務所を置いた。同市小名浜の仮設住宅で「10年、20年先になっても皆さんと一緒に帰りたい」と涙声で訴えた。


2012年12月05日水曜日

再処理工場 ガラス固化試験 来週にも開始へ

 日本原燃は4日、来年10月の完工を目指す使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)で、試運転の最終段階となる高レベル放射性廃液のガラス固化体製造試験を来週にも開始すると発表した。
 ガラス溶融炉の温度を1000度以上に上げる熱上げが終了し、3日夜に、模擬廃液とガラス原料を混ぜた「模擬ビーズ」を使った流下確認作業を始めた。
 作業は約1週間かかる見通し。終了し次第、実際の高レベル放射性廃液を使った試験に着手する。


2012年12月05日水曜日

衆院選:公示 政権枠組み、焦点に 過去最多1504人立候補

毎日新聞 2012年12月05日 東京朝刊
 現行憲法下で23回目となる第46回衆院選が4日公示され、16日の投開票に向け選挙戦に突入した。民 主党政権の継続か、自民、公明両党が政権に復帰するかが焦点。原発や経済対策、外交・安保政策などで民主、自民両党が激しい論争を繰り広げ、日本未来の党 や日本維新の会など第三極の各党も独自の主張を展開している。主要政策の違いは大きく、選挙後の政権の枠組みに影響を与えそうだ。【高塚保】
 立候補の届け出は4日午後5時に締め切られ、立候補者数は小選挙区1294人、比例代表210人(重複立候補者を除く)の計1504人で確定した。過去最も多かった96年の1503人を上回り、過去最多となった。女性候補は225人。
 野田佳彦首相(民主党代表)、自民党の安倍晋三総裁、未来の嘉田由紀子代表、社民党の福島瑞穂党首は4 日、第一声の場として東京電力福島第1原発事故のあった福島県を選んだ。今回は昨年3月の東日本大震災後、初めての本格的な国政選挙。4党首の動きは、 「脱原発」が選挙戦の大きな争点であることを印象づけた。
 首相は「原発ゼロを目指してほしいというのが国民の声だ。30年代に原発ゼロを目指す。あらゆる政策資 源を総動員すると閣議決定した」と強調した。「卒原発」を訴える嘉田氏は「原発ゼロの社会を目指したい」と表明。福島氏と共産党の志位和夫委員長は「即時 ゼロ」を訴えた。
 ただ、代替エネルギーの確保にめどがつかなければ、電気料金の上昇などを招きかねず、国民生活にも悪影 響が出かねない。安倍氏は「原発ゼロが理想だが、生活に直結する。選挙目当てのスローガンに掲げるつもりはない」と脱原発に慎重な姿勢を示した。自民党が 第1党になれば連立を想定する公明党は脱原発を主張している。
 エネルギー政策を巡り、維新は石原慎太郎代表と橋下徹代表代行ら幹部の間で違いが表面化している。第一 声でも主張が割れ、石原氏は「原発が動かなくなって、例えば20%電気料金が上がったら、日本経済は全滅する」と維持を主張。一方、橋下氏は「なくす方向 でできるならやっていこう」と語った。
毎日新聞 2012年12月05日 東京朝刊

























主な争点 12党の比較
主な争点 12党の比較
消費増税では、税と社会保障の一体改革法を成立させた民主、自民、公明3党が、増税を進める方針。首相 は「社会保障はただではできない。将来世代に頼ってはならない」と理解を求めた。これに対し、未来、みんなの党は増税凍結を訴え、共産は消費増税中止を主 張する。維新は消費税率を11%に引き上げ、税収を地方財源に充てる方針。
 外交・安保政策を巡り、首相は安倍、石原両氏を念頭に「力強い言葉が躍ればいいということではない。相 手を挑発するような言葉が繰り返されれば、排外主義に陥りかねない」と批判。安倍氏は「日本の領海に中国公船が何度も入って領海侵犯をする。民主党外交の 敗北の結果だ」と強調した。一方で、政権公約に掲げた自衛隊の国防軍化には触れず、公明党の慎重姿勢に配慮をのぞかせた。
 原発を含むエネルギーや外交・安保、経済などの重要政策で、民主、自民両党の隔たりは大きく、選挙結果次第では重要施策が大幅に見直される可能性もありそうだ。

私の視点:2012衆院選/2 原発の「ゴミ」議論不足=専門編集委員・青野由利

毎日新聞 2012年12月05日 東京朝刊
 海岸沿いに巨大な「要塞(ようさい)」がそびえていた。24時間態勢で造り続けてきた防潮壁は海抜18 メートル、長さ1・6キロ。福島の過酷事故後に浜岡原発に下された停止要請は原発政策転換の象徴に思えた。今、先行きが見えないまま伸びる「要塞」は政治 の無策の象徴に見える。
 原発に「絶対安全」はなく、あるのは「リスクの大小」だけ。それが明らかになったのに、政治は原発ゼロに向けた新たな未来像を描けず1年9カ月がたった。故郷や仕事を奪われた福島の未来も白紙のまま。閉塞(へいそく)感やあきらめが広がるのは当然のことだ。
 そんな状況なのに各党が語っていないことは多い。物足りないのは原発の「ゴミ処理」だ。
 国内には約1万7000トンの使用済み核燃料がある。多くが原発敷地内のプールに、一部が青森県に送られ再処理工場のプールに保管されている。
 「全量再処理」の国策の下、これらはすべて「資源」だった。それが再処理をやめると言ったとたん、「ゴミ」となり、青森県は各原発に引き取りを求める。原発のプールにも余裕はない。満杯になれば原発は止まる。地元も「ゴミ」を抱えたくない。
 再処理はゴミ処分を先送りする仕組みでもあったが、現実の政策は技術・コスト両面から行き詰まっている。原発を減らしていくこととも矛盾する。燃やすあてのないプルトニウムを増やすことは核拡散防止上の大問題でもある。
 どんな政策をとるにせよ、原発のゴミ処理は残る。解決に向け新たな仕組みがいる。「総量管理」はゴミの量に上限を設けたり、増加分を抑制したりする考え方だ。「出口」から原発の稼働を管理し、ゴミが多過ぎるとなれば動かせない。
 「暫定保管」は取り出せる状態で数十〜数百年保管する。問題の先送りともいえるが、技術を発展させつつ、ゴミ処理を一人一人が考える猶予期間にもできる。電力消費地が原発のゴミを他の地域に押し付けず、たとえば東京で保管するという議論にもつながる。
 民主党は再処理の方向性が見えないが、「総量管理」や直接処分に触れた。あいまいさは残るが、先送りし ただけの自民党よりいい。日本未来の党は「総量規制」と「暫定保管」からなる「卒原発プログラム」を定めるという。中身がまだはっきりしないが、出口から 脱原発を実現する試みになりうる。
 再処理問題の解決には米国の思惑や海外に外注している再処理もからむ。外交力にも注目したい。

社民、山本太郎氏を支持 福島党首ツイッター使用、すぐ削除

12・16 衆院選公示
山本太郎氏
東京8区から無所属で立候補した俳優山本太郎氏
Photo By スポニチ
 社民党は4日、脱原発活動を続け東京8区から無所属で立候補した俳優山本太郎氏(38)の支持を決めた。

 又市征治選対委員長は「脱原発が重要な争点であり、東京から脱原発の議席を獲得することは全国的にも大変重要だ」とコメント。同区には自民党の石原伸晃前幹事長(55)、民主党の円より子元参院議員(65)、共産党新人の上保匡勇氏(28)が立候補している。

 また、福島瑞穂党首はツイッターで特定の候補者名を挙げて「社民党は支持を正式決定」とつぶやいた。政党としての選挙運動にインターネットを使ったと見なされ、公選法に抵触する可能性もある。社民党本部は「誤解を招く恐れがある」とコメント。間もなく削除された。
[ 2012年12月5日 06:00

福島しらけムード 野田首相にも安倍総裁にも 原発、復興語ったが…

12・16 衆院選公示
衆院選がスタート 聴衆に手を振る野田首相
いわき市で第一声を上げた野田首相
Photo By 共同 
 野田佳彦首相は午前9時25分ごろ、東京電力福島第1原発から約40キロ南の福島県いわき市内で「原発依存社会から決別しないといけない」と声を張り上 げた。自民党の安倍晋三総裁は午前8時半、福島市中心部で「原発事故の被害回復には国が責任を取る必要がある」と強調。「卒原発」を掲げる日本未来の党の 嘉田由紀子代表は飯舘村に入り「原発ゼロの社会を目指すのは飯舘から」などと訴えた。

 会津若松市を訪れた社民党の福島瑞穂党首を含め4党トップが福島県内から遊説をスタート。ただ必死のアピールも、被災地の有権者の目には“選挙用のパフォーマンス”と映ったようで、各党首の演説には拍手も、やじもほとんどなく、しらけムードが漂った。

  いわき市の仮設住宅で避難生活を送っている楢葉町の遠藤良平さん(76)は「いつもはそっぽを向いているくせに。みじめな生活をしている人のことをどれだ け考えているのか。自分のことだけなんだろう」と突き放した。そして「ここ(仮設住宅)には(党首は)来ないから話も聞けない。賠償も除染も進んでいない のに」と嘆いた。

 安倍総裁の演説が行われた広場では、「ふくしまに原発をつくったのは自民党」と書いたプラカードを掲げる女性の姿もあった。

  飯舘村は、ほとんどの住民が村外に避難しており、嘉田代表の第一声に集まった有権者は、一時帰宅でたまたま村に戻っていた村民ら約10人。福島市内に避難 している美容院経営花井勝義さん(66)は「福島の人の思いをくんでいる」と公約には評価する一方で、「そんな簡単にいくのか」と漏らした。

  双葉町が役場機能を移した埼玉県加須市で避難生活を送る林日出子さん(81)は「誰が何を訴えているのか分からない」とつぶやいた。「復興には力を入れて くれないのに、選挙のときは1票欲しいからってみんな福島に来る。町にいたときは演説を聞いて投票先を決めていたけれど、ここには誰も来ないのかね」と諦 めたような表情を見せた。
[ 2012年12月5日 06:00

県農協中央会がTPP反対特別決議




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「ガンバロー」を三唱する参加者
県農協中央会は4日、佐賀市文化会館で第28回県大会を開き、TPP交渉参加に反対する特別決議を採択し、「原発に依存しない循環型社会の実現を目指す」という内容を盛り込んだ活動方針を承認した。
 県内の組合員ら約800人が参加。県中央会の中野吉實会長は「高齢化で農業生産基盤と農協組織の弱体化が進んでいる。日本の農業を崩壊させかねな いTPPへの交渉参加の阻止運動を強めなくてはならない」とあいさつ。来賓の古川知事も「県も交渉参加に反対している。県内の農家を守っていきたい」と述 べた。
 今後の活動方針として、担い手育成や経営基盤強化に取り組むことのほか、燃料や電気の節減などを実践し、原発に依存しない社会を目指すことも掲げ た。また、「TPP交渉参加は、農業や食料安全保障など、国の根幹に関わる制度を崩壊させる。政府が断念するまで運動を展開する」とする決議を採択。「ガ ンバロー」を三唱して気勢を上げた。
(2012年12月5日  読売新聞)

政権枠組み懸け決戦 衆院選告示、県内19人立候補

(12月5日)
 第46回衆院選が4日公示され、16日の投票日に向け12日間の選挙戦がスタートした。東日本 大震災後に初めて行われる本格的な国政選挙は、福島第1原発事故を受けて原発政策の在り方や、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の是非、消費税増税と いった「日本の針路」を左右する重要課題が争点。3年4カ月前に歴史的な政権交代を果たした民主党の政権継続か、自民党の奪還かを大きな選択肢に、みんな の党や日本維新の会など第三極勢力が政権の枠組みを懸けて戦う。
 県内五つの小選挙区には、前回より3人多い19人が立候補した。現行の小選挙区制度下では最も多い。自民、みんな、共産の3党は全選挙区に候補者を擁立した。民主は3人、日本未来の党が1人。
 前回2009年の衆院選では、政権交代への追い風を受けて小選挙区で3勝した民主は今回、政権運営への厳しい評価で逆風を受け、苦戦している。前々回の05年まで小選挙区でほぼ議席を独占していた自民は、5議席全勝を目指す。
 みんなは自民と全面対決。中でも3区の渡辺喜美みんなの党代表は、古巣の自民と激突するのは初めてで、公示前から自民新人と激しい前哨戦を繰り広げている。
 民主党県連の谷博之代表は2区の前職出陣式で、前回衆院選のマニフェスト(政権公約)への批判に対し「実現したことも多い」とした上で「古い政治に後戻りさせてはいけない」と、自民回帰への流れに危機感を表した。
 自民党県連の茂木敏充会長は、5区の自身の出陣式で「必ず政権を取り戻す」と宣言。自民と選挙協力を交わしている公明党県本部の遠藤乙彦代表は1、3区の自民候補出陣式に出席し、エールを送った。
 みんなの党の渡辺代表は、自身の出陣式で「自民は官僚依存、民主は官公労依存」と批判した上で「しがらみにとらわれてはいけない」と支持を訴えた。
 未来前職の山岡賢次氏は、新党の旗印でもある「原発を10年以内にゼロにする」と強調。共産党県委員会の小林年治委員長は1区新人の出陣式で「財界やアメリカのしがらみに縛られた自民党型政治からの脱却を目指す」と主張した。

衆院選公示 景気、原発、年金・医療・・・ 1票に込める思いそれぞれ 宇都宮 有権者に聞く

(12月5日)
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 「景気を回復させ、将来に希望が持てる国にしてほしい」「エネルギー政策の論争を見極めたい」。2009年の政権交代、11年の東日本大震災後初の衆院選が公示され、県内でも各候補者の論戦が始まった4日、1票に託す思いを宇都宮市中心部で有権者に聞いた。
 「景気が良くならないと気持ちも盛り上がらない。国民の生活が良くならないと国の政策にも協力できない」
 午前の雨も上がった4日午後1時すぎ、同市江野町のオリオン通り。通り掛かった鹿沼市、自営業田中浩一さん(47)は「気持ちに余裕が持てる環境にしてほしい」と景気対策に期待を込めた。
 宇都宮市馬場通り1丁目の二荒山神社前を通った同市、会社員篠原広憲さん(24)も「自分も新卒時に就職で本当に苦労した」と打ち明け、「就職したい人がすぐに仕事を見つけられるようにしてほしい」と雇用対策を求める。
 東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえ、エネルギー政策を重視する有権者も多い。
 宇都宮市、主婦佐藤愛子さん(53)は「安全、安心に生きられる世にすること。一刻も早く原発を廃止してほしい」と脱原発を支持。一方、同市、警 備員石川信夫さん(42)は「拙速な脱原発で経済に影響が出ては困る。次のエネルギー確保に向けた工程表を示してほしい」と訴える。
 原発事故で一時全村避難した福島県川内村出身の同市、フリーター女性(25)は被災地の復興が気掛かりだ。「まず現状を何とかしてほしい。福島県内は住民が戻れない地域がまだある」と語気を強めた。
 年金・医療問題は若い年代の関心も高い。宇都宮市で若者の社会活動を支援しているNPO法人代表岩井俊宗さん(30)は「雇用問題も心配だが、今の若者には未来の安心感がない。安定した年金制度をつくり、将来への不安を払拭してほしい」と強調した。

衆院選公示 2選挙区に6人立つ  

衆院選が公示された4日、鳥取1区では前回より1人少ない3人が、鳥取2区は前回と同数の3人が立候補を届け出た。多くの候補は街頭演説などで支 持を求めた。3年余りの民主党政権への評価や、雇用を中心とした経済対策、防災、税制改革、エネルギー政策などが争点とされ、「第3極」と呼ばれる政党の 動向や選挙後の政権の枠組みにも関心が集まっている。鳥取市で初雪となるみぞれが降るなど寒さが本格化するなか、師走の選挙は投開票日の16日に向け、ス タートを切った。
◇1区
<塚田候補> 
 塚田陣営は午前8時50分からJR鳥取駅北口で出陣式を開いた。塚田候補は集まった支持者らに、「今回の選挙は、米国のいいなりで財界中心になっ ている政治を断ち切れるかが問われており、私の手で本当の改革をやらせてほしい。雇用を守り、鳥取を明るい街にする」と語った。
 妻の市谷知子県議は「どんな困難があっても絶対に投げ出さず、誠実で他人に優しい人柄です。皆さんの願いに応える政治家であり、ぜひ国会に押し上 げて」と呼び掛けた。市谷県議は中学1年の娘に託された手紙を紹介。「みんなが笑顔になる政治のために、お父さん、頑張ってください」と読み上げると、塚 田候補は満面の笑みで応えた。
 この日は、鳥取市の市街地のスーパーマーケットや住宅団地を中心に演説して回り、同市河原町にも足を延ばして主婦や高齢者に支持を求めていた。
<石破候補>
 石破陣営は、石破候補が自民党幹事長として沖縄で選挙戦を始めたため、本人不在のまま午前8時50分から鳥取市戎町の選挙事務所前で、事前録音し たテープで第一声。「誠実で、実直、まじめな県民性が日本を立て直すと信じている。地域の発展のため、さらに働かせていただきたい。不在で申し訳ないが、 さらなる力を与えてほしい」と訴えた。
 妻の佳子さん(56)は「夢を実現するために、再び力を」とあいさつ。応援に訪れた平井知事は「経済、雇用は待ったなし。国政のど真ん中に行って もらうことこそが鳥取県を良くする」、竹内功・鳥取市長は「決断できない政治から脱却を図る重要な選挙だ。因幡の地を挙げて大きな勝利を」と声を張り上げ た。この後、支持者ら約1000人(陣営発表)が拳を上げて「ガンバロー」を三唱。石破候補の代わりに佳子さんが選挙カーで街頭へ繰り出した。
<井上候補>
 井上候補は、県庁で立候補を届け出た後、取材に応じ、「今の日本の新自由主義経済の仕組みを変えたい。それは国政でないと出来ないことだ」と話した。
◇2区
<赤沢候補>
 赤沢候補は午前9時、JR米子駅前だんだん広場で第一声。「鳥取から日本を変える。もう一度皆さんの力を貸してほしい」と声を張り上げ、自民党幹事長を務める1区の石破候補と共に政権を奪還する意気込みを強調した。
 3年間の野党生活が「長く、つらかった」と切り出した赤沢候補は、税収より借金が多い予算編成が続いたことなど、民主党政権の欠点に言及。自民党 の主張の「日本を取り戻す」を繰り返しながら、「聞こえの良い政策と決別し、票にならなくても国民のためになることを語る自民党に変えてみせる」と、党改 革への思いにも熱弁を振るった。
 この日も、名字にちなんで愛用している赤色のネクタイを締め、来賓の首長らから「真価を問われる選挙だ」と励ましを受けて選挙カーに乗り込むと、琴浦町と境港市でも出陣式を開いて支持を呼びかけた。
<福住候補>
 福住候補は午前9時から米子市の事務所前で支持者の励ましを受けて出陣式に臨み、同市と境港市の目抜き通りや住宅地など計16か所で選挙カーを止めて演説をした。若さを強調しながら、「子どもたちのためにも平和で原発ゼロの日本を実現する」と支持を求めた。
 共産党県西部地区委員長を務めながら、今年2月からは米子市を中心に街頭演説を続け、東日本大震災による福島第一原発の事故を受けて同市でも始 まった金曜夕刻の原発反対デモにもほぼ毎回参加。この日も「核のごみを生み出し続ける原発は事故がなくても危険だ。多くの国民が原発をなくしてほしいと 願っている」と強調した。
 また、「大企業を優遇する税制を改革することで福祉の財源を捻出できる」と消費増税に真っ向から反対し、「共産党は90年間一貫して活動を続けている」と政党乱立を批判した。
<湯原候補>
 湯原候補は米子市公会堂での出陣式で、支持者約300人(陣営発表)に「ずっとこの地で生活し、農業をやりながら地方議員を20年近くやってきた 意地がある。どの候補者よりこの地は良く知っている」と力説。「成長著しい(日本海の)対岸諸国の経済の富を山陰に取り込もうと政治に携わってきた。一生 懸命戦います。議席をお与え下さい」と訴えた。
 出陣式には、川上義博・参院議員も出席。「民主党はマニフェストで失敗したが、この経験を次の政権で生かせるよう湯原候補に絶大な支援を」と呼びかけた。
 大安の3日に自宅近くの神社で必勝祈願し、この日は陣営カラーの青色のネクタイを締めて出陣式に臨み、境港市や大山町、北栄町まで選挙カーを走らせ、計9か所で街頭演説をした。夜は農協の関連施設などで個人演説会を行い、支援を呼びかけた。
(2012年12月5日  読売新聞)

嘉田代表、さっそく本県入り 日本未来の党 「卒原発」アピール

(12月5日)
 衆院選公示日の4日、日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事が早速、本県入りした。栃木4区の同党公認候補の応援のため小山市を訪れ、子育て支援の必要性や脱原発を訴えた。
 11月末の結党以来、本県入りは初めて。同日午後、JR小山駅構内から小走りに出てきた嘉田氏は、シンボルカラーの黄緑色のジャケット姿。笑顔で演台に上がり、演説した。
 「生まれたての党。投票先がないという皆さんの思いに応え、新しくつくった」。党が掲げる「卒原発」について、公示後に第一声を上げた福島県飯舘村を例に「何の責任もない人たちが故郷を追われている。二度と原発事故を起こしてはいけない」と力を込めた。

[衆院選]3議席に14人出馬




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候補者の出陣式で、気勢を上げる有権者ら(4日)
衆院選が4日公示され、29年ぶりの「師走選挙」が幕を開けた。県内3小選挙区では、民主党3人、自民党3人、日本未来の党2人、日本維新の会2 人、共産党3人、社民党1人の計14人が立候補を届け出た。景気・雇用対策や原発を巡るエネルギー政策、消費税増税、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉 参加の是非などが争点となる今回選は、秋田1、3区でともに5人の候補が出馬するなど激戦が予想される。
 ◆1区
 新人の冨樫博之候補(自民)は午前8時半から秋田市大町の駐車場で出陣式。「今一番大事なのは東日本大震災からの復興復旧。軸足を秋田に置きながら、国政の場から秋田のために頑張りたい」と第一声を上げた後、市内での街頭演説に向かった。
 前議員の寺田学候補(民主)は午前9時過ぎ、秋田市中通のホテルで第一声を上げた。「過度な利益誘導では何も変わらない。子育てや医療、介護などを中心とした民主党の道は間違っていない」と訴えた後、市内各地で個人演説会を開き、支持を求めた。
 午前9時にJR秋田駅前で第一声を上げた新人の佐竹良夫候補(共産)は、秋田市中心部で街頭演説を展開。「消費税増税をしなくても、医療や福祉などの財源を生み出せる。不要不急の公共工事をやめさせ、増税ストップのため、全力をかける」と主張した。
 前議員の高松和夫候補(未来)は第一声で「民主党政権は国民との約束を全て反故(ほご)にし、瓦解寸前。中身が何も変わっていない古い自民党に先祖返りして良いのか」と第3極の意義を強調。選挙カーで市内を回り、脱原発や消費税増税反対などをアピールした。
 新人の近江屋信広候補(維新の会)はJR秋田駅西口で第一声を上げた後、市内を遊説。正午には秋田市御所野地蔵田の大型商業施設近くで街頭演説し、「道州制導入や憲法改正など、前例や既得権益にとらわれないで大改革をやっていきたい」と訴えた。
 ◆2区
 新人の石田寛候補(社民)は午前9時半、大館市の事務所前での第一声で、脱原発、反TPP、反消費税増税を掲げ、「もう民主党にも自民党にも任せられない。どうか皆さんの声を上げてほしい」と訴えた。市内遊説では、握手で支持獲得に努めた。
 前議員の川口博候補(民主)は、午前9時に大館市の事務所で出陣式。「最大のテーマは雇用。地域の素材を生かした政策で、崖っぷちの2区、秋田を再生する」と訴えた。小坂町長時代のリサイクル産業の実績に絡め、「民主党を立て直してみせる」と宣言した。
 新人の佐藤邦靖候補(共産)は、午前9時半に大館市の事務所前で第一声の後、市内で街頭演説した。原発ゼロや反TPPを訴える一方、国民の政治不信の原因は他の政党にあるとし、「常に国民の目線に立ち、戦い続けてきたのは共産党だけ」とアピールした。
 前議員の金田勝年候補(自民)は雨の中、能代市の事務所前で「ブレのない、郷土に誇れる政治を取り戻す。期待と希望が、失望に終わる政治であってはならない」と第一声を上げた。小選挙区を僅差で敗北した前回の雪辱を期して、選挙カーに乗り込んだ。
 ◆3区
 新人の佐藤長右衛門候補(共産)は午前9時、横手市の事務所で出陣式を行った。その後、地元の同市十文字町で街頭演説し、「この町で農業を続けてきた。TPPに参加すれば地域経済は破壊される。農家代表として国会に送り出してほしい」と力説した。
 前議員の京野公子候補(未来)は、午前9時から湯沢市の事務所で出陣式。支持者を前に「原発と消費税増税とTPP、この三つを止めない限り税金をドブに捨てるのと同じ。最後まで秋田3区を守るという使命感に燃えている」と主張した。
 国政への返り咲きを目指す御法川信英候補(自民)は大仙市のホテルで出陣式を終えて第一声。集まった支持者を前に「今朝(父の)仏壇に手を合わせていたら地震が来た。『勝てよ』という親父(おやじ)の励ましだと思う。もう一度男にしてください」と力を込めた。
 新人の三井マリ子候補(民主)は連合秋田の事務局長らを応援に迎え、横手市役所横手庁舎前で第一声を上げ、「民主党は社会保障制度を充実させてきた。それを前に進める政党を選ぶのか後退させる政党に戻すのか、秋田県民が選ぶチャンス」と呼びかけた。
 衆院選は3度目の挑戦となる新人の村岡敏英候補(維新の会)は早朝、父兼造氏から「3区全体から期待の声が届いている。頑張れ」と激励を受けた。出陣式は由利本荘市のホテルで行い、第一声で「3区に風を吹かせ、秋田再生のために頑張る」と支持を訴えた。
(2012年12月5日  読売新聞)
2012年12月5日00時40分


投票の基準は?有権者に聞く 原発・子育て支援…

都内の選挙区の候補者は平均5.36人と、選択肢が多い今回の衆院選。何を基準に投票先を選びますか――。有権者に尋ねた。
 国立市に住む大学生の広田有美子さん(22)は、原発問題への取り組みを見て投票先を考えるつもりだ。「偉そうな政治家に限って『原発の即時停止なん て、できるはずがない』と言うけれど、そういう人は3・11までは『事故なんて起きるはずがない』と言ってきた人。常識やタブーを乗り越えられる人が必要 です」
 荒川区の主婦宇田里子さん(33)も「原発問題」。いま1歳6カ月の男児は原発事故時、まだおなかの中。食品などの安全性を気にせずにいられない。「なくすスタンスも党で違う。これから見極めたい」
 葛飾区の会社員中村友則さん(42)も、原発が一番の争点と感じる。「原発はもちろんない方がいい。だが、現実性のない廃止案には反対。日本の経済成長を望むならば、今ある産業を継続できる電力はどうしても必要」との意見だ。
 江戸川区の商店街で夜、候補者の演説に足を運んだ区内の加工業経営、高橋実さん(49)は「景気を良くしてほしい」と話す。
 20年以上、衣類を袋や箱に詰める仕事を請け負ってきた。1回の注文数は以前は千単位だったが、2年ほど前から百単位が増えた。「失業者が出ないよう特に若い人の仕事を増やしてもらいたい」
 JR武蔵小金井駅前にベビーカーに5カ月の長男を乗せて来た主婦山村安輝子さん(30)は「子育て支援」。出産直前まで仕事をした。子どもが大きくなったら再び働きたい。「意欲のある人が安心して働ける社会にしてほしい」
2012年12月5日00時55分


衆院選、目標実現の過程考えて 鹿児島大・平井一臣教授

写真・図版
平井一臣教授
今回の総選挙で何が問われるのか。鹿児島大学法文学部の平井一臣教授(政治学)に聞いた。
     ◇
 今回の総選挙は、政権交代のある二大政党制をめざした政治改革の結果と、2000年代の劇場型選挙の帰着点、東日本大震災と福島第一原発事故後初の総選挙という意味がある。
 日本維新の会や日本未来の党など「第三極」と呼ばれる新党が次々に生まれている背景には、民主党に失望したが、自民党にも期待できないというなかで、安定した二大政党制になれないことへの不満がある。
 一方、自民党も民主党も党としてまとまっていないため、第三極は「克服したいもの」があいまい。何をどう変えたいのかわからない。
 05年の総選挙は「郵政」、09年は「政権交代」という「ワンフレーズ」で有権者の投票先は大きく変わった。しかし、政治は難しい問題を一気に片付ける魔法の杖ではない。単に統治機構を変えれば世の中が良くなると考えるのは危ない。
 原発や環太平洋経済連携協定(TPP)などの問題では同じ党でも一枚岩ではない。
 川内原発を抱える鹿児島では、10月の衆院鹿児島3区補選で、原発は各候補の共通の争点にはならかった。地元経済が原発に依存しているため、選挙のとき でさえも正面から議論されず、安全性を問うてこなかったことが、福島の事故につながった。その枠組みから抜け出さないといけない。
 原発を止めるなら代替エネルギーをどうするか、地域経済をどう保つのか。稼働を続けるなら放射性廃棄物をどう処理するのか、安全管理をどう考えるのか。 TPPに参加するなら、農業や保険など広い分野に及ぶ甚大な影響をどう受け止めるのか。反対なら、後継者不足に悩む日本の農業をどうしていくのか。
 投票先を決める際は、党や候補者が掲げる目標だけでなく、実現していく過程をよく考えてほしい。シナリオがなければ、しわ寄せは有権者にくる。
2012年12月5日00時42分


山形・冬の陣、12人立つ TPP・増税巡り論戦

写真・図版
雨の中、候補者の第一声を聴く有権者たち=庄内町
4日公示された衆院選で、県内3小選挙区には前職5人と新顔7人の計12人が立候補した。政党の内訳は民主2人、自民3人、日本維新の会2人、共産3 人、社民1人、無所属1人。民主党政権への評価と「脱原発」「TPP(環太平洋経済連携協定)」「消費増税」などの争点を巡って、有権者はどんな審判を下 すのか。候補者たちは冷たい雨が降る中、各地で第一声を上げ、12日間の選挙戦に突入した。投開票日は16日。
■各党かく戦う
 衆院選の公示を受け、各政党の県組織などは選挙戦に向けた談話を発表した。内容は以下の通り。
【民主党県連・吉村和武幹事長】
 地域主権を進めながら、高校授業料無償化や子育て支援など「人」を中心とした政策を進めてきた。日本を古い体質の政治に戻すことは断じて許すわけにはいかない。与党として、選挙戦を通じて県民に強く訴えていく。
【自民党県連・志田英紀幹事長】
 民主党のマニフェストは全滅に等しいものになった。自民党はこの選挙で国のビジョンを明確に打ち出し、それを一つ一つ実践する落ち着いた政治を取り戻す。決められない民主党政治と決別するため、全選挙区での当選を目指す。
【公明党県本部・菊池文昭代表】
 政治空白を招いた民主党政権の迷走を総括する選挙だ。「日本再建」をスローガンに、防災減災を進める社会基盤の整備などを掲げて戦う。選挙区は推薦した自民候補全員の当選を、比例区の県内得票は過去最高の10万票を目指す。
【日本維新の会・西田薫東北ブロックリーダー】
 3年前の総選挙は聞こえのいい話ばかりのサービス合戦だった。今こそ確かな実行力としっかりした政策が必要。日本のグレートリセットを実現していく。維新八策を丁寧に訴え、公認候補全員の当選を目指す。
【共産党県委員会・本間和也委員長】
 政権交代の国民の願いは無残にも裏切られた。消費増税反対や原発即時ゼロなどを争点に、きちんとした改革ビジョンを持ってぶれずに筋を通す共産党への支持を訴える。比例の1議席を必ず当選させ、小選挙区でも議席に挑む。
【社民党県連合・広谷五郎左エ門代表代行】
 脱原発、反TPP、消費増税反対などを訴え選挙に臨む。急ごしらえの政党とは違うぶれない政党であると有権者に理解してもらえると信じている。比例東北ブロックでの1議席獲得と山形3区での必勝を目指す。
2012年12月5日00時39分

高知、師走の陣8人舌戦 消費税や原発問う

第46回衆院総選挙が4日、公示され、県内では3小選挙区に計8人が立候補を届け出た。高知1区は、民主新顔、自民前職、共産元職、維新新顔の4人が争 い、高知2、3区はともに自民前職と共産新顔の対決となった。消費税や原発、環太平洋経済連携協定(TPP)、景気対策などが争点化するなか、各候補者は 選挙事務所前などでそれぞれの政策を訴え、街頭に繰り出した。投票は16日で、即日開票される。
2012年12月5日00時41分

岡山、5選挙区19人立つ 原発など争点に訴え

衆院選が4日公示され、県内の5選挙区に計19人が立候補を届け出た。民主、自民、共産は全選挙区に候補者を擁立。日本維新の会が3区と4区に、みんな の党が1区に候補者を立てた。幸福実現党も1区に候補者が立つ。民主党政権3年間の評価や、原発、環太平洋経済連携協定(TPP)などを主な争点に、候補 者たちは12日間にわたって舌戦を繰り広げる。投票は16日。即日開票される。
2012年12月5日00時44分

復興、誰に託す 4党トップ、福島で第一声

写真:衆院選が公示され、党代表の第一声に耳を傾ける有権者=4日午前9時33分、福島県いわき市のJRいわき駅前、上田潤撮影拡大衆院選が公示され、党代表の第一声に耳を傾ける有権者=4日午前9時33分、福島県いわき市のJRいわき駅前、上田潤撮影
県内外になお16万人が避難生活を続ける中、衆院選が4日、公示された。県内では5選挙区に22人が立候補し、4党のトップが公示直後の「第一声」で福 島に集まった。政権交代が争点となった前回衆院選とは異なり、民主党が分裂、第三極の中小政党が乱立するなどし、争点も定まらない。震災や東京電力福島第 一原発事故からの復興について、候補者たちの訴えが問われる。
 野田佳彦首相(民主党代表)は午前9時過ぎ、いわき市のJRいわき駅前で演説。「再生を決める選挙。福島からスタートしなければならない。福島の再生なくして日本の再生なし、という思いを確認し再スタートを切りたい」と述べた。
 原発事故には「なぜ避けられなかったのか、忸怩(じくじ)たる思いがある」。2030年代の原発稼働ゼロを主張し、「脱原発か続原発か、この違いを理解いただきたい」と強調。賠償も除染も生活再建も「道半ば」として政権の継続を訴えた。
 自民党の安倍晋三総裁は午前8時半ごろ、福島市内でマイクを握った。「震災の中、皆様は規律正しく行動した。日本人の誇り」と述べたあと、「間違った政治主導を改める」として民主党政権を批判、復興庁の組織改革を訴えた。
 原発については「原子力政策を進めたこと、自民党にも大きな責任がある。原発ゼロが理想だが、日々の生活に直結する。まじめに地に足のついた議論をしていかなければ」とした。
 福島市で党公認候補を応援した後、全村避難が続く飯舘村で「第一声」をしたのは、未来の嘉田由紀子代表だ。午前10時半、村関係者ら十数人を前に「3・ 11以降、最初の国政選挙。原発ゼロの社会を目指すのは飯舘から。16万人の皆さんが、再びこの大地に戻れるよう国政で頑張る」と表明した。
 滋賀県知事の嘉田氏。「命の水源・琵琶湖を守ってきた。原発の汚染はひとごとではない」とし、「原発から自然エネルギーへ。それぞれの地域から声をあげていきましょう」と呼びかけた。
 社民党の福島瑞穂党首は会津若松市内で演説。「1年8カ月たったのに、復興は進んでいない。この状況を作ったのは、原発を推進してきた政治そのもの」と 述べ、「対立軸は脱原発か原発推進か。何としても脱原発を実現しなければならない。社民党をがんばらせてください」と訴えた。
 県内の5選挙区に立候補した22人は政党別に、民主4、自民5、未来3、維新3、共産5、みんな1、社民1。

温室効果ガス 約束の削減率達成見通し
12月5日 4時0分

温室効果ガス 約束の削減率達成見通し
日本政府が国際的な温室効果ガスの削減の枠組みである京都議定書で国際社会に約束した削減率を達成できる見通しとなったことが分かりました。
しかし、昨年度の温室効果ガスの排出量は原発事故の影響で4%近く増えて悪化しており、日本政府はさらなる削減に向けた対策を強化したいとしています。
温室効果ガスを巡っては、先進国などが温室効果ガスの削減義務を負っている京都議定書で、日本は今年度までの5年間で1990年度と比べて平均6%を削減すると約束しています。
環境省によりますと、昨年度までの4年間の削減率は森林の吸収分や海外から購入した排出枠を含めると平均で9.2%になり、今年度も対策を進めれば京都議定書で約束した削減率は達成できる見通しになったということです。
しかし、昨年度に国内で排出された温室効果ガスは13億700万トンで、原発事故の影響で火力発電の稼働が増えたために前の年より3.9%増加し、2年連続の悪化となりました。
今後もさらに悪化するおそれがあるということで、日本政府は省エネや再生可能エネルギーの活用などでさらなる削減に向けた対策を強化したいとしています。
こうした取り組みについて日本政府はカタールで開かれているCOP18でも各国に説明し、理解を求めたいとしています。

【衆院選2012 東北】
公示 東北再生、108候補熱弁

2012.12.5 02:10
 4日に公示された衆院選で、東北6県の25選挙区に108人が立候補、12日間の選挙戦に突入した。東日本大震災後、初の国政選挙。政治がいかに 復興を推進するのか、被災地の関心は一点に集中する。このほか、原発やTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、消費税増税など山積する課題に、候補者たち はそれぞれの主張を訴えた。
                   ◇
 ■宮城2・6区 被災者支援 思い掲げ
 東日本大震災で死者・行方不明者が1万人を超える被害が出た宮城県は、現在も約12万人が避難生活を余儀なくされている。衆院選の最大の争点は復興だ。
  津波被害を受けた仙台市宮城野、若林両区を抱える宮城2区には6人が立候補した。みんな新人の菊地文博氏(52)は「復興庁を被災地に移し、人間、権限、 財源をニーズに合わせて配分する」、維新元職の中野正志氏(64)は「生活再建支援金を増額、中小企業のグループ補助金を充実させる」と訴えた。
 復興予算の流用が明らかになったが、未来前職の斎藤恭紀氏(43)は「速やかに奪還、被災者の生活再建と住宅建設に充てる」と明言。共産新人の福島一恵氏(52)は、生活再建支援金を500万円以上に引き上げるという。
 「原発を将来の子供たちに手渡さない」。こう述べたのは、復興副大臣で原発事故を担当した民主元職の今野東氏(65)。自民前職の秋葉賢也氏(50)は、被災地の医療・防災の国家プロジェクトを推進することを提案した。
 気仙沼市や南三陸町など沿岸被災地を抱える宮城6区は3人が立候補した。
  「中央に被災地の声が届いていない。古里を取り戻す戦いだ」。自民前職の小野寺五典氏(52)は、今回の選挙をこう位置づけた。民主元職の鎌田さゆり氏 (47)は「第1次産業を守っていきたい」。共産新人の高村直也氏(29)は「被災者が主人公の政治を実現する」という。
                   ◇
 ■岩手1区 民主と未来候補激突
 民主と未来の対決などで注目される岩手1区には、5人が立候補した。
 「知事の妻」として公示直前に出馬表明した未来新人の達増陽子氏(47)は「3年前の政権交代に託された民意と、大震災後に育った民意を形にする」と、沿岸と内陸一体の復興や「卒原発」を訴えた。
 「被災地の代表を選ぶ選挙だ」と訴えたのは、民主前職の階(しな)猛氏(46)。復興財源流用が表面化した民主だが、「直すべきは直して、被災地の役に立つ仕事をさせてほしい」と支持の継続を求めた。
 自民新人の高橋比奈子氏(54)は「今こそ間違った政治主導に終止符を打たなければならない」と民主党政権を批判した。
 社民新人の伊沢昌弘氏(65)は復興促進と「反原発」を、共産新人の八幡志乃氏(30)は被災者の医療費免除の復活などを、それぞれ提案した。
                   ◇
 ■福島4区 民主票の行方が焦点
 渡部恒三氏(80)の引退後、民主が候補者を擁立できなかった福島4区。新人同士の戦いは、民主票の行方が注目される。原発事故からの復旧・復興が急務となっているだけに、党首級も応援に駆けつけた。
 維新新人の小熊慎司氏(44)は会津若松市で出陣式。「古い政治から新しい政治に変えないといけない」と訴えたが、党本部が原発で揺れているためか原発への言及はなかった。
 自民の安倍晋三総裁と登壇したのは、新人の菅家一郎氏(57)。「一日も早く原発事故を収束して被災地を再生していかないといけない」と声を張った。
 共産新人の原田俊広氏(53)は「直ちに原発をなくし、自然エネルギーへ転換する」と訴えた。
 社民新人の小川右善氏(63)は福島瑞穂党首とともに第一声。「命と生活を守るために取り組んでいく」と脱原発を強調した。
                   ◇
 ■山形1区 全候補、農業保護訴え
 山形1区は自民、民主の前職2人と、共産新人1人の争いとなった。全候補者がTPPに言及した。
 降りしきる雨の中、前回僅差(きんさ)で敗れ、比例復活で当選した自民前職、遠藤利明氏(62)は山形市役所前で「日本を再生させる選挙だ」と政権奪回を訴え、「今のTPPは反対です。ただ、日本は閉鎖的な国ではない」と述べた。
 民主前職、鹿野道彦氏(70)は、農水相時代の実績を強調。TPP交渉参加について、「具体的な中身がわからない中で、参加はだめだと野田佳彦首相に言ってきた。党のマニフェストに反映された」と改めて反対の姿勢を明らかにした。
 大沼デパート前で第一声を上げた共産新人、石川渉氏(39)は「原発をすぐにやめていく。憲法9条を守っていく。山形という農業県でTPP参加交渉は絶対させない」と訴えた。
                   ◇
 ■秋田1区 農政・雇用 5氏舌戦
 秋田1区では5人の候補者が寒風吹きすさぶ師走の街を駆けた。
 自民新人の冨樫博之氏(57)は市内中心部を皮切りに選挙区をめぐり、「農業には未来がある。秋田を日本の食糧基地にする」などと、TPP参加に明確に反対を表明した。
 農業が主要産業の本県ではTPP参加の是非が争点の一つ。民主前職の寺田学氏(36)が「雇用など生活にかかわる問題を丹念に解決する」と訴える一方、共産新人の佐竹良夫氏(62)は「大きな国民のうねりがある」とTPP参加反対を強く主張した。
 未来前職の高松和夫氏(70)は「(全面的な)TPP参加は秋田の農業を破壊する」と繰り返し、TPP賛成を掲げる維新元職の近江屋信広氏(63)は「日本を変える最後の機会。(政治を)秋田の産業振興一本に絞る」と声を張り上げた。
                   ◇
 ■青森1区 消費増税 割れる主張
 5人が立候補した青森1区。「自民も維新も全く政策は変わらない」と批判した、未来前職の横山北斗氏(49)は「青森の死活問題である政策に対し、政策で選んで下さい」とTPPや消費税増税反対などを強く訴えた。
 前回、世襲を理由に公認を得られなかった津島淳氏(46)は、自民公認で再挑戦。
 エネルギー政策に言及し、「太陽光、風力発電を核に、エネルギー政策を経済活性化の起爆剤として青森県の新たな未来を創造していく」と、エネルギー立県の確立を強調した。
 維新の升田世喜男氏(55)は、TPP交渉参加に賛成の立場を明言。さらに消費税の地方税化を唱え、「中央集権を打破しないと、青森県の発展につながらない」と呼びかけた。
 共産新人の斎藤美緒氏(32)、民主新人の波多野里奈氏(39)もそれぞれ主張を展開した。

【衆院選2012 福井】
1区候補者は

2012.12.5 02:08
 ■鈴木宏治氏
 これまでの与党政党ができなかった徹底的な行政改革を行う。原発は、将来的に脱依存すべきで40年廃炉の原則を打ち 出す。その代わり、嶺南地域を原発以外でエネルギーの総合拠点に育て、雇用を確保したい。大きな農政改革を抜本的に行い、若者が専業できる農業を作りた い。今、新しい政治を作り出すときだ。グレートリセット、根本から転換し、ぜひ“平成維新”をやらせてほしい。
 ■笹木竜三氏
  3年ちょっと前に政権を担ったとき、過去50年間の一党支配、負の遺産が積み上がっていると実感した。改革を進め、成果をあげてきたが道半ばで、改革を続 けさせてほしい。新幹線は、税金の無駄遣いの温床にメスを入れ、2年で財源を確保し、認可着工を決めた。福井はいいところ。息子や孫が戻って来られる元気 な福井をつくろうではありませんか。責任ある改革、一緒に進んでいきたい。
 ■金元幸枝氏
 消費増税を撤廃させ、雇用を守 り、大企業がため込んだ資金を回せば、必ず景気はよくなる。原発を即時ゼロにする。原発はなくても電気は足りるため、再稼働は全部やめる。われわれは原発 を造るときから反対し、筋を通してきた。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加は反対し、食の安全を守り、アメリカのいいなり政治をやめよう。憲 法9条を守り抜くことに全力をあげる。
 ■稲田朋美氏
 まじめ、誠実、ひたむきさが評価される責任ある政治を取り戻す。地方 の再生なくして日本の再生はない。北陸新幹線開業を前倒しし、地元の景気や雇用を拡大する。自由貿易は大切だが、食料や農業、国民皆保険はしっかり守る。 自民政権時、原発の安全確認が不十分だったと反省しているが、代替エネルギーなしに原発ゼロというのは無責任だ。福井に原子力の安全研究機関設置を目指 す。
 ■山崎隆敏氏
 民主党は2030年代に原発ゼロというが、今ある原発はそれまでに40年の寿命が尽きる。つまり政治は 何もしないということで、こんな政府に子供たち孫たちの将来は任せられない。ドイツでは政府が新エネルギーを後押しして新しい産業が起き、240万人の雇 用も生まれている。日本も新エネルギー事業で、雇用が生まれ、未来が見えてくる。脱原発をすれば日本の景気はおのずと浮揚する。

領土巡り活発化、右翼の活動警戒 警察庁が治安分析

2012/12/5 1:57


 警察庁は4日までに、国内外の治安情勢を分析した2012年版「治安の回顧と展望」をまとめた。右翼団体について「尖閣諸島や竹島の領土 問題などをめぐり、活発な街宣活動等に取り組んだ」とし、「政党要人、外国公館へのテロなど重大事件を引き起こす恐れがある」と警戒感を強めている。
 一方、極左暴力集団については「反原発運動の高まりに乗じて、反原発団体が主催する集会等に参加し、組織の拡大を図った」と分析した。
 特別手配していたオウム真理教元信者3人を全員逮捕したが、後継の団体について「交流サイト(SNS)やウェブサイトを通じて信者獲得を図っている」と指摘した。

首相、純化路線封印 守りの戦い

2012.12.5 00:44 (1/2ページ)
 政権陥落の崖っぷちに立つ民主党は、野田佳彦首相(党代表)の第一声の地に被災地・福島を選んだ。首相が強調したのは自民党との対立軸に位置づけ る原発ゼロ政策で、党内対立の火種を抱える環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への言及はなかった。当初目指した「純化路線」はなりを潜め、「比較第一 党」維持を目指し、結束重視の守りの選挙を余儀なくされている。
 「去年の原発事故を受け、原発に依存する社会からゼロを目指してほしいというのが皆さんの声だと思う。その覚悟を受け止めて民主党は2030年代原発稼働ゼロを目指します」
 首相は4日、いわき市での第一声でこう訴えた。
 いわき市は昨年3月に事故を起こした東京電力福島第1原発から約40キロしか離れていない。首相は、政権を争う自民党の原発政策を「続原発」と批判し、「脱原発か、続原発か、この違いを理解し、賢明なる支援をお願いしたい」と強調した。
 党内抗争で「反野田」勢力が声高に唱えてきた脱原発は、寄り合い所帯の民主党にあって党内が結束できる数少ないテーマだ。政権を争う自民党との差別化もできるため、首相は演説で好んで触れる機会が多い。
 外交・安全保障や政治改革では「国防軍」や「脱世襲」をキーワードに、自民党を攻撃した。首相の演説スタイルは、政党支持率などで上位に立つ自民党への「批判」を軸とする野党流に先祖返りしつつある。
一方で、首相が自民党への対立軸として掲げようとしたTPPは、この日に限らず、演説で触れる機会がめっきり減った。第一声で訪れた福島が農業県であることへの配慮のほかに「純化路線」を振り回し、党内反対派を刺激する余裕がもはやないためでもある。 細野豪志政調会長は4日、北海道岩見沢市での街頭演説で、TPPについて「日本の農業を守ることが大前提。それなくして前には進めない」と語った。北海道の選挙区には小平忠正国家公安委員長らTPP反対派が数多く立候補していることを意識した発言だ。
 「定数削減など政治改革は、民主党が力を失えば、やってくれるかどうか分かりません」。首相は「改革続行」へ民主党への支持を訴えたが、逆風選挙を象徴するように、第一声直前になっていわき市には突然あられが降り出した。(赤地真志帆)

中小政党 差別化で埋没阻止 

2012.12.5 00:46
 民主、自民両党の激突に第三極勢力が絡む乱戦のなかで、共産党や社民党など中小政党は「埋没懸念」がつきまとう。生き残りをかけて、存在感をアピールしている。
 「わが党は全国の原発に行き、事故以前からぶれずに脱原発を目指し再稼働に反対してきた」
  社民党の福島瑞穂党首は4日、福島県会津若松市での第一声で「元祖・脱原発」を訴えた。念頭にあるのは脱原発を旗印に第三極として注目を浴びる日本未来の 党などだ。反消費税でも政策が一致する未来とは選挙協力で合意したが、少しでも差別化を図り、脱原発支持層の集票を狙う。
 新党大地も政策が近い未来と公認候補全員を互いに推薦することで合意し、相乗効果をねらう。
 国民新党は「真の保守政党」(自見庄三郎代表)を訴える。新党日本は原発廃炉と同時に、石油の主成分を生み出す藻類の実用化などを掲げ、無党派層への浸透を図る。
 新党改革は自民党の公認候補を推薦するなど選挙後の政権の枠組みに絡もうとの思惑が透ける。
  一方、共産党は民主、自民両党と第三極の双方との対決姿勢を示す。志位和夫委員長は都内の第一声で、「日本の歴史を変える総選挙がきた」と民自に公明を加 えた3党を批判。第三極には「自民党型政治」の継続だと決めつけた。前回は比例代表中心で臨んだが、今回は沖縄2区を除く299選挙区に候補を擁立した。 (岡田浩明)
衆院選公示 11の政党の党首らが全国各地で第一声
12日間の師走の選挙戦がスタートした。
衆議院選挙が4日に公示され、11の政党の党首らは全国各地で第一声を上げた。
16日の投開票に向け、早くも火花を散らしている。
年の瀬を迎えた、さいたま市内の園芸農家。
室内いっぱいを埋め尽くすのは、白いコチョウラン。
黒臼洋蘭園の黒臼秀之代表取締役は「一生懸命4割増しぐらいで出しているといった感じですね。当選祝いが起きて、そのあと組閣が起きると、そこにお歳暮も入ってますから、非常にこれから注文の嵐でおそろしいかぎりだと思います」と話した。
投開票日からさらに注文が増えるというコチョウラン。
届けられるのは果たして。
4日に公示された第46回衆議院選挙。
震災後初めての総選挙とあって、民主党、自民党、日本未来の党、社民党の4党が、被災地、福島県で第一声を上げた。
福島・いわき市で民主党の野田代表は「政権交代の前とあとでは、世の中が変わってきたと思っています。やらなければならないことを前に進めることができるのか。それとも、昔の政治にあと戻りしてしまうのか。それが問われてる戦いです」と述べた。
福島市で自民党の安倍晋三総裁は「やるべき公共投資、これは未来への投資なんです。われわれは断固として、自民党、公明党で、過半数を獲得し、政権奪還を目指してまいります。負けるわけにはいかないんです」と述べた。
福島・飯舘村で日本未来の党の嘉田 由紀子代表は「日本から原子力発電所をなくす、原発から自然エネルギーへ。地域地域の経済を再生します。決して原発ゼロ社会は、後ろ向き社会ではないんです」と述べた。
選挙後の政権の枠組みが焦点となる今回の総選挙。
神奈川・横浜市で第一声を上げた公明党の山口代表は、第3極を厳しくけん制した。
横浜市で公明党の山口 那津男代表は「思いつき、パフォーマンスの政治では、これからの日本をしっかりと担っていくことはできません。人気だけで、淡い期待で、これからの日本を任せるわけにはいかないんです」と述べた。
一方、日本維新の会の石原 慎太郎代表は、主戦場となる大阪市内で第一声。
大 阪市で日本維新の会の石原代表は「自民党がずっと続けてきた政治、それ続いて民主党がやって、ボロボロになっちゃった。国の役人に任せない政治をつくろう ということですよ、わたしたちは立ち上がったんですよ。みんなで一緒に日本の維新をやろう。やらないとこの国は滅びるよ」と述べた。
今回の選挙は、現行制度で最多となる政党が候補者を擁立。
それぞれ他党との違いをアピールした。
東京・新宿区で日本共産党の志位和夫委員長は「アメリカ言いなり、財界中心という、2つの弱みをただし、本物の改革に踏み出す選挙にしていくために、全力を挙げて戦い抜きます」と述べた。
栃木・那須塩原市で、みんなの党の渡辺喜美代表は「増税の前にやるべきことがある。もう一度、根性を入れ替えて、この衰退しかかった日本を、もう一度成長する国家に戻していこうではありませんか」と述べた。
福島・会津若松市で社民党の福島瑞穂党首は「元祖格差是正、元祖脱原発、元祖護憲、社民党はぶれません。憲法改悪を絶対に、絶対に阻止してまいります。力を与えてください」と述べた。
北海道・北見市で新党大地の松木謙公代表代行は「TPP(環太平洋経済連携協定)を壊す、そして原発をゼロにする。そして消費税増税には絶対反対をしていく、この3つを目標に戦っていきたい」と述べた。
鹿児島・薩摩川内市で国民新党の自見 庄三郎代表は「元祖中小政党、中小政党のファーストランナーはわが国民新党です。ぶれなかった保守、真の保守は国民新党だけですよ。あしたの天気は変えられませんよ。しかし、あしたの政治は変えられるんですよ」と述べた。
東 京・千代田区で新党改革の舛添要一代表は「いろんな政党があります。しかし、わたしたちはぶれずに、正しいことをきちんと言ってきた。1つぐらい正論を しっかり吐いて、サンショウは小粒でもピリリと辛いと、こういう厳しい政党があってもいいんではないかと思います」と述べた。
立候補の届け出は午後5時に締め切られ、小選挙区には1,294人が立候補している。
(12/05 00:40

衆院選公示、原発・復興でアピール

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 政権の枠組みをかけた戦いがスタートしました。衆議院選挙が公示され、各党の党首らは被災地などで演説に立ち、原発問題や復興政策をめぐって、他の党との違いをアピールしました。

 日本の将来を誰に託すのか。衆議院選挙がついに公示されました。

 「日本再生の大前提は被災地の復興です。その原点を忘れてはならない」(民主党 野田佳彦代表)

 東日本大震災以来、初めてとなる国政選挙。野田総理を含む4党の党首が、被災地から選挙戦をスタートさせました。

 「国がちゃんと責任を持って福島の復興を成し遂げていく。それなしには日本の未来はない。その思いで全力でもって取り組むことを誓う」(自民党 安倍晋三総裁)

 「原発ゼロの社会を目指すのは、飯舘から、福島から。原発の再開、それで経済発展など、日本の国家としての品格、恥ずかしい」(日本未来の党 嘉田由紀子代表)

 今回、選挙戦の争点の一つが原発問題です。いわゆる「第三極」の政党の間でも火花を散らしています。

 「嘉田知事はもういけるということで 『10年後に原発ゼロにする』と言ってしまった。今、僕が『10年後に火星に行く』と言っているようなもの」(日本維新の会 橋下徹代表代行)

 「競争があれば、電気料金はどんどん下がっていきますよ。2020年代に原発ゼロを実現する」(みんなの党 渡辺喜美代表)

 今回の選挙戦では、過去最多となる、政党要件を満たす12党が候補者を擁立しました。第一声では、他党との違いを訴える姿も目立ちました。

 「60年続いたアメリカ言いなり、財界中心という、この2つのゆがみを正そうということを、堂々と主張しているのは日本共産党だけ」(共産党 志位和夫委員長)

 「元祖脱原発、元祖格差是正、元祖護憲、頑固に平和、元気に福祉。社民党に福島の皆さん、力を与えてください」(社民党 福島みずほ党首)

 「元祖中小政党、中小政党のファーストランナーは国民新党です。ぶれなかった保守、真の保守は国民新党だけですよ」(国民新党 自見庄三郎代表)

 「新党日本は明確な主張を持ったブティックであります。原発の廃炉こそ、新しい公共事業です」(新党日本 田中康夫代表)

 「経済活性化、社会保障を充実させる。この2つの車輪を回していけば、必ず皆さんの生活が豊かになる。日本は立ち直る」(新党改革 舛添要一代表)

 政権交代が実現した2009年以来、およそ3年ぶりとなる今回の衆議院選挙。民主党政権の継続か、自民・公明両党中心の政権か、「第三極」はどこまで勢力を伸ばすのか。

 「一度やらせてみよう。駄目だったら変えればいいじゃないか。駄目だったんでしょう、だから変えようじゃありませんか」(公明党 山口那津男代表)

 「新党大地はTPPを壊す、原発をゼロにする。消費税増税には絶対反対していく」(新党大地 松木謙公代表代行)

 選挙後の政権の枠組みも焦点となる中、今月16日の投票日に向けて12日間の戦いが繰り広げられることになります。(04日17:02)

消えた温暖化問題 「卒原発」は政治闘争の具でしかない


16日投開票の衆院選に向け、公示日の4日、各党党首が各地で第一声を上げた。日本未来の党の嘉田由紀子代表は、原発事故のあった福島市内で選挙戦をスタート。目玉政策である、「卒原発」の姿勢をアピールした。

嘉田氏は「地球倫理」という言葉を好んで使うなど、環境問題を重要視する政治家である。ところが日本未来の党の公約には、不自然な点がある。それは、重要な環境問題と一般に考えられている、地球温暖化問題や温室効果ガスの削減について、一言も触れられていないことだ。

過去の嘉田氏の活動をひも解いてみても、謎は深まるばかりだ。再選された2010年の滋賀県知事選でのマニフェストでは、「エコ低炭素型の暮らしに転換し て地球温暖化を抑制します」という項目をわざわざ設け、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出を半減させることを目指すと唱っている。
また、京都議定書のCO2排出削減達成に向けたキャンペーンである「チーム6%」のサイトには、「地球温暖化問題は、人類の生存基盤に関わる重要な環境問題」という言葉を寄せている。

「消えた温暖化問題」は、未来の党に限った話ではない。福島での原発事故以降、それまで活発に議論されていた温暖化問題に関する話題は、メディアでもあま り聞かれなくなった。これまで原子力発電が推進されてきた理由の一つは、CO2を出さないため環境に優しいというものだった。地球温暖化を騒ぎすぎれば、 「脱原発」運動を進める上で具合が悪いからだろう。

「脱原発」を掲げる運動家の多くは、「子供の未来を守る」というスローガンを掲げる。これは、CO2削減運動の際に使われたのと同じものである。もし環境 活動家に本当に「子供の未来を守る」気持ちがあるならば、原発問題に飛びついて温暖化問題を疎かにするなどということはないはずだ。

そうすると、脱原発運動とは「子供の未来を守る」ための純粋な運動ではなく、左翼運動家の政治闘争の道具であるということになる。未来の党はこうした矛盾について説明する責任があるし、脱原発を煽ってきたメディアも卑怯だと言える。(呉)

【関連記事】
2012年11月18日記事 加藤文康が語る 衆院選 幸福実現党が「自由の風」を起こす
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=5213
ページ更新時間:2012年12月04日(火) 23時49分
■ 衆院選公示、党首らが訴えたものは

各党の党首は、全国の至る所で第一声を発しました。野田総理ら4人は原発事故の被災地・福島県からスタートしました。党首たちがアピールしたかったテーマは何だったのでしょうか。演説に割いた時間の割合で振り返ります。

 およそ17分の演説を行った野田総理。演説の3割以上が「原発」関連の話となりました。

 自民党の安倍総裁は、20分ほどの演説で、「震災復興」や「経済政策」を中心に展開。

 日本未来の党の嘉田代表は、演説の大半、5分ほどを「脱原発」に費やしました。

 現政権への批判や、「経済政策」などが話題の多くを占めた公明党の山口代表。

 日本維新の会の石原代表は、「役人支配」からの脱却など「政治改革」にもっとも時間を割きました。

 30分を超える演説を行った共産党の志位委員長。「消費税反対」を強く打ち出します。

 従来からの訴えで、「既得権益打破」をアピールするのは、みんなの党の渡辺代表です。

 「格差是正」や「脱原発」に、演説の半分以上を費やした社民党の福島党首。

 新党大地の松木代表代行は、消費税を含む「行財政改革」について強く訴えました。

 「真の保守」を掲げ、今回の総選挙に臨むのは、国民新党の自見代表です。

 新党日本の田中代表は、「社会福祉」「脱原発」について、時間を多く費やしました。

 新党改革の舛添代表。演説では「経済政策」と「社会保障」に多く時間を割きました。

 選挙後の政権の枠組みにも注目が集まります。日本の将来を託すのは誰になるのでしょうか。(04日23:22)

原発住民投票条例案 県議会で審議へ
12月5日 0時3分

原発住民投票条例案 県議会で審議へ
新潟県の東京電力柏崎刈羽原子力発電所の運転再開の是非を問う住民投票を巡って、市民グループが提出した署名を選挙管理委員会が審査した結果、有効な署名はおよそ6万8000人分と必要な数を満たしていることが分かり、県議会で条例案が審議される見通しとなりました。
市民グループ「みんなで決める会」は、停止中の柏崎刈羽原発の運転再開の是非を問う住民投票の実施を求めて署名活動を行い、7万2027人分の署名を各市区町村の選挙管理委員会に提出していました。
選挙管理員会で、署名した人に選挙権があるかや、重複がないかなどについて審査した結果、有効な署名は6万8353人分に上りました。
有効な署名が、県内の有権者数の50分の1に当たるおよそ4万人を超えることが確認されたため、住民投票の条例案は県議会で審議される見通しとなりました。
市民グループの橋本桂子共同代表は「条例案が審議される見通しとなったことに安心している。知事や県議会議員には、市民の声を重く受け止めてもらいたい」と話していました。
2012年12月4日23時37分

島根原発2号機、タービンにひび 中国電力が定期検査中

 中国電力は4日、定期検査中の島根原発2号機(松江市)で、発電機を動かす低圧タービン1基に、少なくとも5カ所のひびがあったと発表した。
 ひびは最長約5センチで、蒸気を受ける羽根(動翼)の取りつけ部にあった。低圧タービンは計3基あり、今後ほかの部分の検査も進める。
 中国電力は、中部電力浜岡原発4号機(静岡県)で今年7~8月に超音波検査し、低圧タービンで異常波形を見つけたことを受け、10月から自主的に同様の検査を実施していた。
 先月、経済同友会が各政党宛てに出した公開質問状の回答について、長谷川代表幹事は4日、「明確さに欠けている」と苦言を呈した。

 経済同友会は先月、衆議院選挙で明示すべき重要政策として、今後の金融政策の在り方、電力の安定供給と原発政策の在り方などについて、各政党に対して質問状を送り、回答の内容を公開していた。

  各党からの回答について、長谷川代表幹事は4日の会見で、「具体的な政権公約、構想の内容について、もう少しきちんと明確に書いてくれることを期待してい たが、少しそこら辺が明確さに欠けている」と苦言を呈した。また、原発政策についても、代替エネルギーやコスト負担をどうするかといった具体的な案が全く 書かれていないなど、「きちんとした党としての姿勢が明示されていない」と述べた。(12/04 23:26)

民主政権に審判=原発、消費税争点―挑む自公、第三極・衆院選公示【12衆院選】


2012年12月04日

 第46回衆院選が4日公示された。原発政策や消費増税の是非、経済政策などを争点に、3年3カ月に及ぶ民主党政権の実績に対する審判が下される。 民主党が政権継続を目指すのに対し、自民党は、公明党とともに過半数の241議席以上を得て政権奪還を狙う。既成政党と一線を画す「第三極」も勢力拡大を うかがっており、選挙後の政権の枠組みが最大の焦点だ。午後1時半現在、小選挙区1285人と、重複を除く比例代表196人の計1481人が立候補を届け 出た。小選挙区の競争率は4.28倍。16日に投票、即日開票される。
 衆院選は、民主党が圧勝して政権交代を果たした2009年8月以来。小選挙区300、比例180の計480議席で争われる。第三極政党の参戦により、政党数は12と、小選挙区比例代表並立制導入後最多となる見込みだ。
 立候補の受け付けは午前8時半から、小選挙区は各都道府県選管で、比例は中央選挙管理会で始まり、午後5時に締め切られる。 
 政党別では、民主党267人、自民党333人、日本未来の党108人、公明党54人、日本維新の会172人、共産党322人、みんなの党69人、社民党33人、新党大地7人、国民新党3人、新党日本1人、新党改革2人。
  東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後初となる衆院選では、原発再稼働の是非や将来のエネルギー政策が問われる。民主党は「30年代の原発稼働ゼ ロ」、未来は「10年以内の完全廃炉」を掲げるなど、12党中8党が「原発ゼロ」を打ち出した。一方、自民党は結論を先送りし、維新も「既存原発は30年 代までにフェードアウト(消失)」と明確な目標は示していない。
 民自公3党が道筋を付けた消費増税に対しては、維新とみんなが地方税化を提唱。未来は凍結を、共産、社民両党なども反対を訴えている。選挙戦ではまた、外交・安全保障政策や憲法問題についても活発な論戦が交わされそうだ。
 民主党は「比較第1党」を目標に掲げる。政権復帰を目指す自公両党だが、両党で過半数に達しなかった場合、民主、自公、第三極の間で政権の枠組みをめぐり、激しい駆け引きが展開されるのは確実だ。
[時事通信社]

各世代、私の視点「子育て」「脱原発」「公約実行力」…

2012.12.4 22:48 (1/4ページ)
衆院選が公示され、街頭演説を聞く有権者ら=4日夜、大阪・ミナミ
衆院選が公示され、街頭演説を聞く有権者ら=4日夜、大阪・ミナミ
 衆院選にあたり、有権者の方々から意見を募集しました。質問事項は(1)何に期待して一票を託しますか(2)政党や政治家に言いたいことは-の2点。手紙やファクス、メールなどで寄せられた意見の一部を掲載します。
 
20~30代
京都市北区、大学生、山本佑子さん(20)
 (1)「原発がなくても安定的に電力が確保できるか不安に感じている。厳しい批判にさらされても原発を推進すべきと主張する政党を応援したい」
 (2)「票獲得のために、無責任な発言をするのは、本当にやめてほしい。もっと外国と対等にはっきりと交渉できる姿勢を持ってほしい」
 東京都世田谷区、会社員、持木瑛宏(もちきあきひろ)さん(29)
 (1)「消費増税の賛否だけではなく、財源を確保してさまざまな問題を解決するため現実的な計画が立てられているかを見極めたい」
 (2)「他人や他党の揚げ足取りばかりで見苦しい。票集めではなく、日本の未来を考えた行動を心がけてほしい」
 奈良県吉野町、会社員、辰巳史浩(ふみひろ)さん(30)
 (1)「国を自分たちで守るという一国家として当たり前の主張を確立できるところに期待する」
 (2)「政党助成金と時の風を目当てとした新党作りには辟易(へきえき)している。大局観を持った大きな事業をやってほしい」
名古屋市千種区、非常勤講師、加藤加奈子さん(31) (1)「いま働きながら3人目の子供を妊娠中だが、保育園の拡充や男性の育児休暇の取得など働く女性が子育てをしやすい環境を整えてくれる政党に期待したい」
 (2)「選挙公約で掲げたことを実行してほしい。選挙中の演説を信じて投票しているのに、結局『できなかった』と言われても困る」
 横浜市戸塚区、会社員、松田知典(とものり)さん(35)
 (1)「主張だけでなく、本当に実行する力があるのかを日頃からの主張と行動を考慮して判断する」
 (2)「自分の国のために、何をどのように行っていくのかを明確にしてほしい」
 東京都板橋区、会社員、渡辺豊さん(37)
 (1)「前向きで、日本再生のために素早い決断力を持った人たち」
 (2)「ねじれ状態と対立を早く解消して、日本再生のために一致団結してほしい」
 埼玉県所沢市、会社員、山口美保さん(38)
 (1)「教育や国防など日々の生活でさまざまなことが破(は)綻(たん)しているのが目に見えている中で、少しでも改善するために、憲法改正を実現してくれる党に期待したい」
 (2)「私たちはこの国の歴史の中では1個の点に過ぎない。この国をどう次の世代に受け継ぐのかを考えてほしい」
40~50代
宮城県名取市、会社員、菊田敬喜(けいき)さん(41)
 (1)「電力供給の現実的な展望を主張できているかと、東日本大震災からの復興を優先的に考えるかを判断基準にしている」
 (2)「すぐに原発を廃止すれば電気料金が上がり、国民の負担が増える。廃止を言うのであれば、その対策についても示してほしい」
 東京都品川区、主婦、山口晃世(てるよ)さん(44)
 (1)「政治家としての経験の有無ではなく、命をかけて本気で国と国民を守る気概があるどうかを基準に一票を託したい」
 (2)「『脱原発』では生活がどう変わり、負担がどう増えるのかなどを分かりやすく示すべきだ」
 横浜市保土ケ谷区、理容師、楠木正行さん(45)
 (1)「エネルギー政策で原子力技術の研究、向上を明確に打ち出し、一歩進めた上で、『脱原発』を訴えるような現実的な判断ができる党に期待したい」
 (2)「国民、国益のことを第一に考え、自分本位、政党本位での行動はやめてもらいたい」
 東京都中野区、会社員、笹沼利行さん(49)
 (1)「原発の即時廃止と、消費増税の取りやめをしてくれるところに期待したい」
 (2)「責任を持って公約を実行してほしい」
 東京都新宿区、会社員、岩本幸子さん(50)
 (1)「私利私欲や見栄(みえ)、しがらみを捨てて、正しく、強い日本に導いてくれる人に投票したい」
 (2)「原発やTPPなど細かい政策を語るより、日本についてこれまでにどのような思い入れをもってきたのかを教えてほしい。それを踏まえた上で、今後どのようにしていきたいのかも知りたい」
 大阪市東淀川区、自営業、川西英二さん(55)
 (1)「何も決められない政治からの離脱を期待すると同時に、特にデフレなどの経済問題と領土などの外交問題の解決への道筋をつけてくれる政治家を選びたい」
 (2)「選挙では、どちらにつけば有利かなどしか考えていないのではないかと不信感が募っている」
 静岡県焼津市、歯科医師、黒田秀男さん(58)
 (1)「国益を計り、国を守っていくための国家観を持っている人」
 (2)「日本の伝統と誇りを守る人が政治家になってほしい」
 千葉市美浜区、会社員、赤木久(ひさし)さん(58)
 (1)「自分の勤めている会社は大企業の受注で成り立っていて、景気の影響を受けやすい。景気が上がれば税収も増えるので、景気をよくする政策を打ち出す政党に期待している」
 (2)「政局に走らず、国を明るい未来へ導いてくれる政治理念を持った政治家でいてほしい」
60~90代
神奈川県藤沢市、無職、山田洋次さん(61)
 (1)「米国との信頼関係を修復し、防衛費の増額と自衛隊増強による日米同盟再構築を目指す人に期待したい」
 (2)「選挙時の言葉と選挙後の行動を一致させてほしい。前言を翻すような行動は、私たちに対する裏切りだ」
 水戸市、鍼灸(しんきゅう)師、葛野隆紹(かつのたかつぐ)さん(61)
 (1)「一刻も早く原発を止めてくれるところに投票したい」
 (2)「原発問題について、開発費用や燃料費だけを論じるのではなく、使用済み燃料の処理や事故後の除染、津波対策など国が負担することになる費用も含め、あらゆる点から検討してほしい」
 秋田市、教員、西台満(みちる)さん(65)
 (1)「今回、最も大切なテーマと思っている国防、安全保障についての政策を見比べて投票したい」
 (2)「いじめや教科書の選定など教育現場では問題が山積みになっているので、それらを解決するためにも、教育委員会の改革に着手してほしい」
 福島県相馬市、無職、鞠古剛(まりこつよし)さん(70)
 (1)「震災の復興に集中投資をしてくれるところに投票したい」
 (2)「国会議員は地域の代表ではない。全国のことを考えられる政治家が生まれるような選挙制度に変えてほしい」
 神奈川県藤沢市、無職、岡田克彦さん(72)
 (1)「経済対策最優先で、緊急時に効果的な対策を取れる能力と実行力がある党に期待したい」
 (2)「『脱原発』か『卒原発』で議論するのは無意味。専門家の知恵を借り、原発のない生活を実現するために必要な技術開発を具体化し、工程表を示すことが必要」
 東京都国分寺市、主婦、重松みよ子さん(80)
 (1)「子ども手当など効果の見えないばらまき政策ではなく、福島など困っている人たちへ税金を投入してくれる政党に期待したい」
 (2)「『国を背負っている』という責任感のない政治家が多い。党のためではなく、国のために働く認識を持ってほしい」
 東京都東村山市、無職、輿水(こしみず)雪子さん(85)
 (1)「拉致事件について1日も早い解決に力を入れる政党に投票したい」
 (2)「他人の悪いことばかり言うのではなく、自分の行く道をはっきりと話せる政治家を求める」
 東京都杉並区、主婦、篠原玉次(たまじ)さん(93)
 (1)「国家、国民のために政治改革ができる有能な人格者であることを見極めて投票する」
 (2)「党首になった政治家には、責任を持って発言してほしい。また、裏付けの説明もしっかりしてもらいたい」

衆院選きょう公示 国民の冷静な判断力問う

(2012年12月4日午前7時44分)
 第46回衆院選は4日公示される。既に11月16日の衆院解散で選挙戦が事実上スタート。16日の投開票日に向け一段と激しい終盤に向けた戦いとなる。

 今選挙は既成政党に第三極が絡んで多党化。12政党に諸派、無所属合わせ立候補予定者数は約1500人近くに上る。福井県も同様の傾向で、3小選挙区には制度導入後、最多の13人が乱立の予定。女性2人、新人は7人に及び、県内有権者に多様な選択肢が提供される。

 政治は混迷し劣化する一方だが、それを立て直すチャンスでもある。疲弊する地域は課題が山積している。口先政治では何も解決しないことを肝に銘じた不退転の選挙にしたい。

 3年ぶりの総選挙は「3・11」東日本大震災、東京電力福島第1原発事故後初となる。原発とエネルギー政策を大きな争点として、既成政党に第三極勢力入り乱れ「脱原発」を掲げるのは自然の流れといえる。

 わが国が進めてきた原子力政策が福島事故で破綻し、広範な放射能汚染が地域住民の平和な生活を崩壊させた。「ノーモア福島」の叫びは重みを持ち、各政党が取り組みをアピールする場として非常に重要になる。

 「2030年代までの原発ゼロを可能に」の民主党、「復興促進」の自民党、「即時原発停止」の社民党、さらには「10年後には原発完全卒業」の日本未来の党も福島県内で党首が第一声を放つ。

  しかし、イメージ戦略で国民を引きつけようとするなら本末転倒だ。「原発推進」を高く掲げる政党はどこにもない。判断を先延ばしした自民党でさえ「再生可 能エネルギーの最大限導入、原発再稼働可否の3年以内結論」を打ち出している。脱原発は聞こえの良いスローガンではなく、可能とするための説得力ある方法 論、実効的な計画を明示して初めて中身のある政策論となる。原発が政争の具であってはならない。

 日本維新の会は一時「原子力発電は30 年代までにフェードアウト(消滅)」としながら変節し、「いつまでに原発ゼロなんて言えるわけがない」(橋下徹代表代行)と他党批判を繰り返す。ほかの党 も互いに批判の応酬だ。これがかえって有権者離れを引き起こしていることを自覚すべきである。

 安全対策や原子力防災、高レベル放射性廃 棄物の最終処分問題など、避けて通れない難題は多い。原発ゼロの年代を競うだけの拙速な選挙戦は国策のエネルギー政策を危うくする。有権者は各政党、候補 者の主張にじっくり耳を傾け、冷静に判断する必要がある。同時に、政策選択には有権者自身も責任と覚悟が求められることを心したい。

 このことは原発・エネルギー問題にとどまらない。防災・減災や外交、領土、沖縄米軍基地問題のほか、環太平洋連携協定(TPP)や増税、社会保障改革、景気対策など国民生活と密接に関わる分野の課題も国民主権の観点で主体的に考えたい。

 過去2回の選挙で現出した「熱狂」も「陶酔」も「高揚感」も、今回は無縁だ。政界再編や政権の枠組みをめぐる駆け引きも激化しそうだが、これ以上の政治の混迷、停滞は許されない。政治に対する失望からの脱却と日本再生の道筋を問うまっとうな政策選択選挙にしたい。
2012年12月4日21時59分

新潟の原発投票、6万8千人が署名 投票条例請求へ

 東京電力柏崎刈羽原発新潟県柏崎市刈羽村)の再稼働の是非を問う県民投票をめざす市民団体「みんなで決める会」が、県民投票条例の制定を知事に直接請求するために集めた署名のうち、計6万8353人分が有効とされたことが4日わかった。請求に必要な約3万9千人分(県内の有権者の50分の1)を上回った。
 県内の各市区町村の選挙管理委員会が審査を終えた分を朝日新聞が集計した。署名簿の縦覧などの手続きが順調に進めば、決める会は年内に泉田裕彦知事に条例制定を直接請求する。

敦賀原発の評価会合、2日間に延長

2012.12.4 21:33
 原子力規制委員会は4日、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内を走る断層の一種「破砕帯」について、活断層か否かを検討する評価会合を、予 定していた10日に加えて11日にも開くことを明らかにした。1、2日に現地調査をした結果、議論には最低でも2日間は必要と判断した。ただ、初日で結論 が出れば11日の会合は行わない。会合で原電からの聴取も行う予定。
2012年12月4日21時43分

公約「ぼやっとしている」 同友会代表幹事が不満


 【永田稔】経済同友会の長谷川閑史代表幹事(武田薬品工業社長)は4日記者会見し、各党が総選挙で掲げる政権公約(マニフェスト)について、「ぼやっとオブラートに包んだようにしか表明されていない」と、不満を示した。
 同友会は、1990年代から「マニフェストで競う選挙」を求めてきた。今回の総選挙でも公示に先立ち、各党に重要政策について説明を求める公開質問状を送った。その回答にも長谷川氏は納得していない。
 例えば原子力政策。「脱原発」「卒原発」と掲げていても、代替エネルギーのコスト負担をどうするのか、具体的な説明が「まったくと言っていいほど書かれ ていない」と批判する。「有権者に、知りたいこと、判断の材料を詳しく書く必要がある。企業は、製品やサービスを買ってもらうため、メリットをきちんと消 費者に伝えるのが当然なのに」
 日本商工会議所の岡村正会頭(東芝相談役)は4日、公示を受けて「国民が政策の違いを明確に理解できるよう、丁寧かつ内容の濃い論戦を期待したい」との談話を発表した。
 2012年12月4日 21:00 




日本甲状腺学会で発表
甲状腺の検査を受けた福島の子どもたちのうち、約42%にのう胞などの異常が見つかっている。放射線の影響を心配する声が高まる中、30日に行われた日本甲状腺学会で、東京の子どもにも36%の割合で同じくのう胞が見つかることが発表された。
のう胞
のう胞は放射線の影響ではない
発表を行ったのは東京都にある伊藤病院で勤務する岩久建志医師、小林佐紀子医師ら。2003年から今年8月までに来院して検査を受けた15歳以下の子ども2753人のうち36%にのう胞が発見されたという。

この結果を受けて、1日の朝日新聞では、長瀧重信、長崎大学名誉教授のコメントを掲載した。

今回の発表福島の検査と同等の装置を使い原発事故前からのデータも含めて調べた物だ。福島の子供の嚢胞も、放射線の影響は考えられない。(朝日新聞より抜粋)

疑問視される御用学者の発言
ただ、この分析はかなり疑問視される。だいいちに、同病院は甲状腺の専門病院であり、原発事故前にここを訪れた子どもは、もともと甲状腺に異常を感じていた可能性が高い。

症状や異常のない子どもを検査した福島の結果と比較しても、全く無意味だ。この結果をもって福島の子どもについて、放射線の影響を否定する専門家と、そのコメントを掲載する朝日新聞には、不信感がつのる。

長瀧教授は「セシウムを飲んでも影響ない」と語るなど、偏った発言の多い学者として知られる。

外部リンク

◆伊藤病院
http://www.ito-hospital.jp/

◆O-07-03 小児によく見られる甲状腺超音波検査所見とその経年変化~伊藤病院における7 年間2185 例の検討~
http://www.congre.co.jp/

◆日本甲状腺学会
http://www.japanthyroid.jp/

橋下氏、みんな候補とバトル【12衆院選】


 日本維新の会の橋下徹代表代行が4日、京都市内で街頭演説した際、地元のみんなの党候補と原発政策をめぐり激しく口論する場面があった。
 橋下氏は、馬車に乗ったみんなの党候補が目の前を通り過ぎると、「後ろが大渋滞している。迷惑を掛けてはいけない」と注意。さらに、原発ゼロ政策について「本当にできるか、誰も考えていない」と言い放った。
 これに対し、みんなの党候補が「原発はゼロにできる。ゼロにしても電気は足りる」と強調。橋下氏は「本当にできるか、ちゃんと確かめないと(いけな い)」と反論した。維新とみんなは選挙協力で調整したが、京都では2選挙区で競合。「第三極」の主導権争いもあり、橋下氏は対決姿勢をむき出しにしてい た。 
[時事通信社]

野田首相「前進か後戻りか」=安倍氏、政権奪還へ決意―党首第一声【12衆院選】

時事通信社 時事通信社:記事一覧 2012年12月4日(火)10時57分配信
 衆院選公示を受け、各党党首は4日午前、一斉に街頭に立ち、支持を訴えた。東京電力福島第1原発事故後初の大型国政選挙とあって、野 田佳彦首相(民主党代表)や自民党の安倍晋三総裁ら4党の党首が福島県内で第一声を上げ、被災地の復興に全力で取り組む姿勢をアピールした。
 野田首相は福島県いわき市で「福島の再生なくして日本の再生なし」と強調。「やらなければいけないことを前に進めることができるのか、昔の政治に後戻りするのか、それが問われている戦いだ」と政権維持に協力を求めた。
 安倍氏は福島市で「断固として自民、公明両党で過半数を獲得し、政権奪還を目指す。負けるわけにはいかない」と政権返り咲きへの決意を示すとともに、「福島の復興なくして、日本に未来はない」と語った。
  「卒原発」を掲げる日本未来の党の嘉田由紀子代表(滋賀県知事)は福島県飯舘村で「安心できる食べ物と大地を受け継いでいきたい。子どもたちの未来の安心 のため、地域から声を上げよう」と強調。公明党の山口那津男代表は横浜市で「(民主党政権は)大事な政策で意見を一致させることができず、最後は四分五裂 した。そういう政治を繰り返してはならない」と訴えた。
 日本維新の会の石原慎太郎代表は大阪市で「みんなで一緒に日本の維新をやろう。や らないと、この国は滅びる」と熱弁を振るった。共産党の志位和夫委員長は東京・新宿駅前で「米国言いなり、財界中心という二つのゆがみをただし、本物の改 革に踏み出す」と主張。みんなの党の渡辺喜美代表は栃木県那須塩原市で「じり貧の日本を何としても、もう一度成長国家にしたい。闘う改革が必要だ」と力説 した。
 社民党の福島瑞穂党首は福島県会津若松市で「格差拡大、原発推進、憲法改悪に立ち向かえるのは社民党だ」とし、国民新党の自見庄三郎代表は鹿児島県薩摩川内市で「雨後のたけのこのごとく中小政党が乱立しているが、元祖中小政党は国民新党だ」と指摘した。
  新党日本の田中康夫代表は兵庫県尼崎市で「日本を再び興すことができるか否かの選挙だ」として支援を求めた。新党改革の舛添要一代表は東京・有楽町駅前で 「経済の活性化、社会保障の充実を訴えていく。二つの車輪を回せば、必ず生活は豊かになり、日本は立ち直る」と呼び掛けた。
 新党大地の鈴木宗男代表は札幌市で記者団に「北海道から日本を変えるという思いで候補者には頑張ってもらえると思う」と語った。 
'12/12/4

卒原発は火星旅行と同じ 橋下氏、公示後ツイッター


 日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長は、衆院選が公示された4日昼、日本未来の党が公約した「卒原発」を念頭に「『10年後に原発ゼロ!』と叫 ぶのは、『10年後に火星に行くぞ!』と叫ぶのと同じレベル」とツイッターで批判した。これに先立つ衆院選第一声でも、日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀 県知事を同様の文言で批判していた。
 総務省は「公職選挙法は、ツイッターを含むインターネットでの選挙運動を認めていない」との見解だ。これについて橋下氏はツイッターで「バカみた いなルール」と批判。「前近代的な選挙事務すら変えられないような政治家が、国の行政を根本から変えられるわけがない」と決め付けた。
 橋下氏は11月29日、衆院選公示の12月4日以降もツイッターでの発信を続ける考えを表明していた。'12/12/4

「福島再生」「国に責任」 被災地で党首ら火花


 野田佳彦首相(民主党代表)と安倍晋三自民党総裁は4日、被災地を駆け巡り、エネルギー政策や復興への取り組みで火花を散らした。
 「福島の再生なくして日本の再生はない」。東京電力福島第1原発から約40キロ離れた福島県いわき市で第一声を上げた野田首相。脱原発依存や社会 保障などでの実績をアピールし「やらなければならないことを前に進めるのか、時計の針を戻してしまうのかだ」と力強く訴えた。午後には宮城、岩手両県で 「復興の歩みを加速させていく」と繰り返した。
 安倍総裁は福島県内を回り、宮城入り。最初の街頭演説をした福島市では「政権奪還を目指す」と語気を強め、手ぶりを交えて「原発事故の被害回復に は国が責任を取る必要がある」と力説した。「原発をつくったのは自民党」と書かれたプラカードを掲げた聴衆と支援者がトラブルになる一幕もあった。
 一方の第三極。「卒原発」を掲げる日本未来の党の嘉田由紀子代表はシンボルカラーの黄緑色のジャケットで福島県飯舘村と南相馬市に。飯舘村では 「ふるさとを離れた16万人が再び戻れるよう英知を結集する」と決意を語ったが、聴衆は一時帰宅でたまたま戻っていた村民ら約10人だった。
 日本維新の会は“発祥の地”大阪で二枚看板がそろい踏み。石原慎太郎代表は「役人に任せない政治をやろうと立ち上がった」、橋下徹代表代行も「国の形を変えるのも夢物語ではない」と声を張り上げた

英国から核廃棄物返還 来年2月、中部など3電力の28本

(12/04 20:18)
中部、関西、中国の電力3社は4日、英国に委託していた使用済み核燃料の再処理で発生した高レベル放射性廃棄物のガラス固化体28本を、来年2月ごろに日本原燃の貯蔵管理センター(青森県)に輸送すると発表した。
 詳しい輸送日程や経路は核物質防護を理由に「輸送船が出発した後に公表する」としている。
 英国からの返還は3回目で、中部が7本、関西が14本、中国が7本。英国からはガラス固化体約900本が返還される計画で、これまで104本が輸送された。フランスからの1310本の返還は2007年に完了している。
約19億円賠償求め 原発事故避難者が提訴
(福島県)
原発事故で損害を被ったとして、双葉郡などの住民らが、きのう、東京電力に対し、19億円あまりの賠償を求めて訴えを起こした。
福島地方裁判所いわき支部に訴えを起こしたのは、原発事故で避難を余儀なくされた双葉町や楢葉町などの住民40人で組織する福島原発避難者訴訟原告団だ。
訴えによると、原発事故で住んでいた場所が避難区域に指定され、生活基盤の価値を失ったとして、東京電力に対し、生活再建のために必要な費用や慰謝料など、19億4,000万円あまりの賠償を求めている。[ 12/4 19:31 福島中央テレビ
2012年12月4日(火) 東奥日報 ニュース



■ 再処理工場、B系炉の熱上げ完了

日本原燃は4日、六ケ所再処理工場で進めているガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)製造試験について、本格的な試験の前段階となるガラス溶融炉の熱上 げが完了した-と発表した。現在は、ガラスが順調に流下するかを確認する作業に着手。終了まで1週間程度かかるとみられ、週明けごろには本格的な試験に移 行する。

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 原燃によると、熱上げが終了したのは、AとBの二つある溶融炉のうちB系統炉。11月19日に熱上げに着手、3日午後6時21分に完了した。

 現在は炉内に直棒を設置する作業を行っている。流下確認では、模擬のガラスビーズを使って1、2本分を流下する予定。

 本格的な試験である「ガラス固化試験」では、炉の温度が安定した状態で連続運転が可能かどうかを確認する「安定運転確認」と、1時間当たり70リットル の高レベル放射性廃液を供給して、溶融炉の最大処理能力を確認する「性能確認」を実施。ここでは、炉内の洗浄運転で生じる分を除いて最大30本の固化体を 製造する。B系統炉の本格試験は約1カ月かかる見込み。

 A系統炉での本格的な試験は、高レベル廃液の濃縮缶や安全蒸気ボイラーなどの法定点検などを経て、来春になるという。

 原燃は国の使用前検査を経て、来年10月の再処理工場完工を目指している。
衆院選公示 大分は14人出馬
(大分県)
衆院選が4日、公示され、大分では3つの選挙区に14人が立候補した。消費税の増税や景気対策、原発を含むエネルギー問題などが争点に浮上している。投開票は16日。[ 12/4 19:31 テレビ大分

「原発ゼロ」見据えた新エネルギーとは

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 今回の総選挙。原発への対応が大きな争点の1つです。各党の公約には「脱原発」「卒原発」など様々な言葉が踊りますが、一方で将来の「原発ゼロ」社会の実現を見据えて、早々と次世代の新エネルギーを確保しようという動きも始まっています。

 すさまじい音と光を響かせる巨大な装置。大量の電気で鉄くずを溶かす「電気炉」です。この工場が1日に使う電力は80万キロワット。一般家庭の8万軒分にも上るといいますが、いま、ある問題に直面しています。

 「まさしく『廃業勧告』に等しい」(合同製鐵所 井手迫利文常務)

 「廃業勧告」とは・・・

 「ご審査のほど、よろしくお願いします」(関西電力 八木誠社長〔先月26日〕)

 原発の停止を受けた関西電力が、企業向けの電気料金を2割近くも値上げすると表明。関電と東電の管内に3つの電気炉を持つこの製鉄会社では、電気代が年間20億円も増えると見込みます。

 「産業が成り立つような、エネルギー政策をやっていただきたい」(合同製鐵所 井手迫利文常務)

 衆議院が解散されたその日も、総理官邸前では金曜恒例の反原発デモが行われていました。

 福島の事故を受けて高まった「脱原発」のうねり。国内にある原発50基のうち、稼動しているのは関西電力・大飯原発の2基だけです。

 しかし、地元からは原発の安全性への不安の声も上がります。

 「働かないといけないので(再稼働は)しかたないと思う」
 「何かあったら不安ですよね、危険性がいっぱいあるので」(地元の人)

 「原発」が大きな争点になる初めての総選挙。この問題にどう向き合うのか。各党の姿勢は様々ですが、こうした流れの中で、「原発後」を見据えた動きも活発になってきています。

 「そもそも自然エネルギーを取り組んでいかなければいけないと思ったのは、原発の事故があったということが問題だった」(ソフトバンク 孫正義社長)

 この7月には、風力や太陽光による発電をすべて買い取るよう電力会社に義務付ける制度がスタート。この分野に参入する企業が相次ぐなど、日本のエネルギー事情は変わり始めています。

 こちらは太陽光発電を得意とするコンサルティング会社。この日訪れていたのは、世界有数の投資実績を誇るスペインの企業です。

 「計画のスケジュールを提出して、土地の持ち主を安心させましょうか」(ゲスタンプソーラー ガルシア・カルロス支社長)

 向こう3年間で、900億円を日本の太陽光発電につぎ込む計画だといいます。そのプロが注目するのが・・・

 「皆、地上型の太陽光発電を進めたがっているが、短期的にビジネスの可能性が高いのは・・・『屋根貸し』だ」(ゲスタンプソーラー ガルシア・カルロス支社長)

 「屋根貸し」の仕組みはこうです。事業者が建物の所有者から有料で屋根を借りてソーラーパネルを設置。そこで生み出した電力を電力会社に売るというもので、空き地が少ない都市部を中心に広まっているといいます。

 成田空港の近くに倉庫を構えるこの運送会社では、台湾の企業に屋根を貸すことを決めました。

 その屋根がこちら。テニスコートが優に30面は取れるスペース。しかも四方にさえぎるものはなく、「屋根貸し」には絶好の条件です。

 「太陽光パネルを設置して発電するには向いている屋根です」(環境経営戦略総研 秋田智一部長)

 順調に進めば、年間100万円規模の収入につながる可能性があるといいます。

 「売電という制度ができて、初めてできることだと思います」 (根本運送 根本勝雄代表取締役)

 暮らしや企業の活動に直結するエネルギー。その将来像をどう描くのか、私たちの判断が問われています。(04日15:15)

東浩紀によるプロジェクト『福島第一原発観光地化計画』のポータルサイトがオープン

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思想家・東浩紀によるプロジェクト『福島第一原発観光地化計画』のポータルサイトが、12月3日にオープンした。
『福島第一原発観光地化計画』は、25年後に福島第一原発の事故跡地で除染が十分進んでいることを前提に、同地の「観光地化」の可能性について考え る計画。被災地の状況を風化させることなく未来に伝えていくために何をするべきかを考えながら、同プロジェクトの主旨に賛同する各分野の専門家や被災地の 人々と連携し、調査や研究、提案などを進めていく。最終的には、民間発のユニークな復興案のひとつとして、現実の復興計画に活かされることを目的としてい くという。ポータルサイトでは、プロジェクトの活動レポートや調査の結果報告、メディア掲載情報などが随時公開されるほか、2013年夏刊行予定の言論誌 『思想地図β vol.4』でも発表される。
同プロジェクトの中心メンバーは、東浩紀(思想家、株式会社ゲンロン代表、早稲田大学教授)、津田大介(メディアアクティビスト)、清水亮(株式会 社ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長)、速水健朗(ライター)、藤村龍至(建築家、東洋大学理工学部建築学科専任講師)、開沼博(社会学者、 毎日出版文化賞受賞)、梅沢和木(アーティスト)。
なお、CINRA.STOREで配信されているトークセッション音源『東浩紀と徳久倫康の「人生これでいいの!?」 第2回』では、同プロジェクトの話し合いのための南相馬市ツアーから戻った直後の東による生々しい想いが語られている。
ゲンロン
『東浩紀と徳久倫康の「人生これでいいの!?」 第2回』[MP3]
価格:315円(税込)
「福島第一原発観光地化計画」を立ち上げ、南相馬市ツアーから戻った直後の生々しいぶっちゃけトーク!
CINRA STOREで購入する
(画像:『東浩紀と徳久倫康の「人生これでいいの!?」』収録風景)セシウム移動の長期研究に着手 5町村、5河川で調査


セシウム移動の長期研究に着手 5町村、5河川で調査
放射性セシウムの移動経路を調べるため土壌を採取する職員=川俣町山木屋
日本原子力開発機構(JAEA)は3日、自然現象で森林や山地から移動する放射性セシウムの動きを調査し、移動経路を予測するプロジェクトを開始した。
 移動を考慮した被ばく線量の予想、どの地点でセシウムを取り除くのが効果的かといった移動抑制対策構築が目的。県内各自治体の復興計画への活用などにつなげたいとしている。
 同機構によると、放射性セシウムは粘土質の土壌と深く結び付き、通常は生活圏に移動する可能性は少ない。しかし、台風や大雨で水や土壌のほか、土壌や石 などに付着する菌類と藻類による生物「地衣類」を介して移動することが考えられるという。
 プロジェクトは「福島長期環境動態研究プロジェクト」の名称で実施。高線量地域を持つ川俣、大熊、富岡、浪江、川内の5町村の山地、平野部のほか、請戸 川や小高川など県内5河川に機器を設置、自然災害による土壌や河川堆積物の移動などを観察、線量調査を行う。調査期間は3年間を予定しているが、予測シス テム開発なども含め、10年以上のプロジェクトになる見込み。
(2012年12月4日 福島民友ニュース)

被災地「復興、誰に」 震災後初の衆院選

2012/12/4 16:43

 東日本大震災後初となる大規模な国政選挙が幕を開けた4日、各党トップらは被災地を訪れ、第一声を上げた。原発事故で今も多くの住民が避 難生活を余儀なくされ、津波で壊滅的な被害を受けた沿岸部は再建の途上にある。復興のかじ取りを誰に託すのか。被災地の有権者からは期待や注文が相次い だ。
「原発政策で投票」
 「子供が安心して暮らせるよう、福島第1原発事故の収束プロセスをしっかり示してくれる政党に票を投じたい」。午前8時半すぎ、福島市中心部の広場で、自民党の安倍晋三総裁の街頭演説に耳を傾けた同市の会社員、斎藤一茂さん(35)は力を込めた。
 福島市内では住宅街を中心に除染が進むが、小学2年の子供を持ち、放射線への不安は尽きない。「投票のポイントは原発政策」ときっぱり言い切った。
 同市の主婦(58)は「福島の今後を決める大事な選挙になる」と期待する。原発事故後、政治の対応の遅さにいら立ちを感じた。「どの政党が政策を素早く実行できるのか、しっかりと見極めたい」と強調した。
 福島県内では4日、民主党代表の野田佳彦首相や日本未来の党の嘉田由紀子代表が遊説を実施。社民党の福島瑞穂党首も街頭演説するなど各党トップが次々と入り、16日の投開票日に向けた選挙戦の火蓋を切った。
「住民の声、国政に」
 津波で壊滅的な被害を受けた宮城県名取市の閖上地区。自治会長の高橋善夫さん(69)は「復興関連予算が関係のないところに流用される一方 で、被災地では復興に必要な資金が不足している」と主張。「住民の話を丁寧に聞き、被災地の声を政策に反映できる議員を国会に送りたい」と願う。
 閖上地区は再建の方向性が決まっているが、具体的な計画づくりはこれから。住宅や店舗の建設費用は個人負担で、どれだけの住民が戻れるかも不透明だ。高橋さんは「この2年近く、失望することばかりだったが、それでも政治には期待したい」と話す。
 がれきの片付けに約1200人を動員し、今も約20人で農家支援などを続ける東北大のボランティア組織「HARU」代表の井上尚人さん (21)。「津波で家も農機具も流され、廃業が相次ぐ中で『何とかしよう』と立ち上がった20~30代の農家もいる。チャレンジする若者を支え、20年 後、30年後を見据えた被災地の将来像を争点の一つにしてほしい」と求める。
「仮設出た後は…」
 岩手、宮城両県で仮設住宅の支援などに当たる特定非営利活動法人(NPO法人)「ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン」職員、稲垣花恵さん(34)は党首討論などで復興に関する議論が少なかったことが気がかりだ。「がれきは撤去されても、仮設住宅を出た後の姿を描けない住民は不安だらけ。人ごとと放置しないで」
 震災の「語り部」の活動を続ける奥松島観光ボランティアの会(宮城県東松島市)代表の郷右近克己さん(58)は「過去の津波を伝える碑など がありながら、教訓が生かされなかったところもある。未曽有の災害も必ず風化する」と指摘。「地震国の日本では、誰もが人ごとではない。衆院選の機会に、 震災の備えや復興のことを全国で話し合ってほしい」と訴えている。

敦賀原発:断層評価会合10、11日に 原子力規制庁

毎日新聞 2012年12月04日 18時32分(最終更新 12月04日 18時47分)

























「D−14破砕帯」の調査をする原子力規制委員会のメンバー。中央にタテにのびる線が破砕帯=福井県敦賀市で2012年12月1日午後(代表撮影)
「D−14破砕帯」の調査をする原子力規制委員会のメンバー。中央にタテにのびる線が破砕帯=福井県敦賀市で2012年12月1日午後(代表撮影)

原子力規制庁は4日、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の原子炉建屋直下を通る断層(破砕帯)が活断層かどうかを評価する会合を10、11日に開くと発表した。当初は10日のみとしていたが、原電の意見を聞くため2日間に延長する。
 原子力規制委員会の島崎邦彦委員長代理と外部専門家らは今月1〜2日に現地調査を実施。2号機直下を通る破砕帯が、敷地内の活断層「浦底(うらそこ)断層」とつながり、連動する可能性がある。
 評価会合では、それら現地調査の結果を専門家が議論する。国は活断層の真上に原子炉建屋などの建設を認めていない。活断層とみなされれば、廃炉を迫られる可能性が高い。【岡田英】
衆院選公示、政権枠組み懸け決戦-原発、TPP、増税争点に  (12/4 14:29更新)
第46回衆院選は4日公示され、16日の投開票に向けて12日間の選挙戦がスタートした。原発政策の在り方や環太平洋連携協定(TPP)交渉参加の是非、 消費税増税といった「日本の針路」を左右する重要課題を争点として、民主、自民両党と日本維新の会など第三極勢力が政権の枠組みを懸けて戦う。
  共同通信の集計で午後2時5分現在、全国300小選挙区に計1287人、11ブロックの比例代表(180議席)と合わせ1483人(重複立候補を除く)が 立候補を受理された。最終的に現行制度で最も多かった1996年衆院選の1503人と同規模となる見通し。現行制度で最多の12党が候補者を擁立した。

尖閣、竹島で右翼活発=極左も「反原発」介入-治安の回顧と展望・警察庁

警察庁は4日、2012年版「治安の回顧と展望」をまとめた。尖閣諸島と竹島をめぐる中国や韓国との対立を受けて右翼団体が活動を活発化させ、極左暴力 集団も「反原発」「反基地」の市民運動に介入して組織拡大を図ったと指摘。警察は取り締まりを徹底し、続発するサイバー攻撃への態勢も強化する。
 右翼は10月までに、対中国で延べ約1970団体の同5280人、対韓国では同2240団体の同6150人が街頭宣伝を実施。団体、動員数ともに昨年1年間を既に上回った。広島の韓国総領事館ではガラスが割られ、構成員が逮捕された。
 地下鉄サリン事件などを起こしたオウム真理教については、16年以上逃亡していた特別手配容疑者3人を全員逮捕したが、「交流サイトなどを利用して新規信者を増やしている」とした。(2012/12/04-18:43)

敦賀原発破砕帯めぐり「慎重審議を」 市長、規制委に明確判断注文

(2012年12月4日午後6時18分)
 日本原電敦賀原発の直下を通る破砕帯(断層)が活断層かどうかをめぐり、敦賀市の河瀬 一治市長は4日開会した定例市会本会議で、原子力規制委員会の調査団が現地調査を終え、10日に評価会合を開くことについて「冷静かつ慎重な審議を重ね、 明確な判断を示してほしい」と注文した。

 提案理由説明の中で河瀬市長は「破砕帯調査に限らず、原発の安全性は、高度な学術的見地や科学的根拠に基づき判断されなければならない」と強調。現地調査の結果を踏まえて慎重な議論を重ね、規制委として明確な判断を出すよう求めた。

  調査団は1、2日に敦賀原発敷地内を走る活断層「浦底断層」付近から分岐して2号機直下に延びる「D―1破砕帯」を中心に調べ、破砕帯の上に乗る地層に活 動性を示唆する変形を確認したとの見解を示した。浦底断層との連動性や年代の特定には至っていないが、島崎邦彦委員長代理(地震学)は10日の評価会合で 結論を得たい考えを示しており、メンバー5人の議論が注目される。
衆院選公示 立候補受け付け締め切り 立候補者数は約1,500人へ
11もの政党が乱立した師走の選挙戦がスタートした。4日、各党の党首らが全国各地で第一声を上げた。12日間に及ぶ戦いは、早くもヒートアップしている。
政党が乱立する中、この国のかじ取りを託すべきは、どの党なのか。
第46回衆議院選挙が公示された4日、各党の党首らは、被災地・福島をはじめ、全国各地で支持を訴えた。
民主党代表の野田首相は、福島・いわき市で「やらなければならないことを、前に進めることができるのか。それとも、昔の政治にあと戻りしてしまうのか。もう、原発に依存する社会とは決別をし、将来はゼロを目指す」と述べた。
自民党の安倍総裁は、福島市で「円が上がってしまって競争力を失い、こんなに頑張っているのに、こんなに頑張っているのに、工場を閉めなければいけない。これは、おかしいんですよ。まっとうな経済を取り戻していくことを、お誓いを申し上げます」と述べた。
日本未来の党の嘉田知事は、福島・飯舘村で「3.11以降、最初の国政選挙。日本から原子力発電所をなくす。原発から自然エネルギーへ、地域地域の経済を再生します」と述べた。
公明党の山口代表は、神奈川・横浜市で「人気だけで、淡い期待で、これからの日本を任せるわけにはいかないんです。政権を担う責任感、経験や実績、これがあるかどうか」と述べた。
日本維新の会の石原代表は、京都市で「日本には、まだ力がある。この力を利用できない。なぜかというと、国の役人がばかだから。役人は、自分を利口だと思っているけど、役人に使われていた政治家もだめだ。もう皆さん、目を覚まして、一緒に暴走しましょう」と述べた。
共産党の志位委員長は、東京・新宿区で「民自公3党増税連合に、厳しいノーの審判を下していこうじゃありませんか。身を切るって言うんだったら、320億円の政党助成金、直ちになくせ」と述べた。
みんなの党の渡辺代表は、栃木・那須塩原市で「原発ゼロと経済成長を両立をさせる。じゃあ、電力供給はどうするんですか。今の地域独占態勢から、全面自由化を目指します」と述べた。
社民党の福島党首は、福島・会津若松市で「きのう、きょうできて、毎日、日替わりのように脱原発政策が変わる政党とは違います。格差是正、脱原発、憲法を生かしていく」と述べた。
新党大地の松木代表代行は、北海道・北見市で「TPP(環太平洋経済連携協定)を壊す、そして原発をゼロにする、そして、消費税増税には絶対反対をしていく。行財政改革を一生懸命やらなきゃいかんですよ、皆さん」と述べた。
国民新党の自見代表は、鹿児島・薩摩川内市で「ぶれなかった保守、真の保守は国民新党だけですよ。国家の羅針盤として、行き過ぎた規制緩和、おかしいよと。行き過ぎた予算削減もおかしいよ。行き過ぎた『官から民』もおかしいよ」と述べた。
新党改革の舛添代表は、東京・千代田区で「景気が良くならなければ、財源も生み出されません。景気を良くしないで増税ということでは、もっともっと景気が悪くなります。規制緩和をする、こういうことを断行していきたいと思います」と述べた。
立候補の受け付けは午後5時で締め切られたが、立候補者の数は、およそ1,500人となる見通し。
各党がしのぎを削る選挙戦は、4日から12日間にわたって行われることになる。
(12/04 18:09
12月04日のニュース(政治)
長崎新聞

各党党首らが第一声 政治前に―首相、奪還―安倍氏(12/04 12:24)

衆院選が公示された4日午前、各党党首らは東京電力福島第1原発事故の被害が大きい福島県内など全国の街頭に立ち、第一声で独自色をアピール、16日の投開票に向け舌戦の火ぶたを切った。

 民主党代表の野田佳彦首相は福島県のJRいわき駅前で「原発依存社会から決別する。しなければいけないことを前に進めるか、昔の政治に時計の針を戻してしまうのかが衆院選で問われている」と決意を示した。

 自民党の安倍晋三総裁は福島市で「日本の強い経済を取り戻さなければならない。断固として自民、公明両党で過半数を獲得し、政権奪還を目指す。負けるわけにはいかない」と訴えた。

 日本未来の党の嘉田由紀子代表は福島県飯舘村で「原発ゼロの社会を目指す。福島の事故後、原発を再生させ経済を発展させていくのは恥ずかしい」と表明。 公明党の山口那津男代表は横浜市で「命を守る防災・減災対策を実行する。自民党と軸をつくり日本を立て直す」と力説した。日本維新の会の石原慎太郎代表は 大阪・梅田で「日本はこのままだと沈む。みんなで一緒に維新をやろう」と呼び掛けた。

 共産党の志位和夫委員長は東京・新宿で「本物の改革に踏み出す全力の戦いをする。民自公3党に厳しいノーの審判を下そう」と提唱。みんなの党の渡辺喜美 代表は栃木県那須塩原市で「もう一度、成長する国家を取り戻そう。デフレから脱却し、まともな国家経営をする」と理解を求めた。社民党の福島瑞穂党首は福 島県会津若松市で「生活再建、命を大切にする政治を実現する。憲法9条を絶対に変えさせない」と強調した。

 新党大地の松木謙公代表代行は北海道北見市で「自分の信念は曲げない。環太平洋連携協定(TPP)には反対だ」と主張。国民新党の自見庄三郎代表は鹿児 島県薩摩川内市で「官と民でけんかしても駄目だ」と指摘した。新党日本の田中康夫代表は兵庫県尼崎市で「TPPは日本を壊す『平成の壊国』にほかならな い」と批判した。新党改革の舛添要一代表は東京・有楽町で「景気を良くしないで増税すべきではない」と力を込めた。

橋下氏:公示後にツイッター 未来の党の原発政策を批判

毎日新聞 2012年12月04日 18時05分(最終更新 12月04日 22時39分)

























日本維新の会の橋下徹代表代行=山崎一輝撮影
日本維新の会の橋下徹代表代行=山崎一輝撮影

衆院選が公示された4日、日本維新の会の橋下徹代表代行(大阪市長)はツイッターで、日本未来の党の原 発政策を繰り返し批判した。公示後にツイッターなどで選挙運動をすることを公職選挙法は候補者かどうかにかかわらず禁じているが、橋下氏は公選法について も「バカみたいなルール」と断じた。
 橋下氏は4日午前0時20分ごろからツイートを始め、「10年後の原発ゼロ」などを掲げた未来の政策を 「具体的工程表を出したが、その実行力はほぼ0」と批判。「脱原発依存体制の構築」を掲げた維新については、「実績を加えて見れば実行力は90%を超え る」と自賛し、「どちらが良いか。一目瞭然」などと書き込んだ。橋下氏のツイッターは、約90万人がフォロー(閲覧)している。
 公選法は選挙期間中、法定ビラやポスター以外の「文書図画」の頒布や掲示を禁止。総務省選挙課によると、ツイッターなどネットを使った発信は文書頒布とみなされ、特定の政党を支持・反対する内容も同法に抵触する恐れがある。
 橋下氏は4日夕、大阪市内の街頭演説で「自民や民主はCMをどんどん流す。僕らには金がないから、宣伝方法は僕のせこいツイッターのみですよ」などと理解を求めた。【津久井達】

東電に1億5414万円請求=千葉県


 千葉県は4日、東京電力福島第1原発事故の放射性物質の測定費用など1億5414万円を、新たに東電に損害賠償請求したと発表した。
 今回請求したのは、2011年3月11日から同年11月30日までに浄水場で発生した放射性物質に汚染された汚泥の保管・処分費用など。同日以降の費用は算定次第、追加請求する。 
[時事通信社]
衆院選公示 未来につながる選択を  衆院選が4日、公示された。16日まで師走の選挙戦が繰り広げられる。

 和歌山3区には共産新顔の原矢寸久氏(61)、維新新顔の山下大輔氏(45)、自民前職の二階俊博氏(73)の3人が立候補。1区と2区にはそれぞれ民主、自民、維新、共産の候補がそろった。

 今回の衆院選は、政権交代が起きた2009年8月以来3年4カ月ぶり。民主、自民の二大政党に加え、第三極を目指す政党が乱立している。その分、各党の政策と立候補者の公約は分かりにくく、何を基準に投票すればいいのかと迷う有権者も少なくない。

 注目される争点には、消費増税や原発・エネルギー政策、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉問題などがある。

 消費増税は民主党と自民党が推進で足並みをそろえるが、反対を打ち出して結党したり合流したりする党もある。原発・エネルギー政策にも180度の違いが ある。「原発ゼロ社会」の実現を示す党がある一方で、経済への影響を考慮して原発を容認したり結論を先送りしたりする党がある。「卒原発」を主要政策に掲 げた新党も生まれた。TPPについても賛否が分かれている。

 景気対策や少子化対策についても主張の隔たりが大きく、社会保障についての考え方の違いも鮮明になってきた。巨額の財政赤字を将来世代に押しつけるか、それとも解決への道筋を示すのかという点でも見解は分かれている。

 各党が掲げる政権公約、マニフェストの点検が欠かせないが、それさえ日々揺れ動いている党もある。それでも、私たちは各党が示す政権公約を軽視するわけにはいかない。それ以外に選択の基準がないからだ。

 紀南地方では、地域の振興に加えて、近い将来発生が予想される地震の対策も重要だ。内閣府が今夏に公表した想定では、津波の高さは最大で20メートル、到達時間は1メートルなら2分という地域もある。この対策を和歌山3区からの立候補者はどう考えているのか。

 本紙が公示前に行ったアンケートに、原氏は「高台移転や防波堤の整備など本格的なハード面での対策が必要」、山下氏は「避難訓練の徹底や避難路、避難場 所の確保をする。集落の再配置が必要」、二階氏は「早急に避難路や避難施設、救援体制の整備などの減災対策を進める」とそれぞれ答えている。

 振り返れば、09年の衆院選は「政権選択選挙」、05年は「郵政選挙」と呼ばれ、争点が分かりやすかった。その熱狂の中で、政権の振り子は大きく動いた。

 今回は、そうした熱狂とは距離を置いて、じっくりとマニフェストや政権公約に目を向けたい。

 政治を動かすのは民意であり、有権者の一票である。一時のブームや党首の人気に振り回されず、この国の10年後、20年後を見据えて、票を行使したい。混迷の中だからこそ、未来につながる確かな選択をしたい。(Y)



(2012年12月04日更新)

やはり「未来」が開設、「脱原発」アンケートサイト ネット住民にからかわれて閉鎖

2012/12/ 4 18:14

   「正体不明」「いや、偽物にしては良くできている」などと話題になっていた「日本未来の党」(嘉田由紀子代表)を名乗るアンケートサイトは、やはり「未来」がPRの一環として開設していたものだった。
   だが、「原発推進に賛成ですか?」という問いにネット利用者は敏感に反応し、賛成票が大量に入るというハプニングが起き、結局は閉鎖されてしまった。

「セキュリティーの問題や、いたずら」を理由に閉鎖決める

「未来」のアンケートサイトは開設から1日で閉鎖された
「未来」のアンケートサイトは開設から1日で閉鎖された
   サイトは2012年12月3日、「ネットでプレ総選挙」と称して開設され、最初は「『脱原発』に賛成ですか?」という問いでアンケートが設定されていた。ところが、原発存続を意味する「反対」への票が、党の方針である「賛成」を大きく上回ってしまった。
   このことが影響したのか、サイト側は設問が分かりにくかったとして、午後になって投票結果をリセットした上で「原発推進に賛成ですか?」とい うシンプルな設問でアンケートを再開。直後は、「賛成」が「反対」を大きく上回り、やはり党の方針とは逆に投票結果が出ていたが、夕方になって反原発派が 巻き返しをみせていた。
   サイトの正体をめぐっては、(1)運営が行き当たりばったりで、異様にずさん(2)公式サイトからアンケートサイトにリンクが張られていな い、といった理由で「偽物」説も浮上していたが、(1)公式サイトに載っていない嘉田代表の写真が使われている(2)ヤフーに出ている広告からにリンクさ れている、という点から「本物」説が有力視されていた。
   「未来」は12月4日、J-CASTの取材に対し、本物と認め、
「セキュリティーの問題や、いたずらがあったため、このままにしておくのは問題があると判断した」
として、同夜遅くに閉鎖したと説明した。わずか1日の露出だったことになる。

CMのとおり検索すると「日本未来の党がネット民に壮絶に馬鹿にされる」がヒット

   「未来」のテレビCMも、このアンケートサイトを意識した内容となっており、「脱原発に…」というナレーションに続いて、画面上では 「YES!」の選択肢が強調される。さらに、「あなたの意見をお聞かせ下さい」いうスローガンが表示され、ウェブサイトの検索窓に「未来の党」という単語 で検索を促す構成になっている。
   ところが、実際にPCからグーグルで「未来の党」を検索しようとすると、連想されるキーワードに「未来の党 アンケート」と表示され、今回の 騒動の内容をネット利用者に広く知らせてしまうという逆効果になっている。さらに、実際に検索してみると、ニュース記事を除くと、一番上に出てくるのは 「日本未来の党がネット民に壮絶に馬鹿にされる」というタイトルの、アルファブロガー・山本一郎氏の記事。公式サイトが出てくるのは、山本氏の記事の6つ 下だ。CMのとおりに検索した有権者は、結果として「未来」のPR戦略の思惑はずれを知ってしまうという皮肉な状態になっている。